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JP4493258B2 - 組織穿刺装置 - Google Patents
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JP4493258B2 - 組織穿刺装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡と組み合わせて使用される体腔内の組織を縫合あるいは結紮するために用いられる組織穿刺装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、患者の体内の組織を縫合する場合、一般的に外科手術によって行われている。しかし、外科手術の場合、当然ながら患者の体を切開する必要があり、患者への侵襲が大きい。また、手術後の入院が必要であり、その入院費用などのコスト面での患者の負担も大きい。このような状況の中、患者の体を切開する必要がない低侵襲な経口的内視鏡による治療法の確立が望まれている。
【0003】
従来、経口内視鏡的に体内の組織を縫合する縫合器具として、例えば、米国特許第5,792,153号公報に開示されている。この縫合器具は、図22〜図26に示すように構成されている。すなわち、縫合器具aは内視鏡に取り付け可能であり、吸引源に接続可能なチューブb及びチューブbに連通したキャビティcを備えている。
【0004】
また、内視鏡の鉗子チャンネル内に挿通された中空の針dにはタグgが設けられ、このタグgには針d内に装填可能な内腔と側孔e及びfが設けられている。さらに、針d内には側孔eと着脱自在に係合可能なバルブhを持ったワイヤiが進退可能に設けられ、タグgには糸j、キャビティcの先端側に設けられかつ側孔fと着脱自在に係合可能な捕捉部材kから構成されている。
【0005】
そして、予め側孔eにバルブhを係合した状態でタグgを針d内に装填する。次に、器具aを取り付けた内視鏡を経口的に患者の体内に挿入し、縫合する組織lをキャビティc内に吸引する。続いて針dを内視鏡から突き出し、組織lを穿刺する。次にワイヤiを押し進めて、タグgを針dから押し出し、タグgの側孔fと捕捉部材kを係合する。次に、バルブhを側孔eから外し、ワイヤi及び針dを内視鏡内に引き込み、吸引を解除する。
【0006】
次に、再度、組織lをキャビティc内に吸引し、針dで穿刺する。次にバルブhを側孔eに係合させる一方、捕捉部材kを開口fから解放する。バルブh、タグgおよび針dを引き戻し、吸引を解除する。上記ステップを必要回数だけ繰り返した後、器具aを内視鏡ごと体外に抜去する。最後に体外に引き出された糸jの両端を結び、固定することで縫合を終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した米国特許第5,792,153号公報に開示されている構成では、組織lがキャビティc内に吸引された状態で針dの穿刺を行うため、穿刺位置の微妙なコントロールが非常に困難である。その結果、確実な縫合が不可能となるか、あるいは必要以上にステッチを多く行う必要があり、処置時間が長くなる可能性がある。
【0008】
また、複数回ステッチを行う場合でも、ステッチ間の距離を確実にコントロールできないため、少ないステッチ回数で確実に縫合を行うことが難しい。また、1回の穿刺ごとにバルブhと側孔e、捕捉部材kと開口fのどちらかの係合及びもう一方の解除といった2つの操作が必要となり、処置操作が非常に煩雑となると共に、処置時間も長くなる。
【0009】
また、1回の穿刺において穿刺可能な範囲がキャビティcの大きさによって一義的に決定される。縫合範囲がキャビティc内への吸引により取り込まれる範囲よりも大きい場合には、縫合が不可能となり、適用が限定されてしまう。
【0010】
また、縫合範囲を大きくするために、キャビティの長さや高さを大きくすると、必然的に器具a自体の長さや径が太くなり、体腔内への挿入あるいは縫合部位への位置決めが困難となる。ひいては、体内挿入時の患者への負担が大きくなると共に、処置時間も長くなる可能性がある。また、器具aでは術者がタグgを針dの先端側から針内に装填する作業が必要であるため、その作業が煩雑である。
【0011】
本発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、体腔内の縫合部位への穿刺針のアプローチが容易でかつ微妙なコントロールが可能であり、処置操作が簡便で、かつ処置時間が短い組織穿刺装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内視鏡と組み合わせて使用される体腔内の組織を縫合あるいは結紮するために用いられる組織穿刺装置であって、内視鏡の先端部に装着可能な装着部と、前記装着部に取り付けられ、平行かつ一定の間隔をあけた状態で一体化されて配置された2つのシースを有し、該2つのシースそれぞれに穿刺針を内挿可能であるとともに前記2つのシースは平行かつ一定の間隔をあけて配置された状態の該2つのシースの先端からそれぞれ前記穿刺針を平行かつ一定の間隔をあけた状態で突き出し可能であり、前記シースの先端を体腔内の組織に向けて前記2つの穿刺針を平行かつ一定の間隔をあけた状態で突き出して前記穿刺針を体腔内の組織に穿刺可能であるようにした穿刺部材と、を具備したことを特徴とする組織穿刺装置ある。
【0013】
請求項2に係る発明は、前記穿刺針が、中空であることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺装置である。
【0014】
請求項3に係る発明は、前記穿刺部材は、それぞれ前記シースとなる2つの外シースと、前記外シース内にそれぞれ摺動自在に挿通され前記外シースの先端から先端部が突没可能であるとともにそれ自身の内部にそれぞれ前記穿刺針を個別に挿通する2つの内シースと、前記外シースの手元部に連結され、前記内シースを前記外シースに対し進退させるための内シース操作手段と、前記穿刺針の手元部に連結され、前記穿刺針を前記内シースに対し進退させるための穿刺針操作手段と、を具備したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組織穿刺装置である。
【0015】
請求項4に係る発明は、前記外シースの先端側部分を連結する先端連結部材と、前記外シースの手元側に設けた操作部同士を連結するとともに前記内視鏡の手元操作部に取着する手元連結部と、を具備したことを特徴とする請求項3に記載の組織穿刺装置である。
【0016】
請求項5に係る発明は、前記内シース操作手段が、前記外シースに対して前記内シースを固定するスライダロックを具備したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の組織穿刺装置である。
【0017】
請求項6に係る発明は、前記穿刺針操作手段が、前記2つの穿刺針による穿刺を1回で操作可能な状態と別々に操作可能な状態とを切り換え可能な切り換え手段を有したことを特徴とする請求項4に記載の組織穿刺装置である。
【0018】
前記構成によれば、実際に穿刺針の穿刺を行う前に穿刺部位の位置決めが容易に行なえ、微妙なコントロールも可能となる。その結果、確実な縫合ができると共に、処置操作が簡便になり、処置時間も大幅に短縮する。
【0019】
また、穿刺装置は2つの穿刺針が予め一体化された装置となっているため、穿刺装置を取り付けた内視鏡の先端を一度組織の穿刺部位にアプローチすると、直ちに2本の針を穿刺可能である。この点からも、処置操作が簡便になり、処置時間も大幅に短縮する。また、穿刺装置は2つの穿刺針が予め一定の間隔で平行に配置されているため、複数回ステッチを行った場合でも、一定の間隔ごとに組織を縫い合わされるため、確実な縫合が可能となる。
【0020】
また、穿刺針が挿通される外シースが予め所定の位置で先端連結部材に取り付けられているため、その先端連結部材を第1の内視鏡の先端に嵌め込むだけで外シースの先端を第1の内視鏡の先端に対して所定の位置に容易に取り付け可能である。よって、内視鏡への装着にかかる時間も短縮する。
【0021】
また、第2の内視鏡に挿通した把持鉗子により縫合組織を把持し、引き上げた状態で針本体により穿刺可能であるため、穿刺範囲ひいては縫合範囲を任意に選択可能である。また、縫合組織を大きく引き上げることにより、穿刺範囲を大きくすることが可能となる。また、縫合組織の引き上げ手段が穿刺装置と別の装置である把持鉗子で行えるため、穿刺装置自体は比較的小型化できるため、患者の体内への挿入も容易になる。また、穿刺装置を体内に挿入する際の、患者の苦痛も低減可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1〜図18は組織穿刺装置の第1の実施形態を示し、図1に示すように、穿刺装置1は、本体2、2つの穿刺部材を構成する内シース3a,3b、穿刺針4a,4b、内シース連結部材5及び針連結部材6とから構成されている。図2に示すように、本体2には先端連結部材としての矩形ブロックからなるベース7が設けられ、このベース7の手元側には円筒状の2つのグリップ8a,8bが平行状態で固定されて操作部9が構成されている。
【0024】
グリップ8a,8bの手元側の外周には、図6に示すように、ねじ10aが設けられ、スライダロック11a,11bが螺合されている。グリップ8a,8bとスライダロック11a,11bとの間にはシリコンゴム、フッ素ゴムなどの各種ゴムあるいは各種熱可塑性エラストマーからなる弾性を有した筒状の固定リング12aが挟持されている。
【0025】
固定リング12aの内腔にはスライダ13a,13bが軸方向に摺動可能に挿入されている。スライダロック11a,11bをねじ10a,10bに対して締め込むと、固定リング12aが長手方向に圧縮される結果、半径方向に膨らみ、スライダ13a,13bを軸方向に動かないように固定することが可能である。
【0026】
図2に示すように、ベース7の先端側には2つの外シース14a,14bが平行して設けられ、この手元側はベース7を貫通してグリップ8a,8bの先端側に接続されている。2つの外シース14a,14bの先端部にはキャップ15が設けられている。
【0027】
キャップ15は外シース接続部16、先端円筒部17及び先端装着部18とから構成されている。先端円筒部17は比較的硬質の材料で形成されており、特に内視鏡の視野を妨げないようにポリカーボネートなどの透明性に優れたプラスチック材料で形成されていることが望ましい。また、先端円筒部17の内径は5〜15mm程度、肉厚は1mm程度が良い。長さは3〜10mm程度で、できるだけ短い方が望ましい。
【0028】
先端装着部18は円筒状に形成されており、軟性の第1の内視鏡27の先端部に着脱自在に嵌め込み可能になっている。そして、この先端装着部18は、PVCや各種熱可塑性エラストマーなどの比較的軟質のプラスチック材料で形成されている。先端装着部18の内径は使用する内視鏡先端部の大きさによって適宜決められるが、一般的に10mm前後である。
【0029】
外シース接続部16は、先端円筒部17の外周に嵌合固着されるリング部及びこのリング部から長手軸方向に延びかつ互いに平行な接続脚19a,19bを有している。接続脚19a,19bは外シース接続部16の略180度の角度で対向する位置に設けられていることが望ましい。両接続脚19a,19bの間隔は先端円筒部17の外径に左右されるが、10〜20mm程度が望ましい。接続脚19a,19bには貫通穴が穿設され、先端側の開口部20a,20bを形成している。
【0030】
前記外シース14a,14bは、中空で第1の内視鏡27の屈曲に追従可能なように可撓性を持っている。外シース14a,14bは、例えば、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、各種熱可塑性エラストマーなどのプラスチックチューブや金属コイルで形成している。金属コイルの外側にプラスチックチューブが被せられていても良い。キンクし難くするために金属製メッシュ入りのプラスチックチューブでも良い。内径φ1〜2mm、外径φ1.5〜3mm程度、長さは1〜1.5m程度である。そして、外シース14a,14bの先端近傍は接続脚19a,19bに固着されており、よって、外シース14a,14bの先端近傍は互いに平行に位置している。また、開口部20a,20bと外シース14a,14bの内腔は連通されている。
【0031】
操作部9は、ベース7、グリップ8a,8b、スライダ13a,13b、手元装着部25、チャンネルポート26で構成されている。外シース14a,14bの手元側はベース7を貫通してグリップ8a,8bの先端側に接続されている。
【0032】
スライダ13a,13bは円筒状に形成されており、手元側にグリップ8a,8bとの摺動範囲を規制するスライダストッパ22a,22b、スライダ口金23a,23b、内シース連結部材5を嵌め込むの縮径部24a,24bを有している。
【0033】
手元装着部25は、ベース7の遠位端に設けられ、図10に示すように、第1の内視鏡27の鉗子チャンネル口金28に着脱自在に固定可能となっている。チャンネルポート26は、ベース7の手元端に設けられていて、鉗子栓29を着脱自在に装着可能である。手元装着部25の内腔及びベース7内に設けられた内腔を経由して第1の内視鏡27の鉗子チャンネルと連通されている。
【0034】
図7に示すように、内シース3a,3bは、内シース口金30、内シースパイプ31、Oリング32、シース部33a,33bからなり、スライダ口金23a,23bから外シース14a,14b内に挿入可能となっている。
【0035】
内シース口金30は、内シース3a,3bを外シース14a,14b内に挿入した際、スライダ口金23a,23bに着脱自在に接続可能である。この内シース口金30は内腔を有している。内シースパイプ31は、シース部33a,33b、内シース口金30に接続されている。また、シース部33a,33bの内腔及び内シース口金30の内腔と連通されている。
【0036】
Oリング32は、内シースパイプ31の手元端と内シース口金30の間で挟持されている。Oリング32は、弾性を有したシリコンゴム、フッ素ゴムなどの各種ゴムあるいは各種熱可塑性エラストマーからなり、穿刺針4a,4bの針本体34a,34bの溝部51a,51bに係合し、針本体34a,34bの軸方向の動きを係止することが可能である。シース部33a,33bは、中空で第1の内視鏡27の屈曲に追従可能なような可撓性を持つ、例えば、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、各種熱可塑性エラストマーなどのプラスチックチューブや金属製コイルで形成されている。キンクし難くするために金属製メッシュ入りのプラスチックチューブでも良い。内径φ0.5〜1.5mm、外径φ1〜2.5mm程度に形成されている。
【0037】
シース部33a,33bは、グリップ8a,8bに対するスライダ13a,13bの軸方向に摺動に合わせて外シース14a,14b内を軸方向に摺動可能である。スライダ13a,13bをグリップ8a,8bから手元側に完全に引き出した際に、シース部33a,33bの先端はキャップ15の開口部20a,20bから手元側に位置し、スライダ13a,13bをグリップ8a,8bに完全に突き当たるまで突き出したときには、シース部33a,33bの先端がキャップ15の開口部20a,20bから15〜50mm程度先端側に位置するように長さ設定されている。
【0038】
図4に示すように、穿刺針4aは、針本体34a、針グリップ35及び針グリップ35内に挿入されている糸把持鉗子38から構成されている。また、図5に示すように,穿刺針4bは、針本体34b、針本体34bの手元側に接続された針グリップ46、針本体34bと針グリップ46内に進退自在に挿入された縫合糸47とで構成されている。そして、これら穿刺針4a,4bは、内シース口金30a,30bから内シース3a,3bの内部に挿入可能である。
【0039】
針本体34a,34bは、穿刺する際の手元側からの押圧に耐え、かつ第1の内視鏡27の屈曲に追従可能な柔軟性を有するステンレス、ニチノールなどの金属パイプ材で形成されている。内径φ0.5mm前後、外径φ1mm前後に形成される。
【0040】
内シース3a,3bの先端部から針本体34a,34bの先端が突出しやすくするため、針本体34a,34bの外径は内シース3a,3bと摺動可能な範囲で内シース3a,3bの内径にできるだけ近い方が望ましい。また、図7に示すように、針本体34a,34bは手元端に溝部51a,51bを有している。
【0041】
針本体34a,34bは、針グリップ35を内シース口金30a,30bに対して前後させることで、内シース3a,3b内を摺動可能である。内シース3a,3bのOリング32が溝部51aで係止されている時、針本体34a,34bの先端はシース部33a,33bの先端より若干手元側に位置し、Oリシグ32が溝部51bで係止されている時、針本体34a,34bの先端はシース部33a,33bの先端より突出する。シース部33a,33bの先端から針本体34a,34bの突出長は50〜70mm程度が望ましい。
【0042】
また、針本体34a,34bをシース部33a,33bの先端よりそれぞれ突出した時、針本体34a,34bの先端の間隔は少なくても10mm以上となるように構成されているのが望ましい。針グリップ35は、口金本体36、針口金37とそれらの間に挟持されたシリコンゴム、フッ素ゴムなどの各種ゴムあるいは各種熱可塑性エラストマーからなる弾性を有した筒状の固定リング42が設けられている。
【0043】
図8に示すように、針グリップ35は口金本体36と針口金37は内腔を有しており、それらはねじで螺合されている。口金本体36と針口金37の内腔には糸把持鉗子38の操作パイプ40が摺動可能になっている。針口金37を締め込むと固定リング42が長手方向に圧縮された結果、半径方向に膨らみ、操作パイプ40を軸方向に動かないように固定可能であり、針連結部材6を嵌め込むための縮径部43aを有している。針グリップ46にも針連結部材6を嵌め込むための縮径部43bが設けられている。
【0044】
糸把持鉗子38は、図4に示すように、針本体34a、針グリップ35内に摺動可能なように予め挿入されている。糸把持鉗子38は、操作パイプ40の先端に把持部41が設けられている。この把持部41は少なくとも2本以上の鉤状の爪部50で形成されている。その際、把持部41は、把持部41の中心軸48が操作パイプ40の長手軸方向に対して傾いた角度に位置するように予め曲げられた状態で操作パイプ40に取付けられている。
【0045】
また、把持部41の長さLは、2本の針本体34a,34bの間隔lより長くなっており、針13内から突出された縫合糸47の縫合糸端49が、把持部41内に挿通可能となっている。把持部41はステンレス、ニチノールなどの金属ワイヤあるいは各種プラスチック製ワイヤからなる。ワイヤは撚り線、単線どちらでもよい。ワイヤ径は把持部41を針本体34a内に引き込める寸法であればよい。把持部41は、針本体34aから突出した際にφ10〜20mm程度開くような大きさに形成されている。
【0046】
また、把持部41の手元側から針口金37の手元側まで操作パイプ40が延びている。この操作パイプ40の手元側には操作つまみ39が接続されている。操作パイプ40は回転追従性の良いステンレス、ニチノールなとの金属製の細いパイプ材で形成されており、操作つまみ39を回転させるとそれに合わせて操作部41も回転可能になっている。
【0047】
図1に示す、縫合糸47は一般的に外科手術に使用されるもので、例えばナイロンや絹などで形成されている。縫合糸47の径は0.2〜0.5mm程度であり、特に0.3〜0.4mmが望ましい。
【0048】
また、図9に示すように、内シース連結部材5は、スライダ13a,13bに対して着脱自在に装着可能である。この内シース連結部材5は弾性を有し、かつ比較的硬質なプラスチック材料などで板状に形成されている。
【0049】
内シース連結部材5及び針連結部材6は、側面にスリット44a,44bが設けられ、連結穴45a,45bにつながっている。スリット44a,44bの幅はスライダ13a,13bの縮径部24a,24bの外径より若干狭くなっている。
【0050】
連結穴45a,45bの内径は縮径部24a,24bと略同径であり、スリット44a,44b及び連結穴45a,45bの間隔は縮径部24a,24bの間隔と同じである。スリット44a,44bを縮径部24a,24bに対して押し込むと、スリット44a,44bが開き連結穴45a,45bと縮径部24a,24bが連結される。
【0051】
内シース連結部材5を外す時は、逆にスリット44,44bを通して縮径部24a,24bを引っ張り出す。スライダ13a,13bの装着時は、一方のスライダ13aあるいは内シース連結部材5を保持して動かすだけで、一度に両方の内シース3a,3bを進退可能であり、操作が容易になる。その際、内シース3a,3bの開口部20a,20bからの突出長は同じとなる。また、内シース3a,3bの突出長を各々変えたい場合には、内シース連結部材5を取り外し、スライダ13a,13bを各々操作すれば良い。
【0052】
針連結部材6も内シース連結部材5と同様の構成であり、針口金37と針グリップ46の縮径部43a,43bに着脱可能である。針連結部材6の着脱により、穿刺針4a,4bの操作を同時に行なうことと、穿刺針4a,4bの操作を別々に行ない、かつ内シース3a,3bの先端からの針突出長を異ならせることを任意に選択できる。
【0053】
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
【0054】
第1の内視鏡27への穿刺装置1を取り付けは、以下の手順で行なわれる。
【0055】
ベース7に設けられた手元装着部25を第1の内視鏡27の鉗子チャンネル口金26に装着し、次に、外シース14a,14bがねじれないようにキャップ15の先端装着部18を第1の内視鏡27の先端部に嵌め込み装着する。外シース14a,14bを第1の内視鏡27の外周面に医療用テープで2,3箇所巻き付け固定する。内シース3a,3bをスライダ口金23a,23bから外シース14a,14b内に挿入し、内シース口金30をスライダ口金23a,23bに接続固定する。
【0056】
糸把持鉗子38を針本体34a内に完全に引き込んだ状態にして穿刺針4aを内シース口金30から内シース3a内に挿入する。また、縫合糸47の先端を針本体34b内に引き込んだ状態にして穿刺針4bを内シース口金30bから内シース3b内に挿入する。その際、針本体34a,34bの溝部51aが内シース3a,3bのOリング32に係止されるまで挿入する。この状態では、針本体34a,34bの先端はシース部33a,33bの先端より突出しない位置にある。
【0057】
スライダ13a,13bを手元側に引き出し、シース部33a,33bの先端が開口部20a,20bより手元側に位置するよう外シース14a,14b内に予め引き込んでおく。
【0058】
次に、縫合部の引き上げ、穿刺について図11〜図13に基づいて説明する。
【0059】
第2の内視鏡52を患者の体内に挿入し、縫合組織53a,53bの近傍に位置させる。そして、第2の内視鏡52の鉗子チャンネル(図示しない)内に挿通された把持鉗子54で縫合組織53a,53bを把持し、引き上げる。なお、把持鉗子54は縫合組織53a,53bを把持することが可能であればどのような形態であっても良い。
【0060】
次に、穿刺装置1を取り付けた第1の内視鏡27を患者の体内に挿入する。第1の内視鏡27の先端を一方の縫合組織53aの近くに位置させる。次に、スライダ13a,13bをグリップ8a,8bに対して先端側に移動させ、シース部33a,33bを開口部20a,20bより突き出し、穿入点55a,55bに押し付ける。その際、内シース連結部材5をスライダ口金23a,23bに取り付けてシース部33a,33bを同時に突き出すか、内シース連結部材5を外してシース部33a,33bを別々に突き出すかを縫合組織53aと第1の内視鏡27の先端の位置に応じて任意に選択して操作する。
【0061】
シース部33a,33bを押し付けた後、スライダロック11a,11bをグリップ8a,8bに対して締め込み、スライダ13a,13bを固定する。
【0062】
次に、針本体34a,34bの溝部51bがOリング32に係止されるまで針グリップ35を先端側に押し出し、針本体34a,34bをシース部33a,33bから突き出す。その際、針連結部材6を縮径部43a,43bに取り付けて針本体34a,34bを同時に突き出すか、針連結部材6を外して針本体34a,34bを別々に突き出すかを任意に選択して操作する。
【0063】
針本体34a,34bを同時に刺すことにより操作が容易になるが、針の穿刺抵抗が大きくなり組織に穿刺しにくくなる。針本体34a,34bを別々に刺すと、組織へ穿刺しやすくなるが、針を刺す作業が2回になり操作が面倒になる。
【0064】
針本体34a,34bをシース部33a,33bから突き出すと、針本体34a,34bは穿入点55a,55bから縫合組織53aを貫通し、そして縫合組織53aを貫通して穿出点56a,56bより突出する。第2の内視鏡52にて観察しながら、針本体34a,34bが縫合組織53bに突出したことを確認する。
【0065】
なお、第1の実施形態において、組織59に対して2つの針本体34a,34bが垂直方向に位置する状態で縫合組織53a,53bを穿刺しているが、組織59に対して2つの針本体34a,34bが水平に位置する状態で穿刺を行ってもよい。その場合、縫合される範囲が水平方向に広がることになる。
【0066】
次に、縫合糸の組織への挿通について図14〜図16に基づいて説明する。
【0067】
第2の内視鏡52で観察しながら穿刺針4aの操作つまみ39を先端側に押し出し、把持部41を針本体34aの先端から突出させる。
【0068】
次に、第2の内視鏡52で観察しながら操作つまみ39を回転させて把持部41内に針本体34aの長手軸が概ね位置するように把持部41を回転させる。次に、穿刺針4b内に挿入されている縫合糸47を押し出し、縫合糸端49を把持する。そして、針グリップ35の針口金37を口金本体36に対して締め込み、把持部41の動きを固定することにより、縫合糸端49を把持した状態で固定する。
【0069】
次に、針グリップ46の手元側に伸びている縫合糸47が自由に動けるよう保持しない状態のまま、針グリップ35及び46を手元側に引き戻し、針本体34a,34bの先端をシース部33a,33b内に引き込む。これにより縫合糸端49は縫合組織53a,53bを貫通し、縫合組織53a側に引き出される。
【0070】
更に、スライダロック11a,11bを緩めてからグリップ8a,8bを手元側に引き戻し、シース部33a,33bの先端を外シース14a,14b内に引き込む。
【0071】
針グリップ46の手元側に伸びている縫合糸47が自由に動けるよう保持しない状態のまま、第1の内視鏡27と穿刺装置1を患者の体内から抜去する。そして、針グリップ35の針口金37を口金本体36に対して緩めて操作つまみ39を先端側に押し、把持部41から縫合糸端49を取り出す。
【0072】
次に、縫合糸端49を保持し、穿刺装置1ごと第1の内視鏡27を手元側に引き、針本体34bの先端側から縫合糸47のもう一方の縫合糸端57を引き出す。その後、把持鉗子54から縫合組織53a,53bを解放し、把持鉗子54及び第2の内視鏡52を体外に抜去する。
【0073】
次に、縫合糸の固定について図17及び図18に基づいて説明する。
【0074】
縫合糸端49及び57を患者の体外で結び、結び目58を形成する。結び目58は、一般的に外科手術で用いられている結び目であればどのようなものでも良い。その結び目58を第2の内視鏡52で観察しながら第2の内視鏡52の鉗子チャンネルに挿通された一般的なノットプッシャーを用いて、患者の体内に押し進めていく。
【0075】
結び目58が縫合組織53aの穿入点55a,55bの近傍に到達したら、ノットプッシャーを縫合組織53aに押圧し、同時に縫合糸端49及び57を牽引し、結び目58を固定する。
【0076】
以上の操作を1回あるいは複数回行い、結び目58が解けないように強固に形成されたことを確認した後、第2の内視鏡52およびノットプッシャーを患者の体外に抜去する。
【0077】
最後に図示しない内視鏡用鋏鉗子を用いて結び目58より手元側近傍で縫合糸47を切断し、余った縫合糸47を体外に回収する。縫合組織53a,53bにおいて縫合を必要とする長さ、範囲に合わせて、上記の一連の操作を繰り返し行うことで、縫合組織53a,53bを完全に縫合することが可能となる。
【0078】
前述した第1の実施形態によれば、穿刺装置1はシース部33a,33bを穿刺部位に突き当ててから、針本体34a,34bの穿刺をするので、実際に穿刺針4a,4bの穿刺を行う前に穿刺部位の位置決めが容易に行なえ、微妙なコントロールも可能となる。その結果、確実な縫合ができると共に、処置操作が簡便になり、処置時間も大幅に短縮する。また、穿刺装置1は2つの穿刺針4a,4bが予め一体化された装置となっているため、第1の内視鏡27の先端を一度縫合組織53aの穿刺部位にアプローチすると、直ちに2本の穿刺針4a,4bを穿刺可能である。この点からも、処置操作が簡便になり、処置時間も大幅に短縮する。
【0079】
また、穿刺装置1は2つの穿刺針4a,4bが予め一定の間隔で平行に配置されているため、複数回ステッチを行った場合でも、一定の間隔ごとに縫合組織53a,53bが縫い合わされるため、確実な縫合が可能となる。また、穿刺針4a,4bが挿通される外シース14a,14bが予め所定の位置でキャップ15に取り付けられているため、そのキャップ15を第1の内視鏡27の先端に嵌め込むだけで外シース14a,14bの先端を第1の内視鏡27の先端に対して所定の位置に容易に取り付け可能である。よって、第1の内視鏡27への装着にかかる時間も短縮する。
【0080】
また、第2の内視鏡52に挿通した把持鉗子54により縫合組織53a,53bを把持し、引き上げた状態で針本体34a,34bにより穿刺可能であるため、穿刺範囲ひいては縫合範囲を任意に選択可能である。また、縫合組織53a,53bbを大き<引き上げることにより、穿刺範囲を大きくすることが可能となる。また、縫合組織53a,53bの引き上げ手段が穿刺装置1と別の装置である把持鉗子54で行えるため、穿刺装置1自体は比較的小型化できるため、患者の体内への挿入も容易になる。また、穿刺装置1を体内に挿入する際の、患者の苦痛も低減可能である。
【0081】
図19〜図21は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と異なる部分のみ説明する。
【0082】
穿刺装置100は穿刺装置1の針連結部材6を針連結部材101に変えたものである。針連結部材101は、先端部102と中間部103と手元部104でクランク状に形成されており、先端部102と手元部104は前後に間隔をあけて位置している。先端部102と手元部104の間隔は、少なくても穿刺する縫合組織53a,53bの厚さ以上となっており、5mm程度以上であることが望ましい。
【0083】
次に、第2の実施形態の作用について説明する。
【0084】
針連結部材101の連結穴45a,45bはスリット44a,44bを介してそれぞれ針口金37と針グリップ46の縮径部43a,43bに装着される。この時、先端部102と手元部104は間隔が開いているため、必然的に針本体34a,34bの先端も互いに前後方向に間隔をあけて位置することとなる。針連結部材101を保持して先端側に押すと、針本体34a,34bはその間隔を保ったまま内シース33a,33bから突出する。穿刺装置100で縫合組織53a,53bを穿刺すると、まず先に針本体34bが縫合組織53a,53bを貫通する。次に針本体34aが縫合組織53a,53bを貫通する。
【0085】
従って、第2の実施形態によれば、針連結部材101を押すといった1回の操作により同時に2本の針を動かしても、針が1本ずつ組織に穿刺されるので、穿刺抵抗が大きくなることなく容易に穿刺できる。
【0086】
以上述べた構成によれば、実際に穿刺針の穿刺を行う前にその穿刺部位の位置決めが容易に行え、微妙な穿刺位置のコントロールも可能である。その結果、体腔内から該体腔内の組織を確実に縫合できるようになるとともに、その処置操作が簡便となり、処置時間も大幅に短縮する。
【0087】
また、穿刺装置は2つの穿刺針が予め一体化された装置となっているため、穿刺装置を取り付けた内視鏡の先端を一度組織の穿刺部位にアプローチすると、直ちに2本の針を穿刺可能である。この点からも、処置操作が簡便になり、処置時間も大幅に短縮する。また、穿刺装置は2つの穿刺針が予め一定の間隔で平行に配置されているため、複数回ステッチを行った場合でも、一定の間隔ごとに組織を縫い合わされるため、確実な縫合が可能となる。
【0088】
また、2つの穿刺針が予め所定の位置で穿刺装置先端のキャップに取り付けられている為、そのキャップを内視鏡の先端に嵌め込むだけで2つの穿刺針を内視鏡の先端に対して所定の位置に容易に取り付け可能である。よって、内視鏡への装着にかかる時間も短縮する。
【0090】
また、穿刺装置とは別の把持鉗子により体内の組織を把持し、引き上げた状態で針の穿刺が可能であるため、穿刺範囲ひいては縫合範囲を任意に選択可能である。また、組織を大き引き上げることにより、穿刺範囲を大きくすることが可能となる。また、組織の引き上げ手段が穿刺装置と別の装置で行えるため、穿刺装置自体は比較的小型化できるため、患者の体内への挿入も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、組織穿刺装置全体の斜視図。
【図2】同実施形態の本体の斜視図。
【図3】同実施形態の内シースの斜視図。
【図4】同実施形態の穿刺針と糸把持鉗子の斜視図。
【図5】同実施形態の穿刺針の斜視図。
【図6】同実施形態のグリップの基端部の縦断側面図。
【図7】同実施形態の内シース口金の縦断側面図。
【図8】同実施形態の針グリップの縦断側面図。
【図9】同実施形態の内シース連結部材及び針連結部材の斜視図。
【図10】同実施形態の穿刺装置を取付けた内視鏡の斜視図。
【図11】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図12】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図13】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図14】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図15】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図16】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図17】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図18】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図19】本発明の第2の実施形態を示す針連結部材の斜視図。
【図20】同実施形態の組織穿刺装置全体の斜視図。
【図21】同実施形態の組織穿刺装置の作用説明図。
【図22】従来の組織縫合器具の一部を示す縦断側面図。
【図23】従来の組織縫合器具の作用説明図。
【図24】従来の組織縫合器具の作用説明図。
【図25】従来の組織縫合器具の作用説明図。
【図26】従来の組織縫合器具の作用説明図。
【符号の説明】
1…穿刺装置
3a,3b…内シース
4a,4b…穿刺針
5…内シース連結部材
6…針連結部材
9…操作部
41…把持部(糸把持手段)

Claims (6)

  1. 内視鏡と組み合わせて使用される体腔内の組織を縫合あるいは結紮するために用いられる組織穿刺装置であって、
    内視鏡の先端部に装着可能な装着部と、
    前記装着部に取り付けられ、平行かつ一定の間隔をあけた状態で一体化されて配置された2つのシースを有し、該2つのシースそれぞれに穿刺針を内挿可能であるとともに前記2つのシースは平行かつ一定の間隔をあけて配置された状態の該2つのシースの先端からそれぞれ前記穿刺針を平行かつ一定の間隔をあけた状態で突き出し可能であり、前記シースの先端を体腔内の組織に向けて前記2つの穿刺針を平行かつ一定の間隔をあけた状態で突き出して前記穿刺針を体腔内の組織に穿刺可能であるようにした穿刺部材と、
    を具備したことを特徴とする組織穿刺装置。
  2. 前記穿刺針は、中空であることを特徴とする請求項1に記載の組織穿刺装置。
  3. 前記穿刺部材は、
    それぞれ前記シースとなる2つの外シースと、
    前記外シース内にそれぞれ摺動自在に挿通され前記外シースの先端から先端部が突没可能であるとともにそれ自身の内部にそれぞれ前記穿刺針を個別に挿通する2つの内シースと、
    前記外シースの手元部に連結され、前記内シースを前記外シースに対し進退させるための内シース操作手段と、
    前記穿刺針の手元部に連結され、前記穿刺針を前記内シースに対し進退させるための穿刺針操作手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組織穿刺装置。
  4. 前記外シースの先端側部分を連結する先端連結部材と、前記外シースの手元側に設けられた操作部同士を連結するとともに前記内視鏡の手元操作部に取着する手元連結部と、を具備したことを特徴とする請求項3に記載の組織穿刺装置。
  5. 前記内シース操作手段は、前記外シースに対して前記内シースを固定するスライダロックを具備したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の組織穿刺装置。
  6. 前記穿刺針操作手段は、前記2つの穿刺針による穿刺を1回で操作可能な状態と別々に操作可能な状態とを切り換え可能な切り換え手段を有したことを特徴とする請求項3、請求項4または請求項5に記載の組織穿刺装置。
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