JP4481382B2 - 合成樹脂物品のための冷却装置 - Google Patents
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Description
【従来の技術】
本発明は、合成樹脂容器蓋の如き合成樹脂物品のための冷却装置、更に詳しくは、それに限定されるものではないが、射出成形機或いは圧縮成形機の如き成形機から取り出された合成樹脂物品を二次加工又は製品検査に適した温度まで冷却するための冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
当業者には周知の如く、合成樹脂容器蓋の如き合成樹脂物品は、通常、加熱溶融された合成樹脂を成形型内に射出し或いは成形型によって圧縮することによって成形されている。成形された合成樹脂物品は、射出或いは圧縮の後に成形型内で所要温度(例えば70乃至80℃程度)まで冷却され、しかる後に成形型を開放して成形型から取り出される。成形された合成樹脂物品には、更に切断、他の部品との組合せ或いは印刷の如き二次加工が加えられ、或いは適切に成形されたか否かの検査を施すことが少なくない。然るに、成形された合成樹脂物品に二次加工を加え或いは検査を施す場合には、成形された合成樹脂物品の変形乃至損傷を確実に回避するために、合成樹脂物品を更に、例えば室温或いはそれ以下の温度に冷却することが必要である(成形型内で室温近傍まで冷却せんとすると、著しく長時間を要する)。そこで、従来は、成形型から取り出された合成樹脂物品を比較的大きな貯蔵タンク内に比較的長時間に渡って貯蔵し、かくして合成樹脂物品を所要温度まで冷却していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上述したとおりの従来の様式においては、比較的長時間に渡って合成樹脂物品を貯蔵タンク内に貯蔵しておくことが必要であることに起因して、二次加工或いは印刷を含む製造工程の効率が相当低くなる。また、所要数の貯蔵タンクを装備することが必要であり、初期設備コストが増大するのみならず、比較的大きなスペースが必要となる。更に、成形型内において所要温度まで冷却しても合成樹脂物品には相当な潜熱が残留せしめられていることが少なくなく、それ故に貯蔵タンク内において積み重ねられた合成樹脂物品に変形が発生する虞も少なくない。
【0004】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、成形機から取り出された合成樹脂物品を二次加工或いは検査等のために所要位置まで搬送する前に、過剰のスペース等を必要とすることなく比較的短時間で効果的に、例えば室温或いはそれ以下である所要温度まで冷却することができる、合成樹脂物品のための冷却装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する冷却装置として、冷気導入口及び冷気導出口を有する冷却ハウジングと、該冷気導入口を通して該冷却ハウジング内に冷気を送風するための冷気送風手段と、該冷却ハウジング内に規定された循環経路を通して移動せしめられる複数個のバケットと、物品供給域において該バケット内に複数個の冷却すべき合成樹脂物品を供給するための合成樹脂物品供給手段と、物品排出域において該バケット内の複数個の冷却された合成樹脂物品を該ハウジング外に排出するための合成樹脂物品排出手段と、複数個のホイールと該ホイールに巻き掛けられて該循環経路に沿って延びる無端状巻き掛け伝動節とを備え、該バケットは該巻き掛け伝動節に旋回自在に装着され且つ該物品排出域以外においては自重によって正立状態に維持され、該巻き掛け伝動節を駆動することによって該バケットが移動せしめられる、合成樹脂物品のための冷却装置が提供される。
【0006】
好適実施形態においては、該合成樹脂物品排出手段は、該バケットが該物品排出域を通して移動せしめられる間に該バケットを倒立せしめ、該バケット内の冷却された複数個の合成樹脂物品を下方に落下せしめる。好ましくは、該物品排出域において該巻き掛け伝動節は該複数個の該ホイールのうちの1個の最上端近傍から最下端近傍まで半円弧状に延び、該合成樹脂物品排出手段は該ホイールの該1個と一体に形成された円板から構成されており、該物品排出域を移動せしめられる該バケットの底面に作用して該バケットを倒立せしめるのが好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された冷却装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0008】
図1を参照して説明すると、図示の冷却装置は全体を番号2で示す冷却ハウジングを具備している。この冷却ハウジング2は上下方向に細長く延びる直方体形状の主部4、主部4の下端部から図1において左方に突出せしめられている直方体形状の左突出部6、及び主部4の下部から図1において右方に突出せしめられている直方体形状の右突出部8を含んでいる。図2に明確に図示する如く、主部4の左側壁10には透明乃至半透明のガラス又は合成樹脂から形成された比較的大きな2個の窓部12が規定されており、かかる窓部を通してハウジング2内を目視することができる。図3及び図4を参照することによって理解される如く、右突出部8の右側面は図3及び図4に実線で示す閉位置と図4に二点鎖線で示す開位置との間を開閉動自在な扉14によって規定されており、かかる扉14を開動することによってハウジング2内にアクセスすることができる。図3を参照することによって理解される如く、扉14にも透明又は半透明のガラス又は合成樹脂から形成された窓15が規定されている。図1及び図2を参照して説明を続けると、冷却ハウジング2の前壁16と後壁18との間には7本の回転軸20、22、24、26、28、30及び32が回転自在に装着されている。回転軸20の両端部にはスプロケットホイール34が固定され、回転軸22の両端部にはスプロケットホイール36が固定され、回転軸24の両端部にはスプロケットホイール38が固定され、回転軸26の両端部にはスプロケットホイール40が固定され、回転軸28の両端部にはスプロケットホイール42が固定され、回転軸30の両端部にはスプロケットホイール44が固定され、そして回転軸32の両端部にはスプロケットホイール46が固定されている。冷却ハウジング2の前壁16に隣接して位置するスプロケットホイール34、36、38、40、42、44及び46には無端チェーン48が巻き掛けられ、同様に冷却ハウジング2の後壁18に隣接して位置するスプロケットホイール34、36、38、40、42、44及び46にも無端チェーン48が巻き掛けられている。回転軸28の一端部は前壁16を貫通して冷却ハウジング2外へ突出せしめられており、かかる突出端にはスプロケットホイール50が固定されている。図1及び図3に明確に図示する如く、ハウジング2の右突出部8上には電動モータ52が配設されており、かかるモータ52の出力軸にはスプロケットホイール54が固定されている。そして、スプロケットホイール50及び54には無端チェーン56が巻き掛けられている。後に更に言及するとおり、モータ52は間歇駆動せしめられ、冷却ハウジング2内に配設された無端チェーン48は矢印58で示す方向に間歇的に駆動せしめられる。図示の具体例においてはスプロケットホイールと無端チェーンとから構成された巻き掛け伝動機構を使用しているが、所望ならば例えばホイールとしてベルトホイールを使用し巻き掛け伝動節として無端ベルトを使用する形態等の他の形態の巻き掛け伝動機構を使用することもできる。
【0009】
図1及び図2と共に図5を参照して説明を続けると、冷却ハウジング2内に前後方向に間隔をおいて位置する一対の無端チェーン48間には、無端チェーン48の延在方向に所定間隔をおいて複数個のバケット60が装着されている。かかるバケット60の各々は底壁62、両側壁64及び前後壁66を有し、その上面は開放されている。バケット60の底壁62、両側壁64及び前後壁66は多数の開口68が形成されている金属薄板から形成されているのが好都合である。バケット60の前後壁66の上部は二等辺三角形状にせしめられており、前後壁66の上端部には実質上水平に延びるピン70が回転自在に装着されている。そして、かかる一対のピン70を上記一対の無端チェーン48に夫々固定することによって、一対の無端チェーン48間にバケット60がピン70を中心として旋回自在に装着されている。バケット60の各々は、通常は、自重によって図5に図示する正立状態(即ち上面が開放されている状態)に維持される。
【0010】
上述した如くモータ52によって無端チェーン48が間歇的に駆動せしめられると、バケット60の各々は無端チェーン48によって規定される循環経路を通して間歇的に移動せしめられる。図1に図示する如く、無端チェーン48によって規定される循環経路中には物品供給域72及び物品排出域74が規定されている。
【0011】
主として図1を参照して説明を続けると、バケット60の上記循環経路における物品供給域72に関連せしめて、合成樹脂物品供給手段76が配設されている。図示の具体例においては、冷却ハウジング2の左突出部6の左側壁78に開口80が形成されており、合成樹脂物品供給手段76は、下流端部が開口80を通って冷却ハウジング2内に進入せしめられている搬送ベルト手段82から構成されている。搬送ベルト手段82にはこれを囲繞して細長く延在する搬入ハウジング84が付設されている。搬入ハウジング84は断面形状が矩形状の筒状でよく、その外形は上記開口80の形状と実質上同一であるのが好都合である。開口80と搬入ハウジング84との間には適宜の密封手段を配設することができる。搬送ベルト手段82の下流端部は搬入ハウジング84の下流端を越えて突出せしめられており、そしてまた図示していないが搬送ベルト手段82の上流端部もハウジング84の上流端を越えて突出せしめられている。搬送ベルト手段82の上流端においては、射出成形機或いは圧縮成形機の如き適宜の成形機の成形型から取り出された、合成樹脂容器蓋の如き合成樹脂物品が、例えば20乃至30個程度を1バッチとしてバッチ毎に搬送ベルト手段82上に載置される。搬送ベルト手段82上に載置された1バッチの合成樹脂物品は冷却ハウジング2内に搬送され、搬送ベルト手段82の上流端から物品供給域72に位置せしめられているバケット60内に供給される。搬送ベルト手段82による1バッチの合成樹脂物品の搬送とバケット60の間歇移動は相互に同期せしめられており、各バケット60が物品供給域72に停止せしめられている間に1バッチの合成樹脂物品が供給される。
【0012】
バケット60の上記循環経路における物品排出域74においては、合成樹脂物品排出手段86の作用によってバケット60内の合成樹脂物品が冷却ハウジング2外に排出される。図示の具体例においては、物品排出域74において、バケット60は一対のスプロケット42の最上端近傍から最下端近傍まで半円弧状に、一対のスプロケットホイール42の図1において右半部外周に沿って移動せしめられる。図1と共に図6を参照することによって明確に理解される如く、合成樹脂物品排出手段86は、一対のスプロケットホイール42の各々の内側面に一体に形成された比較的小径の円板から構成されており、バケット60が物品排出域74において半円弧状に移動せしめられる際に、バケット60の各々の底壁62に作用即ち接触してピン70を中心とするバケット60の旋回を制限し、かくしてバケット60の各々を正立状態から倒立状態(開放されている上面が下方を向く状態)にせしめてバケット60内の合成樹脂物品を下方に落下せしめる。冷却ハウジング2における右突出部8の底面は全体に渡って開口されていて排出開口88を構成しており、バケット60から落下せしめられた合成樹脂物品はかかる排出開口88を通して冷却ハウジング2外に排出せしめられる。冷却ハウジング2外に排出された合成樹脂物品は適宜の貯蔵タンク(図示していない)に貯蔵され、或いは適宜の搬送手段によって二次加工域或いは検査域に搬送される。バケット60が物品排出域74から更に下流に搬送され、換言すればスプロケットホイール42の最下端近傍から更に下流に搬送され、合成樹脂物品排出手段86の作用を受けなくなると、バケット60は自重によって正立状態に戻る。
【0013】
図2乃至図4から理解される如く、冷却ハウジング2の後壁18の下部には冷気導入口90が形成されており、そして冷気導入口90から外方に延びる導入フード92が付設されている。導入フード92には冷気送風手段94が接続されている。この冷気送付手段94は、例えば冷却器、送風器及びフィルタ部材を含んでおり、例えば12乃至18℃に冷却されフィルタ部材を透過せしめて清浄化された冷気を導入フード92を通して冷却ハウジング2内に送風する。一方、冷却ハウジング2の主部4の上面壁96には冷気導出口98が形成されている。かかる冷気導出口98には、例えば両面に鋼製網が配置された不織布でよいフィルタ部材100が配設されているのが好都合である。
【0014】
上述したとおりの冷却装置の作用を要約して説明すると、次のとおりである。無端チェーン48が矢印58で示す方向に間歇的に駆動され、バケット60の各々が順次に物品供給域72に位置せしめられる。そして、物品供給域72に位置せしめられているバケット60内に、合成樹脂物品供給手段76から1バッチの合成樹脂物品(例えば20乃至30個の合成樹脂容器蓋)が供給される。合成樹脂物品が供給されたバケット60が間歇的に前進せしめられて物品供給域72から物品排出域74に移動せしめられる間には、冷気導入口90から冷却ハウジング2に導入された冷気がバケット60の開放された上面から、そしてまたバケット60の底壁62、両側壁64及び前後壁66に形成されている多数の開口68を通してバケット60内の合成樹脂物品に作用し、これによって合成樹脂物品が効果的に冷却される。冷気導入口90から導入された冷気はその主部が冷却ハウジング2の主部4を上昇せしめられて冷気導出口98から排出される。冷気導入口90から導入された冷気の一部は冷却ハウジング2の右突出部8に流動し、排出開口88から排出される。物品排出域74においては、上述したとおり合成樹脂物品排出手段86の作用によってバケット60が倒立状態に反転せしめられ、冷気の作用によって例えば室温或いはそれ以下の温度まで冷却された合成樹脂物品がバケット60から落下せしめられ、排出開口88を通して冷却ハウジング2外へ排出される。
【0015】
【発明の効果】
本発明の冷却装置によれば、成形機から取り出された合成樹脂物品を、過剰のスペース等を必要とすることなく比較的短時間で効果的に、例えば室温或いはそれ以下である所要温度まで冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された冷却装置の好適実施形態を示す断面図。
【図2】図1に示す冷却装置の左側面図。
【図3】図1に示す冷却装置の右側面図。
【図4】図1に示す冷却装置の平面図。
【図5】図1に示す冷却装置におけるバケットをしめす部分斜面図。
【図6】図1に示す冷却装置における合成樹脂物品排出手段を示す部分斜面図。
【符号の説明】
2:冷却ハウジング
34:スプロケットホイール
36:スプロケットホイール
38:スプロケットホイール
40:スプロケットホイール
42:スプロケットホイール
44:スプロケットホイール
46:スプロケットホイール
48:無端チェーン
60:バケット
72:物品供給域
74:物品排出域
76:合成樹脂物品供給手段
82:搬送ベルト手段
86:合成樹脂物品排出手段
90:冷気導入口
94:冷気送風手段
98:冷気導出口
Claims (3)
- 冷気導入口及び冷気導出口を有する冷却ハウジングと、該冷気導入口を通して該冷却ハウジング内に冷気を送風するための冷気送風手段と、該冷却ハウジング内に規定された循環経路を通して移動せしめられる複数個のバケットと、物品供給域において該バケット内に複数個の冷却すべき合成樹脂物品を供給するための合成樹脂物品供給手段と、物品排出域において該バケット内の複数個の冷却された合成樹脂物品を該ハウジング外に排出するための合成樹脂物品排出手段と、複数個のホイールと該ホイールに巻き掛けられて該循環経路に沿って延びる無端状巻き掛け伝動節とを備え、該バケットは該巻き掛け伝動節に旋回自在に装着され且つ該物品排出域以外においては自重によって正立状態に維持され、該巻き掛け伝動節を駆動することによって該バケットが移動せしめられる、合成樹脂物品のための冷却装置。
- 該合成樹脂物品排出手段は、該バケットが該物品排出域を通して移動せしめられる間に該バケットを倒立せしめ、該バケット内の冷却された複数個の合成樹脂物品を下方に落下せしめる、請求項1記載の冷却装置。
- 該物品排出域において該巻き掛け伝動節は該複数個のホイールのうちの1個の最上端近傍から最下端近傍まで半円弧状に延び、該合成樹脂物品排出手段は該ホイールのうちの該1個と一体に形成された円板から構成されており、該物品排出域を移動せしめられる該バケットの底面に作用して該バケットを倒立せしめる、請求項2記載の冷却装置。
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