JP4493202B2 - 油冷式スクリュ2段圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリュ2段圧縮機における中間段通路内圧力の異常上昇を防止するレリーフバルブを内蔵した油冷式スクリュ2段圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油冷式スクリュ2段圧縮機としては特開平9−53583号公報が公知である。この圧縮機は、図7に示すように駆動ギヤ101を内蔵するギヤケース102を図示しない駆動原動機と連結し、その一側側面に低圧段圧縮機本体103と高圧段圧縮機本体104を上下方向に連結配置して前記各段圧縮機103,104を駆動するように構成されている。
【0003】
そして、低圧段圧縮機本体103のシリンダ105の上方には空気の吸入口106を設け、その下方一側には圧縮空気の吐出口107を設け、該吐出口から中間段通路113(図7)を介してギヤケース102内に形成した内部空間109と連通すると共に、該内部空間の下方に開口する高圧段圧縮機本体104の吸入口108と連通している。また、前記高圧段圧縮機本体104の下方一側には高圧吐出口110を設け、該吐出口を吐出配管111によりレシーバタンク(図示せず)に接続している。
【0004】
さらに、ギヤケース102の中央近傍にはレリーフバルブ112(図8)を固定し、該レリーフバルブの排出口には内部空間109内の圧力が所定圧力を超えたときに低圧段圧縮機本体103から吐出された圧縮空気を前記レシーバタンクにバイパスさせるための配管(図示せず)を接続している。
【0005】
このレリーフバルブ112は、万一高圧段圧縮機本体104に何らかの異常が発生した場合に作用することを目的として備えてあるもので、例えば高圧段圧縮機本体104が何らかの原因で空気の吸入を停止もしくは圧縮作用を果たさなくなった場合、低圧段圧縮機本体103のみので圧縮作用を行うことになるため、ギヤケース102の内部空間109に低圧段圧縮機本体103から吐出された圧縮空気が溜まり、この状態で圧縮作用を継続すると、低圧段圧縮機本体103内や内部空間109の圧力が設計圧力を超えて上昇し、低圧段圧縮機本体103やギヤケース102の破裂など重大事故を誘発する虞があり、レリーフバルブ112は高圧段圧縮機本体104の異常時に低圧段圧縮機本体103から吐出された圧縮空気を直接レシーバタンク内にバイパスさせて供給することにより誘発される各種重大事故を未然に防止する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の油冷式スクリュ2段圧縮機のレリーフバルブは、圧縮機本体の一部であるギヤケースに装着し、その排出口側を配管でレシーバタンクに接続している。
【0007】
ところが、圧縮機本体は駆動ギヤならびにスクリュロータ等の回転体を内蔵しているのに対し、レシーバタンクは振動体を有さないが圧縮機本体から圧送される圧縮空気の脈動に伴って微振動が生ずるなど、両者は自ずと振動系が異なっている。
【0008】
そのため、鋼管等で強固に配管接続すると、前記圧縮機本体とレシーバタンクとの配管接続部が振動に伴う応力集中で疲労破壊を生ずるなどの不具合が生ずる。
【0009】
この対策として、前記鋼管に代えて両振動体からの振動を吸収しうるフレキシブルパイプ(ゴムホースまたはフレキシブルメタルパイプ等)を用いているのが普通である。ところが、前記フレキシブルパイプを接続するための接続用ジョイント類が多数必要となるなど全体として多くの部品を必要とするだけでなく、装置全体が配管で複雑となる問題がある。
【0010】
また、上記フレキシブルパイプならびにその接続用ジョイントは鋼管と比較し高価であると共に配管のための組立工数も多く必要とし、よって装置全体が高価となる問題もある。
【0011】
さらに、前記レリーフバルブと圧縮機本体の固定部ならびに前記配管の接続部は、長時間使用する過程で次第に弛みが生じ圧縮空気や油等の漏洩を生ずる等の問題を内在する。
【0012】
また、圧縮機本体の停止状態では機内を循環する潤滑油が最下段側の高圧段圧縮機本体の吸入口近傍に流下して滞留するため、この状態で圧縮機本体を始動すると前記高圧段圧縮機の吸入口から流下し滞留した油を吸入し圧縮しようとするいわゆるオイルロック現象を生ずる。
【0013】
この現象は、非圧縮性の油を圧縮しようとするものであり、大きな動力が要求されることになる。これにより駆動原動機の始動渋滞を引き起すだけでなく、圧縮機各部の損傷や破壊を招くこととなる。
【0014】
したがって、本発明は上述レリーフバルブとその配管系統を簡素化して組立工数を低減すること。ならびに配管接続部を削除して漏洩防止を図ること、さらにはオイルロック現象に伴う始動渋滞を解消するなど各種問題点を解消して、信頼性の高い安価なスクリュ2段圧縮機を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明油冷式スクリュ2段圧縮機にあっては、おす・めす一対のスクリュロータの噛み合い回転により吸入空気を圧縮する油冷式スクリュ2段圧縮機において、高圧段吸入口よりも下方に低圧段吐出口から高圧段吸入口までの中間段流路と連通する空間を形成し、該空間と高圧段圧縮機の吐出通路との間に隔壁を設け、該隔壁には前記空間と吐出通路間を連通可能にバイパス開口を設け、該バイパス開口には前記空間内の圧力に対応してバイパス開口を開放するレリーフバルブを設けたことを特徴とする(請求項1)。
【0016】
また、前記レリーフバルブは、前記中間段流路に連通する空間内の圧力が所定圧力を超えたときに前記バイパス開口を開放するように構成することもできる(請求項2)。これにより、万一高圧段圧縮機の異常により圧縮作用をしなくなった場合でも中間段流路内および空間内の圧力の異常上昇を抑えることができ、しかも圧縮機周辺の配管を簡素化して安価に構成することができる。
【0017】
また、前記レリーフバルブは、前記中間段流路に連通する空間内の圧力が高圧段圧縮機の吐出通路内の圧力を超えたときに前記バイパス開口を開放するように構成することもできる(請求項3)。
【0018】
このようにすると、圧縮機の始動時ギヤケース底部に滞留する油をバイパス開口から吐出通路に排出するので高圧段圧縮機の高圧段吸入口から前記油を吸い込まない。
【0019】
また、前記レリーフバルブにはスプリングの付勢により摺動自在なピストンを有し、該ピストンの摺動により前記バイパス開口を開閉するように構成してもよく(請求項4)、あるいは前記レリーフバルブにはスプリングの付勢により回動自在な開閉弁を有し、該開閉弁の回動により前記バイパス開口を開閉するように構成してもよい(請求項5)。
【0020】
このようにすると、圧縮機本体の通常運転中はバイパス開口を閉じ、万一高圧段圧縮機の異常により中間段流路内および空間内の圧力が異常上昇したときは該バイパス開口を速やかに開放して前記異常上昇を防止できる。
【0021】
また、おす・めす一対のスクリュロータの噛み合い回転により吸入空気を圧縮する油冷式スクリュ2段圧縮機において、高圧段吸入口よりも下方であって高圧段圧縮機のおす・めす一対のスクリュロータを収納する高圧段シリンダの下方に、低圧段吐出口から駆動ギヤを収納配置するギヤケース内の連通路を介して高圧段吸入口までの中間段流路と連通する空間を形成し、前記ギヤケース内の底部を高圧段吸入口および前記中間段流路と連通する空間と連通し、さらに前記空間と高圧段圧縮機の吐出通路とを隔壁を介して隣接させると共に、該隔壁にはバイパス開口を設け前記空間内の圧力が高圧段圧縮機の吐出通路内の圧力を超えたときにバイパス開口を開放するレリーフバルブを設けるようにすることもできる(請求項6)。
【0022】
このようにすると、圧縮機の始動時ギヤケース底部に滞留する油を吐出通路に排出するので高圧段圧縮機の高圧段吸入口に多量の油が流入することもない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態を図1及び図2により説明する。図1は、本発明油冷式スクリュ2段圧縮機本体(以下圧縮機本体という)の縦断面図で、図2は該圧縮機本体を図1中左方向からみた側面図である。
【0024】
圧縮機本体1の一側にはギヤケース2が配置しており、該ギヤケースには図示しない駆動原動機によって動力伝達される増速ギヤ装置3を内蔵している。他方、ギヤケース2の左側側面の上方には低圧段圧縮機4の低圧段シリンダ5が装着すると共に、その下側には高圧段圧縮機6の高圧段シリンダ7が装着し、その軸心を相互に並列させて取り付けられている。
【0025】
また、前記各段圧縮機には、おす・めす一対の低圧段スクリュロータ8(以下低圧段ロータという)ならびに高圧段スクリュロータ16(以下高圧段ロータという)が格納され、増速ギヤ装置3の駆動によってそれぞれ圧縮作用を行うようになっている。
【0026】
また、低圧段圧縮機4の上方には低圧段吸入口9が設けられており、大気中の空気は、この低圧段吸入口9から流入後低圧段ロータ8の回転によって低圧段作用空間10内で所定圧力まで圧縮された後、低圧段シリンダ5の一側に開口する低圧段吐出口11から該低圧段シリンダの下方に内部通路で形成する低圧段吐出通路12を介してギヤケース2内の連通路13を流通するようになっている。
【0027】
この連通路13は、ギヤケース2内に形成する空間全体が低圧段圧縮機4から吐出された圧縮空気の流通路となっているもので、ここに流入した低圧の圧縮空気はその後ギヤケース2下方の底部と連通する高圧段圧縮機の高圧段吸入口14から高圧段作用空間15内に流入して、高圧段ロータ16の回転によって定格圧力まで圧縮される。
【0028】
なお、高圧段吸入口14は高圧段シリンダ7の吸入側端面(図中右側)の大半を連通路13と接しており、これにより前記圧縮空気は高圧段ロータ軸24を挟んで形成する吸入側端面の上方および下方から吸入されるようになっている。
【0029】
そして、前記圧縮空気は高圧段吐出口17から吐出通路18,吐出配管19を経て別配置のレシーバタンク(図示せず)に圧送される。
【0030】
一方、ギヤケース2に内蔵する増速ギヤ装置3の駆動原動機側(図中右側)の主軸20外周部は、ギヤケース2に嵌着する軸封装置21によって該ギヤケース内と外部間を封止している。さらに、低圧段圧縮機4の低圧段ロータ軸22に対しても同様に軸封23が嵌着し、ギヤケース2内と低圧作用空間10間を封止している。これにより、圧縮機本体1の運転中ギヤケース2内は低圧段圧縮機4から吐出された圧縮空気の圧力と同圧となっている。
【0031】
ギヤケース2の底部25は、図3に示すように高圧段圧縮機6の高圧段シリンダ7下部に形成する空間26と連通している。この空間26は、高圧段シリンダ7の隔壁27を挟んで吐出通路18と連通する空間と隣接しており、該隔壁にはバイパス開口28が穿設して、後述するレリーフバルブ29のピストン30の摺動によって開閉可能となっている。また、この空間26は、前述した低圧段吐出口11から該低圧段シリンダの下方に内部通路で形成する低圧段吐出通路12、ギヤケース2内の連通路13を介して高圧段吸入口14までの中間段流路に連通している。
【0032】
レリーフバルブ29は、高圧段シリンダ7下方に穿設した穴31に沿って摺動自在なピストン30と、該ピストンをバイパス開口28に着座させる方向に付勢するスプリング32と、該スプリングの一方を着座させて支持するカバー33とにより構成されている。また、カバー33は高圧段シリンダ7下方に形成するフランジ34にボルト35止めされていて、前記ピストン30とカバー33間に形成される空隙37と吐出通路18とを逃がし通路36で連通し、前記空隙37と吐出通路18とが同圧となるようになっている。前記スプリング32は前記バイパス開口28を平時は閉塞状態に保持する程度の張力に設定されていて、前記空間26内の圧力が吐出通路18の圧力を超えるとピストン30を図中下方に摺動移動させてバイパス開口28を開放し、前記空間26内の圧力が吐出通路18の圧力を下まわると前記スプリング32の付勢によりピストン30を図中上方に摺動移動させてバイパス開口28を閉塞するようになっている。
【0033】
したがって、ピストン30の開弁によりパイパス開口28が連通すると、低圧段圧縮機4で圧縮された圧縮空気は空間26からバイパス開口28を介して隣接する吐出通路18に圧送される。
【0034】
このレリーフバルブ29は、例えば高圧段圧縮機6に何らかの異常が発生した場合に作用するもので、例えば高圧段圧縮機内の高圧段ロータ16の破損または駆動部の破損等致命的な損傷によって圧縮作用を果たさなくなった場合、低圧段圧縮機4のみによって最終吐出圧力(定格圧力)まで圧縮作用を行うこととなる。
【0035】
これに対して、低圧段圧縮機4は吸入された空気を第1段目となる所定の低圧圧力で圧縮するように強度設計されているものであるから、1段目で一挙に最終吐出圧力までの圧縮を継続すると、該圧縮機の各部(軸受,ギヤケースその他)を破壊する虞があり、ひいてはさらなる重大事故を誘発する危険性を有している。したがって、このような事故を未然防止するために用意されたものである。
【0036】
次に本実施形態の作用について説明する。まず、図示しない駆動原動機が始動し増速ギヤ装置3からの動力伝達により低圧段圧縮機4の低圧段ロータ8が回転すると、大気中の空気は低圧段吸入口9から吸入され低圧段作用空間10内で第1の所定の圧力まで圧縮された後低圧段吐出口11から吐出される。
【0037】
吐出された圧縮空気は、低圧段吐出通路12,ギヤケース2の連通路13を介して高圧段圧縮機6の高圧段吸入口14に圧送され、該吸入口から吸入された後高圧段作用空間15を形成する高圧段ロータ16の回転によって定格圧力まで昇圧され、高圧段吐出口17から吐出される。その後、吐出通路18に圧送されて吐出配管19を介して図示しないレシーバタンクから消費側に供給される。
【0038】
このとき、高圧段圧縮機6の隔壁27を挟んで隣接する空間26と高圧段圧力側となる吐出通路18間のバイパス開口28は、レリーフバルブ29のピストン30によって閉鎖している。
【0039】
そして、圧縮機本体1の運転中何らかの理由により高圧段圧縮機6の駆動が停止した場合、該高圧段圧縮機6は連通路13ならびに空間26内の圧縮空気の吸入が停止する一方、低圧段圧縮機4はそのまま圧縮作用を継続するため、低圧段吐出通路12ならびにギヤケース2内の連通路13,空間26内は所定の圧力(以下中間圧力という)を超えて次第に昇圧する。
【0040】
すると、吐出通路18内は高圧段圧縮機6から圧縮空気の吐出がないために圧力が低下する。そして空間26内の圧力が吐出通路18内の圧力を超えるとピストン30が図中下方に摺動移動してバイパス開口28を開き、これにより、空間26内の圧縮空気が吐出通路18内にバイパスして流通し、その後吐出配管19からレシーバタンク内に圧送される。
【0041】
このようにして、万一高圧段圧縮機が圧縮作用を果たさない状態に陥った場合でも前記レリーフバルブの作用によって重大事故が回避される。
【0042】
また、この状態で圧縮機本体1を停止した場合、前記レリーフバルブのピストン30はスプリング32の付勢によってバイパス開口28を閉鎖し、レシーバタンクからの逆流空気が低圧段圧縮機本体4内に流入することを防止する。
【0043】
この場合、レシーバタンク内の圧力が決められた圧力に達するまでバイパス開口が開いているというわけではなく、気温や油の溜まり具合など諸処の事情によりバイパス開口の開放時間が決まってくる。
【0044】
例えば、通常運転時であっても圧縮機本体1の始動直後は吐出通路18内の圧力に比べて空間26側の圧力が上回ることがあり、前記双方の圧力がスプリング32の張力などによって定まる一定の圧力差を超えると、ピストン30がバイパス開口28を開き、ギヤケース下方に溜まった潤滑油を吐出通路18に排出するので、高圧段圧縮機6の吸入側である作用空間15内に流入することもない。
【0045】
また、圧縮機本体1の始動時レシーバタンク内が所定の圧力に達するまでは空間26内の方が高圧となっていることにより、その圧力によりピストン30が開弁してバイパス開口28を一時的に開くことにより該空間26中に残留する潤滑油を前記パイパス開口から吐出通路に排出するため、圧縮機始動時のオイルロック現象をも防止できる。
【0046】
なお、本実施形態におけるレリーフバルブ29は、図4に示すとおり前記ピストン30とカバー33間に形成される空隙37と吐出通路18とを連通する逃がし通路36を廃止する代わりに、カバー33の略中央にピストン30の空隙37と大気間とを連通する大気開放穴39を穿設し、ピストン30の外周に密封用のO―リング38を装着するようにしてもよい。
【0047】
このように構成したときのスプリング32の張力は、低圧段吐出通路12から空間26に至る間の圧力が所定圧力以上となったときに、前記スプリング32の付勢に抗してピストン30を図中下方に摺動移動させてパイパス開口28を開弁するようにその張力が設定されている。
【0048】
これにより、圧縮機本体1の運転中何らかの理由により高圧段圧縮機6の駆動が停止した場合、低圧段吐出通路12から空間26に至る間の圧力が次第に昇圧し、前記スプリング32の付勢に抗する圧力に達するとピストン30が図中下方に摺動移動してバイパス開口28を開弁する。そして、空間26内の圧縮空気が吐出通路18内にバイパスして流通し、低圧段圧縮機4をはじめとしてギヤケース2その他の機器の損傷が回避される。
【0049】
図5は本発明の第2実施形態で、高圧段圧縮機6を高圧段ロータ16の軸線に対して直角に切断した場合の縦断面図を示しており、レリーフバルブ29を高圧段ロータ16の軸線に対して略直角方向でしかも略水平方向に配置したものである。
【0050】
以下、第1実施形態で説明した部材と同一部材は同一符号を用いて説明する。高圧段圧縮機6の下方には、隔壁27aを挟んで図中左側に連通路13(図1)と連通する空間26aが形成されると共に、その右側には吐出通路18aが形成されている。
【0051】
吐出通路18a側の高圧段シリンダ7a下方には、レリーフバルブ29が配置し、隔壁27aに形成されたバイパス開口28aにピストン30の一側が当接し、スプリング32の付勢により該バイパス開口を閉じている。一方、ピストン30の他側はカバー33によって外部と遮断している。
【0052】
本第2実施形態は以上のように構成されており、万一高圧段圧縮機6が何らかの異常により機能せず空間26a内の圧力が異常上昇したときは、スプリング32の付勢に抗してピストン30を図中右方向に摺動移動させてバイパス開口28aを開く。
【0053】
これにより、中間段流路側の圧縮空気はバイパス開口28aを介して吐出通路18a、吐出配管19(図1)へ圧送され、よって低圧段圧縮機4をはじめとしてギヤケース2その他の機器の損傷が回避される。
【0054】
図6は本発明の第3実施形態で、レリーフバルブの構造をスイング式バルブとしたものである。以下、第2実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0055】
高圧段シリンダ7a下方の吐出通路18b側にはスイング式のレリーフバルブ40が配置し、隔壁27bに形成されたバイパス開口28bのバルブシート41に対してスイング弁42のシート部43が当接し、中間段流路側に連通する空間26bと吐出通路18b側間を遮蔽している。
【0056】
スイング弁42は、枢止ピン44によって図中反時計方向(A方向)に回動自在となっており、通常の運転中は捻りコイルばね45の付勢によりバイパス開口側のバルブシート41とスイング弁側のシート部43とが当接し、空間26bと吐出通路18b間の遮蔽を保持している。
【0057】
そして、万一高圧段圧縮機6の異常により空間26b内の圧力が異常上昇した場合、第1実施形態で説明したと同様に所定の中間段圧力を超えたときに捻りコイルばね45の付勢に抗してスイング弁42を回動させて、バイパス開口28bを開き吐出通路18a、吐出配管19(図1)へ圧縮空気を圧送する。
【0058】
よって低圧段圧縮機4をはじめとしてギヤケース2その他の機器の損傷が回避される。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明はおす・めす一対のスクリュロータの噛み合い回転により吸入空気を圧縮する油冷式スクリュ2段圧縮機において、高圧段吸入口よりも下方に低圧段吐出口から高圧段吸入口までの中間段流路と連通する空間を形成し、該空間と高圧段圧縮機の吐出通路との間に隔壁を設け、該隔壁には前記空間と吐出通路間を連通可能にバイパス開口を設け、該バイパス開口には前記空間内の圧力に対応してバイパス開口を開放するレリーフバルブを設けたので、万一高圧段圧縮機が何らかの異常により圧縮作用しなくなった場合でも中間段圧力の異常上昇を抑えると共に、圧縮機本体の再始動時の始動渋滞を防止でき、しかも圧縮機周辺の配管を簡素化して安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明油冷式スクリュ2段圧縮機本体の縦断面図である。
【図2】第1実施形態の圧縮機本体を左方向からみた側面図である
【図3】第1実施形態におけるレリーフバルブの装着断面図である。
【図4】第1実施形態におけるレリーフバルブの他の実施例である。
【図5】第2実施形態におけるレリーフバルブの装着断面図である。
【図6】第3実施形態におけるレリーフバルブの装着断面図である。
【図7】従来の油冷式スクリュ2段圧縮機本体の縦断面図である。
【図8】従来の圧縮機本体を左方向からみた側面図である
【符号の説明】
1 圧縮機本体
2 ギヤケース
3 増速ギヤ装置
4 低圧段圧縮機
6 高圧段圧縮機
8 低圧段ロータ
9 低圧段吸入口
11 低圧段吐出口
12 低圧段吐出通路
13 連通路
16 高圧段ロータ
18 吐出通路
26 空間
27 隔壁
28 バイパス開口
29 レリーフバルブ
Claims (6)
- おす・めす一対のスクリュロータの噛み合い回転により吸入空気を圧縮する油冷式スクリュ2段圧縮機において、高圧段吸入口よりも下方に低圧段吐出口から高圧段吸入口までの中間段流路と連通する空間を形成し、該空間と高圧段圧縮機の吐出通路との間に隔壁を設け、該隔壁には前記空間と吐出通路間を連通可能にバイパス開口を設け、該バイパス開口には前記空間内の圧力に対応してバイパス開口を開放するレリーフバルブを設けたことを特徴とする油冷式スクリュ2段圧縮機。
- 前記レリーフバルブは、前記中間段流路に連通する空間内の圧力が所定圧力を超えたときに前記バイパス開口を開放するように構成したことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ2段圧縮機。
- 前記レリーフバルブは、前記中間段流路に連通する空間内の圧力が高圧段圧縮機の吐出通路内の圧力を超えたときに前記バイパス開口を開放するように構成したことを特徴とする請求項1記載の油冷式スクリュ2段圧縮機。
- 前記レリーフバルブにはスプリングの付勢により摺動自在なピストンを有し、該ピストンの摺動により前記バイパス開口を開閉するように構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の油冷式スクリュ2段圧縮機。
- 前記レリーフバルブにはスプリングの付勢により回動自在な開閉弁を有し、該開閉弁の回動により前記バイパス開口を開閉するように構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の油冷式スクリュ2段圧縮機。
- おす・めす一対のスクリュロータの噛み合い回転により吸入空気を圧縮する油冷式スクリュ2段圧縮機において、高圧段吸入口よりも下方であって高圧段圧縮機のおす・めす一対のスクリュロータを収納する高圧段シリンダの下方に、低圧段吐出口から駆動ギヤを収納配置するギヤケース内の連通路を介して高圧段吸入口までの中間段流路と連通する空間を形成し、前記ギヤケース内の底部を高圧段吸入口および前記中間段流路と連通する空間と連通し、さらに前記空間と高圧段圧縮機の吐出通路とを隔壁を介して隣接させると共に、該隔壁にはバイパス開口を設け前記空間内の圧力が高圧段圧縮機の吐出通路内の圧力を超えたときにバイパス開口を開放するレリーフバルブを設けたことを特徴とする油冷式スクリュ2段圧縮機。
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