JP4475482B2 - まつ毛カーラー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、照明具を備えたまつ毛カーラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のまつ毛カーラーに特許第2916367号公報がある。実開平3−111203号公報には、くせ付け促進用のヒータを備えているまつ毛カーラーが開示されている。そこでは、グリップの両側面に一対の発光ダイオードが配置してあり、その一方は電源がオン状態であることを表示し、他方はヒーター温度が適温であることを表示する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
まつ毛のくせ付けを行う際には、くせ付け対象でない側の眼で鏡を覗き込んで、カーリングヘッドによるまつ毛の挟持状態を確認しながら作業を行う。従って、鏡あるいは鏡が設置された周辺の照明状態が良ければ、まつ毛のカーリングは問題なく行える。しかし、照明が不十分なままでくせ付けを行うと、カールすべき位置やその形状等を十分に視認できないため、まつ毛の仕上がり状態が使用者の予測していた形状と大きく異なることがある。外出先でまつ毛カーラーを使用する場合には、照明条件が不十分な状況下で手鏡を覗き込みながら作業を行わねばならないことも多い。
【0004】
この発明の目的は、カーリングヘッドを照らすための照明具を備えていて、鏡やその周辺部の照明条件が不十分な状況においても、まつ毛のくせ付け作業を確実にしかも速やかに行えるまつ毛カーラーを提供することにある。この発明の目的は、照明具からの照射光が使用者の眼に直接入るのを防止でき、従ってカーリングヘッドによるまつ毛の挟持状態を細部にわたって明確に視認でき、使い勝手のよいまつ毛カーラーを提供することにある。この発明の目的は、くせ付け促進用のヒーターを備えていて、まつ毛のカーリング作業が短時間で行え、まつ毛にダメージを与えることもなく、カール状態を長時間持続できるまつ毛カーラーを提供することにある。この発明の目的は、照明具がヒーターの温度状態の適否を表示する表示灯を兼ねていて、表示灯を省略できる分だけ製造コストが節約できるまつ毛カーラーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明のまつ毛カーラーは、グリップを兼ねるケース1と、ケース1の上端に配置されて、まつ毛を上下に挟み保持するカーリングヘッド2とを備えており、カーリングヘッド2が、ケース1に固定支持してある基枠3と、ケース1で往復動自在に案内支持されて、基枠3に対して接離操作される押圧具4とを含み、鏡と向き合う状態で基枠3と押圧具4との間にまつ毛を位置させ、押圧具4を基枠3に接近スライドさせ、これら押圧具4と基枠3とでまつ毛を挟持してくせ付けするまつ毛カーラーであって、ケース1ないしカーリングヘッド2に、カーリングヘッド2を照らす照明具30が設けられており、照明具30からの照射光路Rが、ケース1ないしカーリングヘッド2の前記鏡の側の表面に沿うように、照明具30が配置されていることを特徴とする。ケース1側に、基枠3の前記鏡の側の表面を照らす照明具30が配置してある。
【0006】
カーリングヘッド2の基枠3が、透明ないし半透明の透光材で形成してある。
【0007】
基枠3と押圧具4との少なくともいずれか一方には、くせ付け促進用のヒーター5を配置し、照明具30がヒーター5の適温表示用の表示灯35を兼ねるものとする。
【0008】
まつ毛カーラーは、ヒーター5が適温状態にあることを表示する表示灯35と、ヒーター5の温度状態を検知する温度センサー6と、ヒーター5への通電状態をオン・オフする電源スイッチ28と、ヒーター5および表示灯35の作動状態を制御する制御回路34とを備えている。その制御回路34は、電源スイッチ28がオフ操作されてヒーター5への通電が停止された後、所定時間を経過した時点で表示灯35を消灯させるように構成する。
【0009】
制御回路34は、電源スイッチ28がオン操作され、かつヒーター温度が適値に達したときの温度センサー6からの出力信号を受けて表示灯35を点灯させ、電源スイッチ28がオフ操作された後、一定時間が経過したときのタイマー36の時計信号を受けて表示灯35を消灯させるように構成する。
【0010】
別の制御回路34は、電源スイッチ28がオン操作され、かつヒーター温度が適値に達したときの温度センサー6からの出力信号を受けて表示灯35を点灯させ、電源スイッチ28がオフ操作された後、ヒーター温度が所定温度以下に降下したときの温度センサー6からの出力信号を受けて表示灯35を消灯するように構成する。
【0011】
さらに別の制御回路34は、電源スイッチ28がオン操作された後、一定時間が経過したときのタイマー36からの時計信号を受けて表示灯35を点灯させ、電源スイッチ28がオフ操作された後、一定時間が経過したときのタイマー36の時計信号を受けて表示灯35を消灯させるように構成する。
【0012】
押圧具4の往復動の移動方向が、ケース1の中心軸線に対して前記鏡の側へ向かって傾斜している。
【0013】
照明具30が、ケース1の上部に開口した投光口31に臨んで配置され、その照射光路Rが基枠3の幅方向のほぼ中央に指向させてある。
【0014】
照明具30に照射光の散乱を防ぐ遮光キャップ32が装着してある。
【0016】
【発明の作用効果】
ケース1ないしカーリングヘッド2に照明具30を設け、照明具30からの照射光でカーリングヘッド2を照明するので、鏡やその周辺部の照明条件が不十分な状況下でも、まつ毛のくせ付け作業を使用者の意図した通りに確実にしかも速やかに行える。まつ毛カーラー自体が照明具30を備えているから外出先でも、まつ毛のくせ付け作業が手軽にしかも支障なく行える。
【0017】
まつ毛のくせ付けは、対象となる側の眼を開いた状態で行う。そのため、照明具30による照明の仕方が不適切であると、片方または両方の目に照明光や鏡からの反射光が直接入り、使用者は単にまぶしいだけで、肝心なカーリングヘッド2によるまつ毛の挟持状況を明確に視認しにくい。この点、照射光路Rをケース1の鏡側表面に沿って配置すると、照明光が鏡の側や使用者の目元に直接入るのを防止できる。従って、使用者は照明光によるまぶしさや見えにくさを感じることもなく、より容易にまつ毛のくせ付け作業を行える。
【0018】
照明具30はカーリングヘッド2の近辺を照らすように設けることで所期の目的を達成できる。しかし、最終的にまつ毛を受け止めるための基枠3の鏡側表面を照明具30で照らすと、まつ毛と基枠3との位置関係や挟持後のまつ毛の状態をさらに明確に見ることができ、まつ毛のくせ付けを使用者の意図通りに的確に行える。ケース1側に照明具30を設けてあると、照明具30をケース1内に埋設する状態で配置でき、例えば基枠3や押圧具4に照明具30を設ける場合に比べて、まつ毛カーラーの外観を簡素ですっきりとした印象にまとめることができる。
【0019】
基枠3が透明ないし半透明の透光材で形成されていると、基枠3に照射した照明光の一部を基枠3の顔側表面へ透過させることができるので、使用者は基枠3が明るく光っているのを確認するだけで、電源スイッチ28が投入されているのを知ることができる。つまり、照明具30を電源ランプ(パイロットランプ)として活用する場合に都合がよい。照明具30がヒーター5の温度表示用の表示灯35を兼ねている場合には、基枠3の状態を見るだけでヒーター5が適温であるか否かを判断できる。
【0020】
例えば、押圧具4にヒーター5を配置したまつ毛カーラーによれば、押圧具4と基枠3との挟持作用に加えて、ヒーター5の熱によってまつ毛を加熱し変形を促進できるので、まつ毛のくせ付け作業を迅速に行える。単に基枠3と押圧具4とでくせ付けした場合に比べて、くせ付け効果をより長い時間持続させ、まつ毛のカール状態を長持ちさせることができる。
【0021】
電源スイッチ28がオン操作された後、ヒーター5が適温に達した時点で表示灯35を点灯させるまつ毛カーラーによれば、表示灯35が点灯しているか否かを確認するだけで、ヒーター5の温度状態の適否を判定できる。適温に達した後のヒーター5の温度は、温度センサー6からの出力信号に基づいて一定の温度範囲を維持できるよう制御される。電源スイッチ28をオフ操作した時点のヒーター温度は適温状態にあって、肌や指先が加熱部分に触れると火傷を負うおそれがある。そこで、電源スイッチ28がオフ操作された後、加熱部分が冷えるのを待つ一定時間だけ表示灯35を継続して点灯させ、加熱部分に触れると危険である旨の警告表示を行い、使用時の安全性を確保している。
【0022】
押圧具4の往復動の移動方向が、ケース1の中心軸線に対して前記鏡の側へ向かって傾斜するまつ毛カーラーによれば、ケース1に配置した照明具30の照射光路Rをカーリングヘッド2に対して容易に交差配置でき、とくにカーリングヘッド2の先端の基枠3を集中的に照らすのに好適である。挟持平面に臨むく字形の凹み空間に臨んで照明具30を配置しておけば、まつ毛カーラーが床面へ落下するような場合にも、照明具30が床面に衝突し破損するのを防止でき、また、押圧具4、および押圧具4を接離操作する機構と照明具30とが近接配置されても、照射光路Rが押圧具4の動きによって遮られるのを防止できる。
【0023】
照射光路Rを基枠3の幅方向のほぼ中央に指向させる照明形態によれば、まつ毛の中央部を集中的に明るく照らして、基枠3と押圧具4によるまつ毛の挟持状況の推移を終始明確に視認できる。照明具30に装着した遮光キャップ32は、不必要な光の散乱を防いで、散乱光によるまぶしさを防ぐのに役立つ。同時に、照射光の拡がりを抑止することにも役立つ。
【0024】
【実施例】
図1ないし図7はこの発明に係るまつ毛カーラーの実施例を示す。まつ毛カーラーは、グリップを兼ねる縦長筒状のケース1を有し、その上端にまつ毛を上下に挟み保持してくせ付けするためのカーリングヘッド2を有する。図1においてカーリングヘッド2は、ケース1に固定される基枠3と、基枠3に対して接離自在にスライドする押圧具4とからなり、押圧具4の内部にくせ付け促進用のヒーター5と、ヒーター5の温度状態を検出するサーミスター(温度センサー)6とが配置してある。
【0025】
図4においてケース1の内部は、下半側の電池室と、上半側の機構部室とに大別でき、電池室の内部に2個の電池8を収容し、機構部室の内部に押圧具4を接離操作する操作機構を収容している。ケース1は、蓋合わせ状に接合される前ケース1aと後ケース1b、および両ケース1a・1bの下半外面にケース下方側から外嵌される筒ケース10と、筒ケース10に下側から外嵌される透明の化粧ケース11とで構成する。図示していないが、筒ケース10と化粧ケース11との間には装飾シートが介装してある。筒ケース10と化粧ケース11とを同時に抜き外すと、前ケース1aの下端に切り欠いた出入口12が露出するので、この出入口12から電池8を出し入れできる。
【0026】
操作機構は、操作ボタン15と、操作ボタン15の出没動作に連動して前後揺動する受動アーム16と、受動アーム16の動きを押圧具4に伝えるリンク17と、受動アーム16を操作ボタン15へ向かって押し付け付勢するリターンばね18などで構成する。操作ボタン15は、後ケース1bの内面に固定したガイドピン19で出没スライドのみ自在に案内支持され、先のリターンばね18のばね力を受けて、前ケース1aから突出する向きに進出付勢されている。
【0027】
受動アーム16は側面視がV字状の屈折アームからなり、その一方の遊端を前ケース1aにピン20を介して揺動自在に軸支し、他方の遊端を操作ボタン15の内端面に当て付ける。リンク17と受動アーム16とは、アームの屈折端においてピン21で連結する。リンク17と押圧具4とは一体成形されたヒンジ部22を介して連続している。
【0028】
基枠3は、ケース1の鏡側表面の上端に被さるベース部23と、ベース部23の左右両側から立設される一対の腕部24と、両腕部24の突端どうしを繋ぐくせ付け部25とを一体に成形した透明なプラスチック成形品からなる。くせ付け部25は断面くさび状に形成してあり、全体がケース後面へ向かって外凸状に湾曲し、しかも上まぶたのまつ毛に沿って上凸状に湾曲するように形成してある。押圧具4は、前後ケース1a・1bで往復スライドのみ自在に案内支持し、その上部に先のくせ付け部25と接離する押圧体26を配置してなる。基枠3と押圧具4との挟持平面、すなわち図6に示すように押圧具4が接離スライドするときのスライド平面は、ケース1の筒中心軸線に対してケース後面(鏡側表面)へ向かって後傾している。押圧体26は上端に断面V字状の溝27を形成した耐熱ゴム製の成形品からなり、くせ付け部25の下端の刃部が溝27の溝底に当たってまつ毛を逆へ字状にくせ付けする。押圧体26の内部にはヒーター5を配置し、押圧体26の下面中央にサーミスター6を配置する。図3においてケース1の上部一側には、電源スイッチ28が設けてあり、この電源スイッチ28を上方スライドしてオン操作することによりヒーター5に通電できる。基枠3の腕部24は1つであってもよく、すなわち基枠3は、くせ付け部25を片持ち支持するタイプであってもよい。
【0029】
照明が不十分な状況下においても、まつ毛のくせ付けを確実に行うために、ケース1側にカーリングヘッド2を照らすための照明具30を設ける。照明具30は発光ダイオードからなり、基枠3のベース部23の左右中央に開口した投光口31に臨んで配置し固定する。発光部の外面には、照射光の散乱を防ぐ遮光キャップ32を外嵌状に装着する。このように、照明具30をケース1の前面上部に設けることにより、照明具30から放射される照射光路Rをケース1の鏡側表面に沿って配置し、基枠3のくせ付け部25の左右幅方向の中央付近を集中的に照らすことができる(図5参照)。
【0030】
先に述べた通り、押圧具4の押圧体26の内部にはくせ付け促進用のヒーター5を設けるが、ヒーター5の発熱温度を適温状態に維持するために、図7に示すように制御回路34を設け、さらにヒーター5が適温であることを表示するための表示灯35を設けてある。この実施例においては、先の照明具30が表示灯35を兼ねる。図8において制御回路34は、電源スイッチ28のオン操作と同時にヒーター5への通電を開始する。この後、約10秒程度でヒーター5の温度が適温(70℃前後)になると、サーミスター(負特性)6の抵抗値が減少し、その印加電圧が増加する。この電圧変化を制御回路34で受けて表示灯35、すなわち照明具30を点灯させる。以後は、ヒーター5の温度変化に伴うサーミスター6の印加電圧の変化を受けて、ヒーター5への通電を断続し、その温度を適温に維持する。
【0031】
使用者は照明具30の点灯を待って、まつ毛のくせ付けを行う。詳しくは、鏡と向き合う状態で基枠3と押圧具4との間にまつ毛を位置させ、操作ボタン15を押し込んで押圧具4を基枠3に接近スライドさせ、その押圧体26とくせ付け部25とでまつ毛を挟持する。このとき、照明具30から照射された光は、くせ付け部25の中央部付近を下側から集中的に照らす。従って、くせ付け部25とまつ毛の位置関係を明確に視認できるにもかかわらず、照明光が使用者の目や、鏡面に直接入射するのを阻止できる。つまり、使用者はまぶしさを感じることもなく、くせ付け作業を的確に行える。操作ボタン15の押し込み力を解放すると、押圧具4はケース1内へ退入し、操作ボタン15はケース外へ突出して待機状態へ復帰する。
【0032】
電源スイッチ28をオフ操作すると、図8に示すように制御回路34はオフ信号を受けてヒーター5への通電を停止する。これにより、ヒーター5の温度は徐々に低下するが、その低下度合は緩慢でしかない。そのため、使用者の肌や指先が押圧体26に触れると火傷を負うおそれがある。こうした事態を避けるために、制御回路34は電源スイッチ28のオフ信号を受けた後も照明具30を点灯し続けて、使用者の注意を促す。また、オフ信号と同時にタイマー36を起動させ、ヒーター温度が一定温度以下になるまでの時間を計時する。一定時間(約10〜15秒)が経過した時点で照明具30への通電を停止して消灯する。
【0033】
くせ付け部25に当った照明光は、その殆どが反射されるが、基枠3の全体が透光材で形成してあるため、一部はくせ付け部25内に入射して使用者の顔面と対向する側から放射される。つまり、照明具30が点灯した時点で、くせ付け部25はぼんやりと光り輝くことになる。従って、使用者は敢えて照明具30が点灯していることを確認する必要もなく、単にくせ付け部25の発光状態を見るだけで、ヒーター5が適温になっていて、いつでもくせ付けを開始できることを知ることができる。
【0034】
以下、照明具30の配置形態や照明形態を変更した別実施例を説明する。なお、各変形例においては、変更個所の要旨のみを説明し、上記の実施例で説明した部材等については、同一部材に同じ符号を付して説明を省略する。
【0035】
図9に示すまつ毛カーラーにおいては、基枠3のくせ付け部25の鏡側表面の左右に発光ダイオードを配置して、カーリングヘッド2の全体を2個の照明具30で万遍なく照らせるようにした。この場合には、くせ付け部25の顔側表面25aに梨地加工を施して、不必要な照射光が顔側表面25aから放射されるのを防止できるようにした。
【0036】
図10に示すように、照明具30はケース1の内部に配置できる。この場合には、一対の腕部24に沿って光ファイバー38を配置し、照明具30の照射光を光ファイバー38を介してくせ付け部25へ案内した。この場合のくせ付け部25は、光透過性に優れた透光プラスチック材で形成するが、先のくせ付け部25と同様に顔側表面25aに、光の放射を制限する梨地加工を施し、あるいは光の透過を制限する透過制限層や透過制限シートを付加する。これによって、直接光はなくなり、目にまぶしいといった不都合はなく、また美観的に優れている。
【0037】
図11においては、左右の腕部24とくせ付け部25とに沿って、門形の放射枠39を配置し、その両端下部に配置した左右の照明具30から放射される光を放射枠39の配置形状に沿って放射できるようにした。
【0038】
図12においては、照明具30からの放射光を反射鏡40で反射させて、くせ付部25を照らすようにした。反射鏡40は、ベース部23に装着したアーム41に支持されて、反射鏡40がベース部23の上面に被さる不使用位置から、反射鏡40がベース部23の前方外面の使用位置へと揺動変位できる。この実施例から理解できるように、カーリングヘッド2の照明は、照明具30による直接照明と、反射鏡40やプリズム等の光学部品を介した間接照明のいずれであってもよい。この実施例によれば、押圧具4の挟持平面を必ずしも鏡面表面へ向かって傾け、あるいは照明具30を挟持平面から離して配置する必要もなく、くせ付け部25に向けて照明光を効果的に照射することができる。想像線で示すように反射鏡40を折りたたんだ状態では、照明具30の外面をアーム41で覆うことができるので、まつ毛カーラーを取り落としたような場合にも、照明具30が他物と衝突して破損するのを防止できる。なお、反射鏡40は硬度の高い結晶化ガラスであっても、プラスチック板材の表面に金属メッキを施して形成したものであってもよい。
【0039】
ヒーター温度が適温に達した時点で表示灯35を点灯し、電源スイッチ28をオフした後も、ヒーター温度が一定温度以下にまで降下するまでの間表示灯35を点灯し続けるための手段としては、上記以外に以下の手段を採用することができる。
【0040】
上記手段のひとつは、温度センサー6の出力信号を利用して表示灯35の点灯および消灯を制御する。詳しくは、図7、図8に示される回路構成では、検知信号ラインが1本であり温度制御(ヒーターオン/オフのみ)のためのサーミスタ信号をもとにして照明具(表示灯)を点灯し、また消灯の遅延はタイマー回路で行っていたが、その他の実施例として、図13、図14に示すような温度検知部Dのみの信号で、照明具(表示灯)点灯の遅延及び消灯の遅延とヒーターの温度制御を行わせるようにすることができる。
【0041】
すなわち、図13のブロック図において、NTCサーミスターを有する温度検知ラインEに、検知信号ラインA・B2本を設け、温度上昇に伴うNTCサーミスター6の抵抗値減少によるアナログ電圧上昇をラインA、ラインBでずらして検知するようにしている。Cは、ラインA、ラインBの検知信号の基準電圧部であって、表示灯(照明)オン/オフ、ヒーターオン/オフのタイミングの基準である。GはヒーターON/OFF回路であり、Fは照明具(表示灯)点灯回路である。照明具(表示灯)30は発光ダイオード(LED)を使用しているが豆電球であってもよい。
【0042】
次に動作を説明する。電源スイッチ28をオンしヒーター5が温度上昇(サーミスタ6の抵抗値減少)を始めると、ラインAがラインBに比べ嵩上げされた電圧で電圧上昇をし始める。その情報(検知信号A′)は逐一制御回路に送られる。そしてその検知信号A′を図示しないコンパレーターで比較し基準電圧(例えば1.5V)信号C′を越えると、出力部側の照明具(表示灯)点灯回路Fに点灯信号A″を出力し照明具(表示灯)30が点灯する。これを見て使用者は押圧体26がまつ毛カールに適する温度になったと認識することができる。前述したように照明具は表示灯を兼用したものであるが、照明用としては利用せず、ヒーター温度表示用の表示灯のみで利用してもよい。この場合使用者が確認しやすい位置ならばどこに表示灯を配置してもよい。
【0043】
続けてさらにヒーターが温度上昇すれば、上記原理と同じながら遅れてラインBの検知信号B′が基準電圧(例えば1.5V)信号C′を越え、そして出力部のヒーターON/OFF回路にヒーターON/OFF信号B″を出力する。これによってヒーター5の駆動はストップし温度が下がる。ヒーター5の温度が下がればそれに連れて検知信号B′も降下(サーミスター6の抵抗値増大)し、検知信号B′が基準電圧(例えば1.5V)信号C′を下まわると再びヒーター5は駆動する。この繰り返しによって、ヒーター温度はまつ毛カールに適している約70℃のところで安定する(図14参照)。なお強いカールを希望する顧客のために適温設定をまだ高いところに設定してもよい。この点はすべての実施例についてもいえることである。また、温度検知部Dに関し、上記したように検知信号A′が基準電圧信号C′を越えるタイミングをヒーター温度約60℃に設定し、検知信号B′が基準電圧信号C′を越えるタイミングをヒーター温度約70℃に設定しているのは分圧用抵抗RA、RBであって、これは任意に換えることができる。
【0044】
また、制御回路内の表示灯制御回路(図示せず)にはヒステリシス回路AAが組み込まれており、通常、照明具(表示灯)30は、電源スイッチオフ後(ヒーター温度降下後)、温度上昇時と同じ60℃で消灯するところを図14に示すように、ヒーター5が60℃に下がってもなおも点灯を続けるようにし、約50℃(任意)で消灯するように制御している。これは、ヒーター周辺の押圧体26に触れた場合に感じる不快感や火傷を防止するための手段である。さらに制御回路には、ラインAもしくはラインBの入力電圧(検知信号A′、検知信号B′)がある所定電圧に達したときサーミスター6の異常と判断する安全装置を設けている。異常の場合は、この安全装置は、強制的にヒーターON/OFF回路Gにオフ信号を出力しヒーター5を遮断するとともに、照明具(表示灯)30を点滅駆動させる。図14は、ヒーター(周辺)5の温度とそれと同期して上下するラインAとラインBの電圧変化をグラフ化したものであり、また図14は、照明具(表示灯)点灯回路とヒーターON/OFF回路のタイミングチャートも併記しているものである。なお、この実施例においても、もちろんヒーター5の近傍にサーミスター6が位置するものである。また、NTCサーミスターに換えPTCサーミスターを前提とする制御であってもよい。制御回路は、コンパレーター等を組み込んだハード回路であるがマイコンであってもよい。
【0045】
このように、ラインAはヒーター部の温度がまつ毛カールの適温前(60℃前後)で照明具(表示灯)30を点灯させるために設けた照明具(表示灯)点灯用検知ラインであり、一方、ラインBはヒーター周辺がまつ毛カールに適する70℃前後で安定するように、つまりヒーターがまつ毛カールに悪影響を及ぼすほどの高温にならないように設けたヒーター温度調整用ラインであって、つまり、図13、図14における実施例では温度検知部Dのみの信号で、表示灯(照明)点灯の遅延および消灯の遅延とヒーターの温度制御を行わせることができたものである。その他まつ毛カーラー本体に関する構成は第1実施例と同じである。
【0046】
先の表示灯制御手段の他のひとつは、図15に示すように、電源スイッチ28のオンと同時にタイマー36を作動させ、一定時間が経過した時点で表示灯35を点灯する点が先の各実施例と異なり、他は図7および図8で説明した制御形態と同じである。
【0047】
上記の実施例以外に、この発明はヒーター5を備えていないまつ毛カーラーにも適用できる。その場合には、照明具30用に1個の電池8と点滅スイッチを備えていれば足りる。照明具30は、操作ボタン15の押し込み動作に連動して点灯させることができる。温度センサー6としては、バイメタルや金属酸化物以外の抵抗温度計等を適用できる。基枠3はケース1と一体に成形してあってもよい。基枠3はベース23を省いて形成することができ、その場合には、照明具30をケース1に固定する。この発明において、ケース1で往復動自在に案内支持される押圧具4とは、基枠3の側、例えば左右一対の腕部24で上下スライド自在に案内支持される押圧具を含むものである。押圧具4は、基枠3の側、例えば左右一対の腕部24で上下スライド自在に案内支持することができる。また、押圧具4は横軸回りに往復揺動して、基枠3に対して接離する形態であってもよい。なお、ヒーター5の電源としては、商用電源を利用することができ、この場合にはケース1から給電用コードを導出する。
【図面の簡単な説明】
【図1】まつ毛カーラーの上半部の縦断側面図である。
【図2】まつ毛カーラーの全体の斜視図である。
【図3】まつ毛カーラーのカーリングヘッド部の斜視図である。
【図4】まつ毛カーラーの縦断側面図である。
【図5】カーリングヘッドの正面図である。
【図6】使用者とまつ毛カーラーと鏡の位置関係を示す説明図である。
【図7】まつ毛カーラーの電装部品のブロック図である。
【図8】電装部品の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】照明具の別実施例を示す正面図である。
【図10】照明具の異なる別実施例を示す正面図である。
【図11】照明具のさらに異なる別実施例を示す正面図である。
【図12】照明具の他の実施例を示す側面図である。
【図13】制御回路の別実施例を示すブロック図である。
【図14】図13における主な電気部品のタイミングチャートである。
【図15】制御回路のさらに別実施例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ケース
2 カーリングヘッド
3 基枠
4 押圧具
5 ヒーター
6 温度センサー(サーミスター)
25 くせ付け部
26 押圧体
28 電源スイッチ
30 照明具
31 投光口
32 遮光キャップ
R 照射光路
Claims (11)
- グリップを兼ねるケース(1)と、ケース(1)の上端に配置されて、まつ毛を上下に挟み保持するカーリングヘッド(2)とを備えており、
カーリングヘッド(2)が、ケース(1)に固定支持してある基枠(3)と、ケース(1)で往復動自在に案内支持されて、基枠(3)に対して接離操作される押圧具(4)とを含み、
鏡と向き合う状態で基枠(3)と押圧具(4)との間にまつ毛を位置させ、押圧具(4)を基枠(3)に接近スライドさせ、これら押圧具(4)と基枠(3)とでまつ毛を挟持してくせ付けするまつ毛カーラーであって、
ケース(1)ないしカーリングヘッド(2)に、カーリングヘッド(2)を照らす照明具(30)が設けられており、
照明具(30)からの照射光路(R)が、ケース(1)ないしカーリングヘッド(2)の前記鏡の側の表面に沿うように、照明具(30)が配置されていることを特徴とするまつ毛カーラー。 - ケース(1)側に、基枠(3)の前記鏡の側の表面を照らす照明具(30)が配置してある請求項1記載のまつ毛カーラー。
- カーリングヘッド(2)の基枠(3)が、透明ないし半透明の透光材で形成してある請求項1または2記載のまつ毛カーラー。
- 基枠(3)と押圧具(4)との少なくともいずれか一方に、くせ付け促進用のヒーター(5)が配置されており、
照明具(30)が、ヒーター(5)の適温表示用の表示灯(35)を兼ねている請求項1乃至3のいずれかに記載のまつ毛カーラー。 - ヒーター(5)が、適温状態にあることを表示する表示灯(35)と、ヒーター(5)の温度状態を検知する温度センサー(6)と、ヒーター(5)への通電状態をオン・オフする電源スイッチ(28)と、ヒーター(5)および表示灯(35)の作動状態を制御する制御回路(34)とを備えており、
制御回路(34)は、電源スイッチ(28)がオフ操作されてヒーター(5)への通電が停止された後、所定時間が経過した時点で表示灯(35)を消灯させるように構成してある請求項1乃至4のいずれかに記載のまつ毛カーラー。 - 制御回路(34)は、電源スイッチ(28)がオン操作され、かつヒーター温度が適値に達したときの温度センサー(6)からの出力信号を受けて表示灯(35)を点灯させ、電源スイッチ(28)がオフ操作された後、一定時間が経過したときのタイマー(36)の時計信号を受けて表示灯(35)を消灯させるように構成してある請求項5記載のまつ毛カーラー。
- 制御回路(34)は、電源スイッチ(28)がオン操作され、かつヒーター温度が適値に達したときの温度センサー(6)からの出力信号を受けて表示灯(35)を点灯させ、電源スイッチ(28)がオフ操作された後、ヒーター温度が所定温度以下に降下したときの温度センサー(6)からの出力信号を受けて表示灯(35)を消灯するように構成してある請求項5記載のまつ毛カーラー。
- 制御回路(34)は、電源スイッチ(28)がオン操作された後、一定時間が経過したときのタイマー(36)からの時計信号を受けて表示灯(35)を点灯させ、電源スイッチ(28)がオフ操作された後、一定時間が経過したときのタイマー(36)の時計信号を受けて表示灯(35)を消灯させるように構成してある請求項5記載のまつ毛カーラー。
- 押圧具(4)の往復動の移動方向が、ケース(1)の中心軸線に対して前記鏡の側へ向かって傾斜している請求項1乃至5のいずれかに記載のまつ毛カーラー。
- 照明具(30)が、ケース(1)の上部に開口した投光口(31)に臨んで配置され、その照射光路(R)が基枠(3)の幅方向のほぼ中央に指向させてある請求項1乃至5または9のいずれかに記載のまつ毛カーラー。
- 照明具(30)に照射光の散乱を防ぐ遮光キャップ(32)が装着してある請求項3乃至5または9、10のいずれかに記載のまつ毛カーラー。
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