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JP4500946B2 - 桁橋における負反力伝達構造 - Google Patents
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JP4500946B2 - 桁橋における負反力伝達構造 - Google Patents

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Description

この発明は、桁橋における負反力伝達構造に関し、さらに詳細には、地震時に主桁に生じる鉛直上向きの力(負反力)を下部工に伝達するための構造に関する。
桁橋は、長支間であったり、不等径間であった場合、橋軸方向地震時の上下変位を伴う桁の振動や、橋軸直角方向地震時のねじり変形などにより、地震時に支承を浮き上がらせるような鉛直上向きの力(負反力)が生じる場合がある。負反力によって支承が破損すると、構造系が急激に変化し、橋の各部に予期しがたい応力が発生する可能性がある。このようなことから、主桁に生じる負反力を確実に下部工に伝達する対処が必要となる。
従来、負反力を伝達する方法としては、次の方法があり、これらにはいくつかの問題点がある。
1)ペンデル支承で主桁を受ける方法(図7)
この方法は、主桁100と橋台101との間にロッカー102を配置して、その上下端をピン結合する方法であり、鋼桁では実績が多い。しかしながら、PC桁では実績がなく、適用した場合にはピンに作用する大きな反力をコンクリートで受けさせるため、大掛かりな補強が必要となる。
2)鉛直ケーブルで受ける方法(図8)
この方法は、同図(a)に示すように、主桁100を可動支承103で支持するとともに、鉛直ケーブル104の上下端を主桁100と橋台101に定着して負反力に抵抗する方法であり、PC桁で実績がある。しかしながら、主桁100の伸縮や水平変位を拘束しないように、主桁100及び橋台101に大きな箱抜き105を設ける必要があり、横桁PC鋼材の取り合いに配慮する必要がある。また、同図(b)に示すように、主桁の変形時には鉛直ケーブル104に二次応力が発生するため、その疲労耐久性等に問題がある。
3)パラペットを貫通する突起を桁端に設ける方法(図9)
この方法は、同図(a)に示すように、主桁100を可動支承103で支持するとともに、橋台101のパラペット106に開口107を設け、また桁端には突起108を設け、突起108をその上下に隙間ができるように開口107に挿入する方法である。これにより、常時の状態では突起108がパラペット106に接触せず、地震時に同図(b)に示すように、パラペット106に当接することで負反力をパラペット106に伝達しようとするものである。しかしながら、この方法は、地震時に突起108がパラペット106に当接した場合、摩擦が生じて主桁100の水平変位を拘束したり、突起108やパラペット106に応力集中が起きてこれらの破損の要因となる。
4)パラペットを貫通する突起を桁端に設け、さらに突起上面とパラペットとの間に可動支承を設置する方法(図10)
この方法は、3)の方法に改良を加えたものである。すなわち、同図(a)に示すように、鉛直下向きの力(正反力)を支える通常の可動支承103に加え、桁端に設けた突起108の上面と開口107の内面との間に負反力を受けるための可動支承109を設ける方法である。しかしながら、この方法は、同図(b)に示すように、常時の状態においても主桁100の回転により負反力が作用することから、負反力用の可動支承109も正反力用の可動支承103と同等の変形性能を要求され、不経済となる。
この出願の発明に関連する先行技術情報としては次のようなものがある。
特開2004−92269号公報
この発明は上記のような技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的を達成するものである。
この発明の目的は、常時の状態では主桁の水平変位や回転変位を拘束せず、地震時には主桁に生じる負反力をパラペットに伝達し、しかも応力を緩和して伝達することができる桁橋における負反力伝達構造を提供することにある。
この発明の別の目的は、地震時には大きな摩擦等が生じず、主桁の水平変位や回転変位を拘束することなく、主桁の変位に追随することができる桁橋における負反力伝達構造を提供することにある。
この発明は上記課題を達成するために、次のような手段を採用している。
すなわち、この発明は、主桁端部が可動支承を介して橋台に支持される桁橋において、前記主桁に作用する負反力を前記橋台に伝達するための負反力伝達構造であって、
前記主桁端部の先端に突起が設けられ、この突起は前記橋台のパラペットに設けられた開口に該突起の上下に隙間が存するように貫通して配置され、
また、前記突起の上面に緩衝部材が設置され、この緩衝部材の上面と前記開口内面との間に隙間が設けられていることを特徴とする桁橋における負反力伝達構造にある。
より具体的には、前記緩衝部材はすべり機能を有するものが使用される。前記突起及び前記開口は、例えば、いずれも断面四角形のものとすることができる。前記緩衝部材はパッド型のものが用いられる。
また、前記緩衝部材は鋼板とゴム層とを積層してなる積層ゴムからなるものが用いられ。前記緩衝部材にすべり機能を持たせるために、該緩衝部材の上面及び前記開口の内面にすべりプレートがそれぞれ設けられている構成を採ることができる。また、前記緩衝部材を所定位置に保持するために、前記突起にはその上面から突出する複数のアンカーバーが設けられるとともに、前記緩衝部材には前記アンカーバーが所定深さ位置まで挿入される挿入孔が設けられている構成を採ることもできる。前記可動支承は、すべりゴム支承を使用することができる。
この発明によれば、突起上に設置した緩衝部材と開口内面との間に隙間を設けたので、常時の状態では突起及び緩衝部材は、主桁の水平変位や鉛直方向の回転変位を拘束することがない。他方、地震時には、主桁に作用する負反力は緩衝部材を介してパラペットに伝達されるので、応力が緩和され、突起やパラペットに損傷を与えることがない。
また、緩衝部材にすべり機能を持たせることにより大きな摩擦が生じず、主桁の水平変位や回転変位を拘束することなく、主桁の変位に追随することができる。また、緩衝部材は、常時には力が作用せず、地震時のみ力が作用するので、簡易で経済的なものとすることができる。
この発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。図1〜図3は、この発明の実施形態を示し、図1は橋軸方向矢視による正面図、図2は橋軸直角方向矢視による断面図、図3は平面図である。橋台1は縦壁2と、この縦壁2の背面側部分から立ち上がるように形成されるパラペット(胸壁)3とを有している。
主桁4はPC桁からなり、この主桁4の端部である桁端4aと縦壁2との間には1対の可動支承5が設置されている。主桁4の鉛直荷重は可動支承5を介して橋台1に伝達される。可動支承5は、この実施形態では、すべりゴム支承からなっている。すべりゴム支承5は、周知のものであり、桁端4aの下面に固定された上側プレート6と、縦壁2の上面に固定された下側プレート7と、下側プレート7上に設置されたパッド型の積層ゴム8とからなっている。上側プレート6は積層ゴム8との間ですべりを生じ、これにより主桁4が水平変位可能となっている。すべりのための構造は、後述する緩衝部材で採用されているものとほぼ同様である。桁端4aを挟むように縦壁2上に設けられたブロック9は、主桁4の橋軸直角方向の移動を制限するための部材である。
桁端4aには橋軸方向に延びる断面四角形の1対の突起10が、橋軸直角方向に間隔を置いて設けられている。他方、パラペット3には突起10に対応して、断面四角形の1対の開口11が設けられている。突起10はその上下に隙間が存するように開口11に配置され、パラペット3を貫通している。また、突起10の上面には緩衝部材12が設置され、この緩衝部材12の上面と開口11の内面との間には隙間Sが設けられている。なお、パラペット3の背面側には開口11を覆うように止水カバー25が設けられている。
図4,図5は緩衝部材12の詳細構造を示し、図4は橋軸方向矢視による断面図、図5は橋軸直角方向矢視による断面図である。緩衝部材12は、この実施形態では、パッド型の積層ゴムからなる。積層ゴム12は、ゴム層13と鋼板14,15,16とを交互に積層し加硫接着してなるもので、上下部の鋼板14,15は中間部の鋼板16よりも厚肉のものが使用される。
緩衝部材12は、前記のようにパッド型のものであって、突起10の上面に据え置かれる形式のものである。このため、緩衝部材12を所定位置に保持する手段が設けられている。この保持手段として、突起10にはその上面から突出する複数本のアンカーバー17が設けられている。また、緩衝部材12にはその下面から上部鋼板15の上面に亘って、アンカーバー17の挿入孔18が設けられ、アンカーバー18は挿入孔18の所定深さ位置まで挿入されている。この所定深さ位置は、緩衝部材12に鉛直方向のたわみ変形を生じさせることができる一方、せん断変形を生じさせない深さ位置であり、具体的には、上部鋼板15の肉厚方向中間部である。
緩衝部材12にはすべり機能が付与され、そのための構造として緩衝部材12の上部にすべりプレート19が設けられている。すべりプレート19は、具体的には、上部鋼板15に設けられた凹部に嵌め込まれている。このすべりプレート19として、テフロン(登録商標)プレートが使用されている。他方、突起10の上面と対向する開口11の内面にもすべりプレート20が設けられている。このすべりプレート20としては、ステンレスプレートが使用されている。すべりプレート20は取付けプレート21の下面に固定され、この取付けプレート21はパラペット3に埋め込まれるスタッドボルト22を介して開口11の内面に固定されている。
上記のような構造によれば、緩衝部材12と開口11の内面との間に隙間Sが設けられているので、常時の状態では突起10及び緩衝部材12は主桁4の挙動を拘束しない。すなわち、主桁4は水平変位が可能であり、また鉛直方向の回転変位も可能である。他方、地震時には、図6に示すように、主桁4に作用する負反力は緩衝部材12を介してパラペット3に伝達される。このため、パラペット3に伝達される応力が緩和され、突起10やパラペット3に損傷を与えることがない。また、緩衝部材12にはすべりプレート19,20間ですべりが生じることから大きな摩擦が生じず、主桁の水平変位や回転変位を拘束することなく、主桁4の変位に追随することができる。また、緩衝部材12は、常時には力が作用せず、地震時のみ力が作用するので、簡易で経済的なものとすることができる。
さらに、緩衝部材12は、その挿入孔18に挿入されたアンカーバー17によって突起10に保持されているので、地震時にせん断変形を生じることがなく、すべりプレート19,20間で即座にすべりを生じさせることができる。その一方、アンカーバー17は挿入孔18の所定深さ位置までの挿入であるので、鉛直方向のたわみ変形が可能であり、緩衝部材12の緩衝機能を損なうことがない。
上記実施形態は例示にすぎず、この発明は種々の改変が可能である。例えば、上記実施形態では突起及び開口をそれぞれ2つ設けたが、これに限らず1つあるいは3つ以上設ける態様もこの発明に包含される。
この発明の実施形態を示し、橋軸方向矢視による正面図である。 同実施形態の橋軸直角方向矢視による断面図である。 同実施形態の平面図である。 緩衝部材の詳細を示し、橋軸方向矢視による断面図である。 同緩衝部材の橋軸直角方向矢視による断面図である。 実施形態の作用を説明するための断面図である。 従来例を示す図である。 別の従来例を示す図である。 さらに別の従来例を示す図である。 さらに別の従来例を示す図である。
符号の説明
1 橋台
2 縦壁
3 パラペット
4 主桁
4a 桁端
5 可動支承(すべりゴム支承)
6 上側プレート
7 下側プレート
8 積層ゴム
10 突起
11 開口
12 緩衝部材(積層ゴム)
13 ゴム層
14,15,16 鋼板
17 移動防止枠
19,20 すべりプレート
25 止水カバー

Claims (8)

  1. 主桁端部が可動支承を介して橋台に支持される桁橋において、前記主桁に作用する負反力を前記橋台に伝達するための負反力伝達構造であって、
    前記主桁端部の先端に突起が設けられ、この突起は前記橋台のパラペットに設けられた開口に該突起の上下に隙間が存するように貫通して配置され、
    また、前記突起の上面に緩衝部材が設置され、この緩衝部材の上面と前記開口内面との間に隙間が設けられていることを特徴とする桁橋における負反力伝達構造。
  2. 前記緩衝部材はすべり機能を有するものであることを特徴とする請求項1記載の桁橋における負反力伝達構造。
  3. 前記突起及び前記開口はいずれも断面四角形のものであることを特徴とする請求項1又は2記載の桁橋における負反力伝達構造。
  4. 前記緩衝部材はパッド型のものであることを特徴とする請求項3記載の桁橋における負反力伝達構造。
  5. 前記緩衝部材は鋼板とゴム層とを積層してなる積層ゴムからなることを特徴とする請求項4記載の桁橋における負反力伝達構造。
  6. 前記緩衝部材にすべり機能を持たせるために、該緩衝部材の上面及び前記開口の内面にすべりプレートがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1記載の桁橋における負反力伝達構造。
  7. 前記突起にはその上面から突出する複数のアンカーバーが設けられるとともに、前記緩衝部材には前記アンカーバーが所定深さ位置まで挿入される挿入孔が設けられていることを特徴とする請求項4,5又は6記載の桁橋における負反力伝達構造。
  8. 前記可動支承は、すべりゴム支承であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1記載の桁橋における負反力伝達構造。
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