JP4479129B2 - 紙幣識別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は紙幣識別装置に関し、特に自動販売機などに搭載されて紙幣挿入口から紙幣が挿入されたことを検知して内部に搬送する紙幣識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動販売機は、紙幣挿入口に紙幣が挿入されると、その挿入を検知し、搬送モータで内部に搬送して収納する紙幣識別装置を搭載している。
【0003】
図4は従来の紙幣識別装置を正面側から見た外観の斜視図、図5は図4のB−B線における紙幣挿入口の破断面図である。
紙幣識別装置100は、紙幣挿入口101と、紙幣挿入口101の背面側に配置された紙幣識別部102と、紙幣識別部102の下方に配置された紙幣収納部103とから構成されている。さらに、紙幣識別装置100には、図5に示すように、紙幣挿入口101から紙幣搬送方向下流に向かってガイド口101aが設けられていて、このガイド口101aに対向してアンダーガイド101bが設けられている。さらに、アンダーガイド101bには、紙幣搬送方向下流に入口反射センサー101cが設けられている。
【0004】
図4および図5に示した構成の紙幣識別装置100において、紙幣挿入口101より紙幣が挿入され、その挿入が入口反射センサー101cによって検知されると、搬送モータが正転動作し、挿入された紙幣がガイド口101aおよびアンダーガイド101bにガイドされて内部に取り込まれ、紙幣識別部102に搬送される。紙幣は、ここで真贋を判定され、真券と判定されなければ、その時点で搬送モータが逆転動作してその紙幣を紙幣挿入口101に戻す。真券と判定されると、その紙幣はさらに搬送されて、紙幣収納部103に収納される。
【0005】
このような紙幣識別装置100において、そのガイド口101aは、ポリカーボネート(Polycarbonate,PC)とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene,ABS)樹脂とを適当な割合で配合して成る、ライトグレー色のPC/ABSによって形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の紙幣識別装置では、特定波長領域の光が紙幣挿入口から内部に入射した場合に、その後の紙幣の受け付けが拒否される現象が発生するという問題点があった。
【0007】
これは、図4および図5に示した従来の紙幣識別装置100において、その紙幣挿入口101のガイド口101aを形成するライトグレー色のPC/ABSが、可視から近赤外の波長領域にある光を反射する特性を有していることによる。
【0008】
例えば、太陽光が紙幣挿入口101に差し込んだ場合、この太陽光に含まれる可視から近赤外の波長領域にある光は、ガイド口101aで反射する。ガイド口101aで反射した反射光は、ガイド口101aに対向して配置されているアンダーガイド101bに入射し、ここで再び反射され、この反射光がさらにガイド口101aに入射する。
【0009】
このように、紙幣挿入口101から入射した光は、ガイド口101aとアンダーガイド101bとの間で反射を繰り返し、紙幣搬送方向下流へ進入していく。そして、この光が最終的に入口反射センサー101cまで到達し、さらに、その光が、入口反射センサー101cが応答する波長領域の光であった場合には、紙幣識別装置100は、紙幣が挿入されたと誤認し、搬送モータの正転動作を開始する。
【0010】
ここで、実際には紙幣は挿入されていないので、例えば3秒間といった一定時間が経過しても、入口反射センサー101c以外のセンサーが作動しない。この場合、紙幣識別装置100は、紙幣挿入口101付近で異常が発生したと判断し、搬送モータの逆転動作を開始する。
【0011】
搬送モータの逆転動作が終了すると、紙幣識別装置100は紙幣排除待ちの状態となる。したがって、紙幣識別装置100は、入口反射センサー101cに光が当たっている間は、紙幣挿入口101に排除待ちの紙幣があると判断するため、受け付け不可の状態が続いてしまうことになる。
【0012】
このように、従来の紙幣識別装置では、紙幣挿入口から入射した光によって、入口反射センサーが誤認し、その後の紙幣の受け付けが拒否される場合があった。
【0013】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、紙幣挿入口から入った光によって誤動作しない紙幣識別装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、紙幣挿入口から紙幣が挿入されたことを検知して内部に搬送する紙幣識別装置であって、前記紙幣挿入口から紙幣搬送方向下流に向かって屈曲して配置されて、可視から近赤外の波長領域にある光を吸収し、前記紙幣の一方の面側をガイドするガイド口と、前記ガイド口に沿って屈曲し、前記ガイド口に対向して配置されて、前記紙幣の他方の面側をガイドするアンダーガイドと、前記アンダーガイドにおいて屈曲部の前記紙幣搬送方向下流側であって前記紙幣挿入口から入射した光が当たらない位置に設けられて、前記紙幣が挿入されたことを検知する入口反射センサーと、を有することを特徴とする紙幣識別装置が提供される。
【0015】
このような紙幣識別装置によれば、ガイド口が可視から近赤外の波長領域にある光を吸収するので、紙幣挿入口に可視から近赤外の波長領域にある光が入射してきてもガイド口で吸収される。これにより、紙幣挿入口から入射した光は、ガイド口とアンダーガイドとの間で反射を繰り返して紙幣搬送方向下流に進入することがなく、入口反射センサーに到達しない。したがって、入口反射センサーが誤認しない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図2は紙幣識別装置を正面側から見た外観の斜視図である。
【0017】
紙幣識別装置10は、紙幣挿入口11と、紙幣挿入口11の背面側に配置された紙幣識別部12と、紙幣識別部12の下方に配置された紙幣収納部13とから構成されている。
【0018】
上記の構成の紙幣識別装置10において、紙幣挿入口11から紙幣が挿入されると、図示しない搬送モータが正転動作し、挿入された紙幣は紙幣識別装置10の内部に取り込まれ、まず、紙幣識別部12に搬送される。紙幣は、ここで真贋を判定され、真券と判定されなければ、その時点で搬送モータが逆転動作して紙幣挿入口11に戻される。一方、挿入された紙幣が真券と判定されると、その紙幣はさらに搬送され、紙幣収納部13に収納される。
【0019】
図1は紙幣識別装置の紙幣挿入口の破断面図である。ただし図1は図2のA−A線における紙幣挿入口の破断面図を示している。
紙幣識別装置10には、紙幣挿入口11から紙幣搬送方向下流に向かってガイド口11aが設けられていて、このガイド11aに対向してアンダーガイド11bが設けられている。さらに、アンダーガイド11bには、紙幣挿入口11から紙幣搬送方向下流に、入口反射センサー11cが設けられている。
【0020】
ガイド口11aは、PCとABS樹脂とを適当な割合で配合して成るPC/ABSによって形成されている。PC/ABSとしては、艶消しグレードであって、黒色のものが用いられる。この黒色PC/ABS艶消しグレードは、可視から近赤外の波長領域にある光を吸収する特性を有している。
【0021】
図3は入口反射センサーの分光感度特性を示す図である。
入口反射センサー11cの分光感度は、波長が約700nmから約1150nmの可視から近赤外の波長領域にあり、この波長領域の光のエネルギーに対しては応答する特性を有している。
【0022】
上記の図1ないし図3に示した構成の紙幣識別装置10において、紙幣挿入口11に紙幣が挿入され、その紙幣が入口反射センサー11cまで到達すると、入口反射センサー11cは、紙幣が有るときと無いときとでの、入口反射センサー11cが受光する光量の変化を検出することによって紙幣の挿入を検知する。そして、紙幣識別装置10は、紙幣の挿入を検知すると、搬送モータの正転動作を開始し、紙幣はその上面および下面をそれぞれガイド口11aおよびアンダーガイド11bにガイドされて紙幣識別装置10の内部に搬送される。
【0023】
ここで、紙幣の挿入待機状態に、紙幣挿入口11から、例えば太陽光などに含まれるような、可視から近赤外の波長領域にある光は、黒色PC/ABS艶消しグレードのガイド口11aに吸収される。これにより、紙幣挿入口11から入射した光は、ガイド口11aとアンダーガイド11bとの間で反射を繰り返して紙幣搬送方向下流へ進入することがなく、入口反射センサー11cまで到達しない。すなわち、紙幣挿入口11から入射した光に含まれていて、図3に示した入口反射センサー11cが応答してしまう波長領域である約700nmから約1150nmの波長領域にある光が、入口反射センサー11cに受光されることがない。したがって、紙幣挿入口11に光が入射しても、入口反射センサー11cは誤認せず、紙幣識別装置10が誤動作しなくなる。
【0024】
以上説明した紙幣識別装置10の紙幣挿入口11に、快晴時(光強度80000ルクス)に太陽光を垂直に当てた場合であっても、搬送モータの可動は認められなかった。また、電球(光強度40000ルクス)を紙幣挿入口11に近づけ、さらに、電球と紙幣挿入口11とを接触させた場合であっても、搬送モータの可動は認められなかった。したがって、ガイド口11aを黒色PC/ABS艶消しグレードで形成することにより、紙幣挿入口11から入射した光が入口反射センサー11cまで到達しなくなるので、入口反射センサー11cが誤認せず、紙幣識別装置10が誤動作しなくなる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、紙幣識別装置のガイド口が、可視から近赤外の波長領域にある光を吸収する構成にした。これにより、紙幣挿入口に可視から近赤外の波長領域にある光が入射してきても、紙幣搬送方向下流に進入することがなく、入口反射センサーまで到達しない。したがって、入口反射センサーが誤認せず、紙幣識別装置が誤動作しなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣識別装置の紙幣挿入口の破断面図である。
【図2】紙幣識別装置を正面側から見た外観の斜視図である。
【図3】入口反射センサーの分光感度特性を示す図である。
【図4】従来の紙幣識別装置を正面側から見た外観の斜視図である。
【図5】図4のB−B線における紙幣挿入口の破断面図である。
【符号の説明】
11 紙幣挿入口
11a ガイド口
11b アンダーガイド
11c 入口反射センサー
Claims (2)
- 紙幣挿入口から紙幣が挿入されたことを検知して内部に搬送する紙幣識別装置であって、
前記紙幣挿入口から紙幣搬送方向下流に向かって屈曲して配置されて、可視から近赤外の波長領域にある光を吸収し、前記紙幣の一方の面側をガイドするガイド口と、
前記ガイド口に沿って屈曲し、前記ガイド口に対向して配置されて、前記紙幣の他方の面側をガイドするアンダーガイドと、
前記アンダーガイドにおいて屈曲部の前記紙幣搬送方向下流側であって前記紙幣挿入口から入射した光が当たらない位置に設けられて、前記紙幣が挿入されたことを検知する入口反射センサーと、
を有することを特徴とする紙幣識別装置。 - 前記入口反射センサーは、略700nmないし略1150nmの波長領域に分光感度を有し、
前記ガイド口は、ポリカーボネートとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂とから成り、黒色の艶消しグレードであることを特徴とする請求項1記載の紙幣識別装置。
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