JP4497587B2 - コンピュータ・システム、コンピュータ、メッセージ処理方法及びコンピュータ可読記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ・システム、コンピュータ、メッセージ処理方法及びコンピュータ可読記憶媒体に関し、より具体的には、低消費電力状態を有する周辺機器とコンピュータからなるコンピュータ・システム、コンピュータ、メッセージ処理方法及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ(PC)にその周辺装置を接続する方法として、近年、USB(Universal Serial Bus)が実用化された。USBは、パーソナルコンピュータと複数の周辺機器の間をシリアル通信で接続するものであり、プラグアンドプレイ(周辺装置を新たに接続したり取り外す場合に、自動的に接続関係を認識する機能)、ホットインサーション(電源を入れたまま、接続及び取り外しができる機能)又は活線挿抜機能、及び電源供給機能を有しており、ユーザが接続の際にアドレス及びID番号などの設定について煩わされることが無いよう考慮されている。USBでは、VBUSと称する5V電源線、GND線、並びに、D+及びD−という2本の信号線の合計4本の配線を専用コネクタで着脱する。電源線で供給できる電流値には限界があり、USBの規格上は100mA〜500mAに制限されている。
【0003】
また、USBでは、ホストの命令により周辺機器がサスペンド状態にならなければいけないと定義されており、このサスペンド状態では、VBUSからの電流消費は500μAと小さくしなくてはならない。サスペンド状態からの復帰にはレジューム命令がある。
【0004】
USBでは、ホストPCは、D+線の電圧レベルの低下によりUSBデバイスが外されたことを認識できる。もしUSBデバイスがUSBバスから外されたと判断した場合には、そのデバイスに対応するデバイスドライバソフトウエアをメモリ上からアンロードする。これにより、USBデバイスがUSBバスに接続されているときにのみ、対応するドライバソフトウエアがホストPC110上で使用可能になっている。
【0005】
一方、USBに限らず、従来からPCと接続して使用するデバイスには、それらデバイスの電源節約のために一定時間、そのデバイスにアクセスが存在しなかった場合に、自身を節電モード又は電源オフに切り替えるものがある。例えば、何のコマンドも受信しない状態が一定時間、継続すると、電源をオフにするディジタルカメラが製品化されている。
【0006】
また、デバイスが節電モードに入ることをアプリケーション・ソフトウエアに通知し、アプリケーション・ソフトウエアがその旨をユーザに知らせるような構成も周知である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のUSBでは、節電のためにUSBデバイスの電源をオフにしてしまうと、USBケーブルのD+線のプルアップ抵抗への給電も停止するので、D+線の電圧レベルが低下する。その結果、そのUSBデバイスはUSBケーブルを介してホストPCと接続しているにも関わらず、ホストPCは、USBデバイスが外された判断し、上述のように、そのデバイスに対応するドライバをアンロードし、使用不能とする。ユーザにとっては、何の警告もなしに、突然、そのUSBデバイスが使用できなくなるという大変分りにくい状況が発生することになる。
【0008】
また、他の接続手段のようにデバイスが節電モードに入る前にホストPC上でユーザに何らかの警告を出そうとしても、次のような問題がある。すなわち、USBデバイスは、従来のRS232C接続デバイスとは異なり、ホストに接続された時点から通信可能な状態になくてはならない。RS232Cデバイスの場合は、デバイスを使用するときにデバイスと通信できればよかったが、USBデバイスでは、接続された時点でそのデバイスの認識及び構成に必要なUSBリクエスト信号を送受信できる必要があるからである。そして、この状態、すなわち、デバイスからのメッセージを理解できるアプリケーションが起動していない状態で、一定時間デバイスへの操作が存在しない場合、RS232Cデバイスと同様にアプリケーションソフトウエアにメッセージを送り、アプリケーション・ソフトウエアにユーザへの警告を表示させようとしても、この時点では、USBデバイスを操作するアプリケーションソフトウエアが起動していないので、ユーザに警告を表示することができない。
【0009】
本発明は、このような不都合を解消するコンピュータ・システム、コンピュータ、メッセージ処理方法及びコンピュータ可読記憶媒体を提示することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るコンピュータ・システムは.コンピュータと、前記コンピュータと接続可能であり、自らの消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器とからなるコンピュータ・システムであって、前記周辺機器は、前記節電状態への移行に先立ち、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを前記コンピュータに送信する送信手段を有し、前記コンピュータは、前記周辺機器と通信するためのドライバと、前記ドライバを用いて受信されたデータに基づいて処理を実行するアプリケーション・ソフトウェアとを用いて前記コンピュータを制御する制御手段と、前記周辺機器から前記メッセージを受信する受信手段とを有し、前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能なアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記制御手段は前記アプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御し、前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能なアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記制御手段は前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御することを特徴とする。
本発明に係るコンピュータは、消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器と接続可能なコンピュータであって、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを、前記周辺機器から受信する受信手段と、前記周辺機器と通信するためのドライバと、前記ドライバを用いて受信されたデータに基づいて処理を実行するアプリケーション・ソフトウェアとを用いて前記コンピュータを制御する制御手段とを有し、前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記制御手段は前記所定のアプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御し、前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記制御手段は前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御することを特徴とする。
本発明に係るメッセージ処理方法は、消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器に接続するコンピュータにおいて、前記周辺機器からのメッセージを処理する方法であって、前記周辺機器と通信するためのドライバにより、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを、前記周辺機器から受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記所定のアプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知するステップと、前記受信ステップで受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知するステップとを具備することを特徴とする。
本発明に係るコンピュータ可読記憶媒体は、消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器に接続するコンピュータに、前記周辺機器からのメッセージを処理させるコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、前記コンピュータの前記周辺機器と通信するためのドライバにより、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを、前記周辺機器から受信させる受信機能と、前記受信機能で受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記所定のアプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知させる機能と、前記受信機能で受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知させる機能を実行させることを特徴とする。
【0016】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。USBホストPC10は、USBケーブル30を介して周辺機器40と接続する。本実施例では、周辺機器40は、電子スチルカメラである。
【0018】
ホストPC10は、VBUS線上に電源を供給する電源回路12、USBによる通信を実行するUSBホスト制御回路14、USBデータバッファ16,18、D+線のプルダウン抵抗20及びD−線のプルダウン抵抗22を具備する。USBケーブル30は、VBUS線、GND線D+線及びD−線を具備する信号ケーブル32と、その両側のコネクタ34,36とからなる。コネクタ34はホストPC10に接続し、コネクタ36は周辺機器40に接続する。USBホストPC10及びUSBケーブル30の構成及び作用は、従来例のUSBホストPC110及びUSBケーブル130とそれぞれ同じである。
【0019】
周辺機器40は、以下の要素を具備する。即ち、42,44はUSBデータバッファ、46は、USBシリアル信号をパラレル信号に変換し、その逆に変換するSIE回路、48はUSBプロトコルに応じてデータ送受信を制御するEPC回路、50は周辺機器40を制御するCPU、52はCPU50のワークメモリとなるRAMである。54は光学像を電気信号に変換する撮像素子、56は、撮像素子54の出力画像信号にカメラ信号処理を施す画像処理回路、58は画像処理回路56の出力を一時保持するFIFOメモリ、60は、撮影画像を最終的に記憶する着脱式のメモリカードである。62はポート制御回路、64はプログラマブル割込み制御回路、66はクロック発振・制御回路である。
【0020】
EPC回路48、CPU50、RAM52、FIFO58、メモリカード60、ポート制御回路62、プログラマブル割込み制御回路64及びクロック発振・制御回路66は、システムバス68に接続する。
【0021】
70は、信号ケーブル32のVBUS線に接続するラッチアップ防止のバッファであり、その出力は、ポート制御回路62に印加される。72は周辺機器40の操作キー、74は周辺機器40の電源となる電池、76は電源74の出力電圧から所定の電源電圧を生成し、破線で囲んだ部分(ブロック42〜66)に供給する電圧レギュレータ、78はポート制御回路62とUSBケーブル32のD+線との間に接続するプルアップ抵抗である。抵抗78の抵抗値は1.5kΩである。
【0022】
周辺機器40の動作を説明する。周辺機器40は電池74及び電圧レギュレータ76により生成される電圧により動作する。USBバッファ42,44及びEPC回路48の動作は従来例と同様である。SIE回路46は、従来例のSIE回路246の機能に加えて、USB信号の状態を示す信号(具体的には、D+線及びD−線がサスペンド状態になったことを示す信号及びそのサスペンドから復帰するレジューム状態になったことを示す信号)をプログラマブル割込み制御回路64に供給する機能を具備する。
【0023】
クロック発振・制御回路66は、CPU50により指示された周波数のクロックを出力できる。例えば、USBによる高速信号転送並びに撮影前後の、撮影レンズ系制御及び画像処理制御には、CPU50に高い処理能力が必要になるので、CPU50は、クロック発振・制御回路66に高い周波数の動作クロックを出力させる。逆に、USBに接続されていない場合、及び撮影していない場合には、クロック発振・制御回路66から出力されるクロックの周波数を低く抑えることで、装置全体の消費電力を小さくする。また、USB通信だけで撮影をしていない場合には、撮像素子54、画像処理回路56及びFIFO58へのクロック供給自体を停止してもよい。このように、クロックの周波数を制御し、場合によっては供給を停止することで、消費電力を逐次、低減し、電池74の消耗を防いでいる。
【0024】
バッファ72は、VBUS信号線に所定以上の電圧が印加されているかどうかに応じて、H又はLを出力する。プログラマブル割込み制御回路64は、バッファ72の出力がLからH又はHからLに変化したときに、これを割込み信号として検出する。即ち、電池74により動作電力を供給されている状態では、バッファ72の出力レベルにより、本装置40がホストPC10に物理的に接続されているかどうかを知ることが出来る。バッファ70の出力がLからHに変化したということは、外れていたコネクタ34又は同36がユーザによって接続されたことを示す。従って、例えば、それまでCPU50が省電力モードであった場合には、バッファ70の出力レベルの遷移に応じてCPU50を高速モードに移行させることができる。また、バッファ70の出力がLであるということは、周辺機器40がホストPC109に接続されていないことを示している。この場合には、例え撮影のためにCPU50が、高速モードで動作していても、SIE回路46及びEPC回路48へのクロック供給を止めても良く、これにより無駄な電力消費を節減できる。
【0025】
ポート制御回路62は、バッファ72の出力及び操作キー72のキー操作を読み取り、その読取り結果又はCPU50からの指示に従い、プルアップ抵抗78への電圧印加を制御する。プルアップ抵抗78への印加電圧を3.3Vにすることで、D+線に対してプルアップし、印加電圧を0VまたはHiZにすることで、D+線に対してプルダウンまたは開放にすることができる。これにより、周辺機器40が通信の準備が整っている状態にあるときにプルアップ抵抗78をプルアップしておくことで、ホストPC10にU周辺機器40がUSBケーブル30で接続されていると認識させることができる。逆に、通信の準備が整っていない場合には、プルアップ抵抗78をプルダウンまたは開放にすることで、ホストPC10に周辺機器40が接続されていないと認識させることができ、ホストPC10は、周辺機器40に対するアドレス設定などの通信を開始しない。周辺機器40で通信の準備が出来た時点で、プルアップ抵抗78をプルアップすれば、ホストPC10は、周辺機器40が接続されたと認識する。
【0026】
本実施例の節電モードへの移行シーケンスを説明する。前述したように、SIE回路46及びEPC回路48への必要最低限のクロック供給によりUSBで通信可能な状態を保ちながら、消費電力を抑制できる。しかし、現状では、長時間、周辺機器40を使用しない場合、SIE回路46及びEPC回路へのクロック供給を停止し、USB通信をしないモードにすることで、電力消費を節減する必要がある。以下の説明では、節電モードは、このようにUSB通信が不可能な状態に周辺機器40が設定された状態を指すことにする。
【0027】
図2は、節電モードへの移行シーケンスのフローチャートを示す。周辺機器40が節電モードに入ろうした場合に、先ず、ホストPC10と接続されているかどうかを調べる(S1)。これは、前述したように、VBUS線のレベルを検出することで分かる。ホストPC10と接続されていなければ(S1)、そのまま、周辺機器40の電源をシャットダウンし(S2)、節電モードに入る。
【0028】
周辺機器40がホストPC10に接続されている場合(S1)、節電モードに入ることを通知するメッセージをホストPC10に向け発行し(S3)、そのメッセージがUSBバス上に送信されるのを待って(S4)、D+線のプルダウンを行い(S5)、周辺機器40の電源をシャットダウンする(S2)。
【0029】
これに対するホストPC10の動作を説明する。図3は、ホストPC10の動作モデルを示す模式図である。説明上、3つのプロセスが起動しているとする。1つ目のプロセスAは、OS(オペレーティング・システム)等のシステムが提供するプロセスであり、周辺機器40をUSBバスに接続した時にその周辺機器40に関連付けられているドライバ・オブジェクトをメモリ上に展開する。このドライバ・オブジェクトを介してデバイスとの間のデータ交換が行われる。これにより、周辺機器40をUSBバスに接続しただけで、必要なドライバ・オブジェクトが生成され、周辺機器40との通信が可能になる。但し、この状態では、未だ周辺機器40を使用するユーザ・アプリケーション・ソフトウエアは起動していない。
【0030】
プロセスBは、デバイスを使用するユーザ・アプリケーション・ソフトウエアである。アプリケーション・ソフトウエアのプロセスも、周辺機器40にアクセスするために、ドライバ・オブジェクトを各アプリケーションのプロセス空間にマッピングする。
【0031】
本実施例では、各プロセスにマッピングされるドライバ・オブジェクトは、それ自身が生成されるときに、各プロセスがアクセス可能な共有空間に予め用意しておいたカウンタ(0で初期化。)をインクリメントし、それらドライバオブジェクトが削除するときに、そのカウンタをデクリメントとする。
【0032】
アプリケーションプロセスが1つの場合、このカウンタは2になっている。最初にシステムがマップしたドライバ・オブジェクトがこのカウンタをインクリメントして1になり、次にアプリケーション・プロセスがマップしたドライバ・オブジェクトがカウンタをインクリメントして2になるからである。
【0033】
図4を参照して、周辺機器40からのメッセージをドライバ・オブジェクトが受けたときの動作を説明する。
【0034】
先ず、周辺機器40からのメッセージを受け取ったら、前述のカウンタの値を調べる(S11)。カウント値が1より大きければ(S11)、このデバイスのメッセージを扱うアプリケーション・ソフトウエアが存在すると判断し、受信したメッセージをそのまま該当するアプリケーション・ソフトウエアに渡す(S12)。
【0035】
カウント値が1以下の場合(S11)、周辺機器40からのメッセージを扱うアプリケーション・ソフトウエアが存在しないと判断して、ドライバ・オブジェクト自身が警告メッセージを表示し、ユーザに知らせる(S13)。
【0036】
仮に、プロセスCが同時に存在し、周辺機器40からのメッセージを扱うアプリケーション・プロセスが2つ以上ある場合、上述のカウンタの代わりにテーブルを使用してイベントを管理してもよい。この場合、図5に示すような、イベント・オブジェクトを格納するテーブルを上述の共有可能なメモリ空間に配置し、各プロセスにマッピングされたドライバ・オブジェクトが生成される時に、そのテーブルにイベント・オブジェクトを登録すればよい。
【0037】
イベント・オブジェクトとは、このオブジェクトをアクティブにシグナルすることで、各プロセスにデバイスからのメッセージが到達したことを知らせることのできるものである。
【0038】
図6は、周辺機器40、その他の周辺機器からのメッセージを受信時の動作フローチャートを示す。
【0039】
周辺機器からのメッセージを受け取ったら、上述したイベント・オブジェクトのテーブルを調べる(S21)。一つでもイベントオブジェクトが登録されていれば(S21)、この周辺機器からのメッセージを扱うアプリケーション・ソフトウエアに受信メッセージを通知するために、そのイベントオブジェクトをアクティブにする(S22)。更に、テーブルに別のイベント・オブジェクトが登録されているかどうかを調べ(S23)、存在すれば(S23)、S22に戻り、そのイベント・オブジェクトをアクティブにする(S22)。テーブルに登録されているイベント・オブジェクトが無くなるまで(SA23)、S22を繰り返し実行する。
【0040】
テーブルに1つのイベント・オブジェクトも登録されていない場合(S21)、この周辺機器からのメッセージを扱うアプリケーション・ソフトウエアは存在しないと判断して、ドライバ・オブジェクト自身が警告メッセージを表示しユーザに知らせる(S24)。
【0041】
このように構成することで、周辺機器からのイベントを扱うアプリケーション・ソフトウエアが存在しなくても、イベントを扱うアプリケーション・ソフトウエアが複数存在していても、その状況に応じて、ユーザに分かりやすく警告を表示できる。
【0042】
ホストPC10上でのプロセス成を次のように変更しても良い。図7は、ホストPC上の別のプロセス構成の模式図を示す。
【0043】
図3では、各プロセスがそれぞれ、ドライバ・オブジェクトをマッピングしていたが、図7では、ただ1つのプロセスが、ドライバ・オブジェクトをマッピングする。そのプロセスをここではサーバプロセスと呼ぶ。サーバ・プロセスは、周辺機器をUSBバスに接続した時点で起動してもよいし、ホストPC10自体が起動した時点で起動されていてもよい。サーバ・プロセスは、USB周辺機器のためのドライバ・オブジェクトを所有しており、周辺機器との通信を実際に行う唯一のプロセスとして機能する。
【0044】
周辺機器を使用するアプリケーションソフトウエアは、図7に示すプロセスA、プロセスB又はプロセスCとして表現される。図7では、プロセスAをシステム・ソフトウエアが提供するプロセスとして示しているが、システム・ソフトウエアがUSB周辺機器を操作するプロセスを提供しない場合には、全てのプロセスがユーザ・アプリケーションとなる。これらを、クライアント・プロセスと呼ぶことにする。クライアント・プロセスは、サーバプロセスとの間でメッセージを交換し、周辺機器と通信する。
【0045】
このモデルでは、周辺機器からのメッセージを処理する場合、図3に示す構成で説明したのと同様のイベントテーブルをサーバ・プロセス内に保持する。各クライアント・プロセスは、それぞれが起動した時点でサーバ・プロセスにイベントハンドルを登録し、そのイベントハンドルがアクティブにされるのを待つ。
【0046】
サーバープロセスは、図6に示すのと同じフローで周辺機器からのメッセージを処理する。イベントテーブルにイベントオブジェクトが1つも登録されていないとき、即ち、クライアントプロセスが1つも存在しないときには、ドライバ・オブジェクト自身が警告を表示するか、又は、サーバ・プロセスが警告を表示する。
【0047】
このように構成することで、プロセス間の結合を低減でき、ひいては、クライアント・プロセスとサーバ・プロセスを別のPCに存在させる構成も可能になる。システム構成に自由度を持たせつつ、周辺機器からのメッセージをその状況に応じてユーザに対して分かりやすく表示することができる。
【0048】
本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0049】
また、上述した実施例の機能を実現するように各種のデバイスを動作させるべく当該各種デバイスと接続された装置又はシステム内のコンピュータに、上記実施例の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、その装置又はシステムのコンピュータ(CPU又はMPU)を、格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本願発明の範囲に含まれる。
【0050】
この場合、前記ソフトウエアのプログラムコード自体が、前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記憶媒体は、本発明を構成する。かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード及びROM等を用いることが出来る。
【0051】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施例の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)又は他のアプリケーションソフトウエア等と共同して上述の実施例の機能が実現される場合にも、かかるプログラムコードが本出願に係る発明の実施例に含まれることは言うまでもない。
【0052】
更には、供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボード又はコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいて、その機能拡張ボード又は機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施例の機能が実現される場合も、本出願に係る発明に含まれることは言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解できるように、本発明によれば、USBバスのようにダイナミックにバス構成されるバスに接続される周辺機器においても、節電モード等に入るためにバス構成から外れることをユーザに示してから、バス構成から外れることができるようになり、ユーザに分かり易いシステムを構成できる。
【0054】
周辺機器を使用するアプリケーションソフトウエアが起動していなくても、ユーザに対して警告メッセージを表示することが可能になり、しかも、アプリケーション・ソフトウエアが起動しているときにははドライバは警告を表示せずにアプリケーション・ソフトウエアにそのメッセージを渡すので、ドライバとアプリケーション・ソフトウエアで同種の警告メッセージを重ねて表示することが無くなり、ユーザにとって分かり易い環境を提供できる。
【0055】
クライアント/サーバ型のネットワークシステムにまで拡張できる自由度を持たせ、且つ、システムの状況に応じた警告表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】 本実施例における節電モードへの移行シーケンスのフローチャートである。
【図3】 ホストPC10上での動作モデルを示す模式図である。
【図4】 周辺機器からのメッセージの処理を示すフローチャートである。
【図5】 イベントオブジェクトを格納するテーブルの構造例である。
【図6】 複数のアプリケーション・ソフトウエアが起動している状態で周辺機器からのメッセージを処理する動作のフローチャートである。
【図7】 ホストPC10上での別の動作モデルを示す模式図である。
【符号の説明】
10:USBホストPC
12:電源回路
14:USBホスト制御回路
16,18:USBデータバッファ16,18
20,22:プルダウン抵抗
30:USBケーブル
32:信号ケーブル
34,36:コネクタ
40:周辺機器
42,44:USBデータバッファ
46:SIE回路
48:EPC回路
50:CPU
52:RAM
54:撮像素子
56:画像処理回路
58:FIFOメモリ
60:メモリカード
62:ポート制御回路
64:プログラマブル割込み制御回路
66:クロック発振・制御回路
68:システムバス
70:ラッチアップ防止バッファ
72:操作キー
74:電池
76:電圧レギュレータ
78:プルアップ抵抗
110:USBホスト
112:電源回路
114:USBホスト制御回路
116,118:USBデータバッファ
120,122:プルダウン抵抗
130:USBケーブル
132:信号ケーブル
134,136:コネクタ
140:周辺機器
142,144:USBデータバッファ
146:SIE(シリアルインターフェースエンジン)回路
148:EPC(エンドポイントコントローラ)回路
150:CPU
152:RAM
154:撮像素子
156:画像処理回路
158:FIFOメモリ
160:メモリカード
162:システムバス
164:電流リミッタ
166:電圧レギュレータ
168:プルアップ抵抗
Claims (6)
- コンピュータと、
前記コンピュータと接続可能であり、自らの消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器と
からなるコンピュータ・システムであって、
前記周辺機器は、
前記節電状態への移行に先立ち、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを前記コンピュータに送信する送信手段を有し、
前記コンピュータは、
前記周辺機器と通信するためのドライバと、前記ドライバを用いて受信されたデータに基づいて処理を実行するアプリケーション・ソフトウェアとを用いて前記コンピュータを制御する制御手段と、
前記周辺機器から前記メッセージを受信する受信手段と
を有し、
前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能なアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記制御手段は前記アプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御し、
前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能なアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記制御手段は前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータ・システム。 - 消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器と接続可能なコンピュータであって、
前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを、前記周辺機器から受信する受信手段と、
前記周辺機器と通信するためのドライバと、前記ドライバを用いて受信されたデータに基づいて処理を実行するアプリケーション・ソフトウェアとを用いて前記コンピュータを制御する制御手段
とを有し、
前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記制御手段は前記所定のアプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御し、
前記受信手段によりメッセージを受信し、かつ前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記制御手段は前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知するよう制御する
ことを特徴とするコンピュータ。 - 前記所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動しているか否かを判定する判定手段をさらに有する請求項2に記載のコンピュータ。
- 前記周辺機器が前記節電モードに移行した場合、前記コンピュータは前記周辺機器と通信することが不可能となることを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ。
- 消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器に接続するコンピュータにおいて、前記周辺機器からのメッセージを処理する方法であって、
前記周辺機器と通信するためのドライバにより、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを、前記周辺機器から受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記所定のアプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知するステップと、
前記受信ステップで受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知するステップ
とを具備することを特徴とするメッセージ処理方法。 - 消費電力を節減するための節電状態に移行する手段を備えた周辺機器に接続するコンピュータに、前記周辺機器からのメッセージを処理させるコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、
前記コンピュータの前記周辺機器と通信するためのドライバにより、前記周辺機器が前記節電状態に移行することを示すメッセージを、前記周辺機器から受信させる受信機能と、
前記受信機能で受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動している場合、前記所定のアプリケーション・ソフトウェアを用いて前記メッセージの内容を通知させる機能と、
前記受信機能で受信した前記メッセージを取り扱い可能な所定のアプリケーション・ソフトウェアが起動していない場合、前記ドライバを用いて前記メッセージの内容を通知させる機能
とを実行させることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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