JP4496545B2 - デジタルサーボ制御装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
第5図は従来のサーボ制御装置のブロック線図である。第5図中、伝達関数30のKPは位置ループにおけるポジションゲイン、伝達関数32のK1は速度ループにおける積分ゲイン、伝達関数34のk2は速度ループにおける比例ゲイン、36は電流ループ回路、38はサーボモータの電気部で、Rは巻線の抵抗、Lは巻線のインダクタンス、40はサーボモータの機械部で、Ktはトルク定数、Jmはイナーシャ、42はサーボモータの回転速度を積分し、位置を算出する伝達関数である。また、伝達関数44は位置のフィードフォワード項であり、α1は位置のフィードフォワード係数である。46は速度のフィードフォワード項であり、α2は速度のフィードフォワード係数である。上記速度フィードフォワード係数α2は通常、Jm/Kt(Jm:イナーシャ、Kt:トルク定数)の値に近い値がとられる。なお、位置のフィードフォワード項44のフィードフォワード係数α1の値はモータの特性等に合わせ実験的に決められる(理想的には「1」がよい)。
一方、位置のフィードフォワード制御量を微分し、速度のフィードフォワード係数α2を乗じ、速度のフィードフォワード制御量を求め、かつ、速度ループ制御(IP制御)、即ち、速度指令Vcからサーボモータの実速度Vを減じて速度偏差を求め、該速度偏差を積分し積分ゲインk1を乗じた値からサーボモータの実速度Vに比例ゲインk2を掛けた値を減じて得られる従来の電流指令値に、上記速度フィードフォワード制御量を加算し電流指令Icを求める。
位置,速度ループ処理の周期をTPとし、各位置,速度ループ処理における位置指令をa(n)(n=1,2,3……で、n≦0ではa(n)=0)とすると、位置指令a(n)の微分値b(n)は実際には差分として次の第(1)式の演算によって算出される。
また、実際には制御演算の遅れが1サンプリング分あるため、図3(c)の斜線部に示すように2サンプリング分余分にトルクフィードフォワード信号が出てることになったり、さらに、制御演算の遅れ以外に差分近似の影響でさらに0.5サンプリング時間遅れが生じるため、図4(d)の斜線部に示すように2.5サンプリング分余分にトルクフィードフォワード信号が出てることになり、結果としてさらに過補償となり、オーバシュートや位置偏差の増大を招いてしまうという問題があった。
請求項1に記載の発明は、位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置の制御方法において、指令払い出し開始1回目のサンプリング時の速度指令の増分値dvaと最大速度vmaxを用いて、加速が終了するサンプリングkaendを計算で求め、トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とする、という手順で処理することを特徴とするものである。
k0:加速開始指令サンプリング
kdend = n0+vd/dvd − 1
n0:減速指令開始サンプリング
また、請求項2および請求項12に記載の発明によると、減速終了時点が正確に分かり、その時に余分なトルクフィードフォワード信号を出力しなくなるため、過補償を避けることができ、減速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求項3および請求項13に記載の発明によると、加速終了時点と減速終了時点が正確に分かり、その時に余分なトルクフィードフォワード信号を出力しなくなるため、過補償を避けることができ、加速終了時および減速終了時の両方の偏差を小さくできる。
また、請求項4に記載の発明によると、台形指令などのように一定加速する指令時に、簡単な計算で加速終了時点を予測することができ、加速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求項5に記載の発明によると、台形指令などのように一定減速する指令時に、簡単な計算で減速終了時点を予測することができ、減速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求項6に記載の発明によると、上位装置からvmaxを取得するため、予め指令の最大速度vmaxが既知でなくても、どのような指令に対しても本発明を適用することができる。
また、請求項7に記載の発明によると、前記トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れsが小数の場合も、その時に余分なトルクフィードフォワード信号を出力しなくなるため、過補償を避けることができ、加速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求項9に記載の発明によると、前記トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れsが小数の場合も、その時に余分なトルクフィードフォワード信号を出力しなくなるため、過補償を避けることができ、減速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求項8および10に記載の発明によると、前記トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れsが小数の場合に、整数αの値をkdend−sの小数点以下の値の逆数とするので、簡単にαを設定でき、sが小数の時も簡単に加速終了時と減速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求14に記載の発明によると、デジタル制御装置が速度制御を行う時も加速終了時と減速終了時の偏差を小さくできる。
また、請求15および16に記載の発明によると、直接、加速終了時のサンプリングkaendおよび減速終了時のサンプリングkdend相当の情報が得られるため、少しの演算で、加速終了時と減速終了時の偏差を小さくできる。
3は位置制御部、4は速度制御部、5は電流制御部を表し、それぞれの制御部は比例あるいは比例積分制御を行う。6は速度フィードフォワード作成部を表し、位置指令を微分し速度フィードフォワード信号vffを作成する。7はトルクフィードフォワード作成部を表し、速度フィードフォワード信号vffをさらに微分し制御対象のイナーシャを乗じてトルクフィードフォワード信号tffを作成する。
8は加速終了時予測部を表し、上位装置からvmaxと指令を受け取り、指令払い出し開始のサンプリングから数えていくつ先のサンプリング時に加速が終了するかを計算により求め加速終了時のサンプリングkaendを出力する。ここで、指令が既知の場合には、vmaxの値は上位装置からもらうのではなく、予めメモリに格納しておいても良い。
9は減速終了時予測部を表し、減速開始時の速度vdと指令から、減速開始のサンプリングから数えていくつ先のサンプリング時に減速が終了するかを計算により求め減速終了時のサンプリングkdendを出力する。
10はトルクフィードフォワード信号補正部を表し、トルク指令払い出しから、出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、sとkaendとkdendとtffを入力し、トルクフィードフォワード信号が過補償とならないようにトルクフィードフォワード信号tffを補正する。ここで、sは予めメモリに格納しておいても良いし、パラメータとしておいて調整しても良い。11〜13は演算部である。
以下、サンプリング時間はTs、今回のサンプリングをk番目、u回前のサンプリングをk−uと定義し、変数qのk−u番目のサンプリング時の値をq(k−u)と表記することにする。
次に、式(6)のように、sref(k)に積分制御ゲインKiおよびサンプリング時間Tsを乗じ、前回値に加算することにより積分演算を行いsi(k)を算出する。
―{ref(k0−1)−ref(k0−2)}/Ts ・・・(10)
図3(a)が、上位から入力される位置指令を差分近似により微分した指令速度である。k0は指令開始時のサンプリングを表す。本実施例では最高速度vmaxはdvaの4倍の大きさとなっている。したがって、式(11)より、
となり、加速が終了する時点のサンプリングはk0+3となる。
以降のトルクフィードフォワード信号(斜線部のトルク)を強制的に0にする。
以降のトルクフィードフォワード信号(斜線部のトルク)を強制的に0にする。
以降のトルクフィードフォワード信号(斜線部のトルク)を強制的に0にする。
―{ref(n0−1)−ref(n0−2)}/Ts ・・・(13)
となり、減速が終了する時点のサンプリングはn0+3となる。
トルクFF信号補正部10では、(kdend − s)以降のトルクフィードフォワードを強制的に0にする処理を行う。
以降のトルクフィードフォワード信号(斜線部のトルク)を強制的に0にする。
以降のトルクフィードフォワード信号(斜線部のトルク)を強制的に0にする。
以降のトルクフィードフォワード信号(斜線部のトルク)を強制的に0にする。
以上が本発明の実施例1の説明である。
図3(b)は本発明を使用した際の速度(上段)と偏差(下段)の波形である。図から分かるように、加速終了時と、減速終了時にトルクフィードフォワード信号による過補償が発生しないため、偏差がほとんど0となっているのが分かる。
トルクFF信号補正部10では、サンプリング(kaend − s)および(kdnd − s)以降のトルクフィードフォワード信号を強制的に0にする処理を行う。
以上が、本発明の実施例2の説明である。この構成の場合も実施例1と同様の効果が得られる。
2 検出器
3 位置制御部
4 速度制御部
5 電流制御部
6 速度FF作成部
7 トルクFF作成部
8 加速終了時予測部
9 減速終了時予測部
10 トルクFF信号補正部
30 位置ループ
32 速度ループ積分要素
34 速度フィードバックゲイン
36 電流ループ
38 サーボモータ電気部
40 サーボモータ機械部
42 積分
44 位置のフィードフォワード項
46 速度のフィードフォワード項
100 デジタルサーボ制御装置
Claims (16)
- 位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置の制御方法において、
指令払い出し開始1回目のサンプリング時の速度指令の増分値dvaと最大速度vmaxを用いて、加速が終了するサンプリングkaendを計算で求め、
トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とする、
という手順で処理することを特徴とするデジタルサーボ制御装置の制御方法。 - 位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置の制御方法において、
減速開始1回目のサンプリング時の速度指令の減分値dvdと減速開始時の速度vdを用いて、減速が終了するサンプリングkdendを計算で求め、
トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kdend ― s)サンプリング以降の減速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とする、
という手順で処理することを特徴とするデジタルサーボ制御装置の制御方法。 - 位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置の制御方法において、
指令払い出し開始1回目のサンプリング時の速度指令の増分値dvaと最大速度vmaxを用いて、加速が終了するサンプリングkaendを計算で求め、
トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とし、
減速開始1回目のサンプリング時の速度指令の減分値dvdと減速開始時の速度vdを用いて、減速が終了するサンプリングkdendを計算で求め、
トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kdend ― s)サンプリング以降の減速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とする、
という手順で処理することを特徴とするデジタルサーボ制御装置の制御方法。 - 前記加速が終了するサンプリングkaendを求める計算では以下の計算式を用いることを特徴とする請求項1およびまたは3のいずれかに記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
kaend = k0+vmax/dva − 1
k0:加速開始指令サンプリング - 前記減速が終了するサンプリングkdendを求める計算では以下の計算式を用いることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
kdend = n0+vd/dvd − 1
n0:減速指令開始サンプリング - 指令払い出し開始時に前記最大速度vmaxの値を上位装置から取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
- 前記トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れsが小数の場合、kaend−sの小数点以下を切り捨てたサンプリング時は加速時のトルクフィードフォワードの値信号を適当な整数α分の1とし、小数点以下を切り上げたサンプリング時は加速時のトルクフィードフォワード信号を0とするという手順で処理することを特徴とする請求項1または3のいずれかに記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
- 前記適当な整数αをkaend−sの小数点以下の値の逆数の小数点以下を切り捨てた値とすることを特徴とする請求項7記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
- 前記トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れsが小数の場合、kdend−sの小数点以下を切り捨てたサンプリング時は減速時のトルクフィードフォワードの値信号を適当な整数α分の1とし、小数点以下を切り上げたサンプリング時は減速時のトルクフィードフォワード信号を0とするという手順で処理することを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
- 前記適当な整数αの値をkdend−sの小数点以下の値の逆数の小数点以下を切り捨てた値とすることを特徴とする請求項9記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
- 位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置において、
指令払い出し開始1回目のサンプリング時の速度指令の増分値dvaと最大速度vmaxを用いて、加速が終了するサンプリングkaendを計算で求める加速終了時予測部と、
トルク指令払い出しから、出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とするトルクフィードフォワード信号補正部と、
を有することを特徴とするデジタルサーボ制御装置。 - 位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置において、
減速開始1回目のサンプリング時の速度指令の減分値dvdと減速開始時の速度vdを用いて、減速が終了するサンプリングkdendを計算で求める減速終了時予測部と、
トルク指令払い出しから、出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kdend ― s)サンプリング以降の減速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とするトルクフィードフォワード信号補正部と、
を有することを特徴とするデジタルサーボ制御装置。 - 位置制御手部、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置において、
指令払い出し開始1回目のサンプリング時の速度指令の増分値dvaと最大速度vmaxを用いて、加速が終了するサンプリングkaendを計算で求める加速終了時予測部と、
減速開始1回目のサンプリング時の速度指令の減分値dvdと減速開始時の速度vdを用いて、減速が終了するサンプリングkdendを計算で求める減速終了時予測部と、
トルク指令払い出しから、出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とし、且つ、(kdend ― s)サンプリング以降の減速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とするトルクフィードフォワード信号補正部と、
を有することを特徴とするデジタルサーボ制御装置。 - 速度制御部と、電流制御部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置において、
指令払い出し開始1回目のサンプリング時の速度指令の増分値dvaと最大速度vmaxを用いて、加速が終了するサンプリングkaendを計算で求める加速終了時予測部と、
減速開始1回目のサンプリング時の速度指令の減分値dvdと減速開始時の速度vdを用いて、減速が終了するサンプリングkdendを計算で求める減速終了時予測部と、
トルク指令払い出しから、出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とし、且つ、(kdend ― s)サンプリング以降の減速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とするトルクフィードフォワード信号補正部と、
を有することを特徴とするデジタルサーボ制御装置。 - 位置制御部と、速度制御部と、電流制御部と、速度フィードフォワード作成部と、トルクフィードフォワード作成部を備えたデジタルサーボ制御装置の制御方法において、
加速終了時のサンプリングkaendおよび減速終了時のサンプリングkdendを、上位装置から受け取り、トルク指令払い出しから出力されたトルク指令によって制御対象が動作した検出値を取得するまでの遅れをsサンプリングとした時、(kaend ― s)サンプリング以降の加速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とし、且つ、(kdend ― s)サンプリング以降の減速時のトルクフィードフォワード信号を強制的に0とする、
という手順で処理することを特徴とするデジタルサーボ制御装置の制御方法。 - 前記加速終了時のサンプリングkaendおよび減速終了時のサンプリングkdendを直接受け取る代わりに、加速が終了する時間katimeおよび減速が終了する時間kdtimeの値を上位装置から受け取り、それらをサンプリング周期Tsで除算して、加速終了時のサンプリングkaendおよび減速終了時のサンプリングkdendを算出することを特徴とする請求項15記載のデジタルサーボ制御装置の制御方法。
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