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JP4490659B2 - 下水処理システム - Google Patents
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JP4490659B2 - 下水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、下水処理場、産業排水処理設備等において、微生物を利用して下水(産業排水を含む)中の有機物や固形物や栄養塩類などの汚濁物質を分解除去する下水処理システムに関するものである。
一般に、下水処理場においては、活性汚泥中に含まれる微生物が有する汚濁物質分解作用を利用する処理が行われている。このような活性汚泥微生物により、比較的分解の容易な易分解性物質を資化して除去することができる。しかし、処理対象となる下水中には、このような活性汚泥微生物では充分に分解しきれない、例えばフミン酸、フルボ酸、油分等の難分解性物質が多く含まれていることがある。そこで、最近は、活性汚泥微生物のような易分解性物質処理微生物の他に、難分解性物質処理微生物を併用することも行われている。
ここで、難分解性物質を処理する技術としては、例えば特許文献1〜3に開示されているものがある。特許文献1には、担子菌に対して糖類を基質として好気条件下で培養することにより難分解性物質であるフミン酸を処理する微生物の増殖技術が開示されている。特許文献2には、バチルスなどの微生物群とフミン酸及び分解酵素とを汚水へ供給して浄化処理する技術が開示されている。特許文献3には、バチルスなどの微生物群と、フミン酸を含む基質とを混合した微生物剤が開示されている。
これらの特許文献1〜3により図11のような従来システムが考えられる。下水が最初沈殿池1に導入されると、最初沈殿池1内では大きな固形物が沈殿分離され、上澄み液が反応槽2内に送出されるようになっている。この反応槽2内には有用微生物である易分解性物質処理微生物(活性汚泥微生物)3及び難分解性物質処理微生物4が存在している。したがって、反応槽2内において、活性汚泥等の易分解性物質は易分解性物質処理微生物3の分解・資化機能により低減され、フミン酸等の難分解性物質は難分解性物質処理微生物4の分解・資化機能により低減されるようになっている。そして、易分解性物質及び難分解性物質が低減された処理水は下流側の最終沈殿池5に送られて資化増殖した微生物が沈殿分離された後、塩素混和池6に送られるようになっている。塩素混和池6に送られた処理水は消毒剤である塩素と混和され、この処理水中に含まれる大腸菌群等の有害微生物の殺菌が行われた後、河川へ放流水として放流されるようになっている。
最終沈殿池5の底部には水配管7が設けられており、沈殿した微生物は返送汚泥として返送汚泥ポンプ8により反応槽2の前段側に返送され、また残りは余剰汚泥として余剰汚泥ポンプ9により汚泥処理プロセスへ供給されるようになっている。
反応槽2の底部には散気管10が配設されている。この散気管10には、バルブ11を介してブロア12からエアが送りこまれるようになっており、このエアが気泡13となって反応槽2内の水に供給されるようになっている。そして、この気泡13により水中に溶解した溶存酸素が易分解性物質処理微生物3と接触混合し、この混合の過程で易分解性物質の資化が行われる。
培養槽14には培養液15が貯溜されており、この培養液15中に難分解性物質処理微生物4が培養されている。培養槽14の底部には散気管16が配設されており、この散気管16にはコンプレッサ17からエアが送りこまれ、このエアが気泡18となって培養液15中に供給されるようになっている。また、培養液15には、難分解性物質処理微生物4の栄養源となる基質19が投入されるようになっている。この基質19と、気泡18により供給される酸素とにより培養液15中に存在する難分解性物質処理微生物4が高速で増殖されることになる。
一般に、難分解性物質処理微生物4は易分解性物質処理微生物3ほどには強い繁殖力を持たず、また、易分解性物質処理微生物3により補食されたり淘汰されたりするという性質を持っている。したがって、反応槽2の運転がある程度の期間行われると、反応槽2内の難分解性物質処理微生物4の数は次第に減少し、そのため反応槽2での難分解性物質の処理機能が次第に低下してくる。培養槽14は、このような難分解性物質処理微生物4の性質を考慮して設けられたものであり、供給ポンプ20により培養槽14内の難分解性物質処理微生物4が反応槽2内へ供給され補充されることにより、難分解性物質処理微生物4の減少を抑制し、難分解性物質に対する処理機能の低下の防止が図られるようになっている。
特開平2−18000号公報 特開平5−305296号公報 特開平10−277586号公報
しかし、難分解性物質処理微生物4は、バチルス属などの自然界の土壌から採取されスクリーニングされた微生物であり、下水処理場の環境には馴染みにくい微生物である。つまり、難分解性物質処理微生物4を補食する易分解性物質処理微生物3が存在したり、送りこまれる下水中に難分解性物質処理微生物4の増殖を阻害する成分が含まれていたり、BOD-SS負荷やHRT(水理学的滞留時間)等の水処理運転条件が合わなかったりすることなどがあるために、通常、難分解性物質処理微生物4が反応槽2内の環境に適応するのは困難である。そのため、多くの難分解性物質処理微生物4が死滅して、その数が減少し、難分解性物質の処理機能を一定レベル以上に向上させることができなかった。
図12はこのような情況を示す特性図であり、(a)は培養槽14内における難分解性物質処理微生物4の濃度X1、(b)は反応槽2内における難分解性物質処理微生物4の濃度X2、(c)は河川に放流される放流水に含まれる難分解性物質の濃度S1をそれぞれ示している。
この図において、時刻t1,t2,t3は供給ポンプ20が運転されるタイミングを示している。(a)に示されるように、各時刻で供給ポンプ20が起動された直後は、培養槽14内の難分解性物質処理微生物4の濃度X1は一時的に低下するが、その後再増殖されるために濃度X1は再び元のレベルに復帰する。一方、反応槽2では、(b)に示されるように、供給ポンプ20の起動直後は培養槽14からの供給により難分解性物質処理微生物4の濃度X2は一時的に増加するが、上述した易分解性物質処理微生物3による補食や下水中の増殖阻害成分、あるいは水処理運転の不適合などの影響により間もなく減少してしまう。結局、(c)に示されるように、放流水中の難分解性物質の濃度S1は供給ポンプ20の起動直後に一時的に低減されるものの直ぐに元のレベルに戻ってしまい、充分な難分解性物質処理能力を得ることができなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、難分解性物質処理微生物の減少を抑制し、難分解性物質に対する充分な処理機能を確保することが可能な下水処理システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、易分解性物質処理微生物と共に難分解性物質処理微生物が存在しており、この難分解性物質処理微生物が有する分解・資化機能を利用して導入下水中に含まれる難分解性物質の除去を行う反応槽と、前記難分解性物質処理微生物が培養されており、前記反応槽内の難分解性物質処理微生物が低減した場合に、この難分解性物質処理微生物を前記反応槽に対して補充する培養槽と、を備えた下水処理システムにおいて、前記反応槽の下流側に位置する個所であって且つシステム外部の河川へ放流水を排出する排出口付近の個所から、馴化された難分解性物質処理微生物が存在している河川底泥を含む水を前記培養槽へ還流させる馴化微生物還流手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記培養槽に対し、人工的に生成した基質の供給、又はシステム内部の所定個所から採取した難分解性物質の基質としての供給を、行う基質供給手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記反応槽の下流側に最終沈殿池が設置されると共に、該最終沈殿池の一部の領域に前記難分解性物質処理微生物が存在しており、前記培養槽で培養している前記難分解性物質処理微生物の補充を、前記反応槽に代えて該最終沈殿池に対して行うようにした、ことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記反応槽内及び前記培養槽内には、各下水中及び培養液中に外部空気を供給するための散気管が配設されており、これら両散気管に対する外部空気の供給は1台のブロアを共用して行う、ことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記反応槽に存在する難分解性物質処理微生物を第1の難分解性物質処理微生物、この第1の難分解性物質処理微生物を培養する前記培養槽を第1の培養槽、前記還流手段を第1の還流手段とした場合に、前記反応槽の上流側に最初沈殿池が設置されると共に、この最初沈殿池に存在する第2の難分解性物質処理微生物を培養する第2の培養槽が設置され、この最初沈殿池又はその付近の個所から馴化された第2の難分解性物質処理微生物を含む水を該第2の培養槽へ還流させる第2の還流手段が設けられており、前記第2の還流手段により前記第2の難分解性物質処理微生物が前記最初沈殿池に対して補充される、ことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記反応槽に存在する難分解性物質処理微生物を第1の難分解性物質処理微生物、この第1の難分解性物質処理微生物を培養する前記培養槽を第1の培養槽、前記還流手段を第1の還流手段とした場合に、前記反応槽の下流側に最終沈殿池が設置されると共に、この最終沈殿池に存在する第2の難分解性物質処理微生物を培養する第2の培養槽が設置され、この最終沈殿池又はその付近の個所から馴化された第2の難分解性物質処理微生物を含む水を該第2の培養槽へ還流させる第2の還流手段が設けられており、前記第2の還流手段により前記第2の難分解性物質処理微生物を前記最終沈殿池に対して補充する、ことを特徴とする。
以上のように、本発明に係る下水処理方法及び下水処理システムによれば、難分解性物質処理微生物の減少を抑制し、難分解性物質に対する充分な処理機能を確保することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る下水処理システムの構成図である。図1が図11と異なる点は、河川の下水処理場放流口付近の底泥23を含む水を、馴化微生物還流手段としての供給ポンプ24が培養槽14に供給するようになっている点である。
放流口付近の底泥23は、フミン酸等の難分解性物質を多く含んでいる放流水と接触しているので、その中には下水処理場の環境に馴化され、これらの難分解性物質を処理可能な難分解性物質処理微生物が存在している。したがって、この底泥23を含んでいる水を供給ポンプ24により培養槽14内に供給してやれば、培養槽14内には馴化された難分解性物質処理微生物4Aが投入される。そして、図1の構成では、この下水処理場の環境に馴化された難分解性物質処理微生物4Aを、培養槽14内で培養し増殖して供給ポンプ20により反応槽2内に供給するようになっている。
この難分解性物質処理微生物4Aは、下水処理場の環境に馴化されているために、易分解性物質処理微生物3に補食されたり、下水中の水質成分により増殖が阻害されたりすることがなく、また、BOD-SS負荷やHRT(水理学的滞留時間)等の水処理運転条件にも合致する。したがって、反応槽2における難分解性物質に対する処理機能を向上させることができる。
図2は、反応槽2における難分解性物質に対する処理機能の向上を示す特性図であり、(a)は培養槽14内における難分解性物質処理微生物A4の濃度X1、(b)は反応槽2内における難分解性物質処理微生物4Aの濃度X2、(c)は河川に放流される放流水に含まれる難分解性物質の濃度S1をそれぞれ示している。
この図において、時刻t1,t2,t3は供給ポンプ20が運転されるタイミングを示している。(a)に示されるように、各時刻で供給ポンプ20が起動された直後は、培養槽14内の難分解性物質処理微生物4Aの濃度X1は一時的に低下するが、その後再増殖されるために濃度X1は再び元のレベルに復帰する。この特性は図12の場合と同様である。一方、反応槽2では、(b)に示されるように、時刻t1で供給ポンプ20が起動されると培養槽14からの供給により難分解性物質処理微生物4Aの濃度X2は、時刻t1直後は急激に増加し、その後は時刻t2まで減少することなく緩やかに増加し続ける。そして、時刻t2で供給ポンプ20が再度起動されると、濃度X2は、時刻t2直後は急激に増加し、その後は時刻t3まで減少することなく緩やかに増加し続ける。時刻t3以降も同様の状態で濃度X2が増加する。
したがって、塩素混和池6から放流される放流水中の難分解性物質の濃度S1も、(b)に示した濃度X2の増加に対応するように、元のレベルに戻ることなく低減され続け、充分な難分解性物質処理能力を示す結果となっている。なお、本実施形態では、供給ポンプ20の運転を時刻t1,t2,t3のタイミングで示すように間欠的な運転としているが、供給量を調整しながら連続的な運転とすることも可能である。
図3は、本発明の第1の参考例に係る下水処理システムの構成図である。図3が図1と異なる点は、馴化微生物還流手段としての供給ポンプ24が、塩素混和池6の出口付近の放流水を培養槽14に供給するようになっている点である。このような塩素混和池6の出口付近の放流水中に含まれる難分解性物質処理微生物4Aは消毒剤である塩素の存在にかかわらず生存してきたものである。したがって、このような微生物を培養槽14に供給することにより、耐塩素性を有する難分解性物質処理微生物4Aを獲得し、これを増殖して反応槽2へ供給することができる。
図4は、本発明の第2の参考例に係る下水処理システムの構成図である。この図4では、図1及び図3において省略されていた汚泥処理系が図示されている。すなわち、余剰汚泥ポンプ9からの余剰汚泥は汚泥濃縮槽25に送られ、ここで濃縮された後、濃縮汚泥ポンプ26により汚泥消化槽27に送られる。汚泥消化槽27で消化された汚泥は、消化汚泥ポンプ28により汚泥脱水機29に送られて脱水され、この脱水作用により液状から固形状つまりケーキのような形状をした所謂「脱水ケーキ」が生成される。また、最初沈殿池1の底部からは生汚泥引抜ポンプ30により生汚泥が引き抜かれ、この生汚泥が余剰汚泥ポンプ9からの余剰汚泥と共に汚泥濃縮槽25に送られて処理されるようになっている。
そして、供給ポンプ24は汚泥濃縮槽25の底部から濃縮汚泥を引き抜き、これを培養槽14に供給するようになっている。この濃縮汚泥中には難分解性物質処理微生物4Aが生息しているが、この濃縮汚泥中には、また活性汚泥微生物などの易分解性物質処理微生物3も生息している。したがって、この難分解性物質処理微生物4Aは易分解性物質処理微生物3との共存可能性が大きく、易分解性物質処理微生物3が増殖した汚泥を減量化する機能を有している。なお、図4では、汚泥濃縮槽25からの汚泥を培養槽14に供給する例を示したが、汚泥消化槽27からの汚泥や汚泥脱水機29からの汚泥、あるいは最終沈殿池5からの汚泥を引き抜き、これを培養槽14に供給する構成としてもよい。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る下水処理システムの構成図である。図5が図1と異なる点は、最終沈殿池5から塩素混和池6に送出される処理水が基質供給ポンプ31により培養槽14に供給されるようになっている点である。すなわち、この処理水中には難分解性物質が含まれれており、この難分解性物質は培養槽14内に生息している難分解性物質処理微生物4Aの栄養源つまり基質となり得るものである。したたがって、この難分解性物質を基質供給ポンプ31により培養槽14内に供給することにより、難分解性物質処理微生物4Aを高速に増殖することができるようになる。
なお、上記した例は、最終沈殿池5から排出される処理水の一部を培養槽14に対する基質として流用した例を示したが、予め基質として用いることを前提に人工的に生成したものを培養槽14に供給する構成とすることもできる。また、この基質は基質供給ポンプ31を用いなくても、手動により培養槽14内に投入することは可能である。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る下水処理システムの構成図である。図1の構成では、供給ポンプ20が培養槽14から難分解性物質処理微生物4Aが含まれている培養液15を反応槽2に供給する構成となっていたが、この第3の実施形態では、最終沈殿池5内に仕切壁32を設けることにより難分解性物質処理微生物4Aが生息する領域R1を形成し、この領域R1に供給ポンプ20が培養槽14からの難分解性物質処理微生物4Aの供給・補充を行う構成としている。
この図6の構成によれば、反応槽2を易分解性物質処理微生物3が主として存在する場所とし、最終沈殿池5の領域R1を難分解性物質処理微生物4Aが主として存在する場所であるというように、2種類の微生物を別個の場所に截然と区分することができるので、これら2種類の微生物の管理を容易に行うことができるというメリットがある。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る下水処理システムの構成図である。図7が図1と異なる点は、培養槽14内の散気管16にエアを供給するコンプレッサ17を省略し、その代わりにブロア12からのエアをバルブ33を介して散気管16に供給するようにした点である。このように、1台のブロア12を反応槽2及び培養槽14の双方の散気管10,16に対して共用することにより、コンプレッサ17を省略することができると共に、電力消費量を低減することができ省エネルギー化を図ることができる。
この場合、培養槽14に攪拌機(図示せず)を配設し、その攪拌動作により気泡18内に含まれる酸素と難分解性物質処理微生物4Aとの接触を活発に行わせるようにして増殖速度を速くする構成を採用することもできる。また、培養槽14の上部を密閉構造にして培養槽14内部を嫌気状態にすることにより、嫌気性の難分解性物質処理微生物4Aを培養することができる。
図8は、本発明の第5の実施形態に係る下水処理システムの構成図である。この実施形態は、図1の構成に別の培養槽を追加し、異なる性質を有する難分解性物質処理微生物を反応槽2とは異なる槽に補充するようにしたものである(なお、この図8では、図1において符号4,14,20,24で表されていた構成要素について、「A」を付した符号にすると共に、その名称の頭に「第1の」という文言を付して、同様の機能を有する構成要素の相違を明確にしている。)。
すなわち、最初沈殿池1から反応槽2へ向けて送出される下水の一部が第2の供給ポンプ24Bにより第2の培養槽14B内に供給されるようになっている。この下水中には、下水処理場の環境に馴化された第2の難分解性物質処理微生物4Bが含まれており、この第2の難分解性物質処理微生物4Bを培養槽14B内で増殖することができる。そして、第2の供給ポンプ20Bは、この増殖した第2の難分解性物質処理微生物4Bを最初沈殿池1内に供給するようになっている。
上記の第2の難分解性物質処理微生物4Bは、第1の難分解性物質処理微生物4Aとは異なる機能を有するものである。例えば、第2の難分解性物質処理微生物4Bは、セルロースなどの高分子有機物の他に、硫化水素などの無機物も分解する機能を有している。また、嫌気状態活性化機能を有しており、嫌気部が設けられている曝気槽に適用することができる。なお、図8に示した例では、この第2の難分解性物質処理微生物4Bを最初沈殿池1の出口付近から採取して第2の培養槽14Bに送りこむ構成を示したが、最初沈殿池1から採取してもよく、あるいは最初沈殿池1の更に上流側に位置するポンプ井や流入渠などから採取する構成とすることもできる。
図9は、本発明の第6の実施形態に係る下水処理システムの構成図である。図9が図8と異なる点は、第2の供給ポンプ24Bが最終沈殿池5の底部から引き抜かれる処理水の一部を第2の培養槽14Bに供給し、第2の供給ポンプ20Bが、増殖された第2の難分解性物質処理微生物4Bを最終沈殿池5に対して補充するようになっている点である。
但し、図9における第2の難分解性物質処理微生物4Bは、図8における微生物4Bとは異なる性質を有するものである。この図9における微生物4Bは、図4において供給ポンプ24により培養槽14に供給される汚泥濃縮槽25からの濃縮汚泥中に含まれる微生物に近い性質を有するものであり、易分解性物質処理微生物3との共存可能性が大きく、易分解性物質処理微生物3が増殖した汚泥を減量化する機能を有している。
図10は、本発明の第3の参考例に係る下水処理システムの構成図である。この参考例は、図4の構成における汚泥濃縮槽25から濃縮汚泥以外の水を返流ポンプ34により最初沈殿池1に返流する構成としたものである。つまり、汚泥濃縮槽25から濃縮汚泥ポンプ26を介して汚泥消化槽27へ送出されるのは濃縮汚泥であり、それ以外の水は、通常、別の水処理系に送出して処理する必要がある。本実施形態では、この濃縮汚泥以外の水成分を最初沈殿池1に戻すようにしている。
そして、この返流される水成分中には、下水よりも高濃度のアンモニア性窒素やリンが存在するので、必ずしも難分解性物質処理微生物とは言えないが、窒素分解機能やリン負荷耐性機能、あるいは低PH耐性機能等を有する微生物が含まれている。したがって、このような微生物を供給ポンプ20により反応槽2内に送りこむことによって、反応槽2での水処理機能を向上させることができる。
なお、図10では、汚泥濃縮槽25からの水を最初沈殿池1へ返流する構成につき示したが、汚泥消化槽27又は汚泥脱水機29からの水を最初沈殿池1へ返流する構成としてもよく、あるいは更に、汚泥濃縮槽25、汚泥消化槽27、及び汚泥脱水機29の全ての槽からの水を最初沈殿池1へ返流する構成としてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る下水処理システムの構成図。 図1の反応槽2における難分解性物質に対する処理機能の向上を示す特性図であり、(a)は培養槽14内における難分解性物質処理微生物A4の濃度X1、(b)は反応槽2内における難分解性物質処理微生物4Aの濃度X2、(c)は河川に放流される放流水に含まれる難分解性物質の濃度S1をそれぞれ示している。 本発明の第1の参考例に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第2の参考例に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第2の実施形態に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第3の実施形態に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第4の実施形態に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第5の実施形態に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第6の実施形態に係る下水処理システムの構成図。 本発明の第3の参考例に係る下水処理システムの構成図。 従来例に係る下水処理システムの構成図。 図11の構成についての課題を説明するための特性図であり、(a)は培養槽14内における難分解性物質処理微生物4の濃度X1、(b)は反応槽2内における難分解性物質処理微生物4の濃度X2、(c)は河川に放流される放流水に含まれる難分解性物質の濃度S1をそれぞれ示している。
符号の説明
1 最初沈殿池
2 反応槽
3 易分解性物質処理微生物
4 難分解性物質処理微生物
4A 第1の難分解性物質処理微生物
4B 第2の難分解性物質処理微生物
5 最終沈殿池
6 塩素混和池
7 水配管
8 返送汚泥ポンプ
9 余剰汚泥ポンプ
10 散気管
11 バルブ
12 ブロア
13 気泡
14 培養槽
14A 第1の培養槽
14B 第2の培養槽
15 培養液
16 散気管
17 コンプレッサ
18 気泡
19 基質
20 供給ポンプ
20A 第1の供給ポンプ
20B 第2の供給ポンプ
21 塩素貯溜槽
22 注入ポンプ
23 底泥
24 供給ポンプ
24A 第1の供給ポンプ
24B 第2の供給ポンプ
25 汚泥濃縮槽
26 濃縮汚泥ポンプ
27 汚泥消化槽
28 消化汚泥ポンプ
29 汚泥脱水機
30 生汚泥引抜ポンプ
31 基質供給ポンプ
32 仕切壁
33 バルブ
34 返流ポンプ
R1 領域

Claims (6)

  1. 易分解性物質処理微生物と共に難分解性物質処理微生物が存在しており、この難分解性物質処理微生物が有する分解・資化機能を利用して導入下水中に含まれる難分解性物質の除去を行う反応槽と、
    前記難分解性物質処理微生物が培養されており、前記反応槽内の難分解性物質処理微生物が低減した場合に、この難分解性物質処理微生物を前記反応槽に対して補充する培養槽と、
    を備えた下水処理システムにおいて、
    前記反応槽の下流側に位置する個所であって且つシステム外部の河川へ放流水を排出する排出口付近の個所から、馴化された難分解性物質処理微生物が存在している河川底泥を含む水を前記培養槽へ還流させる馴化微生物還流手段を備えた、
    ことを特徴とする下水処理システム。
  2. 前記培養槽に対し、人工的に生成した基質の供給、又はシステム内部の所定個所から採取した難分解性物質の基質としての供給を、行う基質供給手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1記載の下水処理システム。
  3. 前記反応槽の下流側に最終沈殿池が設置されると共に、該最終沈殿池の一部の領域に前記難分解性物質処理微生物が存在しており、前記培養槽で培養している前記難分解性物質処理微生物の補充を、前記反応槽に代えて該最終沈殿池に対して行うようにした、
    ことを特徴とする請求項1記載の下水処理システム。
  4. 前記反応槽内及び前記培養槽内には、各下水中及び培養液中に外部空気を供給するための散気管が配設されており、これら両散気管に対する外部空気の供給は1台のブロアを共用して行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の下水処理システム。
  5. 前記反応槽に存在する難分解性物質処理微生物を第1の難分解性物質処理微生物、この第1の難分解性物質処理微生物を培養する前記培養槽を第1の培養槽、前記還流手段を第1の還流手段とした場合に、
    前記反応槽の上流側に最初沈殿池が設置されると共に、この最初沈殿池に存在する第2の難分解性物質処理微生物を培養する第2の培養槽が設置され、この最初沈殿池又はその付近の個所から馴化された第2の難分解性物質処理微生物を含む水を該第2の培養槽へ還流させる第2の還流手段が設けられており、
    前記第2の還流手段により前記第2の難分解性物質処理微生物が前記最初沈殿池に対して補充される、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の下水処理システム。
  6. 前記反応槽に存在する難分解性物質処理微生物を第1の難分解性物質処理微生物、この第1の難分解性物質処理微生物を培養する前記培養槽を第1の培養槽、前記還流手段を第1の還流手段とした場合に、
    前記反応槽の下流側に最終沈殿池が設置されると共に、この最終沈殿池に存在する第2の難分解性物質処理微生物を培養する第2の培養槽が設置され、この最終沈殿池又はその付近の個所から馴化された第2の難分解性物質処理微生物を含む水を該第2の培養槽へ還流させる第2の還流手段が設けられており、
    前記第2の還流手段により前記第2の難分解性物質処理微生物を前記最終沈殿池に対して補充する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の下水処理システム。
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