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JP4477964B2 - 高周波回路の設計方法及び設計装置と高周波回路の設計に係る表示方法 - Google Patents
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高周波回路の設計方法及び設計装置と高周波回路の設計に係る表示方法 Download PDF

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本発明は、高周波回路の設計方法及び設計装置と高周波回路の設計に係る表示方法に関する。
最近では電子回路の設計及び特性評価をコンピュータを用いたシミュレーションによって行うことが一般的であるが、高周波回路の設計に一般的な部品特性データ、例えばFパラメータやZパラメータやYパラメータやhパラメータ等を使用すると設計後の高周波回路に目標とする回路特性が得られないという不具合が生じる。依って、最近では前記の不具合を解消するために部品特性データとしてSパラメータ(入射波と反射波の関係式におけるSマトリクスの各要素を指す)を使用して高周波回路の設計及び特性評価が行われている。
前記のSパラメータは部品アイテムの周波数特性をネットワークアナライザを用いて実測して得た値であるため前記の特性評価を高精度で行える利点があるものの、設計及び特性評価に際しては、部品製造メーカー側から提供された部品アイテム毎のSパラメータのデータテーブルを予め用意しておく必要がある。
また、部品製造メーカー側から提供されるSパラメータのデータテーブルは、基本的には測定周波数別にMAG(magnitude,振幅)とANG(angle,位相)が記されたものであるため、記載のない周波数に関しては正確な特性評価を行うことはできない。詳しくは、0.5GHz,1.0GHz,1.5GHz,2.0GHz,2.5GHz・・・のように0.5GHz単位でしかMAGとANGが記されていないSパラメータのデータテーブルでは、例えば0.9GHzや1.2GHzや2.3GHz等の測定周波数間の周波数における特性評価を正確に行うことはできない。
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、部品アイテム毎のSパラメータのデータテーブルを予め用意しておく必要がなく、しかも、Sパラメータに代わる評価用データを周波数関数を用いて演算により求めることで回路設計及び特性評価を簡単且つ正確に行える高周波回路の設計方法及び設計装置と高周波回路の設計に係る表示方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、高周波回路の設計方法に関する発明は、
コンピュータ構成の制御部は、基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換えた回路モデルを構築し、
前記制御部は、前記回路モデルを構成する部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数であるXsf=Xs(n)×Freqn+Xs(n−1)×Freq(n-1)+…Xs(0)の式〔式中のXは電気成分を表す記号、Xs(n)〜Xs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によりFreqを変化させながら求め、この評価用データにより前記基本回路における各部品アイテムの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を行い、
前記制御部は、評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおける部品等価回路の少なくとも1つを電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別の部品等価回路に置換し、前記式を用いて置換後の部品等価回路の評価用データを再度求め、この評価用データに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を再度行う、
ことをその特徴とする。
また、高周波回路の設計装置に関する発明は、
基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換えた回路モデルを構築する手段と、
前記回路モデルを構成する部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数であるXsf=Xs(n)×Freqn+Xs(n−1)×Freq(n-1)+…Xs(0)の式〔式中のXは電気成分を表す記号、Xs(n)〜Xs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によりFreqを変化させながら求め、この評価用データにより前記基本回路における各部品アイテムの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を行う手段と、
評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおける部品等価回路の少なくとも1つを電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別の部品等価回路に置換し、前記式を用いて置換後の部品等価回路の評価用データを再度求め、この評価用データに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を再度行う手段とを備える、
ことをその特徴とする。
さらに、高周波回路の設計に係る表示方法に関する発明は、
コンピュータ構成の制御部は、基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換えた回路モデルを表示部に表示し、
前記制御部は、前記回路モデルを構成する部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数であるXsf=Xs(n)×Freqn+Xs(n−1)×Freq(n-1)+…Xs(0)の式〔式中のXは電気成分を表す記号、Xs(n)〜Xs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によりFreqを変化させながら求め、この評価用データにより前記基本回路における各部品アイテムの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を表示部に表示し、
前記制御部は、評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおける部品等価回路の少なくとも1つを電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別の部品等価回路に置換し、前記式を用いて置換後の部品等価回路の評価用データを再度求め、この評価用データに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を表示部に再度表示する、
ことをその特徴とする。
本発明によれば、部品アイテム毎のSパラメータのデータテーブルを予め用意しておく必要がなく、しかも、Sパラメータに代わる評価用データを周波数関数を用いて演算により求めることで回路設計及び特性評価を簡単且つ正確に行うことができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
図1は設計装置の基本構成を示す。図中の符号1はコンピュータ構成の制御部、2はキーボード,マウス等を含む入力部、3はLCDやCRT等から成る表示部、4はハードディスクや半導体メモリ等により構成された第1記憶部、5はハードディスクや半導体メモリ等により構成された第2記憶部である。
第1記憶部4は回路データベースであり、ここにはF特部品等価回路(部品アイテムに周波数特性を持たせた等価回路)と該F特部品等価回路それぞれに対応した周波数関数等が部品アイテム毎に記憶されている。第2記憶部5は部品データベースであり、ここには第1記憶部4に記憶されているF特部品等価回路の周波数関数それぞれに含まれる定数等が部品アイテム毎に記憶されている。因みに、後述の回路設計を行うためのプログラムは、制御部1のメモリ,第1記憶部4,第2記憶部5の何れかに記憶されている。
図2は設計方法の基本フローを示す。以下に、所定のカットオフ周波数を備えるハイパスフィルタを例として、図1に示した設計装置で実現される高周波回路の設計フローについて具体的に説明する。
所定のカットオフ周波数を備えるハイパスフィルタの設計に際しては、まず、設計者自らの技術的知識と経験則により必要な部品アイテムを適宜組み合わせて目標とする回路特性が得られるような回路、具体的には所定キャパシタンスを有する2個の低容量のコンデンサCを2個直列に接続しこれに所定インダクタンスを有する高周波用のインダクタLを1個並列に接続することによって構成された図3に示す基本回路を構想する(図2のステップS1参照)。
次に、入力部2の操作によって、図3に示した基本回路のコンデンサCとインダクタLに対応したF特部品等価回路を第1記憶部4から読み出し、該基本回路のコンデンサCとインダクタLをF特部品等価回路に置き換えて図4に示す回路モデルを構築する(図2のステップS2参照)。置換後の回路モデルは表示部3に表示される。
図4に示した回路モデルにおけるCe1はコンデンサCに対応したF特部品等価回路であり、ここではレジスタンス成分Rsの値が周波数と共に減少し共振点以降で増加する現象を考慮し、レジスタンス成分Rsのみに周波数特性を持たせ、キャパシタンス成分Csとインダクタンス成分Lsには周波数特性を持たせていない。また、Le1はインダクタLに対応したF特部品等価回路であり、ここではレジスタンス成分Rsが周波数と共に増加する現象とインダクタンス成分Lsが周波数と共に減少する現象を考慮し、一方のレジスタンス成分Rsとインダクタンス成分Lsのみに周波数特性を持たせ、他方のレジスタンス成分Rsとキャパシタンス成分Csには周波数特性を持たせていない。
次に、入力部2の操作によって、図4に示した回路モデルの各F特部品等価回路Ce1,Le1に対応した定数等を第2記憶部5から読み出し、回路モデル構築時にF特部品等価回路と共に先に読み出されている周波数関数を用いてF特部品等価回路Ce1,Le1毎の評価用データを求め、この評価用データにより図3に示した基本回路の各部品アイテムの周波数特性を把握し該周波数特性を利用して回路特性の評価を行う(図2のステップS3参照)。評価用データ及び評価結果は表示部3に表示される。
具体的には、図4に示したコンデンサ対応のF特部品等価回路Ce1はレジスタンス成分Rsのみに周波数特性を持たせているので、読み出された定数Rs(n)〜Rs(0)を利用して評価用データRsfをRsf=Rs(n)×Freqn+Rs(n−1)×Freq(n-1)+…Rs(0)の式〔式中のRはレジスタンス成分を表す記号、Rs(n)〜Rs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によってFreq(周波数)を変化させながら求める。
また、図4に示したインダクタ対応のF特部品等価回路Le1はレジスタンス成分Rsとインダクタンス成分Lsとに周波数特性を持たせているので、前記と同様にして評価用データRsfを求めると共に、読み出された定数Ls(n)〜Ls(0)を利用して評価用データLsfをLsf=Ls(n)×Freqn+Ls(n−1)×Freq(n-1)+…Ls(0)の式〔式中のLはインダクタンス成分を表す記号、Ls(n)〜Ls(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によってFreq(周波数)を変化させながら求める。
そして、前記の評価用データCsf,Lsfにより最初に選んだコンデンサC及びインダクタLの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を行う。
前記各式は周波数を変数とした多項の関数であるので、周波数とnの値を定めることにより前記評価用データを簡単に演算できる。また、任意の周波数単位及び周波数域で連続した評価用データを実測にほぼ同じ値として得ることが可能であるので、得られた評価用データに基づいてコンデンサC及びインダクタLの周波数特性を正確に把握することが可能である。
評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおけるコンデンサ対応のF特部品等価回路Ce1とインダクタ対応のF特部品等価回路Le1の少なくとも一方を電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別のF特部品等価回路CeN,LeNに置換し(最初に選んだコンデンサC及びインダクタLを仕様が異なるコンデンサ及びインダクタに置換する行為に相当)、前記式を用いて置換後のF特部品等価回路CeN,LeNの評価用データCsf,Lsfを再度求め、この評価用データCsf,Lsfに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を再度行う(図2のステップS4,S5参照)。評価用データ及び評価結果は表示部3に表示される。
前記ステップS3〜S5により目標とする回路特性が得られた場合には設計を完了する(図2のステップS6参照)。勿論、ステップ3の段階で目標とする回路特性が得られた場合にはステップ4,5には進まず設計を完了する。
このように、図3に示した基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換え、置き換え後の部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数から成る式により周波数を変化させながら求めて、この評価用データにより各部品アイテムの周波数特性を把握することができるので、従来のような部品アイテム毎のSパラメータのデータテーブルを予め用意しておく必要がない。
また、前記各式は周波数を変数とした多項の関数であるので、周波数とnの値を定めることにより前記評価用データを簡単に演算できると共に、任意の周波数単位及び周波数域で連続した評価用データを実測にほぼ同じ値として得ることが可能であるので、得られた評価用データに基づいて各部品アイテム(コンデンサC及びインダクタL)の周波数特性を正確に把握することができ、この周波数特性を利用して回路特性の評価を正確に行うことができる。
つまり、従来のように高周波回路設計のために部品アイテム毎のSパラメータのデータテーブルを予め用意しておく必要がなく、しかも、Sパラメータに代わる評価用データを周波数関数を用いて演算により求めることで回路設計及び特性評価を簡単且つ正確に行うことができる。
尚、図4には低容量のコンデンサCに対応したF特部品等価回路Ce1を示したが、大容量のコンデンサCを使用する場合には図5に示すようなF特部品等価回路Ce2(N)を使用すると良く、ここではレジスタンス成分Rsの値が周波数と共に減少し共振点以降で増加する現象とキャパシタンス成分Csが周波数と共に減少する現象を考慮し、レジスタンス成分Rsとキャパシタンス成分Csのみに周波数特性を持たせ、インダクタンス成分Lsには周波数特性を持たせていない。因みに、この場合の評価用データCsfを求めるための式はCsf=Cs(n)×Freqn+Cs(n−1)×Freq(n-1)+…Cs(0)の式〔式中のCはキャパシタンス成分を表す記号、Cs(n)〜Cs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕となる。評価用データRsfを求めるための式は前記と同じである。
また、前述の説明では、評価用データを求める式として多項の周波数関数を用いたものを示したが、この周波数関数に周波数以外の温度や時間等の変数及び係数の項を加減算項として加えたものを評価用データを求める式として用いても構わない。
設計装置の基本構成を示す図である。 設計方法の基本フローを示す図である。 基本回路を示す図である。 図3に示した基本回路の各部品アイテムをF特部品等価回路に置換して構築された回路モデルを示す図である。 大容量のコンデンサのF特部品等価回路を示す図である。
符号の説明
1…制御部、2…入力部、3…表示部、4…第1記憶部、5…第2記憶部、C…コンデンサ、L…インダクタ、Ce1,CeN,Ce2(N)…コンデンサ対応のF特部品等価回路、Le1,LeN…インダクタ対応のF特部品等価回路、Rs…レジスタンス成分、Cs…キャパシタンス成分、Ls…インダクタンス成分。

Claims (3)

  1. コンピュータ構成の制御部は、基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換えた回路モデルを構築し、
    前記制御部は、前記回路モデルを構成する部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数であるXsf=Xs(n)×Freqn+Xs(n−1)×Freq(n-1)+…Xs(0)の式〔式中のXは電気成分を表す記号、Xs(n)〜Xs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によりFreqを変化させながら求め、この評価用データにより前記基本回路における各部品アイテムの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を行い、
    前記制御部は、評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおける部品等価回路の少なくとも1つを電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別の部品等価回路に置換し、前記式を用いて置換後の部品等価回路の評価用データを再度求め、この評価用データに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を再度行う、
    ことを特徴とする高周波回路の設計方法。
  2. 基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換えた回路モデルを構築する手段と、
    前記回路モデルを構成する部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数であるXsf=Xs(n)×Freqn+Xs(n−1)×Freq(n-1)+…Xs(0)の式〔式中のXは電気成分を表す記号、Xs(n)〜Xs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によりFreqを変化させながら求め、この評価用データにより前記基本回路における各部品アイテムの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を行う手段と、
    評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおける部品等価回路の少なくとも1つを電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別の部品等価回路に置換し、前記式を用いて置換後の部品等価回路の評価用データを再度求め、この評価用データに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を再度行う手段とを備える、
    ことを特徴とする高周波回路の設計装置。
  3. コンピュータ構成の制御部は、基本回路を構成する部品アイテムそれぞれを当該部品アイテムに周波数特性を持たせた部品等価回路に置き換えた回路モデルを表示部に表示し、
    前記制御部は、前記回路モデルを構成する部品等価回路それぞれの評価用データを多項の周波数関数であるXsf=Xs(n)×Freqn+Xs(n−1)×Freq(n-1)+…Xs(0)の式〔式中のXは電気成分を表す記号、Xs(n)〜Xs(0)は定数、Freqは周波数、nは2以上の整数〕によりFreqを変化させながら求め、この評価用データにより前記基本回路における各部品アイテムの周波数特性を把握し、この周波数特性を利用して回路特性の評価を表示部に表示し、
    前記制御部は、評価の結果、目標とする回路特性が得られない場合には、前記回路モデルにおける部品等価回路の少なくとも1つを電気的特性が異なる部品アイテムに対応した別の部品等価回路に置換し、前記式を用いて置換後の部品等価回路の評価用データを再度求め、この評価用データに基づく周波数特性を利用して回路特性の評価を表示部に再度表示する、
    ことを特徴とする高周波回路の設計に係る表示方法。
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