JP4494622B2 - 電磁リレーのコイル駆動回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は,接点と電磁コイルからなる電磁リレー(以下リレーと言う)のコイルの電圧駆動回路に関し,リレーコイルの電力消費量と温度上昇抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のリレーの仕様は主として接点が開閉できる定格電圧や電流および極数によって定まり,該仕様を達成するために必要な接点開閉駆動力を発生する電磁コイルの定格が定まる。電磁コイルの定格は,コイルの定格電圧としてリレーメーカーから指定される。
【0003】
このようなリレーは,機器組み込み用として電気回路のON・OFF制御用に非常にたくさん用いられているが,近年機器が小型化して,機器内ではリレーやその他の電子部品の配置密集度が上がり,機器内のリレーやその他の電子部品の温度上昇が問題となっている。すなわち,リレーやその他の電子部品には使用可能温度の上限が定められているが,部品の密集度が上がると,密集度が低い場合に比べ機器内の消費電力による発熱により各部品の温度が高くなり,使用部品には使用温度上限の高い高価な部品を使用しなければならなくなる。
【0004】
リレーの消費電力量は,そのほとんどが先に述べた電磁コイルにより発生しており,またリレーの温度上昇の要因中,電磁コイルの発熱による影響が大きい。特に機器内にリレーをたくさん密集して使用する場合,温度への影響は顕著である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような問題に鑑み,本件の発明は,2つの電磁リレーを同時にON,OFF制御する場合に,リレー接点の通電や開閉性能には影響することなく電磁コイルの消費電力量を抑制し,リレーを用いた機器内の温度上昇を抑制することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため,本件の発明は、リレーの電磁コイルの吸引時に必要な第一のエネルギーと吸引後に状態を維持するための第二のエネルギーに差があることを利用しており、リレーのカタログではリレーコイルの動作電圧と復帰電圧という特性に関係する。すなわち一般のリレーでは,ある値以上の電圧をコイルに印加するとリレーが動作し,その電圧を動作電圧という。また,一旦動作したリレーのコイル電圧をある値以下にするとリレーが動作する前の状態に復帰し,その電圧を復帰電圧という。一般的に動作電圧は,定格電圧の80%程度以下であり,復帰電圧は定格電圧の10〜30%以上である。したがって,リレーを動作させるには,動作電圧以上(定格電圧の80%程度以上)が必要であるが,リレーの動作を維持するには復帰電圧以上(定格電圧の10〜30%程度以上)の電圧があればよく,リレーコイルに常に同一の定格コイル電圧を印加した場合,動作維持中は無駄な電力を消費させていることとなる。本件発明は,リレー動作中のコイル消費電力を抑えて、リレーコイルの発熱による温度上昇を抑制するものである。
【0007】
削除
【0008】
削除
【0009】
削除
【0010】
そのため,請求項1は,接点と該接点を開閉する電磁コイルを備えた2個の電磁リレーと,該2個の電磁リレーの電磁コイルに電圧を供給するための電圧発生手段と,前記2個の電磁リレーの電磁コイルと電圧発生手段の接続変更手段からなり,該接続変更手段はリレー動作開始時に2個の電磁コイルを電圧発生手段の出力端に対して並列に接続し,適当な時間後に直列に接続しなおすものであることを特徴とする電磁リレーのコイル駆動回路を提供したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例について、図面を用いて以下に説明する。図1は第一の例であるコイル駆動回路を表した図である。図2は第二の例であるコイル駆動回路を表した図である。図3は第三の例であるコイル駆動回路を表した図である。図4は第四の例である発明のコイル駆動回路を表した図である。図5は第一の発明のコイル駆動回路を表した図である。
【0012】
図1に示した第一の例の説明図において11は電磁リレー、12は電磁リレーを駆動させる電磁コイル、13は接点、14は電流制限手段、R141は抵抗、C141はコンデンサである。
【0013】
本実施例では電磁リレー11と電流制限手段14とを直列に接続することで、電磁リレー11に流れる電流を電流制限手段14で制御している。電流制限手段14にはコンデンサC141と抵抗R141とを並列に接続した回路を用いており、図1の回路に直流電源電圧を印加すると、コンデンサC141は充電をし始め、電流制限手段14に電流が流れ始める。
【0014】
このときの電流制限手段14のインピーダンスは低く、電磁コイル12に電源電圧の大部分が印加され、電磁リレー11は吸引される。次に、コンデンサC141の充電が完了した場合には、コンデンサC141には電流が流れず、電流制限手段14のインピーダンスはR141の値となって電磁コイル12には、電源電圧をR141と電磁コイル12のインピーダンスで分布した電圧が印加される。
【0015】
このとき電磁リレー11に印加される電圧は電磁リレー11の復帰電圧以上になるようにR141の抵抗値の設定を行い、リレーのON状態を保持できるようにする。また、抵抗とコンデンサによる回路の時定数を適切に定めて電磁リレーの吸引駆動が確実に行えるようにしてある。
【0016】
このように電流制限手段は電磁コイル駆動時には動作電圧以上の電圧を印加して電磁リレーを動作させ、駆動後は復帰電圧以上の電圧に印加するという制御を行う。
【0017】
次に図2に示した第二の例について説明する。図2において、21は電磁リレー、22は電磁リレーを駆動させる電磁コイル、23は接点、24は電流制限手段、R241、R242、R243は抵抗、C241はコンデンサ、Tr241はトランジスタである。
【0018】
本実施例では電磁リレー21と電流制限手段24とを直列に接続することで、電磁リレー21に流れる電流を電流制限手段24で制御している。電流制限手段24はトランジスタとコンデンサと抵抗を組み合わせてコンデンサの充電状態に応じてトランジスタのコレクタCとエミッタE間をON、OFF制御する構成となっている。
【0019】
図2の駆動回路に直流電圧を印加した場合、コンデンサC241の充電電流でトランジスタTr241のコレクタCとエミッタE間がONし電磁コイル22に電源電圧の大部分が印加されて、電磁リレー21が吸引駆動される。
【0020】
コンデンサC241の充電が完了した場合には、コンデンサC241には電流が流れなくなりトランジスタ241のコレクタC間とエミッタE間はOFF状態となり結果、電流制限手段24のインピーダンスはR243と等しくなる。
【0021】
電磁コイル22の供給電圧は、電源電圧をR243と電磁コイル22で分圧された電圧となる。このとき電磁コイル22に印加される電圧は電磁リレー21の復帰電圧以上になるようにR243の設定を行う。また、抵抗とコンデンサによる回路の時定数を適切に定めて電磁リレーの駆動後にトランジスタがカットオフするようにする。
【0022】
このように電源制限手段24は電磁リレー駆動時にはリレー動作電圧以上の電圧を印加することにより電磁リレーを駆動し、駆動後は復帰電圧程度の電圧を印加するという電流制御を行う。以上の第一の発明及び第二の発明によれば、電源リレーの動作保持中は、電流制限手段により消費電流を低くできるので、それだけ消費電力が少なくてすみ、発熱量も低減できる。
【0023】
次に図3に示した第三の例であるコイル駆動回路を表した図において、31は電磁リレー、312は電磁コイル、313は接点、32は電圧発生手段であり、33は発生電圧変化手段、33dは発生電圧制御部である。33の電圧発生手段には基準電位点bの電位によりa、c間の発生電圧を変化させるスイッチング電源を用い、33dの発生電圧制御部には抵抗R333、R334、コンデンサC331、トランジスタのTr331を組み合わせて、コンデンサC331の充電状態に応じてトランジスタTr331のベースBに電圧を印加し、トランジスタのコレクタC、エミッタE間をスイッチング動作させる構成となっている。発生電圧変化手段33はc点に対するb点の電位を常に一定になるようac間の電圧を変化させる。
【0024】
したがって、電圧発生手段32は、次のように動作する。図3に示す回路に直流電圧を印加した場合、電圧印加直後は、C331を通じて、Tr331のベースBに電流が流れ、Tr331のコレクタCとエミッタE間がONして、R332とR333が並列に接続されてac間に対するbc間の抵抗の分圧比が低い状態となる。
【0025】
したがって、発生電圧変化手段33はbc間の電圧が前記一定値となるよう、ac間の電圧を制御する。
【0026】
次に、C331の充電が終了すると、Tr331のベースBに電流が流れなくなり、Tr331のコレクタC、エミッタE間がOFFされると、bc間の抵抗はR332のみとなり、ac間に対するbc間の分圧比が高い状態となる。
【0027】
したがって発生電圧変化手段33は、bc間の電圧が前期一定値となるよう、ac間の電圧は、先の状態から低い電圧となるよう制御する。
【0028】
したがって、Tr331がONのときの電圧を電磁コイル312の動作電圧。Tr331がOFFの時の電圧を保持電圧程度とすれば、電磁コイル312は当初高い電圧で、吸引動作し、次に、より低い電圧で吸引保持できる。
【0029】
なお、C331の充電時定数は、電磁コイル312が吸引動作が十分に行われる時間程度に設定する。図1と図2の例では、電磁コイルが保持状態にある間は、抵抗R144もしくはR243も電力消費し、発熱しているが、図3の例では、発生電圧変化手段33にスイッチング電源などの効率の高いDC−DCコンバータなどが使用できて、R144やR243などの余分な発熱部を持たないので、全体としての発熱量を更に抑えることができる。
【0030】
次に図4に示した第四の例であるコイル駆動回路を表した図において、41は電磁リレー、42は電磁リレーを駆動させる電磁コイル、43は接点、44は電圧発生手段、45は電磁リレーの開閉指示手段、40dは発生電圧変化手段である。44の電圧発生手段にはスイッチング電源を用い、45の電磁リレーの開閉指示手段にはマイコンを用いている。40dの発生電圧変化手段には抵抗R411、R412、R413、トランジスタTr411、Tr412を組み合わせて、電磁リレーの開閉指示手段45からTr411、Tr412のコレクタC、エミッタE間のON、OFFをスイッチング動作させる構成となっている。Tr412のコレクタC、エミッタE間のON、OFF動作による、a、c間の電圧変化については図3の説明と同一である。45は電磁リレーの開閉指示手段で、電磁リレー41のON、OFFを制御するものであり、Tr411のベースBに信号を出力してコレクタC、エミッタE間をON、OFFし電磁コイル42への通電を制御している。
【0031】
電磁リレーの開閉指示手段45は、Tr411にON動作指示信号を発生すると同時にTr412も適当な一定時間ON信号を発生し、その後、OFFするものである。したがって、電磁リレーの開閉指示手段の出力により電磁コイル42を吸引させたときには、ac間の電圧は高く、その後一定時間後に、ac間の電圧を低く制御できるから、ac間の電圧設定を電磁コイル42の吸引時は動作電圧以上とし、吸引後は保持電圧以上とすることで、電磁コイルの消費電力と発熱を抑えることができる。45の電磁リレーの開閉指示手段はマイコン装置や簡単な電子回路等で構成されている。
【0032】
図5は第一の発明の実施例で2つの電磁リレーを同時にON、OFF制御する場合の例である。図5において、511、512は電磁リレー、5112、5122は電磁リレーを駆動させる電磁コイル、5113,5123は接点、521,522は接続変更手段、D51はダイオードである。521,522の接続変更手段には抵抗R5211、R5221、コンデンサC5211、C5221、トランジスタのTr5211、Tr5221を組み合わせて、スイッチング動作させる構成となっている。
【0033】
図5の回路に直流電流電圧を印加した場合、接続変更手段521、522に設けられたコンデンサC5211、C5221に充電が始まる。これにより、Tr5211、Tr5221のベースBに電流が流れ、Tr5211、Tr5221がONする。
【0033】
そのとき直流電圧は各々の電磁コイル5122、5112にそのまま印加される。このとき印加される電圧を電磁リレーの動作電圧以上に設定しておけば電磁リレーが吸引駆動する。
【0034】
次に、コンデンサC5211、C5221の充電が完了すると、各トランジスタのベースへの電流入力がなくなるから、各トランジスタのコレクタC、エミッタE間はOFF状態となる。このとき電磁コイル5112と5122はダイオードD51を介して、直列に接続された状態、すなわち印加された直流電圧を電磁コイル5112と5122で分圧された形となり分圧された電圧が復帰電圧以上となっていれば電磁リレーの接点5113、5123をオン位置の状態で保持できる。したがって保持状態での電磁コイルの印加電圧を低くして消費電力と発熱を抑制する。
【0035】
請求項1では抵抗、コンデンサ、トランジスタ回路などを用いて電圧変化回路を構成し、電磁リレーの駆動時間に合わせて充電の際の時定数を適切に設定しているために、電磁リレーへの電圧変化を行うための別部品をほとんど必要とせず、経済的な回路を提供することができる。
【0036】
また、例3では、電圧変化回路のトランジスタのベースへマイコンなどから直接制御できるので、部品点数を少なくでき、任意のタイミングでリレーを駆動させる場合に適用可能である。
【0037】
以上のように電磁コイルへの印加電圧を最初は高くして電磁コイルを動作させ、次に電磁コイルが保持できる程度に低くすることによりリレーの動作を損なうことなく電磁コイルの消費電力を抑えることが可能となり、その結果電磁リレーに設けられた電磁コイルの発熱を少なくすることができる。従って機器内にリレーと共に用いる電子部品の温度上昇を抑えることが可能となり、使用部品に使用温度上限の高い高価な部品を使用する必要がなくなる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、リレー接点の通電や開閉性能には影響することなく電磁コイルの消費電力量を抑制し,リレーを用いた機器内の温度上昇を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の例であるコイル駆動回路を表した図
【図2】第二の例であるコイル駆動回路を表した図
【図3】第三の例である発明のコイル駆動回路を表した図
【図4】第四の例であるコイル駆動回路を表した図
【図5】第一の発明のコイル駆動回路を表した図
【符号の説明】
11、21、31、41、511、512 電磁リレー
12、22、42、5112、5122 電磁コイル
13、23、43、5113,5123 接点
14,24 電流制限手段
R141、R241、R242、R243、R331、R332、R333、R334、R411、R412、R413、R5211、R5221 抵抗
C141、C241、C331、C5211、C5221 コンデンサ
Tr241、Tr331、Tr411、Tr412、Tr5211、Tr5221 トランジスタ
32、44、53 電圧発生手段
33、40d 発生電圧変化手段
33d トランジスタ駆動回路部
45 電磁リレーの開閉指示手段
521,522 接続変更手段
D51 ダイオード
Claims (1)
- 接点と該接点を開閉する電磁コイルを備えた2個の電磁リレーと,該2個の電磁リレーの電磁コイルに電圧を供給するための電圧発生手段と,前記2個の電磁リレーの電磁コイルと電圧発生手段の接続変更手段からなり,該接続変更手段はリレー動作開始時に2個の電磁コイルを電圧発生手段の出力端に対して並列に接続し,適当な時間後に直列に接続しなおすものであることを特徴とする電磁リレーのコイル駆動回路。
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