JP4494553B2 - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置およびその方法に関し、とくに、医用画像をディジタル処理する画像処理装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ断層撮影(CT: Computerized Tomography)による診断を行う際は、まず、検査技師により操作されるモダリティと呼ばれる画像診断装置によって患者の断層画像などが撮影される。この画像は装置のコンソールにあるビデオディスプレイに表示される。そして、モダリティに接続されたイメージャと呼ばれるフィルムレコーダを検査技師が操作することで、診断に必要な画像を指示し、指示された画像がイメージャへ入力され、大判のフィルムにハードコピーされる。このフィルムが診断画像として医師に渡され、患者の診断が行われる。通常、一枚のフィルムには数コマの画像がレイアウトされる。
【0003】
上記の診断画像など医療に利用される医用画像には保管義務がある。従来は、医用画像がハードコピーされたフィルムを保管していたが、最近、法令が変わり、医用画像をディジタルデータとして保管する、所謂電子保管が可能になった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
医用画像を電子保管する場合、画像は一枚単位で検索および表示できることが望ましい。さらに、医用画像のディジタル通信における国際標準になりつつあるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)も、画像を一枚一枚管理する仕組みを採用している。
【0005】
従って、一枚のフィルムにハードコピーされた複数の医用画像を電子保管する場合、それらの画像を一枚一枚に分割して保管する必要がある。そのため、スキャナで読み取ったフィルム全体に記録された画像(以下では「フィルム画像」と呼ぶ)から個々の画像を切り出す作業が必要になる。
【0006】
本発明は、複数の小画像を縦横方向に略均等配置した医用画像から小画像を正確、容易かつ短時間に切り出すことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0008】
本発明にかかる画像処理装置は、複数の小画像を縦横方向に略均等配置した医用画像を入力する入力手段と、前記医用画像を二値画像にする二値化手段と、前記二値画像の画素値の分散に基づき前記小画像の存在範囲を検出する検出手段と、前記小画像の存在範囲の二値画像を白画素が連続する領域と黒画素が連続する領域に分割し、前記分割した領域の外接矩形を求め、前記外接矩形の中で最長の辺をもつ外接矩形が囲む領域の色を前記複数の小画像間のボーダ領域の色と判定する判定手段と、前記小画像の存在範囲および前記ボーダ領域の色に基づき、前記小画像を個々に切り出す切出手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる画像処理方法は、複数の小画像を縦横方向に略均等配置した医用画像を画像処理する装置の画像処理方法であって、前記医用画像を入力し、前記医用画像を二値画像に二値化し、前記二値画像の画素値の分散に基づき前記小画像の存在範囲を検出し、前記小画像の存在範囲の二値画像を白画素が連続する領域と黒画素が連続する領域に分割し、前記分割した領域の外接矩形を求め、前記外接矩形の中で最長の辺をもつ外接矩形が囲む領域の色を前記複数の小画像間のボーダ領域の色と判定し、前記小画像の存在範囲および前記ボーダ領域の色に基づき、前記小画像を個々に切り出すことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる一実施形態の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
[画像の切り出し原理]
図1はフィルムから読み取られるフィルム画像1を説明するための図である。
【0012】
医用画像は、図1に示すように、碁盤の目状に複数並べられた状態で、例えば半切サイズ(約35cm×43cm)のフィルムに記録されている。これらの画像2は、その一辺が数cmから数十cmであり、一枚のフィルムに同一サイズになるように記録されている。また、画像と画像とを相互に区切る領域として幅数mmから数十mmの背景領域(以下では「ボーダ」と呼ぶ)がある。背景領域はフィルム上ではほぼ透明または不透明であるから、フィルム画像1の背景領域の色はほぼ黒色または白色になる。
【0013】
以下の説明においては、一枚のフィルム画像1には縦横方向それぞれに一枚から六枚の画像2が並ぶ、つまり一枚のフィルム画像1は最大36枚の画像2を有するとして説明するが、これに限られるわけではない。また、フィルム画像1上の画像2が配置される領域をフレームと呼ぶことにする。
【0014】
フィルム画像1から個々の画像を切り出すには、フィルム画像1上の各フレームの位置を検出する必要がある。本実施形態においては、ボーダを検出し、ボーダによって囲まれた領域をフレームと認識し、フレームに記録された画像2を切り出すものである。勿論、検出されたボーダによってフィルム画像1を分割しても同じ結果が得られるが、以下の説明では、フレームに記録された画像2を切り出すと表現する。
【0015】
また、検出されたボーダによって囲まれるフレームに、必ずしも画像が記録されているとは限らない。そのような場合、詳細は後述するが、そのフレームの画像を切り出すことはない。
【0016】
[画像処理装置の構成]
図2は本発明にかかる画像処理装置110の構成例を示すブロック図である。
【0017】
図2において、CPU101は、ROM102やハードディスク(HD)107などに格納された各種のプログラムに基づき、バス104を介して画像処理装置10全体を制御するとともに、RAM103をワークメモリとして利用して医用画像の切り出し処理を含む各種の画像処理や通信処理を実行する。
【0018】
スキャナインタフェイス105には、フィルム画像1などを読み取るためのイメージスキャナ(またはフィルムスキャナ)120が接続される。USB(Universal Serial BUS)インタフェイス106には、画像処理装置110が実行すべき処理などの指示やテキスト情報をオペレータが入力するために、キーボードやマウスなどの入力デバイス109が接続される。ネットワークインタフェイス108は、Ethernetなどのネットワーク125へ画像処理装置110を接続するためのものである。ビデオインタフェイス111には、取得されたフィルム画像1や切り出された医用画像の表示、および、処理条件や処理状況の表示などに使用されるCRTやLCDなどのモニタ127が接続される。
【0019】
イメージスキャナ120によって取得されたフィルム画像1や切り出された画像2は、一旦、HD107に格納され、必要に応じて、ネットワーク125を介して例えばコンピュータ123や124、イメージャ122に接続された画像出力装置121、または、DICOMプロトコルに対応したインタフェイスをもつDICOMプリンタ126へ送られる。コンピュータ123や124は、ネットワーク、画像データベース、画像ビュワー、イメージャなどを用いて医用画像をファイリング、ビューイング、プリントするPACS(Picture Archive and Communication System)と呼ばれるシステムを構成する。画像処理装置110は、ネットワークインタフェイス108を介して、PACSなどから送られてくる画像データを入力することもできる。
【0020】
画像処理装置110は、パーソナルコンピュータなどの汎用の装置を使って構成することが可能である。また、専用装置として構成することもでき、例えばイメージスキャナ、ビデオディジタイザ、ディジタルスチルカメラまたはディジタルビデオカメラと一体に構成することができる。
【0021】
[画像の切り出し処理]
図3は画像の切り出し手順の一例を説明するフローチャートで、CPU101によって実行される処理である。ステップS1でイメージスキャナ120などからフィルム画像1を取得する。取得されたフィルム画像1は以降の処理にためにHD107に格納される。
【0022】
●フレーム存在範囲の決定
ステップS2でフレームが存在する領域(以下では「フレーム存在範囲」と呼ぶ)を決定する。
【0023】
図4はステップS2で実行されるフレーム存在範囲の決定手順の一例を説明するフローチャートである。
【0024】
ステップS11でフィルム画像1を複製し、複製画像を二値化してフレーム存在範囲を決定するための二値画像を生成する。画像を二値化するのはフィルムの傷や汚れによる影響を最小に抑えるためである。なお、フレーム存在範囲の決定用画像はワークエリアであるRAM103上に展開すればよい。
【0025】
次に、ステップS12で二値画像を縦向きの複数の細長領域に分割して、ステップS13で各細長領域に含まれる画素の輝度値の分散を求める。続くステップS14およびS15では、二値画像を横向きの複数の細長領域に分割して、各細長領域に含まれる画素の輝度値の分散を求める。なお、細長領域の幅は、数画素から数十画素程度であるが、具体的には処理速度と処理精度とのトレードにより決定される。
【0026】
イメージスキャナ120などによって取得されるフィルム画像1をその特性により領域分割すれば、概略、フィルム外の画像領域、フィルム内の画像領域およびフレーム存在範囲に分けることができる。フィルム画像1の背景色を仮に黒色とすれば、フィルム外の画像領域は白色、フレーム存在範囲を除くフィルム内の画像領域は黒色と考えることができる。図5はフィルム画像1を縦向きの細長領域に分割した場合に得られる分散特性の一例を示す図である。図5に示されるように、画素の輝度値の分散が大きい領域はフレーム存在範囲であると判断することができる。
【0027】
このようにして、ステップS16では、ステップS12からS15で得られた各細長領域の分散からフレーム存在範囲を決定することができる。なお、フレーム存在範囲には、分散の大きな領域の外側の細長領域を幾つか含める。これは、フレームの並びに若干の傾きやずれがある場合を考慮したものである。また、以降の処理は、決定されたフレーム存在範囲に対して行えばよい。
【0028】
●ボーダ位置の検出
図3のステップS3およびS4では、縦向きのボーダ(以下では「縦ボーダ」と呼ぶ)の位置、および、横向きのボーダ(以下では「横ボーダ」と呼ぶ)の位置を検出する。
【0029】
図6はステップS3で実行される縦ボーダ位置の検出手順の一例を説明するフローチャートである。
【0030】
ステップS21でフィルム画像1を複製し、複製画像を二値化したボーダ検出用の二値画像を生成する。次に、ステップS22でボーダの色(背景色)を決定する。これは、ボーダの位置の検出を、画素値の分散だけで行うのではなく、ボーダの色も考慮して行うことによって検出精度を上げようとするものである。具体的には、フレーム存在範囲の二値画像を、白画素が連続する領域、および、黒画素が連続する領域に分割する。そして、分割された複数の領域の外接矩形を求め、それら外接矩形の中で最も長い辺をもつ外接矩形に囲まれた領域をボーダであると判断し、その領域の色をボーダの色(黒色または白色)とする。なお、外接矩形の面積ではなく辺でボーダ領域を検出するのは、ボーダの幅が狭いフィルム画像1を考慮したためである。
【0031】
次に、ステップS23でフレーム存在範囲を縦向きの細長領域に分割し、ステップS24で各細長領域の輝度値の分散を求め、ステップS25で分散が小さい細長領域を仮ボーダ領域として抽出する。そして、ステップS26で、抽出された仮ボーダ領域の色とボーダ色とが一致するか否かを判定し、一致しなければステップS27でその仮ボーダ領域を破棄する。
【0032】
そして、ステップS28の判定により、すべての細長領域についてステップS25からS27の処理が終了したと判断されたら、ステップS29でほぼ等間隔に並んだ仮ボーダ領域のセットを抽出し、ステップS30で抽出された仮ボーダ領域のセットから縦ボーダの位置を検出する。
【0033】
なお、ステップS4で実行される横ボーダ位置の検出については、縦ボーダ位置の検出における縦横の関係を入れ替えるだけであるから、その詳細説明を省略する。
【0034】
ここで、抽出された仮ボーダ領域からボーダ位置を検出する処理を、例えば、仮ボーダ領域の中心線をその位置とし、n個の仮ボーダ領域が検出されたとして、詳細に説明する。
【0035】
まず、式(1)の条件を満たす仮ボーダ領域のセットを抽出する。
D(B1-B2) = D(B2-B3) = … = D(Bm-1-Bm) …(1)
ただし、B1,B2,B3,…,Bm-1,Bmはボーダ位置、m ≦ n
D(Bi-Bj)はボーダiとボーダjとの間隔
【0036】
なお、上述したフレーム存在範囲の決定する際の都合から、式(1)におれるB1およびBmは、通常、フレーム存在範囲の外側に位置する。
【0037】
さて、式(1)を満たすようなセットは多数存在する可能性があるので、さらに絞り込みを行い、ボーダ位置を検出(決定)する。絞り込みの条件としては次のようなものである。
(1)ボーダの数は、上限値を超えない範囲で、できるだけ多くなるようにする。例えばフレームの並びを最大6にする場合、上限値は7である。
(2)検出されたボーダの数がm、ボーダの間隔がDとする場合、フレーム存在範囲に対応する(m-1)Dができるだけ大きくなるようにする。
(3)フィルムの幅をWとして、例えば(m-1)D>αWになるようにする。ここでαは例えば0.55から0.75の範囲であるが、0.6程度にするのが望ましい。
【0038】
上記条件(1)は、例えば四枚に並んだ画像を二枚に切り出してしまうのを防ぐためである。上記条件(2)は、ボーダ数が同じでも、できるだけ大きなサイズの画像を切り出すためである。上記条件(3)は、フィルムの幅Wに対して幅が極端に小さい画像を検出しないようにするためである。
【0039】
●ボーダ位置の補正
ボーダ位置が検出されると各フレームのサイズが決定されるが、通常、フレームの形状は正方形か正方形に近い長方形である。つまりフレームの縦および横の長さHおよびWの比H/Wは「1」に近い値になるはずである。そこで、ステップS5でボーダ位置を補正する。
【0040】
図7はステップS5で実行されるボーダ位置の補正手順の一例を説明するフローチャートである。
【0041】
ステップS41でフレームの縦横比H/Wを求め、ステップS42でH/Wがβより小さいか否かを判定し、そうであればステップS43で縦方向に隣接する二つのフレームを結合する、言い換えれば二つのフレームに挟まれたボーダを破棄する。また、ステップS44でH/Wが1/βより大きいか否かを判定し、そうであればステップS45で横方向に隣接する二つのフレームを結合する。βとしては例えば0.6から0.8の範囲であるが、望ましい値は0.65である。
【0042】
●画像の切り出しおよび空白フレームの検出
続いて、図3のステップS6で画像2を切り出す。具体的には、フレーム存在範囲の画像2を検出された縦横のボーダ位置で分割すればよい。
【0043】
次に、図8に一例を示すように一部のフレームには画像が存在しない空フレーム3もあるので、ステップS7で画像2が記録されていない空フレーム3か否かを判定する。具体的には、切り出された画像2全体の輝度値の分散を調べ、分散が非常に小さいければ画像がない空フレーム3と判断してステップS8でその画像を破棄する。次に、ステップS9で全てのフレームから画像2を切り出したか否かを判定し、未了であればステップS6へ戻り、完了であれば画像の切り出し処理を終了する。
【0044】
このように、本実施形態に従えば、マウスやディジタイザなどを使って切り出すべき画像2を指定する必要がなく、フィルム画像1から個々の画像2を正確に切り出して、容易かつ短時間に電子保管することができる。とくに、フイルムごとに異なる画像レイアウトをもつ多数のフィルムから画像2を切り出す必要がある場合に大きな効果が期待される。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の小画像を縦横方向に略均等配置した医用画像から小画像を正確、容易かつ短時間に切り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムから読み取られるフィルム画像を説明するための図、
【図2】本発明にかかる画像処理装置の構成例を示すブロック図、
【図3】画像の切り出し手順の一例を説明するフローチャート、
【図4】フレーム存在範囲の決定手順の一例を説明するフローチャート、
【図5】フィルム画像を横方向に分割した縦長の細長領域から得られる分散特性の一例を示す図、
【図6】縦ボーダ位置の検出手順の一例を説明するフローチャート、
【図7】ボーダ位置の補正手順の一例を説明するフローチャート、
【図8】一部のフレームに画像が存在しないフィルム画像を説明する図である。
Claims (6)
- 複数の小画像を縦横方向に略均等配置した医用画像を入力する入力手段と、
前記医用画像を二値画像にする二値化手段と、
前記二値画像の画素値の分散に基づき前記小画像の存在範囲を検出する検出手段と、
前記小画像の存在範囲の二値画像を白画素が連続する領域と黒画素が連続する領域に分割し、前記分割した領域の外接矩形を求め、前記外接矩形の中で最長の辺をもつ外接矩形が囲む領域の色を前記複数の小画像間のボーダ領域の色と判定する判定手段と、
前記小画像の存在範囲および前記ボーダ領域の色に基づき、前記小画像を個々に切り出す切出手段とを有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記検出手段は、前記二値画像から前記小画像を含む画像領域を検出し、前記画像領域を縦および横に区切る前記ボーダ領域を検出することにより、前記小画像の存在範囲を検出することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
- さらに、前記ボーダ領域が囲むフレーム領域の縦横比H/Wと所定値βを比較して、H/W<βの場合は縦方向に隣接するフレーム領域を結合するためにそれらフレーム領域間のボーダ領域を破棄し、H/W>1/βの場合は横方向に隣接するフレーム領域を結合するためにそれらフレーム領域間のボーダ領域を破棄する補正手段を有することを特徴とする請求項2に記載された画像処理装置。
- 前記切出手段は、切り出した小画像の画素値の分散が小さい場合は、その小画像を破棄することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載された画像処理装置。
- 複数の小画像を縦横方向に略均等配置した医用画像を画像処理する装置の画像処理方法であって、
前記医用画像を入力し、
前記医用画像を二値画像に二値化し、
前記二値画像の画素値の分散に基づき前記小画像の存在範囲を検出し、
前記小画像の存在範囲の二値画像を白画素が連続する領域と黒画素が連続する領域に分割し、前記分割した領域の外接矩形を求め、前記外接矩形の中で最長の辺をもつ外接矩形が囲む領域の色を前記複数の小画像間のボーダ領域の色と判定し、
前記小画像の存在範囲および前記ボーダ領域の色に基づき、前記小画像を個々に切り出すことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを制御して、請求項5に記載された画像処理を実現するプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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