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JP4500340B2 - 粉塵発生シミュレーションシステムおよび粉塵発生シミュレーションプログラム - Google Patents
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粉塵発生シミュレーションシステムおよび粉塵発生シミュレーションプログラム Download PDF

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Description

本発明は粉塵予測管理システムおよび粉塵発生シミュレーションプログラムに関する。
大気移流拡散のシミュレーション技術は公知公用の技術である。また、数値気象情報を入力とし、翌日の大気環境を予測する手法は公知公用である。その一つとして、粉塵の一種であるスギ花粉の生物学的な発生モデルを組み込み、翌日の花粉濃度分布を予測する花粉情報システムが実用化されている(下記非特許文献1参照)。
一方、粉塵の発生に関しては、米国環境庁が、鉱山業等における操業規模と粉塵発生量の関係を、原単位モデルを用いて見積る手法を公開している(下記非特許文献2参照)。
NTT技術ジャーナル、17(2)、pp.58−61、2005 National Air Pollutant Emission Trends Procedures Document for 1900-1996.
上記米国環境庁が公開した手法における操業原単位モデルでは、慣用対策に関する企業活動の工夫や軽減努力を考慮しないため、往々にして過大評価を行う結果となり、企業努力を評価・推進するものではない点で、運用上の課題が大きい。
さらに、企業の管理パラメータを粉塵発生モデルに積極的に組み込み、環境管理に使おうとするシステムはこれまで無かった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、気象パラメータと操業管理パラメータを含んだ粉塵発生モデルを構築し、粉塵予測シミュレータに組み込むことで、粉塵分布に関わる発生要因やパラメータの影響の知見を得ることができ、それらをもとに、半日後〜2日後の操業管理に利用可能な予測情報取得を可能とする粉塵発生シミュレーションシステムおよび粉塵発生シミュレーションプログラムを提供することにある。
本発明においては、上記課題を解決するために、請求項1に記載のように、
数値気象予測パラメータを入力とする数値気象予測パラメータ入力部と、粉塵発生に関連する操業パラメータを入力とする操業パラメータ入力部と、前記数値気象予測パラメータと前記粉塵発生に関連する操業パラメータとに基づいて粉塵発生量を予測する粉塵発生量シミュレーション部と、前記粉塵発生量シミュレーション部が予測する粉塵発生量と前記数値気象予測パラメータとに基づいて粉塵濃度分布を予測する大気移流拡散シミュレーション部と、前記大気移流拡散シミュレーション部が予測する粉塵濃度分布を出力する出力部と、前記出力部が出力する粉塵濃度が管理指標以上になる地域と時間とを導出する出力結果処理部とを構成要素とし、前記粉塵発生量シミュレーション部は、前記数値気象予測パラメータおよび斜面に関するパラメータに基づいて前記斜面からの粉塵発生量を推定することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステムを構成する。
また、本発明においては、請求項2に記載のように、
請求項1に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記数値気象予測パラメータの空間解像度を高める局所風況場再解析部と、前記大気移流拡散シミュレーション部が予測する粉塵濃度分布を補正するポスト処理部と、予測された粉塵濃度分布を記憶するデータ保存部と、前記出力結果処理部の出力を可視化する出力結果可視化部とのうちの少なくとも1つを具備することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
請求項1または2に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記出力結果処理部によって算出された粉塵発生源別の粉塵濃度への寄与度に基づき、主要な粉塵発生原因を提示することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
請求項1、2または3に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記出力結果処理部によって導出された、粉塵発生を低減させる手法を提示することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
請求項に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記粉塵発生を低減させる手法が実施された場合の、予想される粉塵濃度分布を再計算することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
粉塵発生シミュレーションシステムを動作させるための手順をコンピュータに実行させるための粉塵発生シミュレーションプログラムであって、数値気象予測パラメータを入力する手順と、前記数値気象予測パラメータに基づいて局所風況場を再解析する手順と、粉塵発生に関連する操業パラメータを粉塵発生モデルに取り入れる手順と、前記局所風況場の再解析結果と、前記粉塵発生に関連する操業パラメータと、前記粉塵発生モデルと、前記数値気象予測パラメータおよび斜面に関するパラメータとを用いて、前記斜面からの粉塵発生量を予測する粉塵発生量シミュレーションを行う手順と、前記局所風況場の再解析結果と、前記粉塵発生量の予測結果とから粉塵濃度分布を予測する大気移流拡散シミュレーションを行う手順と、前記大気移流拡散シミュレーションの結果を出力する手順と、前記大気移流拡散シミュレーションの結果に基づいて、前記粉塵濃度が管理指標以上になると予測される地域と時間とを提示する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
請求項に記載の粉塵発生シミュレーションプログラムにおいて、予測された粉塵濃度分布を補正するポスト処理を行う手順をコンピュータに実行させることを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
請求項に記載の粉塵発生シミュレーションプログラムにおいて、前記ポスト処理を遂行する際に、外部モニタからのモニタリングデータを参照することを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラムを構成する。
また、本発明においては、請求項に記載のように、
請求項7または8に記載の粉塵発生シミュレーションプログラムにおいて、前記大気移流拡散シミュレーションの結果を保存する手順をコンピュータに実行させることを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラムを構成する。
本発明により、半日後〜2日後の操業管理に利用可能な予測情報取得を可能とする粉塵発生シミュレーションシステムおよび粉塵発生シミュレーションプログラムを提供することが可能となり、鉱山業等の粉塵が多量に発生するような産業分野において、大気中の粉塵濃度の将来予測を行うことができるとともに、その主要な発生要因を前日に推定できるために、効率的な環境保全対策を行いつつ操業を行う事が可能となり、効果は大きい。
本発明は、主として、企業活動に付随して発生する粉塵を予測し、操業へフィードフォワードすることで、環境への負荷や作業者の健康管理等を効果的に低減させる手法に関する発明である。
粉塵は、強風による土壌巻き上げ、海塩、排煙、トラックの運行時における土壌巻き上げ、等々の自然発生要因と人為的発生要因とからなる。本発明は、これらを気象や企業活動の関数で構築される粉塵発生モデルで算出し、数値気象予測と大気移流拡散シミュレーションによって、着目領域の半日〜2日後の粉塵濃度を算出し、管理指標を超えると予想された場合には、操業パラメータの変更を計画することで、環境の粉塵濃度の適正管理を支援する、システムに関する発明である。
本発明に係る粉塵発生シミュレーションシステムは、図1に例示したように、数値気象予測パラメータ入力部1と、粉塵発生に関連する操業パラメータを入力とする操業パラメータ入力部2と、数値気象予測パラメータ入力部1に入力された数値気象予測パラメータと操業パラメータ入力部2に入力された操業パラメータとに基づいて粉塵発生量を予測する粉塵発生量シミュレーション部3と、粉塵発生量シミュレーション部3が予測する粉塵発生量と数値気象予測パラメータとに基づいて粉塵濃度分布を予測する大気移流拡散シミュレーション部4と、大気移流拡散シミュレーション部4が予測する粉塵濃度分布を出力する出力部5と、出力部5が出力する粉塵濃度が管理指標を超えると予測される地域と時間とを導出する出力結果処理部6とを構成要素とする。
なお、数値気象予測パラメータは、局所風況場再解析部7において、その空間解像度が高められてから粉塵発生量シミュレーション部3と大気移流拡散シミュレーション部4とに入力される。
さらに、本発明に係る粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、大気移流拡散シミュレーション部4が予測する粉塵濃度分布を補正するポスト処理部と、予測された粉塵濃度分布を記憶するデータ保存部と、出力結果処理部6の出力を可視化する出力結果可視化部とのうちの、少なくとも1つが具備されると、利用上好都合である。
本発明に係る粉塵発生シミュレーションシステムにおいて実行される計算モデルの構成概略の一例を図2に示す。すなわち、ここでのシミュレーションは、入力として、数値気象予測パラメータである数値気象予測情報(必須)と粉塵のモニタリングデータ(オプション)を用い、局所風況場再解析、粉塵発生モデル、大気移流拡散計算、雨洗等のポスト処理、そしてデータ保存と出力機能、出力結果処理部6が行う操業支援の機能を持つ。粉塵発生モデルでは、粉塵発生に関連する操業パラメータである、粉塵の発生に関連する操業パラメータである操業ファクタのデータベース(DB)が利用される。
操業パラメータとしては、運搬トラックの運行状況(台数、積載量、スピード、運搬コース);採掘現場の発破の規模、場所、気象条件;粉砕装置の粉砕条件;ストックヤードへのコンベア輸送条件;飛散防止の水まき(頻度、水量)等がある。
図2に示したように、数値気象予測パラメータである数値気象予測情報を数値気象予測パラメータ入力部1経由で入手し、その数値気象予測情報に基づいて局所風況場再解析部7が局所風況場再解析を行い、操業ファクタDBから、粉塵発生に関連する操業パラメータを操業パラメータ入力部2経由で入手し、それを粉塵発生量シミュレーション部3における粉塵発生モデルに取り入れて、粉塵発生モデルによって粉塵発生量を推定し、その推定結果と風況場再解析結果とを組合わせて、大気移流拡散シミュレーション部4が粉塵濃度分布を予測し、それに(モニタリングデータをオプションとする)雨洗等に関連する補正であるポスト処理を施し、その結果であるデータをデータ保存部に保存するとともに出力部5から出力し、その出力を出力結果処理部6が処理して、粉塵濃度が管理指標を超えると予測される地域と時間とを、例えば出力結果可視化部によって提示し、さらに、操業状況の変更を示唆するなどの操業支援に役立てる。
数値気象予測情報は、典型的には、5〜20kmの解像度をもち、数十時間先の予測情報を含む気象庁公開のGPVデータが最も有用である。しかし、例えばすでに公用されているRAMSやMM5、あるいはWRF(例えば、http://www.wrf−mode1.org/index.php参照)等のメソスケールの気象計算が可能なソフトウエアが出力する気象予測情報であっても同様な空間解像度と予測時間が可能であることから十分に差し支えなく、あるいは統計的な処理等を経て確率的に予測するような気象予測情報であっても良い。
局所風況場再解析は元の気象予測情報の空間解像度を3倍〜10倍程度向上させて、地形をより詳細に反映した計算を可能にさせるための計算モジュールである。併せて、このモジュールでパスキル分類等を使って大気の安定度計算を実行する。
粉塵発生モデルは、煙突排気ガス、トラック輸送における地表面の巻き上げ、岩石の粉砕、積載、搬送、廃棄等の行程における発生、自然風による地表面巻き上げ、等を数式モデル化したものであり、気象と操業ファクタの関数として、大気中に発生する粉塵量を計算するモジュールである。
移流拡散計算は、再解析風況場と粉塵発生量をもとに、時時刻刻の大気中の粉塵濃度を計算するモジュールである。
ポスト処理は、大気移流拡散シミュレーション部4と出力部5との間に具備されたポスト処理部(図示せず)において行われる、降雨による雨洗処理や乾性沈着、地表面への堆積などに関する補正処理である。さらに、予測結果はその時刻になった時点での、外部モニタからのモニタリングデータとの比較を行って、精度評価をオンライン的に行うことが好ましい。またその際に、降雨等の気象条件も併せてモニタリングし、雨洗処理は、その時刻で再評価しないと誤差が大きくなってしまうため、オンラインのモニタリングデータはポスト処理にも用いることが好ましい。
上記の一連のプロセス中、粉塵発生モデルは特徴的ではあるものの、その他の部分は、大気の移流拡散計算で一般的に知られたものである。またその典型として、花粉飛散予報がwebで公開され、公用されている(例えば、http://kafun−info.hi−ho.ne.jp/参照)。
本発明で特徴となるのは、出力結果処理部6が行う操業支援である。この機能としては、図3に示すように、粉塵濃度が所定の基準値を閾値として超過するか否かを判断する閾値判断機能、所定のサイトに掲示したり携帯電話によりプッシュ型で通知する通知機能、特定の場所と時間における粉塵発生要因の寄与度の推計と評価、そして粉塵発生原因の対策に関わる操業ファクタ変更支援、変更指示をDBに保存する機能を含む。
閾値判断は、まず、メッシュ毎に計算される粉塵濃度の予測結果が環境基準等の予め設定される闘値を超過する場合には、例えば図4のように、その場所と時刻を明らかにする。これは、より地図とともに表示されることが望ましい。
通知機能は、特に閾値を超えるイベントにおいて、管理者等にメールを通知したり、携帯電話を用いて、プッシュ型にて通知を行う機能である。
寄与度推計は、特に閾値を超える場所において、粉塵発生要因の相対的な寄与度を見積もる機能である。本発明では、個々のモデルから発生する粉塵を区別し、混合しないものと仮定して、再計算を行い、個々のモデルで生じる粉塵濃度から寄与度を見積もる。このような仮定を行うと、原理的には濃度拡散の誤差が大きくなるが、中広域における粉塵濃度の評価においては、現実的には移流項と風の乱れによる強制的な拡散の方が支配的なため、差し障りはあまり無い。この寄与度推計はオフライン処理でも差し支えないが、評価する計算エリア中、閾値を超える場所があれば、自動的に寄与度推計を実行することが好ましい。
操業ファクタ変更支援は、寄与度推計から大気中粉塵に関わる主要な粉塵原因のモデルを特定し、その粉塵発生を低減する手法を支援する機能である。具体的にはモデルを特定することだけでも差し支えは無いが、よりよくは、変更指示を具体的に示すためのデータベースと連携し、計画変更を指示することが良い。さらには、気象条件や操業要件などを含めたニューロ処理等の確率的な処理により、より適正な指示が可能な支援機能が望ましい。また、その指示に従った場合の粉塵予想濃度を再計算し、それをシステムユーザの判断材料として提示することが好ましい。
[実施の形態例]
図2の構成を持つシミュレータにおいて、粉塵発生モデルとして以下を実装し、各種パラメータから粉塵発生量を算出する。
(1)風による地表面からの巻き上げ(米国環境庁のモデル)
Figure 0004500340
:粉塵発生量[g/cm/s]
k:粒子係数(PM10=0.9,PM2.5=0.135)[ここでは1とする]
:定数(4×10−14)[g/cm/s]
Cd:巻き上げ係数[ここでは1とする]
u:風速[cm/s]
Г(3,x):ガンマ分布確率[ここでは1とする]
Ut:風速の閾値[cm/s]
U*t:土壌タイプに応じた巻き上がり風速[cm/s]
(2)斜面による崩落とそれによって発生する粉塵(独自定義)
= Fa×AN×(1−H)×(1−SW)
AN = αγu
:粉塵発生量[g/m/s]
Fa:崩落当りの発生量[g/回]
H:湿度[100%を1とする]
SW:土壌の湿度[100%を1とする]
α:係数
γ:斜面傾斜度
(3)車輸送
=(E+E+E)×TV/(A×3600)
:粉塵発生量[g/m/s]
:排気ガスの排出係数 1[g/台 km](路面状態と車種により定まる)
:タイヤ摩耗による排出係数 2[g/台 km](路面状態と車種により定まる)
:巻上げによる排出係数 3[g/台 km](路面状態と車種により定まる)
TV:走行量[台 km/h]
A:グリッド面積[m]
(4)定常排出点源
= EFp×PV
:粉塵発生量[g/s]
EFp:プロセスあたりの排出係数
PV:単位時間あたりのプロセス量[ton/h]
(5)粉砕プロセス
=EFc×SV
:粉塵発生量[g/s]
EFc:単位岩石量あたりの排出係数
SV:単位時間あたりの岩石粉砕処理量[ton/h]
これらを用いて、20〜28時間後の評価を行った。一部風況場に変化はあるものの、概ね、中風、乾燥、大気安定度は中、の条件下であった。メッシュのグリッドサイズは300mとし、大気移流拡散シミュレーションを実行、1時間値毎に出力した。移流拡散の計算はオイラー法を用いた。
計算対象となる「位置」がn個あるとしたとき、第i番目の位置における粉塵濃度をDとすれば、各Dは下記の行列演算式によって求められる。
Figure 0004500340
ここに、aijは、上記の粉塵発生量F(j=1、2、3、4または5)が単位量だけ増加したときのDの増加分をFの単位で割ったものである。
そして、第i番目の位置における粉塵濃度Dは下式で表される。
= ai1+ai2+ai3+ai4+ai5
また、Dに対するFの寄与度は、
ij/D
として計算される。
粉塵濃度(D)の計算結果の一例を図5に示す。図中、ハッチングの濃さで粉塵濃度を示しているが、粉砕機のある地点(A)、道路沿線(B)、及び斜面傾斜度の大きな箇所(C、D)で粉塵濃度が高くなる結果となった。特に道路が三叉路になる地点(E)で閾値を超える濃度の部分が現れ、自動的に環境担当者にメールで通知を行った。なお、図4、図5に例示された、粉塵濃度が管理指標以上になると予測される地域は、その状態となると予測される時間とともに、出力結果処理部6によって予測され、データ保存部に記憶され、出力結果可視化部によって提示される。
後解析にて、その最高濃度部分(第m番目の位置とする)を評価地点として寄与度(amj/D)を見積もると、車輸送における粉塵巻き上げ由来が50%、粉砕機由来が10%、気象条件により斜面から発生する粉塵が30%、その他10%と判明した。このような結果は、例えば表1のように、寄与度一覧表として、出力結果可視化部によって提示される。
Figure 0004500340
環境担当者はこの結果から、車輸送における粉塵巻き上げが主要因と判定するとともに、強風による斜面崩落が多くなることから全般的な粉塵対策が必要と判断し、翌日の操業計画において、粉塵発生を低減させる方法として、車輸送のルートの分散化と低速運行、路面への水まきの頻度の割増を指示し、環境保全に留意した操業計画を立てることが出来た。なお、このような対策案は、出力結果処理部6によって、自動的に導き出され、表2に例示したような形式で、出力結果可視化部によって提示されてもよい。
Figure 0004500340
このような対策案を導き出すときには、[数2]で示した行列演算式における各粉塵発生量Fを、それぞれの算出式で置き換えたもの(下式)が役立つ。
Figure 0004500340
ただし、上式におけるaijの行列は省略形式で表してある。
上記の提示をするに当たっては、提示した対策案が実施された場合の、予想される粉塵濃度分布を再計算しておくことが必要となる。
本発明に係る粉塵発生シミュレーションシステムの構成概略を示す図である。 計算モデルの構成概略を示す図である。 操業支援の構成を示す図である。 闘値を超過する場所を表示する図の一例である。 粉塵濃度の計算結果の一例を示す図である。
符号の説明
1:数値気象予測パラメータ入力部、2:操業パラメータ入力部、3:粉塵発生量シミュレーション部、4:大気移流拡散シミュレーション部、5:出力部、6:出力結果処理部、7:局所風況場再解析部。

Claims (9)

  1. 数値気象予測パラメータを入力とする数値気象予測パラメータ入力部と、
    粉塵発生に関連する操業パラメータを入力とする操業パラメータ入力部と、
    前記数値気象予測パラメータと前記粉塵発生に関連する操業パラメータとに基づいて粉塵発生量を予測する粉塵発生量シミュレーション部と、
    前記粉塵発生量シミュレーション部が予測する粉塵発生量と前記数値気象予測パラメータとに基づいて粉塵濃度分布を予測する大気移流拡散シミュレーション部と、
    前記大気移流拡散シミュレーション部が予測する粉塵濃度分布を出力する出力部と、
    前記出力部が出力する粉塵濃度が管理指標以上になる地域と時間とを導出する出力結果処理部とを構成要素とし
    前記粉塵発生量シミュレーション部は、
    前記数値気象予測パラメータおよび斜面に関するパラメータに基づいて前記斜面からの粉塵発生量を推定すること
    を特徴とする粉塵発生シミュレーションシステム。
  2. 請求項1に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記数値気象予測パラメータの空間解像度を高める局所風況場再解析部と、前記大気移流拡散シミュレーション部が予測する粉塵濃度分布を補正するポスト処理部と、予測された粉塵濃度分布を記憶するデータ保存部と、前記出力結果処理部の出力を可視化する出力結果可視化部とのうちの少なくとも1つを具備することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステム。
  3. 請求項1または2に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記出力結果処理部によって算出された粉塵発生源別の粉塵濃度への寄与度に基づき、主要な粉塵発生原因を提示することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステム。
  4. 請求項1、2または3に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記出力結果処理部によって導出された、粉塵発生を低減させる手法を提示することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステム。
  5. 請求項に記載の粉塵発生シミュレーションシステムにおいて、前記粉塵発生を低減させる手法が実施された場合の、予想される粉塵濃度分布を再計算することを特徴とする粉塵発生シミュレーションシステム。
  6. 粉塵発生シミュレーションシステムを動作させるための手順をコンピュータに実行させるための粉塵発生シミュレーションプログラムであって、
    数値気象予測パラメータを入力する手順と、
    前記数値気象予測パラメータに基づいて局所風況場を再解析する手順と、
    粉塵発生に関連する操業パラメータを粉塵発生モデルに取り入れる手順と、
    前記局所風況場の再解析結果と、前記粉塵発生に関連する操業パラメータと、前記粉塵発生モデルと、前記数値気象予測パラメータおよび斜面に関するパラメータとを用いて、前記斜面からの粉塵発生量を予測する粉塵発生量シミュレーションを行う手順と、
    前記局所風況場の再解析結果と、前記粉塵発生量の予測結果とから粉塵濃度分布を予測する大気移流拡散シミュレーションを行う手順と、
    前記大気移流拡散シミュレーションの結果を出力する手順と、
    前記大気移流拡散シミュレーションの結果に基づいて、前記粉塵濃度が管理指標以上になると予測される地域と時間とを提示する手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラム。
  7. 請求項に記載の粉塵発生シミュレーションプログラムにおいて、予測された粉塵濃度分布を補正するポスト処理を行う手順をコンピュータに実行させることを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラム。
  8. 請求項に記載の粉塵発生シミュレーションプログラムにおいて、前記ポスト処理を遂行する際に、外部モニタからのモニタリングデータを参照することを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラム。
  9. 請求項7または8に記載の粉塵発生シミュレーションプログラムにおいて、前記大気移流拡散シミュレーションの結果を保存する手順をコンピュータに実行させることを特徴とする粉塵発生シミュレーションプログラム。
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