JP4464671B2 - 量子状態生成装置、量子テレポーテーション装置及び制御not演算装置 - Google Patents
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Description
しかし、この基本演算のC−NOTを実際に物理系で直接的に実現することは非常に困難である。
これに対し、Gottesman, Chuang(例えば、非特許文献1参照。)は量子計算の基本演算である制御NOT演算(C−NOT)を量子状態生成、量子テレポーテーションの2段階にわけて間接的に行うことが可能であることを示した。以下、これをGC方式と呼ぶ。
図12に示す通り、この量子回路は、量子状態を生成する量子状態生成部610、ベル測定を行うベル測定部621,622、ユニタリ変換を行うユニタリ変換部631〜633,641〜643を有している。この図において、一点鎖線は古典情報の通信路を示し、Bはベル測定を、X,Zはそれぞれσx,σzのユニタリ変換を示している。また、|ψ>,|φ>は、標的ビット,制御ビットにそれぞれ対応する1量子ビット状態を示し、|χ>は量子状態生成部610で生成されるリソースの4量子ビット状態|χ>=(1/2)[(|0>1|0>2+|1>1|1>2)|0>3|0>4+(|0>1|1>2+|1>1|0>2)|1>3|1>4]を示している。ここで、添字1,2,3,4は、それぞれ図12において、|χ>の上から1番目,2番目,4番目,3番目の量子ビットを表す。
一方、量子状態生成部610で生成された4量子ビット状態|χ>のうち上から2番目,3番目(図12)の2量子ビット状態は、それぞれユニタリ変換部631〜633及びユニタリ変換部641〜643に入力され、ユニタリ変換部631〜633及びユニタリ変換部641〜643は、入力された2量子ビット状態に対し、上述のベル測定部621,622からそれぞれ送られた観測結果に応じたユニタリ変換を施して出力する。この出力された2量子ビット状態が制御NOT演算結果に対応する。
D. Gottesman and I. L. Chuang, Demonstrating the viability of universal quantum computation using teleportation and single-qubit operations. Nature, Vol. 402, pp. 390-393, Nov 1999 M. Koashi, T. Yamamoto, and N. Imoto. Probabilistic manipulation of entangled photons. Phys. Rev. A, Vol. 63, p. 030301, 2001. E. Knill, R. Laflamme, and G. J. Milburn. A scheme for efficient quantum computation with linear optics. Nature, Vol. 409, pp. 46-52, Jan 2001. N. Yoran and B. Reznik. Deterministic linear optics quantum computation with single photon qubits. Phys. Rev. Lett., Vol. 91, p.037903, 2003. S. Popescu. An optical method for teleportation. quant-ph/9501020, 1995. D. Boschi, S. Branca, F. De Martini, L. Hardy, and S. Popescu. Experimental realization of teleporting an unknown pure quantum state via dual classical and einstein-podolsky-rosen channels. Phys. Rev. Lett., Vol. 80, p.1121, 1998.
つまり、従来、このGC方式の量子計算に用いる4量子ビット状態|χ>を現実に生成する具体的な方法は知られていなかった。
また、上述のKoashi et al. 方式では、光子対一つと単一光子2つの発生が必要だが、従来、実際に光子を発生させた場合、「光子対一つと単一光子2つが発生するとき」と、「光子対が2つ発生するとき」と、「単一光子が4つ発生するとき」の区別がつかなかった。さらに、この方式では、6光子を必要とするが、6光子を扱うのは現状の技術ではかなり困難である。
さらに、Knill et al.方式では、光子数を区別できる検出器が必要であった。これは現状では困難な技術である。
さらに、Yoran, Reznik により、GC方式の理論は提案されたが、実装方法の具体的な提案はされなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、GC方式を現在の技術範囲内で実現する量子状態生成装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、GC方式を現在の技術範囲内で効率的に実現する量子テレポーテーション装置を提供することである。
さらに、本発明の他の目的は、GC方式を現在の技術範囲内で実現する制御NOT演算装置を提供することである。
また、このポストセレクションが成功したか否かを判断することにより、光子出射部11〜13において、光子対一つと単一光子2つが発生したのか、光子対が2つ発生したのか、単一光子が4つ発生したのかの区別が可能となる。これにより、生成された4量子ビット状態|χ>が正しいか否かを判断できる。
さらに、上記課題を解決するため、第3の本発明では、第2の本発明の量子テレポーテーション装置を2つ用いて制御NOT演算装置を構成する。
また、本発明の制御NOT演算装置は、好ましくは、第1の本発明の量子状態生成装置を有する。これにより、この量子計算のリソースとなる4量子ビット状態|χ>を現実に生成することができる。
また、本発明の量子テレポーテーション装置では、経路が少なく、効率の高い回路が構成される。
さらに、本発明の制御NOT演算装置により、現状の技術レベルにおいて、GC方式を現実に実装可能なものとして実現できる。
本形態では、量子計算の基本演算である制御NOTゲート(C−NOT)を、光学を用いて実装する。すなわち、本形態では、Gottesman, Chuang による量子状態生成部と量子テレポーテーション部に分割する量子計算方式(GC方式)を光学素子により具体的に実装する。
なお、以下では、光子の偏光|H> ,|V> (水平偏光、垂直偏光)を計算基底|0>,|1>として用いる。ここで、この水平方向は「第1の偏光方向」に相当し、垂直方向は「第2の偏光方向」に相当する。
まず、本形態における量子状態生成装置(量子状態生成部)について説明する。
図1は、本形態における量子状態生成装置1の構成を例示したブロック図である。
<構成>
まず、量子状態生成装置1の構成について説明する。
図1に例示するように、量子状態生成装置1は、光子出射部11〜13,偏光ビームスプリッタ21,22(「第1,第2の偏光ビームスプリッタ」に相当)、波長板31〜34(「第1〜第3の偏光回転素子」に相当)、検出部41〜44(「第1〜第4の検出部」に相当)、及び制御部50を有している。
図2は、本形態における光子出射部11の構成を例示したブロック図である。
この例の光子出射部11は、パラメトリックダウンコンバージョン(PDC)(例えば、「P. G. Kwiat, K. Mattle, H. Weinfurter, A. Zeilinger, A. V. Sergienko, and Y. Shih, “New high-intensity source of polarization-entangled photon pairs,” Phys. Rev. Lett. ,75:4337-4341, 1995.」「P. G. Kwiat, E. Waks, A. G. White, I. Appelbaum, and P. H. Eberhard, “Ultrabright source of polarization-entangled photons,” Phys. Rev. A, 60:R773-R776, 1999.」等参照。)を用い、偏光方向が同じであるという絡み合いの状態(エンタングルメント状態)にある2つの光子61,62(「第1,第2の光子」に相当)を出射する。
図2に例示するように、この例の光子出射部11は、レーザ出射部11a、非線形結晶11b、及び吸収部11cを有している。
レーザ出射部11aから出射されたポンプ光81は、非線形結晶11bへと入射し、非線形結晶11b中で、その結晶に固有の確率で、入射した光の周波数と異なる2つの光子へと変換される。この過程はパラメトリック蛍光過程とよばれ、2つの光子はパラメトリック蛍光と呼ばれる。一方のパラメトリック蛍光は光子61として出射され、他方のパラメトリック蛍光は光子62として出射される。
(1/√2)(|HH>+|VV>) …(1)
となっている。ここで、この式における|HH>及び|VV>の左側の「H」及び「V」は、光子61の偏光方向に対応し、右側の「H」及び「V」は、光子62の偏光方向に対応する。また、|HH>+|VV>とは、|HH>の量子状態と|VV>の量子状態が重ね合わせの状態となっていることを示している。また、非線形結晶11b中で分割されなかったポンプ光81は吸収部11cに吸収される。
図3は、本形態における光子出射部12の構成を例示したブロック図である。
この例の光子出射部12は、パラメトリックダウンコンバージョンを用い、単一の光子63「第3の光子」に相当)を出射する。
レーザ出射部12aから出射されポンプ光82は、非線形結晶12bへと入射し、その中で2つのパラメトリック蛍光に変換される。そして、一方のパラメトリック蛍光は光子63として出射され、他方のパラメトリック蛍光は参照光子82aとして検出部12dにおいて測定される。なお、このように参照光子82aを検出部11dで測定する構成とすることにより、単一光子63がいつ射出されたのかを知ることができる。また、非線形結晶12b中で分割されなかったポンプ光82は吸収部12cに吸収される。
ここで、上述のように出射された光子63の量子状態は、
(1/√2)(|H>+|V>) …(2)
となっている。
(1/√2)(|H>+|V>) …(3)
の単一な光子64(「第4の光子」に相当)を出射する。
また、光子出射部12,13を一体に構成し、この一体の光子出射部から単一な光子63,64を出射する構成としてもよい。例えば、図2の構成において、単一な光子63,64を出射する構成としてもよい。図4は、このように一体に構成した光子出射部92の構成を例示したブロック図である。
レーザ出射部12aから出射されたポンプ光82は非線形結晶13bに入射する。そして、このポンプ光82は、非線形結晶12b中で2つのパラメトリック蛍光に分離し、一方のパラメトリック蛍光は単一の光子63として出射され、他方のパラメトリック蛍光は参照光子82aとして検出部12dに入射する。また、非線形結晶12b中で分割されなかったポンプ光82はミラー92cで反射され、再び非線形結晶12bに入射する。そして、この反射光82bは、非線形結晶12b中で2つのパラメトリック蛍光に分離し、一方のパラメトリック蛍光は単一の光子64として出射され、他方のパラメトリック蛍光は参照光子82cとして検出部12eに入射する。
さらに、光子出射部11,12,13を一体に構成し、この一体の光子出射部から絡み合いの状態にある光子61,62の対、及び単一な光子63,64を出射する構成としてもよい。
図5の構成の図4の構成との違いは、検出部12d,12eを有しない点、位相板93a,93b、波長板93c,93dを有する点である。この構成の場合、レーザ出射部12aから出射され非線形結晶11bに入射したポンプ光82は、非線形結晶12b中で2つのパラメトリック蛍光に分離し、一方のパラメトリック蛍光は光子61として出射され、他方のパラメトリック蛍光は光子62として出射される。ここで、光子61と62は絡み合いの状態にある。また、ミラー92cで反射した反射光82bは、非線形結晶12b中で2つのパラメトリック蛍光に分離し、一方のパラメトリック蛍光は光子63として出射され、他方のパラメトリック蛍光は光子64として出射される。なお、この構成をとる場合、非線形結晶12bから出射された光子63,64の絡み合いの状態を外す(光子63,64の量子状態がそれぞれの量子状態のテンソル積で表される状態とする)手段を設けなければならない。この例では、位相板93a,93bを用いて(|HH>+|VV>)の重ね合わせの|HH>のみを通過させ、さらに波長板93c,93dにより偏光を回転させ、単一光子(1/√2)(|H>+|V>)を生成する手段によって光子63,64の絡み合いの状態を外す。なお、この成功確率は1/2である。また、例えば、図6の光子出射部94のように単一光子63,64を発生する異なる非線形結晶94bをもう一つおく手段を用いてもよい。
偏光ビームスプリッタ21,22は、入射した光子の偏光方向が0°(H:水平偏光)であった場合に当該光子を真っ直ぐに透過させ、光子の偏光方向が90°(V:垂直偏光)であった場合に当該光子を90°に反射する光学素子である。
<波長板>
波長板31〜33は、例えば、入射した光子の波動関数の偏光方向を45°回転させる1/4波長板である。また、波長板の代わりに電気光学効果変調器(例えば、ファラデーローテータ、LiNbO3などの結晶の電気光学効果を利用した変調器等)や、音響素子、液晶による素子を用いてもよい。
検出部41〜44は、例えば、光電子増倍管、ストリークカメラ、フォトダイオード又はアバランシェフォトダイオード等の光子計数領域で用いることのできる検出器であり、その検出結果を制御部50に供給する。なお、この量子状態生成装置1を前述のGC方式の量子状態生成部として用いる場合、この検出部41〜44は、量子テレポーテーション部におけるベル測定結果を検出する検出部、及び最終的に演算結果を観測して検出する検出部が該当する。
<制御部>
制御部50は、例えば、公知のCPU(Central processing Unit)等を用いて構成され、検出部41〜44から供給された検出結果を用い、ポストセレクションが成功したか否か、すなわち、正しく量子状態が生成されたか否かを判断する。
図1に例示するように、この例の偏光ビームスプリッタ21は、光子出射部11から経路hへ出射された光子62と、光子出射部12から経路eへ出射された光子63が入射する位置に設けられ、入射した光子62の水平偏光の波動関数、及び光子63の垂直偏光の波動関数を経路j(「第1の経路」に相当)に導き、光子62の垂直偏光の波動関数及び光子63の水平偏光の波動関数を経路k(「第2の経路」に相当)に導くように配置される。
また、波長板31は、偏光ビームスプリッタ21から経路jに導かれた光子62の波動関数と光子63の波動関数が入射する位置に設けられ、出射光の波動関数を経路j’に出射するように配置される。
また、波長板32は、光子出射部11から経路gに出射された光子61が入射する位置に設けられ、出射光の波動関数を経路g’に出射するように配置される。波長板33は、偏光ビームスプリッタ21において経路kに導かれた光子が入射する位置に設けられ、出射光の波動関数を経路k’に出射するように配置される。
なお、図1では、各光学素子を直線的に配置しているが、各光学素子間を光ファイバ等によって接続する場合には、特に各光学素子を直線的に配置する必要はない。また、制御部50は、各検出部41〜44と電気的に接続され(図示せず)、各検出部41〜44から出力された検出信号が入力される構成となっている。
次に、本形態における量子状態生成装置1の動作について説明する。
C−NOTを行うためのGC方式におけるリソースの量子状態は、
|χ>=(1/2)[(|H>|H>+|V>|V>)|H>|H>+(|H>|V>+|V>|H>)|V>|V>] …(4)
である。量子状態生成装置1は、出射した4つの光子61〜64からこの量子状態を生成する。以下、この生成方法を説明する。
まず、光子出射部11において、量子状態が前述の式(1)で表される光子61,62をそれぞれ経路g,hへ出射し、光子出射部12,13において、量子状態が前述の式(2)(3)で表される単一光子63,64をそれぞれ経路e,fへ出射する。
(1/2)(|HHH>+|VVV>+|HHV>+|VVH>) …(5)
となる。
ここで、|HHH>等の左端の「H」や「V」は、光子61に対応する量子状態を示し、真中の「H」や「V」は、光子62に対応する量子状態を示し、右端の「H」や「V」は、光子63に対応する量子状態を示す。また、|HHH>は、光子61〜63の波動関数が水平偏光であり、偏光ビームスプリッタ21において、光子62の波動関数が経路jに透過し、光子63の波動関数が経路kに透過している状態を示している。同様に、|VVV>は、光子61〜63の波動関数が垂直偏光であり、偏光ビームスプリッタ21において、光子62の波動関数が経路kへ反射し、光子63の波動関数が経路jへ反射している状態を示している。また、|HHV>は、光子61,62の波動関数が水平偏光であり、光子63の波動関数が垂直偏光であり、偏光ビームスプリッタ21において、光子62の波動関数が経路jへ透過し、光子63の波動関数が経路jへ反射している状態を示している。また、|VVH>は、光子61,62の波動関数が垂直偏光であり、光子63の波動関数が水平偏光であり、偏光ビームスプリッタ21において、光子62の波動関数が経路kへ反射し、光子63の波動関数が経路kへ透過している状態を示している。そして、ここでの光子61〜63の量子状態は、これらの重ね合わせの状態にある。
(1/2)(|HHH>+|VVV>) …(6)
という量子状態となる。これは、後に全ての検出部41〜44において光子が検出された際(ポストセレクションが成功した際)、上述の式(5)で示した量子状態が式(6)で示す量子状態に収縮することに該当する。即ち、3経路g,k,jに1つずつ光子61〜63の波動関数が出射されている状態を選択して残すとは、後にポストセレクションが成功した際における、その量子状態のみを正しい状態として使用するということである。
|H>→(1/√2)(|H>−|V>)
|V>→(1/√2)(|H>+|V>)
となる。
そのため、経路g,k,jに1つずつ進んだ光子61〜63の量子状態(6)は、これらの波長板31〜33によって、
(1/2)(|HHH>+|VVV>)
→(1/2√2)(|HHH>+|VVH>+|HVV>+|VHV>) …(7)
と変換される。
(1/4)[(|H>|H>+|V>|V>)|H>|H>+(|H>|V>+|V>|H>)|V>|V>] …(8)
となる。ここで、4経路g’,k’,m,nに1つずつ光子61〜64の波動関数が出射されている状態を選択して残すとは、以下のポストセレクションが成功した際における、その量子状態のみを正しい状態として使用するということである。
そして、式(8)を正規化することにより、上述の式(4)で表される目的のリソースの量子状態|χ>が得られる。
また、この量子状態生成装置1をGC方式の量子状態生成部として用いる場合、これらの光子を検出し、ポストセレクションを行うのは、後述の量子テレポーテーション処理時である。
次に、本形態における量子テレポーテーション装置(量子テレポーテーション部)について説明する。
図7は、本形態における量子テレポーテーション装置100の構成を例示したブロック図である。
<構成>
まず、量子テレポーテーション装置100の構成について説明する。
図7に例示するように、量子テレポーテーション装置100は、ベル測定部101、光子出射部102、偏光ビームスプリッタ111(「第1の偏光ビームスプリッタ」に相当)、ミラー121、波長板131(「第1の偏光回転素子」に相当)、偏光位相制御素子140(「第1の偏光位相制御素子」に相当)、制御部170、偏光位相制御素子181,182(「第2の偏光位相制御素子」に相当)を有している。また、ベル測定部101は、波長板132(「第2の偏光回転素子」に相当)、ミラー122〜125、ビームスプリッタ150、偏光ビームスプリッタ112,113(「第2,第3の偏光ビームスプリッタ」に相当)、及び検出部161〜164(「第1〜第4の検出部」に相当)を有している。
光子出射部102は、例えば、前述の光子出射部11と同様に構成され、偏光方向が同じであるという絡み合いの状態にある光子103,104(「第1及び第2の光子」に相当)を出射する。
<偏光ビームスプリッタ>
偏光ビームスプリッタ111〜113は、例えば、前述の偏光ビームスプリッタ21,22と同様に構成され、入射した光子の波動関数が水平偏光であった場合に当該光子を真っ直ぐに透過し、垂直偏光であった場合に当該光子を90°に反射する。
波長板131,132は、例えば、入射した光子の波動関数の偏光方向を90°回転させる1/2波長板である。また、波長板の代わりに電気光学効果変調器や、音響素子、液晶による素子を用いてもよい。
<偏光位相制御素子>
偏光位相制御素子140,181,182は、例えば、制御電圧によって通過光の偏光角度・位相を制御できる電気光学効果変調器や、(1/2,1/4)波長板等を用いて構成される。また、音響素子、液晶による素子を用いることもできる。
<検出部・制御部>
検出部161〜164は、例えば、前述の検出部41〜44と同様に構成され、制御部170は、例えば、前述の制御部50と同様に構成される。
図7に例示するように、偏光ビームスプリッタ111は、光子出射部102から出射された光子103が入射する位置に設けられ、光子103の水平偏光の波動関数(「第1の偏光方向の波動関数」に相当)を経路a1(「第1の経路」に相当)に導き、光子103の垂直偏光の波動関数(「第2の偏光方向の波動関数」に相当)を経路b1(「第2の経路」に相当)に導くように配置される。
ミラー121は、偏光ビームスプリッタ111において経路b1に導かれた光子103の波動関数が入射する位置に設けられ、この光子103の波動関数90°に反射するように配置される。
偏光位相制御素子140は、偏光ビームスプリッタ111において経路a1に導かれた光子103の波動関数、及び偏光ビームスプリッタ111、ミラー121及び波長板131において経路b1,b2と導かれた光子103の波動関数が入射する位置に設けられる。また、偏光位相制御素子140は、経路a1に導かれた光子103の波動関数を、入力の1量子ビット状態(α|H>+β|V>)に変換して経路a2(「第1の経路」に相当)に出射し、波長板131から経路b3に出射された光子103の波動関数を、この1量子ビット状態(α|H>+β|V>)に変換して経路b3(「第2の経路」に相当)に出射するように配置される。
ミラー122は、波長板132から経路b4に出射された光子103の波動関数が入射する位置に設けられ、その波動関数を反射することによって、この出射された光子103の波動関数をビームスプリッタ150に入射させるように配置される。
ミラー124は、偏光位相制御素子140から経路a2に出射された光子103の波動関数が入射する位置に設けられ、その波動関数を反射することによって、この出射された光子103の波動関数をビームスプリッタ150に入射させるように配置される。
ミラー125は、ビームスプリッタ150から経路a’1に出射された光子103の波動関数が入射する位置に設けられ、この波動関数を経路a’2(「第3の経路」に相当)に反射するように配置される。また、ミラー123は、ビームスプリッタ150から経路b’1に出射された講師161の波動関数が入射する位置に設けられ、この波動関数を経路b’2(「第4の経路」に相当)に反射するように配置される。
また、偏光ビームスプリッタ112は、ビームスプリッタ150において経路b’1に導かれ、ミラー123で反射された光子103の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した光子103の水平偏光の波動関数を経路b’3(「第7の経路」に相当)に導き、当該光子103の垂直偏光の波動関数を経路b’4(「第8の経路」に相当)に導くように配置される。
さらに、検出部163(「第3の検出部」に相当)は、偏光ビームスプリッタ112において経路b’3に導かれた光子103の波動関数を検出できる位置に設けられ、検出部164(「第4の検出部」に相当)は、偏光ビームスプリッタ112において経路b’4に導かれた光子103の波動関数を検出できる位置に設けられる。
さらに、制御部170は、ベル測定部101と古典通信路によって通信可能に接続され、各検出部161〜164の検出結果を取得できるように構成されている。また、制御部170は、古典通信路によって偏光位相制御素子181,182と通信可能に接続され、上述の検出結果に応じたユニタリ変換を示す古典情報を偏光位相制御素子181,182に提供可能なようになっている。
次に、本形態における量子テレポーテーション装置100の動作について説明する。
まず、前述のように、光子出射部102から絡み合いの状態にある光子103,104を出射する。ここで、これらの光子103,104の量子状態は、
(1/√2)(|HH>+|VV>) …(11)
となっている。このように出射された光子103は、偏光ビームスプリッタ111に入射し、光子104は偏光位相制御素子181に入射する。
偏光ビームスプリッタ111に入射した光子103の波動関数は、その偏光方向(水平偏光|H>、垂直偏光|V>)に応じ、偏光ビームスプリッタ111を透過或いは反射する。これにより、光子103の波動関数は、水平偏光|H>で経路a1に進むものと、垂直偏光|V>で経路b1に進むものとの重ね合わせの状態となる。
(1/√2)(|a>1|H>2+|b>1|V>2)|H>1 …(12)
となる。ここで、|a>は、経路a1〜a2,a’1〜a’4の何れかに存在する光子の量子状態を示し、|b>は、経路b1〜b4,b’1〜b’4の何れかに存在する光子の量子状態を示す。また、|H>は水平偏光の光子の量子状態を示し、|V>は垂直偏光の光子の量子状態を示す。さらに、下付き添え字の「1」は光子103の量子状態であることを示し、「2」は光子104の量子状態であることを示す。この式(12)に示すように、この状態では、光子103の波動関数の偏光が光子104の波動関数の偏光に対して自由となる。すなわち、光子104の波動関数の所定の偏光方向に対し、光子103の波動関数がどのような偏光方向をもとることが可能となっている。
(1/√2)(|a>1|H>2+|b>1|V>2)(α|H>+β|V>)1
…(13)
ここで式(13)を書き換えると、
=(1/2√2)(|a>|H>+|b>|V>)1(α|H>+β|V>)2
…(14)
+(1/2√2)(|a>|H>−|b>|V>)1(α|H>−β|V>)2
…(15)
+(1/2√2)(|a>|V>+|b>|H>)1(β|H>+α|V>)2
…(16)
+(1/2√2)(|a>|V>−|b>|H>)1(β|H>−α|V>)2
…(17)
となる。これは、この量子状態が、式(14)〜式(17)の量子状態の重ね合わせ状態にあることを示している。
|e±>=(1/√2)(|a>|H>±|b>|V>)1
|f±>=(1/√2)(|a>|V>±|b>|H>)1
を用いて観測(ベル測定)される。以下、このベル測定の内容について説明する。
経路b2を進み、偏光位相制御素子140から経路b3に出射された水平偏光|H>の光子103の波動関数は、波長板132に入射する。波長板132は、入射した光子103の波動関数の偏光方向を90°回転させ垂直偏光|V>とした後、経路b4(「第2の経路」に相当)へ出射する。経路b4に出射された光子103の波動関数はミラー122で反射した後ビームスプリッタ150に入射する。また、それと同時に、経路a1を進み、偏光位相制御素子140から経路a2に出射された垂直偏光|V>の光子103の波動関数は、ミラー124で反射され、ビームスプリッタ150に入射する。
検出部161で検出された場合、|e+>を検出し、
検出部162で検出された場合、|f−>を検出し、
検出部163で検出された場合、|e−>を検出し、
検出部164で検出された場合、|f+>を検出したことが分かる。
検出部161で検出された場合、式(14)の量子状態に収縮し、
検出部162で検出された場合、式(17)の量子状態に収縮し、
検出部163で検出された場合、式(15)の量子状態に収縮し、
検出部164で検出された場合、式(16)の量子状態に収縮する。
つまり、この収縮によって光子103と絡み合いの状態にある光子104の量子状態も収縮する。
以上説明した通り、この量子テレポーテーション装置100では、偏光ビームスプリッタ111において光子103の経路のみを分離し、光子104の経路は分離していない。これは、2つの光子の経路をそれぞれ2つの経路に分離しているBoschi et al.により実験装置に比べ経路が少なく、回路効率が良い。
次に、上述の量子状態生成装置と量子テレポーテーション装置と組み合わせることにより、GS方式による制御NOT演算(C−NOT)を行う制御NOT演算装置について説明する。なお、以下では、前述した量子状態生成装置や量子テレポーテーション装置の説明と共通する事項については説明を省略する。また、以下に用いる図面において、前述したのと同様な構成については、前述の図と同じ符号を付した。
図8は、本形態における制御NOT演算装置200の全体構成を例示した図である。
まず、この図を用いて制御NOT演算装置200の全体構成について説明する。
図8に例示するように、制御NOT演算装置200は、量子状態生成装置300及び量子テレポーテーション装置400,500を有している。また、量子テレポーテーション装置400はベル測定部101及び偏光位相制御素子181,182,481を有し、量子テレポーテーション装置500はベル測定部501及び偏光位相制御素子581〜583を有する。
この量子状態生成装置300の構成は、前述した量子状態生成装置1(図1参照)とほぼ同様であり、量子状態生成装置1が有する検出部41〜44と制御部50を有しない点のみが相違する。
なお、ここでは、偏光ビームスプリッタ21,22が、「第7,第8の偏光ビームスプリッタ」に相当し、波長板31〜33が「第5〜第7の偏光回転素子」に相当し、光子271〜274が「第1〜第4の光子」に相当し、光子61〜64が「第5〜第8の光子」に相当する。また、ここでは、経路jが「第17の経路」に相当し、経路kが「第18の経路」に相当し、経路nが「第19の経路」に相当し、経路mが「第20の経路」に相当する。
この量子テレポーテーション装置400の構成は、前述した量子テレポーテーション装置100(図7参照)とほぼ同様(請求項7との対応関係も含め)であり、光子出射部102として量子状態生成装置300を用いる点、偏光位相制御素子481(「第2の偏光位相制御素子」に相当)が追加されている点のみが相違する。なお、この偏光位相制御素子481は、偏光位相制御素子181と同様に構成され、入射した光子の量子状態に対し、前述の式(9)で示されるユニタリ変換を施す。また、偏光位相制御素子481は、光子272が入射する位置に設けられ、出射した光子を偏光位相制御素子181に入射させるように配置される。
この量子テレポーテーション装置500の構成は、前述した量子テレポーテーション装置100(図7参照)とほぼ同様であり、偏光位相制御素子181,182の代わりに偏光位相制御素子581〜583が設けられている点のみが相違する。ここで、偏光位相制御素子581は、偏光位相制御素子181と同様に構成され、入射した光子の量子状態に対し、前述の式(9)で示されるユニタリ変換を施す。また、偏光位相制御素子582,583は、偏光位相制御素子182と同様に構成され、入射した光子の量子状態に対し、前述の式(10)で示されるユニタリ変換を施す。なお、偏光位相制御素子581は、光子274が入射する位置に設けられ、偏光位相制御素子582は、偏光位相制御素子581から出射した光子274が入射する位置に設けられ、偏光位相制御素子583は、偏光位相制御素子582から出射した光子274が入射する位置に設けられる。また、偏光位相制御素子481と偏光位相制御素子581、偏光位相制御素子182と偏光位相制御素子583は、それぞれ古典通信路によって接続され、同時に同じユニタリ変換を作用させるように構成されている。
また、ここでは、経路c1,c2は、「第9の経路」に相当し、経路c’1,c’2は、「11第の経路」に相当し、経路c’3は、「第13の経路」に相当し、経路c’4は、「第14の経路」に相当する。また、経路d1〜d4は、「第10の経路」に相当し、経路d’1,d’2は、「第12の経路」に相当し、経路d’3は、「第15の経路」に相当し、経路d’4は、「第16の経路」に相当する(図11参照)。
次に、本形態における制御NOT演算装置200の動作について説明する。
まず、量子状態生成装置300において、前述の〔量子状態生成装置〕の欄で説明した手順により、偏光によるエンタングルメント状態になっている量子状態の
|χ>=(1/4)[(|H>5|H>6+|V>5|V>6)|H>7|H>8+(|H>5|V>6+|V>5|H>6)|V>7|V>8] …(18)
光子271〜274をリソースとして生成・出射する。ここで、図9に示すように、光子271の波動関数は、波長板32から出射された光子の波動関数であり、光子272の波動関数は、偏光回転素子33から出射された光子の波動関数であり、光子273の波動関数は、偏光ビームスプリッタ22おいて経路nに導かれた光子の波動関数であり、光子274の波動関数は、偏光ビームスプリッタ22おいて経路mに導かれた光子の波動関数である。また、式(18)における下付き添え字の「5」は光子271の量子状態であることを示し、「6」は光子272の量子状態であることを示し、「7」は光子273の量子状態であることを示し、「8」は光子274の量子状態であることを示す。
上記のように出射された光子271,273は、それぞれ偏光ビームスプリッタ111,511に入射され、前述のように、異なる経路の重ね合わせ状態となる。そして、それぞれ一方の経路の波動関数を波長板131,531に通過させて偏光を90°回転させる。これにより、光子271〜274の量子状態は、
(1/2)[(|a>5|H>6+|b>5|V>6)|H>7|c>8+(|a>5|V>6+|b>5|H>6)|V>7|d>8]|H>5|H>8
で表される経路と偏光による重ね合わせ状態となる。ここで、|a>は、経路a1〜a2,a’1〜a’4の何れかに存在する光子の量子状態を示し、|b>は、経路b1〜b4,b’1〜b’4の何れかに存在する光子の量子状態を示す。また、|c>は、経路c1〜c2,c’1〜c’4の何れかに存在する光子の量子状態を示し、|d>は、経路d1〜d4,d’1〜d’4の何れかに存在する光子の量子状態を示す。
に変換する。
これにより、光子271〜274の量子状態は、
(1/2)[(|a>5|H>6+|b>5|V>6)|H>7|c>8+(|a>5|V>6+|b>5|H>6)|V>7|d>8](α|H>+β|V>)5(γ|H>+δ|V>)8
となる。
|e±>5=(1/√2)(|a>|H>±|b>|V>)5
|f±>5=(1/√2)(|a>|V>±|b>|H>)5
を用いて観測する。ここで、検出部161,162,163,164で光子を検出することが、それぞれベル測定において、|e+>5,|f−>5,|e−>5,|f+>5を測定したことに対応する。
|e±>5=(1/√2)(|c>|H>±|d>|V>)8
|f±>5=(1/√2)(|c>|V>±|d>|H>)8
を用いて観測する。ここで、検出部561,562,563,564で光子を検出することが、それぞれベル測定において、|e+>8,|f−>8,|e−>8,|f+>8を測定したことに対応する。
これらの検出結果は、ベル測定部101,501から、それぞれ制御部170,570に送られる。そして、各制御部170,570は、受け取った観測結果に基づいて定められるユニタリ変換を示す古典情報を偏光位相制御素子181,182,583及び581,582,481に送る。そして、偏光位相制御素子481,181,182は、それに基づき光子272に対し所定のユニタリ変換を施し、偏光位相制御素子581,582,583は、それに基づき光子274に対し所定のユニタリ変換を施す。
検出部161で光子検出:I(×)I
検出部162で光子検出:σzσx(×)σz
検出部163で光子検出:σx(×)I
検出部164で光子検出:σz(×)σz
検出部561で光子検出:I(×)I
検出部562で光子検出:σx(×)σxσz
検出部563で光子検出:σx(×)σx
検出部564で光子検出:I(×)σz
なお、ここでp(×)qはpとqのテンソル積を示す。また、なお、Iは基本行列を示し、σx,σzは式(9)(10)で示したユニタリ変換である。
その結果、偏光位相制御素子182,583から出射された光子275,276の2量子状態は、
αγ|HH>+αδ|VV>+βγ|VH>+βδ|HV> …(19)
となる。
(α|H>+β|V>)(×)(γ|H>+δ|V>)
=αγ|HH>+αδ|HV>+βγ|VH>+βδ|VV> …(20)
となる。
ここで、式(19)と式(20)において、|**>内の右側は制御ビットを示し、左側は標的ビットを示している。これらから分かるように、式(19)で示される量子状態は、式(20)で示される入力の量子状態に対して、制御NOTゲートを作用した状態となっている。
以上の構成によりGC方式を現実に実装することが可能となる。また、この構成では、光子数を区別する必要はなく、生成しなければならない光子は4つのみである。そのため、現状の技術レベルでも十分に実現できる。
この量子非破壊測定では、光子の存在を消滅させずに、偏光等の情報を保ったまま、光子の存在を検出できる。これを波長板32,33及び偏光ビームスプリッタ22の出射位置に置き、光子の存在を確かめることにより、ポストセレクションをすることができる。そして、この光子を消滅させない状態でのポストセレクションが成功したとき、正しく量子状態生成が行われ、その量子状態が保たれる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
100,400,500 量子テレポーテーション装置
200 制御NOT演算装置
Claims (8)
- 第1から第4の光子を出射する光子出射部と、
前記第2の光子と前記第3の光子が入射する位置に設けられ、前記第2の光子の第1の偏光方向の波動関数、及び前記第3の光子の第2の偏光方向の波動関数を第1の経路に導き、前記第2の光子の前記第2の偏光方向の波動関数及び前記第3の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第2の経路に導く、第1の偏光ビームスプリッタと、
前記第1の偏光ビームスプリッタから前記第1の経路に導かれた前記第2の光子の波動関数及び前記第3の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した光子の波動関数の偏光方向を回転させる第1の偏光回転素子と、
前記第1の偏光回転素子から出射された光子の波動関数、及び前記第4の光子が入射する位置に設けられ、前記第1の偏光回転素子から出射された光子の前記第1の偏光方向の波動関数、及び前記第4の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第3の経路に導き、前記第1の偏光回転素子から出射された光子の前記第2の偏光方向の波動関数及び前記第4の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第4の経路に導く、第2の偏光ビームスプリッタと、
前記第1の光子が入射する位置に設けられ、入射した光子の波動関数の偏光方向を回転させる第2の偏光回転素子と、
前記第1の偏光ビームスプリッタにおいて前記第2の経路に導かれた光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した光子の波動関数の偏光方向を回転させる第3の偏光回転素子と、
を有する、
ことを特徴とする量子状態生成装置。 - 請求項1記載の量子状態生成装置であって、
前記光子出射部から出射される前記第1及び第2の光子は、
偏光方向が同じであるという絡み合いの状態にある、
ことを特徴とする量子状態生成装置。 - 請求項1或いは2に記載の量子状態生成装置であって、
前記第1の偏光方向は、
水平方向であり、
前記第2の偏光方向は、
垂直方向であり、
前記偏光ビームスプリッタは、
入射した光子の波動関数が水平偏光であった場合に当該光子を透過し、垂直偏光であった場合に当該光子を反射し、
前記偏光回転素子は、
入射した光子の波動関数の偏光方向を45°回転させる、
ことを特徴とする量子状態生成装置。 - 請求項1から3の何れかに記載の量子状態生成装置であって、
前記第2の偏光回転素子の出射光の波動関数を検出できる位置に設けられる第1の検出部と、
前記第3の偏光回転素子の出射光の波動関数を検出できる位置に設けられる第2の検出部と、
前記第2の偏光ビームスプリッタにおいて前記第3の経路に導かれた光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第3の検出部と、
前記第2の偏光ビームスプリッタにおいて前記第4の経路に導かれた光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第4の検出部と、
前記第1から第4の検出部全てにおいて光子が検出された場合に、正しく量子状態生成がされたと判断する制御部と、
を有する、
ことを特徴とする量子状態生成装置。 - 偏光方向が同じであるという絡み合いの状態にある第1及び第2の光子を出射する光子出射部と、
前記第1の光子が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の第1の偏光方向の波動関数を第1の経路に導き、当該第1の光子の第2の偏光方向の波動関数を第2の経路に導く、第1の偏光ビームスプリッタと、
前記第1の偏光ビームスプリッタにおいて前記第2の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の波動関数の偏光方向を回転させて前記第2の経路に出射する第1の偏光回転素子と、
前記第1の偏光ビームスプリッタにおいて前記第1の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を、入力情報の1量子ビット状態に変換して前記第1の経路に出射し、前記第1の偏光回転素子から前記第2の経路に出射された前記第1の光子の波動関数を、前記入力の1量子ビット状態に変換して前記第2の経路に出射する第1の偏光位相制御素子と、
前記第1の偏光位相制御素子から前記第2の経路に出射された前記第1の光子の波動関数の偏光方向を回転させて前記第2の経路に出射する第2の偏光回転素子と、
前記第1の偏光位相制御素子から前記第1の経路に出射された前記第1の光子の波動関数、及び前記第2の偏光回転素子から前記第2の経路に出射された前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した前記第1の光子の波動関数を第3の経路と第4の経路に分離するビームスプリッタと、
前記ビームスプリッタにおいて前記第3の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第5の経路に導き、当該第1の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第6の経路に導く、第2の偏光ビームスプリッタと、
前記第2の偏光ビームスプリッタにおいて前記第5の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第1の検出部と、
前記第2の偏光ビームスプリッタにおいて前記第6の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第2の検出部と、
前記ビームスプリッタにおいて前記第4の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第7の経路に導き、当該第1の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第8の経路に導く、第3の偏光ビームスプリッタと、
前記第3の偏光ビームスプリッタにおいて前記第7の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第3の検出部と、
前記第3の偏光ビームスプリッタにおいて前記第8の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第4の検出部と、
前記第2の光子に対し、前記第1から第4の検出器における検出結果に応じたユニタリ変換を施す第2の偏光位相制御素子と、
を有する、
ことを特徴とする量子テレポーテーション装置。 - 請求項5記載の量子テレポーテーション装置であって、
前記第1の偏光方向は、
水平方向であり、
前記第2の偏光方向は、
垂直方向であり、
前記偏光ビームスプリッタは、
入射した前記第1の光子の波動関数が水平偏光であった場合に当該光子を透過し、垂直偏光であった場合に当該光子を反射し、
前記偏光回転素子は、
入射した前記第1の光子の波動関数の偏光方向を90°回転させる、
ことを特徴とする量子テレポーテーション装置。 - 絡み合いの状態にある第1から第4の光子を出射する量子状態生成装置と、
前記第1の光子が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の第1の偏光方向の波動関数を第1の経路に導き、当該第1の光子の第2の偏光方向の波動関数を第2の経路に導く、第1の偏光ビームスプリッタと、
前記第1の偏光ビームスプリッタにおいて前記第2の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の波動関数の偏光方向を回転させて前記第2の経路に出射する第1の偏光回転素子と、
前記第1の偏光ビームスプリッタにおいて前記第1の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を、標的ビットとなる1量子ビット状態に変換して前記第1の経路に出射し、前記第1の偏光回転素子から前記第2の経路に出射された前記第1の光子の波動関数を、前記標的ビットとなる1量子ビット状態に変換して前記第2の経路に出射する第1の偏光位相制御素子と、
前記第1の偏光位相制御素子から前記第2の経路に出射された前記第1の光子の波動関数の偏光方向を回転させて前記第2の経路に出射する第2の偏光回転素子と、
前記第1の偏光位相制御素子から前記第1の経路に出射された前記第1の光子の波動関数、及び前記第2の偏光回転素子から前記第2の経路に出射された前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した前記第1の光子の波動関数を第3の経路と第4の経路に分離する第1のビームスプリッタと、
前記第1のビームスプリッタにおいて前記第3の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第5の経路に導き、当該第1の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第6の経路に導く、第2の偏光ビームスプリッタと、
前記第2の偏光ビームスプリッタにおいて前記第5の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第1の検出部と、
前記第2の偏光ビームスプリッタにおいて前記第6の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第2の検出部と、
前記第1のビームスプリッタにおいて前記第4の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第1の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第7の経路に導き、当該第1の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第8の経路に導く、第3の偏光ビームスプリッタと、
前記第3の偏光ビームスプリッタにおいて前記第7の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第3の検出部と、
前記第3の偏光ビームスプリッタにおいて前記第8の経路に導かれた前記第1の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第4の検出部と、
前記第2及び第4の光子に対し、前記第1から第4の検出器における検出結果に応じたユニタリ変換を施す第2の偏光位相制御素子と、
を備える、
第1の量子テレポーテーション装置と、
前記第3の光子が入射する位置に設けられ、当該第3の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第9の経路に導き、当該第1の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第10の経路に導く、第4の偏光ビームスプリッタと、
前記第4の偏光ビームスプリッタにおいて前記第10の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第3の光子の波動関数の偏光方向を回転させて前記第10の経路に出射する第3の偏光回転素子と、
前記第4の偏光ビームスプリッタにおいて前記第9の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数を、制御ビットとなる1量子ビット状態に変換して前記第9の経路に出射し、前記第3の偏光回転素子から前記第10の経路に出射された前記第3の光子の波動関数を、前記制御ビットとなる1量子ビット状態に変換して前記第10の経路に出射する第3の偏光位相制御素子と、
前記第3の偏光位相制御素子から前記第10の経路に出射された前記第3の光子の波動関数の偏光方向を回転させて前記第10の経路に出射する第4の偏光回転素子と、
前記第3の偏光位相制御素子から前記第9の経路に出射された前記第3の光子の波動関数、及び前記第4の偏光回転素子から前記第10の経路に出射された前記第3の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した前記第3の光子の波動関数を第11の経路と第12の経路に分離する第2のビームスプリッタと、
前記第2のビームスプリッタにおいて前記第11の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第3の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第13の経路に導き、当該第3の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第14の経路に導く、第5の偏光ビームスプリッタと、
前記第5の偏光ビームスプリッタにおいて前記第13の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第5の検出部と、
前記第5の偏光ビームスプリッタにおいて前記第14の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第6の検出部と、
前記第2のビームスプリッタにおいて前記第12の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、当該第3の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第15の経路に導き、当該第3の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第16の経路に導く、第6の偏光ビームスプリッタと、
前記第6の偏光ビームスプリッタにおいて前記第15の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第7の検出部と、
前記第6の偏光ビームスプリッタにおいて前記第16の経路に導かれた前記第3の光子の波動関数を検出できる位置に設けられる第8の検出部と、
前記第2及び第4の光子に対し、前記第5から第8の検出器における検出結果に応じたユニタリ変換を施す第4の偏光位相制御素子と、
を備える、
第2の量子テレポーテーション装置と、
を有する、
ことを特徴とする制御NOT演算装置。 - 請求項7記載の制御NOT演算装置であって、
量子状態生成装置は、
第5から第8の光子を出射する光子出射部と、
前記第6の光子と前記第7の光子が入射する位置に設けられ、前記第6の光子の前記第1の偏光方向の波動関数、及び前記第7の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第17の経路に導き、前記第6の光子の前記第2の偏光方向の波動関数及び前記第7の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第18の経路に導く、第7の偏光ビームスプリッタと、
前記第7の偏光ビームスプリッタから前記第17の経路に導かれた前記第6の光子の波動関数及び前記第7の光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した光子の波動関数の偏光方向を回転させる第5の偏光回転素子と、
前記第5の偏光回転素子から出射された光子の波動関数、及び前記第8の光子が入射する位置に設けられ、前記第5の偏光回転素子から出射された光子の前記第1の偏光方向の波動関数、及び前記第8の光子の前記第2の偏光方向の波動関数を第19の経路に導き、前記第5の偏光回転素子から出射された光子の前記第2の偏光方向の波動関数及び前記第8の光子の前記第1の偏光方向の波動関数を第20の経路に導く、第8の偏光ビームスプリッタと、
前記第5の光子が入射する位置に設けられ、入射した光子の波動関数の偏光方向を回転させて出射する第6の偏光回転素子と、
前記第7の偏光ビームスプリッタにおいて前記第18の経路に導かれた光子の波動関数が入射する位置に設けられ、入射した光子の波動関数の偏光方向を回転させて出射する第7の偏光回転素子と、
を有し、
前記第1の光子の波動関数は、
前記第6の偏光回転素子から出射された光子の波動関数であり、
前記第2の光子の波動関数は、
前記第7の偏光回転素子から出射された光子の波動関数であり、
前記第3の光子の波動関数は、
第8の偏光ビームスプリッタおいて第19の経路に導かれた光子の波動関数であり、
前記第4の光子の波動関数は、
第8の偏光ビームスプリッタおいて第20の経路に導かれた光子の波動関数である、
ことを特徴とする制御NOT演算装置。
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