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JP4470035B2 - スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルおよびその製造方法 - Google Patents
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スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステル等のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエステルの改質剤として用いられる芳香族ジカルボン酸アルキルエステルスルホン酸塩が製造されている。
【0003】
上記芳香族ジカルボン酸アルキルエステルスルホン酸塩を製造する製造方法としては、具体的には、例えば、イソフタル酸に発煙硫酸を反応させて、5−スルホイソフタル酸を得るスルホン化工程と、5−スルホイソフタル酸とメタノールとを反応させて5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルを得るエステル化工程と、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルを中和して、最終目的物である、ジメチルイソフタル酸スルホン酸ソーダを得る中和工程により製造される。
【0004】
そして、上記ジメチルイソフタル酸スルホン酸ソーダを効率よく製造する方法としては、種々の方法が用いられており、例えば、特許文献1および特許文献2に開示の方法がある。
【0005】
上記特許文献1に開示の方法では、エステル化工程において、5−スルホイソフタル酸をメタノールとベンゼンとを用いて、エステル化させている。このとき、5−スルホイソフタル酸の使用量に対して約66倍のメタノールを使用している。そして、上記メタノールに5−スルホイソフタル酸を溶解させて、硫酸(酸触媒)を添加して、24時間、水を脱水させながら反応させている。
【0006】
また、特許文献2に開示の方法では、イソフタル酸に発煙硫酸を反応させてスルホン化した後、メタノールを反応させることにより、エステル化を行っている。このとき、上記エステル化にあたり、イソフタル酸の使用量に対して、約31倍のメタノールを使用している。そして、最終目的物である、ジメチルイソフタル酸スルホン酸ソーダの収率は、反応原料から算出すると、76または79%となっている。
【0007】
【特許文献1】
特公昭34−10497号公報(公告日;昭和34年12月1日)
【0008】
【特許文献2】
特開昭48−80539号公報(公開日;1973年10月29日)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、エステル化工程において問題点がある。
【0010】
具体的には、特許文献1に開示の方法では、原料反応物の1つである5−スルホイソフタル酸に対して、約66倍ものメタノールを使用している。また、メタノールを多量に必要とするので、例えば、製造装置自体を大きくする必要があり、1つの装置から得られるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの量が少ない。さらに、上記特許文献1に開示された方法では、エステル化を完結するためには、24時間もの時間が必要になる。
【0011】
一方、特許文献2に開示された方法では、エステル化工程の時間は短いが、最終目的物であるジメチルイソフタル酸スルホン酸ソーダの収率が悪い。また、特許文献1に開示された方法と同様に、エステル化に際して、多量のメタノールを使用しているため、1つの装置から得られるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの量が少ない。さらに、特許文献2に開示の方法では、イソフタル酸に発煙硫酸を反応させてスルホン化させた後、直接メタノールを添加している。このとき、反応系には未反応の発煙硫酸が残っており、該発煙硫酸とメタノールとが副反応を起こす。このため、エステル化以外に余分なメタノールが必要となるので効率が悪い。
【0012】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、高エステル化率を達成することができ、工業的に有利なスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法およびスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、上記の課題を解決するために、スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとを反応させることによりスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを製造する方法において、生成するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に移動させて反応させることを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、生成する目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に移動させることができる。そして、平衡が生成物側に移動した状態でさらに反応を進めている。従って、従来と比べて高エステル化率を達成することができる。
【0015】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとの反応を、60〜150℃の範囲内の第1反応温度で反応させた後、上記第1反応温度よりも低い第2反応温度で反応させる方法がより好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、2段階の反応温度でエステル化を進行させている。具体的には、第1の反応温度でエステル化をある程度進行させて、第2の反応温度でスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの結晶を析出させるとともに反応を完結させている。
【0017】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、上記第1反応温度および第2反応温度での反応中、または、第2反応温度での反応中に、結晶を析出させる方法がより好ましい。
【0018】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、上記低級アルコールを、上記スルホ置換芳香族カルボン酸1当量に対して0.8〜2.5当量倍の範囲内で用いる方法がより好ましく、さらに好ましくは1.0〜2.0当量倍の範囲内であり、特に好ましくは、1.0〜1.5当量倍の範囲内である。
【0019】
上記の構成によれば、低級アルコールの使用量を従来と比べて、著しく減らすことにより、結晶化を促進させることができる。これによりさらに高エステル化を達成することができる。
【0020】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、スルホ置換芳香族カルボン酸が、5−スルホイソフタル酸である構成がより好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として単離することができる。
【0022】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、さらに、上記結晶が、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの水和物である構成が好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、析出する結晶が水和物の形態である場合には、上記エステル化反応によって副生する水を反応系外に除去することができるので、より一層、高エステル化を達成することができる。
【0024】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、含水率が5重量%以下であるスルホ置換芳香族カルボン酸を使用する方法がより好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、含水率が5重量%以下の上記スルホ置換芳香族カルボン酸を用いることにより、さらに高エステル化率を達成することができる。
【0026】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、反応系内に含まれる水を実質的に除去しながら反応させる方法が好ましい。
【0027】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、さらに上記水の除去を、低級アルコールを連続的に回収・滴下する方法によって行うことができる。
【0028】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、さらに、上記水の除去を、低級アルコールと共沸溶媒との混合溶媒を用いて、脱水しながら行うことができる。
【0029】
上記の構成によれば、反応系に存在する水を系外に除去するので、平衡を生成物側により一層移動させることができ、高エステル化率を達成することができる。
【0030】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、結晶状態であることを特徴としている。
【0031】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、さらに結晶水を含む構成であってもよい。
【0032】
上記の構成によれば、結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを提供することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について以下に説明する。
【0034】
本実施の形態にかかるスルホ置換芳香族アルキルエステルの製造方法は、スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとを反応させることによりスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを製造する方法において、生成する、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステル(フリー酸の形)を結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に偏らせてさらに反応を進行させる方法である。
【0035】
上記スルホ置換芳香族カルボン酸とは、芳香環に少なくとも1つのカルボン酸とスルホ基とを有する化合物であれば特に限定されるものではない。上記スルホ置換芳香族カルボン酸としては、具体的には、例えば、3−スルホ安息香酸、3,5−ジスルホ安息香酸、4−スルホフタル酸、2−スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、スルホナフタレンモノカルボン酸、スルホナフタレンジカルボン酸、および、上記化合物の芳香環に例えば、メチル基、メトキシ基、フェノキシ基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびニトロ基等の官能基が結合した、各置換体等が挙げられる。これらの中でも5−スルホイソフタル酸が特に好ましく用いられる。上記スルホ置換芳香族カルボン酸は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0036】
上記低級アルコールとしては、具体的には、炭素数が1〜6の範囲内、より好ましくは炭素数が1〜4の範囲内の直鎖または枝分かれ構造を有するアルコールが挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールおよび2−メチル−2−プロパノール等が挙げられる。これらの中でもメタノールが特に好ましく用いられる。上記低級アルコールは、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0037】
そして、上記スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとを反応させることにより、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルが得られる。
【0038】
本実施の形態にかかる製造方法においては、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に移動させている。
【0039】
つまり、スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとを反応させる(エステル化工程を行う)ことにより、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルと水とが生成する。このとき上記反応は、可逆反応である。従って、単にスルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとを反応させただけでは、化学平衡に達し、未反応のスルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとがいくらか存在することとなる。
【0040】
本実施の形態では、生成物のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶化させることにより、平衡を生成物側、つまり、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルが生成する側に移動させている。これにより、スルホ置換芳香族カルボン酸のエステル化を進行させることができるので、エステル化率を上げることができる。
【0041】
また、生成物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶化させて反応系外に出すことにより、反応溶液中(反応系内)に含まれる、反応原料(スルホ置換芳香族カルボン酸、低級アルコール)の濃度が上がるので、さらに反応(エステル化)を促進させることができる。なお、上記および後述する「反応系」とは、実際に反応が起こっている系(ここでは結晶を除いた反応溶液)を示している。
【0042】
そして、本実施の形態の製造方法においては、平衡を生成物側に偏らせるために、使用する低級アルコールの量を、従来と比べて、著しく低減させている。具体的には、本実施の形態で用いられる、上記スルホ置換芳香族カルボン酸に対する低級アルコールの使用量としては、上記スルホ置換芳香族カルボン酸1当量に対して、0.8〜2.5当量倍の範囲内がより好ましく、1.0〜2.0当量倍の範囲内がさらに好ましく、1.0〜1.5当量倍の範囲内が特に好ましい。上記低級アルコールの使用量が0.8当量よりも少ない場合には、未反応のスルホ置換芳香族カルボン酸が残存し、一方、上記低級アルコールの使用量が、2.5当量を越える場合には、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの結晶が析出しない、または、結晶の析出量が少なく、エステル化反応が不十分となる場合がある。
【0043】
つまり、生成するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、低級アルコールに溶解し易い。そこで、本実施の形態では、使用する低級アルコールの量を、従来と比べて少なくして、低級アルコール中に溶解するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの量を制御することにより、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させている。
【0044】
また、上記エステル化工程(スルホ置換芳香族カルボン酸をエステル化する工程)においては、必要に応じて、反応溶媒を添加してエステル化を行っても良い。上記エステル化の際に用いる溶媒としては、生成するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルが実質的に溶解しない溶媒がより好ましく、完全に溶解しない溶媒が特に好ましい。すなわち、上記反応溶媒としては、反応原料(スルホ置換芳香族カルボン酸、低級アルコール)および目的とするスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステル等に不活性な、脂肪族系炭化水素または芳香族系炭化水素が挙げられ、具体的には、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサン、トリクレン、パークレン、o−ジクロルベンゼン、クロルベンゼン等が挙げられる。上記反応溶媒は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を併用しても良い。上記反応溶媒を添加してエステル化を行うことにより、ハンドリング性(取り扱い性)を向上させることができる。
【0045】
また、上記エステル化の際に、必要に応じて、触媒を添加して反応を行っても良い。なお、反応原料の1つである、スルホ置換芳香族カルボン酸がそれ自体で酸性触媒の機能を有するので、上記触媒は必須ではない。上記触媒としては、具体的には、例えば、塩化水素、硫酸等の鉱酸または芳香族スルホン酸等の各種有機酸が挙げられる。上記触媒の添加量は特に限定されるものではない。
【0046】
上記エステル化工程において、反応温度としては、用いる反応原料の種類等によっても異なり、特に限定されるものではないが、60℃以上がより好ましく、60〜150℃の範囲内がさらに好ましく、70〜100℃の範囲内が特に好ましい。また、反応時間については、反応温度や反応溶媒、触媒の有無等によっても変わるが、例えば、数分〜数時間程度反応させればよい。また、上記エステル工程は、常圧で行ってもよく、また、加圧下で行ってもよい。
【0047】
そして、本実施の製造方法、つまり、従来よりも使用する低級アルコールの量を著しく少なくしてエステル化を行うことにより、結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステル(フリー酸の形)を得ることができる。そして、エステル化工程の反応条件によっては、上記結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、結晶水を含んだ状態で析出する。上記結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルが結晶水を含んだ状態である場合には、エステル化工程で副生する水の一部が該結晶水として反応系から除去されることとなる。従って、エステル化工程における平衡は、さらに生成物側に移動することとなるので、より高いエステル化率を達成することができる。上記結晶水を含んだ状態の例として、例えば、スルホ置換芳香族カルボン酸が5−スルホイソフタル酸であり、低級アルコールがメタノールである場合には、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステル・1水和物の形態として析出される。
【0048】
また、析出した結晶を、例えば、反応容器から取り除く、つまり、単離してもよい。上記結晶を単離することにより、結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを得ることができる。上記結晶を単離する方法としては、例えば、反応溶液をろ過したり、蒸発乾固する等の方法がある。
【0049】
また、本実施の形態にかかる製造方法において、反応温度を2段階に変化させてエステル化を行うことがより好ましい。具体的には、まず、60〜150℃の範囲内の第1反応温度で反応させた後、上記第1反応温度よりも低い第2反応温度で反応させることにより、エステル化工程を行うことがより好ましい。上記第1反応温度および第2反応温度での反応中、または、第2反応温度での反応中に、結晶を析出させることがより好ましい。
【0050】
上記第1反応温度は、スルホ置換芳香族カルボン酸のエステル化が進行する温度であればよく、具体的には、例えば、60〜150℃の範囲内がより好ましく、70〜100℃の範囲内がさらに好ましい。なお、上記第1反応温度の上限値としては、用いる溶媒の還流温度、もしくは、使用するスルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとの組合わせによって決まる共沸温度以下であることがより好ましい。従って、上記第1反応温度としては、60℃以上上記共沸温度以下であってもよい。上記第1反応温度を60℃よりも低くする場合には、スルホ置換芳香族カルボン酸のエステル化に長時間を要する場合がある。また、上記第1反応温度を150℃より高い、または、共沸温度よりも高くする場合には、副反応が起こる場合がある。
【0051】
上記第2反応温度は、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させることにより、さらにエステル化を促進させる目的で設定される。そして、上記第2反応温度は、上記第1反応温度よりも低く設定される。上記第2反応温度としては、上記低級アルコールに溶解している、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの大部分が析出する温度であることが好ましい。具体的には、上記第2反応温度としては、0〜70℃の範囲内がより好ましい。上記第2反応温度が0℃よりも低い場合には、エステル化反応が遅くなる場合がある。また、上記第2反応温度が、70℃よりも高い場合には、結晶が析出しない場合がある。
【0052】
上記のように、第1反応温度で、一旦反応を進行させた後、第2反応温度で反応を完結させることにより、より一層高エステル化率を達成することができる。なお、第1反応温度で反応させる際、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの一部が結晶として析出することもあるが、第2反応温度で反応させることにより、大部分を結晶として析出させることができる。
【0053】
また、結晶水を含んだ状態で、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させると、反応系内に存在している水分が除去されるために、反応がさらに進行する。
【0054】
また、本実施の形態の製造方法において、反応原料として用いるスルホ置換芳香族カルボン酸の含水率が5重量%以下であることがより好ましい。上記スルホ置換芳香族カルボン酸の含水率が5重量%よりも多い場合には、反応系中に水の割合が多くなるために、平衡が生成物側に移動し難くなる場合がある。
【0055】
上記スルホ置換芳香族カルボン酸の含水率を5重量%以下にする方法としては、例えば、▲1▼乾燥、▲2▼共沸脱水等の方法がある。これについて以下に説明する。
【0056】
上記▲1▼乾燥は、反応原料であるスルホ置換芳香族カルボン酸を製造する際に同時に乾燥させる。上記スルホ置換芳香族カルボン酸が5−スルホイソフタル酸である場合、その製造方法としては、例えばイソフタル酸と発煙硫酸とを190℃で反応させた後、冷却して水に反応物を滴下して、析出した結晶をろ過することによって5−スルホイソフタル酸の含水結晶が得られる。そして、この含水結晶を例えば、100〜180℃の範囲内、より好ましくは120〜170℃の範囲内で乾燥する。また、上記乾燥は、例えば、ロータリーエバポレーター等を用いて減圧下でおこなってもよい。これにより、5−スルホイソフタル酸(スルホ置換芳香族カルボン酸)の含水率を5重量%以下に調節することができる。
【0057】
次に▲2▼共沸脱水の方法としては、共沸溶媒を用いて、脱水を行う。具体的には、上記▲1▼で得られた5−スルホイソフタル酸の含水結晶を共沸溶媒として、例えば、o−ジクロロベンゼンを用いて、共沸脱水温度を、例えば100〜180℃の範囲内に設定して脱水する。また、共沸脱水は減圧下で行ってもよい。これにより、上記5−スルホイソフタル酸の含水率を、5重量%以下にすることができる。
【0058】
このように、反応原料として、含水率が5重量%以下のスルホ置換芳香族カルボン酸を用いることにより、より一層、従来よりも、エステル化率が高い、すなわち高エステル化率を達成することができる。
【0059】
本実施の形態にかかる製造方法では、目的物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶化させることにより、平衡を生成物側に移動させて、高エステル化率を達成している。そして、さらに効率よく、高エステル化を達成するためには、上記に加えて、エステル化工程において、反応系内の水を実質的に除去しながら反応させることができる。上記反応系内の水を実質的に除去することによっても、上記平衡は生成物側に移動することになり、エステル化反応をより促進させることができるのでエステル化率をより一層上げることができる。すなわち、生成物であるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルと副生成物である水との両方を、反応系から除去することにより、より一層反応を促進させることができる。
【0060】
上記反応系内の水の実質的除去としては、具体的には、例えば、(1)メタノールを連続的に回収・滴下する方法、(2)メタノールと共沸溶媒との混合溶媒を用いて、脱水しながら反応を行う方法等が挙げられる。また、上記(1)と(2)との方法を併用しても良い。これについて以下に説明する。
【0061】
上記(1)の方法では、例えば、上記▲1▼で得られた5−スルホイソフタル酸の含水結晶とメタノールとを80℃で保温しながら、メタノールを連続的に回収・滴下する方法によって反応系外に水を除去すればよい。このようにして、反応原料に含有する水分とエステル化によって副生する水分とを回収メタノール水として系外へ除去することができる。
【0062】
また、上記(2)の方法では、反応系内の水の実質的除去を、メタノールと共沸溶媒との混合溶媒を用いて、脱水しながら行う。ここで、用いられる共沸溶媒としては、例えば、ヘキサン、クロロホルム、シクロヘキサンおよびクロロベンゼン等が挙げられる。
【0063】
そして、具体的には、例えば、上記▲1▼で得られた、5−スルホイソフタル酸の含水結晶とメタノールとヘキサンとを60〜70℃の範囲内で保温しながら、ヘキサン、メタノール水を回収し、必要に応じてヘキサン、メタノールを追加する方法によって行う。このようにして、反応原料に含有する水分とエステル化によって副生する水分とを回収メタノール水として系外へ除去することができる。
【0064】
また、析出させる結晶が結晶水を含む場合にも、反応系内に含まれる水を実質的に除去していることとなる。従って、結晶水を含んだ形で析出するように反応条件を設定することにより、反応系内に含まれる水を実質的に除去することができる。
【0065】
以上のように、本実施の形態にかかるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、生成するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に移動させる方法である。これにより、高エステル化率(例えば、98%以上のエステル化率)を達成することができる。また、上記エステル化工程において、低級アルコールの使用量を減らすことによって、環境影響を軽減することができる。
【0066】
なお、本実施の形態によって製造されるスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、例えば、ポリエステルを製造するための改質剤である芳香族ジカルボン酸アルキルエステルスルホン酸塩を製造するための中間体として用いられる。具体的には、結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを、例えば、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ、アンモニア、有機アミン類、有機酸塩類、ホスホニウム化合物、各種遷移金属塩基性塩等を用いて中和する(中和工程)ことにより、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルのアルカリ塩等として取り出すことができる。上記中和工程の際に用いられる塩基性化合物としては、具体的には、水酸化アルカリとして、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム等、炭酸アルカリとして、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等、重炭酸アルカリとして、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム等、有機アミン類として、トリエチルアミン、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム等、有機酸塩類として、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム等、ホスホニウム化合物として、テトラ−n−ブチルホスホニウムハイドロオキサイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド等、各種遷移金属塩基性塩として、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸ニッケル等が用いられる。上記例示の化合物のうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウム等の水溶液またはアルコール水溶液がより好ましく用いられ、なかでも、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムの水溶液、水酸化ナトリウムのメタノール水溶液が特に好ましく用いられる。
【0067】
また、以下に、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルが5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルである例について具体的に説明する。結晶状態の5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルは、例えば、ポリエステルを製造するための改質剤として用いられる、ジメチルイソフタル酸スルホン酸塩の中間体として使用される。ここで、ジメチルイソフタル酸スルホン酸ソーダの製造方法の一例について説明する。
【0068】
まず、化学式(1)に示すように、イソフタル酸と発煙硫酸とを反応させることにより、5−スルホイソフタル酸が得られる(スルホン化工程)。
【0069】
【化1】
Figure 0004470035
【0070】
次に、化学式(2)に示すように、上記スルホン化工程によって得られた5−スルホイソフタル酸と低級アルコール(ここでは、メタノール)とを反応させることにより、5−スルホイソフタル酸がエステル化された5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルが得られる(エステル化工程)。
【0071】
【化2】
Figure 0004470035
【0072】
そして、化学式(3)に示すように、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルを、アルカリ(ここでは、水酸化ナトリウム)を用いて中和することにより、ジメチルイソフタル酸スルホン酸塩が得られる。
【0073】
【化3】
Figure 0004470035
【0074】
【実施例】
以下に説明する、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0075】
なお、エステル化率の算出方法については、高速液体クロマトグラフィーにて、ジメチル体/モノメチル体/原料のモル比を算出して、三成分に対するジメチル体の比をエステル化率とした。
【0076】
〔実施例1〕
28%発煙硫酸400gにイソフタル酸100gを投入して、190℃で2時間保温した後、100℃まで冷却した。次に、先のスルホン化工程により得られた反応物を水200gにゆっくり滴下して、30℃まで冷却した後、析出した5−スルホイソフタル酸をろ過した。得られた結晶は5−スルホイソフタル酸の含水結晶(169g)であり、この含水結晶の品質を自動滴定装置(平沼産業社製、型式:COM−900)を用いて評価した結果、5−スルホイソフタル酸85%、硫酸6%、水分9%であった。
【0077】
次に、o−ジクロロベンゼン170gに上記の操作により得られた5−スルホイソフタル酸の含水結晶169gを加えて、170−180℃で共沸脱水した。このとき、留出したo−ジクロロベンゼンは反応系内に戻して、留出水は回収した。なお、回収した水14.6gから算出した脱水率は96%であり、これは5−スルホイソフタル酸の含水率が、0.4重量%に相当することを意味する。
【0078】
次に、反応系(反応溶液)を80℃まで冷却した後、メタノール43gを加えて、90℃で1時間保温した。このメタノールの添加量は、5−スルホイソフタル酸のカルボン酸1当量に対して、1.15当量倍である。また、このときの、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルの生成率(エステル化率)は75%であった。次いで、5時間かけて30℃まで冷却しながら、さらにエステル化反応を進行させた。このときの5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は99%であった。冷却途中の反応物は85℃で5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルの結晶が析出し始めた。
【0079】
そして、上記反応物に10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpH7まで中和した。中和後のエステル化率は90%であった。その後、水を加えて一旦昇温させて反応物を溶解した後、o−ジクロロベンゼンを分液・除去し、30℃まで冷却して、析出した結晶をろ過、水洗、乾燥することによりジメチルイソフタル酸スルホン酸ナトリウム144gを得た。イソフタル酸からの収率は83%であった。
【0080】
〔実施例2〕
上記実施例1と同様にして、5−スルホイソフタル酸の含水結晶169gを得た。この含水結晶をロータリーエバポレーターにて150℃で減圧乾燥したところ、乾燥品154gを得た。このとき、回収した水14.5gから算出した脱水率は95%であり、上記乾燥品中の含水率は0.5重量%に相当する。
【0081】
次に、上記乾燥品にメタノール43gを加えて、80℃で1時間保温した。保温途中、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルの結晶が析出した。5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は90%であった。次いで5時間かけて30℃まで冷却しながらさらにエステル化反応を進行させた。このときの、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は99%であった。
【0082】
そして、上記反応物に48重量%水酸化ナトリウム水溶液/メタノール=1/2の混合溶液を滴下してpH5まで中和した。この中和後のエステル化率は98%であった。その後、上記溶液に水を加えて、一旦昇温してメタノールを回収した後、再結晶した。そして、30℃でろ過、水洗、乾燥することにより、ジメチルイソフタル酸スルホン酸ナトリウム157gを得た。イソフタル酸からの収率は91%であった。
【0083】
〔実施例3〕
実施例2と同様にして、5−スルホイソフタル酸の乾燥品154gにメタノール43gとシクロヘキサン170gとを加え、80℃で1時間保温した。保温途中、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルの結晶が析出した。5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は89%であった。次いで5時間かけて30℃まで冷却しながら、さらにエステル化反応を進行させた。このときの5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は99%であった。そして、30℃で結晶をろ過した後、減圧乾燥し、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステル165gを得た。なお、上記結晶はカールフィッシャー水分計(京都電子工業社製、型式:MKS−1S)を用いて評価したところ、1分子の結晶水に相当する6重量%の水分が含まれていた。
【0084】
〔実施例4〕
実施例1と同様にして得られた、5−スルホイソフタル酸の含水結晶169gにo−ジクロロベンゼン170gを加え、170−180℃で共沸脱水した。40℃まで冷却後メタノール43gを加え40℃で保温した。原料が完全溶解しない状態のまま24時間保温すると結晶形が変化しており、さらに24時間(合計48時間)保温すると、5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は98%であった。
【0085】
そして、上記反応物に15重量%炭酸ナトリウム水溶液を滴下してpH5まで中和した。この中和後のエステル化率は97%であった。そして、実施例1と同様にして、ジメチルイソフタル酸スルホン酸ナトリウム157gを得た。イソフタル酸からの収率は91%であった。
【0086】
〔実施例5〕
実施例1と同様のスルホン化工程により得られた5−スルホイソフタル酸の含水結晶(5−スルホイソフタル酸85%、硫酸6%、水分9%)169gに、メタノール48gを加えて、80℃にて、減圧下で(250mmHg(33kPa))メタノール水169gを回収しながら、新たに回収量と同量のメタノールを滴下して反応させた。つまり、メタノールおよび副生する水を除去しながら反応させた。5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は91%であった。次いで反応物を5時間かけて30℃まで冷却しながら、エステル化を進行させた。このとき、40℃付近で結晶が析出した。このときの5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は98%であった。
【0087】
〔実施例6〕
実施例1と同様のスルホン化工程により得られた5−スルホイソフタル酸の含水結晶(5−スルホイソフタル酸85%、硫酸6%、水分9%)169gに、メタノール48gとo−ジクロロベンゼン220gとを加えて、90℃にて1時間、共沸脱水することにより、5−スルホイソフタル酸の含水結晶に含まれる水および5−スルホイソフタル酸のエステル化に伴い副生する水をメタノールとともに回収した。その後、反応系(反応溶液)中に含まれるメタノールの合計量が45gになるようにメタノールを添加して、80℃で1時間反応させた。なお、上記反応系に含まれるメタノール量は、5−スルホイソフタル酸1当量に対して、1.2当量倍である。また、このときの5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は81%であった。次いで反応物を5時間かけて30℃まで冷却しながら、さらに、エステル化を進行させた。このとき、80℃付近で結晶が析出した。このときの5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルのエステル化率は99%であった。
【0088】
【発明の効果】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、以上のように、生成するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に移動させて反応させる構成である。
【0089】
それゆえ、従来と比べて高エステル化率を達成することができるという効果を奏することができる。
【0090】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとの反応を、60〜150℃の範囲内の第1反応温度で反応させた後、上記第1反応温度よりも低い第2反応温度で反応させる方法がより好ましく、上記第1反応温度および第2反応温度での反応中、または、第2反応温度での反応中に、結晶を析出させる方法とすることにより、高エステル化率を達成することができる。
【0091】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、上記低級アルコールを、上記スルホ置換芳香族カルボン酸1当量に対して0.8〜2.5当量の範囲内で用いる方法によりさらに高エステル化を達成することができる。
【0092】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、さらに、析出した結晶を、ろ過等を行うことにより、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを結晶として単離することができる。
【0093】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、さらに、上記結晶が、スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの水和物である構成であることにより、上記エステル化反応によって副生する水を反応系外に除去することができるので、より一層、高エステル化を達成することができる。
【0094】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、含水率が5重量%以下であるスルホ置換芳香族カルボン酸を用いる構成とすることにより、さらに高エステル化率を達成することができる。
【0095】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、反応系内に含まれる水を実質的に除去しながら反応させる方法がより好ましい。
【0096】
それゆえ、平衡を生成物側により一層移動させることができるので、高エステル化率を達成することができる。
【0097】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法は、スルホ置換芳香族カルボン酸が、5−スルホイソフタル酸である構成がより好ましい。
【0098】
本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、以上のように結晶状態である構成である。また、本発明のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルは、さらに結晶水を含む構成であってもよい。それゆえ、結晶状態のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを提供することができる。

Claims (10)

  1. スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとを反応させることによりスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを製造する方法において、
    上記低級アルコールを、上記スルホ置換芳香族カルボン酸1当量に対して0.8〜2.5当量の範囲内で用い、
    生成するスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを、当該スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの水和物である結晶として析出させることにより、平衡を生成物側に移動させることを特徴とするスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  2. スルホ置換芳香族カルボン酸と低級アルコールとの反応を、60〜150℃の範囲内の第1反応温度で反応させた後、上記第1反応温度よりも低い第2反応温度で反応させることを特徴とする請求項1記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  3. 上記第1反応温度および第2反応温度での反応中、または、第2反応温度での反応中に、結晶を析出させることを特徴とする請求項2記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  4. 上記スルホ置換芳香族カルボン酸が、5−スルホイソフタル酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  5. 析出した結晶を単離することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  6. 上記低級アルコールがメタノールであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  7. 含水率が5重量%以下であるスルホ置換芳香族カルボン酸を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  8. 反応系内に含まれる水を実質的に除去しながら反応させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法によってスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを製造し、次に、そのスルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルを中和することを特徴とする芳香族カルボン酸アルキルエステルスルホン酸塩の製造方法。
  10. 上記スルホ置換芳香族カルボン酸アルキルエステルが5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルであることを特徴とする請求項9記載の芳香族カルボン酸アルキルエステルスルホン酸塩の製造方法。
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