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JP4481407B2 - オルト置換アリールメタル化合物の製造および親電子試薬とのそれらの反応のための方法 - Google Patents
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JP4481407B2 - オルト置換アリールメタル化合物の製造および親電子試薬とのそれらの反応のための方法 - Google Patents

オルト置換アリールメタル化合物の製造および親電子試薬とのそれらの反応のための方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族化合物の脱プロトン化を2級メタルアミドの触媒量の存在下に、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物、またはメタルヒドリドを使用して行うことを特徴とする、少なくとも、1つのハロゲン原子、1つのトリフルオロメトキシ基、1つのジアルキルアミノ基、1つのニトリル基、1つのアルコキシ基または1つのジアルキルアミド基に対してオルト位に水素原子を有する芳香族化合物の脱プロトン化によるオルト置換アリールメタル化合物の製造方法、および親電子試薬とのそれらの反応に関する。
【0002】
【背景技術】
置換芳香族化合物は、高付加価値の最終製品の合成に対する有用な中間体であり、またはそれ自体液晶等の電子産業、例えば、殺虫剤等の農作物の保護、または例えば、ドパミン受容体遮断薬、制吐薬または抗精神病薬等の医薬的に高度に活性な物質の製造のための最終製品である。
これは、ハロゲン原子、トリフルオロメトキシ基、ジアルキルアミノ基、ニトリル基、アルコキシ基またはジアルキルアミド基に対するオルト位で置換されている芳香族化合物については特に、事実である。
そのような化合物の種々の製造方法が文献に記載されている。
従って、例えば、J.Org.Chem.46,203(1981)におけるD.L.Laddによって記載されている−65℃より低温でブチルリチウムを用いる1,4−ジフルオロベンゼンのメタル化が、1−リチウム−2,5−ジフルオロベンゼンを与え、これを同温度(低温)でトリメチルボラートと反応させ、ジメチル−2,5−ジフルオロベンゼンボロナートを与える(スキーム1)。
【0003】
スキーム1
【化6】
Figure 0004481407
ボロナートを過酸化水素で酸化して、対応するフェノールを与える。
【0004】
この反応工程はまた、WO89/2425に、2,3−ジフルオロフェノールの製造に対して記載されており、反応温度は変わらず、そして反応条件がほんの少し変えられている(スキーム2)。
スキーム2
【化7】
Figure 0004481407
【0005】
WO89/2425には、さらに、1,2−ジフルオロベンゼンから出発して液晶性の2,3−ジフルオロ−p−ターフェニレンまたは2′,3′−ジフルオロ−p−ターフェニレンの製造が記載されている。WO89/8629には、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基を有する他の液晶性化合物の合成が記載されている。そこに記載されている方法では、1,2−ジフルオロベンゼンまたは1−置換2,3−ジフルオロベンゼンを、強塩基、普通n−ブチルリチウムを使用して脱プロトン化し、得られる2,3−ジフルオロフェニルリチウム化合物は親電子試薬と反応する。
低い反応温度の理由は、オルトハロアリールメタル化合物の低い安定性故である。例えば、2,3−ジフルオロフェニルリチウム誘導体は、−50℃を超えるとフッ化リチウムを脱離し、1−フルオロ−2,3−ベンゼン誘導体を生成し、これはさらに制御されずに反応して、未知の二次的生成物を与える。−50℃において、2,3−ジフルオロフェニルリチウム誘導体の分解反応の速度は、未だわずかであるが、−25℃で爆発的に進行し(臨界温度−22.5℃)、2,3−ジフルオロフェニルリチウム誘導体は突然分解する。
オルトフルオロアリールメタル化合物と同様にして、他のオルトハロアリールメタル化合物もまた、塩基の助けでオルト位水素を用いて得られる(例えば、Houben−Weyl,Methoden der organischen Chemie,[Methods of Organic Chemistry],vol.13/1,122−123,Stuttgart 1970)。
しかし、他のオルトハロアリールメタル化合物は通常、オルトフルオロアリールメタル化合物よりもさらに低い安定性を有し、分解反応がかなり低温で起ることを意味する。例えば、Bull.Soc.Chim.France 1986No.6,925−929から、オルト位にメタル化されたクロロアリール化合物は、発熱反応で塩化物を容易に脱離し、その結果として、アライン(arynes)が生成され、これが所望でない副産物の生成をきたす。
【0006】
DE42 19 281によれば、トリフルオロメトキシ基に対してオルト位にある芳香族化合物の水素原子を置換することも可能である。さらに、例えば、アルコキシ基、シアノ基、アミンおよびアミド等の他の基に対しオルト位の脱プロトン化が記載されている(S.Patai(編)The Chemistryof the functional groups,Vol.4,JohnWiley & Sons 1987,ページ59−67)。これらの基の場合についても、二次的反応を避けるために低温を維持することが通常必要である。
【0007】
脱プロトン化される芳香族化合物が、既に生成されたアリールメタル化合物または比較的高い温度で使用される塩基と反応するエステル基またはシアノ基等の反応性の基を含むとき、非常に低い温度が特に必要とされる。
反応性の基の故に、例えば、ベンゾニトリル類等の親電子試薬としても反応できる多くの該芳香族化合物が、従って、求電子基へのアルキルリチウム化合物の付加を避けるために、2級アミンから製造されるリチウムアミドを使用して好ましく脱プロトン化される(例えばJ.Org.Chem.47,2681,1982)。しかし、工業的方法には、そのようなリチウムアミドを使用する脱プロトン化は元のアミンが高価なため不適切である。
鋭敏なオルト置換アリールメタル化合物に対して一般的に守らなければならない極めて低い温度は、特に唯ほんの少しの酸性水素原子をもつ芳香族化合物が脱プロトン化されるときに、不利であることが分かっていた。そのような芳香族化合物は、非常に長い反応時間を必要とするが、低い収率しか与えないか、またはしばしば低温では全く脱プロトン化できないかであるが、高温では、二次反応が起る。脱プロトン化のより高い速度そして従ってまたアリールメタル化合物のよりよい収率は、もし低温を維持するならば従来技術の方法では達成できない。
【0008】
【発明の要約】
本発明の目的は、オルト置換アリールメタル化合物の製造方法および親電子試薬とのそれらの反応、特に、現在の方法の述べられた欠点をもたず、有利なコストで、工業的規模において行うことができる、オルトハロアリールメタル化合物の製造方法および親電子試薬とのそれらの反応を見い出すことであった。
ハロゲン原子、トリフルオロメトキシ基、ジアルキルアミノ基、ニトリル基、アルコキシ基またはジアルキルアミド基に対するオルト位に水素原子を有する芳香族化合物の脱プロトン化によるアリールメタル化合物の製造は、もし対応する芳香族化合物が触媒量の2級メタルアミドの存在下にアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物、またはメタルヒドリドで処理されるならば、安全に且つ高収率で行えることがここに見い出された。生成されるオルト置換アリールメタル化合物は、通常の方法で親電子試薬と反応することができる。
本発明に記載の方法において、触媒量の2級アミンが、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物、またはメタルヒドリドを使用して対応するメタルアミドへ変換される。このメタルアミドによるそれぞれの芳香族化合物の脱プロトン化に続いて、反応中に再生成されるアミンが再びアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物、またはメタルヒドリドによってメタルアミドへ変換される。驚くべきことに、メタルアミドは一般的に、例えばアルキルリチウム化合物よりも低い塩基度を有するが、触媒量の2級アミンの使用が、脱プロトン化の速度およびアリールメタル化合物の収率を上昇する。
本発明の方法によれば、驚くべきことに、リチウム化された芳香族化合物を製造することが可能であって、これが高収率の簡単で且つコスト効率のよい方法で、例えば、液晶、補助剤、植物保護の組成物および医薬品の有用な中間体として使用できる。2級アミンのほんの触媒量の使用が、ほんの少しのそのアミンを除くか、必要なら捨てられる故にコストを下げ、反応混合物の処理を簡単にする。
従って、本発明は、芳香族化合物の脱プロトン化を2級メタルアミドの触媒量の存在下に、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物またはメタルヒドリドを使用して行うことを特徴とする、少なくとも、1つのハロゲン原子、1つのトリフルオロメトキシ基、1つのジアルキルアミノ基、1つのニトリル基、1つのアルコキシ基または1つのジアルキルアミド基に対するオルト位に水素原子を有する芳香族化合物の脱プロトン化によるオルト置換アリールメタル化合物の製造方法を提供する。
【0009】
本発明の好ましい主題は、芳香族化合物の脱プロトン化を、2級メタルアミドの触媒量の存在下に、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物またはメタルヒドリドを使用して行うことを特徴とする、式I、
【化8】
Figure 0004481407
式中、
Qは、F、Cl、CN、 OCF、CONR、NR又はORであり、
Rは、1個から7個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、H、F、Cl、Br、CN、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシであって、各々が18個までの炭素原子を有し、またはメソゲン(mesogenic)性基であり、
W、X及びYは、各々の場合に互いに独立してN、CH、CCN、CCl又はCFであり、
そして、
【0010】
Eは、
【化9】
Figure 0004481407
であり、
式中、
は、15個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ又は基Rに対応するメソゲン性(mesogenic)基であり、
Mは、Li、K又はNaであり、
Sは、0又は1であり、
【0011】
BXは、式
【化10】
Figure 0004481407
トリオキサトリボリノン基であり、
【0012】
式中、Zは、
【化11】
Figure 0004481407
であるか、又は式
−B(OR)(OR
の基であり、
【0013】
およびRは、H、10個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニル又はシクロアルキル、又は一緒に伴って式−(CH−又は−CHCHR−CH−のアルキレンジイル基、式中nは2、3又は4であり、そしてRは、18個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ又はアルケニル、又は式IIに対応するメソゲン性基であり、そして
SIは、式−Si(Rのトリヒドロカルビルシリル基であって、式中Rは、各々の場合に互いに独立して脂肪族基、脂環式基、芳香族脂肪族基または芳香族基であり、
TiXは、式TiBr、TiCl又はTi(ORの基であり、そして
ZnXは、式ZnBr、ZnCl、ZnRまたはZnORの基である
の化合物を与えるためのオルト置換アリールメタル化合物の製造方法及び親電子試薬とのそれらの反応である。
【0014】
特に、本発明は、R1が式IIのメソゲン性基である方法を提供するものであり、
−A−Z−(A−Z II
は、F、CN、非置換か又はCN、ハロゲン又はCFで置換されている15個までの炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基であり、これらの基において、S−及び/又はO−原子が互いに直接結合していないようにして1又は2以上のCH基が、各々の場合に互いに独立して−S−、−O−、−CO−、−CO−O−、−O− CO−又は−O−CO−O−によって置換されていてもよく、
及びZは、各々の場合に互いに独立して−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=N−、−N=CH−、−CHS−、−SCH−、単結合、又はCH基が−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH ハロゲン−又は−CHCN−によって置換されていてもよい3個から6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、
そして
及びAは、各々の場合に互いに独立して、
a)1又は2以上の非隣接CH2基が、−O−及び/又は−S−によって置換されていてももよいトランス−1,4−シクロヘキシレン基、
b)1又は2以上のCH基が、Nによって置換されていてもよい1,4−フェニレン基、
c)1,3−シクロブチレン、1,3−ビシクロ(1,1,1)ペンチレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルからなるグループからの基、
ここで、基(a)及び(b)は、CN又はFによって置換されていてもよい、
そして
mは、0、1又は2である。
【0015】
本発明に記載の方法によって製造されるオルト−ハロアリール誘導体は、モノ−、ジ−、トリ−及びテトラハロフェニル誘導体及びペンタハロフェニル誘導体を含む。
【0016】
本発明の特に好ましい態様は、メタル化反応により得られるアリールメタル化合物を、例えば、ZnCl又はZnBr等のハロゲン化メタル、又は例えば、Ti(OR等の他のメタル化合物、好ましくはチタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド又はチタニウムテトラ−n−プロポキシと反応する。この金属交換反応によって得られる化合物は、一般的に出発物質より熱的により安定であり、そして親電子試薬と同様にして反応できる。
【0017】
さらに、2−ハロピリジン−3−イル誘導体はまた、本発明に記載の方法によって製造できる。フッ素置換基に加えて他の置換基が存在するかどうかは、本発明に記載の方法を行うためには重要でない。挙げることのできる他の置換基は、例えばアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、塩素及び臭素、又はメソゲン性基である。さらに、フッ素化芳香環がまた、例えばナフタレン類、ジヒドロナフタレン類及びテトラヒドロナフタレン類、又は2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン誘導体等の縮合環系の構成成分であってもよい。
【0018】
簡単のため、下記本文においてPheは、1つ又は2つのCH基がNによって置換されていてもよい1,4−フェニレン基であり、ここで1,4−フェニレン基はまた、1つ又は2つのハロゲン原子で置換されていてもよく、ArFは式、
【化12】
Figure 0004481407
(式中、L、L及びLは、各々の場合に互いに独立してH又はFである。)
のフッ素化1,4−フェニレン基である。
Cyは、1又は2以上の非隣接CH−基が−O−によって置換されていてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン基である。
【0019】
Eは、本発明に記載の反応によって導入された基である。
好ましい親電子試薬は、以下の式IIIaからIIIqの化合物である:
【化13】
Figure 0004481407
【0020】
式中、Rは、1個から15個の炭素原子を有するアルキル基又は式IIに対応するメソゲン性基、
【化14】
Figure 0004481407
mは1又は2であり、そしてXはCl、Br、ヨウ素、トルエンスルホン酸基又はベンゼンスルホン酸基、又はパーフルオロアルキルスルホン酸基である。ハロゲンは好ましくは、F、Cl、Br、I、特にBr又はIを意味する。R及びSは、上記に与えられた意味を有する。
【0021】
シリル化試薬は、式IIIm SI−Lであり、式中、SIは与えられた意味を有し、Lは脱離基であり、特に式IIIm1からIIIm8の化合物である。
【化15】
Figure 0004481407
Eが、B(OR)(OR)である式Iの化合物を製造するために、式IIInlB(OR(OR)のホウ酸トリアルキルエステルが好ましくは適当である。
【0022】
特に好ましいものには、本発明に記載の方法による式IIIalからIIInlの親電子試薬を使用することが挙げられる:
【化16】
Figure 0004481407
【0023】
【化17】
Figure 0004481407
【0024】
【化18】
Figure 0004481407
式中、Rは好ましくは、12個までの炭素原子を有するアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基であり、L、L及びLは、H又はFである。
【0025】
本発明に記載の方法に対するさらなる好ましい親電子試薬は、式IIIo
【化19】
Figure 0004481407
式中、
及びRは、互いに独立して15個までの炭素原子を有するアルキル基、アルコキシ基又はアルケニル基であって、それが非置換であるか又はCN、ハロゲン又はCFで置換されていて、これらの基において、各々の場合に互いに独立して1又は2以上のCH基が、−S−及び/又は−O−原子が互いに直接結合されていないようにして−S−、−O−、A、−CO−、−CO−O−、−O−CO−又は−O−CO−O−によって置換されていてもよい。
【0026】
Aは、各々の場合に互いに独立して、
(a)1又は2以上の非隣接CH基が、−O−及び/又は−S−によって置換されていてももよいトランス−1,4−シクロヘキシレン基、
(b)1又は2以上のCH基が、Nによって置換されていてももよい1,4−フェニレン基、
(c)1,3−シクロブチレン、1,3−ビシクロ(1,1,1)ペンチレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン及びピペリジン−1,4−ジイルからなるグループからの基、
ここで、基(a)、(b)及び(c)は、R、R、CN又はハロゲンによってモノ置換又はポリ置換されていてもよい。
【0027】
特に好ましくは、本発明による方法は、式IV1からIV10の化合物をメタル化するために使用される。
【化20】
Figure 0004481407
【0028】
【化21】
Figure 0004481407
式中、Q及びRは、上に定義されたとおりであり、そしてL、L、L及びLは、各々の場合に互いに独立してH又はFである。Qは、F又はClであり、特にFである。
好ましくは、L及びLのただ1つがHであり、他方がFである。
【0029】
本発明に記載の方法によって製造される式Iの化合物は、式IaからIiのものを含む:
【化22】
Figure 0004481407
【0030】
これらのうち、式Ia、Ib、Id及びIgが特に好ましい。式IaからIgの該化合物において、Rは好ましくは、H、1個から12個の炭素原子を有するアルキル又はアルコキシ又はメソゲン性基であり、特に好ましいものには、本発明の方法により、 RがH、又は1個から12個、特に2個から4個の炭素原子を有するアルコキシである式Ibの化合物が挙げられる。
【0031】
式Ib、Ie、If及びIgの化合物は、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン構造単位又は2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレノキシ構造単位を有する液晶の製造の中間体として特に適している。式IIのメソゲン性基を有する式Iの化合物は、式I1からI13の好ましい化合物を含む:
【化23】
Figure 0004481407
これらのうち、式I1、I2、I3、I4及びI7の化合物が特に好ましい。
【0032】
式I1の化合物のうち、式I1aからI1cのものが特に好ましい。
【化24】
Figure 0004481407
式I2の化合物のうち、式I2aからI2iのものが特に好ましい。
【化25】
Figure 0004481407
【0033】
以下のグループの化合物は、本発明に記載の方法によって製造できる特に好ましいI14からI28の化合物を含む。
【化26】
Figure 0004481407
【0034】
【化27】
Figure 0004481407
式中、R、R、BX及びSiは、上に与えられた意味をもつ。 L、L及びLは、互いに独立してH又はFである。
【0035】
触媒量使用される2級メタルアミドは、好ましくは式V又はVIの2級アミンから対応するアルキルメタル化合物又はアリールメタル化合物、又はメタルヒドリドとの反応によって得られる:
【化28】
Figure 0004481407
式中、
10及びR11は、1個から15個の炭素原子を有するアルキル又はシクロアルキル、アリール又はトリメチルシリル又はトリエチルシリルであり、R12は、H、OH、1個から15個の炭素原子を有するアルコキシ又はシクロアルコキシ、トリメチルシリルオキシ又はトリエチルシリルオキシであり、そしてrは、0、1又は2、好ましくは1である。R13及びR14は、H、1個から5個の炭素原子を有するアルキル、又はアリール、好ましくはH、又は1個から3個の炭素原子を有するアルキル、特に好ましくはH、メチル、エチル又はn−プロピルである。
10及びR11は好ましくは、1個から10個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル又はトリメチルシリル、特にメチル、エチル、n−プロピル、 n−ブチル、イソプロピル、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、イソブチル(=2−メチルプロピル)、tert−ブチル、2−メチルブチル、イソペンチル(=3−メチルブチル)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、5−メチルヘキシル、2−プロピルペンチル、6−メチルヘプチル、7−メチルオクチル又はトリメチルシリルである。
12は、H、OH、1個から3個の炭素原子を有するアルコキシ又はトリメチルシリルオキシである。
【0036】
好ましいものには、 R10とR11が同じである式Vの化合物が挙げられる。 R13とR14が同じである式VIの化合物が好ましい。
上記又は下記の式の好ましい化合物において、R及びRは互いに独立して1個から10個の炭素原子を有するアルキル基、好ましくは各々の場合に1個から10個の炭素原子を有するアルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基である。
【0037】
特に好ましいアルキル基は、n−ヘキシル、n−ペンチル、n−ブチル、i−ブチル、プロピル、i−プロピル、メチル及びエチル、特にメチルである;特に好ましいアルコキシ基は、n−ヘキソキシ、n−ペントキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、n−プロポキシ、 i−プロポキシ、メトキシ及びエトキシ、特にメトキシである;特に好ましいアルケニル基は、ヘキセニル、ペンテニル、ブテニル及びアリルである。
上記又は下記の式の好ましい化合物において、さらにCH基(アルコキシ又はオキサアルキル)をO原子で置換できるアルキル基は、直鎖又は分枝鎖でもよい。これらは、好ましくは2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の炭素原子をもち、従って好ましくはエチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、プロポキシ、エトキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノノキシ又はデコキシ、そして又ウンデシル、ドデシル、ウンデコキシ、ドデコキシ、2−オキサプロピル(=2−メトキシペンチル)、2−オキサペンチル、3−オキサペンチル又は4−オキサペンチル、2−オキサヘキシル、3−オキサヘキシル、4−オキサヘキシル又は5−オキサヘキシル、2−オキサヘプチル、3−オキサヘプチル、4−オキサヘプチル、5−オキサヘプチル又は6−オキサヘプチルである。
及びAは、好ましくはCyc又はPheである。上記又は下記の式の化合物において、Pheは好ましくは、1,4−フェニレン基(Ph)、F又はCNでモノ置換又は二置換された1,4−フェニレン基(PheX)、ピリミジン−2,5−ジイル基(Pyr)、ピリジン−2,5−ジイル基(Pyn)、ピラジン−3,6−ジイル基又はピリダジン−2,5−ジイル基、特に好ましくはPh、PheX、Pyr又はPynである。本発明に記載の方法によって製造される化合物は好ましくは、1つ又は2つのCH基がNで置換されている1以下の1,4−フェニレン基を含む。Cycは、好ましくは1,4−シクロヘキシレン基である。しかし、特に好ましいものには、A及びAの1つの基が1位又は4位でCN又はFによって置換された1,4−シクロヘキシレン基が挙げられ、ニトリル基又はフッ素原子は、アキシアル配位であり、すなわち基A又はAは以下の構造を有する:
【0038】
【化29】
Figure 0004481407
特に好ましいものには、式I及び−Phe−Phe−グループを含む上記付属式の化合物が挙げられる。−Phe−Phe−は、好ましくは−Ph−Ph−、Pyr−Phe又はPh−Pynである。特に好ましいものには、基;
【0039】
【化30】
Figure 0004481407
及びまた非置換又はフッ素でモノ置換又は多置換された4,4’−ビフェニルイルが挙げられる。
特に好ましいものには、式I及び2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基を含む下記付属式の化合物が挙げられる。
基Z及びZ各々の場合に互いに独立して好ましくは単結合、2番目に好ましくは−C≡C−基又は−CHCH−基である。基Zが−CHCH−である式Iの化合物が特に好ましい。分枝した翼状(wing)基Rを有する上記及び下記の式の化合物が重要である。このタイプの分枝基は一般的に、2以下の分枝鎖を含む。Rは好ましくは、直鎖基又は1つ以下の分枝鎖をもつ分枝基である。
【0040】
好ましい分枝基は、イソプロピル、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、イソブチル(=2−メチルプロピル)、tert−ブチル、2−メチルブチル、イソペンチル(=3−メチルブチル)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、5−メチルヘキシル、2−プロピルペンチル、6−メチルヘプチル、7−メチルオクチル、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキソキシ、1−メチルヘキソキシ、1−メチルヘプトキシ、2−オキサ−3−メチルブチル、3−オキサ−4−メチルペンチルである。
【0041】
基Rはまた、不斉炭素原子を含む光学的に活性な有機基であってもよい。不斉炭素原子は次いで、好ましくは2つの異なって置換された炭素原子、H原子及びフッ素、各々の場合に1個から5個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ及びCNからなる基から選択された置換基に結合される。
上記及び下記の式の化合物のうち、好ましいものには、そこに存在する少なくとも1つの基が与えられた好ましい意味の1つをもつものが挙げられる。
出発物質として必要な式IVの化合物は、
【0042】
【化31】
Figure 0004481407
[式中、Q、R、W、X及びYは、上に定義されたとおりである]知られているか、又は文献(例えばHouben−Weyl,Methoden der organishen Chemie,[Methods of Organic Chemistry],Georg−Thieme−Verlag,Stuttgart)に記載されているようにそれ自体公知の方法により、該反応にに対して知られていて且つ適当な反応条件下に製造される。それ自体公知であり、ここではより詳しく述べられていない変法の使用もまたすることができる。
アリールメタル化合物の、ケトン類、アルデヒ類ド又はオキシラン類等の親電子試薬との反応で生成されるメタルアルコキシドを、水性条件下に処理し、さらに公知の方法によって処理できる対応アルコールを与える。さらに、メタルアルコキシドを公知の方法によって直接処理することが同様可能である。
本発明に記載の方法によって製造される化合物の他の可能な用途は、例えばEP440082に記載されている。
【0043】
以下のスキームは、好ましいさらなる処理の可能性を示すものである:
【化32】
Figure 0004481407
DAST:ジエチルアミノサルファートリフルオリド
【0044】
好ましいものには、オルト置換アリールリチウム化合物、オルト置換アリールカリウム化合物又はオルト置換アリールナトリウム化合物の製造及び親電子試薬とのそれらの反応、特にオルト置換アリールリチウム化合物の製造及び親電子試薬とのそれらの反応に対する本発明に記載の方法が挙げられる。
【0045】
本発明に記載の方法の反応操作は簡単であり、先ずオルト置換アリールメタル化合物は好ましくは、対応する芳香族化合物と触媒量の2級アミンとをアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物またはメタルヒドリドと−100℃から+100℃、好ましくは−80℃から+40℃、特に−35℃から0℃の温度で反応することによって製造される。生成されるオルト置換アリールメタル化合物を次いで、親電子試薬と好ましくは同じかまたは高い温度で反応する。
好ましくは、脱プロトン化される芳香族化合物の、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物またはメタルヒドリドに対するモル比は、1:1から1:5、好ましくは1:1から1:2、特に1:1から1:1.2である。
触媒量のアミンは好ましくは、脱プロトン化される化合物を基にして、0.1モル%から90モル%、特に0.2モル%から30モル%、そして非常に好ましくは、1モル%から15モル%を意味する。
【0046】
生成されるオルト置換アリールメタル化合物を好ましくは、過剰の親電子試薬と反応させる。このアリールメタル化合物の親電子試薬に対するモル比は、好ましくは1:1から1:10、特に好ましくは1:1から1: 2である。
出発物質、即ちメタル化される芳香族化合物、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物またはメタルヒドリド、そしてまた親電子試薬および2級アミンは、好ましくは、強塩基との反応に通常適する例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはメチルtert−ブチルエーテル等のエーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはシクロヘキサン、または該溶媒の混合物等の炭化水素等の不活性溶媒に溶かすか、または懸濁する。これらの溶媒はまた、例えばヘキサメチルホスファーアミド(HMPT)、テトラメチレンジアミン(TMEDA)、ジメチルプロピレンウレア(DMPU)、または18−クラウン−6等のクラウンエーテル等の共溶媒と混合できる。溶媒の量は重要ではなく、一般的に、溶かされる化合物1モルに対して溶媒100gから1000g使用することができる。
【0047】
使用されるアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物は好ましくは、有機化学において普通通常であるリチウム化合物である(例えば、House:Modern Synthetic Reactions,2nd Ed.,Benjamin 1972,547)。特に適切なアルキルリチウム化合物またはアリールリチウム化合物は、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、i−プロピルリチウム、ヘキシルリチウムまたはフェニルリチウムである。しかし、ここに具体的に述べられていない他のすべての公知のアルキルリチウム化合物およびアリールリチウム化合物を使用することもできる。アルキルリチウム化合物が好ましい。しかし、例えばフェニルナトリウムまたはフェニルカリウム等の他のアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物を使用することもできる。アルキルリチウム化合物またはアリールリチウム化合物が好ましいが、例えばカリウムtert−ブトキシドとアルキルリチウムからその場で好ましく製造されるアルキルカリウム化合物を使用することが同様にできる(例えばAngew.Chem.Int.Ed.Engl.12,508 1973)。付加的なカリウムtert−ブトキシドの化学量論的または亜化学量論的な使用は、反応速度および収率のさらなる増加となる。カリウムtert−ブトキシドを好ましくは、脱プロトン化される芳香族化合物に対して1:100から1:1、特に1:50から1:1のモル比で使用する。
【0048】
適当なメタルヒドリドは好ましくは、カリウムヒドリドおよびナトリウムヒドリドである。
もし意図が本発明に記載の方法によって置換アリールリチウム化合物を製造することであるならば、好ましいのは脱プロトン化にアルキルリチウム化合物を使用することである。もし意図がアリールカリウム化合物を製造することであるならば、好ましいのは脱プロトン化にカリウムtert−ブトキシドまたはカリウムヒドリドの存在下にアルキルリチウム化合物を使用することである。もし意図がアリールナトリウム化合物を製造することであるならば、好ましいのはナトリウムヒドリドを使用することである。
【0049】
本発明に記載による方法のため、触媒量の2級アミン、好ましくはジイソプロピルアミン、ピペリジン、ピロリジンまたは2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−シリルオキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノール、2,2,5,5−テトラメチルピロリジンまたはビス(トリメチルシリル)アミンの触媒量が使用され、このアミンがアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物を加えて対応するメタルアミドへ変換される。メタルアミドのよるオルト置換芳香族化合物の脱プロトン化に続いて、反応中再び再成されるアミンが、存在するアルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物によってメタルアミドへ再び変換される。アミンをメタル化合物さもなければ脱プロトン化される芳香族化合物に加える。それを好ましくは、脱プロトン化される芳香族化合物に加える。
【0050】
触媒量のアミンの使用は、オルト置換アリールメタル化合物の収率および脱プロトン化の速度を増加する。
脱プロトン化によるアリールメタル化合物の製造のための本発明に記載の方法に対して、好ましくは、フッ素または塩素またはトリフルオロメトキシ基に対してオルト位の水素原子を有する芳香族化合物を使用することである。
芳香族化合物のメタル化に対する本発明に記載の方法を連続流通反応装置で行うこともできる。これはまた、親電子試薬との次の反応に対してもそうである。これは生成するオルト置換アリールメタル化合物を適当な親電子試薬と連続的に反応させる。
【0051】
本発明に記載の方法は、例えばEP440 082 B1およびDE42 01 308 C1に記載された方法と類似の仕方で行うことができる。このために、好ましくは親電子試薬、芳香族化合物および2級アミンを先ず導入し、アルキルメタル化合物またはアリールメタル化合物またはメタルヒドリドを室温で加える。中間のオルト置換アリールメタル化合物を問題の親電子試薬によって直ちにその場で捕捉し、かくして不安定成分の蓄積をさける。触媒量の2級アミンの添加はしばしば、それに記載された方法に比べて収率の増加となる。
【0052】
適当な親電子試薬は好ましくは、式IIIaからIIInの該化合物、好ましくは4−アルキルシクロヘキサノン、アルコキシシクロヘキサノン、アルケニルシクロヘキサノン、アルケニルオキシシクロヘキサノンまたはシクロアルキルシクロヘキサノン、または4−アリールシクロヘキサノン等のシクロヘキサノン、そのほかアセトン、ブタノン、2−ペンテノン、メチルビニルケトン、ジエチルケトン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、エチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、エチルイソブチルケトン、イソブチルイソプロピルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、ジイソブチルケトン、エチルビニルケトン、メジチルオキシド、アセトニルアセトン、ベンジリデンアセトン、ジベンザルアセトン、ピナコロン、エチルtert−ブチルケトン、フェニルアセトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、メントン、ホロン、ケトグルタール酸エステル、レブリン酸エステル、ジアセトンアクリルアミド、イソメタドン、ノルメタドン、プソイドイオノン、イオノン、ジピパノン、ノルピパノン、テプレノン、ヒグリン、クスコヒグリン、3−インドールアセテート、フェナドキソン、ナブメトンまたはソラノン等の簡単な脂肪族ケトン類または不飽和ケトン類、1個から16個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル類、特に例えば臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、臭化ブチル、臭化ペンチル、臭化ヘキシル、臭化ヘプチル、臭化オクチルまたは臭化ノニル、またはヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ブチル、ヨウ化ペンチル、ヨウ化ヘキシル、ヨウ化ヘプチル、ヨウ化オクチルまたはヨウ化ノニル等の臭化n−アルキル類およびヨウ化n−アルキル類、2個から16個の炭素原子を有するn−アルカナル類、特にアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナールまたはノナナール、例えばオキシラン、2−メチルオキシラン、2−エチルオキシラン、2−プロピルオキシラン、2−ブチルオキシラン、2−ペンチルオキシラン、2−ヘキシルオキシランまたは2−ヘプチルオキシラン等のオキシラン類である。
【0053】
適当なシリル化剤は、式IIImの化合物、好ましくはハロゲン化トリアルキルシリルであり、ここでアルキル基は直鎖または分枝であり、そして1個から8個の炭素原子を有し、特に式IIIm1からIIIm8の化合物である。
適当なホウ酸トリアルキルエステルは通常、式B(OR(OR)の化合物、好ましくはB(OR、ここでRは好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチルまたはイソプロピル、特にメチルまたはイソプロピルである。本発明に記載の方法の好ましい態様において、ハロ芳香族化合物またはトリフルオロメトキシ芳香族化合物の脱プロトン化を、1から50モル%、特に2から20モル%の芳香族化合物と、脱プロトン化によりメタルアミドへ変換される2級アミンを溶液に先ず加え、この混合物を連続流通反応装置へ決められた質量または容量の流れ(ストリーム)で導入することによって達成する。使用される塩基は好ましくは、アルキルリチウム化合物の溶液であり、これは好ましくは、芳香族化合物に対し1:1から1:2好ましくは1:1から1:1.2の塩基のモル比を含む質量または容量の流れ(ストリーム)で連続流通反応装置へ導入される。この方法において、加えられたアミンから生成される中間体は対応するリチウムアミドであり、これがハロ芳香族化合物またはトリフルオロメトキシ芳香族化合物を脱プロトンし、次いでさらにアルキルリチウムによって再びリチウムアミドへ変換される。芳香族化合物の完全なリチウム化のために充分な反応ゾーンの後に、親電子試薬の溶液を、メタル化された芳香族化合物に対し1:1から1:0.5好ましくは1:1から1:0.8の親電子試薬のモル比を含む質量または容量の流れ(ストリーム)で連続流通反応装置へ導入する。親電子試薬をアリールメタル化合物と反応するさらなる反応ゾーンを通過の後に、生成物の流れ(ストリーム)が連続流通反応装置を離れる。
【0054】
反応混合物の処理および生成物の単離を、通常の方法、例えば、もしケトン、アルデヒドまたはエポキシドが親電子試薬として使用されるならば、生成物として対応するメタルアルコキシドを含む反応混合物を水および/または氷、または希釈酸にそそぎ、次いで水相を除き、蒸留または結晶化によってそれぞれアルコールの形の生成物を単離する。
【0055】
もしアミドが親電子試薬として使用されるならば、対応するメタル化されたヘミアミナールが先ず生成し、プロトン化の後、それぞれのアルデヒドへ分裂する。
【0056】
下記の例は、本発明を説明するためであるが、本発明を限定するものではない。上記および下記において、パーセンテージは重量パーセンテージである。すべての温度は摂氏で与えられる。 M.p.は融点である。別に述べなければ、各場合に親電子試薬の1.0から1.2当量(使用される芳香族化合物に対して)が実施例において使用された。
【0057】
“通常の処理”は、必要であれば水を加え、混合物をジクロロメタン、ジエチルエーテル、またはトルエンで抽出し、有機層を分離し、乾燥し、ろ過そして留去し、そして生成物を減圧蒸留または結晶化、および/またはシリカゲルクロマトにより精製する。
以下の略語が使用される:
THF テトラヒドロフラン
KOtBu カリウムtert−ブトキシド
RT 室温
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
【0058】
実施例1
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10モル%を含む2,3−ジフルオロフェネトールの1M溶液1.1kg/時間を連続流通反応装置へ導入し、−35℃でヘキサン中のヘキシルリチウムの2.5M溶液0.4kg/時間と混合した。混合物が反応ゾーンを通過の後に、THF中のベンズアルデヒドの4.7M溶液0.28kg/時間を混合した。反応が終了した後、生成物を集め、通常の方法で処理し、2,3−ジフルオロ−4−エトキシ−α−フェニルベンジルアルコールを与えた。出発化合物に基づく変換は97%であった。
【0059】
実施例2
2,3−ジフルオロエトキシベンゼンを−30℃で管状反応装置中でn−ヘキシルリチウムと混合し、約15分の残留時間の後、ベンズアルデヒドと反応した。芳香族化合物に対する2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10モル%の添加が変換を86%から99%に上昇した。
【0060】
実施例3
2,3−ジフルオロエトキシベンゼンおよび2,2,6,6−テトラメチルピペリジノール10モル%を、約−65℃で15分間n−ヘキシルリチウムと撹拌し、次いでベンズアルデヒドと反応した。変換は99%を越えた。
【0061】
実施例4
2,3−ジフルオロトルエンおよび2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10モル%を、−30℃で管状反応装置中でn−ヘキシルリチウムと混合し、約15分の残留時間の後、ベンズアルデヒドと反応した。変換は約96%であった。
【0062】
実施例5
2,3−ジフルオロトルエンをn−ヘキシルリチウムと約−65℃で1時間撹拌し、次いで4−(4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキサノンと反応した。単離および水の脱離後、アルケンを結晶化によって精製した。芳香族化合物に対する2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10モル%の添加が変換を72%から76%に上昇した。
【0063】
実施例6
1,2−ジフルオロベンゼンおよび2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10モル%を、 n−ヘキシルリチウムと約−65℃で15分撹拌し、次いでベンズアルデヒドと反応した。変換は約95%であった。
【0064】
実施例7
3−(4−プロピルシクロヘキシル)フルオロベンゼンを n−ヘキシルリチウムと約−70℃で1時間撹拌し、塩化トリメチルシリルクロリドと反応した。2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10モル%の添加は唯の12%の変換を達成したが、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン50モル%とKOtBu50モル%の添加でこれが92%まで上昇した。
下記の化合物は、対応する前駆体を使用して本発明に記載の方法で同様にして得られる。
【0065】
実施例8−11
【化33】
Figure 0004481407
【0066】
実施例12−28
【化34】
Figure 0004481407
【0067】
実施例29−34
(29)4−n−プロピル−2,6−ジフルオロベンゼンボロン酸無水物
(30)4−(4−プロピルシクロヘキシル)−2,3−ジフルオロベンゼン ボロン酸無水物
(31)4− プロピル−2,3−ジフルオロベンゼンボロン酸無水物
(32)4−(4−エチルフェニル)−2,3−ジフルオロベンゼンボロン酸無水物
(33)4−(2−(4−(4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル) エチル)−2,3−ジフルオロベンゼンボロン酸無水物
(34)4− エトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボロン酸無水物
【0068】
実施例35
3,5ジフルオロ(4−プロピルシクロヘキシル)ベンゼンおよび2,2,6,6−テトラメチルピペリジン2モル%を、−50℃で管状反応装置中でn−ヘキシルリチウムと混合し、約10分の残留時間の後、N−ホルミルピペリジンと反応した。変換は98%を超えた。

Claims (9)

  1. 少なくとも、1つのハロゲン原子、1つのトリフルオロメトキシ基、1つのジアルキルアミノ基、1つのニトリル基、1つのアルコキシ基又は1つのジアルキルアミド基に対するオルト位に水素原子を有する芳香族化合物の脱プロトン化によるオルト置換アリールメタル化合物の製造及び親電子試薬とのそれらの反応のための方法であって、芳香族化合物の脱プロトン化を、2級メタルアミドの触媒量の存在下に、アルキルメタル化合物又はアリールメタル化合物、又はメタルヒドリドを使用して行うことを特徴とする、前記方法。
  2. オルトハロアリールメタル化合物の製造及び親電子試薬とのそれらの反応のための、請求項1に記載の方法。
  3. オルト置換アリールリチウム化合物、オルト置換アリールカリウム化合物及びオルト置換アリールナトリウム化合物、及び親電子試薬とのそれらの反応のための、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 少なくとも、1つのハロゲン原子、1つのトリフルオロメトキシ基、1つのジアルキルアミノ基、1つのニトリル基、1つのアルコキシ基又は1つのジアルキルアミド基に対するオルト位に水素原子を有する芳香族化合物の脱プロトン化によるオルト置換アリールメタル化合物の製造及び対応する親電子試薬とそれらとを反応させて、式I、
    Figure 0004481407
    (式中、
    Qは、F、Cl、CN、OCF、CONR、NR又はORであり、
    Rは、1個から7個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、H、F、Cl、Br、CN、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシであって、各々が18個までの炭素原子を有し、又はメソゲン性(mesogenic)基であり、
    W、X及びYは、各々の場合に互いに独立してN、CH、CCN、CCl又はCFであり、
    そして、
    Eは、
    Figure 0004481407
    であり、
    式中、
    は、1個から15個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、又は基Rに対応するメソゲン性基であり、
    Mは、Li、K又はNaであり、
    Sは、0又は1であり、
    BXは、式
    Figure 0004481407
    のトリオキサトリボリノン基であり、
    式中、Zは、
    Figure 0004481407
    であるか、又は式
    −B(OR)(OR
    の基であり、
    及びRは、H、10個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニル
    又はシクロアルキル、又は一緒に伴って式−(CH−又は−CHCHR
    −CH−のアルキレンジイル基、式中nは2、3又は4であり、そしてR
    は、18個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ又はアルケニル、
    又は式II
    −A −Z −(A −Z − II
    (式中、R は、F、CN、15個までの炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基であって、これらの基において、さらに、非置換又はCN、ハロゲン又はCF でも置換された1又は2以上のCH 基が、これらの基において、S−及び/又はO−原子が互いに直接結合されていないようにして、各々の場合に互いに独立して−S−、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−又は−O−CO−O−によって置換されていてもよく、
    及びZ は、各々の場合に互いに独立して−CH CH −、−C≡C−、−CH O−、−OCH −、−CO−O−、−O−CO−、−CH=N−、−N=CH−、−CH S−、−SCH −、単結合、又はCH 基が−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH ハロゲン−又は−CHCN−によって置換されていてもよい3個から6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、
    そして
    及びA は、各々の場合に互いに独立して、
    a)1又は2以上の非隣接CH 基が、−O−及び/又は−S−によって置換されていてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン基、
    b)1又は2のCH基が、Nによって置換されていてもよい1,4−フェニレン基、
    c)1,3−シクロブチレン、1,3−ビシクロ(1,1,1)ペンチレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルからなるグループからの基、
    ここで、基(a)及び(b)は、CN又はFによって置換されていてもよい、
    そして
    mは、0、1又は2である)に対応するメソゲン性基であり、そして
    SIは、式−Si(Rのトリヒドロカルビルシリル基であって、式中Rは、各々の場合に互いに独立して脂肪族基、脂環式基、芳香族脂肪族基または芳香族基であり、
    TiXは、式TiBr、TiCl又はTi(ORの基であり、そして
    ZnXは、式ZnBr、ZnCl、ZnRまたはZnORの基である)
    の化合物を得るための方法であって、芳香族化合物の脱プロトン化を2級メタルアミドの触媒量の存在下に、アルキルメタル化合物又はアリールメタル化合物、又はメタルヒドリドを使用して行うことを特徴とする、前記方法。
  5. が式II、
    −A−Z−(A−Z II
    (式中、Rは、F、CN、15個までの炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基であって、これらの基において、さらに、非置換又はCN、ハロゲン又はCFでも置換された1又は2以上のCH基が、これらの基において、S−及び/又はO−原子が互いに直接結合されていないようにして、各々の場合に互いに独立して−S−、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−又は−O−CO−O−によって置換されていてもよく、
    及びZは、各々の場合に互いに独立して−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=N−、−N=CH−、−CHS−、−SCH−、単結合、又はCH基が−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH ハロゲン−又は−CHCN−によって置換されていてもよい3個から6個の炭素原子を有するアルキレン基であり、
    そして
    及びAは、各々の場合に互いに独立して、
    a)1又は2以上の非隣接CH基が、−O−及び/又は−S−によって置換されていてもよいトランス−1,4−シクロヘキシレン基、
    b)1又は2のCH基が、Nによって置換されていてもよい1,4−フェニレン基、
    c)1,3−シクロブチレン、1,3−ビシクロ(1,1,1)ペンチレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルからなるグループからの基、
    ここで、基(a)及び(b)は、CN又はFによって置換されていてもよい、
    そして
    mは、0、1又は2である)
    のメソゲン性基であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 2級メタルアミドが、式V又はVI、
    Figure 0004481407
    (式中、
    10及びR11は、1個から15個の炭素原子を有するアルキル又はシクロアルキル、アリール又はトリメチルシリル又はトリエチルシリルであり、R12は、H、OH、1個から15個の炭素原子を有するアルコキシ又はシクロアルコキシ、トリメチルシリルオキシ又はトリエチルシリルオキシであり、そしてrは、0、1又は2であり、R13及びR14は、H、1個から5個の炭素原子を有するアルキル、又はアリールである)
    の2級アミンから得られることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. アルキルリチウム化合物又はアリールリチウム化合物、カリウムヒドリド又はナトリウムヒドリドが、脱プロトン化のために使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 脱プロトン化が、カリウムtert−ブトキシドの存在下に行われることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 出発物質を、−80℃から+40℃の温度で反応させ、オルト置換アリールメタル化合物が製造されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
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