JP4482982B2 - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転送電極上にシャント配線層を形成して成る固体撮像素子及びその製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子の転送電極には、一般に多結晶シリコンが用いられている。
このとき、転送電極の多結晶シリコンの抵抗が高いため、伝搬遅延が起こり、撮像素子の高速駆動や撮像素子の大面積化が困難であった。
【0003】
上述の問題を解決するため、転送電極上に絶縁膜を介して抵抗の低い金属からなる配線層いわゆるシャント配線層を形成し、このシャント配線層をコンタクト部を介して転送電極に接続した構成が提案されている。このような構成を採ることにより低抵抗のシャント配線層を通じて伝搬がなされるため、駆動の高速化が図られる。
【0004】
シャント配線層を形成した固体撮像素子の一例としてCCD固体撮像素子の受光部付近の断面図を図6に示す。
このCCD固体撮像素子50は、半導体基板51の表面に図示しないがフォトダイオード等から成る受光部、電荷が転送される垂直電荷転送部、受光部と垂直電荷転送部の間で信号電荷の読み出しを行う読み出し部、隣接する画素との分離をするチャネルストップ領域が形成され、受光部以外の領域上に絶縁膜54を介して転送電極53が形成される。図6は、転送電極53が絶縁膜54を介して2層重なっている箇所の断面を示している。
【0005】
そして、転送電極53上には絶縁膜54を介して例えばアルミニウムや高融点金属等の金属により形成されたシャント配線層56が配置される。
また、シャント配線層56と転送電極53との間には緩衝層(緩衝配線)55が設けられ、この緩衝層55は図示しない部分に設けられたコンタクト部によって転送電極53及びシャント配線層56にそれぞれ接続される。
【0006】
シャント配線層56の上には絶縁膜54を介して全体を覆う遮光層57が形成される。この遮光層57は受光部上に開口52が形成され、開口52以外の撮像領域を覆って形成される。
さらに、遮光層57の上には表面が平坦化された絶縁層58を介してオンチップレンズ59が形成され、入射した光をこのオンチップレンズで集光して開口52に向かうようにしている。
【0007】
このCCD固体撮像素子50においては、シャント配線層56を緩衝層55を介して転送電極53に接続することにより、転送電極53の低抵抗化を図り伝搬速度を向上することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シャント配線層56にタングステン等の高融点金属を用いると、遮光層57上の絶縁膜形成後の熱処理によって、緩衝層55を設けないでシャント配線層56と転送電極53とを直接接続した構成ではシャント配線層56と転送電極(蓄積電極)53とのコンタクト抵抗が、図6の構成ではシャント配線層56と緩衝層55とのコンタクト抵抗が、それぞれ上昇する問題が発生する。
【0009】
このコンタクト抵抗の上昇は、熱処理によって緩衝層や転送電極の多結晶シリコンと高融点金属とが反応してコンタクト部にシリサイド層が生成し、このシリサイド層が生成する際に体積が膨張してシャント配線層56が持ち上がって、緩衝層や転送電極とのコンタクト部分にすきまが生じてしまうことが主な原因となっている。
【0010】
一方、シャント配線層56にAlを用いると、遮光層57上の絶縁膜を形成した後に高温で熱処理するとAlが溶融するために高温の熱処理ができない。
そのため、遮光層57等のパターニングの際にシリコン基板51が受けたダメージによる欠陥を充分に回復させることができないため、暗電流が多くなる。
また、シャント配線層56上の絶縁膜を、低温で成膜可能な絶縁膜とする必要があり、このような絶縁膜においてカバレージや耐圧を充分確保するためには、絶縁膜を厚く形成する必要がある。そのため、シリコン基板51表面から遮光層57上端までの膜厚が厚くなって、光の利用効率が低下し、感度が悪化する等の問題点がある。
【0011】
上述した問題の解決のために、本発明においては、高速駆動が可能で、暗電流を抑制することができると共に、感度を高くすることができる固体撮像素子及びその製造方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の固体撮像素子は、センサが形成された半導体基板と、この半導体基板上に形成され、多結晶シリコンから成る転送電極と、この転送電極に多結晶シリコンを含む緩衝層を介して接続され、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜によって形成された、シャント配線とを含むものである。
【0013】
本発明の固体撮像素子の製造方法は、センサが形成された半導体基板上に、多結晶シリコンから成る転送電極を形成する工程と、この転送電極上に、この転送電極と多結晶シリコンを含む緩衝層を介して接続されるように、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜のシャント配線層を形成する工程と、センサ上に凹部を有するように絶縁膜を被着形成した後、800〜900℃の熱処理を行う工程とを有するものである。
【0014】
上述の本発明の構成によれば、転送電極のシャント配線が、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜により形成されたことにより、シャント配線によって転送電極の低抵抗化を図ると共に、高融点金属であるタングステンを用いているため製造の際の高温での熱処理が可能である。
【0015】
上述の本発明製法によれば、800〜900℃の熱処理を行うことにより、基板表面の欠陥を回復させることができる。
また、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜によりシャント配線層を形成するので、熱処理を行った際に転送電極等とシャント配線層との反応を抑制することができ、転送電極等とのコンタクト抵抗の上昇を抑制して転送電極の低抵抗化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、センサが形成された半導体基板と、この半導体基板上に形成され、多結晶シリコンから成る転送電極と、この転送電極に多結晶シリコンを含む緩衝層を介して接続され、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜によって形成された、シャント配線とを含む固体撮像素子である。
【0017】
また本発明は、上記固体撮像素子において、センサの上方に形成された層内レンズをさらに含む構成とする。
【0018】
本発明は、センサが形成された半導体基板上に、多結晶シリコンから成る転送電極を形成する工程と、この転送電極上に、この転送電極と多結晶シリコンを含む緩衝層を介して接続されるように、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜のシャント配線層を形成する工程と、センサ上に凹部を有するように絶縁膜を被着形成した後、800〜900℃の熱処理を行う工程とを有する固体撮像素子の製造方法である。
【0019】
また本発明は、上記固体撮像素子の製造方法において、絶縁膜上にこの絶縁膜より屈折率の大きい材料膜を形成して層内レンズを形成する工程をさらに有する。
【0020】
転送電極は、多結晶シリコン層にて形成する。
【0021】
シャント配線層は、タングステンの窒化物或いは酸化物の層と、その上のタングステン層との積層膜にて形成する。
【0022】
多結晶シリコンを含む緩衝層は、例えば多結晶シリコン層にて形成することができる。
また、例えば多結晶シリコン層と、金属のシリコン化合物、例えばタングステンシリサイド等の高融点金属シリサイドとからなるポリサイド層によって形成することもできる。この場合、ポリサイド層の多結晶シリコン層と転送電極の多結晶シリコン層とを接続し、ポリサイドにおける金属のシリコン化合物層とシャント配線とを接続する。
【0023】
そして、転送電極と緩衝層とは、これらの間の絶縁膜に開口したコンタクト孔により接続し、かつ緩衝層とシャント配線層とはこれらの間の絶縁膜に開口したコンタクト孔により接続する。この場合、転送電極と緩衝層とのコンタクト部と、緩衝層とシャント配線とのコンタクト部は、互いに異なる離れた位置に形成するのがよい。
【0024】
図1〜図4は、本発明の一実施の形態に係る固体撮像素子の概略構成図を示す。
図1〜図4に示す実施の形態は、フレームインターライン型のCCD固体撮像素子に本発明を適用した場合である。
【0025】
このCCD固体撮像素子10は、4相による駆動がなされ、2層の多結晶シリコン層が転送電極(蓄積電極)として機能する。即ち、第1層目の多結晶シリコン層には第1相のクロック信号φaもしくは第3相のクロック信号φcの信号が、第2層目の多結晶シリコン層には第2相のクロック信号φbの信号もしくは第4相のクロック信号φdがそれぞれシャント配線層及び緩衝層(緩衝配線)を介して与えられる。
【0026】
まず、図1を参照してレイアウトについて説明する。図中V(垂直)方向が電荷の転送方向であり、図中H(水平)方向が図示しない水平レジスタの転送方向となる。尚図1ではシャント配線層7は図示していない。
V方向には略直線状のパターンで緩衝層11a,11b,11c,11dが順に複数設けられ、これら緩衝層11(11a,11b,11c,11d)の下方、転送電極3(3a,3c),4(4b,4d)の下に垂直CCDレジスタを構成する垂直電荷転送部(図示せず)が配置される。各緩衝層11a,11b,11c,11dの上に夫々略直線状のパターンでシャント配線層7が形成される。
【0027】
垂直電荷転送部の間には、各画素毎に区切られたセンサ部2が形成される。センサ部2は例えばフォトダイオードから成り、そのセンサ部2上にはV方向を長手方向とする矩形状に開口した遮光層8の窓部12がそれぞれ設けられる。
そして、各センサ部2の図中右側にはチャネルストップ領域(図示せず)が形成され、各センサ部2の図中左側にはチャネルストップ領域及び読み出し部(図示せず)が形成される。
【0028】
このCCD固体撮像素子10において、転送電極3,4は、第1層目の多結晶シリコン層3a,3cと第2層目の多結晶シリコン層4b,4dとより構成される。これら第1及び第2層目の多結晶シリコン層3a,3c,4b,4dは,それぞれH方向を長手方向として延在されており、垂直電荷転送部上で拡がり、センサ部2同士の間の領域では細くされるパターンに形成されている。
【0029】
図2中V方向では、第1層目の多結晶シリコン層3a、第2層目の多結晶シリコン層4b、第1層目の多結晶シリコン層3c、第2層目の多結晶シリコン層4dが、センサ部2を囲むように巡回して形成され、これら第1層目の多結晶シリコン層3a,3cと第2層目の多結晶シリコン層4b,4dは、センサ部2同士の間の領域や垂直電荷転送部上の一部で2層の多結晶シリコン層3,4の端部同士が平面上重なるように配置されている。
【0030】
第1層目の多結晶シリコン層3aには、シャント配線層7及び緩衝層11aを介して第1相のクロック信号φaが供給され、第2層目の多結晶シリコン層4bにはシャント配線層7及び緩衝層11bを介して第2相のクロック信号φbが供給される。また、第1層目の多結晶シリコン層3cにはシャント配線層7及び緩衝層11cを介して第3相のクロック信号φcが供給され、第2層目の多結晶シリコン層4dにはシャント配線層7及び緩衝層11dを介して第4相のクロック信号φbが供給される。
【0031】
図1において、第1層目の多結晶シリコン層3a,3cもしくは第2層目の多結晶シリコン層4b,4dによる転送電極と緩衝層11(11a,11b,11c,11d)との接続は、コンタクトホール5a,5b,5c,5dをそれぞれ介して行われ、緩衝層11と図示しないシャント配線層7との接続は、コンタクトホール6a,6b,6c,6dをそれぞれ介して行われる。
【0032】
図1に示すように、平面上では、転送電極3,4と緩衝層11とのコンタクトホール5a,5b,5c,5dの位置は、斜めに並んだ配置となり、1つの垂直電荷転送部だけH方向にずれた場合、1転送電極分だけV方向にずれる。
また、緩衝層11とシャント配線層7とのコンタクトホール6a,6b,6c,6dの位置は、同じ緩衝層11に対応する転送電極3,4と緩衝層1とのコンタクトホール5a,5b,5c,5dからおよそ2転送電極分だけずれたものとされ、同様に斜めに並んだものとなっている。
【0033】
さらに、図2〜図4を参照してこのCCD固体撮像素子10の構造を詳しく説明する。図2は図1の2つの垂直電荷転送部に相当する要部の拡大図、図3は図2におけるA−A断面図、図4は図2におけるB−B断面図である。
【0034】
図2に示す2つの垂直電荷転送部21,22の間には、センサ部2が設けられている。図3及び図4に示すように、垂直電荷転送部21,22上には、絶縁膜31を介して転送電極が設けられている。この転送電極は、第1相のクロック信号φaが供給される第1層目の多結晶シリコン層3a、第2相のクロック信号φbが印加される第2層目の多結晶シリコン層4b、第3相のクロック信号φcが印加される第1層目の多結晶シリコン層3c、第4相のクロック信号φdが印加される第2層目の多結晶シリコン層4dから成る。
尚、第1層目の多結晶シリコン層3a,3cとセンサ部2の間の領域が読み出し部となる。
【0035】
第1層目の多結晶シリコン層3a,3cと第2層目の多結晶シリコン層4b,4dは、垂直電荷転送部21,22の電荷転送方向に沿って絶縁膜32を介しながら交互に形成されており、第1層目の多結晶シリコン層3a,3cのそれぞれ電荷転送方向の端部では、第2層目の多結晶シリコン層4b,4dが上に重なって設けられている。
【0036】
そして、緩衝層11a,11dは、各垂直電荷転送部22,21上だけで垂直方向(転送方向に該当する)延在された略直線状のパターンとされており、絶縁膜32に形成されたコンタクトホール5a,5dを介して、第1層目の多結晶シリコン層3a、第2層目の多結晶シリコン層4dにそれぞれ接続されている。
即ち、転送電極とされる第1層目の多結晶シリコン3aや第2層目の多結晶シリコン層4dと、シャント配線層7とは直接に接続されず、緩衝層11a,11dを介して接続される。
【0037】
そして、これら緩衝層11a,11dは、層間絶縁膜33を開口したコンタクトホール6a,6dを介して夫々のシャント配線層7a,7dに接続される。
その結果、シャント配線層7aから第1相のクロック信号φaが緩衝層11aを介して第1層目の多結晶シリコン層3aに供給され、シャント配線層7dから第4相のクロック信号φdが緩衝層11dを介して第2層目の多結晶シリコン層4dに供給される。尚、第2相と第3相のクロック信号φb,φcについても同様である。
【0038】
シャント配線層7a,7dの上には層間絶縁膜34を介して転送電極3a,4bを覆うように遮光層8が設けられる。遮光層8は、センサ部2上に開口12を有して成り、この開口12を通じてセンサ部2に光が入射すると共に、転送電極3a,4bへは光が入射しないようにすることができる。
【0039】
遮光層8上は例えばBPSG(ボロン・リン・珪酸ガラス:屈折率n=1.6)から成る絶縁膜35が覆っていて、この絶縁膜35にはセンサ部2上に凹部を有している。
この凹部を埋めて例えばプラズマSiN(屈折率n=1.9)から成る高屈折材料層36が形成されて凹部に層内レンズ37が形成される。
尚、この高屈折率材料層36は、少なくとも絶縁膜35より屈折率が高い材料を用いて層内レンズ37により上方からの光が収束されるように構成する。
さらにその上には表面が平坦化された平坦化絶縁層38が形成されて、その上にオンチップレンズ39が形成されている。
【0040】
これらオンチップレンズ39と層内レンズ37とによって、入射光を集光してセンサ部2に入射させることができ、光の利用効率を向上させて感度を高くすることができる。
【0041】
尚、必要に応じて、層内レンズ37とオンチップレンズ39との間の、図3では平坦化絶縁層38となっている部分にカラーフィルターを形成してもよい。
【0042】
本実施の形態においては、特にシャント配線層7(7a,7b,7c,7d)をタングステン、モリブデン、タンタル等の高融点金属層13と、この高融点金属の窒化物層又は高融点金属の酸化物層14との積層膜により形成する。
【0043】
そして、高融点金属の窒化物又は酸化物層14の方を下地膜として、この高融点金属の窒化物又は酸化物層14によってコンタクト部6(6a,6b,6c,6d)で緩衝層11と接続することにより、緩衝層11の多結晶シリコン層或いはポリサイドとのコンタクト抵抗を低減することができると共に、その後高温熱処理した際にコンタクト部6におけるシャント配線層7と緩衝層11との反応を抑制することができる。
【0044】
また、遮光層8についても高融点金属例えばタングステンにより形成する。
シャント配線層7及び遮光層8が高融点金属を使用していることにより、後で形成される絶縁膜34,35を形成する際に、高温で熱処理することが可能になる。
【0045】
さらに、タングステンは遮光性、カバレージ、及び層間絶縁膜の耐圧が良好であるため、シャント配線層7及び遮光層8を薄く形成することができる。
これにより、撮像素子の遮光層8上端までの総厚を薄くすることができ、その結果、感度シェーディング等が改善される。
【0046】
さらに、遮光層8上の絶縁膜35は、この絶縁膜35を形成した後に、後述するように800〜900℃の高温で熱処理されて形成される。
この熱処理により、絶縁膜35がリフローされて、層内レンズ37を形成するための表面に凹部を有する形状となって形成されている。
【0047】
シャント配線にAl膜を用いた場合には、高温熱処理ができないため、絶縁膜35をリフローしてこのような層内レンズ37の屈折面を構成する凹部を有する形状とすることができない。
これに対して、本実施の形態では、シャント配線に高融点金属とその窒化物又は酸化物とを用いていて高温熱処理が可能であるため、層内レンズ37を形成して入射光を集光することができる。
【0048】
上述の2層構造のシャント配線層7を有する固体撮像素子10は、例えば次のように形成する。
まず、半導体基板を覆った絶縁膜31上に第1層目の多結晶シリコン層を堆積し、これを所定のパターンにパターニングして第1層目の多結晶シリコン層から成る転送電極3を形成する。
【0049】
次に、この第1層目の多結晶シリコン層から成る転送電極3を覆って絶縁膜32を形成した後、第2層目の多結晶シリコン層を堆積し、これを所定のパターンにパターニングして第2層目の多結晶シリコン層から成る転送電極4を形成する。
【0050】
この第2層目の多結晶シリコン層から成る転送電極4を覆って絶縁膜32を形成する。
そして、この絶縁膜32の各転送電極3a,4b,3c,4d上の位置にコンタクト部5用の開口を形成する。
【0051】
次に、コンタクト部5用の開口も覆って緩衝層11例えば多結晶シリコン層を堆積する。これを図1に示すような直線状にパターニングして緩衝層11を形成する。
【0052】
次に、緩衝層11を覆って絶縁膜33を形成し、この絶縁膜33の緩衝層11上の上記コンタクト部5より離れた位置にコンタクト部6用の開口を形成する。
【0053】
次に、コンタクト部6用の開口も覆って、タングステン等の高融点金属の窒化物層又は酸化物層14を形成し、その上に高融点金属層13を積層形成し、これら積層膜を緩衝層11と同様の直線状にパターニングして、シャント配線層7を形成する。
【0054】
次に、シャント配線層7を覆って絶縁膜34を形成した後、絶縁膜34上にタングステン等の高融点金属から成る遮光層8を形成する。
遮光層8は、センサ部2上に開口を形成し、センサ部のみに光が入射するようにする。
【0055】
次に、遮光層8上に、これを覆って例えばBPSGから成る絶縁膜35を被着形成する。そして、絶縁膜35に対して熱処理を行う。
この熱処理の条件は、好ましくは800〜900℃で5分以上とし、より好ましくは処理時間を5分〜1時間とする。
【0056】
この熱処理により、遮光層8上の絶縁膜35が、遮光層8の段差にそった表面形状から、リフローされて図3に示すように凹部を有した表面形状となる。
また、この熱処理により、パターンエッチング等によってダメージを受けて生じたシリコン基板表面の欠陥を回復させることができる。
【0057】
尚、従来、例えば高融点金属膜の下地膜に高融点金属の窒化物膜を形成して配線を形成した場合には、いわゆるランプアニールによって850℃・1分間の短い熱処理を行っているが、このランプアニールでは欠陥を充分に回復することが困難である。また、絶縁膜35もリフローされない。
【0058】
次に、絶縁膜35上に、例えばプラズマSiN等の高屈折率材料層36を形成し、絶縁膜35の凹部上に層内レンズ37を形成する。
【0059】
この後は、上面の平坦化のための平坦化絶縁層38、オンチップレンズ39を形成してCCD固体撮像素子10を製造することができる。
【0060】
このようにして、転送電極4とシャント配線層7との間に緩衝層11を有すると共に、センサ部2上に層内レンズ37を形成した構成を容易に製造することができる。
【0061】
上述の本実施の形態によれば、高融点金属層13とその下地の高融点金属の窒化物層又は酸化物層14との積層膜とによってシャント配線層7を形成しているため、シャント配線層7と緩衝層11との反応を抑制することができ、転送電極や蓄積電極と高融点金属とのこれらシャント配線層7と緩衝層11との間のコンタクト抵抗が上昇する問題を回避することができる。
【0062】
また、本実施の形態によれば、シャント配線層7と遮光層8に高融点金属例えばタングステンを用いているため、遮光層8上の絶縁膜35を形成した後、800〜900℃の温度、かつ5分以上の時間で熱処理することが可能であり、絶縁膜35を層内レンズ37を形成できるような凹部を有した表面形状にすることができる。
これにより、層内レンズ37を形成して、入射光を集光させることができ、感度を向上させると共に、スミアの発生を低減することができる。
また、この熱処理によって、ダメージを受けて生じた基板の欠陥を回復することができるため、暗電流の発生を低減することができる。
【0063】
また、本実施の形態によれば、高融点金属層から成るシャント配線層7を緩衝層11を介して転送電極3,4に接続して設けることにより、転送電極3,4を低抵抗化して、伝搬遅延を低減することができる。
このように伝搬遅延が低減されるため、固体撮像素子の駆動を高速化することができ、長い距離の転送も可能となるので撮像素子の大面積化を達成することができる。
【0064】
また、シャント配線層7により低抵抗化が図られるため、転送電極3,4を薄くしても抵抗の増大を抑えることができ、固体撮像素子の薄型化を図ることが可能になる。これにより、センサ部2から遮光層8の上端までの高さを低減して、さらに光の利用効率を上げることができる。
また、層内レンズ37を形成しても、固体撮像素子の厚さがあまり増大しないようにすることができる。
【0065】
尚、上述の実施の形態では、転送クロックを4相として説明したが、2相以上の多相であればよく、特に限定されるものではない。また、固体撮像素子を用いる撮像装置は、フレームインターライン型に限定されず、インターライン型でもよい。
【0066】
また、緩衝層11とシャント配線層7とのコンタクト部6は、緩衝層11上に接続して形成されれば良く、緩衝層11と転送電極3,4との間のコンタクト部5上に形成される構成、即ち2つのコンタクト部5,6が平面的には同一の位置であっても良い。
【0067】
上述の実施の形態では、シャント配線層7を遮光層8の下方に形成したが、遮光層8の上層に形成する構成としても良い。この場合には、シャント配線層7と緩衝層11との接続ができるように、これらのコンタクト部6周辺は遮光層8を除くパターンにする。
【0068】
また、緩衝層11を前述のように例えば多結晶シリコン層15と金属シリサイド層16との2層構造のいわゆるポリサイドにより形成することもできる。
この場合の断面図を図5に示す。
この場合には、多結晶シリコン層から成る転送電極3,4と緩衝層11の多結晶シリコン層15とによりコンタクト抵抗を充分小さくすることができる。
【0069】
また、上述の実施の形態では、緩衝層11を介してシャント配線層7と転送電極3,4とを接続したが、シャント配線層と転送電極とを直接接続した構成においても本発明を適用することができる。本発明を適用して、シャント配線層を高融点金属層の下地に高融点金属の窒化物層又は酸化物層を形成することにより、熱処理の際に転送電極の多結晶シリコンとシャント配線層との反応を抑制することができる。
【0070】
さらに、上述の実施の形態では、センサ部2上に層内レンズ37を形成した構成であったが、層内レンズ37を設けない構成であっても、本発明を適用することにより、高温の熱処理を行うことが可能になる。そして、この熱処理により、基板表面の欠陥を回復することができるため、暗電流の発生を抑制することができる。
【0071】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0072】
【発明の効果】
上述の本発明によれば、タングステンの窒化物或いは酸化物の層と、その上のタングステン層との積層膜により形成されたシャント配線によって、転送電極の低抵抗化を図ることができる。
従って、本発明によれば、配線の低抵抗化による伝搬遅延を減少することができるため、駆動の高速化及び大面積化を図ることができる。
【0073】
また、本発明によれば、シャント配線に高融点金属であるタングステンを用いているため製造の際に800〜900℃の高温の熱処理が可能であり、この熱処理を行うことにより、基板表面の欠陥を回復させて、暗電流の発生を抑制することができる。
【0074】
また、本発明によれば、タングステンの窒化物或いは酸化物の層と、その上のタングステン層との積層膜によりシャント配線層を形成するので、熱処理を行った際に転送電極等とシャント配線層との反応をタングステンの窒化物層又は酸化物層によって抑制することができ、転送電極等とのコンタクト抵抗の上昇を抑制して転送電極の低抵抗化を図ることができる。
【0075】
また、センサ上に高屈折率材料層によって層内レンズを形成する構成としたときには、入射光を集光してセンサに入射させることができるため、感度を向上させると共に、スミアを低減することができる。
特に、800〜900℃の熱処理によって絶縁膜に凹部を形成して、層内レンズを容易に形成することができる。
【0076】
本発明によれば、シャント配線を形成し、シャント配線に高融点金属であるタングステンを用いることにより、転送電極を薄くすることが可能になり、またシャント配線も薄くすることができるため、固体撮像素子の薄型化を図って、感度シェーディングを改善し、感度を向上することができる。
また、上述の層内レンズを形成した場合の固体撮像素子の厚さの増大を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る固体撮像素子の概略構成図(平面図)である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】図2のA−Aにおける断面図である。
【図4】図2のB−Bにおける断面図である。
【図5】緩衝層をポリサイド膜により形成した場合の断面図である。
【図6】シャント配線層を形成したCCD固体撮像素子の受光部周辺の断面図である。
【符号の説明】
2 センサ開口、3,3a,3c 1層目の転送電極、4,4b,4d 2層目の転送電極、5,5a,5b,5c,5d,6,6a,6b,6c,6d コンタクト部、7,7a,7b,7c,7d シャント配線層、8 遮光層、10 CCD固体撮像素子、11,11a,11b,11c,11d 緩衝層、13 高融点金属層、14 高融点金属の窒化物層(又は高融点金属の酸化物層)、15 多結晶シリコン層、16 金属シリサイド層、21,22 垂直電荷転送部、31,32,33,34,35 絶縁膜、36 高屈折材料層、37 層内レンズ、38 平坦化絶縁層、39 オンチップレンズ、V 垂直方向、H 水平方向
Claims (4)
- センサが形成された半導体基板と、
前記半導体基板上に形成され、多結晶シリコンから成る、転送電極と、
前記転送電極に多結晶シリコンを含む緩衝層を介して接続され、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜によって形成された、シャント配線とを含む
固体撮像素子。 - 前記センサの上方に形成された層内レンズをさらに含む請求項1に記載の固体撮像素子。
- センサが形成された半導体基板上に、多結晶シリコンから成る転送電極を形成する工程と、
前記転送電極上に、前記転送電極と多結晶シリコンを含む緩衝層を介して接続されるように、タングステンの窒化物又は酸化物の層とその上のタングステン層との積層膜のシャント配線層を形成する工程と、
前記センサ上に凹部を有するように絶縁膜を被着形成した後、800〜900℃の熱処理を行う工程とを有する
固体撮像素子の製造方法。 - 上記絶縁膜上に、該絶縁膜より屈折率の大きい材料膜を形成して、層内レンズを形成する工程をさらに有する請求項3に記載の固体撮像素子の製造方法。
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