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JP4497968B2 - 照明装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents
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JP4497968B2 - 照明装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

照明装置、露光装置及びデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、照明装置に関し、特に、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ用のガラス基板などの被処理体を露光する照明装置、露光装置及びデバイス製造方法に関する。
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要請から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要求はますます高くなっている。半導体素子や液晶表示装置、薄膜磁気ヘッド等集積度の高いデバイスを作製するには、一般に、フォトリソグラフィーの工程が用いられる。かかる工程に欠かせない装置として、フォトマスク(レチクル)上に描かれているパターンをフォトレジストが塗布されているシリコンウェハやガラスプレート等の基板上に露光する投影露光装置がある。
投影露光装置の解像度Rは、露光光源の波長λ、投影光学系の開口数(NA)及び現像プロセスなどによって定まるプロセス定数kを用いて次式で与えられる。
従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げれば上げるほど、解像度はよくなる。しかし、短波長が進むにつれて硝材の透過率が低下するために短波長化が困難であること、NAに反比例して焦点深度が小さくなること、大きなNAはレンズの設計及び製造を困難にすること等の問題がある。
そこで、プロセス定数kの値を小さくすることにより微細化を図る超解像技術(RET:Resolution Enhanced Tecnology)が近年提案されている。RETの1つに変形照明法(斜入射照明法、Off−Axis照明法などと呼ばれる場合もある)と呼ばれるものがある。変形照明法は、光学系の光軸上に遮光板のある開口絞りを、均一な面光源を作るライトインテグレータの射出面近傍に配置して、マスクに露光光束を斜めに入射させる方法が一般的である。変形照明法は、開口絞りの形状により、輪帯照明法、四重極照明法などがある。
一方、像コントラストを高めるために変形照明を所望の方向の直線偏光のみで構成することが従来から提案されている(例えば、特許文献1及び2)。特許文献1では、所望の偏光方向とは異なる光をフィルタで除去している。一方、特許文献2は、前もって直線偏光子で直線偏光化した光束を用いてλ/2位相板を配置することで所望の方向の直線偏光とする方式を開示している。
特開平7−183201号公報 特開平6−053120号公報
しかし、特許文献1は、所望の偏光方向以外の光を除去しているので照明効率が悪く、スループットの低下を招く。また、特許文献2は、照明光学系を構成する光学素子によって生じる位相ズレがあると、λ/2位相板を通過した光束は直線偏光とならずに楕円偏光となり、これにより像コントラストが低下するという問題がある。
そこで、照明効率を低下させずに,任意の変形照明を所望の方向の直線偏光で構成すると共に、直線偏光の偏光度が悪化した場合にこれを簡易に修正することが可能な照明装置、それを有する露光装置、及び、当該露光装置を利用したデバイス製造方法を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としての照明装置は、光源からの光を用いてパターンが形成されたマスクを照明する照明装置であって、有効光源分布を形成する回折光学素子と、前記有効光源分布の複数の領域における光の偏光状態を設定する位相変換部と、前記光源からの光を所定の発散角度で射出して前記回折光学素子に入射させる射出角度保存光学素子と、前記複数の領域のそれぞれにおける光の偏光状態を一括して調整する調整部とを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、照明効率を低下させずに,任意の変形照明を所望の方向の直線偏光で構成すると共に、直線偏光の偏光度が悪化した場合にこれを簡易に修正することが可能な照明光学系、及び、それを有する露光装置、並びに、当該露光装置を利用したデバイス製造方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態の照明装置100を備えた露光装置1について、添付図面を参照して説明する。ここで、図1は、露光装置1の概略ブロック図である。露光装置は、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式でマスク200に形成された回路パターンを被露光体(プレート)400に露光する投影露光装置である。露光装置1は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィ工程に好適であり、以下、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、マスクに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してマスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後、ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」とは、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
露光装置1は、照明装置100と、マスク200と、投影光学系300と、プレート400とを有する。
照明装置100は、転写用の回路パターンが形成されたマスク200を照明し、光源102と、照明光学系(104乃至177)と、制御系(118、176、178及び180)とを有する。
光源102は、例えば、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザーなどを使用することができる。但し、レーザーの種類はエキシマレーザーに限定されず、レーザーの個数も限定されない。また、光源102に使用可能な光源はレーザーに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
照明光学系は、所定の照度を確保しつつ所望の直線偏光で構成される変形照明でマスク200を照明する光学系であり、引き回し光学系104と、ビーム形光学系106と、偏光制御手段108と、位相調整手段110と、射出角度保存光学素子120と、リレー光学系124と、多光束発生手段130と、回折光学素子140と、リレー光学系150と、アパーチャ152と、ズーム光学系16と、位相変換素子160と、多光束発生手段170と、開口絞り172と、照射手段177とを含む。
引き回し光学系104は、光源102からの光束を偏向してビーム形光学系106に導光する。ビーム整形光学系106は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等を使用することができ、レーザー光源からの平行光の断面形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にするなど)ことによりビーム形状を所望のものに形する。ビーム整形光学系106は、後述する多光束発生手段としてのハエの目レンズ120を照明するのに必要な大きさと発散角を持つ光束を形成する。
偏光制御手段108は、直線偏光子などから構成され、不要な偏光成分を除去する機能を有する。ArFエキシマレーザーなどのレーザーを光源102が使用する場合、射出される光束はほぼ直線偏光となっており、引き回し光学系104によって多少の偏光面の乱れが生じたとしても、直線偏光が支配的な光束として偏光制御手段108に入射する。偏光制御手段108は、透過可能な直線偏光方向と入射光束の支配的な偏光方向を一致させるようにし、入射光束が不要な偏光成分を有している場合にこれを除去する機能を有する。偏光制御手段108にて遮光される偏光を最小限とすることで,効率良く所望の直線偏光を取り出すことができる。
位相調整手段110は、偏光制御手段108によって直線偏光となった光束を位相調整手段110により円偏光に変換する。位相調整手段110は、直線偏光を円偏光又はほぼ円偏光に変換する位相板として機能し、図2に示すように、2枚の水晶から成る水晶ブロック112と、ウェッジ型水晶板114及びこの水晶板114を微動させる微動機構116とを有する。水晶ブロック112とウェッジ型水晶板114とは、複屈折性結晶であり、その光学軸は同一方向に揃えてある。微動機構116は、マイクロメータヘッド等から構成される。ここで、図2は、位相調整手段110及びその近傍の光路を示す概略ブロック図である。同図において、参照符号108の両側上側にある線は、模式的な光束の偏光状態を示している。108の左側の線は偏光方向が紙面に平行であることを示しており、黒丸は紙面に垂直な偏光成分が存在することを示している。これは上述の「不要な偏光成分」に相当する。光束が偏光制御手段108を通過すると偏光制御手段108の右側の紙面に平行な偏光成分のみが位相調整手段110に入射し,位相調整手段110の右側で円偏光になっていることを示している。位相調整手段110と射出角度保存光学素子120の回転矢印は円偏光を示している。なお、これは単なる一実施例であって位相調整手段110の左側で偏光方向が紙面に平行であることは必須の要件ではない。
後述する制御系からの制御信号から微動量の情報を与えられた後述するドライバ118により,微動機構116がウェッジ型水晶板114を上下に微動させることで光束が通過する水晶部分の厚みを変化させている。これにより位相調整手段110を透過する偏光に対して所望の位相差を与えて偏光状態を変更することができる。本実施例の位相調整手段110は、入射光にλ/4の位相差を与え、入射する直線偏光を円偏光として射出するようにように調整されている。位相調整手段110は、後述するように、光学系で発生した位相ずれによる影響により所望の偏光状態の有効光源分布が得られない場合に、その位相ずれ量をキャンセルするように位相の調整を行うことができる。
射出角度保存光学素子120は、光束を一定の発散角度で射出し、本実施形態では、マイクロレンズアレイから構成される。リレー光学系124は、射出角度保存光学素子120の射出光を多光束発生手段130に集光する。
射出角度保存光学素子120の射出面と多光束発生手段130の入射面は、リレー光学系124により互いにフーリエ変換面の関係(物体面と瞳面又は瞳面と像面の関係)となっている。図2に示す射出角度122はマイクロレンズアレイを構成するレンズ素子の射出NAで固定されていることから、入射光束の光軸が変動したとしても、多光束発生手段130の入射面に入射する光束の分布は面内で常に同じ位置に固定され、ケーラー照明条件により多光束が重畳されて均一な照度分布となっている。また,均一照明領域126の形状は、射出角度保存光学素子120を構成する微小レンズの外形状と相似である。本実施例においては、射出角度保存光学素子120は、ハニカム構造を持つマイクロレンズアレイであるので、照明領域126はほぼ正六角形形状をしている
多光束発生手段130は、オプティカルインテグレータ(複数の微小レンズより構成されるハエの目レンズやファイバー束等)からなり、その射出面は複数の点光源から成る光源面を形成している。各微小レンズは回折光学素子で形成されていてもよいし、基板上にエッチング加工で形成されたマイクロレンズアレイでもよい。本実施例において多光束発生手段とは、複数の光学軸を有し、且つ、各々の光学軸を中心として有限な面積の領域を有し、各々の領域において各々1つの光束が特定できるような光学素子をいう。
図2に示すように、多光束発生手段130から円偏光で射出される光束の射出角度134は、レンズ素子の射出NAで固定されていることから一定である。各レンズ素子から所望の射出角度134で射出された光束は、円偏光として回折光学素子140に導入される。この時、回折光学素子140は、光束の収束点132の位置から少し外れた位置に配置されて射出角度134を持つ入射光束で照明される。その状態を、図3を参照して説明する。
図3(a)及び図3(b)は、回折光学素子140に対する入射光の状態を説明する図である.図3(a)及び図3(b)において、142は石英などの基板の表面に微細な階段形状が形成されている回折光学素子面である。143及び144は光スポットの一つであり、多光束発生手段130がハニカム構造を持つマイクロレンズアレイの場合の、一つのレンズ素子からの光束を示している。つまり光スポット143及び144が多数集まった光束が、回折光学素子140に入射する光束となる。
光スポット143及び144の大きさは、図2における回折光学素子140と収束点132との相対距離によって変動する。この相対距離を大きくすることによって、例えば、図3(b)に示すように、光スポット144のサイズを大きくとることによって、回折光学素子面142上で各スポットが互いに重なり合う構成としてもよい。このように、回折光学素子140と収束点132の相対距離を設定することにより、回折光学素子面142上でのエネルギー集中による部材の破損を防ぐことができる。
回折光学素子140は、本実施例では、位相型の計算機ホログラム(Computer Generated Hologram: CGH)であり、基板表面上に階段状の凹凸構造を有する。CGHは、物体光と参照光との干渉による干渉縞パターンを計算して描画装置により直接出力することで作られるホログラムである。再生光として所望の照度分布を得るための干渉縞形状はコンピュータによる反復計算を用いて最適化することで容易に求めることができる。
図4(a)はそうして作成された位相型CGHの正面図、図4(b)は、図4(a)の矢印位置における概略断面図である。図4(a)は、基板上の凹凸により形成される位相分布を濃淡分布145として表現している。断面146のような階段状断面は、その作製に半導体素子の製造技術が適用可能となり、微細なピッチも比較的容易に実現することができる。
回折光学素子140の再生像として得られる所望の照度分布(有効光源分布)は、図5(a)に示す輪帯分布、図5(b)に示す四重極分布、図5(c)に示す二重極分布など、露光しようとするパターンに対して好適な分布を含むが、これらに限定されるものではない。これらの照度分布は図1のアパーチャ10aに再生像として生成され、ズーム光学系156により所望の倍率に変倍して多光束発生手段170の入射面に投影される。この結果、変形照明を提供し、解像性能の向上を達成する。本実施例は、位相型の回折光学素子140に円偏光を入射し、回折では偏光面は保持されるので、有効光源分布は円偏光からなる光束により形成されている。また、図5(a)乃至図5(c)に示す有効光源分布を形成する複数個の回折光学素子を、図1のターレット141のような切り替え手段により切り替えることによって、照明条件を容易に変更することが可能である。なお、通常照明時において偏光制御する必要がない場合は,位相変換素子160を切替によって外してもよい。
リレー光学系150は、回折光学素子140により、計算された振幅変調ないしは位相変調を受けて回折した光束を、アパーチャ152に強度がほぼ均一な有効光源分布154を形成する。回折光学素子140とアパーチャ152の位置は、互いにフーリエ変換面の関係になるように配置されており、この関係により、回折光学素子140の任意の一点から発散した光は有効光源分布154全体に寄与する。即ち、図3(a)及び図3(b)において、光スポット143及び144を形成する任意の光束によって、スポット照射位置に関係なく、図5(a)乃至図5(c)の変形照明に好適な有効光源分布154がアパーチャ152に形成される。
図2で示すように、CGH140に入射する光束は射出角度134を有し、その角度に応じて有効光源分布154に若干のボケが生じる。しかし、そのボケ量は射出角度134により定義され、それを見込んで所望の有効光源分布154を形成するように、回折光学素子140を設計する。有効光源分布154は、ズーム光学系156により所望の倍率で変倍されて、多光束発生手段170の入射面上に位相変換素子160を介して均一光源像として投影される。
以下、有効光源分布154が図5(a)に示す輪帯照明である場合に位相変換素子160を使用して、均一光源像を形成する光束の偏光方向をタンジェンシャル方向(図8の168に示す偏光方向)に効率良く変換する方法について説明する。なお、タンジェンシャル方向の偏光照明とは、被照射面を照明する入射面に対して直交した方向の直線偏光からなる照明光で被照射面を照明することをいう。
図6は、多光束発生手段170の入射面近傍に配置された位相変換素子160の概略正面図である。本実施例の位相変換素子160は、中心角45°のλ/4位相板(但し、露光波長をλとする)162を8枚並べた構成となっており、輪帯状の有効光源分布161は、有効光源分布154をズーム光学系156で所望の倍率に変更して射出された光束が位相変換素子160の入射側に形成する分布である。
λ/4位相板162は、例えば、水晶のような複屈折性結晶からなり、図7に示すように、その光学軸をz方向にとってy方向に円偏光163が入射するとz方向に振動する成分(異常光線)とx軸方向に振動する成分(常光線)の間にλ/4波長(π/2)の位相差が生じる。これによりxz平面内で方位角45°の方向、即ち、方向164に振動する直線偏光165が得られる。λ/4位相板162は、図7に示すように、所望の位相差に対応した複屈折結晶の厚さを有し、頂角166を45°とする二等辺三角形の形状として切り出される。頂角166が真下にある時に直線偏光165が水平方向成分を持つように、光学軸zを設定する。位相変換素子160は、λ/4位相板162を、頂角166を中心に放射状に配置して適切な枠で固定することによって形成される。
輪帯状の有効光源分布154は、回折光学素子140に円偏光を入射することによって形成された像(照度分布)であり、図5を参照して説明したように、円偏光によって構成される。従って、位相変換素子160の入射側に形成される輪帯像を、図8に示すように、模式的に表わすと、ズーム光学系156による輪帯状の照度分布の各λ/4位相板162の領域に入射する光束は、矢印に示すように、円偏光167である。かかる円偏光167の入射光が位相変換素子160を通過すると、図8で示すように、多光束発生手段170に入射する光束は、矢印に示すように、タンジェンシャル方向(輪帯の接線方向)に偏光成分を持つ直線偏光168となる。
変形照明のための有効光源分布としては、図5(b)や図5(c)に示すように、二重極や四重極分布がある。図(a)及び図(b)は有効光源分布が二重極の場合を示し、図(a)は図8における左下の図に対応し、図(b)は図8における右下の図に対応する。図(c)及び図(d)は有効光源分布が四重極の場合を示し、図(c)は図8における左下の図に対応し、図(d)は図8における右下の図に対応する。上述したように、このような分布が再生されるように設計・製作したCGHをターレット141に搭載すれば、必要な時に切り替えて使用することができる。
多光束発生手段170は、オプティカルインテグレータ(複数の微小レンズより構成されるハエの目レンズやファイバー束等)からなり、その射出面は複数の点光源から成る光源面を形成している。各微小レンズは回折光学素子で形成されていてもよいし、基板上にエッチング加工で形成されたマイクロレンズアレイでもよい。
図8を参照するに、多光束発生手段170の入射面上に所望の均一光源像168が投影されると、その有効光源分布はそのまま射出面174に転写される。多光束発生手段170の射出側には輪帯形状の光源像に対応した開口絞り172が配置されているので、2次光源分布のみが開口絞り172の開口部を通過でき、その偏光成分はタンジェンシャル方向168に分布している。同時に不要光は開口絞り172により遮光されるようになっている.
図1に戻って、制御系は、ドライバ118と、ハーフミラー176と、集光光学系178と、偏光度監視系180とを有する。ドライバ118は、図1及び図2に示すように、位相調整手段110を上下移動し、これにより、位相調整手段110を通過する光束に所望の位相差を与えて偏光状態を変更することができる。ハーフミラー176は、多光束発生手段170の光束を一部折り曲げる。集光光学系178は、ハーフミラー176が折り曲げた光束を集光する。偏光度監視系180は、集光光学系178からの光に基づいてドライバ118の移動量を決定・制御し、ピンホール182と、集光光学系184と、センサーユニット186とを有する。ピンホール182は集光光学系178の焦平面に配置され、マスク200の被照射面とは共役に配置される。集光光学系184は、ピンホール182を通過する光束をセンサーユニット186に導光する。センサーユニット186は、複数の直線偏光子と、受光素子と、演算処理部とを有する。センサーユニット186内の複数の入射面と開口絞り172とは互いに共役な関係を有する。なお、ドライバ118の移動量を演算する部分はドライバ118と一体であってもよい。
マスク200は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。マスクから発せられた回折光は、投影光学系300を通りプレート400上に投影される。マスク200とプレート400は、光学的に共役の関係にある。本実施形態の露光装置1はスキャナーであるため、マスク200とプレート400を縮小倍率比の速度比でスキャンすることによりマスク200のパターンをプレート400上に転写する。なお、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)の場合は、マスク200とプレート400を静止させた状態で露光が行われる。
投影光学系300は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を利用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。また,解像度の更なる向上を目的として、プレート400と投影系の像側光学レンズ最終面との間に、液体を満たすことでNAを1以上として露光する、いわゆる液浸露光方法に対応する投影系であってもよい。
プレート400は、ウェハや液晶基板などの被処理体でありフォトレジストが塗布されている。プレート400は図示しないチャックを介して図示しないステージに載置される。マスク200とプレート400は、例えば、同期走査され、図示しないステージとマスクステージの位置は、例えば、干渉計を利用して監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。
以下、露光装置1の動作について説明する。光源102から出射した直線偏光からなる光束は引き回し光学系104により、ビーム整形光学系106に入射する。ビーム整形光学系106に入射した光束は、所定の形状に整形され、次いで、偏光制御手段108によって不要な直線偏光が除去される。次に、位相調整手段110によって直線偏光は円偏光に偏光され、次いで、射出角度保存光学素子120によって複数の点光源に分割される。次に、射出角度保存光学素子120を経た光束は、リレー光学系124を経て円偏光として多光束発生手段130に入射する。
多光束発生手段130から円偏光で射出される光束は射出NAを維持したまま円偏光として回折光学素子140に入射し、所望の変形照明に変換される。回折光学素子140によって振幅変調又は位相変調された回折光はリレー光学系150を介してアパーチャ152に有効光源分布154を形成する。次いで、有効光源分布154は、ズーム光学系156によって変倍されて位相変換素子160によって直線偏光に変換されて多光束発生手段170に入射する。
多光束発生手段170を構成する各微小レンズ素子からの射出光束を、照射手段177によりマスク200の被照射面に重畳して照射することで被照射面上を全体的に均一な照度分布となるように、例えば、ケーラー照明する。マスク200はマスクステージ上に置かれ、スキャンタイプの露光装置では露光に応じて駆動される。マスク200を通過してマスクパターンを反映する光は、投影光学系300により投影倍率(例えば、1/4、1/5)で図示しないウェハチャックによってステージに固定されたプレート400に結像される。ウェハチャックはウェハステージ上に配され、露光に応じて駆動される。投影光学系300は、収差が補正されているので高品位な露光処理(即ち、所望の解像度)をプレート400上で得ることができる。
位相変換素子160は、位相を変換しているだけで、フィルタのように遮光していないために照度の低下がなく、スループットの低下を防止する。また、変形照明により、高解像度な露光を行うことができる。更に、有効光源分布において偏光がタンジェンシャル方向に直線偏光となっているため、像コントラストは改善する。
なお、照明光学系を構成する光学部品の製造誤差や光路中の硝材あるいは反射防止膜の微小な複屈折性等の影響により、中心軸に対象な位相ズレが生じて、前記タンジェンシャル直線偏光がわずかに楕円偏光になってしまう場合がある。かかる場合に位相調整手段110及び制御系が位相を調整することによって偏光度を調節する。即ち、多光束発生手段170を構成する各微小レンズ素子からの出射光束の一部(数%程度)をハーフミラー176によって取り出し、集光光学系178により偏光度監視系180のピンホール182面上に集光する。ピンホール182とマスク200の被照射面は互いに共役関係に配置されているので、ピンホール182面上には均一な照明領域が形成される。また、センサーユニット186の入射面が開口絞り172と共役であるので、有効光源分布はセンサーユニット186の入射面に形成される。この結果、センサーユニット186は有効光源分布内の複数位置で偏光度を測定し、所望のタンジェンシャル方向の直線偏光とは異なる成分の強度を測定する。
測定により検出された信号は,センサーユニット186に内蔵された演算処理部により処理されて微動量を算出してドライバ118に送信される。これに応答して、ドライバ118は、位相調整手段110が位相ズレを打ち消すような位相差を与えるように位相調整手段110を駆動する。この結果、タンジェンシャル方向の偏光をほぼ直線偏光になるように調整することができる。
偏光度監視系180は、ハーフミラー176及び集光光学系178により、露光中に光束の一部を取り出しているが、露光前後にのみハーフミラー176を光路中に挿入して偏光度を測定し、露光中は光路外に移動させて光束の一部を取り出さないようにしてもよい。また、露光前後にマスク200の被照射面を移動して、この位置に偏光度監視系180を配置して偏光度を測定してもよい。
照明装置100は、マスク200の被照射面が全体的に均一な照度分布となるように照明しているが、多光束発生手段170の射出面の各微小領域からの射出光束の射出角度を2方向で異なる角度とすることで被照射面上をスリット状に照明する構成とし、このスリット状の露光領域を走査することでプレート400を露光してもよい。
光源102からの光束が外乱により微小変動しても、図2に示したように、射出角度保存光学素子120からの光束の射出角度122は保存されるので、多光束発生手段130への入射光束の位置は変化しない。即ち、照明領域126の位置は固定される。更に、多光束発生手段130からの光束の射出角度134も固定されていることから、実質的に回折光学素子140への入射光束には変動が無い。従って、マスク200の被照射面上の照度分布への影響も無視できる程度に小さくなる。この結果、照明装置100は、光源からの光束の変動に対して非常に安定した系となっている。
このように、照明装置100により、光源からの光束の変動があっても照明領域に影響を与えず、また、CGHによって任意の変形照明のための照度分布を形成する。また、照明装置100は、任意の変形照明条件に対して照明効率を落とすことなくタンジェンシャル方向に直線偏光化することができる。更に、照明装置100は、照明光学系を構成する光学要素が偏光に与える位相ズレの影響を除去して直線偏光の偏光度を高めて像コントラストを改善することができる。
次に、図10及び図11を参照して、露光装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図10は,半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ステップ1(回路設計)では、半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウェハ製造)では、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウェハを用いて、リソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり,アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では,ステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図11は、図10のステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着等によって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウェハに感光材を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクパターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では,現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では,エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態の製造方法を用いれば、投影光学系160の結像性能を迅速かつ簡易に取得することができるので、露光のスループットも低下せず、また、波面収差が高精度に補正された投影光学系160を使用することができるので、従来は製造が難しかった高解像度のデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を経済性及び生産性よく製造することができる。また、このように、露光装置1を使用するデバイス製造方法、並びに結果物(中間、最終生成物)としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
本発明の照明装置を備えた露光装置の概略ブロック図である。 図1に示す照明装置の位相調整手段及びその近傍の光路図である。 図1に示す回折光学素子の概略正面図である。 図1に示す回折光学素子の位相分布と概略断面図である。 図1に示す回折光学素子が生成する照度分布の例である。 図1に示す位相変換素子の概略平面図である。 図6に示す位相変換素子の構成要素の概略拡大斜視図である。 図1に示す位相変換素子の入射面と射出面の偏光状態を説明するための概略図である。 図8に示す位相変換素子の入射面と射出面の偏光状態の変形例を説明するための概略図である。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図10に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 露光装置
100 照明装置
110 位相調整手段
140 回折光学素子
160 位相変換素子
172 開口絞り
200 マスク(レチクル)






















Claims (7)

  1. 光源からの光を用いてパターンが形成されたマスクを照明する照明装置であって、
    有効光源分布を形成する回折光学素子と、
    前記有効光源分布の複数の領域における光の偏光状態を設定する位相変換部と、
    前記光源からの光を所定の発散角度で射出して前記回折光学素子に入射させる射出角度保存光学素子と、
    前記複数の領域のそれぞれにおける光の偏光状態を一括して調整する調整部とを有することを特徴とする照明装置。
  2. 前記照明装置の光路において前記光源と前記位相変換部との間に配置されている複屈折部材と、
    前記複屈折部材を駆動する駆動機構とを有し、
    前記位相変換部は、複数の位相板を有し、前記複数の位相板を用いて前記有効光源分布のうち前記複数の位相板の各位相板の領域に入射するそれぞれの光の偏光状態を変換し、
    当該駆動機構が前記複屈折部材を駆動することにより、前記複数の位相板の各位相板に入射するそれぞれの光の同一の偏光状態を一括して調整することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記位相変換部は中心角が45°の位相板を8つ有することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記位相変換部は、共軸の少なくとも4枚以上の放射状に配置されたλ/4位相板を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  5. 前記位相変換部を透過した光の偏光状態を検出するセンサーユニットと、当該センサーユニットの検出結果に応じて前記照明装置で生じた位相ずれを補正するように前記駆動機構を動作させるドライバとを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の照明装置。
  6. マスクを照明する、請求項1から5のいずれか1項に記載の照明装置と、マスクのパターンを被処理体に投影する投影光学系を有することを特徴とする露光装置。
  7. 請求項6に記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
    前記露光された前記被処理体を現像するステップとを有するデバイス製造方法。
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