JP4495898B2 - 改良型パターン・ジェネレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置および表示装置用フォトマスク(photomasks)などの感光面の極めて高精度なパターン印刷に関するものである。さらに、本発明は、半導体装置パターン、表示パネル、一体型光学装置、および電子配線構造体の直接書込み動作に関するものである。さらに、セキュリティ・プリンティング(証券印刷)などの、他の種類の高精度印刷に利用することも可能である。用語の「印刷(printing)」は、広い意味で理解すべきものであり、フォトレジストや写真用感光乳剤の露光を意味するだけでなく、光または熱によって活性化する融蝕または化学処理による、乾式処理紙などの他の感光媒体上での光作用も意味するものとする。光は、平均的な可視光線に限定されず、赤外線(IR)から超紫外線までの広い範囲の波長を含んでいる。特に重要なのは、370nm(UV)から、深紫外線(DUV)、真空紫外線(VUV)、および超紫外線(EUV)を通過して、数ナノメートルの波長に至る紫外線範囲である。EUVは、本願において、100nmからその放射を光として扱うことが可能な下限までの範囲として定義される。EUVの通常の波長は13nmである。IRは、780nm〜約20μmとして定義される。
【0002】
別の意味において、本発明は、空間光変調装置と、そのような変調装置を用いる投射型表示装置および投射型プリンタの技術ならびに科学研究法に関するものである。特に、本発明は、グレースケール特性、焦点や画像の均一化による画像の安定性、およびアナログ変調技術を利用したこのような変調装置のためのデータ処理を改善する。アナログ変調の最も重要な用途は、アドレス・グリッド(address grid)(例えば、パターンのエッジ位置を特定するような、すなわち、空間光変調装置の画素によって生成されるグリッドよりもはるかに微細な増分)を備えたフォトレジストのようなコントラストの強い素材への画像の生成である。
【0003】
【従来の技術】
最新の技術では、マイクロミラー型(ネルソン 1988年、クック 1990年)のマイクロミラー空間光変調装置(SLM)の投射を用いた高精度パターン・ジェネレータを構成することが周知である。パターン・ジェネレータにおけるSLMの使用は、走査レーザ・スポットを使用する、より広く知られた方法に比べて多くの利点がある。即ち、SLMは、大規模並列処理装置であり、1秒当たりに書き込める画素数は極めて多い。この光学システムは、SLMの照射が非限界的であるという点でより簡素化されているのに対し、レーザ・スキャナでは、ビーム路全体を高精度で構築しなければならない。数種類のスキャナ(特に電気光学および音響光学スキャナ)と比較して、マイクロミラーSLMが完全に反射装置であることから、マイクロミラーSLMはより短い波長で使用することができる。
【0004】
上記2つの引用文献において、空間光変調装置は、各画素ごとにオン/オフ変調だけを使用している。入力データは、1ビットの深度、例えば、各画素ごとに0および1の値を有する画素マップに変換される。この変換は、図形プロセッサ(即ち、処理装置)や、領域充填指令(area fill instructions)を有するカスタム論理制御回路を使用して、効果的に行なうことが可能である。
【0005】
同じ発明者のサンドストロン(サンドストロン他、1990)による先の出願では、パターン素子の境界に中間露光指数を使用して、レーザ・スキャナで作成された画像の該素子のエッジ位置を微調整できることが記載されている。
【0006】
時間を変化させながらSLMにより画素をオンにしたり、あるいは、同じ画素を数回印刷することにより、画素を様々な回数オンにすることによって、好ましくはビデオ画像の投射表示および印刷用にグレースケール画像を生成することも当業界では周知である。本発明は、特に、超高精度パターンの生成を目的とする、空間光変調装置を備えた直接グレースケール・ジェネレータ用のシステムを提供する。好適実施例の重要な特徴は、画素単位の画像の均一性と、焦点変化時(意図的あるいは不慮のいずれかを問わず)のSLMの画素に対するフィーチャー(feature)の正確な配置に関する独立性と安定性である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、高精度パターンの印刷を行なう改良型パターン・ジェネレータを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的は、SLMの画素のアナログ変調を行なう添付クレームに示された装置によって達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、SLMを有する総称的な投射型プリンタを示す図1の全体的配置に基づき理解できる。反射に基づく空間光変調装置は、偏向型(ネルソン)と位相型(クック)の2種類に分類される。マイクロミラーを備えた特別の例において両者の違いは小さいように見えるが、位相型SLMは、破壊的干渉(destructive interference)によって反射方向にビームを放射するのに対して、偏向型SLMでは、画素によって、正反射(specular beam)ビームが幾何学的に片側に偏向され、図1に示すように、結像レンズの開口部を逸脱する。最新の発明により実行される超高精度印刷の場合、クックによって1990年に開示された位相変調システムは、偏向型よりも優れている。第一に、表面の全部品(ヒンジおよび支柱も含む)が破壊的干渉に関与し、全体的な吸光が実現可能なことから、良好なコントラストが得られる。第二に、光を片側に偏向させることによって機能するシステムは、中間偏角地点で光軸に対して対称性を得ることが困難であり、焦点が変化したときに、フィーチャーが不安定になる危険が生じる。好適な実施例では、位相型が使用されているが、非対称の偏向型を囲むように収容あるいは設計すれば、使用することも可能である。図4a〜gにこの状態が概略的に示されている。最初の図4aでは、非偏向マイクロミラー401が照射されており、反射光は、開口402の方向に向けられず、したがって、光は、基板403に到達していない。一方、図4bでは、ミラーが完全に偏向され、全反射光が、開口部方向に向けられる。中間の位置では、反射光の一部だけが、図4cに示されている基板に達する。ただし、この場合、光は、レンズ404の光軸に対して対称にならず、基板に斜めに入射する。これにより、レンズと基板領域との間の距離が極めて重要なものとなり、領域の破線位置で示されるような若干の変更によって、基板上のフィーチャーが大幅にずれることになる。この問題を解決する方法は、図4d〜fによって示されている。ここでは、最初の露光がマイクロミラーの第1偏角で行なわれ、その後、好ましくは同じ光線量で、第2の露光が第2の偏角に対して行なわれ、第1の角度を補足する。これにより、第1の露光と第2の露光を組み合わせたものが、レンズの光軸に対して対称となる。この課題を解決する別の方法として、図4gに示すような変形ミラー401′を使用して、反射光を開口部全面に均一に分布させる方法がある。この最後の図では、概ね(後述する)位相型SLMまたは偏向型SLMの2つの例を示すことができるが、その場合、光はミラーの異なる部分から反射する。
【0010】
位相型SLMは、ミクロ機械加工ミラー、いわゆるマイクロミラー、あるいは、電気信号を使用して変形が可能な支持体上の連続するミラー面により形成可能である。クックにより1990年に開示された発明では、静電界によって制御される粘弾性層が使用されているが、特に、数ナノメートルほどの変形で充分な極めて短い波長に対して、電界または、別の、電気的、電磁的、または熱的に制御される反射面によって変形される圧電固体ディスクを使用することも同様に可能である。本書の残りの部分では、静電気により制御可能なマイクロミラー・マトリクス(1次元または2次元)が想定されているが、前記の通り、変調機構としてのLCDクリスタル素材または電気光学素材に依存した透過または反射型SLMや、圧電または電気歪動作を利用したミクロ機械加工型SLMなど、他の構成も可能である。
【0011】
本発明では、位相変調が可変であることにより、投光用レンズのひとみに達する光の量が可変になることを特徴とするマイクロミラーを使用することが好ましい。図2a〜hでは、数個の多重素子から成るミラーをいくつか示しているが、各ミラーの多様な部分の傾斜は重要ではない。実際に、ある素子によって光がレンズ方向に向けられる一方で、別の素子により、光がレンズのひとみの外部に向けられている。この機能を正しく理解する方法として、ミラーの各極小領域素子からレンズのひとみの中心に達する複素振幅を調べ、ミラー全体の振幅を積分する方法がある。ミラーを適正な形状にして、複素振幅の合計がゼロに近くなるように変形することが可能であり、これによって、レンズのひとみに達する光は全くなくなる。これがマイクロミラーのオフ状態であり、ミラー面が平坦であって複素振幅が位相を含むような緩和された状態がオン状態である。オン状態とオフ状態の間では、反射方向の光量が、変形に関して連続的ではあるが非線形的な関数となる。
【0012】
書き込まれるパターンは、通常、ガラス基板上にクロムで書かれたフォトマスク・パターンなどの2値パターンである。この場合、2値とは、中間領域が全くないことを意味しており、フォトマスク面のある一定の点は、黒(クロムで覆われている)か白(クロムなし)である。このパターンは、SLMからの投影画像によりフォトレジストで露光され、このフォトレジストが現像される。現代のレジストは、コントラストが強く、このことは、露光にわずかな比率の変化が生じた場合に、現像剤でレジストを完全に除去したときと、ほとんど除去したときとでは、差が生じることを意味している。したがって、空中の画像が白から黒へ徐々に推移しても、フォトレジストは、通常、支持体表面に対してほとんど垂直なエッジを有している。クロム・エッチングを行なった場合、さらに、コントラストが強くなり、その結果得られる画像は完全に2値的であり、中間領域が全くない黒または白のいずれかに分けられる。
【0013】
入力データは、デジタル形式で、表面に書き込まれるパターンの幾向学的形状寸法を表している。入力データは、極小アドレス単位、例えば、1ナノメートルで与えられることが多いが、SLMの画素をオンまたはオフのいずれかに設定した場合、はるかにきめの粗いパターンができる。SLMの画素を画像の0.1μmの画素に投影する場合、1本の線は、整数個の画素分の幅(n*0.1μm。ただし、nは整数とする)しか有することができない。最近まで0.1μmのアドレス・グリッドで充分ではあったが、いわゆる光学近似補正(OPC)の出現により、1〜5ナノメートルのグリッドが望まれている。OPCでは、マスクの使用時に、マスクのフィーチャーの寸法をわずかに修正して、予想される光画像誤差を補償する。一例として、4本の平行線による0.8μm幅のマスクが最新の4Xリダクション・ステッパ(半導体ウェハ用投射型プリンタ)に印刷される場合、通常、同じ幅に印刷しようとしても、0.187、0.200、0.200および0.187μm幅の線として印刷される。このことは、画像形成のシミュレーションによって予想することができ、マスクのユーザは、OPCを用いて、マスクを補償する。したがって、0.800μmにする代わりに、マスクの最初と最後の線を、4*0.213=0.852μmにしたいと考える。0.1μmのアドレス・グリッドでは、訂正不可能であるが、5nmまたはそれよりも細いアドレス・グリッドの場合、訂正が可能である。
【0014】
図5では、SLMのデータを提供する方法が、フローチャートで示されている。第1ステップのS1では、個別のパターン・フィールドに書き込まれるパターンのパターン・データを分割する。このパターン・データは、デジタル形式で受信されることが好ましい。その後、ステップS2において、各フィールドがラスタライズ化(rasterised)されることにより、異なる露光指数が割り当てられる。次に、ステップS3において、これらの値を非線形的応答が得られるように修正し、ステップS4で、画素単位の変形が行なわれる。最後に、画素値が駆動信号に変換され、SLMに送信される。
【0015】
本発明は、オフ状態とオン状態との間の中間値を使用して、きめの細かいアドレス・グリッド(例えば、画素寸法の1/15、1/25、1/50)を生成することが好ましい。印刷されたフィーチャーは、オン状態の画素から成るが、エッジに沿って、中間値に設定された画素が形成される。これは、オンおよびオフ電圧以外の電圧により画素を駆動することにより行なわれる。カスケード式非線形効果がいくつか存在することから(エッジ位置と境界線上の画素の露光、露光と変形、変形と電界)、入力データから電界への非線形的な変換が必要である。さらに、この変換は、実証的に等時間間隔で校正される。
【0016】
図3は、ピストンのように上下移動することにより、位相差を生成する画素の配列を示している。この図では、画素をどのように制御して、このインセット(差込板)で反射率を生成するのか示している。明るい領域は、位相0の画素を有しているのに対し、暗い領域は、+90度と−90度の位相が交互にくる画素によって生成されている。明るい領域と暗い領域の間にある斜めの境界線は、中間値の位相によって生成されている。これは、エッジが位相型SLMによってどのように微細位置付けされるかを示している。ただし、中間値を有する他の種類のSLMも同様に使用できる。中間値の位相SLMによる結像特性は複雑であり、図3でエッジが移動する明確さからはほど遠い。しかしながら、本発明者による膨大な理論に基づく計算および実験によって、記載された効果が実際にあることが証明されている。
【0017】
さらに微細なアドレス・グリッドを生成するためには、図3に示すように、パターン・フィーチャーの中に1種類の画素マップを、また、フィーチャーの外に別の種類の画素マップを、さらに、境界線上に中間画素マップを生成するように、電子処理システムを作製し直す。ただし、境界線上の中間画素マップは、この加工品上に投影されるSLMの画素よりも微細なグリッド内の境界線の配置にしたがって生成される。SLMおよび投射系は、フィーチャー内部の1露光レベル、フィーチャー間の別の露光レベル、および境界線上の中間露光レベルを生成する。中間露光レベルは、SLMの機能によって生成され、複数の状態に変調される。駆動信号による反応から境界線の実際の配置までの特徴づけがなされた後、補正が施される。測定は実証的に行なわれ、校正関数がコンピュータで計算された後、データ処理および搬送システムに記憶される。
【0018】
アドレス・レゾリューション(address resolution)をさらに改善するためには、露光フィールドを、SLMの座標系に対して平行でない方向(通常45度)に繋ぎ合わせる(stitching together)ように、ステージとSLMを作製し直す。特に、ステージまたは光学システムの連続した動きは、SLMに平行でない方向(通常、SLMの座標系から45度)に発生する。非直角な軸を持つSLMを有することも可能であるが、その場合、動作方向に対して平行な軸を一切持たない方が有利である。さらに、マトリクス自体のライン誤差というSLMの列および行ドライバ(drivers)の不完全性によって生じるライン誤差を少なくするためには、行および列のラインをステッチング(stitching)方向に対して一定の角度(例えば、繋ぎ合わされたフィールドの各中心間のベクトル)にした方が効果的である。
また、組み合わされた露光に単一の露光では得られない中間値ができるように、修正データを有する少なくとも2つの露光を重ね合わせることにより、さらに精緻なアドレス・グリッドが作成される。
【0019】
(位相型SLMの設計)
従来技術で使用されているような図2cに示すクローバー型ミラーは、オン状態とオフ状態の間の中間状態にすることが可能である。しかし、積分複素振幅が偏向関数として作図された場合、完全に0になることは決してなく、0の周りに複数の円を描くことから、位相角が変化する非ゼロの最低反射率を有することが理解される。この状態は、図7の線701によって概略的に示されている。ただし、703は、一定の変形値に対する位置を示し、ψは、関連する位相角を示すものとする。中間状態に設定された数個の画素を有する画像を綿密に分析すると、エッジ画素の積分位相角がゼロでない場合、最終的な画像のエッジ位置が、焦点に到るまで安定していないことが明らかである。これは、図4a〜gに示される反射効果に類似した回折効果によるものである。本発明の好適な実施例では、旋回素子を有する新型の画素を使用している。このような素子に関する複数の例が、図2e〜hに示されている。各素子が旋回すると、片方の端部が光源方向に移動し、もう片方の端部が別の方向を向くことから、ゼロに近い平均的位相が維持される。この状態は、図7の破線702によって概略的に示されている。さらに、このクローバー形設計には、製造中に残留内部応力が発生するという問題がある。この応力は、印加された電場を利用しなくても、部分的な変形を発生させる傾向がある。この内部変形は、製造中の不完全性によることから、すべての画素で全く同様に発生するとは限らない。クローバー形設計では、この画素ごとの相違によって、反射率の一次的偏差が生じる。旋回素子により形成された画素セルによっても同様の結果が得られるが、さらに、二次的な効果が発生する。したがって、投射像において均一性が向上する。
【0020】
パターンの異なる位置および/または異なる向きのエッジに対し、投射系の開口絞りにおいて対称性が得られるように、変調素子の設計と露光方法を作製し直す。画素グリッドに対して異なる位置に配置されたエッジ間に特有の非対称性は、パターンに対する画素グリッドの異なる位置に配置された少なくとも2つの画像を重ね合わせることにより、緩和することができる。
【0021】
偏向型SLMの場合、対称性は、開口絞りの輝度分布と関連性がある。開口絞りの中心に対して対称的に光を偏向させる変調素子を有していることが最も好ましいが、もしくは、偏向が補充された露光を重ね合わせることが対称性を得るために使用される。可変偏向変調素子により、エッジの画素における偏向と該エッジとの間に一定の幾何学的な関係を作り出すことができる。例えば、画素をエッジに対して垂直な方向に、かつフィーチャーの内部方向に向けることができる。
【0022】
回折型SLMを使用して、対向する位相マップ(opposite phase maps)を有する露光を重ね合わせることにより、対称性が得られる。複素振幅がSLMのどの部分でも実数であれば、対称性を維持することができ、−1〜1の範囲内の値で必ず実数となる積分複素振幅で画素を設計することが可能である。多くの場合、−0.5〜1の範囲内の振幅で充分である。以上は、図2e、2f、2g、2hの正方形の旋回マイクロミラー素子による例である。
【0023】
小さい負の振幅を使用して背景領域の印刷を行なう方法により、解像度を上げることができる。さらに複雑な方式により、隣接する画素の各グループを画像内で組み合わせ、結像システムによってフィルタがかけられた後、所望の実際の振幅を実現することが可能である。
【0024】
対称性を保持するためには、少なくとも2倍(2−fold)の対称性、好ましくは、4倍の対称性を有している方が有利である。対称性は、複数の重ね合わされた露光によって固有の回転対称性を持たない画素に対して実現可能である。さらに、画素設計または露光により、制御された実際の振幅を与えるシーケンスにより、解像度を高めるのに使用することができる。黒い線は、対向する位相を有する領域間に配置された場合、特にコントラストが強くなり、フィーチャーのエッジは、フィーチャー内の隣接する画素をさらに高い正の振幅にするか、外部の隣接する画素を負の振幅にすることにより、改善することができる。
【0025】
(画像の高画質化)
旋回設計には第3の利点がある。クローバー形は、完全な吸光には至らないが、旋回型セルは、より簡単に、完全な吸光を実現する幾向学的形状寸法が得られ、あるいは、ゼロを通過して、非ゼロのわずかな反射に戻ることもあり、その場合は逆位相になる。吸光が良好に行なわれることによって、重なり合った露光を印刷する自由度が大きくなり、低い負の値702を設計することにより、吸光に近いさらに良好な線形性が実現できる。暗い領域において約5%の弱い露光で逆相にした印刷では、15〜30%の高いエッジ鮮明さが得られ、一定のレンズを使用して、より小型のフィーチャーを印刷することができる。これは、半導体業界で利用されている、いわゆる、減衰移相マスク(attenuating phase-shifting mask)によく似ている。エッジ鮮明さを高める関連方法として、フィーチャー内部の画素に低い値を設定し、エッジ付近の画素に高い値を設定する方法がある。これにより、現在のマスクからのパターン投影や、ネルソンおよびクックによる投射法を使用することでは不可能な新型の画像高画質化が実現できる。背景に非ゼロの負の振幅を使用しエッジに沿って露光を強くすることは、エッジ画素を中間値にして微細なアドレス・グリッドを生成することと矛盾しない。これは、それぞれの効果が付加的、あるいは、少なくとも計算可能なことによるものである。また、画素が印刷されるフィーチャーよりも実質的に小さい場合、すべての効果が同時に得られるような画素値の組み合わせがある。これらの画素を検出するためには、微細なアドレス・グリッドを生成するだけでなく、さらに、コンピュータによる計算が必要になるが、本発明の一部の利用法においては、より小さいフィーチャーの印刷ができれば、多大な努力に見合うだけの高い値が得られる。
【0026】
粘弾性層上の連続したミラーの場合、ゼロに対する平均的位相の固有平衡が存在する。シミュレーションにより、フィーチャー・エッジの微細な位置決めに中間値を当てはめることにより、連続したミラーが形成されることが示されている。ただし、非線形性は、マイクロミラーを使用したときよりも低い。充分に機能する方法がないとすると、最小のフィーチャーは、マイクロミラーを使用したときよりも大きくなければならず、例えば、分解された1フィーチャー素子当たりのアドレス指定された画素の数がより多くなくてはならない。その結果、SLM装置は大型となり、一定のパターンに対するデータ量が大きくなる。したがって、第1および第2実施例において、マイクロミラーを選択している。
【0027】
本発明では、投光用レンズのひとみに対称的な照射を与えることと、画像が回転に対して反応しないという2つの理由から、回転対称性変形(少なくとも、2倍の対称性であり、好適な実施例では、4倍の対称性)が施された画素が使用されている。後者の理由は、半導体ウェハ上のランダムな論理パターンを印刷するうえで重要である。x軸−y軸に対して非対称性が存在すれば、x軸に沿って配置された各トランジスタは、y軸に沿って配置されたものと異なった遅延を伴う。そのような回路は誤作動することがあり、または、より遅いクロック速度でしか使用できなくなる。x軸とy軸間の焦点および対称性による画像の不変性に関するこの2つの要件により、光学系で対称性を生成および維持することが極めて重要になる。対称性は、もともと備えていてもよく、あるいは、相補的非対称性を有する複数の露光を使用するなど、非対称性を意図的に均衡化することによって生成し得る。ただし、複数の露光は、スループットの低下につながることから、初めから対称的なレイアウトを有していることが極めて好ましい。
【0028】
【実施例】
(好適な実施例)
第1の好適な実施例は、2048×512マイクロミラーから成るSLMを使用したフォトマスクの深紫外線パターン・ジェネレータである。光源は、248ナノメートルのパルス出力と、約10nsのパルス長と、500Hzの反復度を有するKrFエキシマ・レーザである。また、SLMは、90%を上回る光を反射するアルミニウム面を有している。SLMは、ビーム・スクランブリング・イルミネータ(beam-scrambling illumimator)を通じてレーザにより照射され、反射光は、投光用レンズ方向に向けられるとともに、さらに、感光面に向けられる。イルミネータからの入射ビームとレンズへの既存ビームは、半透明のビーム・スプリッタ・ミラーによって分離される。好ましくは、このミラーは偏光選択型であり、イルミネータは偏光を使用し、その偏光方向は、SLMの正面にある1/4波長板によって切り換えられる。高い開口数(NA)でx軸およびy軸に対して対称であるためには、画像は対称に偏光されなければならず、ビーム・スプリッタと投光用レンズの間にある第2の1/4波長板が円形に偏光した画像を生成する。レーザ・パルスのエネルギーによって可能な場合のさらに簡単な構成は、非偏光ビーム・スプリッタを使用することによって実現できる。ビーム・スプリッタの第2の通過後も、1/4波長板は、なお利点を有しているが、それは、該プレートによって、ビーム・スプリット・コーティング(beam-splitting coating)の設計が影響を受けにくくなるためである。全体の最も簡単な構成は、SLMにおける斜めの入射を利用して、イルミネータからのビームと投光用レンズに達するビームが、図1に示されるように、幾何学的に離したものである。
【0029】
マイクロミラーの画素は20×20μmであり、投光用レンズは200Xの縮小変倍率を有することにより、SLMの画素を画像の0.1μmに対応させる。レンズは、0.8の開口数(NA)を有するモノクロームのDUVレンズであり、ポイント・スプレッド関数(point spread function)が、0.17μmFWHM(半値全幅)となる。良質で書き込み可能な最小ラインは、0.25μmである。
【0030】
加工品、例えば、フォトマスクが、レンズ下の干渉計制御ステージと、フラッシュを生成するレーザへの干渉計論理信号によって移動される。フラッシュがわずか10nsであることから、ステージの移動は、露光の間は行なわれず、SLMの画像は、204.8×51.2μmの大きさに印刷される。2ミリ秒後に、ステージは、51.2μmだけ移動し、新たなフラッシュが放射され、SLMの新規画像が、エッジから最初の画像のエッジまで印刷される。露光と露光の間に、データ入力システムは、新規画像をSLMにロードして、より大きいパターンが、繋ぎ合わされたフラッシュによって形成されるようにする。1列が完全に書き込まれると、ステージは、垂直方向に進み、新規の行が開始する。どのような寸法のパターンも書き込めるが、第1の好適な実施例では、通常、125×125mmのパターンを書き込んでいる。この寸法のパターンを書き込むには、50分に加え、連続した列の間の移動時間がかかることになる。
【0031】
各画素は、25レベル(+ゼロ)に制御できることから、0.1μmの画素を補間して、それぞれ4ナノメートルを成す25増分する。データ変換は、パターンを幾向学的に指定し、オン、オフ、または中間値に設定された画素を使用して、データをマップに変換する。データ経路は、1秒当たり2048*512*500語のデータ、実際には、1秒当たり524メガバイトの画素データをSLMに供給しなければならない。好適な実施例では、書き込み可能領域は、最大230×230mmであり、1列に最大230/0.0512=4500フラッシュまで可能であり、この列は、450/500=9秒で書き込まれる。1列に必要な画素データ量は、9×524=4800Mbである。転送されバッファに収められるデータの量を少なくするために、圧縮形式が用いられる。この形式は、1990年のサンドストロン他による発明とよく似ているが、一定の長さと値を有するセグメントの代わりに、画素マップが圧縮される点が異なっている。実現性のある代替例として、画素マップを直接生成し、圧縮および解凍用の市販のハードウェア・プロセッサを使用して、転送ならびにバッファに収められるデータ量を減少させる方法がある。
【0032】
しかし、マスク全体のデータ量は、たとえ圧縮しても、ディスク上に予め分割されたデータを記憶しておくには、かなり膨大な量となっており、画素データを使用時に生成しなければならない。1アレイのプロセッサは、圧縮形式への変換と並行して画像をラスタライズ化するとともに、この圧縮データを、SLMに画素データを供給する拡張(expander)回路に転送する。好適な実施例において、プロセッサは、画像の異なる部分もラスタライズ化し、その結果をバッファリングした後に、拡張回路の入力バッファに送信する。
【0033】
(第2の好適な実施例)
第2の好適な実施例において、レーザは、193nmの波長と500Hzパルスの周波数を有するArFエキシマ・レーザである。SLMは、20*20μmの3072×1024画素を有しており、レンズは、0.06μmの投影画素を与える333Xの縮小変倍率を有している。また、60個の中間値があり、アドレス・グリッドは、1ナノメートルである。ポイント・スプレッド関数は、0.13μmであり、最小ラインは0.2μmである。データ・フローは、1572メガバイト/秒であり、230mm長さの1列のデータは、11.8Gbである。
【0034】
第3の好適な実施例は、画素マトリクスが45度回転し、画素グリッドが84μmであることにより、投影された画素がx軸およびy軸に沿って0.06μmの間隔があけられていることを除いては、第2の好適な実施例と同じである。レーザは、ArFエキシマ・レーザであり、レンズは、240の縮小変倍率である。マトリクスが回転されていることから、マトリクスの画素密度は、減少し、データ量は、第2の好適な実施例の半分となるが、アドレス・レゾリューションは同じである。
【0035】
(レーザのフラッシュ対フラッシュ偏差)
エキシマ・レーザには2つの不利な特性、つまり、フラッシュ対フラッシュの5%のエネルギー偏差と、フラッシュ対フラッシュの100nsの時間的変動がある。好適な実施例では、いずれも同じ方法によって補償されている。最初の露光は、90%の倍率での全体のパターンにより形成されている。実際のフラッシュのエネルギーと各フラッシュの時間位置が記録される。第2の露光は、公称10%の露光によって形成され、アナログ変調により、第1露光の実際の値しだいでは、第2の露光を5〜15%にする。同様に、第2の露光において意図的に時間を相殺することにより、第1の露光の時間的変動を補正できる。第2の露光は、第1の露光で生じた誤差を完全に補償できるが、それ自体が同じ種類の新たな誤差を発生する。露光全体の平均がわずか10%であることから、両者の誤差は、10だけ事実上減少する。実際に、レーザは、100nsよりもはるかに大きい時間的な不確定性を有している。この不確定性は、光のパルスが、トリガ・パルスからの遅延にしたがって発生し、この遅延が、時折、数マイクロ秒分、変化することによるものである。短時間の間に、遅延はより安定することから、継続的に遅延を測定し、好ましくはフィルタリングした最終遅延値を使用して、次のパルス遅延を予測するとともに、トリガ・パルスの位置付けを行なう。
【0036】
同様に、ステージ誤差が記録され、ステージが第2の露光における補償動作により駆動された場合、ステージの不完全性を補正することも可能である。測定可能な配置誤差があれば、原則として、部分的または完全に上記のように補正することができる。第2の露光中に計算されたポイントにステージを移動させる高速サーボを備えていることが必要である。従来技術では、SLM自体をストロークが小さく応答時間の短いステージに搭載し、画像の精密な位置付けに使用する方法が周知である。別の同様に有効な方式は、SLMと画像面との間の光学系において圧電制御を備えたミラーを使用する方法があり、両者のいずれを選択するかは、実際の状況を考慮して行なう。さらに、また、露光フィールドのデータに対して偏倚した位置を付け加えて、画像を横に移動させることも可能である。
【0037】
第2の露光は、レーザおよびSLM間の減衰フィルタを使用して実行し、公称露光の0〜15%以内で、SLMのダイナミック・レンジを完全に使用できるようにすることが好ましい。25個の中間レベルにより、15%*1/25=0.6%の段階で露光を調整することができる。
【0038】
応答は、製造上の不完全性によって画素ごとに若干異なり、また、経時変化が原因となってこのような違いが生じることもある。その結果、画像が不均質になるという不都合が生じる。画像に求められている条件が極めて高いことから、ルックアップ・メモリーに記憶されている画素の逆応答性による増大によって、全画素を補正しなければならないこともある。また、各画素ごとに、2、3、またはそれ以上の項を有する多項式を使用することがさらに好ましい。これは、SLMを駆動する論理回路に基づくハードウェアで実行可能である。
【0039】
さらに複雑で好適な実施例では、補正をいくつか組み合わせることにより、第2の補正露光を行なう。フラッシュ対フラッシュの偏差、フラッシュの時間的変動、さらに、周知の画素間の応答の違いなどもその対象となる。補正が小さい限り、即ち、各補正ごとに数パーセントである限り、ほぼ線形的に追加されていくことから、補正がそのまま加えられ、SLMに適用される。その合計は、該当する画素において、所望の照射線量の値により乗算される。
【0040】
(代替光源)
エキシマ・レーザは、レーザの波長と種類に依存した500〜1000Hzの限定的なパルス繰返し周波数(prf)を有している。そのため、x軸およびy軸の両方において、エッジをステッチングした大型のフィールドが使用されている。他の2つの好適な実施例では、SLMがprfがはるかに高いパルス・レーザ、例えば、Qスイッチ・アップコンバート固体レーザや、SLMの表面上で走査された連続レーザ源から照射されることにより、SLMのある部分が新規データで書き換えられる一方で、別の部分が印刷される。どちらの場合も、レーザのコヒーレンス特性がエキシマ・レーザとは異なっており、例えば、異なる光路長を有する複数の平行な光路などの、より大規模なビーム・スクランブリングおよびコヒーレンス制御が必要である。本発明の一部の手段では、フラッシュ・ランプからの光の出力が充分であり、光源として使用可能である。その利点として、低コストであり、コヒーレンス特性が優れていることがあげられる。
【0041】
走査により照射を行なう好適な実施例では、2つの問題点が解決できる。一つは、時間およびエネルギー面でのパルス対パルス偏差の問題であり、これは、好ましくは音響光学または電気光学などの電気光学スキャナーの使用による完全な制御のもとで走査が行なわれることによるものであり、多くの連続したレーザを使用した方が、パルス・レーザを使用したときよりも電力の変動が少ないためである。さらに、連続型レーザを使用すると、異なる波長の選択が可能であり、連続型レーザは、パルス・レーザに比べて目に対する危険性が少ない。しかし、最も重要な点は、走査が非限界的であり、100kHz以上の反復度で実行可能なことから、わずか数行のマトリクスで、はるかに高いデータ速度に達することが可能な点である。照射ビームの走査は、極めて均一な照射を生成する方法でもあり、他のやり方では困難である。
一部の実施例では、光源としてのフラッシュ・ランプを使用することができ、便利な方法である。
【0042】
(EUV)
EUVの光源は、粒子加速装置、磁気プラズマ・ピンチ・マシンからの放射、または、高電力レーザ・パルスを伴う極端な温度に若干重要な加熱によるものである。いずれの場合も、放射はパルス振動している。EUV放射は、真空のみで伝搬し、反射光学機械でしか焦点を合わせることができない。SLMを使用する代表的なパターン・ジェネレータは、光パワーのさほど高くない要件である、小さい露光フィールドを有している。したがって、光学系の設計は、EUVステッパに比べて緩やかであることから、より多くのミラーを使用でき、ステッパよりも高い開口数(NA)を実現できる。開口数(NA)が高いレンズは、リング形露光フィールドを有することが予想され、SLMの形状をそのようなフィールドに合わせて作製することが充分に可能である。13nmの波長と0.25の開口数(NA)により、わずか25nm幅のラインを露光することが可能であり、さらに、前記の通り、画像の高画質化を利用すれば、20nmを下回ることも可能である。このような解像度に見合うことができる周知の書込み技術は他にはなく、同時に、SLMの同様の特徴によって可能な書込み速度を実現できる技術も他にはない。
【0043】
(エッジ・オーバラップ)
各フラッシュごとに、2次元フィールドが印刷されるとともに、各フィールドのエッジとエッジを繋ぎ合わせることから、ステッチングは極めて重要である。わずか数ナノメートルの1フィールドを置き換えることにより、エッジに沿って目に見えるパターン誤差が発生し、マスクによって生成される電子回路の機能に悪影響を及ぼす可能性がある。このような不必要なステッチングの影響を減少させる効果的な方法として、数本の経路に同じパターンを印刷し、このような経路間にあるステッチング境界を置き換える方法があげられる。パターンが4回印刷された場合、ステッチング誤差が4箇所で発生することが予想されるが、その規模にしてわずか四分の一にすぎない。本発明の好適な実施例では、フィールド間のオーバラップ・バンドとともに、中間露光を発生する機能が使用される。ラスタライズ化している間、上記の値がコンピュータで計算されるが、圧縮データを解凍している間でもこの計算は実行できる。エッジ・オーバラップにより、ステッチング誤差が減少し、マルチパス印刷に比べてスループットのマイナス点がはるかに減少する。
【0044】
(修正照射)
第1の好適な実施例において、SLMの照射は、エキシマ・レーザや、フライアイ・レンズなどの光スクランブラーによって行なわれ、イルミネータのひとみ面の円形自発光面からの照射とよく似た照射が生成される。ある特定の投射系による印刷時に解像度を高める場合、修正照射法を利用することができる。最も簡単な例では、イルミネータのひとみ面に、例えば、四重極形または環状の透過領域を有するひとみフィルタを導入する方法がある。さらに複雑な例では、同じフィールドを数回印刷する方法がある。露光と露光の間で数個のパラメータを変化させることが可能であり、例えば、画像面の焦点、照射パターン、SLMに印加されたデータ、投影レンズのひとみ面のひとみフィルタなどが使用できる。特に、照射の同期した変化やひとみフィルタによって、解像度を高めることができ、このことは、ひとみが扇形透過領域を有しているとともに、非回折光が該扇形の先端付近の吸収パッチをさえぎるように照射が一直線に並んでいる場合に、特に顕著である。
【0045】
(応答の線形化)
データからエッジまでの伝達関数の線形化を図るうえで、本明細書で行なうエッジ配置には、基本的に次の3つの方法がある。
−データ変換装置において非線形性を考慮し、データ変換装置に8ビット(例)の画素値を生成し、同じ解像度を有するDACを使用してSLMを駆動する。この状態は、図8aに概略的に示されている。ただし、Rは、リレー信号であり、Cは、SLMの各マトリクス要素に設けられているコンデンサである。また、SLMは、破線で示されている。
−より少ない値(例えば、5ビット、すなわち、最高32個の値)でデジタル値を生成し、ルックアップ・テーブル(LUT)の8ビット値に変換した後に、この8ビット値をDACに供給する。
−5ビット値と半導体スイッチを使用して、1台または数台の高解像度DACにより生成されたDC電圧を選択する。この状態は、図8bに概略的に示されている。
【0046】
いずれの場合も、実証的校正関数がデータ変換装置のLUTで使用されるか、または、DC電圧で使用される場合に、プレート上の応答が線形化されるような実証的校正関数を測定することが可能である。
【0047】
どの線形化方式を用いるかは、データ速度、精度要件、および、時代とともに変化し得る利用可能な回路技術によって異なる。現時点では、データ変換装置は行き詰まった状態にあることから、データ変換装置による線形化は、好適な解決策とはいえず、8ビット画素値を生成することも好ましくない。また、高速DACは、高価であり消費電力が高い。最も適正な解決策は、DC電圧を生成し、スイッチを使用する方法である。この方法では、8ビットよりもさらに高い解像度の使用が可能である。
【0048】
(好適なパターン・ジェネレータの説明)
図6について説明する。パターン・ジェネレータは、単数および複数の値を持つ画素アドレス指定方式によるSLM601と、光源602と、照射ビーム・スクランブル装置603と、結像光学系604と、干渉計位置制御系606を備えた微細位置付け基板ステージ605と、SLM用ハードウェアおよびソフトウェア・データ処理システム607とから構成されている。また、さらに、適正な機能を提供し操作を簡易化するために、前記パターン・ジェネレータは、温度制御を備えた周囲環境チャンバ、基板荷重システム、最適なパターン配置精度を実現するためのステージ移動および露光レーザ・トリガーのタイミングをとるためのソフトウェア、およびソフトウェア・ユーザ・インタフェースも具備している。
【0049】
パターン・ジェネレータの照射は、KrFエキシマ・レーザによって行なわれ、エキシマ・レーザの自然線幅に相当する帯域を有し、248ナノメートルの波長でUV領域において10〜20ナノ秒の長いフラッシュ光を放出する。基板上のパターンの歪みを防止するために、エキシマ・レーザからの光を、SLM面に均一に割り当てて、光のコヒーレンス長を充分に短くすることにより、基板上にレーザ・スペックルが発生しないようにする。ビーム・スクランブラーを使用して、この2つの目的を達成する。ビーム・スクランブラーは、エキシマ・レーザからのビームを異なる光路長を持つ数本のビーム路に分割した後に、空間コヒーレンス長を短くするために各ビーム路をまとめて一つにする。さらに、ビーム・スクランブラーは、1組のフライアイ・レンズを有するレンズ系から成るビーム・ホモジナイザーを有し、このビーム・ホモジナイザーは、エキシマ・レーザからのレーザ・ビームの各ポイントからの光を、SLM面全体に均一に分配し、「最上層」に光の分布を行なう。上記のビーム・スクランブリングと、光の均一化と、コヒーレンスの低下は、あらゆるSLMプリンタにおいて有利である。実際の環境しだいでは、ビーム・スプリッターや光合波器、回折素子、光ファイバー、カレイドスコープ、レンズレット・アレイ、プリズムまたはプリズム・アレイ、または、積分球を使用して実現することができるだけでなく、他の類似装置を組み合わせて、ビームのスプリットや合波を行なうことにより、SLMに入射する多数の相互に非コヒーレントな光フィールドを生成することも可能である。
【0050】
SLMからの光は、中継され基板ステージ上の基板に結像される。これは、クックにより開示されているシュリーレン光学系を用いて行なわれる。焦点幅f1のレンズl1が、SLMから距離f1の位置に配置される。焦点長さf2のもう一つのレンズl2は、SLMから距離2×f1+f2の位置に配置される。次に、基板が、SLMから距離2×f1+2×f2の位置に配置される。SLMから距離2×f1の位置には、寸法によって系の開口数(NA)、したがって、基板上に書き込める最小パターン・フィーチャーの寸法が決まる開口608がある。また、光学系や基板の平面度の不完全性を補正するために、レンズl2をz方向に動的に位置付けする合焦系もあり、50マイクロメートルの位置スパンにより、最適な焦点特性が得られる。さらに、このレンズ系は、照射光の波長が248ナノメートルになるように波長補正されており、照射光の帯域幅許容誤差が少なくとも±1ナノメートルである。レンズl1の真上に位置付けられたビーム・スプリッター609により、照射光が結像光学系中に反射する。縮小率250および開口数(NA)0.62の場合、寸法を0.2マイクロメートルまで縮小したパターン・フィーチャーを露光して高品質なパターンを得ることができる。各SLM画素から32レベルで、最小グリッド寸法が2ナノメートルになる。
【0051】
パターン・ジェネレータは、干渉計位置制御システムを備えた微細位置付け基板ステージを有しており、最小熱膨張用にZerodurで作製された可動エアベアリングxyテーブル605から成る。干渉計位置フィードバック測定系606を備えたサーボ系は、各方向のステージ位置付けを制御する。1方向のy軸において、サーボ系は、ステージを固定位置に維持し、もう片方の方向x軸において、ステージは、連続的な速度で移動する。干渉計位置測定系は、x軸方向に使用されることにより、露光レーザをトリガーし、基板上のSLMの各画像間の位置を均一にする。SLM画像の1行全体が基板上で露光されると、ステージは、x軸方向の元の位置に戻り、y軸方向にSLM画像の1増分だけ移動して、基板上のもう1行のSLM画像を露光する。この手順は、基板全体が露光されるまで繰返し行なわれる。
【0052】
SLM画像は、x軸およびy軸の両方向に多数の画素とオーバラップしており、露光データ・パターンは、オーバラップしている画素で局部的に修正され、このようなオーバラップ領域となる多くの露光を補償している。
【0053】
エキシマ・レーザからのパルス対パルス強度の偏差は、パターンの2パス露光の使用により補償され、ここでは、第1パスが正しい強度である公称90%の強度によって実行される。第1パスでは、各レーザ・フラッシュの実際の強度が測定ならびに記憶される。第2パスでは、第1パスからの測定済み強度の値に基づいて、各SLM画像露光用の正しい強度が用いられる。このように、エキシマ・レーザからのパルス対パルス強度の偏差による影響の規模を抑制することができる。
【0054】
(補正)
SLMの機能性については、本書の別の箇所でさらに詳しく述べる。SLMは、画素寸法が16マイクロメートルの画素を2048×256個有しており、1ミリ秒以内に全画素をアドレス指定することが可能である。SLMは、精巧なステージに堅固に取り付けられている。この精巧なステージは、フラッシュ露光とフラッシュ露光の間において100ナノメートルよりも高い精度で、xおよびy方向に、100ミクロン移動可能である。SLMの微細な位置付けを行なうことにより、基板位置付けステージの位置の不正確さを補正し、パターン・ステッチング誤差をさらに少なくする。x−y方向の位置付けに加え、基板ステージの座標系で指定されたもの以外の角度で基板上のパターンを露光するために、SLMステージを回転させることも可能である。このような回転を行なう目的は、補足的フィーチャーが追加される既存のパターンを有する基板に対して、基板の調節可能性を組み入れられるようにすることである。オフ軸光チャネル(off axis optical channel)および/またはCCDカメラを使用して、ローディング後に、ステージ上の基板の正確な位置を測定し、レンズを通して見ることにより、基板上にある多数の整列マークの系での座標を判断することができる。露光中は、整列マークの測定位置に基づいて、xおよびy方向に、ステージ位置が訂正される。回転座標系に追従するステージ・サーボ系を使用するとともに、前記の通りSLMの精巧なステージを回転させて、回転的な調節が行なえる。SLMを回転できることにより、歪んだ座標系への書込みを行なって、その後生じるパターンの歪みを補償するようなことも可能である。
【0055】
更に、書込むべきパターンの座標系を回転するための手段は、電子データ処理および送出システムへ供給するディジタル記述を回転させるための手段を含んでもよい。これによって、電子データ処理および送出システムへ送る前にデータは回転されたディジタル記述に変換される。その代りに、電子データ処理および送出システムが供給する変調装置信号を回転させることが可能である。この場合、変調器信号は、ラスタ化後に、それらが変調装置に達する前に変換される。変換は、リアルタイムで行うのが好ましい。
【0056】
座標系を回転するための同じ方法を、ラスタスキャン・レーザビームのような、他の形式のパターンライタシステム(書込み装置)にも同様に使うことができる。特に、それは、欧州特許第0467076号(サンドストロン他)に記載してあるシステムのような、音響光学偏向器(acousto-optic deflectors)を使うシステムに使うことができ、上記明細書を参考文献として本明細書に援用する。しかし、そのような走査書込み装置では、偏向器の回転させることによって回転させることが好ましい。変調装置の画像を回転し、第1層とそれに対する第2層の間の回転角を補償するためにアジマス角を調整するための機構の例を図10に示す。偏向器は、この例ではアジマス機構1006に取り付けてある。アジマス機構は、ステッピングモータのような、アクチュエータ1007、および偏向器の配向(orientation)を制御し、それによってこのアジマス角を制御するために偏向器に結合したレバー・アームのような、接続装置1008を含む。同様な機構を変調装置の配向のために使ってもよい。次にこのステージは先に議論したように作動する。
【0057】
しかし、書込むべきパターンの座標系を回転させるための他の手段も実現可能である。例えば、書込むべきパターンの座標系を回転させるための手段は、変調装置から加工品へ投影される画像を回転させるための光学素子を含むことができる。このために、ドーブプリズム(Dove prism)を使うことができる。しかし、図15に示すような、反射面のアナログ装置構成等を使うことも可能である。これによって、変調装置からの画像投影に、それが加工品に達する前に制御された回転を課すことができる。
【0058】
上記の回転は、既に第1書込みパターンを含む加工品に第2パターンを書き込むべきとき特に有用である。この場合、加工品を同じ書込装置内で取り替えられるべき必要があるかもしれず、または第2パターンを第1パターンの書込みに使ったもの以外の書込み装置で書き込んでさえよいかも知れない。この場合、パターン間の回転偏差を減じることが最も重要である。
【0059】
上記の補正手段は、マスクおよびレチクルの生産に使うことができるが、直接書込み装置にも適用することができる。
【0060】
(整列(Alignment))
適当な方法で第2パターンの回転を制御するために、第1の、既存のパターンと書き込むべき第2パターンとの間の回転偏差を検出システムによって検出するのが好ましい。しかし、他の用途では回転偏差を適切に制御することも有用である。そのような検出システムは、加工品上の少なくとも1つの整列マークの位置を検出するための手段を含み、および更にこの測定した位置を書込み装置の座標系に関係付けるのが好ましい。
【0061】
図9に関して、整列マークは、異なる、所定の非平行方向の少なくとも2つの線901を含むのが好ましい。好適実施例では、整列マークはスネークマーク902、即ち、ジグザグ状形態に結合した幾つかの線を含む。例えば、このスネークマークは、隣接する線間に少なくともわずかに鋭角の、六つの相互結合した線で構成することができる。そのようなスネークマークの利点は、該マークの回転と位置の両方を決定するために使えることである。
【0062】
整列マークは、サーチマーク903も含むのが好ましく、それは概観サーチで整列マークのより迅速且つ効率的な位置決めを可能にする。サーチマークは、該スネークマークより長く且つ太い線904で構成することができる。サーチマークは、互いに比較的近接して配置した、2つの非平行線904を含むのが好ましい。
スネークマークおよびサーチマークの全長は、約500〜600nmであってもよい。
【0063】
幾つかの整列マークを加工品上の異なる位置に配置することができる。例えば、四つの整列マークを加工品の角隅部または好ましくはこれらの角隅部間の側面のような、周辺上に分布して配置することができる。
【0064】
マーク検出システムは、加工品上の整列マークの位置を探知し且つ測定するための軸外光チャンネル(channel)を含み、および更にこの測定した位置および回転を書込み装置の座標系に関連付けることができる。しかし、この発明の好適実施例では、検出および整列システムが書込みビームと同じビーム経路を少なくとも部分的に使用し、および好ましくは書込み作業に使うのと同じレンズを検出にも使う。
【0065】
図10に関して、検出および整列システムは、光源1001、好ましくは加工片上の整列マークの上に配置したレジスト層等を透過できる波長の光を放出するレーザを含む。更に、この放出光は、加工品の感光層に影響しない波長を有するのが好ましい。好適実施例では、532nmの波長を使用する。
【0066】
次に検出および整列のために反射光を調べる。反射光の暗視野信号が細部の視認性を高めるので、それを調べるのが好ましい。次に正反射光を濾波して取除き、散乱光だけを、PIN検出器のような、検出器上に集束させる。しかし、光顕微鏡法で使う種類の何れか一つのような、コントラスト強調を達成するために他の代替解決策も実現可能である。例えば、以下のコントラスト強調法の一つを使ってもよい:
・反射光を検出する明視野;
・光強度は減少するが、エッジ識別(discrimination)の改善を達成する暗視野;
・良好な横解像度および深さ解像度を達成する共焦結像;
・良好な深さ解像度を達成する位相コントラスト結像;
・ノマルスキー(Nomarski);および
・横干渉。
【0067】
コントラスト強調は、SN比を改善する。それは、直接書込み用途で、改善した精度および精密さが必要である場合および化学機械的研磨(CMP)を使うときに特に有用である。
【0068】
機械的シャッタ1002が更にレーザ1001の前に配置してあり、ビームを使わないときに該ビームを遮断する。シャッタは、真空作動式でもよく、真空制御ユニット1003によって制御する。
【0069】
レーザビームは、書込みビームと同じ集束レンズ1004を使って基板上に直径約1μmの狭いスポット上に集束するのが好ましい。これは、ビームスプリッタキューブ1005を最終レンズ1004の前の書込みビーム用ビーム経路に加えることによって配置することができる。
【0070】
第1パターンの変位および回転を計算するためには、整列マークの正確な位置決めを決定しなければならない。整列マークの位置を探知するためには、基板を、上記のように、機械的位置決めシステムで駆動して基板上の整列ビームを連続した前後往復運動で走査する。x−およびy−干渉計のような、ステージ位置検出器からの、および1つ以上のPIN検出器のような、整列検出器1009からの値をこれによって走査中のステップで収集する。この点毎の測定値がマトリックスを形成し、それからこれらの整列マークの位置を決めることができる。しかし、好適実施例では変化だけ、即ち正および負のエッジすなわち端縁だけを記憶する。しかし、電荷結合素子(CCD)検出器のような、他の種類の検出器も同様に実現可能である。整列マークの位置探知のために概観第1走査をCCD等で行い、その後PIN検出器を使って更に詳しい測定を行うのが好ましい。4つの検出フィールドに分割した検出領域のような、検出領域分割器を備える検出器を使うことが特に好ましい。これによって、端縁が更に容易に検出可能になる。
【0071】
これらのマークは、レジストに影響または露出しないように正確に検出するのが好ましい。例えば、248nmの波長の光は、通常、レジストを露出するが、緑色光波長(例えば、532nm)の光は、光化学作用がない、即ちレジストを露出しない。しかし、532nm用に最終レンズを最適化することが困難であることが分り、結果として性能不良になるかも知れない。この問題を解決する方法は、利用できる露出フィールドのわずかな部分だけ、好ましくは20%未満を使うことである。そのような小さなフィールド内では、例えば532nmでの波面誤差を特別な光学素子によって補正することができる。更に、小フィールドが歪曲、非点収差および焦点面湾曲のような、フィールド収差歪に伴う問題も軽減する。
【0072】
そのようなフィールド縮減は、図13および図14に示すような系で達成することができる。両システムを上に説明したシステム、特に図10を参照して説明した系に組込むことができる。概略的に図13に示すような系では、最終レンズ組立体1004を、例えば248nmの波長の、書込み光用に最適化する。更に、レーザ1001が、例えば波長532nmの、光を放出する。この放出光を変調装置1301上に集束させる。この変調装置は、音響光学変調装置でもよいが、図10に示す機械的シャッタ1002のような、他の種類の変調装置でもよい。その後、この光を最終レンズ組立体1004を介して基板上に投影し、検出器1009上に反射し返す。この検出器は、変調装置と同期するのが好ましい。検出器1009と最終レンズ組立体1004の間に補正光学素子1302が配置してあるのが好ましい。
【0073】
概略的に図14に示す代替実施例では、構成が上に説明した系と実質的に同じである。しかし、この場合、変調装置の代りに小角度スキャナ1401を使う。この小角度スキャナは、縮減したフィールドの小さな領域内でビームを走査する。このスキャナは、例えば、米国フロリダ州のNEOSのような、音響光学x−y偏向器、または2方向(xおよびy方向)に傾斜可能な小型ガルバノメータミラーでもよい。
【0074】
これらのマークの位置を探知したとき、それらの位置を正確に定めるべきである。次に、更に完全な走査をこの位置探知したマークについて行う。次に、xおよびy干渉計からのおよびPIN検出器からの値を更に詳細に集める。次に、この結果を使ってこのマークの正確な回転および位置を決める。
【0075】
本発明による整列方法を図11に概略的に示す。この方法は、1101に始り、1102で最初に整列パラメータが適切に定義してあるかどうかを決める。もし、定義されていなければ、1103でパラメータをファイルから読出す。これらのパラメータは、サーチすべきものおよびこのサーチを行うべき方法を示す。サーチすべき項目は、整列マークを指定するパラメータによって定義することができる。整列マークは、先に議論した形のものでもよい。整列マークは、円、線またはより複雑な組合せ形のような、幾何形状に従ってグループ分けしてあるのが好ましい。そのような各グループは、パラメータファイルにコード形式で予め定義してあり、マークおよび/またはマークのグループの寸法を示す1組のパラメータを備えるのが好ましい。サーチを行うべき方法は:システムへのマスクの配置の、回転は勿論並進に対する公差、使用するマスクの種類、マスクに対する走査線の最大数、端縁での信号形式、極性および動的効果の1つ以上の仕様でもよい。これらのパラメータは、この信号で負または正の端縁をサーチすべきかどうか、これらのエッジがどの位の長さであるべきかおよび検出すべき最小振幅を指定するのが好ましい。これは、全く同一のエッジに対する差を相殺することを可能にし、この測定を信号エッジ上の正確なエッジ位置と無関係にする。
【0076】
大抵のパラメータは、コンピュータプログラムによって自動的に設定してもよいが、手動で調整してもよい。パラメータファイルは、測定した信号の統計値をも含んでよい。
【0077】
続いて、この測定信号の統計値が適正に定義してあるかどうかを決める。この統計値は、ノイズ、背景レベル、最大および最小レベル、信号エッジ長さ等についての情報を含むことができる。もし、十分な統計データが利用できなければ、そのような情報をファイルから読出すか、測定してもよい。測定するとき、1105でマーク上の線を走査する。その後、1106で上記線に対する統計値を計算する。次に、この統計値データが十分かどうかステップ1107で決める。もしそうでなければ、ステップ1105ないし1107を繰り返す。
【0078】
その後、1109で基板の上を線で走査することによってマークのサーチを行う。各走査後、1110で信号を処理して走査線で端縁を認定する。各走査後、1111で十分なデータを集めたかどうかを決め、十分なデータを集めるまでステップ1109〜1111を繰り返す。更に、次に行うべき走査線をこれによって先の走査線からの結果に依存して決めることができる。これによって、必要な走査線数を低く保ち、このサーチを迅速且つ効果的にできる。走査線の処理では、端縁がありそうな位置に対してだけ端縁をサーチするのが好ましい。これによって、サーチプロセスが速くなり、端縁間の攪乱ノイズに伴う問題が軽減される。
【0079】
適当数のエッジを認定し且つ計算したとき、1112で整列マークの位置を計算する。整列マークの形態によって、異なるサーチおよび認定方法を使ってもよい。例えば、2つの交差線を含む整列マークに対しては、端縁の線形補間を行い、それによって交点を計算してもよい。1113で、サーチプロセスからの出力がこのマークの位置である。次に、1114でこれらのパラメータおよび統計ファイルを終えるべきであるかどうかを決め、もしそうであれば、1115で指定したパラメータおよび統計をファイルに保存する。そこで、1116でこの整列法を終える。
【0080】
これらの整列マークの実測位置は、第2層に対する第1の、既に書込んだ層の回転、並進、倍率差および/または直交性の差を決めるために使うことができる。倍率および直交性の差は、異なる層を異なる書込み装置を使って書き込むときに特に重要である。倍率差は、異なる層の書込みのための書込み条件が、温度差のように、別の方法で異なるときにも起るかも知れない。
【0081】
更に、この整列中に使用する光ビームと書込みビームの間の位置ずれ(offset)を測定することが必要かも知れない。この位置決めの差は、通常異なる層の書込み中に補償しなければならない。更に、位置ずれは、経時的に変動しそうであり、従って好ましくは定期的に測定すべきである。
【0082】
この位置ずれは、整列と類似の方法で決めることができる。このため、上に議論した整列マーク、または別のビーム測定マークを使うことができる。そのような測定マークは、図12に示すように、共通交点で交差する4本の線を含んでもよい。これらのビームは、各隣接するライン対の間の角度が45°で均等に分布しているのが好ましい。サーチマークの位置が予め判っているので、測定マークは、サーチマークを含む必要がない。従って、この測定は、ラスタの限られた、所定の領域、即ち、ステージ上の固定位置で行うことができる。
【0083】
位置ずれ測定用に、特別な測定光ビームを使ってもよい。その代りに、書込み光を使ってもよい。測定用に、PIN検出器のような、検出器1009’を使うことができる(図10参照)。
【0084】
測定をするためには、マイクロスイープ(micro sweep)がこのマークからこのマーク内の線ほぼ幅に相当する距離から始められるように、ステージ、即ち、基板テーブルを配置することができる。次に、第1方向(X)のステージ移動を開始し、好ましくは同時にビームを第2方向(Y)に走査する。端縁を、上に議論した整列法のように、反射光で認定する。通過するマークのあらゆるラインが1対の端縁を生ずる。このX方向の位置は、このステージのx位置決め手段によって与えることができ、一方Y方向の位置は、このスイープの開始とこれらのエッジの間のパルス数掛ける画素寸法によって決めることができる。そこで線の位置を線の端縁間の平均値を計算することによって決めることができる。
【0085】
マーク全体のスイープ後、これらの線の多数の位置が集る。次に、この位置データを、共通の交点を決めるための線補間計算に使うことができる。これによって、基準としてのマークを備える光の位置を決定する。
【0086】
上に議論した整列および位置決めのための方法および手段は、マスクおよびレチクルの生産に使うことができるが、直接書込みシステムに適用することもできる。
【0087】
パターン・ラスタライザー610において、任意の形式を有する任意のデータ・パターンが、1画素につき32(5ビット)グレー・レベルの圧縮ラスタライズ化済み画素マップに変換される。画素電極に印加される電圧に応答して、露光された画素のグレースケールの段階が線形的ではないことから、32のグレー・レベルがそれぞれ次のレベルの照射線量の均一な増加分に対応するように、入力データが画素リニアライザー611で線形化される。この動作は、8ビットのデジタルからアナログへの変換器(DAC)612を使用して行なわれ、予め実証的に校正された線形化関数にしたがって、画素マップからの各グレー・レベルによって、DACからの電圧を選択する。DACからのアナログ・レベルの選択において、各値がSLM画素に対応し、そのような各値により、対応する画素の変則性を補正するルックアップ・テーブルを使用して、追加的な補正が行なわれる。ルックアップ・テーブルの校正値は、実証的校正手順によって作成され、この手順では、連続したテスト・パターンがSLMに送信され、得られた露光パターンを測定し、測定されたパターンが個々の画素補正に使用される。以上は、画素マップの各グレー・レベルによってアナログ電圧が選択され、対応する全SLM画素に対して画素の変形を施すことにより、正しい照射線量を供給することを意味している。
【0088】
(引用文献)
ネルソン 1988年: 米国特許第5、148、157号
クック 1990年: 欧州特許第0 610 183号
サンドストロン他 1990年: 欧州特許第0 467 076号
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術によるプリンタを示す図である。SLMは、レンズのひとみからの光を偏向させるマイクロミラーから成る。
【図2】a〜hは、4つの上部画素をオフ状態に、残りの5つの画素をオン状態にした画素設計をいくつか示した図である。
【図3】ピストンのように上下移動することにより、位相差を生成する画素の配列を示す図である。これにより、位相型SLMによってエッジ位置をどのように微調整できるか示されている。
【図4】a〜gは、偏向ミラーの付いたSLMと変形ミラーの付いたSLMとの概略的な比較を示す図である。
【図5】データを翻訳しSLMに送信する方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明によるパターン・ジェネレータの好適な実施例を示す図である。
【図7】異なる種類のSLMに対して概ね予想される複素振幅を示す図である。
【図8】a、bは、概略的に異なる種類のSLMミラー制御を示す図である。
【図9】本発明で使用すべき整列マークの例を示す。
【図10】本発明の実施例による検出および整列システムの例を概略的に示す。
【図11】本発明による整列法の例を概略的に示す。
【図12】本発明で使用すべきビーム測定マークの例を概略的に示す。
【図13】フィールド縮減手段を含む、本発明による検出および整列システムの具体化の第1例を概略的に示す。
【図14】フィールド縮減手段を含む、本発明による検出および整列システムの具体化の第2例を概略的に示す。
【図15】本発明の実施例で使用すべき反射面のアナログ装置構成を概略的に示す。
【符号の説明】
601 変調装置
602 光源
604 投影システム
607 電子データ処理及び送出システム
902 スネークマーク
903 サーチマーク
1001 光源
1004 レンズ
1009 検出器
1009’ 検出器
1301 (第2)変調装置
1401 小角度スキャナ
Claims (4)
- 加工品にパターンを生成するための装置であって、
超紫外線(EUV)から赤外線(IR)までの波長範囲にある光を放射する光源と、
精巧なステージに搭載された空間光変調装置(SLM)であって、前記放射によって照射されるようにされた、多重の変調素子(画素)を有する空間光変調装置(SLM)と、
前記加工品上に前記変調装置の画像を生成する投影系と、
書き込むべき前記パターンのデジタル記述を受信し、該パターンを変調装置用信号に変換し、前記信号を前記変調装置(601)に送信する電子データ処理及び伝送システムと、
前記加工品および/または前記投影系の互いに対する位置付けを行なう精密機械システムと、
位置付けステージ上の前記加工品の位置、前記信号の前記変調装置への送信、および前記放射の強度を制御して、前記パターンを前記加工品上に印刷できるようにする電子制御システムと、
前記電子データ処理及び伝送システムへ供給する前記デジタル記述を回転させることによって、書き込むべき前記パターンの座標系を回転させるための手段を有する、前記装置であって、
前記デジタル記述を回転させることによって書込むべき前記パターンの座標系を回転させるための前記手段は、前記電子データ処理及び伝送システムが供給する前記変調装置信号を回転させるための手段を含み、
前記変調装置信号は、ラスタ化後に、前記変調装置に達する前にリアルタイムで変換される、前記装置。 - 前記SLMが2次元のマイクロミラー・マトリクスである請求項1に記載された装置。
- 前記SLMが1次元のマイクロミラー・マトリクスである請求項1に記載された装置。
- 加工品上にパターンを生成するための方法であって:
EUVからIRまでの波長範囲の光を放射する段階、
多重の変調素子(画素)を有する空間光変調装置(SLM)によって、前記放射された光を変調する段階、
前記加工品に前記変調装置の画像を投影する段階、
電子データ処理及び伝送システムにて書込むべきパターンのデジタル記述を受信する段階、
を含む方法であって、さらに
前記電子データ処理及び伝送システムへ供給する前記デジタル記述を回転させることによって、書込むべき前記パターンの座標系を回転させる段階を含む方法
であって、
前記デジタル記述を回転させることによって書込むべき前記パターンの座標系を回転させる前記段階は、前記電子データ処理及び伝送システムが供給する前記変調装置信号を回転させる段階を含み、
前記変調装置信号は、ラスタ化後に、前記変調装置に達する前にリアルタイムで変換される、前記方法。
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