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JP4477490B2 - 金属銅堆積用の前駆体物質としてのシュウ酸二銅(i)錯体 - Google Patents
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JP4477490B2 - 金属銅堆積用の前駆体物質としてのシュウ酸二銅(i)錯体 - Google Patents

金属銅堆積用の前駆体物質としてのシュウ酸二銅(i)錯体 Download PDF

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Description

本発明は、中性ルイス塩基成分を使って安定化させたシュウ酸二銅(I)錯体、および金属銅堆積用の前駆体としてのその使用に関する。使用される中性ルイス塩基は、少なくとも1個のシリル基もしくはエステル基を含むアルキンまたはアルケン、あるいはニトリル、飽和もしくは不飽和窒素配位子、ホスファイト、トリアルキルホスフィン、酸素含有配位子、または硫黄含有配位子である。
銅薄膜を基板上に堆積させるための、多くの有機銅前駆体が現在知られている。β−ジケトナート配位子と、例えばアルケンまたはアルキン等の中性ルイス塩基Lを含む、酸化状態+1の銅化合物が、非常に有望な物質であることがわかっている。この種の錯体、およびCVD(化学気相堆積)法における前駆体としてのその使用は、例えば米国特許第5,220,044号、WO00/71550号、WO00/17278号、米国特許第6,130,345号、Chem.Mater.2001,13,3993;Inorg.Chem.2001,40,6167;Chem.Mater.1992,4,365;Organometallics 2001,20,4001に記載されている。例えばヘキサフルオロアセチルアセトナート等のフッ素含有β−ジケトナート配位子の使用が好ましいが、これは対応する銅(I)錯体が、これらのフッ素を含まない類似化合物と比べてはるかに高い安定性、および高い揮発性を有するためである。例えばアルキンを使って安定化させた銅(I)アセチルアセトナート等のフッ素を含まない銅(I)β−ジケトナート錯体は、極めて酸素感受性が高く、0℃でも分解し(Chem.Ber.1995,928,525)、したがってCVD法用の前駆体としてはもはや適切ではない。銅層の堆積は、熱誘起不均化反応で、以下の式に従って行われる。
2LCuI(β−ジケトナート)→Cu0+CuII(β−ジケトナート)2+2L
得られるCuII(β−ジケトナート)2およびルイス塩基Lは、CVD法で使用される条件下で揮発性であり、したがって系から除去することができる。高純度の銅被膜が残ることが理想的である。ただし、この反応では使用される銅(I)前駆体の50%しか銅(0)に転化することができず、残りの50%は対応するCuII(β−ジケトナート)2になる。例えばWO00/08225号や米国特許第5,441,766号に記載されているように、β−ジケトンの代わりにβ−ケトエステルを用いても同じ結果が得られる。しかし、フッ素含有銅(I)前駆体の使用は、銅被膜の各種基板の表面への接着が完全にならないため、不利であることがわかっているが、これはおそらく前駆体分子中のフッ素原子のファンデルワールス力、すなわち斥力相互作用に帰すことができる。さらに、マイクロエレクトニクスにおけるウェハ、特にシリコンウェハがフッ素で汚染されて、このウェハが使用不能になるおそれがある。
銅への完全な転化は、式LCuIORのルイス塩基を使って安定化させた銅(I)アルコキシド(欧州特許第0468396号)や、欧州特許第0297348号およびドイツ特許第4124686号に記載の、式LCuI(η5−C55)のルイス塩基を使って安定化させたシクロペンタジエニル銅(I)化合物を用いて達成される。これら特許の実施例の一部は、フッ素を含まず、25℃で安定である。ただし、これらの実施例では熱分解反応が一定の方式では進行しないため、これらの分解反応ではフリーラジカル種が形成されて、残念ながら銅被膜が汚染される(酸素:約5%、炭素:約1%)(MRS Bulletin/August 1994,41;Chem.Mater.1992,4,577)。
したがって、本発明の目的は、調製が簡単かつ安価であり、熱的に安定であり、可能であれば空気に対して安定であり、熱による方法で約50〜400℃での一定した分解反応において金属銅被膜に完全に転化して、一定した分子状の、銅を含まず、非毒性の、可能であれば気体状の副生成物を形成する、金属銅堆積用のフッ素を含まない銅(I)前駆体を提供することにある。また、本発明のさらなる目的は、簡単かつ安価に行うことができる、本発明の前駆体物質の調製方法に加えて、これらの前駆体を用いて薄い、高純度の銅の被膜または層を調製する適切な方法を提供し、したがって改良された高純度の薄い銅層を提供することにもある。
この目的は、一般式(I)の化合物により達成される。
Figure 0004477490
(式中、銅は酸化状態+1であり、
Lは、少なくとも1個のシリル基もしくはエステル基を有するR−C≡C−R';少なくとも1個のシリル基もしくはエステル基を有するR'HC=CHR;R'3Si−C≡C−R'、R'3N、R'2N(CH2nNR'2、置換もしくは非置換の2,2'−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、P(OR')3、P(アルキル)3、R'−O−R'、R'−O(CH2nO−R'、R'−S−R'、R'−S(CH2nS−R';またはCH3−C≡N、tBu−C≡N、C49C≡N、およびPh−C≡Nからなる群から選択されるニトリルであり、
ここでRは、少なくとも1個のSiR'3基またはCOOR'基を有する、A、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルであり、
R'は、R、H、A、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルであり、
L、R、およびR'は、それぞれ独立して、同一または異なる意味を有することができ、
Aは、直鎖もしくは分岐状のC1〜C30アルキル、C3〜C30シクロアルキル、直鎖もしくは分岐状のC2〜C30アルケニル、または直鎖もしくは分岐状のC3〜C30シクロアルケニルであり、
アリールはC6〜C10アリールまたはアルキルアリールであり、
アルキルアリールはC7〜C18アルキルアリールであり、
アルキニルは直鎖または分岐状のC2〜C30アルキニルである。)
したがって、本発明の化合物はまた、
Aが、直鎖もしくは分岐状のC1〜C9アルキル、直鎖もしくは分岐状のC3〜C9シクロアルキル、直鎖もしくは分岐状のC2〜C9アルケニル、または直鎖もしくは分岐状のC3〜C9シクロアルケニルであり、
アリールがフェニルまたはナフチルであり、
アルキルアリールがトリルまたはメシチルであり、
アルキニルが直鎖または分岐状のC2〜C9アルキニルであり、
L、R、およびR'は、それぞれ独立して、同一または異なる意味を有することができる、一般式(I)の化合物である。
部分群は、一般式(I)で表わされる化合物において、
I. Aが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、およびt−ブチルからなる群から選択される直鎖または分岐状のC1〜C4アルキル;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択されるC3〜C6シクロアルキル;ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルからなる群から選択される直鎖または分岐状のC2〜C6アルケニル;またはシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、およびメチルシクロペンタジエニルからなる群から選択されるC3〜C6シクロアルケニルであり、
アリールがフェニルまたはナフチルであり、
アルキルアリールがトリルまたはメシチルであり、
アルキニルが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルからなる群から選択される直鎖または分岐状のC2〜C6アルキニルであり、
RおよびR'が、それぞれ独立して、同一または異なる意味を有することができる化合物
II. Lが、少なくとも1個のシリル基またはエステル基を有する、R−C≡C−R'またはR'HC=CHRであり、RおよびR'ラジカルが請求項1の定義の通りである化合物
III. LがR'3Si−C≡C−R'であり、
R'がSiMe3、CH3、C25、C37、C49、フェニル、COOMe、またはCOOEtである化合物
IV. Lが、Me3Si−C≡C−SiMe3、Me3Si−C≡C−nBu、MeOOC−C≡C−COOMe、EtOOC−C≡C−OOOEt、およびMe3Si−C≡C−R'からなる群から選択されるアルキンであり、R'がCH3、C25、C37、フェニル、COOMe、またはCOOEtである化合物
V. Lが、H2C=CHSiMe3、H2C=CHCOOCH3、H2C=CHCOOC25、およびH2C=CHSiR'3からなる群から選択されるアルケンであり、R'がそれぞれ独立してCH3、C25、C37、C49、HC=CH2、またはフェニルである化合物
VI. Lが、CH3−C≡N、tBu C≡N、C49C≡N、Ph−C≡N;N(CH33、N(C253、H2N−(CH22−NH2、(CH32N−(CH22−N(CH32、(C252N−(CH22−N(C252、H2N−(CH24−NH2、(CH32N−(CH24−N(CH32、(C252N−(CH24−N(C252、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン;P(OCH33、P(OC253、P(OC6113、P(OPh)3;P(CH33、P(C253、P(C373、P(C493、P(C6113;C25−O−C25、CH3−O−C49、CH3O−(CH22−OCH3、C25O−(CH22−OC25、CH3−S−CH3、C25−S−C25、C37−S−C37、Ph−S−Ph、CH3S−(CH22−SCH3、CH3S−(CH23−SCH3、C25S−(CH22−SC25、およびPhS−(CH22−SPhからなる群から選択される化合物
で構成される。
具体的には、本発明の目的は、一般式(I)の新規化合物、すなわち
シュウ酸ジ{[ビス(トリメチルシリル)アセチレン]銅(I)}、
シュウ酸ジ{[(トリメチルシリル)(n−ブチル)アセチレン]銅(I)}、
シュウ酸ジ[(ビニル−t−ブチルジメチルシラン)銅(I)]、および
シュウ酸ジ[(ビニルジエチルメチルシラン)銅(I)]により達成される。
本発明の目的はまた、Cu2Oをシュウ酸およびルイス塩基Lと不活性溶媒中で反応させ、得られる生成物を単離することで、前述の一般式(I)の化合物を調製する方法によっても達成される。具体的には、この目的は、請求項11〜21に記載の方法の具体的な実施形態により達成される。
本発明によれば、請求項1〜9に記載の一般式(I)の化合物は、高純度の薄い金属銅の層の製造に使用される。
高純度の薄い金属銅の層は、一般式(I)の化合物を加熱して、脱炭酸によりルイス塩基Lを除去し、金属銅を堆積させるプロセスにより製造される。
ルイス塩基Lの除去は、約50〜約200℃で行われる。第2の反応として行われる、脱炭酸による金属銅および二酸化炭素の形成は、約150〜350℃で完了する。
除去されたルイス塩基Lは、再循環され、一般式(I)の化合物の調製方法で再利用され、高純度の薄い金属銅の層の製造に使用される。
したがって、本発明の目的は、具体的には、本発明の方法において一般式(I)の化合物を用いて製造される、特性が向上した、高純度の薄い金属銅の層により達成される。
本発明は、一般式(I)の化合物を提供する。
Figure 0004477490
それぞれの化合物においては、錯体中の位置にかかわらず、それぞれ独立して、
Lは、少なくとも1個のシリル基またはエステル基を含む、アルキンR−C≡C−R’またはアルケンR’HC=CHRである。またLは、ニトリルR’−C≡N、飽和窒素配位子、不飽和窒素配位子、ホスファイトP(OR’)3、トリアルキルホスフィンP(アルキル)3、エーテルR’−O−R’、ジエーテル、チオエーテルR’−S−R’、またはジチオエーテルであってもよい。銅の酸化状態は+1である。
Rは、少なくとも1個のSiR’3基またはCOOR’基を有する、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルでよい。
R’は、それぞれ独立して、R、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルでよい。
一般式(I)の化合物は、Cu2O、シュウ酸、および中性配位子Lまたは2つの異なる中性配位子を、不活性非プロトン性有機溶媒中で反応させることで調製される。一般式(I)の化合物は、温度安定性のある物質として高純度の形で単離することができる。さらに、この得られた物質は、酸化安定性が驚くほど、異常に高いという特徴がある。これらの物質は空気中で問題なく取り扱うことができるため、後でこれらの物質を金属銅堆積用の前駆体として使用することが非常に容易になる。
一般式(I)の化合物を加熱した場合、高純度の銅ミラーが残る。副生成物はすべて揮発性であるため、反応部位から非常に容易に除去することができる。熱分解は下記の式に従って進行する。
Figure 0004477490
金属銅以外に形成される唯一の反応生成物は、二酸化炭素およびルイス塩基Lであり、これらは再生し、再利用することができる。
一般式(I)の化合物は金属銅堆積用の前駆体として使用することができる。堆積は、気相で、前駆体と適切な溶媒の溶液で、または固体状の前駆体を加熱した基板と接触させて行うことができる。規定のフリーラジカルが関与しない分解反応で金属銅を100%堆積させて高純度の銅被膜を形成することができる銅(I)前駆体が、初めて利用可能になるということは、従来技術と比べて有利である。したがって、堆積した金属銅の収率は、従来技術と比べて50〜100%向上する。これらの化合物の高い安定性や非感受性、特に高い酸化安定性は、金属銅の堆積プロセスにおけるこれらの化合物の取り扱いを非常に容易にするため、コストの点でこの堆積プロセスに好ましい影響を与える。
従来技術で使用される物質(CupraSelect(登録商標))と比較した場合の、一般式(I)の化合物の利点は、より高い熱安定性等のより良好な物理的特性、より高い酸化安定性等のより良好な化学的特性、より容易な取り扱い、ヘキサフルオロアセチルアセトンと比べてはるかに安価な出発材料であるシュウ酸の使用による、より安価な合成、堆積プロセスにおける金属銅の収量が2倍になること、銅を含まない非毒性の副生成物、より少ない副生成物、したがってより少ない環境汚染である。さらに、これらの化合物は、フッ素汚染を発生させてウェハを使用不能にするようなフッ素原子を含まない。
結局、本発明の銅(I)前駆体の合成は、市販の銅(I)前駆体CupraSelect(登録商標)、すなわち(トリメチルビニルシラン)銅(I)ヘキサフルオロアセチルアセトナートの合成と比べて容易かつ安価である。同時に、本発明の前駆体により、銅被覆の品質の向上と、プロセスの環境に対する優しさの向上の両立が可能になる。
本発明の一般式(I)の化合物は、シュウ酸ジアニオンおよび酸化状態+1の2つの銅中心を含み、このシュウ酸ジアニオンはμ−1,2,3,4モードでブリッジとしてこの2つの銅(I)中心に結合している。シュウ酸二銅(I)単位CuO222Cuは、中性配位子L、好ましくは2つの同一の配位子Lを、各銅(I)中心に1つづつ配位させることで安定化され、この2つの銅(I)中心は少なくとも擬似平面三角形環境を有し、所望であれば4面体環境を有する。この錯体中に存在するこれらの銅原子は、2つの異なる配位子Lに結合してもよい。簡略化のために、以下では通常、1個の配位子またはルイス塩基Lについて言及するが、2個の異なる配位子またはルイス塩基Lを意味していると考えてもよい。
Lは、少なくとも1個のシリル基またはエステル基を含む、アルキンR−C≡C−R’またはアルケンR’HC=CHRである。また、LはニトリルR’−C≡N;飽和窒素配位子もしくは不飽和窒素配位子、例えばR’3N、R’2N(CH2nNR’2、置換または非置換の2,2’−ビピリジンまたは1,10−フェナントロリン;ホスファイトP(OR’)3、アルキルホスフィンP(アルキル)3、エーテルR’−O−R’、ジエーテル、チオエーテルR’−S−R’、またはジチオエーテルであってもよい。また、Rは、少なくとも1個のSiR’3基またはCOOR’基を有する、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルでよい。R’は、それぞれ独立して、R、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルでよい。
アルキル基は、直鎖または分岐状のC1〜C30アルキル、好ましくは直鎖または分岐状のC1〜C9アルキル、特に好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、およびt−ブチルからなる群から選ばれる直鎖または分岐状のC1〜C4アルキルでよい。シクロアルキル基は、直鎖または分岐状のC3〜C30シクロアルキル、好ましくはC3〜C9シクロアルキル、特に好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選ばれるC3〜C6シクロアルキルでよい。
アルケニル基は、直鎖または分岐状のC2〜C30アルケニル、好ましくは直鎖または分岐状のC2〜C9アルケニル、特に好ましくはビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルからなる群から選ばれる直鎖または分岐状のC2〜C6アルケニルでよい。シクロアルケニル基は、直鎖または分岐状のC3〜C30シクロアルケニル、好ましくはC3〜C9シクロアルケニル、特に好ましくはシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、およびメチルシクロペンタジエニルからなる群から選ばれるC3〜C6シクロアルケニルでよい。
アリール基は、C6〜C10アリール、好ましくはフェニルまたはナフチルでよい。アルキルアリールはC7〜C18アルキルアリール、好ましくはトリルまたはメシチルでよい。
アルキニル基は、直鎖または分岐状のC2〜C30アルキニル、好ましくは直鎖または分岐状のC2〜C9アルキニル、特に好ましくはエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルからなる群から選ばれる直鎖または分岐状のC2〜C6アルキニルでよい。
特に好ましい中性ルイス塩基は、少なくとも1個のシリル基またはエステル基を含む、式R−C≡C−R’のアルキンまたは式R’HC=CHRのアルケンである。R’3Si−C≡C−R’基のアルキンの使用が好ましく、特に良好な結果はアルキンMe3Si−C≡C−R’(式中、R’はSiMe3、CH3、C25、C37、C49、フェニル、COOMe、またはCOOEtである)、およびアルキンMeOOC−C≡C−COOMe、EtOOC−C≡C−COOEtにより得られる。R’HC=CHR基のアルケンの使用が好ましく、特に良好な特性はアルケンH2C=CHSiMe3、H2C=CHSiR’3(式中、R’はそれぞれ独立して、CH3、C25、C37、C49、HC=CH2、またはフェニルでよい)、およびアルケンH2C=CHCOOCH3、H2C=CHCOOC25により得られる。特に良好な結果は、アルキンMe3Si−C≡C−SiMe3、Me3SiC≡C−nBu、およびアルケンH2C=CHSiEt2Me、H2C=CHSiMe2 tBuにより得られる。
中性ルイス塩基としてはまた、以下の塩基、すなわち、ニトリルR’C≡N、例えばCH3−C≡N、tBuC≡N、C49C≡NまたはPh−C≡N;飽和窒素配位子もしくは不飽和窒素配位子、R’3N、例えばN(CH33、N(C253、またはR’2N(CH2nNR’2、例えばH2N−(CH22−NH2、(CH32N−(CH22−N(CH32、(C252N−(CH22−N(C252、H2N−(CH24−NH2、(CH32N−(CH24−N(CH32、(C252N−(CH24−N(C252、置換もしくは非置換の2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン;式P(OR’)3のホスファイト、例えばP(OCH33、P(OC253、P(OC6113、P(OPh)3;式PR’3のトリアルキルホスフィン、例えばP(CH33、P(C253、P(C373、P(C493、P(C6113;式R’−O−R’および式R’O−(CR’2n−OR’のエーテル、例えばC25−O−C25、CH3−O−C49、CH3O−(CH22−OCH3、C25O−(CH22−OC25;ならびに式R’−S−R’および式R’S−(CR’2n−SR’のチオエーテル、例えばCH3−S−CH3、C25−S−C25、C37−S−C37、Ph−S−Ph、CH3S−(CH22−SCH3、CH3S−(CH23−SCH3、C25S−(CH22−SC25、PhS−(CH22−SPhも適切である。
一般式(I)の化合物は、Cu2O、シュウ酸およびルイス塩基Lを、保護ガス雰囲気中で、不活性非プロトン性有機溶媒中で反応させることで調製される。この目的で使用されるルイス塩基Lは、等モル比の2種の異なるルイス塩基Lでもよい。これらの成分の添加順序は、所望に応じて選択できる。使用されるルイス塩基Lが2種の対応する化合物である場合、これらの2種の化合物を反応混合物に同時に加えるか、添加前に混合しておくことが好ましい。これらの出発化合物は、適切な溶媒中に予め溶解または懸濁させておくことができ、あるいは溶媒なしに固体や液体として加えることもできる。この反応を行うために使用できる適切な溶媒は、部分的にハロゲン化されていてもよい脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、および芳香族炭化水素;エーテル、環状エーテル等の不活性非プロトン性溶媒である。ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、塩化メチレン、トリクロロメタン、クロロベンゼン、ジエチルエーテル、またはテトラヒドロフランの使用が特に好ましい。使用される保護ガス雰囲気は窒素またはアルゴンでよい。出発材料Cu2O、シュウ酸、およびルイス塩基Lの化学量論比は、1:1:2〜1:1:4、好ましくは1:1:2〜1:1:3、特に好ましくは1:1:2である。ルイス塩基Lは、シュウ酸およびCu2Oに対して化学量論比以下の量で加えるべきではない。反応は−30〜+100℃、好ましくは0〜50℃、非常に好ましくは20〜40℃で行うことができる。最高収量は室温で得られる。反応時間は1〜24時間、好ましくは2〜8時間、非常に好ましくは3〜6時間である。反応溶液は、形成される錯体の種類に応じて、赤色の懸濁液から無色または褐色系の溶液または懸濁液に変化する。不溶性の構成成分は分離する。これは濾過、遠心分離、または当業者に公知の他の方法で行うことができる。使用されるルイス塩基Lの種類に応じて、透明無色、黄色、または赤色の溶液が得られる。一般式(I)の化合物が後で単離される。これは溶媒を除去した後で、当業者に公知の方法で行うことができる。必要であれば、さらに精製が行われる。固体を反応混合物から、濾過や他の方法で機械的に除去する代わりに、形成された生成物を除去するために抽出を行うことも可能である。前述のように、一般式(I)の化合物は驚くほど温度安定性であり、このため高純度物質として良好に単離することができ、後で分析的かつ分光学的に特定する特徴付けることができる。
これらの化合物の熱挙動は、TGA(熱重量分析)やDSC(示差走査熱分析)で調査することができる。行われた調査では、本発明の化合物の分解が2つの主な段階で行われることが示された。
Figure 0004477490
最初に、ルイス塩基Lが銅(I)錯体から除去される。この除去は、この化合物の種類に応じて数段階で行ってもよく、TGAで検出することができる。第2段階では、残ったフラグメントCuO222Cuの内部レドックス反応により脱炭酸が起こって、金属銅および二酸化炭素が形成される。第1段階は、前駆体に応じて、約50〜約200℃で行われ、第2段階は約150から始まり約350℃で完了する。ただし、徐々に温度を上げながら、ルイス塩基の除去と脱炭酸反応を平行して進めることも十分に可能である。残存する含有量は、対応する銅(I)前駆体中の銅の含有量に正確に対応しているため、一般式(I)の化合物による金属銅の収率は100%であり、したがって従来技術の収率の2倍である。
この効率的な分解反応により、一般式(I)の化合物による副生成物は従来技術と比べて少なくなる。遊離したルイス塩基Lは、堆積プロセスで再形成され、排気中の例えば冷トラップ等の適切な装置で回収し、再利用することができる。第2の副生成物は二酸化炭素中で形成される。銅(II)ヘキサフルオロアセチルアセトナートおよびルイス塩基トリメチルビニルシランが副生成物として形成される従来技術と比べた場合、これらの副生成物は銅を含まず、非毒性で、したがってより安全である。したがって、環境汚染は従来技術の化合物を使用した場合よりも大幅に少ない。
(Me3Si−C≡C−SiMe32Cu242は、酸化に対する感受性が極めて低い、熱安定性のある化合物であることがわかっている。この化合物は最高100℃まで安定であり、数週間にわたって空気中で取り扱うことができる。これは、CupraSelect(登録商標)が約50℃以上でのみゆっくりと分解し、また空気中で急速に酸化して銅(II)を生じる従来技術と比べて大きな進歩である。これにより、合成だけでなく、堆積プロセスにおいても、はるかに容易な取り扱いが可能になる。
一般式(I)の化合物は、金属銅堆積用の前駆体として使用することができる。金属銅被膜の蒸着は、気相で、前駆体と適切な溶媒の溶液で、または固体状の前駆体を加熱した基板と接触させて行うことができる。
本発明を例示し、その理解をさらに促すために、実施例を下記に示す。ただし、前述の本発明の原理は全般的に有効であるため、これらの実施例に本出願の保護範囲を限定することは適切ではない。さらに、引用した特許出願の内容は、本明細書の基礎となる本発明の開示内容の一部をなすものとみなすべきである。
実施例1
シュウ酸ジ{[ビス(トリメチルシリル)アセチレン]銅(I)}
Me3SiC≡CSiMe3 8gおよびシュウ酸2.14gを、Cu2O 3.4gの塩化メチレン30ml懸濁液に、不活性ガス雰囲気中で加え、この混合物を室温で4時間撹拌する。不溶性の残渣を除去するために、この溶液をシリカゲル付きのフリットに通し、フリット上の残渣を塩化メチレンで2回洗浄する。この無色溶液を蒸発させて、(Me3SiC≡CSiMe32Cu242の無色結晶を−30℃で得る。
1836Cu24Si4(555.92g/モル).分析[%]:計算値:C 38.9,H 6.5;実測値:C 38.7,H 6.6.IR(KBr)[cm-1]:νcc 1935,νCO2 1642,1354,1309.1H−NMR(CDCl3)[ppm]:0.30(s,36H,SiMe3).13C−NMR(CDCl3)[PPM]:0.0(SiMe3),114.2(C≡C),171.8(CO2).MS(m/e(%)):788(25)[M+Cu(Me3SiC≡CSiMe3)]+,618(10)[M+Cu]+,403(68)[M−CuO42+,233(100)[M−(Me3SiC≡CSiMe3)CuO42+.TG(30〜1000℃,5℃/分)2段階分解,第1段階温度範囲100〜170℃,重量低下65%(2 Me3SiC≡CSiMe3),第2段階温度範囲230〜290℃,重量低下11%(2CO2),残存含有量24%(2Cu).
図1に、薄い銅層を基板上に堆積させるに際しての調製されたシュウ酸ジ{[ビス(トリメチルシリル)アセチレン]銅(I)}の分解を、温度関数として示す。
Figure 0004477490
実施例2
シュウ酸ジ{[(トリメチルシリル)(n−ブチル)アセチレン]銅(I)}
Me3SiC≡CnBu 5mlおよびシュウ酸1.13gを、Cu2O 1.8gの塩化メチレン400ml懸濁液に、不活性ガス雰囲気中で加え、この混合物を室温で5時間撹拌する。不溶性の残渣を除去するために、この溶液をシリカゲル付きのフリットに通し、フリット上の残渣を塩化メチレンで2回洗浄する。この無色溶液を蒸発させて、(Me3SiC≡CnBu)2Cu242の無色結晶を−30℃で得る。
2036Cu24Si2(523.77g/モル).IR(KBr)[cm-1]:νcc 1986,νCO2 1643,1355,1311.1H−NMR(CDCl3)[ppm]:0.29(s,18H,SiMe3),0.93[t,3HH=7.0Hz,6H,(CH23CH3],1.3〜1.6[m,4H,(CH22CH2CH3],1.5〜1.8(m,4H,CH2CH2CH2CH3),2.58[t,3HH=7.0Hz,4H,CH2(CH22CH3].13C−NMR(CDCl3)[ppm]:0.0(SiMe3),13.4[(CH23CH3],21.7[(CH22CH2CH3],22.5(CH2CH2CH2CH3),30.9(≡CCH2),85.4(≡CCH2),112.9(SiC≡C),171.4(CO2).MS(m/e(%)):741(20)[M+Cu(Me3SiC≡CBu)]+,587(20)[M+Cu]+,371(93)[M−CuO42+,217(100)[M−(Me3SiC≡CBu)CuO42+.TG(30〜1000℃,5℃/分)2段階分解,第1段階温度範囲70〜150℃,重量低下53%(2 Me3SiC≡CBu),第2段階温度範囲170〜300℃,重量低下23%(2CO2),残存含有量24%(2Cu).
図2に、薄い銅層を基板上に堆積させるに際しての調製されたシュウ酸ジ{[(トリメチルシリル)(n−ブチル)アセチレン]銅(I)}の分解を、温度関数として示す。
Figure 0004477490
実施例3
シュウ酸ジ[(ビニル−t−ブチルジメチルシラン)銅(I)]
2C=CHSiMe2 tBu 4.8mlおよびシュウ酸1.13gを、Cu2O 1.8gの塩化メチレン400ml懸濁液に、不活性ガス雰囲気中で加え、この混合物を室温で5時間撹拌する。不溶性の残渣を除去するために、この溶液をシリカゲル付きのフリットに通し、フリット上の残渣を塩化メチレンで2回洗浄する。この無色溶液を蒸発させて、(H2C=CHSiMe2 tBu)2Cu242の無色結晶を−30℃で得る。
1836Cu24Si2(499.75g/モル).IR(KBr)[cm-1]:νCO2 1647,1344,1312.1H−NMR(CDCl3)[ppm]:0.14(s,12H,Si(CH32),0.90(s,18H,C(CH33),4.50(dd,Jtrans=18.3Hz,Jgem=2.5Hz,2H,SiCH=CH2),4.78(dd,Jtrans=18.3Hz,Jcis=13.3Hz,2H,SiCH=CH2),4.86(dd,Jcis=13.3Hz,Jgem=2.5Hz,2H,SiCH=CH2).13C−NMR(CDCl3)[ppm]:−5.8(SiMe2),16.8(CMe3),26.2(CMe3),91.0(=CH2),97.4(=CHSi),171.6(CO2).MS(m/e(%)):347(62)[M−CuO42+,206(80)[M−(H2C=CHSiMe2Bu)CuO42+.TG(30〜1000℃,5℃/分)3段階分解,第1段階温度範囲70〜130℃,重量低下39%(H2C=CHSiMe2 tBu,H2C=CMe2),第2段階温度範囲130〜170℃,重量低下15%(H2C=CHSiMe2H),第3段階温度範囲170〜310℃,重量低下19%(2CO2),残存含有量27%(2Cu)
図3に、薄い銅層を基板上に堆積させるに際しての調製されたシュウ酸ジ[(ビニル−t−ブチルジメチルシラン)銅(I)]の分解を、温度関数として示す。
Figure 0004477490
実施例4
シュウ酸ジ[(ビニルジエチルメチルシラン)銅(I)]
2C=CHSiEt2Me 4.4mlおよびシュウ酸1.1gを、Cu2O 1.8gの塩化メチレン400ml懸濁液に、不活性ガス雰囲気中で加え、この混合物を室温で5時間撹拌する。不溶性の残渣を除去するために、この溶液をシリカゲル付きのフリットに通し、フリット上の残渣を塩化メチレンで2回洗浄する。この無色溶液を蒸発させて、(H2C=CHSiEt2 tMe)2Cu242の無色結晶を−30℃で得る。
1632Cu24Si2(471.70g/モル).IR(KBr)[cm-1]:νcc 1496;νCO2 1645,1343,1310.1H−NMR(CDCl3)[ppm]:0.12(s,6H,SiMe),0.65(q,8H,3J=7.8Hz,CH2,0.98(t,12H,3J=7.9Hz,CH3),4.48(dd,Jtrans=17.5Hz,Jgem=3.6Hz,2H,SiCH=CHH),4.75(dd,Jtrans=17.7Hz,Jcis=13.0Hz,2H,SiCH=CH2),4.81(dd,Jcis=13.0Hz,Jgem=3.5Hz,2H,SiCH=CHH).13C−NMR(CDCl3)[ppm]:−5.5 (SiCH3),5.3(SiCH2CH3),7.3(SiCH2CH3),89.7(H2C=CH),96.6(H2C=CH),171.5(COO).TG(30〜1000℃,5℃/分)2段階分解,第1段階温度範囲50〜150℃,重量低下50%(2H2C=CHSiEt2Me),第2段階温度範囲150〜320℃,重量低下23%(2CO2),残存含有量27%(2Cu).
図4に、薄い銅層を基板上に堆積させるに際しての調製されたシュウ酸ジ[(ビニルジエチルメチルシラン)銅(I)]の分解を、温度関数として示す。
Figure 0004477490
シュウ酸ジ{[ビス(トリメチルシリル)アセチレン]銅(I)}の分解を、温度関数として示した図である。 シュウ酸ジ{[(トリメチルシリル)(n−ブチル)アセチレン]銅(I)}の分解を、温度関数として示した図である。 シュウ酸ジ[(ビニル−t−ブチルジメチルシラン)銅(I)]の分解を、温度関数として示した図である。 シュウ酸ジ[(ビニルジエチルメチルシラン)銅(I)]の分解を、温度関数として示した図である。

Claims (24)

  1. 一般式(I)の化合物。
    Figure 0004477490
    (式中、銅は酸化状態+1であり、
    Lは、少なくとも1個のシリル基もしくはエステル基を有するR−C≡C−R'; 二つの同一のR a 基を有するR a −C≡C−R a ;少なくとも1個のシリル基もしくはエステル基を有するR'HC=CHR; 2 C=CHR b R'3Si−C≡C−R'またはR c 3 Si−C≡C−R c であり、
    ここでRは、少なくとも1個のSiR'3基またはCOOR'基を有する、A、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルであり、
    R'は、R、H、A、アリール、アルキルアリール、またはアルキニルであり、
    L、R、およびR'は、それぞれ独立して、同一または異なる意味を有することができ、
    a は、COOCH 3 、またはCOOC 2 5 であり、
    b は、SiMe 3 、COOCH 3 、COOC 2 5 、またはSiZ 3 で、Zはそれぞれ独立して、CH 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 、HC=CH 2 、またはフェニルであり、
    c は、SiMe 3 、CH 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 、フェニル、COOCH 3 、またはCOOC 2 5 であり、
    Aは、直鎖もしくは分岐状のC1〜C30アルキル、C3〜C30シクロアルキル、直鎖もしくは分岐状のC2〜C30アルケニル、または直鎖もしくは分岐状のC3〜C30シクロアルケニルであり、
    アリールはC6〜C10アリールまたはアルキルアリールであり、
    アルキルアリールはC7〜C18アルキルアリールであり、
    アルキニルは直鎖または分岐状のC2〜C30アルキニルである。)
  2. Aが、直鎖もしくは分岐状のC1〜C9アルキル、直鎖もしくは分岐状のC3〜C9シクロアルキル、直鎖もしくは分岐状のC2〜C9アルケニル、または直鎖もしくは分岐状のC3〜C9シクロアルケニルであり、
    アリールがフェニルまたはナフチルであり、
    アルキルアリールがトリルまたはメシチルであり、
    アルキニルが直鎖または分岐状のC2〜C9アルキニルであり、
    RおよびR'が、それぞれ独立して、同一または異なる意味を有することができる、
    請求項1に記載の化合物。
  3. Aが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、およびt−ブチルからなる群から選択される直鎖または分岐状のC1〜C4アルキル;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択されるC3〜C6シクロアルキル;ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルからなる群から選択される直鎖または分岐状のC2〜C6アルケニル;またはシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、およびメチルシクロペンタジエニルからなる群から選択されるC3〜C6シクロアルケニルであり、
    アリールがフェニルまたはナフチルであり、
    アルキルアリールがトリルまたはメシチルであり、
    アルキニルが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、およびヘキシニルからなる群から選択される直鎖または分岐状のC2〜C6アルキニルであり、
    RおよびR'が、それぞれ独立して、同一または異なる意味を有することができる、
    請求項1に記載の化合物。
  4. Lが、少なくとも1個のシリル基またはエステル基を有する、R−C≡C−R'またはR'HC=CHRであり、RおよびR'が請求項1の定義の通りである、
    請求項1に記載の化合物。
  5. Lが、 c 3 Si−C≡C−R c である、
    請求項1に記載の化合物。
  6. Lが、Me3Si−C≡C−SiMe3、Me3Si−C≡C−nBu,MeOOC−C≡C−COOMe、EtOOC−C≡C−COOEt、およびMe3Si−C≡C−R'からなる群から選択されるアルキンであり、R'がCH3、C25、C37、フェニル、COOMe、またはCOOEtである、
    請求項1に記載の化合物。
  7. Lが、H2C=CHSiMe3、H2C=CHCOOCH3、H2C=CHCOOC25、およびH2C=CHSiZ3からなる群から選択されるアルケンであり、Zはそれぞれ独立して、CH 3 、C 2 5 、C 3 7 、C 4 9 、HC=CH 2 、またはフェニルである
    請求項1に記載の化合物。
  8. シュウ酸ジ{[ビス(トリメチルシリル)アセチレン]銅(I)}、
    シュウ酸ジ{[(トリメチルシリル)(n−ブチル)アセチレン]銅(I)}、
    シュウ酸ジ[(ビニル−t−ブチルジメチルシラン)銅(I)]、および
    シュウ酸ジ[(ビニルジエチルメチルシラン)銅(I)]である、
    一般式(I)の化合物。
  9. Cu2Oをシュウ酸およびルイス塩基Lと不活性溶媒中で反応させて、得られる生成物を単離することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物の製造方法。
  10. 使用される不活性非プロトン性有機溶媒が、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、直鎖状エーテル、環状エーテル、またはこれらの炭化水素の混合物であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  11. ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、塩化メチレン、トリクロロメタン、クロロベンゼン、ジエチルエーテル、およびテトラヒドロフランからなる群から選択される溶媒を使用することを特徴とする、請求項9または10に記載の方法。
  12. 保護ガス雰囲気中で行うことを特徴とする、請求項に記載の方法。
  13. 使用される前記保護ガス雰囲気が窒素またはアルゴンであることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 前記ルイス塩基Lを、前記出発材料Cu2Oおよびシュウ酸の化学量論比に対して過剰で、少なくとも前記化学量論比の2倍で使用することを特徴とする、請求項に記載の方法。
  15. 前記出発材料Cu2O、シュウ酸、およびルイス塩基Lを、1:1:2〜1:1:4の化学量論比で使用することを特徴とする、請求項9または14に記載の方法。
  16. 2個の異なるルイス塩基Lを等モル量で使用することを特徴とする、請求項9、14または15に記載の方法。
  17. 前記反応を1〜24時間以内に、−30〜+100℃で行うことを特徴とする、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 室温で行うことを特徴とする、請求項9から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記反応が完了した時に、不溶性の構成成分を分離し、反応生成物を溶液から単離し、必要であれば精製することを特徴とし、
    あるいは反応生成物を反応混合物から抽出により分離し、単離し、必要であれば精製することを特徴とする、請求項9から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記不溶性の構成部分を濾過により分離することを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 請求項1から9のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物の、高純度の薄い金属銅の層を製造するための使用。
  22. 請求項1から8のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物を加熱して、脱炭酸によりルイス塩基Lを除去し、金属銅を堆積させることを特徴とする、高純度の薄い金属銅の層の製造方法。
  23. 前記ルイス塩基Lの除去を50〜200℃で行い、前記脱炭酸を150〜350℃で完了して金属銅を形成することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
  24. 前記除去されたルイス塩基Lを再循環し、請求項9から20のいずれか一項に記載の方法で再利用し、高純度の薄い金属銅の層を製造するために使用することを特徴とする、請求項22または23に記載の方法。
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