JP4486443B2 - 車両用ホイール駆動装置 - Google Patents
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図9は従来の車両用ホイール駆動装置(従来技術)の概要図である。従来の車両用ホイール駆動装置200は、車体フレーム201に車軸202を固定し、車軸202にインナステータ203を設けるとともに、インナステータ203を囲うように車軸202にアウタロータ204を回転可能に取付け、アウタロータ204にホイール205を設けたものである。インホイールモータ210は、磁石211を有するインナステータ203と、コイル212を有するアウタロータ204とからなる。
インホイールモータは、リムの内部に固定した筒状のアウタロータと、このアウタロータの内部に配置するとともに車体側に連結した筒状のインナステータとを備えた車両用ホイール駆動装置において、
ディスクブレーキは、前記アウタロータに取付けたブレーキディスクと、インナステータに取付けたキャリパとからなり、
ブレーキディスクは、アウタロータのうち車幅方向外側の端部に取付けたフランジと、このフランジから車幅方向外側へ延びる連結部と、この連結部のうち車幅方向外側の端部から径内方へ延びて制動される中空円盤状のディスク部とからなり、
さらにブレーキディスクは、インホイールモータに送風する送風用フィンと、この送風用フィンからの送風を受けて回転する発電用ファンと、この発電用ファンにより駆動されて発電可能で且つ電動機の機能をも有する電動発電機と、この電動発電機で発電した電力を溜めるバッテリとを備え、
送風用フィンは、ブレーキディスクのうちディスク部側に配置し、
電動発電機は、フランジと送風用フィンとの間に配置し、ブレーキディスクの低速回転時にバッテリの電力を受けて発電用ファンを駆動する構成であり、
発電用ファンは、フランジと送風用フィンとの間に配置し、少なくとも電動発電機にて駆動されたときに前記インホイールモータを空冷する空冷ファンを兼ねたことを特徴とする。
さらには、インホイールモータを冷却する装置は、ホイールを制動するために組込まれたディスクブレーキのブレーキディスクに、単に送風用フィンを備えるだけの簡単な構成ですむ。
また、インホイールモータで発生した熱が、アウタロータからブレーキディスクに伝わったときには、その熱を送風用フィンを介して外気に放散することができる。この結果、インホイールモータで発生した熱がディスク面に伝わることを抑制することができる。
このようにして、ディスクブレーキやインホイールモータの放熱性を、より高めることができる。
ホイール及びインホイールモータが低速回転するときには、ブレーキディスク及び送風用フィンも低速回転になる。この結果、送風用フィンの送風量は減少するので空冷効果が低下する。
これに対して請求項2に係る発明によれば、ブレーキディスクの低速回転時には送風用フィンによる空冷に依存せず、電動発電機で駆動された発電用ファンによってインホイールモータを空冷することができる。例えば、上り坂を低速走行するときのように、インホイールモータが低速回転時であっても、十分にインホイールモータを冷却することができる。
しかも、インホイールモータのための電源とは別電源であるバッテリを備え、送風用フィンの送風を有効利用することによってバッテリに充電し、この充電された電力で、発電用ファンを駆動するようにしたものである。このため、インホイールモータ用の電源の電力をインホイールモータだけに有効に使うことができる。
さらには、インホイールモータを冷却する装置は、ホイールを制動するために組込まれたディスクブレーキのブレーキディスクに、単に送風用フィンを備えるだけの簡単な構成ですむ。
また、インホイールモータで発生した熱が、アウタロータからブレーキディスクに伝わったときには、その熱を送風用フィンを介して外気に放散することができる。この結果、インホイールモータで発生した熱がディスク面に伝わることを抑制することができる。
このようにして、ディスクブレーキやインホイールモータの放熱性を、より高めることができる。
ホイール及びインホイールモータが低速回転するときには、ブレーキディスク及び送風用フィンも低速回転になる。この結果、送風用フィンの送風量は減少するので空冷効果が低下する。
これに対して請求項3に係る発明によれば、ブレーキディスクの低速回転時には送風用フィンによる空冷に依存せず、電動発電機で駆動された発電用ファンによってインホイールモータを空冷することができる。例えば、上り坂を低速走行するときのように、インホイールモータが低速回転時であっても、十分にインホイールモータを冷却することができる。
しかも、インホイールモータのための電源とは別電源であるバッテリを備え、送風用フィンの送風を有効利用することによってバッテリに充電し、この充電された電力で、発電用ファンを駆動するようにしたものである。このため、インホイールモータ用の電源の電力をインホイールモータだけに有効に使うことができる。
図1は本発明に係る車両用ホイール駆動装置を搭載した車両を後方から見た構成図であり、右側におけるサスペンション20とホイール30と車両用ホイール駆動装置40の構成を表した。図2は本発明に係るサスペンション、ホイール及び車両用ホイール駆動装置の断面図であり、図1に対応させて表した。
なお、左側におけるサスペンション20とホイール30と車両用ホイール駆動装置40も右側と同じ構成なので、図示並びに説明を省略する。
車両用ホイール駆動装置40は、ホイール30のリム31内(径内方)に、ホイール30を駆動する駆動源であるインホイールモータ50及びホイール30を制動するディスクブレーキ60を組込んだ構成である。
以下、サスペンション20、ホイール30及び車両用ホイール駆動装置40について詳しく説明する。
このような車両用ホイール駆動装置40であるから、ホイール30の回転中心RC周りのスペースを有効に活用することができる。
これらのアッパ・ロアジョイント24,25の中心間を通る直線Kiは、サスペンション20のキングピン軸(キングピン中心線。仮想キングピン軸とも言う。)である。
図2及び図3に示すようにインホイールモータ50は、リム31の内側(径内方)において、サスペンション20で懸架される車幅方向内側In(図2及び図3の左側)に寄せて配置したものである。このようなインホイールモータ50は、リム31の内部に固定した筒状のアウタロータ51と、アウタロータ51の内周面に取付けた複数の永久磁石52・・・と、アウタロータ51の内部に配置するとともに車体11側(図1参照)に連結した筒状のインナステータ53と、インナステータ53の外周面に取付けた複数の電気子54・・・とを備える。
アウタロータ51は、車幅方向外側Ouの端部51aにディスク33をボルト止めすることで、リム31の内部に固定した回転部材である。インナステータ53は外周面で、軸受55,56を介し、アウタロータ51の内周面を回転可能に且つ軸方向移動を規制して支持する固定部材である。
図2に示すようにリム31の内側において、インホイールモータ50を車幅方向内側Inに寄せて配置したので、リム31の内側で車幅方向外側Ouには空きスペースSpができる。この空きスペースSpにディスクブレーキ60を配置した。
ブレーキディスク61は、全体形状が中空円盤状を呈する回転部材であって、ホイール30の回転中心RCに対して同心である。
図3及び図4に示すようにブレーキディスク61は、アウタロータ51のうち車幅方向外側Ouの端部(端面)51aに直接に取付ける中空円盤状のフランジ62と、フランジ62の内周部から車幅方向外側Ouへ延びる円筒状の連結部63と、連結部63のうち車幅方向外側Ouの端部から径内方へ延びて制動される中空円盤状のディスク部64と、からなる一体品である。
ブレーキディスク61は、ディスク部64の全体又はディスク部64のうちキャリパ71によって制動される接触部分だけを、鉄鋼等の耐摩耗性並びに耐熱性が良好な材料で構成し、残りの部分を、アルミニウム合金等の熱伝導性が良好で軽量な材料で構成することが、特に好ましい。
図3及び図5に示すようにモータ冷却装置80は、インホイールモータ50に送風する送風用ファン90と、送風用ファン90からの送風を受けて回転する発電用ファン100と、発電用ファン100により駆動されて発電可能で且つ電動機の機能をも有する電動発電機110と、電動発電機110で発電した電力を溜めるバッテリ121と、ブレーキディスク61の回転速度を検出する回転センサ122と、インホイールモータ50の温度を検出する温度センサ123と、回転センサ122並びに温度センサ123の検出信号に応じて電動発電機110を制御する制御手段124と、を備える。
充電モードは、電動発電機110からバッテリ121への充電回路を接続状態にするとともに、電動発電機110が発電機としての機能を果たすように切り換えるモードである。一方、電力供給モードは、バッテリ121から電動発電機110への電力供給回路を接続状態にするとともに、電動発電機110が電動機としての機能を果たすように切り換えて、さらに電動発電機110の回転数を制御するモードである。
以下、モータ冷却装置80について詳しく説明する。
図3及び図6に示すように送風用ファン90は、環状のハブ91と、ハブ91から径内方へ延びる中空円盤状のフランジ92と、ハブ91の外周面に一定ピッチで設けた複数の送風用フィン93・・・と、送風用フィン93・・・の外周を包囲する環状の整流カバー94と、を一体に形成した軸流ファンである。
整流カバー94は、送風用ファン90が回転したときに、送風用フィン93・・・で送られた空気が遠心力によって径外方へ放散することを抑制する部材である。
インナステータ114は外周面で、軸受116,116を介し、アウタロータ111の内周面を回転可能に且つ軸方向移動を規制して支持する固定部材である。
このような発電用ファン100は、電動発電機110におけるアウタロータ111の外周面に一定ピッチで設けた複数の発電用フィン101・・・からなる。このようにすることで、ブレーキディスク61のフランジ92と送風用ファン90(すなわち、送風用フィン93・・・)との間に、発電用ファン100を配置した。
図6及び図7(a)に示すように、送風用ファン90の各送風用フィン93・・・は、白抜き矢印Ru側とは逆方向に凸となる略円弧状で、しかも、車幅方向外側Ouから車幅方向内側Inへ向かって、白抜き矢印Ru側とは逆方向に傾斜した断面形状を呈する。
一方、発電用ファン100の各発電用フィン101・・・は、白抜き矢印Ru側に凸となる略円弧状の断面形状で、しかも、車幅方向外側Ouから車幅方向内側Inへ向かって、白抜き矢印Ru側とは逆方向に傾斜した断面形状を呈する。
つまり、矢印W2のように送風用フィン93・・・から送られた空気が発電用フィン101・・・に突き当たるときの衝撃力と、矢印W3のように発電用フィン101・・・から車幅方向内側Inへ流出するときの反動力と、の複合力が発電用ファン100を回す回転力となる。
なお、送風用ファン90は図3に示すようにホイール30に連結されているので、発電用ファン100の送風による回転力で送風用ファン90が回されることはない。
このようにした場合、送風の流れ方向W1〜W6は図7に示す方向と逆向きとなる。つまり、送風用フィン93・・・が白抜き矢印Ru方向へ回転したときには、車幅方向内側Inから車幅方向外側Ouへ送風することができる。一方、発電用フィン101・・・が逆方向Rucへ回転したときには、車幅方向外側Ouから車幅方向内側Inへ送風することができる。
なお、送風用ファン90の中心に対して発電用ファン100の中心は若干オフセットしていることが好ましい。その理由は、オフセットしていれば、送風用ファン90から発電用ファン100への送風によって、発電用ファン100が常に同一方向へ連続的に回転し、逆転を防止できるからである。
歯車131は、インナステータ53における車幅方向外側Ouの端面53c全体にわたって、ホイール30の回転中心RCと同心で設けた、一定ピッチの凹凸である。歯車131の歯先面は端面53cと平行である。
従って、回転センサ122は、検出部位を歯車131の歯先面に対向させて配置し、インナステータ53に対するブレーキディスク61の相対的な回転速度を、電磁的又は光学的に検出することができる。
ST01;インホイールモータ50のインナステータ53に対する、ブレーキディスク61の相対的な回転速度Ndを読み込む。現時点の回転速度Ndは図5の回転センサ122で検出することができる。なお、回転速度Ndはホイール30の回転速度と同一である。
YESの場合には、ブレーキディスク61が中速又は高速回転であり、この結果、送風用ファン90、すなわち送風用フィン93・・・による送風だけでインホイールモータ50を冷却するのに、送風量が足りると判断する。
一方、NOの場合には、基準回転速度Nsを超えていないので、ブレーキディスク61が低速回転(停止を含む。)であり、この結果、送風用ファン90、すなわち送風用フィン93・・・による送風だけでは、インホイールモータ50を冷却するのに送風量が不足であると判断する。
ST05;インホイールモータ50の温度Thを読み込む。現時点の温度Thは図5の温度センサ123で検出することができる。
ST06;現時点の温度Thが予め設定されている基準温度Tsを超えたか(Th>Ts)否かを調べ、YESならST07に進み、NOならST08に進む。
ST08;インホイールモータ50の温度Thが比較的低いので、低速回転制御信号を発して電動発電機110を一定の低速回転に回転制御した後に、ST01に戻る。この結果、発電用ファン100の送風量は減少する。比較的低温のインホイールモータ50を十分に冷却することができる。
すなわち本発明では、図2に示すように、インホイールモータ50のアウタロータ51と共に回転するブレーキディスク61に送風用フィン93・・・を備えたので、インホイールモータ50が回転したときには送風用フィン93・・・も回転し、インホイールモータ50に送風して冷却することができる。この結果、車両10(図1参照)を走行しながらインホイールモータ50を冷却することができる。しかも、インホイールモータ50が高速回転であるほど、送風用フィン93の風量を増大させることができる。従って、インホイールモータ50を冷却する冷却効果を、より高める。
また、インホイールモータ50で発生した熱が、アウタロータ51からブレーキディスク61に伝わったときには、その熱を送風用フィン93・・・を介して外気に放散することができる。この結果、インホイールモータ50で発生した熱がディスク面64a,64aに伝わることを抑制することができる。
このようにして、インホイールモータ50やディスクブレーキ60の放熱性を、より高めることができる。
ホイール30及びインホイールモータ50が低速回転するときには、ブレーキディスク61及び送風用フィン93・・・も低速回転になる。この結果、送風用フィン93・・・の送風量は減少するので空冷効果が低下する。
Claims (3)
- ホイールのリム内に、ホイールを駆動するインホイールモータ及びホイールを制動するディスクブレーキを組込んだ車両用ホイール駆動装置であって、
前記インホイールモータは、前記リムの内部に固定した筒状のアウタロータと、このアウタロータの内部に配置するとともに車体側に連結した筒状のインナステータとを備えた車両用ホイール駆動装置において、
前記ディスクブレーキは、前記アウタロータに取付けた中空円盤状のブレーキディスクと、前記インナステータに取付けたキャリパとからなり、
前記ブレーキディスクは、前記インホイールモータに送風する送風用フィンと、この送風用フィンからの送風を受けて回転する発電用ファンと、この発電用ファンにより駆動されて発電可能で且つ電動機の機能をも有する電動発電機と、この電動発電機で発電した電力を溜めるバッテリと、を備えたことを特徴とする車両用ホイール駆動装置。 - 前記電動発電機は、前記ブレーキディスクの低速回転時に前記バッテリから電力を供給されて前記発電用ファンを駆動する構成であり、前記発電用ファンは、少なくとも前記電動発電機にて駆動されたときに前記インホイールモータを空冷する空冷用ファンを兼ねることを特徴とした請求項1記載の車両用ホイール駆動装置。
- ホイールのリム内に且つリムと同心に、ホイールを駆動するインホイールモータ及びホイールを制動するディスクブレーキを組込んだ車両用ホイール駆動装置であって、
前記インホイールモータは、前記リムの内部に固定した筒状のアウタロータと、このアウタロータの内部に配置するとともに車体側に連結した筒状のインナステータとを備えた車両用ホイール駆動装置において、
前記ディスクブレーキは、前記アウタロータに取付けたブレーキディスクと、前記インナステータに取付けたキャリパとからなり、
前記ブレーキディスクは、前記アウタロータのうち車幅方向外側の端部に取付けたフランジと、このフランジから車幅方向外側へ延びる連結部と、この連結部のうち車幅方向外側の端部から径内方へ延びて制動される中空円盤状のディスク部とからなり、
さらに前記ブレーキディスクは、前記インホイールモータに送風する送風用フィンと、この送風用フィンからの送風を受けて回転する発電用ファンと、この発電用ファンにより駆動されて発電可能で且つ電動機の機能をも有する電動発電機と、この電動発電機で発電した電力を溜めるバッテリとを備え、
前記送風用フィンは、前記ブレーキディスクのうち前記ディスク部側に配置し、
前記電動発電機は、前記フランジと前記送風用フィンとの間に配置し、前記ブレーキディスクの低速回転時に前記バッテリの電力を受けて前記発電用ファンを駆動する構成であり、
前記発電用ファンは、前記フランジと前記送風用フィンとの間に配置し、少なくとも前記電動発電機にて駆動されたときに前記インホイールモータを空冷する空冷用ファンを兼ねたことを特徴とする車両用ホイール駆動装置。
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