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JP4489207B2 - 二次電池用非水電解液及び非水電解液二次電池 - Google Patents
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JP4489207B2 - 二次電池用非水電解液及び非水電解液二次電池 - Google Patents

二次電池用非水電解液及び非水電解液二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は充放電特性に優れた新規な非水電解液、および該非水電解液を用いた非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
非水電解液を用いた電池は、高電圧・高エネルギー密度を有し、かつ貯蔵性などの信頼性に優れているため、広く民生用電子機器の電源に用いられている。
【0003】
このような非水電解液二次電池では、負極として、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料が用いられている。特に黒鉛などの高結晶性炭素は、放電電位が平坦であるなどの特徴を有することから、現在市販されているリチウムイオン二次電池の大半の負極として用いられている。
【0004】
このような非水電解液二次電池では、通常、電解液として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどの高誘電率溶媒と炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒との混合溶媒に、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiSiF6などの電解質を混合したものが用いられている。
【0005】
しかしながら、黒鉛などの高結晶性炭素を負極に用いる場合、非水電解液中にプロピレンカーボネートや1,2-ブチレンカーボネートなどの凝固点の低い高誘電率溶媒が含まれていると、充電時に溶媒の還元分解反応が起こり、活物質であるリチウムイオンの黒鉛への挿入反応はほとんど進行しなくなり、このため特に初回の充放電効率は極端に悪くなるという問題があった。
【0006】
このため、高誘電率溶媒としては、常温で固体ではあるものの、還元分解反応が継続的にを起こりにくいエチレンカーボネートを用いており、混合する低粘度溶媒との組み合わせ方を工夫したり、様々な添加剤を加えたり、電解液中のプロピレンカーボネートの含有量を制限することなどにより、電池の低温特性向上が図られてきたが、必ずしも満足しうるものではなかった。
【0007】
【発明の目的】
本発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、黒鉛などの高結晶性炭素を負極に用いた場合であっても、溶媒の還元分解が抑制され、充放電効率の優れた非水電解液を提供することを目的とするとともに、この非水電解液を含む二次電池を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る二次電池用非水電解液は、下記一般式[1]で表される環状炭酸エステルを含む非水溶媒と、電解質からなることを特徴としている。
【0009】
【化3】
Figure 0004489207
【0010】
式[1]中、R1〜R4は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数が1〜7のアルキル基、非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基、−CH2OR5、または−CH2OCOR6であり[R5、R6は炭素原子数が1〜7のアルキル基、または非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基を示す]、かつR1〜R4のうち、少なくとも一つが非共役系不飽和結合を含む基である。
【0011】
上記一般式[1]で表される環状炭酸エステルは、R1〜R4のうち少なくとも1つに非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基を有するものが好ましい。
【0012】
また、上記一般式[1]で表される環状炭酸エステルは、R1〜R4のうち少なくとも1つに−CH2OR5、または−CH2OCOR6(R5、R6は非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基を示す)を有するものが好ましい。
【0013】
前記非共役系不飽和結合を有する炭素原子数が2〜7の炭化水素基は、アルケニル基であることが好ましい。
また、前記非水溶媒は、下記一般式[2]で表される炭酸エステルをさらに含んでいてもよい。
【0014】
【化4】
Figure 0004489207
【0015】
式中、R7およびR8は、同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。
【0016】
本発明に係る二次電池用非水電解液は、リチウムイオン二次電池用の非水電解液として好適である。
本発明に係る非水電解液二次電池は、負極活物質としてリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料を含む負極と、
電解液として上記二次電池用非水電解液とを含むことを特徴としている。
また、本発明に係る非水電解液二次電池は、負極活物質として金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料のいずれかを含む負極と、
正極活物質としてリチウムと遷移金属の複合酸化物、炭素材料またはこれらの混合物のいずれかを含む正極と、
電解液として上記二次電池用非水電解液とを含むことを特徴としている。
【0017】
前記リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料は、(002)面における面間隔距離(d002)が、0.340nm以下であることが好ましい。
【0018】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る非水電解液およびこの非水電解液を用いた非水電解液二次電池について具体的に説明する。
【0019】
本発明に係る非水電解液は、特定の環状炭酸エステルを含む非水溶媒と、電解質からなる。
環状炭酸エステル
本発明で用いられる環状炭酸エステルとしては下記一般式[1]で表されるものが使用される。
【0020】
【化5】
Figure 0004489207
【0021】
式[1]中、R1〜R4は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数が1〜7のアルキル基、非共役系不飽和結合を有する炭素原子数が2〜7の炭化水素基、−CH2OR5、または−CH2OCOR6であり(R5、R6は炭素原子数が1〜7のアルキル基、または非共役系不飽和結合を有する炭素原子数が2〜7の炭化水素基を示す)、かつR1〜R4のうち、少なくとも一つが非共役系不飽和結合を有する基である。
【0022】
本発明では、このような上記一般式[1]で表される環状炭酸エステルとして、R1〜R4のうち少なくとも1つが、非共役系不飽和結合を有する炭素原子数が2〜7の炭化水素基であるものであるか、あるいは−CH2OR5、または−CH2OCOR6(R5、R6は非共役系不飽和結合を有する炭素原子数が2〜7の炭化水素基を示す)であるものが好ましい。
【0023】
このような非共役系不飽和結合を有する炭素原子数が2〜7の炭化水素基としては、アルケニル基が好ましい。
このような式[1]で表される環状炭酸エステルとしては、
4-ビニルエチレンカーボネート、4,4-ジビニルエチレンカーボネート、4,5-ジビニルエチレンカーボネートなどのビニルエチレンカーボネート誘導体;
4-ビニル-4-メチルエチレンカーボネート、4-ビニル-5-メチルエチレンカーボネート、4-ビニル-4,5-ジメチルエチレンカーボネート、4-ビニル-5,5-ジメチルエチレンカーボネート、4-ビニル-4,5,5-トリメチルエチレンカーボネートなどのアルキル置換ビニルエチレンカーボネート誘導体;
4-アリルオキシメチルエチレンカーボネート、4,5-ジアリルオキシメチルエチレンカーボネートなどのアリルオキシメチルエチレンカーボネート誘導体;
4-メチル、4-アリルオキシメチルエチレンカーボネート、4-メチル、5-アリルオキシメチルエチレンカーボネートなどのアルキル置換アリルオキシメチルエチレンカーボネート誘導体;
4-(メタ)アクリルオキシメチルエチレンカーボネート、4,5-ジ(メタ)アクリルオキシメチルエチレンカーボネートなどの(メタ)アクリルオキシメチルエチレンカーボネート誘導体;
4-メチル-4-(メタ)アクリルオキシメチルエチレンカーボネート、4-メチル-5-(メタ)アクリルオキシメチルエチレンカーボネートなどのアルキル置換(メタ)アクリルオキシメチルエチレンカーボネート誘導体などが挙げられる。この中で、特に好ましい式[1]で表される環状炭酸エステルとしては、4-ビニルエチレンカーボネート、4,5-ジビニルエチレンカーボネート、4-ビニル-4-メチルエチレンカーボネートなどが挙げられ、最も好ましい式[1]で表される環状炭酸エステルとしては、4,5‐ジビニルエチレンカーボネートである。
【0024】
このような環状炭酸エステルには、充電時における非水溶媒の還元反応を抑制し、充放電効率を改善する効果がある。
非水溶媒
本発明に係る二次電池用非水電解液では、上記[1]式で表される環状炭酸エステルを含む非水溶媒が使用される。
【0025】
上記[1]式で表される環状炭酸エステルは、非水溶媒全体に対して0.001重量%以上、好ましくは0.01〜50重量%、さらに好ましくは0.1〜20重量%の量で添加されていることが望ましい。このような量で非水溶媒中に一般式[1]で表される環状炭酸エステルが含まれていると、充電時に起こる溶媒の還元分解反応を抑制することができる。
【0026】
本発明では、非水溶媒として、上記式[1]で表される環状炭酸エステルとともに、下記一般式[2]で表される環状炭酸エステルを含んでいてもよい。
【0027】
【化6】
Figure 0004489207
【0028】
式中、R7およびR8は同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。
このような式[2]で表される環状炭酸エステルとしては、
プロピレンカーボネート、1,2-ブチレンカーボネート、2,3-ブチレンカーボネート、1,2-ペンチレンカーボネート、2,3-ペンチレンカーボネートなどが挙げられる。
【0029】
非水溶媒中における式[2]で表される環状炭酸エステルの量は、特に限定されるものではないが、非水溶媒全量に対して、好ましくは0.1〜90重量%、さらに好ましくは10〜60重量%の量で含まれていることが望ましい。
【0030】
また、本発明で用いられる非水溶媒では、上記[1]式および[2]式で表される環状炭酸エステル以外に、鎖状炭酸エステルなどが含まれていてもよい。
鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネートなどが挙げられる。これらは1種または2種以上混合して使用してもよい。
【0031】
このような鎖状炭酸エステルが非水溶媒中に含まれていると、非水電解液の粘度を低くすることが可能となり、電解質の溶解度をさらに高め、常温または低温での電気伝導性に優れた電解液とすることできる。このため電池の充放電効率および負荷特性を改善することができる。
【0032】
このような鎖状炭酸エステルは、非水溶媒全量に対して、10〜99.9重量%、好ましくは40〜97重量%の量で含まれていることが望ましい。
一般式[2]で表される環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルとの混合比(一般式[2]で表される環状炭酸エステル:鎖状炭酸エステル)は、20:80〜85:15(重量比)であることが好ましい。
【0033】
また、一般式[2]で表される環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルとの総量と一般式[1]で表される環状炭酸エステルとの混合比(総量:一般式[1]で表される環状炭酸エステル)は、電池特性の向上、たとえば電池の充放電効率の向上および負荷特性の改善の点から、99.999:0.001〜0:100、好ましくは99.99:0.01〜50:50、特に好ましくは99.9:0.1〜80:20(いずれも重量比)であることが望ましい。
【0034】
さらにまた本発明では、非水溶媒として、上記環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステルの他に、通常電池用非水溶媒として広く使用されている溶媒を使用することも可能であり、具体的には、
ビニレンカーボネートなどの環内に二重結合を有する環状炭酸エステル、
蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの鎖状エステル、
リン酸トリメチルなどのリン酸エステル、
ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル類、
テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、
ジメチルホルムアミドなどのアミド類、
メチル-N,N-ジメチルカーバメートなどの鎖状カーバメート類、
γ-ブチロラクトンなどの環状エステル、
スルホランなどの環状スルホン類、
N-メチルオキサゾリジノンなどの環状カーバメート、
N-メチルピロリドンなどの環状アミド、
N,N-ジメチルイミダゾリドンなどの環状ウレアなどが挙げられる。
【0035】
電解質
本発明で使用される電解質としては、通常、非水電解液用電解質として使用されているものであれば、特に限定されることなく使用することができる。
【0036】
具体的には、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiOSO211、LiN(SO212)(SO213)、LiC(SO214)(SO215)(SO216)、LiN(SO2OR17)(SO2OR18)[式中、R11〜R18は、互いに同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である]、LiSiF6、LiC49SO3、LiC817SO3などのリチウム塩が好ましく使用される。これらのリチウム塩は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
【0037】
これらのうち、特に、LiPF6、LiBF4、LiOSO211、LiOSO211、LiN(SO212)(SO213)、LiC(SO214)(SO215)(SO216)、LiN(SO2OR17)(SO2OR18)が好ましい。
【0038】
特に、このような電解質は、通常、0.1〜3モル/リットル、好ましくは0.5〜2モル/リットルの濃度で非水電解液中に含まれていることが望ましい。
以上のような本発明に係る二次電池用非水電解液は、リチウムイオン二次電池用の非水電解液として好適である。また本発明の非水電解液は、一次電池用の非水電解液としても用いることが出来る。
【0039】
非水電解液二次電池
本発明に係る非水電解液二次電池は、
負極活物質として金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムイオンのドープ・脱ドーブが可能な炭素材料のいずれかを含む負極と、
正極活物質としてリチウムと遷移金属の複合酸化物、炭素材料またはこれらの混合物のいずれかを含む正極と、
前記の非水電解液とから構成されている。
【0040】
このような非水電解液二次電池は、たとえば円筒型非水電解液二次電池に適用できる。円筒型非水電解液二次電池は、図1に示すように負極集電体9に負極活物質を塗布してなる負極1と、正極集電体10に正極活物質を塗布してなる正極2とを、非水電解液を注入されたセバレータ3を介して巻回し、巻回体の上下に絶縁板4を載置した状態で電池缶5に収納してなるものである。電池缶5には電池蓋7が封口ガスケット6を介してかしめることにより取り付けられ、それぞれ負極リード1 1および正極リード12を介して負極1あるいは正極2と電気的に接続され、電池の負極あるいは正極として機能するように構成されている。なおセパレータは多孔性の膜である。
【0041】
この電池では、正極リード12は、電流遮断用薄板8を介して電池蓋7との電気的接続がはかられていてもよい。このような電池では、電池内部の圧力が上昇すると、電流遮断用薄板8が押し上げられ変形し、正極リード12が上記薄板8と溶接された部分を残して切断され、電流が遮断されるようなっている。
【0042】
このような負極1を構成する負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合金、リチウムイオンをドーブ・脱ドーブすることが可能な炭素材料のいずれを用いることができるが、これらのうちで、リチウムイオンをドーブ・脱ドーブすることが可能な炭素材料を用いることが好ましい。このような炭素材料は、黒鉛などの高結晶性炭素であっても非晶質炭素であってもよく、黒鉛活性炭、炭素繊維、カーボンブラック、メソカーボンマイクロビーズ等あらゆる炭素材料が用いられる。
本発明の非水電解液は、電池の負極がリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な炭素材料,特に黒鉛などの高結晶性炭素材料である場合に、効果(すなわち、溶媒の還元分解が抑制され,電池の充放電効率が向上するという効果)が顕著である。
【0043】
本発明では、負極活物質として特に、X線解析で測定した(002)面の面間隔(d002)が0.340nm以下の炭素材料が好ましく、特に、密度が1.70g/cm3以上である黒鉛またはそれに近い性質を有する高結晶性炭素材料が望ましく、このような炭素材料を使用すると、電池のエネルギー密度を高くすることができる。
【0044】
正極2を構成する正極活物質としては、MoS2、TiS2、MnO2、V25などの遷移金属酸化物および遷移金属硫化物、LiCoO2、LiMnO2、LiMn24、LiNiO2などのリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物が挙げられる。このうち、特にリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。また、負極がリチウム金属またはリチウム合金である場合は、正極として炭素材料を用いることもできる。さらにまた、正極として、リチウムと遷移金属の複合酸化物と炭素材料との混合物を用いることもできる。
【0045】
また、本発明に係る非水電解液二次電池は、図2に示すようなコイン型非水電解液二次電池にも適用することができる。
図2のコイン型非水電解液二次電池では、円盤状負極13、円盤状正極14、セバレータ15およびステンレスの板17が、負極13、セパレータ15、正極14、ステンレスの板17の順序に積層された状態で、電池缶16に収納され、電池缶(蓋)19がガスケット18を介してかしめることにより取り付けられている。負極13、セパレータ15、正極14としては、前記と同様のものが使用される。電池缶16、電池缶(蓋)19としては、電解液で腐食しにくいステンレスなどの材質のものが使用される。
【0046】
なお、本発明に係る非水電解液二次電池は、電解液として以上説明した非水電解液を含むものであり、電池の形状などは図1および図2に示したものに限定されず、角型などであってもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明に係る二次電池用非水電解液は黒鉛などの高結晶性炭素を負極に用いた場合に起こるプロピレンカーボネートなどの溶媒の還元分解反応を抑制し、このような非水電解液を用いた非水電解液二次電池は、充放電特性に優れ、低温における電池特性に優れる。また、本発明に係る二次電池用非水電解液は、リチウムイオン二次電池用の非水電解液として特に好適である。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0049】
【実施例1】
<非水電解液の調製>
プロピレンカーボネート(PC)とジメチルカーボネート(DMC)とを、PC:DMC=43:57(重量比)の割合で混合した後、この混合溶媒99重量部に対して、ビニルエチレンカーボネート(VEC:下式)を1重量部添加しビニルエチレンカーボネートが非水溶媒全体(PCとDMCとビニルエチレンカーボネートとの合計量)に対して1重量%となるよう非水溶媒を調製した。次に電解質であるLiPF6を非水溶媒に溶解し、電解質濃度が1.0mol/lとなるように非水電解液を調製した。
【0050】
【化7】
Figure 0004489207
【0051】
<負極の作製>
負極13は、以下のようにして作製した。
大阪ガス(株)製のメソカーボンマイクロビーズ(商品名:MCMB6-28、密度2.17g/cm3)の炭素粉末90重量部と結着剤のポリフッ化ビニリデン(PVDF)10重量部とを混合し、溶剤のN-メチルピロリドンに分散させ、負極合剤スラリー(ペースト状)を調製した。
【0052】
この負極合剤スラリーを厚さ20μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し、乾燥させた後、帯状の炭素負極を得た。このような負極合剤の厚さは25μmであった。さらに、この帯状電極を直径15mmの円盤状に打ち抜いた後、圧縮成形し負極電極13とした。
<正極の作製>
正極14は、以下のようにして作製した。
【0053】
本庄ケミカル(株)製のLiCoO2(製品名:HLC-21、平均粒径8μm)微粒子91重量部と、導電材のグラファイト6重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極合剤を調製し、N-メチルピロリドンに分散させることにより、正極合剤スラリーを得た。
【0054】
このスラリーを厚さ20μmの帯状アルミニウム箔製正極集電体に塗布し、乾燥させ、圧縮成形して、帯状正極を得た。このような正極合剤の厚さは40μmであった。さらにこの帯状電極を直径15mmの円盤状に打ち抜くことにより正極電極14とした。
<電池の作製>
このようにして得られた円盤状負極13、円盤状正極14、およびセパレータ15(厚さ25μm、直径19mmの微多孔性ポリプロピレンフィルム)を図2に示すようにステンレス製の2032サイズの電池缶16に、負極13、セパレータ15、正極14の順序で積層したのち、セパレータ15に前記非水電解液を注入した。その後、ステンレス製の板17(厚さ2.4mm、直径15.4mm)を収納した後、ポリプロピレン製のガスケット18を介して、電池缶(蓋)19をかしめることにより、電池内の気密性を保持し、直径20mm、高さ3.2mmのボタン型非水電解液二次電池を作製した。
<放電容量の測定>
こうして得られた非水電解液二次電池の放電容量を室温にて測定した。なお、本実施例では、負極にLi+がドープされる電流方向を充電、脱ドープされる電流方向を放電とした。充電は、4.1V、1mA定電流定電圧充電方法で行い、充電電流が50μA以下になった時点で終了とした。放電は、1mA定電流で行い、電圧が2.7Vに達した時点で終了した。この充放電サイクルの充電容量と放電容量とから、次式により充放電効率を計算した。結果を表1に示す。
【0055】
【数1】
Figure 0004489207
【0056】
【実施例2】
実施例1において、混合溶媒の重量比PC:DMCを43:57とし、ビニルエチレンカーボネートの代わりに4,5-ジビニルエチレンカーボネート(下式)を使用した以外は実施例1と同様にして、電池の充放電効率を評価した。結果を表1に示す。
【0057】
【化8】
Figure 0004489207
【0058】
【実施例3】
実施例2において、4,5-ジビニルエチレンカーボネートの添加量をPCとDMCとの総量99.5重量部に対し、0.5重量部(0.5重量%)にした以外は、実施例2と同様にして、電池の充放電効率を評価した。結果を表1に示す。
【0059】
【実施例4】
実施例2において、4,5-ジビニルエチレンカーボネートの添加量をPCとDMCとの総量95重量部に対し、5重量部(5重量%)にした以外は、実施例2と同様にして、電池の充放電効率を評価した。結果を表1に示す。
【0060】
【実施例5】
実施例1において、ビニルエチレンカーボネートの代わりに4-メチル-4-ビニルエチレンカーボネート(下式)を使用した以外は実施例1と同様にして、電池の充放電効率を評価した。結果を表1に示す。
【0061】
【化9】
Figure 0004489207
【0062】
【実施例6】
実施例1において、ビニルエチレンカーボネートの代わりにアリルオキシメチルエチレンカーボネート(下式)を使用した以外は実施例1と同様にして、電池の充放電効率を評価した。結果を表1に示す。
【0063】
【化10】
Figure 0004489207
【0064】
【実施例7】
実施例1において、ビニルエチレンカーボネートの代わりにメタクリルオキシメチルエチレンカーボネート(下記式)を使用した以外は実施例1と同様にして、電池の充放電効率を評価した。結果を表1に示す。
【0065】
【化11】
Figure 0004489207
【0066】
【表1】
Figure 0004489207

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の一実施例を示す円筒型電池の概路断面図である。
【図2】本発明の非水電解液二次電池の一実施例を示すコイン電池の概略断面図である。
【符号の説明】
1,13・・・・負極
2,14・・・・正極
3,15・・・・セパレータ
4,11・・・・絶縁板
5,16・・・・電池缶
6・・・・封口ガスケット
7・・・・電池蓋
8・・・・電流遮断用薄板
9・・・・負極集電体
10・・・・正極集電体
11・・・・負極リード
12・・・・正極リード
17・・・・ステンレス製の板
18・・・・ガスケット
19・・・・電池缶(蓋)

Claims (12)

  1. 負極活物質としてリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料を含む負極とする二次電池用非水電解液であって
    一般式[1]で表される環状炭酸エステルを0.01〜5重量%の範囲で含む非水溶媒と、電解質からなることを特徴とする二次電池用非水電解液。
    Figure 0004489207
    (式[1]中、R1〜R4は、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素原子数が1〜7のアルキル基、非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基、−CH2OCH2CH=CH2 または−CH2OCOR6であり[R6は炭素原子数が1〜7のアルキル基、または非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基を示す]、かつR1〜R4のうち、少なくとも一つが非共役系不飽和結合を含む基である。)
  2. 上記一般式[1]で表される環状炭酸エステルが、R1〜R4のうち少なくとも1つに非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  3. 上記一般式[1]で表される環状炭酸エステルが、R1〜R4のうち少なくとも1つに−CH2OCH2CH=CH2、または−CH2OCOR6(R6は非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基を示す)を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用非水電解液。
  4. 前記非共役系不飽和結合を含む炭素原子数が2〜7の炭化水素基が、アルケニル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  5. 前記非水溶媒が、下記一般式[2]で表される環状炭酸エステルをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
    Figure 0004489207
    (式中、R7およびR8は、同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
  6. 非水溶媒が式[2]で表される環状炭酸エステルとともに、鎖状炭酸エステルを含むことを特徴とする請求項5に記載の非水電解液。
  7. 非水溶媒中に式[2]で表される環状炭酸エステルとともに、鎖状炭酸エステルを含み、かつ、式[2]で表される環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルとの混合比(一般式[2]で表される環状炭酸エステル:鎖状炭酸エステル)は、20:80〜85:15(重量比)であることを特徴とする請求項6に記載の非水電解液。
  8. 電解質がリチウム塩であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  9. 二次電池用非水電解液がリチウムイオン二次電池用電解液であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の二次電池用非水電解液。
  10. 負極活物質としてリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料を含む負極と、電解液として請求項1〜9のいずれかに記載の二次電池用非水電解液とを、含むことを特徴とする非水電解液二次電池。
  11. 負極活物質として、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料を含む負極と、正極活物質としてリチウムと遷移金属の複合酸化物、炭素材料またはこれらの混合物のいずれかを含む正極と、電解液として請求項1〜9のいずれかに記載の二次電池用非水電解液とを、含むことを特徴とする非水電解液二次電池。
  12. 前記リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料は、(002)面における面間隔距離(d002)が、0.340nm以下であることを特徴とする請求項10または11に記載の非水電解液二次電池。
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