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JP4466830B2 - 交流交流直接変換装置 - Google Patents
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Description

本発明は、半導体スイッチング素子を用いて多相交流電圧を任意の大きさ及び周波数を有する多相交流電圧に変換する交流交流直接変換装置に関し、特に大形のエネルギーバッファを有しない電力変換装置において、電源の短絡、負荷端の開放を防止するための転流方法に特徴を有するものである。
以下では、この種の多相交流交流直接変換器として、三相入力、三相出力のマトリクスコンバータを例にとって説明する。
図8に、マトリクスコンバータの出力一相分の回路を示す。図8において、Vmaxは最大電圧相(例えば三相交流電源のR相)の入力端子、Vmidは中間電圧相(同S相)の入力端子、Vminは最小電圧相(同T相)の入力端子、UはU相出力端子、S,S,Sは交流スイッチ、S1a,S1b,S2a/b,S2b/a,S3a,S3bは各交流スイッチを構成するIGBT等の単方向スイッチである。
なお、交流スイッチS,S,Sの添字“1”,“2”,“3”は最大電圧相、中間電圧相、最小電圧相に接続されることを示すために用いており、例えば交流スイッチSはR相交流スイッチ、同SはS相交流スイッチ、同SはT相交流スイッチであり得る。ここで、R相交流スイッチを構成する単方向スイッチをSru,Sur、S相交流スイッチを構成する単方向スイッチをSsu,Sus、T相交流スイッチを構成する単方向スイッチをStu,Sutと表記する場合、例えば図8の交流スイッチSを構成する単方向スイッチS1a,S1bは、R相交流スイッチの前記単方向スイッチSru,Surに相当する(他相については容易に類推できるため、説明を省略する)。
また、図8において、参照符号の添字にaを付したスイッチはIGBTモードで動作するスイッチ、添字にbを付したスイッチは還流ダイオードモードで動作するスイッチを示している。
IGBTモードとは、コレクタ−エミッタ間に順電圧が印加されている(コレクタ電圧がエミッタ電圧より高い)状態の動作モードをいい、ゲートオンと同時に電流が流れる動作モードである。また、還流ダイオードモードとは、コレクタ−エミッタ間に逆電圧が印加されている(コレクタ電圧がエミッタ電圧より低い)状態の動作モードをいい、この場合には、順電圧が印加されてゲートオンしないと電流が流れず、インバータにおける還流ダイオードとほぼ同様の作用になることから、還流ダイオードモードと称している。
更に、交流スイッチSを構成する単方向スイッチS2a/b,S2b/aについては、交流スイッチSが下アームとして動作する場合と上アームとして動作する場合とで、IGBTモード、還流ダイオードモードになる単方向スイッチが入れ替わることから、参照符号の添字にa/b,b/aを付してある。
例えば、交流スイッチSが上アーム、同Sが下アームでスイッチングする場合には、スイッチS2a/bがIGBTモード、同S2b/aがダイオードモードにて動作し、交流スイッチSが上アーム、同Sが下アームでスイッチングする場合には、スイッチS2b/aがIGBTモード、同S2a/bがダイオードモードにて動作する。
一般に、マトリクスコンバータをはじめとする交流交流直接変換装置は交流スイッチにより構成されるが、電源の短絡及び負荷端の開放を防止するため、図8に示したように二つの単方向スイッチにより交流スイッチを構成し、各単方向スイッチのオンオフのタイミングを制御している。
すなわち、電源が短絡すると過大な短絡電流が発生してスイッチを破損し、負荷が誘導性負荷の場合には、誘導性負荷に蓄えられたエネルギーの還流経路が負荷端の開放により消失するため、過大なサージ電圧としてスイッチに印加され、スイッチを破壊する。
このため、各単方向スイッチのオンオフのタイミングを適切に制御するための転流動作が重要になる。
図9は、各相電源電圧の大小関係がV>V>Vのときの転流パターンを示している。
図9(a)は交流スイッチSとSとの間、同(b)は交流スイッチSとSとの間、同(c)は交流スイッチSとSとの間の転流パターンであり、交流スイッチS,S,S及び単方向スイッチS1a,S1b,S2a,S2b,S3a,S3bに対する指令パルスをそれぞれ表している。
これらの図から明らかなように、二つの交流スイッチ間の転流時には、電源電圧の大小関係を検出し、まず対向アーム(転流先)の逆バイアスが印加される単方向スイッチをオンし、転流期間経過した後に、対向アームの順バイアスが印加されるスイッチをオンしている。
例えば、図9(a)の交流スイッチSとSとの間の転流時には、まず単方向スイッチS2bをオンし、転流期間経過後に単方向スイッチS2aをオンする。
この転流動作を、転流元、転流先に分けて説明すると、以下の4つのステップからなっている。
a.転流先:還流ダイオードモードの単方向スイッチオン
b.転流元:IGBTモードの単方向スイッチオフ
c.転流先:IGBTモードの単方向スイッチオン
d.転流元:還流ダイオードモードの単方向スイッチオフ
この転流の具体的な方法については、例えば、下記の特許文献1に開示されており、電源電圧の大小関係を判別する代わりに、各交流スイッチの両端の電圧を検出し、同一出力相内の単方向スイッチを駆動する他のゲートパルスを用いて、順バイアス、逆バイアスを判別し、単方向スイッチのオンオフ順序を切り替えて転流パターンを発生している。
特開2001−61276号公報(請求項1、[0042]〜[0044]、図5等)
上記特許文献1等に開示されている従来の転流方法には、以下のような問題がある。
a.転流期間は、従来のインバータではいわゆるデッドタイムに相当し、電圧利用率の低下や出力電圧誤差の原因となる。この結果、負荷が電動機の場合には所望の性能が得られない原因となる。
b.転流動作として、前述のように4ステップ必要であるため、電圧指令からゲートパルスを生成する回路が複雑になり、転流期間内に電圧指令が変化した場合には、電圧誤差が増大するだけでなく、最悪の場合に電源短絡や負荷端開放が発生し、半導体スイッチング素子を破壊する。また、複雑な転流回路は、交流交流直接変換装置のコスト上昇の原因となる。
c.図10は、電源の最大電圧相と最小電圧相との間(例えば、上述の例ではR相とT相との間)の転流時における、最小電圧を基準とした出力電圧波形を示している。
最大電圧相から最小電圧相に転流する場合、出力電圧は、図示するように電源の最大線間電圧(vmax−vmin)に相当する分だけ振幅が変化する。このように出力電圧の変化が大きいことはノイズ発生の原因となり、他の機器に誤動作等の悪影響を与える。
また、負荷が電動機である場合、出力電圧の急峻な変化に伴って電動機の端子でサージ電圧が発生し、最悪の場合には前記サージ電圧により電動機の絶縁を劣化させ、焼損する恐れがある。
更に、これらのサージ電圧やノイズの伝播を防止するには、変換装置の入力側や出力側にフィルタ回路を設けることが考えられるが、このフィルタ回路は変換装置の大形化やコスト上昇を招くこととなる。
そこで、本発明は、簡単なシーケンスの転流回路を提供すると共に、負荷の端子に発生するサージ電圧やノイズを低減し、所望の制御性能と低コスト化及び装置の小形化を可能にした交流交流直接変換装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、単方向の電流を制御可能な少なくとも2個の単方向スイッチにより交流スイッチを構成し、この交流スイッチを入出力側の各相端子間にそれぞれ接続して電源側の多相交流電圧を任意の大きさ及び周波数を有する多相交流電圧に変換する交流交流直接変換装置において、
各相電源電圧の大小関係を判別する手段と、
この手段により判別された大小関係に応じて生成される各相交流スイッチの電圧指令パルスに基づいて、逆電圧が印加される単方向スイッチを常時オンさせるパルスを生成する手段と、を備えたものである。
請求項2に記載した発明は、電源の最大電圧相と電源の最小電圧相との間で転流する際に、転流期間中に電源の中間電圧相に接続されている単方向スイッチをオンオフさせる手段を備えたものである。
請求項3に記載した発明は、請求項1に記載した交流交流直接変換装置において、
負荷電流の極性を検出する手段と、この手段により検出した負荷電流の極性に応じて、転流先または転流元の相の交流スイッチを構成する単方向スイッチのうち、常時オンしている単方向スイッチを除いた一つの単方向スイッチのみを前記電圧指令パルスに従ってオンオフさせる手段と、を備えたものである。
本発明によれば、マトリクスコンバータ等の交流交流直接変換装置において、以下の効果がある。
請求項1の発明によれば、逆電圧が印加されている単方向スイッチ、つまり還流ダイオードモードの単方向スイッチを常時オンしておくことにより、従来のインバータと同じくIGBTモードの単方向スイッチのパルスにデッドタイムを設けるだけで、転流が可能となる。
請求項2の発明によれば、最大電圧相と最小電圧相との間で転流する際に中間電圧相を経由することで、出力電圧の振幅の変化が小さくなる。
請求項3の発明によれば、負荷電流の極性に応じてスイッチングするIGBTモードの素子を固定することにより、デッドタイムを設けなくても自然に転流を行うことができる。
これらの結果、転流時に発生する電圧誤差や電圧利用率を低下させることなく、所望の制御性能が得られ、また、ノイズ発生やサージ電圧を抑制できると共に、安価な制御装置によって小形の交流交流直接変換装置を構成することができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、表1は、請求項1に相当する本発明の第1実施形態を示しており、出力相一相分に対する単方向スイッチの出力電圧ごとの拘束条件(各出力電圧V,V,Vを発生させるために要求されるオンまたはオフ状態)を示している。ここで、各相電源電圧の大小関係は、V>V>Vであるものとする。
Figure 0004466830
表1における“1”はオン、“0”はオフを表し、“*”はオン、オフどちらでも良いことを表している。例えば、出力電圧としてR相電圧Vを出力したい場合には、単方向スイッチS1a,S1bはオンでなくてはならず、S2a/b,S3aは電源短絡を防止するためにオフでなくてはならない。また、これら以外のS2b/a,S3bはオンでもオフでも良いことを示している。これは、前述した電源電圧の大小関係により、単方向スイッチS2b/a,S3bには逆電圧(逆バイアス)が印加されているため、ゲートをオンしても実際には電流が流れない状態(還流ダイオードモード)になっているからである。
同様にして、S相電圧Vを出力したい場合の拘束条件は、S2a/b,S2b/aがオン、S1a,S3aがオフ、S1b,S3bはオンでもオフでも良く、T相電圧Vを出力したい場合の拘束条件は、S3a,S3bがオン、S1a,S2b/aがオフ、S1b,S2a/bはオンでもオフでも良いことになる。
図1は、本実施形態に係る制御ブロック図である。なお、本実施形態は出力相一相(U相)分の単方向スイッチSru,Sur,Ssu,Sus,Stu,Sutに対するパルスを得るための構成であるが、他の出力相に対しても同様に適用可能である。
図1において、まず、各相電源電圧の大小関係を電圧大小判別手段4により判別し、その大小関係に基づいて、交流スイッチの電圧指令パルスSrur ,Ssus ,Stut をパルス並び替え手段1により並び替える。つまり、出力相のU相からR相、S相、T相の電圧を出力させるための元の電圧指令パルスSrur ,Ssus ,Stut は、各相電圧の大小関係を考慮していないため、この大小関係に応じて、上記パルスSrur ,Ssus ,Stut を最大電圧相に接続されている交流スイッチSに対する電圧指令パルスS 、中間電圧相に接続されている交流スイッチSに対する電圧指令パルスS 、最小電圧相に接続されている交流スイッチSに対する電圧指令パルスS に並び替える。これらの電圧指令パルスは、前述した図8におけるS,S,Sに相当する。
その後、IGBTモードで動作する単方向スイッチS1a,S2a/bまたはS2b/a,S3aのゲートパルスを生成するが、その際、電源短絡を防止するためのデッドタイムを、デッドタイム発生手段2により発生して上記ゲートパルスに付加する。
中間電圧相に接続される交流スイッチSの単方向スイッチS2a/b,S2b/aは、交流スイッチSが上アームになるか下アームになるかによって逆バイアスが印加される単方向スイッチが異なる。このため、逆バイアス判定手段3により、電圧指令パルスS ,S ,S に基づいて交流スイッチSが上アームになるか下アームになるかを検出して単方向スイッチS2a/b,S2b/aのどちらに逆バイアスが加わるかを判定し、切替スイッチ6を駆動してIGBTモードの単方向スイッチと還流ダイオードモードの単方向スイッチとに対するゲートパルスを切り替える。
先の表1によれば、出力電圧の相別V,V,Vに関わらず、逆電圧が印加される還流ダイオードモードの単方向スイッチS1b,S3bは常時オンで良いため、ゲートオン指令“1”が単方向スイッチS1b,S3bに常時加えられている。また、V,Vを出力する場合にはゲートオン指令“1”を単方向スイッチS2a/bに加え、V,Vを出力する場合にはゲートオン指令“1”を単方向スイッチS2b/aに加えるように切替スイッチ6を動作させる。
これにより、すべての単方向スイッチに対するパルスS1a,S1b,S2a/b,S2b/a,S3a,S3bが生成されてパルス分配手段5に入力される。このパルス分配手段5では、各相電源電圧の大小関係に基づいて、前記パルスS1a,S1b,S2a/b,S2b/a,S3a,S3bをマトリクスコンバータの出力相U相に接続された何れの単方向スイッチに割り振るかをデコードし、パルスSru,Sur,Ssu,Sus,Stu,Sutとして分配して各単方向スイッチに供給するものである。
図2は、本実施形態における転流パターンを表しており、(a)に示すように交流スイッチS,Sの間で転流する場合は単方向スイッチS1b,S2b/a,S3bを常時オンしておき、(b)に示すように交流スイッチS,Sの間で転流する場合は単方向スイッチS1b,S3bを常時オンしておき、(c)に示すように交流スイッチS,Sの間で転流する場合は単方向スイッチS1b,S2a/b,S3bを常時オンしておき、IGBTモードの単方向スイッチ(例えば、図2(a)のS1a,S2a/b等)にデッドタイムを付加するだけで転流パターンを生成することができる。
以上のように、本実施形態では、転流時にオンでもオフでも良い還流ダイオードモードの単方向スイッチ(逆電圧が印加されている単方向スイッチ)を常時オンしておくことにより、転流シーケンスが簡単になり、転流回路の構成を簡略化することが可能である。
この結果、従来では、
a.転流先:還流ダイオードモードの単方向スイッチオン
b.転流元:IGBTモードの単方向スイッチオフ
c.転流先:IGBTモードの単方向スイッチオン
d.転流元:還流ダイオードモードの単方向スイッチオフ
の4ステップが必要であった転流シーケンスにおけるa及びdを、省略することができる。
次に、図3は、請求項2に相当する本発明の第2実施形態の制御ブロック図である。
この実施形態は、最大電圧相から最小電圧相、または最小電圧相から最大電圧相に転流する場合の転流パターンに特徴を有している。
図3では、図1におけるパルス並び替え手段1の出力側にスイッチング判定手段11が付加されている。この判定手段11は、電圧指令パルスS ,S ,S に基づいて最大電圧相から最小電圧相、または最小電圧相から最大電圧相への転流であることを検出し、これらの場合には中間電圧相に対する電圧指令パルスをS =1として出力する。なお、判定手段11に入力されたS ,S についてはそのまま出力する。
この結果、交流スイッチS,S間での転流時にも、中間電圧を経由してスイッチングを行うことになる。
図4は、本実施形態における転流パターンを表しており、交流スイッチS,Sの間で転流する場合である。
前述の如く、最大電圧相と最小電圧相との間で転流する際に、転流期間中に中間電圧相の単方向スイッチS2a/b,S2b/aをオンすることで中間電圧を経由している。この場合、転流動作は以下のステップとなる。
a.転流元のIGBTモードの単方向スイッチをオフ
b.中間電圧相のIGBTモード(転流後には還流ダイオードモードになる)の単方向スイッチをオン
c.中間電圧相の還流ダイオードモード(転流後にはIGBTモードになる)の単方向スイッチをオフ
d.転流先のIGBTモードの単方向スイッチをオン
すなわち、図4において、交流スイッチSから交流スイッチSに転流する場合には、次のようになる。
a.単方向スイッチS1aをオフ
b.単方向スイッチS2a/bをオン
c.単方向スイッチS2b/aをオフ
d.単方向スイッチS3aをオン
なお、第1実施形態と同様に、単方向スイッチS1b,S3bは常時オンしておく。
図5は、この実施形態における最大電圧相と最小電圧相との間の転流時における最小電圧を基準とした出力電圧の波形図である。従来技術に関する図10では、電圧変化の振幅は電源の最大線間電圧(vmax−vmin)であり、これがノイズ発生の原因となっていたが、図5の例では中間電圧を経由するため、1回の電圧変化における振幅が小さくなり、ノイズの発生を抑制することができる。
次に、図6は請求項3に相当する本発明の第3実施形態を示す制御ブロック図である。この実施形態は、第1実施形態を更に簡略化し、負荷電流の極性を判別することによってデッドタイムなしで転流を行うようにしたものである。
図6において、図1との相違点を説明すると、図1のデッドタイム発生手段2に代えてIGBTモード素子選択手段22が設けられており、また、この選択手段22には、当該相(U相)の負荷電流iの極性を判別する電流極性判別手段21からの出力が加えられている。
この実施形態では、判別手段21により判別した負荷電流極性と電圧指令パルスS ,S ,S とに基づき、IGBTモード素子選択手段22が、オンオフさせるIGBTモードの単方向スイッチを決定すると共に、他の還流ダイオードモードの単方向スイッチの分も合わせて、以下の表2のようにゲートパルスを決定して出力する。
Figure 0004466830
表2に示す如く、例えば、電流iの極性が正であって交流スイッチS,S間で転流する場合、単方向スイッチS1aに対しては交流スイッチSに対する電圧指令パルスS と同一のパルスを出力し、単方向スイッチS1b,S3bをオンとし、単方向スイッチS2a/b,S2b/a,S3aをオフする。
以下に、本実施形態において、デッドタイムなしに転流が行える原理について述べる。
IGBTモードの単方向スイッチをオフすると、誘導性負荷の場合には、還流経路を確保するために、転流先の還流ダイオードモードの単方向スイッチをオンしておけば当該反方向スイッチが自然に導通する(自然転流する)。このとき、転流先のIGBTモードの単方向スイッチには電流が流れないため、オンしている必要はなく、オフであっても良い。
図7を用いて、交流スイッチSからSへ自然転流する場合を例にとり、本実施形態の動作を説明する。
図7では、オフしている単方向スイッチを消去し、還流ダイオードモードの単方向スイッチについてはダイオードシンボルを用いて表してある。この例では、中間電圧相Vmidに接続されている単方向スイッチS2a/b,S2b/aをオフとし、S1bとS3b(スイッチング動作する還流ダイオードモードの単方向スイッチ)をオンしておく。
交流スイッチSのIGBTモードの単方向スイッチS1aをオフしたとき、電流iの極性が図示する方向であれば、破線で表した単方向スイッチS3aはオンしなくてもオン状態のS3bへ自然に転流し、出力電圧には最小電圧Vminが現れる。
すなわち、デッドタイムは、単方向スイッチS1a,S3aの同時オンによる電源短絡を防止するべく設けられるものであるが、上述した自然転流により単方向スイッチS3aのオンが不要になるためデッドタイム発生手段によってデッドタイムを付加する必要はなくなり、単方向スイッチS1aについては電圧指令パルスS に従ってオンオフさせれば、デッドタイムなしに、単方向スイッチS1a,S3bにより出力電圧を最大電圧と最小電圧との間で切り替えることができる。
同様に、交流スイッチS,S間の転流時で電流iの極性が負の場合には、表2に示すように単方向スイッチS1b,S3bをオンしておき、単方向スイッチS1aをオンしなくてもS3aを電圧指令パルスS に従ってオンオフするだけで,単方向スイッチS1b,S3aにより出力電圧を最小電圧と最大電圧との間で切り替えることができる。
以下、中間電圧相との間で転流する場合についても、負荷電流の極性に基づいて、自然転流する還流ダイオードモードの単方向スイッチをオンし、出力相(例えばU相)に接続された一つのIGBTモードの単方向スイッチを電圧指令パルスに従ってオンオフさせるだけで、デッドタイムを付加することなく転流させることが可能になる。
つまり、この実施形態では、検出した負荷電流の極性に応じて、転流先または転流元の相の交流スイッチを構成する単方向スイッチのうち、常時オンしている還流ダイオードモードの単方向スイッチを除いたIGBTモードの一つの単方向スイッチのみを、電圧指令パルスに従ってオンオフさせれば良い。
本発明の第1実施形態に係る制御ブロック図である。 第1実施形態における転流パターンを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る制御ブロック図である。 第2実施形態における転流パターンを示す図である。 第2実施形態において、最大電圧相と最小電圧相との間の転流時における最小電圧を基準とした出力電圧の波形図である。 本発明の第3実施形態に係る制御ブロック図である。 第3実施形態における転流方法の説明図である。 マトリクスコンバータの出力相一相分の回路図である。 図8の従来技術における転流パターンを示す図である。 図8の従来技術において、最大電圧相と最小電圧相との間の転流時における最小電圧を基準とした出力電圧の波形図である。
符号の説明
1:パルス並び替え手段
2:デッドタイム発生手段
3:逆バイアス判定手段
4:電圧大小判別手段
5:パルス分配手段
6:切替スイッチ
11:スイッチング判定手段
21:電流極性判別手段
22:IGBTモード素子選択手段
,S,S:交流スイッチ
1a,S1b,S2a/b,S2b/a,S3a,S3b:単方向スイッチ

Claims (3)

  1. 単方向の電流を制御可能な少なくとも2個の単方向スイッチにより交流スイッチを構成し、この交流スイッチを入出力側の各相端子間にそれぞれ接続して電源側の多相交流電圧を任意の大きさ及び周波数を有する多相交流電圧に変換する交流交流直接変換装置において、
    各相電源電圧の大小関係を判別する手段と、
    この手段により判別された大小関係に応じて生成される各相交流スイッチの電圧指令パルスに基づいて、逆電圧が印加される単方向スイッチを常時オンさせるパルスを生成する手段と、
    を備えたことを特徴とする交流交流直接変換装置。
  2. 請求項1に記載した交流交流直接変換装置において、
    電源の最大電圧相と電源の最小電圧相との間で転流する際に、転流期間中に電源の中間電圧相に接続されている単方向スイッチをオンオフさせる手段を備えたことを特徴とする交流交流直接変換装置。
  3. 請求項1に記載した交流交流直接変換装置において、
    負荷電流の極性を検出する手段と、
    この手段により検出した負荷電流の極性に応じて、転流先または転流元の相の交流スイッチを構成する単方向スイッチのうち、常時オンしている単方向スイッチを除いた一つの単方向スイッチのみを前記電圧指令パルスに従ってオンオフさせる手段と、
    を備えたことを特徴とする交流交流直接変換装置。
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