JP4494575B2 - 焼却灰を主材料としたブロックの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメントと、金属スラグと、多量の焼却灰と、最適含水比程度の水粉体比の水とを含む材料からなる混練物でブロックを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石炭火力発電により発生する石炭灰は、その一部がセメント原料またはコンクリート用混和材等の用途で利用されているものの、ほとんどは埋立て処分されており、環境保護や資源活用の観点からも利用拡大が求められている。また、ゴミ、汚泥及びスラッジなどの焼却灰あるいは火山灰も同様な観点からその利用拡大が求められている。以上のような要望を満たすため、火山灰や石炭灰を含む多量の焼却灰(以下、単に「焼却灰」という)を用いて、これにセメント、硬化促進剤および水を加えて混練物を生成し、この混練物に振動を加えてブロックを製造する方法が提案されている。
【0003】
すなわち、上記従来の焼却灰を主材料とするブロック製造方法において、セメントと焼却灰との基本的な重量比は、概ね95〜80重量部の焼却灰に対し、セメントを5〜20重量部であるが、混練物が硬化した時の圧縮強度は焼却灰の品質によって異なるため、焼却灰とセメントとの総重量に対し、セメントを概ね重量比5〜20%の範囲で増減して調整している。
【0004】
また混練物には、最適含水比以上で(最適含水比+5%)以下の範囲におさまる程度の水粉体比の水が加えられる。ここで、最適含水比とは、JIS A 1210-1979の突き固めによる土の締固め試験方法に規定された値であって、最大乾燥密度が得られる含水比をいい、また水粉体比とはセメント及び焼却灰の粉体に対する水の重量比をいい、{(水の重量)/(セメント重量+焼却灰の重量)×100}の式から求められるものである。
【0005】
以上のような配合で練り混ぜられた混練物は、練上がり時に、従来のコンクリートのような流動状態にはならず、単に湿り気のある粉体状態になるだけであるが、この混練物は振動が加えられると、流動状態に変化して締め固めが可能となるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の焼却灰を主材料とするブロックでは、多くの場合、ブロック用型枠の開口が狭く、クレーンにより吊上げて移動するバケットで型枠内に混練物を打設する場合、型枠の開口に合わせ、且つ、混練物の詰まりを防ぐため、あまり絞りのない排出口を持つバケットの径は小さくなるので、その容積も小さくなって、打設工程の所要時間が長くなるという欠点がある。
【0007】
また前記混練物は単に湿り気のある粉体状態になるだけであり、従来のミキサー車のように材料排出口が狭い搬送装置を用いると、材料排出口に混練物が詰まり易く、また型枠内に混練物を打設する際にも、従来のテトラポッド打設専用ローダーではバケット出口に混練物が詰まるため、従来のミキサー車もテトラポッド打設専用ローダーも使用が困難であった。
【0008】
さらに、上記従来の焼却灰を主材料とするブロックでは、比重がコンクリートの70〜80%と軽く、波などの外力を受ける場所では使用不可能であるという欠点があった。
【0009】
本発明は上記従来技術の問題点に着目し、これを解決せんとしたものであり、その課題は、波などの外力を受ける場所でも設置可能なブロックを製造する方法であって、製造装置の開口に混練物が詰まることを防止できて、混練物の打設工程を効率良く実施することができるブロック製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、多量の焼却灰を主材料としたブロックの製造方法であって、所定量のセメント、金属スラグ及び焼却灰を、ほぼ最適含水比の水粉体比の水又は海水と練り混ぜて混練物を生成する混練工程と、該混練工程で生成された混練物をダンプトラックの荷台に積載してブロック製造現場まで搬送する搬送工程と、該混練物を前記ダンプトラックの荷台からホッパーに降ろし、該ホッパーで混練物の塊を崩してホッパー開口からベルトコンベアに連続的に供給する荷降ろし工程と、前記ベルトコンベアで連続的に混練物を搬送してブロック用型枠内に供給し、該混練物に振動を加えて流動状態にする加振工程とを含むブロックの製造方法が提供される。
【0011】
本発明において、セメント、焼却灰及び金属スラグは重量比で1:4:9程度の割合で混合することが好ましい。このように、セメント及び焼却灰に金属スラグを加えたブロックでは、従来の焼却灰を主材料とするブロックよりも比重が大きくなって、波などの外力を受ける場所でも流されないため、ブロックを多くの用途で使用できるという利点がある。
なお、金属スラグの代りに天然骨材か再生骨材を用いても、または、それらを適宜混合した材料を用いてもブロックの製造が可能である。ただし、金属スラグの混入量が少ないと比重の改善効果は大きくないので、大きな外力の作用しない場所に適用することになる。
また本発明において、焼却灰とは、ゴミ、汚泥及びスラッジなどの焼却灰、火山灰及び石炭灰を含むものとする。
【0012】
本発明の加振工程では、搬送された前記混練物が流動状態になる程度の振動数、振幅および振動時間で加振すれば良く、例えば、振動数ほぼ3000〜6000rpm程度、振幅(両振幅)ほぼ0.5〜2.0mm程度の振動を概ね2〜10分間程度加えれば良い。また本発明の荷降ろし工程において、塊が崩された混練物にはホッパー内で振動を加えながらホッパー開口からベルトコンベアに供給しても良い。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本発明において使用する装置の簡略図であり、図2は図1とは異なる角度から見た装置の一部を示す簡略図である。また図3は本発明で用いるホッパーの簡略断面図であり、図4は本発明における荷降ろし工程を説明するための斜視図である。
【0014】
図1〜図4において、ブロック製造のための装置は、混練物44を荷台42aに積載してブロック製造現場まで搬送するためのダンプトラック42と、このダンプトラック42から荷降ろしされた混練物44を受けるホッパー30と、このホッパー30から混練物44を型枠40まで搬送するための第1のベルトコンベア25、第2のベルトコンベア20および第3のベルトコンベア10と、コンクリートブロックとしてのテトラポッド(登録商標)を形成するための型枠40とを備える。
【0015】
ここで、前記ホッパー30は、鉄骨などが格子状に組み立てられてなるスクリーン31が上部開口に取付けられ、下部開口に向かって傾斜した底板には振動装置32が設置され、また下部開口には回転軸34によりフィーダー35が枢着されて、回転軸34を回転駆動させるためのモータ33が設けられている。
かかるホッパー30において、ダンプトラック42から混練物44が荷降ろしされると、スクリーン31に衝突して混練物44の塊が粉砕される。そして、振動装置32からの振動により混練物44は下部開口に向かって進み、フィーダー35の羽根により下部開口から掻き出されて、第1のベルトコンベア25の上に放出される。したがって、振動装置32の振動数や振幅、フィーダー35の回転速度、ホッパー30の下部開口面積を適宜調整すれば、混練物44の下部開口からの放出量を調整することが可能になる。
【0016】
また前記第1のベルトコンベア25は、前記ホッパー30から放出された混練物44を受けるためのものであり、前記第2のベルトコンベア20は第1のベルトコンベア25から混練物44を受けて所定位置(すなわち第3のベルトコンベア10の混練物受け口)まで移動させるためのものであり、さらに、第3のベルトコンベア10は混練物44の打設位置や打設高さに応じて適宜、場所・方向・角度を自在に調整可能なものである。
特に、第3のベルトコンベア10は、クローラにより走行可能なベースマシン15と、ベースマシン15に搭載された制御装置により方向・角度を自在に調整できるブーム12と、このブーム12に掛架されたベルト13と、第2のベルトコンベア20により搬送された混練物を一時的に受け入れてベルト13上に送出する混練物受け口14とを備えるものである。ここで、ベルトコンベアの数や仕様は打設ヤードの形状や、打設するブロックの大きさ等により変化するものであり、図1の態様には限定されない。
【0017】
なお、テトラポッドを形成するための型枠40の外側には、複数の振動装置(図示せず)を予め取付けておくか、あるいは、振動装置を下部から上部に適宜盛替え可能にする。
【0018】
次に、焼却灰を主材料としたブロックの製造方法について説明する。
最初に、焼却灰と、セメントと、金属スラグとをそれぞれ計量して所定重量づつ、図示しないミキサーに供給し、これら材料を練り混ぜて均質にする。そして、均質化された材料に、概ね最適含水比以上で(最適含水比+5%)以下の範囲におさまる程度の水又は海水を計量してミキサーに供給し、前記均質化された材料と練り混ぜて混練物を生成する。ここで、混練物はただ単に湿り気のある粉体状態になっているだけであり、従来のコンクリートのような流動状態とは全く異なる状態である。
【0019】
次に、湿り気のある粉体状の混練物44を、ミキサーからダンプトラック42の荷台42aに積載してブロック製造現場まで搬送する。ブロック製造現場には必要に応じて盛土46が設けられ、この上までダンプトラック42を走行させて混練物44をホッパー30へ荷降ろしする。混練物44は荷台42aから滑り落ちてホッパー30のスクリーン31に衝突し、その塊は粉砕され、さらに振動装置32の振動とフィーダー35の掻き出し作用により、適量の混練物44がホッパー30の下部開口から第1のベルトコンベア25の上に連続的に放出される。
【0020】
第1のベルトコンベア25により搬送された混練物44は、第2のベルトコンベア20上に送り出されて、この第2のベルトコンベア20のベルト21により所定位置、すなわち、第3のベルトコンベア10の混練物受け口14の位置まで上昇・搬送されて、この混練物受け口14から第3のベルトコンベア10に渡される。そして、第3のベルトコンベア10は、そのブーム12が予め最適な位置や高さに調整されており、混練物44は混練物受け口14からベルト13上を通って先端部11に達し、ここから型枠40の上部開口40aに投下される。
【0021】
上述の如く、ホッパー30から型枠40に至るまで混練物44を連続的に搬送し、型枠40自体を振動装置により振動させながら、混練物44を連続的に型枠40に打設する。型枠40内が混練物44で充たされたら、この型枠40までの装置を停止する一方で、振動装置は、湿り気のある粉体状の混練物44のすべてが流動状態に変化するまで稼動させる。
なお、振動装置は、振動数ほぼ3000〜6000rpm程度、振幅(両振幅)ほぼ0.5〜2.0mm程度で稼動させる。
流動状態に変化した混練物44が所定の圧縮強度を発現したら、型枠40を外して、ブロック(テトラポッド)をクレーン等により吊り上げて、所定位置までまで移動する。
【0022】
【発明の効果】
本発明のブロック製造方法では、混練工程において金属スラグが混入されるので、従来の焼却灰を主材料とするブロックと比較して、ブロックの比重を大きくすることができて、波などの外力を受ける場所においてもブロックが設置可能になる。また荷降ろし工程においては、混練物がダンプトラックの荷台から直接ホッパーに荷降ろしされ、ホッパーで混練物の塊を崩して振動を加えながら連続的にホッパー開口からベルトコンベアに供給するので、混練物の荷降ろし作業を効率良く実施することができるとともに、ホッパー開口に混練物が詰まることも防止できる。さらに、荷降ろしされた混練物は、ベルトコンベアで連続的に搬送してブロック用型枠内に供給されるので、ここでも搬送中に混練物が詰まることを防止できて、製造効率の向上が図れる。またベルトコンベアや振動モータにより製造工程を自動化できるため、製造に要する人員も低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用する装置の簡略図である。
【図2】図1とは異なる角度から見た装置の一部を示す簡略図である。
【図3】本発明で用いるホッパーの簡略断面図である。
【図4】本発明における荷降ろし工程を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
10 第3のベルトコンベア
20 第2のベルトコンベア
25 第1のベルトコンベア
30 ホッパー
40 ブロック用型枠
42 ダンプトラック
42a 荷台
44 混練物
Claims (1)
- 多量の焼却灰を主材料としたブロックの製造方法であって、
所定量のセメント、金属スラグ及び焼却灰を、ほぼ最適含水比の水粉体比の水又は海水と練り混ぜて混練物を生成する混練工程と、該混練工程で生成された混練物をダンプトラックの荷台に積載してブロック製造現場まで搬送する搬送工程と、該混練物を前記ダンプトラックの荷台からホッパーに降ろし、該ホッパーで混練物の塊を崩してホッパー開口からベルトコンベアに連続的に供給する荷降ろし工程と、前記ベルトコンベアで連続的に混練物を搬送してブロック用型枠内に供給し、該混練物に振動を加えて流動状態にする加振工程とを含むブロックの製造方法。
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