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JP4466532B2 - 空調装置 - Google Patents
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JP4466532B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱用熱交換器を回転可能に構成する空調装置に関するもので、具体的には温水式加熱用熱交換器を回転可能に構成する車両用空調装置に用いて好適である。
従来、車両用空調装置の温度調整方式としては、冷風と温風との風量割合をエアミックスドアにより調整して、車室内吹出空気温度を調整するエアミックスタイプが代表的である。
このエアミックスタイプの車両用空調装置において、温水式の加熱用熱交換器自体を回転可能に構成することにより、加熱用熱交換器にエアミックスドアの役割を兼務させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これによると、エアミックスドアを廃止できるとともに、最大冷房時には加熱用熱交換器を冷風流れの通風抵抗とならない位置に回転操作して、冷風風量を増加できる利点がある。
具体的には、特許文献1のものでは、加熱用熱交換器の一端部に回転軸を配置し、駆動用モータの動力をギヤ結合により回転軸に伝達して、加熱用熱交換器の一端部を中心として加熱用熱交換器全体を回転駆動するようになっている。
特開2001−47845号公報
ところで、本発明者らの実験、検討によると、加熱用熱交換器下流側空気の温度が、加熱用熱交換器の回転軸方向で大きくばらつき、このことが原因となって、車室内吹出空気の温度ばらつきが大きくなることが分かった。
この不具合を図8、図9により詳述する。なお、図8、図9は本発明者の試作品であって、公知のものではない。図8、図9は加熱用熱交換器15を回転軸16を中心として最大暖房位置と最大冷房位置との中間位置に回転操作した温度制御状態を示す。図8、図9において、加熱用熱交換器15の風下側にはシールリブ20が設けられている。このシールリブ20は図9(b)に示すようにケース11の内壁面からケース11内の空気通路に向かって額縁状に突出するものである。
最大暖房時には、この額縁状シールリブ20に加熱用熱交換器15の周縁部の全周が圧接する。これにより、送風空気の全量が加熱用熱交換器15を通過して加熱され、温風となり、この温風はシールリブ20の中央開口部20aを通過して下流側へ流れる。
一方、温度制御状態では、加熱用熱交換器15が上記シールリブ20から開離するので、冷却用熱交換器13通過後の冷風の一部が図8(c)、図9(a)の矢印cのように加熱用熱交換器15をバイパスして額縁状シールリブ20の中央開口部20aに流れ込む。また、冷風の残部は加熱用熱交換器15を通過して加熱され、温風dとなる
ここで、加熱用熱交換器15の風下側のうち、加熱用熱交換器15の回転軸方向の左右両側部位では、シールリブ20の左右両側の面に沿って冷風が図8、図9の矢印c1のように加熱用熱交換器15の回転軸16に向かって流れる。
しかし、加熱用熱交換器15の回転軸16とシールリブ20の左右両側の面との間は図8(b)に示すように行き止まりになっているので、シールリブ20に沿う冷風流れc1は行き場を失って、図9(b)(c)の矢印c2のように加熱用熱交換器15の回転軸方向(横方向)に方向転換する。
この方向転換した冷風流れc2は加熱用熱交換器15のコア部の左右両側部(回転軸方向の左右両側部)に流れ込むので、加熱用熱交換器15のコア部の左右両側部の冷風割合が中央部の冷風割合よりも大きくなる。
このため、加熱用熱交換器15のコア部の吹出空気温度は、図8(d)に示すように左右両側部が低くて、中央部が高いというばらつきが発生する。これが原因となって、車室内吹出空気温度のばらつきが発生し、車室内空調の快適性を損なう。
具体的には、加熱用熱交換器15の回転軸16の軸方向が図8(a)のように車両左右方向に向いている場合は、車両左右方向の中央部への吹出空気温度(センターフェイス吹出空気温度)が高くて、車両左右方向の左右両側部への吹出空気温度(サイドフェイス吹出空気温度)が低くなってしまう。
本発明は、上記点に鑑み、回転式加熱用熱交換器の回転軸方向における温度ばらつきを低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、空調ケース(11)内に回転軸(16)を中心として回転可能に配置される加熱用熱交換器(15)が最大暖房位置に回転したときに、加熱用熱交換器(15)の周縁部が接触するシール面(20)が空調ケース(11)の内部に形成され、
シール面(20)の中央部には空気の通過可能な開口部(20a)が形成され、
空調ケース(11)内で加熱用熱交換器(15)の風上側で、かつ、回転軸(16)の軸方向の左右両側部位にガイド手段(25)が配置され、
ガイド手段(25)は、空気がシール面(20)を避けて流れるように空気を開口部(20a)に向かってガイドするように構成されていることを特徴としている。
これによると、図2(a)に例示するように回転軸方向の左右両側のシール面(20)を避けて空気が流れるので、図8、図9における矢印c1、c2の冷風流れを消滅できる。そのため、開口部(20a)における回転軸方向の左右両側の冷風割合が中央部に比較して高くなることを抑制でき、開口部(20a)からの吹出空気の温度分布を均一化できる。
しかも、本発明によるガイド手段(25)は加熱用熱交換器(15)の風上側に配置されるものであって、加熱前の比体積が小さい冷風だけをガイドすればよいので、加熱用熱交換器(15)の風下側に冷温風混合促進のためのガイド手段を設置する場合に比較して通風抵抗(圧損)の上昇を僅少量に抑制できる利点がある。
本発明では、具体的には、ガイド手段は、加熱用熱交換器(15)の回転作動領域よりも風上側に位置する風上側空気通路(18)のうち、少なくともシール面(20)に近接する部位に形成すればよい。
本発明のガイド手段は、具体的には、加熱用熱交換器(15)の風上側通路面積を絞る通路絞り部(25)で構成すればよい。
そして、この通路絞り部(25)は、具体的には空気流れの上流側から下流側に向かって通路絞り量をテーパ状に増加するように形成するのが好ましい。これによると、通路絞り部(25)にて急曲がりを起こすことなくシール面(20)の中央部の開口部(20a)へ向かって空気流れをスムースにガイドできる。
なお、上記通路絞り部(25)は、空気流れの上流側から下流側にわたって通路絞り量が一定量となるように構成してもよい。
また、本発明のガイド手段は、加熱用熱交換器(15)の風上側の空気流れを開口部(20a)に向けるガイド形状部で構成してもよい。
また、本発明では、具体的には、加熱用熱交換器(15)のうち回転軸(16)側の端部(15a)が風下側に位置し、加熱用熱交換器(15)のうち回転軸(16)と反対側の端部(15b)が風上側に位置するようにして、加熱用熱交換器(15)が空調ケース(11)内に配置され、
シール面(20)が加熱用熱交換器(15)よりも風下側に配置されるようになっている。
また、本発明では、具体的には、加熱用熱交換器(15)のうち回転軸(16)側の端部(15a)が風上側に位置し、加熱用熱交換器(15)のうち回転軸(16)と反対側の端部(15b)が風下側に位置するようにして、加熱用熱交換器(15)が空調ケース(11)内に配置され、
シール面(20)が加熱用熱交換器(15)よりも風上側に配置され、ガイド手段(25)はシール面(20)の更に風上側に配置されるようにしてもよい。
また、本発明のシール面は、具体的には、開口部(20a)を囲むように空調ケース(11)の内壁面から額縁状に突出するシールリブ(20)にて構成される。
なお、上記各手段および特許請求の範囲に記載の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態による回転式加熱用熱交換器を備える車両用空調装置の室内空調ユニットの概略断面図で、図2は第1実施形態の要部をなす回転式加熱用熱交換器付近の構成の概略説明図であって、図2(a)は回転式加熱用熱交換器の風上側通路から車室内への吹出通路に至る概略断面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図、図2(c)は図2(a)のB−B断面図、図2(d)は図2(b)のC−C断面位置における温度分布の説明図である。
最初に、図1により車両用空調装置の室内空調ユニット10の概要を説明すると、室内空調ユニット部10は車室内前部の計器盤(インストルメントパネル、図示せず)内側において車両左右方向の略中央部に配置される。なお、図1における上下前後の各矢印は車両搭載状態における方向を示す。図1の紙面垂直方向が車両左右(幅)方向となる。
室内空調ユニット部10は車室内へ向かって流れる空気の通路を構成する樹脂製の空調ケース11を備えている。この空調ケース11は樹脂成形上の都合、内蔵部品の組付上の都合等から、実際には複数の分割ケース体として成形され、この複数の分割ケース体をねじやクリップ等の締結手段により一体に締結することにより空調ケース11が構成される。
そして、本実施形態では、空調ケース11のうち、車両前方側の上方部に送風機部12を一体に配置した構成になっている。この送風機部12は、遠心式の送風ファン12aをモータ(図示せず)により回転駆動するようになっている。なお、送風ファン12aの吸入口に内外気切替箱(図示せず)を接続し、この内外気切替箱からの導入空気(内気または外気)を送風ファン12aにより矢印aのように上方から下方へ向かって送風するようになっている。
空調ケース11内部のうち、車両前方側の下方部に冷却用熱交換器をなす蒸発器13が配置されている。ここで、蒸発器13の外形は矩形状の薄型形状であり、送風機部12の送風空気の全量が矢印bのように通過する。蒸発器13は、周知のように蒸気圧縮式冷凍サイクルの低圧側熱交換器であり、矢印bの通過空気から吸熱して低圧冷媒が蒸発することにより、この通過空気を冷却する。
空調ケース11の底面部の最低部位に排水口14が設けられ、この排水口14から蒸発器13で発生する凝縮水が車室外へ排水される。
そして、空調ケース11内において、蒸発器13の風下側にヒータコア15が配置されている。より具体的には、蒸発器13の車両後方側で、かつ、上方側部位にヒータコア15が配置される。ここで、ヒータコア15は、車両エンジン(図示せず)からの温水(エンジン冷却水)を熱源流体として空気を加熱する加熱用熱交換器である。
そして、ヒータコア15の外形も矩形状の薄型形状であり、その矩形状の外形の一端部15a、具体的には、上端部15aに回転軸16を設定して、この回転軸16によってヒータコア15を空調ケース11に対して回転可能に支持するようになっている。
図1の例では、回転軸16を蒸発器13の上端部の後方側に隣接配置している。蒸発器13とヒータコア15の間には最大冷房用の遮風壁17が空調ケース11に一体成形されている。この遮風壁17は、蒸発器13の上端部とヒータコア15の上端部(回転軸16側の端部)15aとの間の部位から鉛直方向に垂下する板状に形成される。
この板状の遮風壁17は、車両左右方向(図1の紙面垂直方向)に対しては空調ケース11内部の全域に形成され、遮風壁17の左右両側部は空調ケース11の左右の側壁部に結合される。
この板状の遮風壁17はヒータコア15の風上側の面(図1の左側面)の全体を覆うことができるようにヒータコア15とほぼ同一面積に形成される。遮風壁17の下端部およびヒータコア15の下端部15bと、空調ケース11の底面部との間には所定の間隙が設定され、この所定の間隙によってヒータコア風上側の空気通路18が形成される。すなわち、この空気通路18はヒータコア15の回転作動領域に対して風上側の領域に形成される。
ヒータコア15は、最大冷房時には遮風壁17の風下側の面(図1の右側面)に沿った破線位置MCに回転操作される。この最大冷房位置MCでは、遮風壁17がヒータコア15の風上側の面を全閉して、蒸発器13風下側の空気がヒータコア15のコア部を通過することを阻止する。
従って、蒸発器通過空気(冷風)の全量が矢印cのようにヒータコア15をバイパスして流れるので、最大冷房性能を発揮できる。このため、最大冷房時にはヒータコア風上側の空気通路18がヒータコアバイパス通路として作用する。
なお、ヒータコア15のコア部は周知の構成であり、前述の図9(c)を援用して説明すると、温水が流れる断面偏平状のチューブ15cを多数本並列配置し、この多数本のチューブ15c相互間にコルゲートフィン15dを配置し、このチューブ15cとコルゲートフィン15dとを一体に接合し、チューブ15cとコルゲートフィン15dとの空隙部を蒸発器13風下側の空気が通過するようになっている。
チューブ15cの長手方向の両端部はタンク15eに連通し、このタンク15eにより多数本のチューブ15cに対する温水の分配、集合を行う。なお、図9(c)では、チューブ15cの一端側のタンク15eのみを図示し、他端側のタンク15eの図示は省略している。
ところで、本実施形態では、遮風壁17の下端側に形成される風上側の空気通路18に対してヒータコア15の下端部(回転軸16と反対側の端部)15bが接近し、ヒータコア15の上端部(回転軸16側の端部)15aが風上側空気通路18から遠ざかるようにヒータコア15が配置されるので、ヒータコア15の下端部15bが風上側端部となり、ヒータコア15の上端部15aが風下側端部となる。
空調ケース11の内壁面においてヒータコア15の風下側部位にシールリブ20が形成される。このシールリブ20は空調ケース11の内壁面に一体成形され最大暖房時のケース側シール面を構成する。
このシールリブ20は、具体的には空調ケース11の内壁面から空調ケース11の内側へ向かって額縁状に突き出すものである。シールリブ20の額縁状の突出形状は図2(a)に示す通りであり、この額縁状の突出形状の中央部には中央開口部20aが開口している。
最大暖房時にはヒータコア15が図1の1点鎖線位置MHに回転操作され、ヒータコア15の矩形状の周縁部がシールリブ20の額縁状の突出形状に圧接する。これにより、最大暖房時には空気通路18と中央開口部20aとが直接連通するヒータコアバイパス通路が遮断され、ヒータコア15の下端部15bと空調ケース11の底面部内壁面との間から中央開口部20aへ直接向かうバイパス空気流れ(冷風流れ)cが遮断される。
このため、空調ケース11内の送風空気の全量がヒータコア15のコア部を通過して加熱されるので、最大暖房性能を発揮できる。ヒータコア15のコア部を通過した温風dはシールリブ20の中央開口部20aを通過して風下側へ流れる。
また、ヒータコア15の図1実線位置は温度制御時の中間開度(中間回転位置)の一例であり、この中間開度の操作位置であると、蒸発器通過空気(冷風)のうち、ヒータコア下方側の流れは矢印cのようにヒータコア15をバイパスして流れ、蒸発器通過空気(冷風)のうち、上方側の流れは矢印d’のようにヒータコア15を通過して流れ加熱されるので、温風dとなる。
従って、ヒータコア15の回転位置を調整することにより、ヒータコア15をバイパスする冷風と、ヒータコア15を通過する温風との風量割合を調整して、車室内吹出空気温度を連続的に調整できる。
ヒータコア15をバイパスする冷風と、ヒータコア15を通過する温風は、いずれもシールリブ20の中央開口部20aを通過して、シールリブ20の上方領域21にて混合され、所望温度の空調風となった後に、各吹出開口部22、23、24に流入する。
次に、車室内各部へ空気を吹き出す吹出開口部22、23、24の配置について説明する。この吹出開口部22、23、24は、空調ケース11のうち送風機部12の車両後方側部位に配置されている。
デフロスタ開口部22は空調ケース11の上面部に配置され、図示しないデフロスタダクトを介して車両計器盤上面のデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて空気を吹き出す。
フェイス開口部23はデフロスタ開口部22よりも車両後方側部位に配置される。このフェイス開口部23は具体的には、図2(a)に示すように、車両左右方向の中央部に位置するセンターフェイス開口部231と、車両左右方向の左右両側に位置するサイドフェイス開口部232とに分割される。
センターフェイス開口部231にはセンターフェイスダクト231aが接続され、このセンターフェイスダクト231aの先端部吹出口(センターフェイス吹出口)は車両計器盤(インパネ)の左右方向中央部に配置され、ここからから乗員の顔部側へ空気を吹き出す。
サイドフェイス開口部232にはサイドフェイスダクト232aが接続され、このサイドフェイスダクト232aの先端部吹出口(サイドフェイス吹出口)は車両計器盤(インパネ)の左右方向両端部に配置され、ここからから乗員の顔部側あるいは車両側面窓ガラス側へ空気を吹き出す。
フット開口部24は空調ケース11の左右両側の側壁に配置され、図示しないフットダクトを介して乗員の足元側へ空気を吹き出すものである。なお、デフロスタ開口部22、フェイス開口部23およびフット開口部24は図示しない吹出モードドアにより開閉されるようになっている。
次に、ヒータコア15の風上側空気通路18に形成される通路絞り部25について説明する。通路絞り部25は、図2(a)に示すように、ヒータコア15の風上側空気通路18のヒータコア回転軸方向(車両左右方向)の幅寸法W1をヒータコア15の幅寸法W2よりも小さくして、幅寸法W1をシールリブ20の中央開口部20aの幅寸法W3とほぼ同一あるいは若干小さめの大きさにしている。
図3(a)(b)は通路絞り部25の具体的形態を例示するもので、図3(b)に示すように、通路絞り部25は車両上下方向に対してはヒータコア15下方の空気通路18の形成部位に形成され、そして、車両左右方向に対しては図3(a)に示すように、通路絞り部25は空調ケース11の左右両側の側壁部から内側方向へ突き出すように形成される。
更に、この左右両側の通路絞り部25は図3(a)に示すように、空気流れの上流側(遮風壁17の下端側)から下流側(シールリブ20の後方側面の下方側)へ向かって内側方向への突出量がテーパー状に徐々に増大するように形成してある。これにより、空気通路18の通路幅寸法の絞り量がテーパー状に徐々に増大して、シールリブ20の直前部位にて絞り量が最大となっている。すなわち、シールリブ20の直前部位にて空気通路18の通路幅寸法W1がシールリブ20の中央開口部20aの幅寸法W3とほぼ同一あるいは若干小さめの大きさになっている。
なお、回転軸16の軸方向の両端部は、図3(a)に示すように空調ケース11の左右の側壁を貫通して空調ケース11の外部へ突出し、回転軸16の一端部(左側端部)は空調ケース11の外部にて温水出入り口機構26に連結される。
この温水出入り口機構26は、回転軸16側と連結される回転側の温水入口側配管(図示せず)および温水出口側配管(図示せず)と、空調ケース11側に固定される固定側の温水入口側配管(図示せず)および温水出口側配管(図示せず)とを有し、回転側の配管が固定側の配管に対して回転可能となるようにこれらの配管を同軸上で嵌合した同軸2重配管機構にて構成される。ヒータコア15には、温水出入り口機構26および回転軸16の温水通路部を介して温水が循環する。
また、回転軸16の他端部(右側端部)は空調ケース11の外部にて回転駆動機構27に連結される。この回転駆動機構27は、回転軸16に連結されるリンク機構、ギヤ機構等の動力伝達機構と、この動力伝達機構を介して回転駆動力を回転軸16に与えるサーボモータ等の駆動機構とにより構成される。なお、回転駆動機構27を乗員の手動操作力により作動するマニュアル式の機構にしてもよい。
次に、本実施形態の作動を説明する。回転駆動機構27によりヒータコア15を回転軸16を中心として回転操作し、ヒータコア15が図1の破線位置MCに回転変位すると、前述のように遮風壁17がヒータコア15の風上側の面を全閉して、蒸発器13風下側の空気がヒータコア15のコア部を通過することを阻止する。
従って、冷凍サイクルおよび送風機16を運転すれば、蒸発器13で冷却された冷風の全量が矢印cのようにヒータコア15をバイパスして流れるので、最大冷房性能を発揮できる。
ところで、ヒータコア15の最大冷房位置MCでは、蒸発器通過後の冷風流れcに対して、ヒータコア15のコア面が直交状に配置されるので、冷風流れcがヒータコア15のコア面から十分離れた部位を流れる。
このため、ヒータコア15の温水回路における温水弁を廃止して、エンジン作動時はヒータコア15に温水が常時流れる構成にしても、ヒータコア15からの放熱による冷風温度の上昇(最大冷房性能の低下)を僅少に抑えることができる。そのため、温水弁を持たないシステム構成にして、空調装置のコストダウンを図ることができる。
一方、ヒータコア15を図1の1点鎖線位置MHに回転操作すると、前述のように、ヒータコア15の矩形状の周縁部がシールリブ20の額縁状の突出形状に圧接する。これにより、空気通路18とシールリブ20の中央開口部20aとが直接連通する状態が遮断されるので、空気通路18からシールリブ20の中央開口部20aへ直接向かう空気流れ(冷風流れ)cが消滅する。
このため、蒸発器通過後の送風空気の全量がヒータコア15のコア部に流入して加熱されるので、最大暖房性能を発揮できる。
一方、ヒータコア15を図1の実線位置で示す中間開度位置(中間回転位置)に回転操作すると、前述のように、蒸発器通過空気(冷風)のうち、下方側の流れは矢印cのようにヒータコア15をバイパスして流れ、蒸発器通過空気(冷風)のうち、上方側の流れは矢印d’のようにヒータコア15を通過して流れ加熱され、温風dとなる。
従って、ヒータコア15の回転位置を調整することにより、ヒータコア15をバイパスする冷風と、ヒータコア15を通過する温風との風量割合を調整して、車室内吹出空気温度を連続的に調整できる。
このようなヒータコア15の中間開度位置(中間回転位置)における冷風と温風の流れの挙動をさらに詳述すると、本実施形態では、ヒータコア15の風上側空気通路18に通路絞り部25を形成して、風上側空気通路18のヒータコア回転軸方向(車両左右方向)の幅寸法W1をシールリブ20の中央開口部20aの幅寸法W3とほぼ同一あるいは若干小さめの大きさとなるように絞っている。
この通路絞り部25により、風上側空気通路18における冷風流れを図2(a)の矢印cのようにシールリブ20の中央開口部20aに向かってガイドすることができる。そのため、風上側空気通路18における冷風がシールリブ20の左右両側の突出面に沿って流れることを抑制できる。
つまり、本実施形態によると、通路絞り部25の形成によって、風上側空気通路18における冷風がシールリブ20の左右両側の突出面を避けて流れるように冷風を中央開口部20aに向かってガイドすることができる。この結果、シールリブ20の左右両側の突出面に沿った冷風流れ(図2(b)の破線矢印c1参照)を消滅できるので、この冷風流れ(破線矢印c1)に起因して、中央開口部20aからの吹出空気温度が中央部に比較して左右両側部が低くなることを解消できる。そのため、中央開口部20aからの吹出空気の温度分布を図2(d)に示すように車両左右方向でほぼ均一にすることができる。なお、図2(d)は、最上部の斜線部から最下部の白抜き部に向かって温度が順次低下し、かつ、各温度域が車両左右方向に均一に延びることを表している。
以上のごとく吹出空気の温度分布を車両左右方向でほぼ均一にできるので、図2(a)に示すように、センターフェイス開口部231およびサイドフェイス開口部232から同時に空気を吹き出すフェイスモードが設定されているときには、センターフェイス開口部231からの吹出空気温度とサイドフェイス開口部232からの吹出空気温度とをほぼ同等にすることができる。
ところで、本実施形態による通路絞り部25はヒータコア15の風上側空気通路18に形成されるものであって、ヒータコア15加熱前の冷風(低温空気)のガイド作用を果たすものであるから、空調ケース11内の通風抵抗(圧損)の上昇抑制のために有利である。
もし、ヒータコア15の風下側空気通路にガイド手段を形成すると、ヒータコア15の加熱後の温風(高温空気)と冷風との混合を良好にする必要が生じるが、温風は温度上昇によって比体積が冷風よりも十分大きくなっているので、この比体積の大きい温風に冷風を良好に混合するためには、温風あるいは冷風の流れを大きく変更するガイド手段が必要となり、空調ケース11内の通風抵抗(圧損)がどうしても大きくなってしまう。
しかるに、本実施形態によると、通路絞り部25はヒータコア15加熱前の比体積が小さい冷風だけをガイドすればよく、しかも、シールリブ20の左右両側の突出面の幅寸法相当分の冷風をガイドするだけでよい。このため、通路絞り部25の絞り量W0(図2(a)参照)は比較的少量ですみ、通路絞り部25の形成による通風抵抗(圧損)の上昇を僅少量に抑制できる。
また、通路絞り部25は図3(a)に示すように、空気流れの上流側から下流側へ向かって内側方向への突出量がテーパー状に徐々に増大するように形成してあるから、通路絞り部25にて急曲がりを起こすことなくシールリブ20の中央開口部20aへ向かって風上側空気通路18の冷風をスムースにガイドできる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、図3(a)に示すようにヒータコア15の風上側空気通路18の通路幅寸法の絞り量が、空気流れの上流側(遮風壁17の下端側)から下流側(シールリブ20側)へ向かってテーパー状に徐々に増大するように通路絞り部25を形成しているが、第2実施形態では、図4(a)に示すように、ヒータコア15の風上側空気通路18の通路幅寸法の絞り量が、空気流れの上流側(遮風壁17の下端側)から下流側(シールリブ20の後方側)へ向かって一定量となるように通路絞り部25を形成している。
すなわち、第2実施形態では、ヒータコア15の風上側空気通路18の通路幅寸法を、下流側(シールリブ20側)だけでなく、上流側(遮風壁17の下端側)でも一律に絞るようにしている。このようにしても、吹出空気温度分布の均一化の面では、第1実施形態と同様の作用効果を発揮できる。
なお、図5は本発明の比較例であり、ヒータコア15の風上側空気通路18における通路絞り部25を第1実施形態とは逆の形態で形成している。すなわち、ヒータコア15の風上側空気通路18の通路幅寸法の絞り量が、空気流れの上流側(遮風壁17の下端側)で最大となり、そして、下流側(シールリブ20側)へ向かって絞り量がテーパー状に徐々に減少するように通路絞り部25を形成している。
このような形態であると、通路絞り部25を形成しても、シールリブ20の左右両側の突出面に沿った冷風流れ(図2(b)の破線矢印c1参照)が発生するので、吹出空気温度分布の均一化効果を発揮できない。
従って、通路絞り部25は、ヒータコア15の風上側空気通路18のうち、少なくとも、シールリブ20に近接する部位に形成することが吹出空気温度分布の均一化のために重要である。
(第3実施形態)
第1、第2実施形態では、ヒータコア15の回転軸16側の端部15aを遮風壁17の上方側に配置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bを遮風壁17の下方側に配置しているので、ヒータコア15の回転軸16側の端部15aが風下側に位置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bが風上側に位置する配置構成となっているが、第3実施形態では、図6に示すように第1実施形態と反対の配置構成を採用している。
すなわち、第3実施形態では、ヒータコア15の回転軸16側の端部15aを遮風壁17の下方側に配置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bを遮風壁17の上方側に配置している。このため、ヒータコア15の回転軸16側の端部15aが風上側に位置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bが風下側に位置する配置構成となっている。
これに伴って、シールリブ20はヒータコア15に対して風上側に配置される。従って、第3実施形態では、通路絞り部25をシールリブ20の更に風上側に形成することになる。この通路絞り部25の形成によって第3実施形態でもヒータコア回転軸方向(車両左右方向)における吹出空気温度分布を均一化できる効果を同様に発揮できる。
(第4実施形態)
第1、第2実施形態では、蒸発器13とヒータコア15との間に遮風壁17を配置し、最大冷房時には遮風壁17によりヒータコア15への空気流入を阻止しているが、第4実施形態は図7に示すようにこの遮風壁17を廃止するヒータコア配置構成に関する。
第4実施形態では、空調ケース11のうち、最も車両後方側に位置して上下方向に延びる後方壁11aに沿ってヒータコア15を配置している。具体的には、ヒータコア15の回転軸16(端部15a)を後方壁11aの上方側に配置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bが後方壁11aの下方側に位置するようにヒータコア15を配置している。
従って、ヒータコア15の回転軸16側の端部15aが風下側に位置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bが風上側に位置する配置構成となっている。
第4実施形態においても、ヒータコア15の風上側空気通路18に通路絞り部25を形成することにより、ヒータコア回転軸方向(車両左右方向)における吹出空気温度分布を均一化できる効果を同様に発揮できる。
第4実施形態によると、遮風壁17の廃止により空調ケース11内の通風抵抗(圧損)を低減できる利点があるが、その反面、ヒータコア15が破線位置MCに回転操作される最大冷房時に、ヒータコア15のコア面に沿って冷風が流れるので、ヒータコア15に温水が常時流れたままであると、ヒータコア15から冷風への放熱量が増えて、最大冷房性能を悪化させる。
このため、第4実施形態の配置構成の場合には、ヒータコア15の温水回路に温水弁を設置して、最大冷房時には温水弁を閉弁してヒータコア15への温水循環を遮断する必要が生じる。つまり、第4実施形態では温水弁が必須となり、その分だけコストアップを招く。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、次のごとく種々変形可能である。
(1)第4実施形態では、空調ケース11の後方壁11aの上方側にヒータコア15の回転軸16(端部15a)を配置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bが後方壁11aの下方側に位置するようにヒータコア15を配置しているが、これとは逆に、ヒータコア15の回転軸16(端部15a)を空調ケース11の後方壁11aの下方側に配置し、ヒータコア15の回転軸16と反対側の端部15bが後方壁11aの上方側に位置するようにヒータコア15を配置してもよい。
この変形例では、シールリブ20はヒータコア15に対して風上側に配置されるので、通路絞り部25をこのシールリブ20の更に風上側に形成することになる。
(2)上記第1〜第4実施形態では、ヒータコア15の風上側空気通路18に形成した通路絞り部25によって、空気流れをシールリブ20の中央開口部20aに向かってガイドするガイド手段を構成しているが、通路絞り部25の代わりに、空気流れのガイド形状部をヒータコア15の風上側空気通路18に形成してもよい。
ここで、ガイド形状部とは、風上側空気通路18のケース壁面に部分的に形成され、空気流れを中央開口部20aに向かってガイドするものであり、通路絞り部25のように通路幅(通路面積)自体を絞るものではない。
このように、本発明のガイド手段は、通路絞り部25のように通路幅(通路面積)自体を絞るものだけに限定されず、ガイド形状部によって構成してもよい。
(3)上記第1実施形態では、第2図(a)に示すように、フェイス吹出を例示して説明しているので、センターフェイス吹出温度とサイドフェイス吹出温度との等温化(全吹出温度との等温化)を図っているが、例えば、シールリブ20の中央開口部20aの中央領域にフット開口部を配置し、中央開口部20aの左右両側領域に左右のサイドフェイス開口部232を配置する場合に、通路絞り部25の絞り量を調整して、フット吹出温度をサイドフェイス吹出温度よりも所定値だけ高くするようにしてもよい。つまり、通路絞り部25の絞り量調整によって上下吹き出し温度差を調整するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では、熱源流体として温水を用いるヒータコア15への適用例について説明したが、例えば、エンジンオイル、油圧機械の作動オイル等のオイルを熱源流体として空気を加熱するヒータコア15に本発明を適用してもよい。
本発明の第1実施形態を示す室内空調ユニットの概略縦断面図である。 (a)は図1に示す回転式加熱用熱交換器の中間回転位置における冷風と温風の流れ形態の概略説明図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図、(d)は(b)のC−C断面位置での温度分布の概略説明図である。 (a)は図1に示す回転式加熱用熱交換器部分の平面断面図、(b)は回転式加熱用熱交換器部分の側面断面図である。 (a)は第2実施形態による回転式加熱用熱交換器部分の平面断面図、(b)は回転式加熱用熱交換器部分の側面断面図である。 (a)は比較例による回転式加熱用熱交換器部分の平面断面図、(b)は比較例による回転式加熱用熱交換器部分の側面断面図である。 第3実施形態を示す室内空調ユニットの概略縦断面図である。 第4実施形態を示す室内空調ユニットの概略縦断面図である。 (a)は本発明者の試作検討した室内空調ユニットの回転式加熱用熱交換器の中間回転位置における冷風と温風の流れ形態の概略説明図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図、(d)は(b)のC−C断面位置での温度分布の概略説明図である。 (a)は本発明者の試作検討した室内空調ユニットの概略縦断面図、(b)は(a)のD矢視図、(c)はD矢視による部分斜視図である。
符号の説明
11…空調ケース、15…回転式ヒータコア(加熱用熱交換器)、16…回転軸、
20…シールリブ(ケース側シール面)、20a…開口部、25…通路絞り部(ガイド手段)。

Claims (9)

  1. 空気と熱源流体との間で熱交換して空気を加熱する加熱用熱交換器(15)が空調ケース(11)内に回転軸(16)を中心として回転可能に配置され、
    前記加熱用熱交換器(15)が最大暖房位置に回転したときに前記加熱用熱交換器(15)の周縁部が接触するシール面(20)が前記空調ケース(11)の内部に形成され、
    前記シール面(20)の中央部には空気の通過可能な開口部(20a)が形成され、
    前記空調ケース(11)内で前記加熱用熱交換器(15)の風上側で、かつ、前記回転軸(16)の軸方向の左右両側部位にガイド手段(25)が配置され、
    前記ガイド手段(25)は、空気が前記シール面(20)を避けて流れるように空気を前記開口部(20a)に向かってガイドするように構成されていることを特徴とする空調装置。
  2. 前記ガイド手段は、前記加熱用熱交換器(15)の回転作動領域よりも風上側に位置する風上側空気通路(18)のうち、少なくとも前記シール面(20)に近接する部位に形成されることを特徴とする請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記ガイド手段は、前記加熱用熱交換器(15)の風上側通路面積を絞る通路絞り部(25)で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  4. 前記通路絞り部(25)は、空気流れの上流側から下流側に向かって通路絞り量をテーパ状に増加するように形成されることを特徴とする請求項3に記載の空調装置。
  5. 前記通路絞り部(25)は、空気流れの上流側から下流側にわたって通路絞り量が一定量になっていることを特徴とする請求項3に記載の空調装置。
  6. 前記ガイド手段(25)は、前記加熱用熱交換器(15)の風上側の空気流れを前記開口部(20a)に向けるガイド形状部で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。
  7. 前記加熱用熱交換器(15)のうち前記回転軸(16)側の端部(15a)が風下側に位置し、前記加熱用熱交換器(15)のうち前記回転軸(16)と反対側の端部(15b)が風上側に位置するようにして、前記加熱用熱交換器(15)が前記空調ケース(11)内に配置され、
    前記シール面(20)が前記加熱用熱交換器(15)よりも風下側に配置されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空調装置。
  8. 前記加熱用熱交換器(15)のうち前記回転軸(16)側の端部(15a)が風上側に位置し、前記加熱用熱交換器(15)のうち前記回転軸(16)と反対側の端部(15b)が風下側に位置するようにして、前記加熱用熱交換器(15)が前記空調ケース(11)内に配置され、
    前記シール面(20)が前記加熱用熱交換器(15)よりも風上側に配置され、前記ガイド手段(25)は前記シール面(20)の更に風上側に配置されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空調装置。
  9. 前記シール面は、前記開口部(20a)を囲むように前記空調ケース(11)の内壁面から額縁状に突出するシールリブ(20)にて構成されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の空調装置。
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