以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 液晶表示装置
図1に、本実施形態における電源回路が適用されたアクティブマトリックス方式の液晶表示装置の構成の概要を示す。
液晶表示装置10は、LCDパネル(広義には表示パネル、更に広義には電気光学装置)20を含む。LCDパネル20は、例えばガラス基板上に形成される。このガラス基板上には、Y方向に複数配列されそれぞれX方向に伸びる走査線(ゲートライン)GL1〜GLM(Mは2以上の整数)と、X方向に複数配列されそれぞれY方向に伸びるデータ線(ソースライン)DL1〜DLN(Nは2以上の整数)とが配置されている。また、走査線GLm(1≦m≦M、mは整数、以下同様。)とデータ線DLn(1≦n≦N、nは整数、以下同様。)との交差位置に対応して、画素領域(画素)が設けられ、該画素領域に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、TFTと略す。)22mnが配置されている。
TFT22mnのゲートは、走査線GLmに接続されている。TFT22mnのソースは、データ線DLnに接続されている。TFT22mnのドレインは、画素電極26mnに接続されている。画素電極26mnと、これに対向する対向電極28mn(対向電極COM)との間に液晶(広義には電気光学物質)が封入され、液晶容量(広義には液晶素子)24mnが形成される。画素電極26mnと対向電極28mnとの間の印加電圧に応じて画素の透過率が変化するようになっている。対向電極28mnには、対向電極電圧VCOMが供給される。
このようなLCDパネル20は、例えば画素電極及びTFTが形成された第1の基板と、対向電極が形成された第2の基板とを貼り合わせ、両基板の間に電気光学物質としての液晶を封入させることで形成される。
液晶表示装置10は、データドライバ(広義には表示ドライバ)30を含む。データドライバ30は、階調データに基づいて、LCDパネル20のデータ線DL1〜DLNを駆動する。
液晶表示装置10は、ゲートドライバ(広義には表示ドライバ)32を含むことができる。ゲートドライバ32は、一垂直走査期間内に、LCDパネル20の走査線GL1〜GLMを順次駆動(走査)する。
液晶表示装置10は、電源回路100を含む。電源回路100は、データ線の駆動に必要な電圧を生成し、これらをデータドライバ30に対して供給する。電源回路100は、例えばデータドライバ30のデータ線の駆動に必要な電源電圧VDD、VSSや、データドライバ30のロジック部の電圧を生成する。また電源回路100は、走査線の走査に必要な電圧を生成し、これをゲートドライバ32に対して供給する。
更に電源回路100は、対向電極電圧VCOMを生成する。即ち電源回路100は、データドライバ30によって生成された極性反転信号POLのタイミングに合わせて、高電位側電圧VCOMHと低電位側電圧VCOMLとが交互に切り替えられる対向電極電圧VCOMを、LCDパネル20の対向電極(コモン電極)に出力する。各画素の対向電極は例えば同電位であり、図1では対向電極COMとして示している。
液晶表示装置10は、表示コントローラ38を含むことができる。表示コントローラ38は、図示しない中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、CPUと略す)等のホストにより設定された内容に従って、データドライバ30、ゲートドライバ32、電源回路100を制御する。例えば、表示コントローラ38は、データドライバ30及びゲートドライバ32に対し、動作モードの設定、極性反転駆動の設定、極性反転タイミングの設定、内部で生成した垂直同期信号や水平同期信号の供給を行う。
なお図1では、液晶表示装置10に電源回路100又は表示コントローラ38を含めて構成するようにしているが、これらのうち少なくとも1つを液晶表示装置10の外部に設けて構成するようにしてもよい。或いは、液晶表示装置10に、ホストを含めるように構成することも可能である。
また、データドライバ30は、ゲートドライバ32及び電源回路100のうち少なくとも1つを内蔵してもよい。
更にまた、データドライバ30、ゲートドライバ32、表示コントローラ38及び電源回路100の一部又は全部をLCDパネル20が形成されたガラス基板上に形成してもよい。例えば図2では、LCDパネル20上に、データドライバ30、ゲートドライバ32及び電源回路100が形成されている。このようにLCDパネル20は、複数の走査線と、複数のデータ線と、複数の走査線の1つと複数のデータ線の1つとにより特定される画素電極と、電気光学物質を挟んで画素電極と対向する対向電極と、複数の走査線を走査する走査ドライバと、複数のデータ線を駆動するデータドライバと、対向電極に対向電極電圧を供給する電源回路とを含むように構成することができる。LCDパネル20の画素形成領域80に、複数の画素が形成されている。
1.1 極性反転駆動方式
ところで、液晶を表示駆動する場合、液晶の耐久性やコントラストの観点から、周期的に液晶容量に蓄積される電荷を放電する必要がある。そのため、液晶表示装置10では、極性反転駆動によって、所与の周期で液晶に印加される電圧の極性を反転させることが行われる。極性反転駆動方式は、極性の反転周期の種類に応じて、例えばフィールド反転駆動や、ライン反転駆動がある。
フィールド反転駆動は、フィールド毎に(1垂直走査期間毎に)液晶に印加される電圧の極性を反転させる方式である。一方、ライン反転駆動は、ライン毎に(1水平走査期間又は複数の水平走査期間毎に)液晶に印加される電圧の極性を反転させる方式である。なお、ライン反転駆動の場合も、各ラインに着目すれば、フレーム周期で液晶に印加される電圧の極性も反転される。
図3(A)、図3(B)に、フィールド反転駆動の動作を説明するための図を示す。図3(A)は、フィールド反転駆動によるデータ線の供給電圧及び対向電極電圧VCOMの波形を模式的に示したものである。図3(B)は、フィールド反転駆動を行った場合に、1垂直走査期間毎に、各画素に対応した液晶に印加される電圧の極性を模式的に示したものである。
フィールド反転駆動では、図3(A)に示すようにデータ線に供給される電圧の極性が1垂直走査期間毎に反転されている。即ち、データ線に接続されるTFTのソースに供給される電圧Vsは、フレームf1では「+V」、後続のフレームf2では「−V」となる。一方、TFTのドレイン電極に接続される画素電極に対向する対向電極に供給される対向電極電圧VCOMも、データ線の供給電圧の極性反転タイミングに同期して反転される。
液晶には、画素電極と対向電極との電圧の差が印加されるため、図3(B)に示すようにフレームf1とフレームf2では該電圧の極性が反転している。
図4(A)、図4(B)に、ライン反転駆動の動作を説明するための図を示す。図4(A)は、ライン反転駆動によるデータ線の供給電圧及び対向電極電圧VCOMの波形を模式的に示したものである。図4(B)は、ライン反転駆動を行った場合に、1垂直走査期間毎に、各画素に対応した液晶に印加される電圧の極性を模式的に示したものである。
ライン反転駆動では、図4(A)に示すようにデータ線に供給される電圧の極性が、各水平走査周期(1H)毎に、且つ1垂直走査期間毎に反転される。即ち、データ線に接続されるTFTのソースに供給される電圧Vsは、フレームf1の1H(1水平走査期間)では「+V」、次の1Hでは「−V」となる。
図3(A)、図4(A)では、液晶の印加電圧の反転を、対向電極電圧VCOMの電圧レベルを変化させるコモン反転駆動によって実現している。
図5に、ライン反転駆動とコモン反転駆動を併用した場合の詳細な説明図を示す。
図5では、例えば、第mの走査期間(走査線GLmの選択期間)では正極性の電圧が液晶素子に印加され、第(m+1)の走査期間では負極性の電圧が印加され、第(m+2)の走査期間では正極性の電圧が印加される。一方、次のフレームにおいては、今度は、第mの走査期間では負極性の電圧が液晶素子に印加され、第(m+1)の走査期間では正極性の電圧が印加され、第(m+2)の走査期間では負極性の電圧が印加されるようになる。そして、このライン反転駆動では、対向電極COMの電圧(コモン電圧)VCOMが走査期間毎に極性反転される。
より具体的には、正極の期間T1(第1の期間)では対向電極電圧VCOMは高電位側電圧VCOMHになり、負極の期間T2(第2の期間)では低電位側電圧VCOMLになる。
ここで、正極の期間T1は、データ線(画素電極)の電圧Vsが対向電極電圧VCOMよりも高くなる期間である。この期間T1では液晶素子に正極性の電圧が印加されることになる。一方、負極の期間T2は、データ線の電圧Vsが対向電極電圧VCOMよりも低くなる期間である。この期間T2では液晶素子に負極性の電圧が印加されることになる。高電位側電圧VCOMHは、所与の電圧を基準として低電位側電圧VCOMLを極性反転した電圧ということができる。
このように対向電極電圧VCOMを極性反転することで、LCDパネルの駆動に必要な電圧を低くすることができる。これにより、LCDパネルの駆動回路の耐圧を低くでき、駆動回路の製造プロセスの簡素化、低コスト化を図ることができる。
2. 供給能力制御
電源回路が対向電極電圧VCOMを供給する能力は、対向電極COMの負荷によって決められる。電源回路の電源供給能力不足は画質の劣化を招くため、一般的には、この能力は、対向電極COMが充放電すべき電荷量の最大値を考慮して決められている。
ところが、データ線の電圧Vsは、階調データによって表される階調値によって変化する。階調値は1走査ライン毎に異なるため、データ線の電圧Vsも1走査ライン毎に異なる。上述のように対向電極と画素電極とが容量結合されているため、画素電極の印加電圧又はその変動量(変化分)に応じて、対向電極電圧VCOMの供給能力が必要な場合と不必要な場合とが存在する。
図6(A)、図6(B)に、対向電極電圧VCOMを供給する電源回路の消費電力の変化を模式的に示す。
図6(A)、図6(B)では、一般的なノーマリホワイトのアクティブマトリックス方式のLCDパネルにおいて、ライン反転駆動で極性反転駆動を行うものとする。そして図6(A)では、黒表示を行う場合の消費電力の変化を示している。また図6(B)では、白表示を行う場合の消費電力の変化を示している。
対向電極電圧VCOMの電圧レベルが変化する電圧変化期間では、電源回路は、高電位側電圧VCOMHの対向電極COMの電圧レベルを低電位側電圧VCOMLにする必要があるため、高い供給能力を必要とする。また電源回路は、次の電圧変化期間においても、低電位側電圧VCOMLの対向電極COMの電圧レベルを高電位側電圧VCOMHにする必要があるため、高い供給能力を必要とする。これらの両電圧変化期間において、多くの電力が消費される。
対向電極COMの電圧レベルが変化した後にデータ線の電圧供給が行われる階調出力期間では、当該水平走査期間における階調値に対応した電圧が画素電極に書き込まれる。この際、画素電極と容量結合された対向電極COMには、画素電極の印加電圧の変動分を打ち消すように電荷が供給され又は引き抜かれる必要がある。
ところが、図6(A)に示す黒表示の場合には、図6(B)に示す白表示の場合に比べて、画素電極の印加電圧をより高くする必要がある。これは、図6(B)に比べて、図6(A)の場合には対向電極電圧VCOMと画素電極の印加電圧との差をより大きくする必要があるからである。
そのため、図6(A)の場合には、図6(B)の場合に比べて消費電力が多くなってしまう。即ち、当該水平走査期間における階調値に応じて、対向電極COMを駆動する電源回路の消費電力が異なる。
しかしながら、一般的な電源回路では、図6(A)に示すように対向電極COMが充放電すべき電荷量の最大値を考慮して決められていた。そのため、図6(B)に示す場合には電源回路の電源供給能力がそれ程必要とされないにも関わらず、無駄な電力を消費していたことになる。
そこで、本実施形態における電源回路は、対向電極電圧VCOMの供給能力を制御できるようになっている。こうすることで、LCDパネルの画質の劣化を招くことなく、電源回路の回路規模を小さくし、低消費電力化を図ることができるようになる。
図7に、本実施形態における電源回路を含む電源供給能力制御システムの構成例を示す。
図7において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。この電源供給能力制御システムでは、電源回路100が、例えばデータドライバ30の電源電圧VDD、VSSを供給する。電源回路100は、データドライバ30からの極性反転信号POLに同期して対向電極電圧VCOMの極性を反転させる。更に電源回路100は、データドライバ30からの評価値を受け付け、該評価値に基づいて対向電極電圧VCOMの供給能力を変化させる。
この評価値としては、当該水平走査期間における1走査ライン分の階調データ(ラインデータ)や、該1走査ライン分の階調データに基づいて求められる値(ライン値)を採用できる。例えば対向電極の充放電すべき電荷量を、当該水平走査期間における1走査ライン分の階調データを基に予測し、対向電極電圧VCOMの供給能力を変化させる。或いは、対向電極の充放電すべき電荷量を、画素電極の印加電圧の変動分に関連付け、直前の水平走査期間における1走査ライン分の階調データに対する、当該水平走査期間における1走査ライン分の階調データの変化分を採用することも可能である。
更には、上記のいずれかの評価値を求める際に、1走査ラインのドット数分の階調データのそれぞれをLCDパネル20の階調特性に応じて各変換電圧値に変換し、該各変換電圧値を順次加算した総和値を用いるようにしてもよい。こうすることで、階調特性に応じて画素電極に印加される電圧を考慮した対向電極電圧の供給能力制御を実現できる。
以下では、階調特性に応じて対向電極電圧の供給能力制御を実現するデータドライバ30及び電源回路100について説明する。
2.1 データドライバ
図8に、図1のデータドライバ30の構成例のブロック図を示す。
データドライバ30は、データラッチ200、ラインラッチ210、レベルシフタ(Level Shifter:L/S)220、基準電圧発生回路230、DAC(Digital/Analog Converter)(広義には、電圧選択回路)240、駆動回路250を含む。
データラッチ200は、各フリップフロップがデータドライバ30の各出力線に対応して設けられ、各フリップフロップが直列に接続された複数のフリップフロップを含む。各フリップフロップには階調データが取り込まれ、該階調データに対応した電圧が各出力線に供給される。このような階調データは、表示コントローラ38から画素単位(又は1ドット単位)でシリアルに、ドットクロックDCKに同期して入力される。そしてデータラッチ200は、この階調データを、ドットクロックDCKに同期してシフトすることで、例えば一水平走査分の階調データを取り込むことができる。この際、ドットクロックDCKは、表示コントローラ38から供給される。1画素が、それぞれ6ビットのR信号、G信号及びB信号により構成される場合、1画素(=3ドット)は18ビットで構成される。
ラインラッチ210もまた、各フリップフロップが各出力線に対応して設けられた複数のフリップフロップを含む。そして、データラッチ200に取り込まれた階調データが、水平同期信号HSYNCの変化タイミングでラインラッチ210にラッチされる。
L/S220は、それぞれが各出力線に対応して設けられた複数のレベル変換回路を含む。各レベル変換回路は、例えば1.8ボルトのロジック電圧で振幅する階調データの信号を、例えば5ボルトの電圧で振幅するように電圧レベルを変換する。
基準電圧発生回路230は、各基準電圧が階調データにより表される各階調値に対応する複数の基準電圧を生成する。より具体的には、基準電圧発生回路230は、高電位側の電源電圧VDDと低電位側の電源電圧VSSとに基づいて、各基準電圧が、例えば6ビット構成の各階調データに対応する複数の基準電圧V0〜V63を生成できる。高電位側の電源電圧VDDと低電位側の電源電圧VSSは、例えば電源回路100によって生成される。
DAC240は、それぞれが各出力線に対応して設けられた複数のROMデコーダ回路を含む。各ROMデコーダ回路は、基準電圧発生回路230からの基準電圧V0〜V63の1つを、L/S220のレベル変換回路によって電圧レベルが変換された階調データの信号に基づいて選択する。これにより、DAC240は、階調データに対応したデータ電圧を、出力線毎に生成できる。
駆動回路250は、各出力線がLCDパネル20の各データ線に接続される複数の出力線を駆動する。より具体的には、駆動回路250は、それぞれが各出力線に対応して設けられた複数のインピーダンス変換回路を含む。複数のインピーダンス変換回路は、DAC240によって出力線毎に生成されたデータ電圧に基づいて、複数の出力線を駆動する。各インピーダンス変換回路は、ボルテージフォロワ接続された演算増幅器により構成される。
このような構成のデータドライバ30は、データラッチ200で取り込まれた例えば一水平走査分の階調データが、ラインラッチ210でラッチされる。ラインラッチ210でラッチされた階調データを用いて、1出力線毎に、データ電圧が生成される。そして、駆動回路250が、DAC240によって生成されたデータ電圧に基づいて各出力線を駆動する。
図9に、基準電圧発生回路230、DAC240、駆動回路250の構成の概要を示す。ここでは、駆動回路250の1出力線についての構成のみを示すが、他の出力線についても同様である。図9では、駆動回路250のうちデータ線DL1を駆動する駆動回路250−1の構成のみを示している。
基準電圧発生回路230では、高電位側の電源電圧VDDと低電位側の電源電圧VSSとの間に、抵抗回路が接続される。そして、基準電圧発生回路230は、電源電圧VDD、VSSの間の電圧を抵抗回路により分割した複数の分割電圧を、基準電圧V0〜V63として生成する。なお、極性反転駆動の場合、実際には正極性の場合と負極性の場合とで電圧が対称とならないため、正極性用の基準電圧と負極性用の基準電圧とが生成される。図9では、その一方を示している。
DAC240−1は、ROMデコーダ回路により実現できる。DAC240−1は、6ビットの階調データに基づいて、基準電圧V0〜V63のうちいずれか1つを選択して選択電圧Vselとしてインピーダンス変換回路DRV−1に出力する。なお、他のインピーダンス変換回路DRV−2〜DRV−Nに対しても、同様に、対応する6ビットの階調データに基づいて選択された電圧が出力される。
DAC240−1は、反転回路242−1を含む。反転回路242−1は、極性反転信号POLに基づいて階調データの各ビットのデータを反転する。そして、ROMデコーダ回路には、6ビットの階調データD0〜D5と、6ビットの駆動用反転階調データXD0〜XD5とが入力される。駆動用反転階調データXD0〜XD5は、階調データD0〜D5の各ビットのデータを論理反転したものである。そして、ROMデコーダ回路において、基準電圧発生回路230により生成された多値の基準電圧V0〜V63のうちのいずれか1つが階調データD0〜D5及び駆動用反転階調データXD0〜XD5に基づいて選択される。
例えば極性反転信号POLがHレベルのとき、6ビットの階調データD0〜D5「000010」(=2)に対応して、基準電圧V2が選択される。また例えば極性反転信号POLがLレベルのとき、階調データD0〜D5を反転した駆動用反転階調データXD0〜XD5を用いて基準電圧を選択する。即ち、駆動用反転階調データXD0〜XD5が「111101」(=61)となり、基準電圧V61が選択される。
このようにしてDAC240−1により選択された選択電圧Vselは、インピーダンス変換回路DRV−1に供給される。そして、インピーダンス変換回路DRV−1は、選択電圧Vselに基づいて出力線OL−1を駆動する。このとき電源回路100は、上述したように、極性反転信号POLに同期して対向電極電圧VCOMを変化させる。こうして、液晶に印加される電圧の極性を反転させて駆動する。
また図8に示すデータドライバ30は、更に電圧値変換回路258、ライン値演算回路(総和値演算回路)260、ライン値出力部270を含むことができる。ライン値演算回路260は、電源回路100に供給する評価値として、電圧値変換回路258によって変換された変換電圧値に基づいてライン値を生成する。ライン値出力部270は、バッファを有し、ライン値演算回路260によって生成されたライン値の出力タイミングを調整して、出力タイミングを調整した後のライン値を電源回路100に供給する。この出力タイミングを調整することにより、1走査ライン分の階調データに対応した1走査ライン分の変換電圧値に関連付けて、電源回路100の対向電極電圧VCOMを変化させることができる。
なお図8ではデータドライバ30と電源回路100が独立して設けられているものとして説明したが、図8のデータドライバ30が電源回路100を内蔵させてもよい。
2.2 変換電圧値
図10に、一般的なLCDパネルの階調特性を説明する図を示す。
図10においては、説明を簡略化するために、最大5ボルトの電圧を16階調のLCDパネルの画素電極に印加するものとする。またLCDパネルがノーマリホワイトであり、対向電極電圧VCOMがLレベルの場合の階調特性を示している。従って、電圧が0ボルトのとき白表示となり、電圧が5ボルトのときに黒表示となる。この階調特性を示すグラフの横軸が階調、縦軸が電圧である。階調は、階調データによって表される。電圧は、データ線に供給されるデータ電圧である。
図10に示す階調特性では、階調と電圧との関係が線形関係とはならない。そのため、階調データ毎に、図10に示す階調特性に従ってデータ電圧を求め、該データ電圧を供給する必要がある。
そこで電圧値変換回路258が、各ドットの階調データが前記画素電極の印加電圧に対応する1走査ラインのドット数分の階調データの各階調データを、図10に示すような階調特性に応じて各変換電圧値に変換する。そして、この変換電圧値に基づいて、ライン値を求める。こうすることで、図10に示す階調特性に従って画素電極に印加される電圧に対応して、対向電極電圧VCOMの供給能力を制御できるようになる。
このとき、図10に示すように、1階調当たりの電圧差は、階調値によって大きく異なる。例えば階調値0と階調値1の間のデータ電圧差ΔV1は1.0ボルトであるが、例えば階調値6と階調値7の間のデータ電圧差ΔV2は0.1ボルトである。従って、図10に示す階調特性のうち最小データ電圧差の精度で、画素電極に印加されるデータ電圧を求める必要がある。
そのため1走査ライン分の画素電極の印加電圧に応じて対向電極の電圧供給能力を制御する場合、階調特性の最小データ電圧差の精度とほぼ同等の精度で評価値を算出できることが望ましい。従って、電圧値変換回路258では、階調データのビット数が、変換電圧値を表すデータのビット数より少なくなるように変換電圧値を求めることが望ましい。
図11に、図10の階調特性に従って変換電圧値を生成する電圧値変換回路258の動作の一例を説明する図を示す。
図11では、階調データが4ビットで、変換電圧値を表すデータが6ビットの例を示している。このように4ビットの階調データを6ビットのデータで表される変換電圧値に変換することで、図10に示す階調特性に対応した変換電圧値を生成できるようになる。
図12に、図8の電圧値変換回路258の構成例のブロック図を示す。
電圧値変換回路258は、階調指定レジスタ300、階調データ判定回路310、変換電圧値生成回路320を含む。なお図12では、電圧値変換回路258が階調指定レジスタ300を含んで構成されるが、階調指定レジスタ300が電圧値変換回路258の外部に設けられてもよい。
階調指定レジスタ300には、階調指定情報が設定される。この階調指定情報は、2u(uは2以上の整数)種類の電圧の中から2v(1≦v<u、vは整数)種類の電圧を指定するための情報である。以下では、uが8、vが6であるものとし、256(=28)種類の電圧の中から64(=26)種類の電圧を指定するものとする。このような階調指定情報は、表示コントローラ38又はホストによって設定される。そして、階調指定レジスタ300に設定された階調指定情報が、階調データ判定回路310に供給される。
階調データ判定回路310は、階調指定レジスタ300からの階調指定情報に基づいて、6ビットの階調データに対応した基準電圧が28種類の電圧のいずれの電圧であるかを判定する。そして変換電圧値生成回路320が、階調データ判定回路310の判定結果に基づいて、8ビットのデータで表される変換電圧値を生成する。
即ち、電圧値変換回路258では、6ビットの階調データで表される階調値(階調番号)が、8ビットのデータで表される256(=28)種類の変換電圧値のいずれかに割り当てられる。そして、電圧値変換回路258が、6ビットの階調データを受け取って、該階調データに対応した割り当て後の変換電圧値を出力する。
図13に、図12の電圧値変換回路258の回路構成例のブロック図を示す。
但し、図13において、図12の電圧値変換回路258と対応するブロックには同一符号を付し、適宜説明を省略する。
図13では、階調指定レジスタ300に設定される階調指定情報は、2uビットである。従って、uが8の場合には、256ビットである。各ビットには、2u種類の電圧の各電圧について、vビットの階調データが割り当てられたか否かのフラグが設定される。
図14に、図13の階調指定レジスタ300に設定される階調指定情報の構成例を示す。
図14では、各ビットが、2u種類の各電圧値に割り当てられている。そして、vビットの階調データに対応した電圧値が割り当てられるビットに1がセットされ、該電圧値が割り当てられないビットには0がセットされるものとする。
例えばuが8で、vが6であり、6ビットの階調データに対応した電圧値が割り当てられる場合、28ビットの階調指定情報のうち26ビットだけ「1」にセットされ、残りのビットが「0」にセットされる。
図13において、階調データ判定回路310は、指定情報生成回路312と、比較回路314とを含む。
指定情報生成回路312は、階調指定情報に基づいて、2v種類の指定情報を生成する。階調データのビット数がvの場合、指定情報生成回路312が、階調指定情報に基づいて、2v種類の指定情報を生成する。
比較回路314は、vビットの階調データを変換前の階調番号として該階調データと指定情報とを比較する。これにより、2u種類の電圧値のうち、vビットの階調データが割り当てられた電圧値であるかを判定できる。そして、この比較回路314の比較結果を、階調データ判定回路310の判定結果として、変換電圧値生成回路320は、uビットのデータで表される変換電圧値を生成する。
このような図13の各ブロックの構成について説明する前に、図13の構成例の回路図の動作の概要を説明する。
図15に、図13の電圧値変換回路258の回路構成例の動作の概要の説明図を示す。
まず、階調指定情報が複数のブロックに分割される。そして、ブロック単位で、vビットの階調データにより表される変換前の階調番号が、指定情報と一致するか否かが判定される。この判定結果を用いて、ブロック単位で変換電圧値を生成する処理が行われる。
そのために、各ブロックに、それぞれ固有のブロックデータが割り当てられる。図15では、8ビット単位で28ビットの階調指定情報を32ブロックに分割し、各ブロックに5ビットのブロックデータを割り当てている。例えば図15では、256ビットの階調指定情報の第0〜第7ビットが属するブロックGREG1に、ブロックデータ「00000」が割り当てられる。また、図15では、256ビットの階調指定情報の第8〜第15ビットが属するブロックGREG2に、ブロックデータ「00001」が割り当てられる。同様に、図15では、256ビットの階調指定情報の第248〜第255ビットが属するブロックGREG32に、ブロックデータ「11111」が割り当てられる。
指定情報生成回路312は、階調指定情報の第0ビットから第255ビットの方向に、各ビットに設定されたフラグの状態に基づいて指定情報を生成する。より具体的には、指定情報生成回路312は、階調指定情報の第0ビットから第255ビットの方向に、ビットに設定されたフラグが1にセットされているか否かを検出する。そして、フラグが1にセットされていることを条件に、階調指定情報の第0ビットで0に設定されているカウント値をカウントアップし、このカウント値を指定情報とする。例えば図15に示す例では、階調指定情報の第0ビットで0のカウント値が、第2ビットで1にカウントアップされた後、更に第5ビットで2にカウントアップされる。このようなカウントアップが、第255ビットまで行われる。vが6の場合、第255ビットではカウント値が64となる。
次に比較回路314は、変換前の階調番号である階調データと指定情報が一致するブロックを、一致ブロックとして求める。また比較回路314は、その一致ブロックにおいて、階調指定情報においてフラグに1がセットされ(指定され)、且つ階調データと指定情報とが一致するビット位置とを求める。図15では、6ビットの階調データ「000011」が入力された場合、比較回路314は、一致ブロックとしてブロックGREG2を求めると共に、該ビット位置として、ブロックGREG2の第2ビット(階調指定情報の第10ビット)を求める。各ブロックのビット位置には、ビットデータが割り当てられる。
なお階調データ判定回路310では、比較回路314で比較してから、指定情報のカウントアップを行うことが望ましい。こうすることで、6ビットの階調データが0のときも、正しく指定情報との比較を行うことができる。
そして、変換電圧値生成回路320が、一致ブロックに割り当てられたブロックデータと、該ビット位置に対応したビットデータとに基づいて、変換電圧値を生成する。
図15では、6ビットの階調データ「000011」が入力された場合、ブロックGREG2のブロックデータ「00001」と、ブロックGREG2の第2ビットに対応したビットデータ「010」(2の2進数表現)とに基づいて、変換電圧値を特定するデータ「00001010」が生成される。即ち、該データの上位5ビットには、ブロックデータが設定され、下位3ビットにはビットデータが設定される。こうして、28種類の電圧値のいずれかを特定する8ビットのデータが生成される。
同様に、図15において6ビットの階調データ「100000」を例にすると、この階調データは指定情報が32と一致すると判定される。そのため、比較回路314は、一致ブロックとしてブロックGREG17、ビット位置として第6ビットを求める。ブロックGREG17のブロックデータは「10000」であり、該ビット位置に対応したビットデータは「110」(6の2進数表現)であるため、8ビットのデータ「10000110」が生成される。
図16に、図13の電圧値変換回路258の詳細な回路構成例のブロック図を示す。
図16では、階調指定情報がDATA<0:7>により8ビット単位で各ブロックに供給される。ブロックGREGq(1≦q≦32、qは整数)では、書き込みクロックCKqの変化点でDATA<0:7>が取り込まれる。ブロックGREG1〜GREG32の各ブロックは、同一構成である。
そして、ブロックGREGqからの8ビットの階調指定情報が、階調データ判定回路310としてブロック単位に構成されたブロックADDRqに供給される。このブロックADDRqには、6ビットの階調データがID<0:5>として入力され、判定結果をDO<0:7>として出力する。
このDO<0:7>は、変換電圧値生成回路320としてブロック単位に構成されたブロックENCqに入力される。ブロックENC1〜ENC32は、それぞれ5ビットのブロックデータが割り当てられる。各ブロックデータは、UP3〜UP7の5ビットで設定されている。そして、ブロックENCqが、変換電圧値を特定するためのデータとしてAD<0:7>を出力する。
図17に、図16のブロックGREGqの構成例の回路図を示す。
ブロックGREGqは、8個のD型フリップフロップ(以下、DFFと略す)q0〜DFFq7を有する。DFFq0〜DFFq7には、共通にD<0:7>が供給され、XCの反転信号に基づいて階調指定情報の各ビットのデータが取り込まれる。
図18に、図16のブロックADDRqの構成例の回路図を示す。
ブロックADDRqは、DI<0:7>のビット毎に設けられた比較演算回路PROq0〜PROq7を含む。比較演算回路PROqr(0≦r≦7、rは整数)は、比較回路CMPqrと加算回路ADDqrとを含む。即ち、例えば比較演算回路PROq0はDI<0>に対応して設けられ、比較回路CMPq0と加算回路ADDq0とを有する。同様に、例えば比較演算回路PROq7はDI<7>に対応して設けられ、比較回路CMPq7と加算回路ADDq7とを有する。
比較演算回路PROq0には、6ビットの階調データを表す信号としてIND<0:5>が入力される。また、PI<0:5>は、指定情報を表す信号であり、256ビットのうちの8ビットの階調指定情報を表すDI<0:7>の各ビットのデータに応じて、比較演算回路毎にそのまま、若しくはカウントアップされた値が出力される。比較演算回路PROq0のPI<0:5>は、指定情報が0を表す信号が入力される。
比較回路CMPq0は、指定情報を表すPI<0:5>と、階調データを表すIND<0:5>とを比較し、一致したときにHレベルとなり、不一致のときにLレベルとなるDO<0>を出力する。
なお比較回路CMPq0では、両者が一致したときに、DI<0>がHレベルであることを条件にDO<0>がHレベルとなるようにマスク制御を行っている。これは、256階調のうち6ビットの階調データの割り当て状態に関わらずPI<0:5>が指定情報を表すため、256種類の電圧値のうち6ビットの階調データが割り当てられていない階調では、DO<0>がHレベルとならないようにするためである。例えば図15において、PI<0:5>は指定情報を表すが、256ビットの階調指定情報の第10〜第12ビットまでの3を表している。このとき、階調指定情報のビットのフラグが1にセットされた第10ビットにおいて、階調データと指定情報とが一致したことを示す一致信号をHレベルとし、第11及び第12ビットにおいて該一致信号をLレベルとすることができる。
加算回路ADDq0は、階調指定情報の1ビットのデータであるDI<0>と、PI<0:5>とを加算し、その加算結果を比較演算回路PROq1のPI<0:5>として供給する。
比較演算回路PROq1も同様に、比較回路CMPq1において、加算回路ADDq0からのPI<0:5>と階調データIND<0:5>とを比較して、その比較結果をDO<1>として出力する。そして、加算回路ADDq1において、PI<0:5>とDI<1>とを加算し、その加算結果を比較演算回路PROq2のPI<0:5>として供給する。
こうして、比較演算回路毎に出力されたDO<0:7>が、ブロックENCqに供給される。そして、比較演算回路PROq7の加算回路ADDq7の加算結果は、PO<0:5>として、次のブロックADDR(q+1)の比較演算回路PRO(q+1)0の比較回路CMP(q+1)0及び加算回路(q+1)0に供給されることになる。
図19に、図16のブロックENCqの構成例の回路図を示す。
ブロックENCqには、ブロックADDRqからのDO<0:7>が、IN<0:7>として入力される。そして、ブロックENCqは、IN<0:7>を3ビットのAD<0:2>でエンコードする。これにより、各ブロックのビット位置に対応したビットデータを出力できる。
またブロックENCqは、IN<0:7>のうち各ビットのいずれかがHレベルになっているか否かを判別する。これにより、当該ブロックが、変換前の階調番号である階調データと指定情報が一致する一致ブロックであるか否かを判別できる。即ち、IN<0:7>をビット毎に論理和演算した結果で、UP3〜UP7を出力制御する。UP3〜UP7は、ブロックデータとしてブロックENCq固有のデータである。
このような構成により、ブロックENCqは、IN<0:7>がすべてLレベルのとき、AD<0:2>をハイインピーダンス状態にすると共に、AD<3:7>もハイインピーダンス状態に設定される。
一方、IN<0:7>のいずれかのビットがHレベルのとき、AD<0:2>にエンコード結果を出力する。例えばIN<3>がHレベルのとき、AD<0:2>として“100”を出力する。そして、ブロックENCqのブロックデータをAD<3:7>として出力する。例えばブロックENC10の場合、AD<3:7>として「01001」を出力する。
こうしてブロックENCqは、AD<0:2>とAD<3:7>とをビット連結して、変換電圧値を特定するための8ビットのデータとしてAD<0:7>を出力する。
ところで、以上のような機能を有する電圧値変換回路をいわゆるROM(Read Only Memory)回路により実現することが考えられる。しかしながら、ROM回路を採用すると、回路が大規模となり、ROM回路を内蔵させたデータドライバのチップ面積が大きくなって、コスト高を招く。
この場合、一般的な製造プロセスとして0.25μmプロセスで製造した場合に、ROMの1セル当たりのサイズは15μm2となる。従って、色成分当たり、64(アドレス)×15(μm2/セル)×8(セル)=7680μm2がセル面積として必要となる。更に、このアドレスをデコードするアドレスデコーダが必要となるので、合計で約9000μm2程度が必要となる。
これに対して、上述の回路構成を同じ製造プロセスで製造すると、横300μm、縦15μm程度で済むことが判明した。
以上より、本実施形態により実現した回路では、ROM化した場合と比較して、大幅に回路規模を縮小できる。またROM回路の規模を縮小させるために特殊製造プロセスを用いる必要もなく、製造コストを削減できる。
2.3 評価方法
本実施形態では、画素電極の印加電圧に対応した1走査ライン分の階調データ(ラインデータ)に関連付けて、電源回路100の対向電極電圧VCOMを変化させる。なお、画素電極の印加電圧の変化分に対応した1走査ライン分の階調データ(ラインデータ)の変化分に関連付けて、電源回路100の対向電極電圧VCOMを変化させてもよい。
以下に述べる実施形態では、図8のライン値演算回路260が上記のラインデータを構成する階調データを階調特性に応じて変換して変換電圧値を求める。そして、各変換電圧値を、1走査ライン分だけ順次加算した総和値を求める。
電源回路100は、該総和値に基づいて画素電極の印加電圧又は該印加電圧の変動分を予測(評価)し、その予測結果(評価結果)に基づいて対向電極電圧VCOMの供給能力を変化させる制御を行う。こうすることで、電源回路100の無駄な電流消費の削減を図る。この点、上記の総和値の変化分に基づいて、対向電極電圧VCOMの供給能力を変化させる場合も同様である。
図20に、1ドット当たりの変換電圧値を表すデータの構成例を示す。
図20では、データ線DL1(出力線OL−1)に供給される電圧に対応する階調データの構成例を示している。データ線DL1には、1画素を構成するR成分の階調データに対応した電圧が供給される。画素電極の印加電圧には、該階調データをLCDパネル20の階調特性に応じて変換した変換電圧値が印加される。
R成分の階調データを階調特性に応じて変換した変換電圧値を特定する変換電圧値データCR1がj(jは2以上の整数)ビットで構成されるものとする。この場合、変換電圧値データCR1の上位k(k<j、kは自然数)ビットのデータは、変換電圧値データCR1のMSB(Most Significant Bit)を含み、MSB側から上位kビット分のデータUR1である。また変換電圧値データCR1の最上位ビットはkが1の場合であり、図20のMSBのデータMR1である。
図21に、図8のライン値演算回路260の演算処理の一例を説明する図を示す。
図21では、1画素が3ドットにより構成され、1走査ライン分の画素数240(=720ドット)であるものとする。
本実施形態では、駆動回路250−1が、1画素を構成するR成分の階調データに基づいてデータ線DL1を駆動する。駆動回路250−2が、1画素を構成するG成分の階調データR1に基づいてデータ線DL2を駆動する。駆動回路250−3が、1画素を構成するB成分の階調データB1に基づいてデータ線DL3を駆動する。画素P1分の階調データは、階調データR1、G1、B1により構成される。
同様に駆動回路250−4が、1画素を構成するR成分の階調データR2に基づいてデータ線DL4を駆動する。駆動回路250−5が、1画素を構成するG成分の階調データG2に基づいてデータ線DL5を駆動する。駆動回路250−6が、1画素を構成するB成分の階調データB2に基づいてデータ線DL6を駆動する。画素P2分の階調データは、階調データR2、G2、B2により構成される。
更に、同様に、駆動回路250−718が、1画素を構成するR成分の階調データR240に基づいてデータ線DL718を駆動する。駆動回路250−719が、1画素を構成するG成分の階調データG240に基づいてデータ線DL719を駆動する。駆動回路250−720が、1画素を構成するB成分の階調データB240に基づいてデータ線DL720を駆動する。画素P240分の階調データは、階調データR240、G240、B240により構成される。
ライン値演算回路260は、1走査ラインのドット数(=720)分の階調データの各階調データを階調特性に応じて変換した変換電圧値データを順次加算した総和値TOTAL1をライン値として求める。例えばライン値演算回路260が加算器とレジスタとを備え、シリアルに入力される階調データを順次加算してレジスタに格納し、該レジスタの値と次の階調データとを加算するという動作を繰り返す。この場合、総和値TOTAL1は、次の式で表すことができる。
TOTAL1=CR1+CG1+CB1+CR2+CG2+CB2+・・・+CR240+CG240+CB240 (1)
また、例えばライン値演算回路260は、1走査ラインのドット数(=720)分の階調データの各階調データを階調特性に応じて変換した各変換電圧値データの上位kビットのデータを順次加算した総和値TOTAL2をライン値として求めてもよい。この場合、総和値TOTAL2は、次の式で表すことができる。
TOTAL2=UR1+UG1+UB1+UR2+UG2+UB2+・・・+UR240+UG240+UB240 (2)
或いはまた、例えばライン値演算回路260は、1走査ラインのドット数(=720)分の階調データの各階調データを階調特性に応じて変換した各変換電圧値データの最上位ビット(k=1)のデータを順次加算した総和値TOTAL3をライン値として求めてもよい。この場合、総和値TOTAL3は、次の式で表すことができる。
TOTAL3=MR1+MG1+MB1+MR2+MG2+MB2+・・・+MR240+MG240+MB240 (3)
以上のような総和値TOTAL1、TOTAL2、TOTAL3は、階調特性に応じた1走査ラインの画素電極に印加される電圧の大きさの総和に対応付けることができ、対向電極電圧VCOMを供給する能力を上げる必要があるか、下げても電圧レベルが変動しないかを判断する材料にできる。
また、各変換電圧値を順次加算した値がp(pは2以上の整数)ビットのデータで表される場合、総和値として、各変換階調データを順次加算した値の上位q(q<p、qは自然数)ビットで表される値を採用してもよい。
2.4 電源回路
図22に、図1の電源回路100の構成例を示す。
電源回路100は、電気光学物質を挟んで画素電極と対向する対向電極に対向電極電圧VCOMを供給する。電源回路100は、VCOMH生成回路(高電位側電圧生成回路)110とVCOML生成回路(低電位側電圧生成回路)120と切替回路130とを含む。VCOMH生成回路110は、対向電極電圧VCOMの高電位側電圧VCOMHを生成する。VCOML生成回路120は、対向電極電圧VCOMの低電位側電圧VCOMLを生成する。切替回路130は、高電位側電圧VCOMH及び低電位側電圧VCOMLの1つを対向電極電圧VCOMとして、交互に対向電極COMに供給する。
切替回路130は、P型(第1導電型)の出力用金属酸化膜(Metal-Oxide-Semiconductor:MOS)トランジスタ(以下、MOSトランジスタを単にトランジスタと略す)OTrp1とN型の出力用トランジスタOTrn1とを含むことができる。出力用トランジスタOTrp1のソースには高電位側電圧VCOMHが供給され、ドレインは出力用トランジスタOTrn1のドレインが接続される。出力用トランジスタOTrp1のゲートには、ゲート信号INPが供給される。出力用トランジスタOTrn1のソースには低電位側電圧VCOMLが供給される。出力用トランジスタOTrn1のゲートには、ゲート信号INNが供給される。出力用トランジスタOTrp1のドレイン電圧(出力用トランジスタOTrn1のドレイン電圧)が、対向電極電圧VCOMとして出力される。
図23に、図22のゲート信号INP、INNのタイミングの一例を示す。
出力用トランジスタOTrp1は、ゲート信号INPがLレベルのとき導通状態に設定され、ゲート信号INPがHレベルのとき非導通状態に設定される。出力用トランジスタOTrn1は、ゲート信号INNがLレベルのとき非導通状態に設定され、ゲート信号INNがHレベルのとき導通状態に設定される。
このとき出力用トランジスタOTrp1、OTrn1が同時に導通状態に設定されないように(出力用トランジスタOTrp1、OTrn1の一方又は両方が非導通状態に設定されるように)、ゲート信号INP、INNが生成される。またゲート信号INPがHレベルからLレベルに変化する期間が、ゲート信号INNがHレベルからLレベルに変化する期間と重複しないように、ゲート信号INP、INNが生成される。更に、ゲート信号INPがLレベルからHレベルに変化する期間が、ゲート信号INNがLレベルからHレベルに変化する期間と重複しないように、ゲート信号INP、INNが生成される。
こうすることで、出力用トランジスタOTrp1のソースと出力用トランジスタOTrn1のソースとが電気的に接続される事態を回避し、消費電流を削減できる。
図22に示す電源回路100は、各変換電圧値を順次加算した総和値に応じて、VCOMH生成回路(高電位側電圧生成回路)110の電流駆動能力及び出力電圧レベルの少なくとも1つを変化させることで、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。各変換電圧値は、画素電極の印加電圧に対応する1走査ラインのドット数分の階調データの各階調データを階調特性に応じて変換して得られる。或いはまた電源回路100は、上記総和値に応じて、VCOML生成回路(低電位側電圧生成回路)120の電流駆動能力及び出力電圧レベルの少なくとも1つを変化させることで、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。即ち電源回路100は、総和値に応じて、VCOMH生成回路(高電位側電圧生成回路)110の電流駆動能力、VCOMH生成回路110の出力電圧レベル、VCOML生成回路(低電位側電圧生成回路)120の電流駆動能力、VCOML生成回路120の出力電圧レベルのうちの少なくとも1つを変化させることで、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行うということができる。
なお総和値は、ライン値として図21で説明したように求められる。
電源回路100は、電源供給制御回路150を含むことができる。電源供給制御回路150は、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。電源供給制御回路150は、上記供給能力制御を行うための供給能力制御信号を生成することができる。より具体的には、電源供給制御回路150は、データドライバ30からのライン値に応じて、上記の供給能力制御信号を生成することができる。電源供給制御回路150は、例えば電源供給能力設定レジスタ160の設定値に基づいて、供給能力制御信号を生成する。電源供給能力設定レジスタ160には、データドライバ30からのライン値に対応して、出力すべき供給能力制御信号やその出力タイミング等の制御情報が記憶される。
対向電極電圧VCOMの供給能力制御信号は、ゲート信号TRP1、TRP2、INP、INN、TRN1、TRN2、電圧生成制御信号CNTH、CNTLを含む。電圧生成制御信号CNTHは、高電位側電圧VCOMHを生成するための高電位側入力電圧LEVINP、電流駆動能力制御信号BOOSTP、スルーレート制御信号VREFN1、VREFN2、駆動電流源制御信号REFNを含む。電圧生成制御信号CNTLは、低電位側電圧VCOMLを生成するための低電位側入力電圧LEVINN、電流駆動能力制御信号BOOSTN、スルーレート制御信号VREFP1、VREFP2、駆動電流源制御信号REFPを含む。
また電源回路100は、ソースにVCOM生成回路(高電位側電圧生成回路)110の高電位側電源電圧VOUTが供給され、ドレインに切替回路130の出力が電気的に接続されるP型(第1導電型)の第1の補助トランジスタを少なくとも1つ含んでもよい。そして、ライン値に応じて、第1の補助トランジスタのゲート電圧を制御することで、上記供給能力制御を行うようにしてもよい。こうすることで、電源回路100の電流駆動能力を高めたり、該電流駆動能力を低くしたりすることができるようになる。なお図13では、第1の補助トランジスタとして、P型のトランジスタCTrp1、CTrp2が並列に設けられ、ゲート信号TRP1、TRP2により制御される。
更に電源回路100は、ソースにVCOML生成回路(低電位側電圧生成回路)120の低電位側電源電圧VOUTMが供給され、ドレインに切替回路130の出力が電気的に接続されるN型(第2導電型)の第2の補助トランジスタを少なくとも1つ含んでもよい。そして、ライン値に応じて、第2の補助トランジスタのゲート電圧を制御することで、上記供給能力制御を行うようにしてもよい。こうすることで、電源回路100の電流駆動能力を高めたり、該電流駆動能力を低くたりすることができるようになる。なお図23では、第2の補助トランジスタとして、N型のトランジスタCTrn1、CTrn2が並列に設けられ、ゲート信号TRN1、TRN2により制御される。
更に電源回路100は、VCOMH生成回路110(高電位側電圧生成回路)が、高電位側入力電圧に基づいて高電位側電圧VCOMHを出力する第1の演算増幅器を含むことができる。そして対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う際に、ライン値に応じて、第1の演算増幅器の電流駆動能力及びスルーレートの少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。また、ライン値に応じて、高電位側入力電圧を変化させることで高電位側電圧VCOMHを変化させるようにしてもよい。或いはまた、ライン値に応じて、第1の演算増幅器の動作電流を停止又は制限すると共に、第1の演算増幅器の入力及び出力を電気的に接続するようにしてもよい。
更にまた電源回路100は、VCOML生成回路120(低電位側電圧生成回路)が、低電位側入力電圧に基づいて低電位側電圧VCOMLを出力する第2の演算増幅器を含むことができる。そして上記供給能力制御を行う際に、ライン値に応じて、第2の演算増幅器の電流駆動能力及びスルーレートの少なくとも1つを変化させるようにしてもよい。また、ライン値に応じて、低電位側入力電圧を変化させることで低電位側電圧VCOMLを変化させるようにしてもよい。或いはまた、ライン値に応じて、第2の演算増幅器の動作電流を停止又は制限すると共に、第2の演算増幅器の入力及び出力を電気的に接続するようにしてもよい。
図22において、高電位側電源電圧VOUT及び低電位側電源電圧VOUTMは、電源回路100の電源電圧生成回路140によって生成される。より具体的には、電源電圧生成回路140が、高電位側電源電圧生成回路(第1のチャージポンプ回路)142と低電位側電源電圧生成回路(第2のチャージポンプ回路)144とを含む。そして、高電位側電源電圧生成回路142が、電源電圧VDD、VSSに基づいて高電位側電源電圧VOUTを生成する。また低電位側電源電圧生成回路144が、電源電圧VDD、VSSに基づいて低電位側電源電圧VOUTMを生成する。
高電位側電源電圧生成回路142は、第1のチャージクロックに同期したチャージポンプ動作により、電源電圧VSSを基準に、電源電圧VDD、VSSの間の電圧を、高電位の方向(正方向)に昇圧した高電位側電源電圧VOUTを生成する。この場合、ライン値に応じて第1のチャージクロックを停止又はその周波数を低減させることで、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行うようにしてもよい。
低電位側電源電圧生成回路144は、第2のチャージクロックに同期したチャージポンプ動作により、電源電圧VSSを基準に、電源電圧VDD、VSSの間の電圧を、低電位の方向(負方向)に昇圧(降圧)した低電位側電源電圧VOUTMを生成する。この場合、ライン値に応じて第2のチャージクロックを停止又はその周波数を低減させることで、上記供給能力制御を行うようにしてもよい。
図24に、図22の電源電圧生成回路140の動作例の模式的な説明図を示す。
高電位側電源電圧生成回路142は、第1のチャージクロックに同期したチャージポンプ動作により、0ボルトの電位(=VSS)を基準に、電源電圧VDD、VSSの間の電圧である3ボルトを、高電位方向に2倍昇圧した6ボルトの高電位側電源電圧VOUTを生成する。
低電位側電源電圧生成回路144は、第2のチャージクロックに同期したチャージポンプ動作により、0ボルトの電位(=VSS)を基準に、電源電圧VDD、VSSの間の電圧である3ボルトを、低電位方向に1倍(=−1倍)昇圧した−3ボルトの低電位側電圧VOUTMを生成する。
なお、図22では、第1及び第2のチャージクロックを共通化して、高電位側電源電圧生成回路142及び低電位側電源電圧生成回路144は、1つのチャージクロックCKに同期したチャージポンプ動作を行うようにしている。
また電源回路100は、上記供給能力制御の少なくとも1つを、ライン値に基づいて求められる期間だけ行うようにすることも可能である。
また電源回路100は、上記供給能力制御の少なくとも1つを、直前の水平走査期間のライン値に対する当該水平走査期間のライン値の変化分に応じて行うようにしてもよい。更に、上記供給能力制御の少なくとも1つを、直前の水平走査期間のライン値に対する当該水平走査期間のライン値の変化分に対応した期間だけ行うようにしてもよい。
各ドットの階調データがj(jは2以上の整数)ビットの場合、上述したライン値は、各ドットの階調データを階調特性に応じて変換した変換電圧値を表すデータの上位k(k<j、kは自然数)ビットのデータを順次加算したものであってもよい。更には、このkが1であってもよい。
以下、図22の電源回路100の構成要部について具体的に説明する。
図25に、図22の電源電圧生成回路140の構成例の回路図を示す。
高電位側電源電圧生成回路142は、レベルシフタLSH、インバータINVH1、INVH2、スイッチングトランジスタpTr1、pTr2を含む。図26において、フライングキャパシタFCH及びストレージキャパシタCsHは、電源回路100の外部に接続されるが、これらキャパシタの少なくとも1つを電源回路100(高電位側電源電圧生成回路142)に内蔵させてもよい。
図26に、高電位側電源電圧生成回路142の動作を説明するタイミング図を示す。
レベルシフタLSHには、電源電圧VDD、VSSの間の電圧を振幅電圧とするチャージクロックCKが供給される。そして、レベルシフタLSHを構成する2つのN型トランジスタのうち一方が導通状態になったとき、他方が非導通状態になる。例えばチャージクロックCKがゲートに供給されるN型トランジスタのドレイン電流が発生するように、P型トランジスタのドレイン電圧が定まる。レベルシフタLSHの出力信号の論理レベルが、インバータINVH1で反転し、出力信号LSOとなる。出力信号LSOは、インバータINVH2により、その論理レベルが再度反転する。出力信号LSOは、P型トランジスタpTr1のゲートに供給される。出力信号LSOの反転信号は、P型トランジスタpTr2のゲートに供給される。
出力信号LSOの論理レベルがHレベルの期間をPH1、該論理レベルがLレベルの期間をPH2とする。期間PH1では、トランジスタpTr1が非導通状態、トランジスタpTr2が導通状態になる。そのため、フライングキャパシタFCHの一端には反転チャージクロックCKXの電圧VSS、他端には電圧VDDが供給される。期間PH2では、トランジスタpTr1が導通状態、トランジスタpTr2が非導通状態になる。そのため、フライングキャパシタFCHの一端には反転チャージクロックCKXの電圧VDDが供給され、他端は高電位側出力電源線と電気的に接続される。フライングキャパシタFCHには、期間PH1において電源電圧VDD、VSSの間の電圧に対応する電荷が蓄積されているため、期間PH2において高電位側出力電源線の電圧が電圧VDD×2となる。この高電位側出力電源線の電圧が、電圧VOUTとして出力される。高電位側出力電源線の電圧レベルは、期間PH1においても、ストレージキャパシタCsHによって保持される。
低電位側電源電圧生成回路144は、レベルシフタLSL、インバータINVL1、INVL2、スイッチングトランジスタnTr1、nTr2を含む。図16において、フライングキャパシタFCL及びストレージキャパシタCsLは、電源回路100の外部に接続されるが、これらキャパシタの少なくとも1つを電源回路100(低電位側電源電圧生成回路144)に内蔵させてもよい。
低電位側電源電圧生成回路144の動作は、高電位側電源電圧生成回路142と同様のチャージポンプ動作であるため、詳細な説明を省略する。低電位側電源電圧生成回路144は、フライングキャパシタFCLには、電源電圧VDD、VSSの間の電圧に対応する電荷が蓄積されているため、電圧VSSを基準に負方向の電圧VOUTMを低電位側出力電源線に供給する。低電位側出力電源線の電圧が、電圧VOUTMとなり、その電圧レベルは、ストレージキャパシタCsLによって保持される。
このような構成の高電位側電源電圧生成回路142及び低電位側電源電圧生成回路144では、上記のライン値又はその変化分に応じてチャージクロックが停止又はその周波数を低減させる制御が行われる。こうすることで、高電位側電圧VCOMH又は低電位側電圧VCOMLの電圧供給能力を変化させて、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を実現させる。
図27(A)、図27(B)に、図25の電源電圧生成回路140のチャージクロックの制御を実現する構成例を示す。
図27(A)は、上記のライン値又はその変化分に基づいて生成されるマスク信号MASKによってオリジナルクロックCKOのマスク制御を行う構成を示している。この場合、マスク信号MASKにより、チャージクロックCKの動作又はその停止が制御される。
図27(B)は、上記のライン値又はその変化分に基づいて生成されるセレクト信号SELCによって、チャージクロックCKの周波数低減制御を行う構成を示している。分周器DIVは、オリジナルクロックCKOの周波数をS(Sは2以上の数)分の1に分周する。そして、セレクト信号SELCに基づいて選択された、オリジナルクロックCKO及び分周器DIVの出力の1つが、チャージクロックCKとして出力される。
次に、VCOMH生成回路110、VCOML生成回路120の構成例について説明する。
図28に、図22のVCOMH生成回路110の構成例の回路図を示す。
VCOMH生成回路110は、第1の演算増幅器を構成する差動部OP1と出力部OD1とを含む。
差動部OP1は、カレントミラー回路CM1、差動トランジスタ対DT1、電流源CS1を含む。カレントミラー回路CM1は、ソースに電源電圧VOUTが供給されたP型トランジスタPT1、PT2を含む。トランジスタPT1、PT2のゲートは互いに接続され、トランジスタPT1のゲート及びドレインが接続される。
差動トランジスタ対DT1は、N型トランジスタNT1、NT2を含む。トランジスタNT1のゲートには、出力部OD1の出力電圧VCOMHが供給される。トランジスタNT2のゲートには、高電位側入力電圧LEVINPが供給される。トランジスタNT1のドレインは、トランジスタPT1のドレインに接続される。トランジスタNT2のドレインは、トランジスタPT2のドレインに接続される。
電流源CS1は、N型トランジスタNT1、NT2のソースと電源電圧VSSが供給される電源線との間に挿入される。このような電流源CS1では、2個のN型トランジスタNT3、NT4のそれぞれが並列に接続される。そして、N型トランジスタNT3、NT4のゲートには、スルーレート制御信号VREFN1、VREFN2が供給される。従って、スルーレート制御信号VREFN1、VREFN2に応じて、電流源CS1の電流値が制御される。
出力部OD1は、P型駆動トランジスタPDT1とN型電流源トランジスタNS1とを含む。P型駆動トランジスタPDT1のソースには、高電位側電源電圧VOUTが供給される。N型電流源トランジスタNS1のソースには、低電位側電源電圧VSSが供給される。P型駆動トランジスタPDT1のゲートには、トランジスタNT2とトランジスタPT2の接続ノードの電圧が供給される。N型電流源トランジスタNS1のゲートには、駆動電流源制御信号REFNが供給される。P型駆動トランジスタPDT1のドレインとN型電流源トランジスタNS1のドレインとが接続され、このドレイン電圧が出力電圧VCOMHとなる。
また出力部OD1は、P型駆動トランジスタPDT1に並列に、直列接続されたブースト用P型駆動トランジスタPBT1、PBT2が設けられる。より具体的には、ブースト用P型駆動トランジスタPBT1、PBT2は、電流駆動能力制御信号BOOSTPがLレベルのときに、P型駆動トランジスタPDT1と並列に接続される。これにより、電流駆動能力制御信号BOOSTPに応じて、出力に電流を流す能力を高めることができる。
更に、VCOMH生成回路110は、差動部OP1の入力と出力とをバイパスするバイパススイッチBPSW1を設けることも可能である。バイパススイッチBPSW1のオンオフ制御を行うバイパス制御信号BPC1によりバイパススイッチBPSW1を導通状態にすることで、高電位側電圧VCOMHを高電位側入力電圧LEVINPに設定できる。このとき、スルーレート制御信号VREFN1、VREFN2、駆動電流源制御信号REFNにより、電流源CS1及びN型電流源トランジスタNS1の電流を停止させることが望ましい。
以上のようなVCOMH生成回路110に入力される高電位側入力電圧LEVINP、スルーレート制御信号VREFN1、VREFN2、電流駆動能力制御信号BOOSTP、駆動電流源制御信号REFN、及びバイパス制御信号BPC1は、図13の電源供給制御回路150から供給される。
このような構成のVCOMH生成回路110について、バイパススイッチBPSW1が非導通状態、ブースト用P型駆動トランジスタPBT1が非導通状態で、高電位側入力電圧LEVINPが出力電圧VCOMHより高い場合を考える。この場合、トランジスタNT1のインピーダンスがトランジスタNT2より大きくなるため、トランジスタPT1、PT2のゲート電圧が上昇し、トランジスタPT2のインピーダンスが大きくなる。そのため、P型駆動トランジスタPDT1のゲート電圧が下降し、P型駆動トランジスタPDT1はオンする方向に向かう。従って、出力電圧VCOMHが高くなる。
その逆に、高電位側入力電圧LEVINPが出力電圧VCOMHより低い場合を考える。この場合、トランジスタNT1のインピーダンスがトランジスタNT2より小さくなるため、トランジスタPT1、PT2のゲート電圧が下降し、トランジスタPT2のインピーダンスが小さくなる。そのため、P型駆動トランジスタPDT1のゲート電圧が上昇し、P型駆動トランジスタPDT1はオフする方向に向かう。従って、出力電圧VCOMHが低くなる。
以上のような動作の結果、VCOMH生成回路110では、高電位側入力電圧LEVINPと出力電圧VCOMHとがほぼ等しくなる平衡状態に移行していく。
このとき、差動部OP1では、電流源CS1の電流値を大きくすればするほど、カレントミラー回路CM1及び差動トランジスタ対DT1を構成する各トランジスタの反応速度を速めることができるため、VCOMH生成回路110のスルーレートを高めることができる。ここで、スルーレートは、単位時間当たりの出力電圧の最大勾配を示す値ということができる。
また、出力部OD1において、ブースト用P型駆動トランジスタPBT1を導通状態にすることにより、出力電圧VCOMHが供給されるノードに電流を流す能力を高めることができる。
図29に、図22のVCOML生成回路120の構成例の回路図を示す。
VCOML生成回路120は、第2の演算増幅器を構成する差動部OP2と出力部OD2とを含む。
差動部OP2は、カレントミラー回路CM2、差動トランジスタ対DT2、電流源CS2を含む。カレントミラー回路CM2は、ソースに電源電圧VOUTMが供給されたN型トランジスタNT11、NT12を含む。トランジスタNT11、NT12のゲートは互いに接続され、トランジスタNT11のゲート及びドレインが接続される。
差動トランジスタ対DT2は、P型トランジスタPT11、PT12を含む。トランジスタPT11のゲートには、出力部OD2の出力電圧VCOMLが供給される。トランジスタPT12のゲートには、低電位側入力電圧LEVINNが供給される。トランジスタPT11のドレインは、トランジスタNT11のドレインに接続される。トランジスタPT12のドレインは、トランジスタNT12のドレインに接続される。
電流源CS2は、P型トランジスタPT11、PT12のソースと電源電圧VSSが供給される電源線との間に挿入される。このような電流源CS2では、2個のP型トランジスタPT13、PT14のそれぞれが並列に接続される。そして、P型トランジスタPT13、PT14のゲートには、スルーレート制御信号VREFP1、VREFP2が供給される。従って、スルーレート制御信号VREFP1、VREFP2に応じて、電流源CS2の電流値が制御される。
出力部OD2は、N型駆動トランジスタNDT1と、P型電流源トランジスタPS1とを含む。N型駆動トランジスタNDT1のソースには、電源電圧VOUTMが供給される。P型電流源トランジスタPS1のソースには、電源電圧VSSが供給される。N型駆動トランジスタNDT1のゲートには、トランジスタPT12とトランジスタNT12の接続ノードの電圧が供給される。P型電流源トランジスタPS1のゲートには、駆動電流源制御信号REFPが供給される。N型駆動トランジスタNDT1のドレインとP型電流源トランジスタPS1のドレインとが接続され、このドレイン電圧が出力電圧VCOMLとなる。
また出力部OD2は、N型駆動トランジスタNDT1に並列に、直列接続されたブースト用N型駆動トランジスタNBT1、NBT2が設けられる。より具体的には、ブースト用N型駆動トランジスタNBT1、NBT2は、電流駆動能力制御信号BOOSTNがHレベルのときに、N型駆動トランジスタNDT1と並列に接続される。これにより、電流駆動能力制御信号BOOSTNに応じて、出力から電流を引き込む能力を高めることができる。
更に、VCOML生成回路120は、差動部OP2の入力と出力とをバイパスするバイパススイッチBPSW2を設けることも可能である。バイパススイッチBPSW2のオンオフ制御を行うバイパス制御信号BPC2によりバイパススイッチBPSW2を導通状態にすることで、低電位側電圧VCOMLを低電位側入力電圧LEVINNに設定できる。このとき、スルーレート制御信号VREFP1、VREFP2、駆動電流源制御信号REFPにより、電流源CS2及びP型電流源トランジスタPS1の電流を停止させることが望ましい。
以上のようなVCOML生成回路120に入力される低電位側入力電圧LEVINN、スルーレート制御信号VREFP1、VREFP2、電流駆動能力制御信号BOOSTN、駆動電流源制御信号REFP、及びバイパス制御信号BPC2は、図22の電源供給制御回路150から供給される。
このような構成のVCOML生成回路120について、バイパススイッチBPSW2が非導通状態、ブースト用N型駆動トランジスタNBT1が非導通状態で、低電位側入力電圧LEVINNが出力電圧VCOMLより高い場合を考える。この場合、トランジスタPT11のインピーダンスがトランジスタPT12より小さくなるため、トランジスタNT11、NT12のゲート電圧が上昇し、トランジスタNT12のインピーダンスが小さくなる。そのため、N型駆動トランジスタNDT1のゲート電圧が下降し、N型駆動トランジスタNDT1はオフする方向に向かう。従って、出力電圧VCOMLが高くなる。
その逆に、低電位側入力電圧LEVINNが出力電圧VCOMLより低い場合を考える。この場合、トランジスタPT11のインピーダンスがトランジスタPT12より大きくなるため、トランジスタNT11、NT12のゲート電圧が下降し、トランジスタNT12のインピーダンスが大きくなる。そのため、N型駆動トランジスタNDT1のゲート電圧が上昇し、N型駆動トランジスタNDT1はオンする方向に向かう。従って、出力電圧VCOMLが低くなる。
以上のような動作の結果、VCOML生成回路120では、低電位側入力電圧LEVINNと出力電圧VCOMLとがほぼ等しくなる平衡状態に移行していく。
このとき、差動部OP2では、電流源CS2の電流値を大きくすればするほど、カレントミラー回路CM2及び差動トランジスタ対DT2を構成する各トランジスタの反応速度を速めることができるため、VCOML生成回路120のスルーレートを高めることができる。
また、出力部OD2において、ブースト用N型駆動トランジスタNBT1を導通状態にすることにより、出力電圧VCOMLが供給されるノードから電流を引き込む能力を高めることができる。
2.4.1 電源供給能力設定レジスタ
電源供給制御回路150は、電源供給能力設定レジスタ160の設定値に基づいて、上記したように対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。
図30に、図22の電源供給能力設定レジスタ160の一例を示す。
図30では、第1及び第2の補助トランジスタCTrp1、CTrp2、CTrn1、CTrn2のゲート信号、スルーレート制御信号VREFN1、VREFN2、高電位側入力電圧LEVINPのオフセット、チャージクロックCKの制御を行う例を示している。その他の制御信号等についても同様であり、すべての制御信号を設定するようにしてもよいし、その一部のみを設定するようにしてもよい。
電源供給能力設定レジスタ160は、データドライバ30からのライン値に関連付けて、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行うための制御信号を生成する制御情報を保持する。このような制御情報は、ホスト又は表示コントローラによって設定される。
図30では、ライン値に関連付けて制御情報を記憶されているが、ライン値の変化分に関連付けて上記制御情報を保持させるようにしてもよい。
図31に、電源供給能力設定レジスタ160の他の例を示す。
図31では、電源供給能力設定レジスタ160に設定される制御情報が、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行うための制御信号のオンタイミング及びオフタイミングを指定する情報である。
図32に、図31の電源供給能力設定レジスタの制御情報の説明図を示す。
例えば制御情報として、水平同期信号HSYNCの立ち下がりエッジを基準にドットクロックDCKのクロック数で指定されたオンタイミングと、上記立ち下がりエッジを基準にドットクロックDCKのクロック数で指定されたオフタイミングとを含むことができる。
図31では、ライン値に関連付けて制御情報を記憶されているが、ライン値の変化分に関連付けて上記制御情報を保持させるようにしてもよい。
こうすることで、ライン値又はその変化分に基づいて求められる期間だけ、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行うことができる。
以上のような電源供給能力設定レジスタにおいて、制御すべき制御信号の種類及びその時間を含む制御情報は、LCDパネル20の対向電極の負荷やデータドライバ30の出力構成によって決められる。
2.5 第1の構成例
第1の構成例は、ライン反転駆動を行う場合の対向電極電圧VCOMの供給能力制御の例である。第1の構成例では、データドライバ30からライン値を受けて対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。
図33に、第1の構成例における電源供給制御回路の構成例のブロック図を示す。この電源供給制御回路は、図22の電源供給制御回路150に相当する。
ライン反転駆動を行う場合、対向電極電圧VCOMが変化した直後の電圧変化期間とその後の階調出力期間とで、ライン値等に応じた対向電極電圧VCOMの供給能力制御を異ならせる。
そのため、電源供給能力設定レジスタは、正極性時の電圧変化期間用及び階調出力期間用、負極性時の電圧変化期間用及び階調出力期間用の制御情報を有する。そしてデータドライバ30から、電圧変化期間用のライン値、階調出力期間用のライン値をそれぞれ取得し、取得したライン値に基づいて対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。
図33において、電源供給能力設定レジスタは、第1及び第2の電圧変化期間用設定レジスタREG1、REG2、第1及び第2の階調出力期間用設定レジスタREG3、REG4、電流源設定レジスタREG5、VCOM設定レジスタREG6を含む。正極性時の電圧変化期間用には、第1の電圧変化期間用設定レジスタREG1の設定情報が用いられる。正極性時の階調出力期間用には、第1の階調出力期間用設定レジスタREG3の設定情報が用いられる。負極性時の電圧変化期間用には、第2の電圧変化期間用設定レジスタREG2の設定情報が用いられる。負極性時の階調出力期間用には、第2の階調出力期間用設定レジスタREG4の設定情報が用いられる。
電流源設定レジスタREG5は、駆動電流源制御信号REFN、REFPを生成するための制御情報を保持する。即ちDAC1が、電流源設定レジスタREG5の制御情報に対応した電圧レベルの信号を生成し、駆動電流源制御信号REFN、REFPとして出力する。
VCOM設定レジスタREG6は、高電位側入力電圧LEVINP、低電位側入力電圧LEVINNを生成するための制御情報を保持する。この制御情報にオフセット値が付加された後に、高電位側入力電圧LEVINP、低電位側入力電圧LEVINNが生成される。このオフセット値もまた、図21に示すようにライン値に応じて生成される。
第1及び第2の電圧変化期間用設定レジスタREG1、REG2、第1及び第2の階調出力期間用設定レジスタREG3、REG4、電流源設定レジスタREG5、VCOM設定レジスタREG6の制御情報は、ホスト又は表示コントローラによって設定される。ホスト又は表示コントローラは、上記レジスタの1つを特定するアドレスデータAD及びチップセレクトCSを出力する。チップセレクトCSがアクティブのとき、アドレスデコーダADECはアドレスデータADに基づいて特定した上記レジスタの1つに対し、ホスト又は表示コントローラからのアクセスデータDを設定する。このアクセスデータDが、制御情報である。
第1の構成例では、データドライバ30からは、電圧変化期間用のライン値LD2と階調出力期間用のライン値LD1とが、それぞれ別個に供給される。
図34に、データドライバ30から供給される各期間のライン値の一例を示す。
電圧変化期間では、ライン値は、前ライン値である。この前ライン値は、当該水平走査期間の直前の水平走査期間におけるライン値である。ライン値は、図21に示すように求められる。この期間では、当該水平走査期間におけるラインデータに基づいて画素電極に電圧が未だ印加されず、当該水平走査期間におけるライン値を考慮しない。
一方、階調出力期間では、ライン値は、前ライン値に対応した補正値を加算した値に現ライン値を加算した値に基づいて求められる。ここで、現ライン値は、当該水平走査期間におけるライン値である。
図35に、前ライン値に対応した補正値の説明図を示す。
前ライン値をxとすると、補正値は図35に示すようにf(x)に相当する。この補正値は、直前の水平走査期間において画素電極又はデータ線に供給された電荷が抜けきれず、当該水平走査期間における残留した電荷量を考慮した値ということができる。この残留電荷量は、直前の水平走査期間において画素電極に印加された電圧に対応付けることができる。そのため、補正値は、前ライン値に対応付けることができる。
図35では、前ライン値がa1、a2を境界として、f(x)を線形近似している。前ライン値a1は、LCDパネル20の階調特性に応じて定まる。一般的に、この階調特性において、階調値の大きい領域と小さい領域では1階調当たりの電圧変化が大きくなり、階調値の中間領域では該電圧変化が小さい。前ライン値a1は、上記階調特性において電圧変化が大きい階調値が小さい領域と該電圧変化が小さい中間領域との境界に対応した値である。
一方、前ライン値a2は、データ線を駆動するデータドライバ30の出力保護用のダイオード等でクランプされる電圧に対応した値である。即ち、前ライン値a2に対応した階調データにより生成される電圧より高い電圧は、ダイオード等を介して電流が流れてしまうため、線形近似の傾きを異ならせている。
図33において、電圧変化期間用のライン値LD2は、第1及び第2の電圧変化期間用制御情報生成部GEN1、GEN2に供給される。第1の電圧変化期間用制御情報生成部GEN1は、第1の電圧変化期間用設定レジスタREG1の制御情報から、ライン値LD2に対応した制御情報を抽出する。第2の電圧変化期間用制御情報生成部GEN2は、第1の電圧変化期間用設定レジスタREG2の制御情報から、ライン値LD2に対応した制御情報を抽出する。
そしてデータドライバ30からの極性反転信号POLに基づいて、セレクタSEL1からは、正極性時には第1の電圧変化期間用制御情報生成部GEN1の出力が選択され、負極性時には第2の電圧変化期間用制御情報生成部GEN2の出力が選択される。
また階調出力期間用のライン値LD1は、第1及び第2の階調出力期間用制御情報生成部GEN3、GEN4に供給される。第1の階調出力期間用制御情報生成部GEN3は、第1の階調出力期間用設定レジスタREG3の制御情報から、ライン値LD1に対応した制御情報を抽出する。第2の階調出力期間用制御情報生成部GEN4は、第2の階調出力期間用設定レジスタREG4の制御情報から、ライン値LD1に対応した制御情報を抽出する。
そして極性反転信号POLに基づいて、セレクタSEL2からは、正極性時には第1の階調出力期間用制御情報生成部GEN3の出力が選択され、負極性時には第2の階調出力期間用制御情報生成部GEN4の出力が選択される。
カウンタCOUTは、水平同期信号HSYNCのエッジ又はリセット信号XRESのエッジによって初期化されるカウンタ値を、ドットクロックDCKに同期してインクリメントする。
比較器CMP1は、セレクタSEL1が選択した制御情報とカウンタ値とを比較し、一致したときパルスを出力する。比較器CMP2は、セレクタSEL2が選択した制御情報とカウンタ値とを比較し、一致したときパルスを出力する。そして両パルスの論理和演算結果で、セットリセットフリップフロップのセット又はリセットを行う。このセットリセットフリップフロップの出力は、レベルシフタで電圧レベル変換された後、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を実現する各種制御信号として出力される。
なお図33では、1つの制御信号を生成する構成のみを示しているが、対向電極電圧VCOMの供給能力制御を実現する制御信号毎に同様の構成が設けられる。
また図33では、極性毎に電圧変化期間及び階調出力期間を指定する期間指定情報が、例えば第1及び第2の電圧変化期間用設定レジスタREG1、REG2、第1及び第2の階調出力期間用設定レジスタREG3、REG4のいずれかに保持される。そして、セットリセットフリップフロップの出力のうち期間指定情報が、セレクタSEL3に供給される。セレクタSEL3には、セレクタSEL1、SEL2から高電位側電圧VCOMH、低電位側電圧VCOMLを変化させるオフセット値を変化させるための制御情報が供給される。そしてセレクタSEL3は、期間指定情報に基づいて、いずれかの制御情報を出力する。
この制御情報は、加算器ADDにおいてVCOM設定レジスタREG6の制御情報と加算される。DAC2は、加算器ADDの加算結果に対応した電圧レベルの信号を生成し、高電位側入力電圧LEVINP、低電位側入力電圧LEVINNとして出力される。こうすることで、ライン値又はその変化分に応じて、高電位側入力電圧LEVINP又は低電位側入力電圧LEVINNを変化させることができ、その結果、対向電極電圧VCOMの電圧レベルを変化させることができる。
また極性反転信号POLは、切り替えタイミング生成回路SWCに供給される。切り替えタイミング生成回路SWCは、極性反転信号POLに基づいて、図14に示すタイミングで変化するゲート信号INP、INNを生成し、電圧レベル変換後に切替回路130に出力する。
図36に、第1の構成例における動作例の説明図を示す。
図36では、1水平走査期間毎に極性反転を行うライン反転駆動の例を示している。
対向電極電圧VCOMがHレベルに変化すると、電圧変化期間が開始される。この期間のライン値LD2をA0とする。A0は、対向電極電圧VCOMがLレベルからHレベルに変化する直前の水平走査期間におけるライン値(前ライン値)である。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値がA0に対応する制御情報に基づいて高電位側電圧VCOMHの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
続く階調出力期間では、ライン値LD1として(B0+f(A0))が入力される。ここで、B0は、当該水平走査期間におけるライン値である。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値が(B0+f(A0))に対応する制御情報に基づいて高電位側電圧VCOMHの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
そして、対向電極電圧VCOMがLレベルに変化すると、再び電圧変化期間が開始される。この期間のライン値LD2として、前ライン値B0が入力される。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値がB0に対応する制御情報に基づいて低電位側電圧VCOMLの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
続く階調出力期間では、ライン値LD1として(B1+f(B0))が入力される。ここで、B1は、当該水平走査期間におけるライン値である。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値が(B1+f(B0))に対応する制御情報に基づいて低電位側電圧VCOMLの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
2.6 第2の構成例
第2の構成例は、フィールド反転駆動を行う場合の対向電極電圧VCOMの供給能力制御の例である。
図37に、第2の構成例における電源供給制御回路の構成例のブロック図を示す。この電源供給制御回路が、図22の電源供給制御回路150に相当する。但し、図37において図33と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
そのため、図37では、図33に示す電源供給能力設定レジスタに対し、正極性時及び負極性時の電圧変化期間用の制御情報が省略される。そしてデータドライバ30から、階調出力期間用のライン値LD1を取得し、取得したライン値に基づいて対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。
フィールド反転駆動を行う場合、階調出力期間のみ、ライン値等に応じて対向電極電圧VCOMの供給能力制御を行う。フィールド反転駆動の場合、直前の水平走査期間と当該水平走査期間では、対向電極電圧VCOMの極性が変化しない。そのため、ライン値は、現ライン値から前ライン値を減算した値、若しくはこの減算した値を補正した値とすることができる。
それ以外は、図33において階調出力期間用の制御情報と同様である。そのため、詳細な説明を省略する。
図38に、第2の構成例における動作例の説明図を示す。
対向電極電圧VCOMがHレベルに変化後、しばらくして階調出力期間が開始される。この階調出力期間では、ライン値LD1として(C0+f(A0))が入力される。ここで、C0は、当該水平走査期間におけるライン値である。A0は、前ライン値である。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値が(C0+f(A0))に対応する制御情報に基づいて高電位側電圧VCOMHの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
次の水平走査期間もまた、階調出力期間となる。そのため、ライン値LD1として(C1−C0)が入力される。ここで、C1は、当該水平走査期間におけるライン値である。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値が(C1−C0)に対応する制御情報に基づいて高電位側電圧VCOMHの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
同様に、当該垂直走査期間中の各階調出力期間において高電位側電圧VCOMHの供給能力制御を行う。
次の垂直走査期間が開始されると、対向電極電圧VCOMがLレベルに変化する。そして、階調出力期間では、ライン値LD1として(E0+f(D0))が入力される。ここで、E0は、当該水平走査期間におけるライン値である。D0は、前ライン値である。従って、電源供給能力設定レジスタ160の制御情報のうち、ライン値が(E0+f(D0))に対応する制御情報に基づいて低電位側電圧VCOMLの供給能力制御を行う。この供給能力制御は、上述した制御のうち少なくとも1つを含む。
その後、同様に、当該垂直走査期間中の各階調出力期間において高電位側電圧VCOMHの供給能力制御を行う。
なお対向電極電圧VCOMが変化する電圧変化期間において、図33〜図36で説明したライン反転駆動時の電圧変化期間の制御と同様に行ってもよい。
また図36では、1水平走査期間毎に極性反転を行う例を示したが、複数の水平走査期間毎に極性反転を行う場合には、階調出力期間後に水平走査期間では、図38のフィールド反転駆動と同様に供給能力制御を行えばよい。
3. 電子機器
図39に、本実施形態における電子機器の構成例のブロック図を示す。ここでは、電子機器として、携帯電話機の構成例のブロック図を示す。図39において、図1又は図2と同一部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
携帯電話機900は、カメラモジュール910を含む。カメラモジュール910は、CCDカメラを含み、CCDカメラで撮像した画像のデータを、YUVフォーマットで表示コントローラ38に供給する。
携帯電話機900は、LCDパネル20を含む。LCDパネル20は、データドライバ30及びゲートドライバ32によって駆動される。LCDパネル20は、複数の走査線、複数のソース線、複数の画素を含む。
表示コントローラ38は、データドライバ30及びゲートドライバ32に接続され、データドライバ30に対してRGBフォーマットの階調データを供給する。
電源回路100は、データドライバ30及びゲートドライバ32に接続され、各ドライバに対して、駆動用の電源電圧を供給する。またLCDパネル20の対向電極に、対向電極電圧VCOMを供給する。
ホスト940は、表示コントローラ38に接続される。ホスト940は、表示コントローラ38を制御する。またホスト940は、アンテナ960を介して受信された階調データを、変復調部950で復調した後、表示コントローラ38に供給できる。表示コントローラ38は、この階調データに基づき、データドライバ30及びゲートドライバ32によりLCDパネル20に表示させる。
ホスト940は、カメラモジュール910で生成された階調データを変復調部950で変調した後、アンテナ960を介して他の通信装置への送信を指示できる。
ホスト940は、操作入力部970からの操作情報に基づいて階調データの送受信処理、カメラモジュール910の撮像、LCDパネル20の表示処理を行う。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。なお本実施形態では、対向電極に電圧を供給する電源回路について説明したが、本発明は、対向電極に電圧を供給するものに限定されるものではない。
また、本発明のうち従属請求項に係る発明においては、従属先の請求項の構成要件の一部を省略する構成とすることもできる。また、本発明の1の独立請求項に係る発明の要部を、他の独立請求項に従属させることもできる。