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JP4501757B2 - インパクト工具 - Google Patents
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JP4501757B2 - インパクト工具 - Google Patents

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Description

本発明は、回転打撃力を発生してネジ締め等の所要の作業を行うためのインパクト工具であって、特に騒音の低減を図ったインパクト工具に関するものである。
電動工具の一形態としてのインパクト工具は、モータを駆動源として回転打撃力を発生して先端工具を回転させつつ、これに打撃力を間欠的に与えてネジ締め等の作業を行うものであるが、反動が小さく締め付け能力が高い等の特長を有しているため、現在、広く用いられている。しかし、回転打撃力を発生する回転打撃機構を有するために作業時の騒音が大きく、この騒音が問題となっている。
図12に従来から使用されている一般的なインパクト工具の縦断面を示す。
図12に示す従来のインパクト工具は、電池パック1を電源とし、モータ2を駆動源として回転打撃機構部を駆動し、アンビル3に回転と打撃を与えることによって先端工具4に回転打撃力を間欠的に伝達してネジ締め等の作業を行うものである。
ハンマケース5に内蔵された回転打撃機構部においては、モータ2の出力軸(モータ軸)の回転は、遊星歯車機構6を経て減速されてスピンドル7に伝達され、該スピンドル7が所定の速度で回転駆動される。ここで、スピンドル7とハンマ8とはカム機構によって連結されており、このカム機構は、スピンドル7の外周面に形成されたV字状のスピンドルカム溝7a及びハンマ8の内周面に形成されたV字状のハンマカム溝8a及びこれらのカム溝7a,8aに係合するボール9で構成されている。又、ハンマ8は、スプリング10によって常に先端方向(図12の右方)に付勢されており、静止時にはボール9とカム溝7a,8aとの係合によってアンビル3の端面とは隙間を隔てた位置にある。そして、ハンマ8とアンビル3の相対向する回転平面上の2箇所には凸部がそれぞれ対称的に形成されている。尚、ネジ11と先端工具4及びアンビル3は、回転方向が互いに拘束されている。又、図12において、14はアンビル3を回転自在に支承する軸受メタルである。
而して、前述のようにスピンドル7が回転駆動されると、その回転は前記カム機構を介してハンマ8に伝達され、ハンマ8が半回転しないうちに、該ハンマ8の凸部がアンビル3の凸部に係合してアンビル3を回転させるが、そのときの係合反力によってハンマ8とスピンドル7との間に相対回転が生ずると、ハンマ8はカム機構のスピンドルカム溝7aに沿ってスプリング10を圧縮しながらモータ2側へと後退を始める。そして、ハンマ8の後退動によって該ハンマ8の凸部がアンビル3の凸部を乗り越えて両者の係合が解除されると、ハンマ8は、スビンドル7の回転力に加え、スプリング10に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用によって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング10の付勢力によって前方へと移動し、その凸部がアンビル3の凸部に再び係合して一体に回転し始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル3に加えられるため、該アンビル3に装着された先端工具4を介してネジ11に回転打撃力が伝達される。
以後、同様の動作が繰り返されて先端工具4からネジ11に回転打撃力が間欠的に繰り返し伝達され、該ネジ11が締結対象である木材12にネジ込まれる。
ところで、斯かるインパクト工具を用いた作業中においては、ハンマ8は回転運動と同時に前後運動も行うため、これらの運動が振動源となり、アンビル3と先端工具4及びネジ11を介して締結対象である木材12が軸方向に加振されて大きな騒音を発生する。
ここで、インパクト工具を用いた作業時の騒音のうち、締結対象からの騒音エネルギーは大きな割合を占めることが分かっており、騒音低減のためには締結対象に伝わる加振力を小さくする抑える必要があり、そのための対策が種々検討されてきた(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平7−237152号公報 特開2002−254335号公報
特許文献1には、アンビルを2つの部材に分割し、両部材間にトルク伝達部を形成するとともに、軸方向の隙間に緩衝材を介在させることによって、先端工具やネジに作用する軸方向の力を減少させて騒音を低減されることが記載されている。ここで、両部材の一方には四角凹部が、他方には四角凸部がそれぞれ形成され、トルク伝達部は、両部材を回転不能に連結するための四角の凹凸形状やスプライン形状等で構成されているが。
しかし、上記トルク伝達部にトルクが掛かると、両部材の間に大きな摩擦力が生じ、この摩擦力によって両部材の軸方向の相対移動が妨げられてしまうため、先端工具やネジに作用する軸方向の力を余り小さくすることができず、騒音低減効果が不十分であった。
又、特許文献2には、トルク伝達部を、ボールやコロ等の転動可能な部品をキー要素とし、アンビルの2分割された両部材に設けられた溝と前記キー要素との係合によってトルク伝達部を構成することによって、両部材間の軸方向の摩擦力を低減させることが記載されている。
しかし、このような構成では、キー要素と溝との接触部における面圧が非常に高いために部品が早期に摩耗するとともに、構造が複雑で製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、上記課題を解決し、丈夫で騒音の小さいインパクト工具を安価に提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、モータによって回転駆動されるスピンドルに回転打撃機構を装着し、該回転打撃機構によって発生する回転打撃力をハンマからアンビルを経て先端工具に間欠的に伝達することによって該先端工具に回転打撃力を与えるインパクト工具において、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達する緩衝機構を前記アンビル又は前記先端工具に設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記緩衝機構を、前記アンビル又は先端工具を軸方向に2分割し、2つの分割片の間にダンパを介設して両分割片を回転方向及び軸方向に相対移動可能に保持することによって構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、無負荷時においてアンビル又は先端工具の2分割片間に軸方向及び周方向隙間を形成し、負荷時の回転トルクが設定値を超えると両分割片が周方向に直接接触して一方の分割片から他方の分割片に回転トルクが直接伝達されるよう構成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、モータと、該モータの駆動力によって回転及び軸方向運動するハンマと、該ハンマの回転及び軸方向運動に伴って該ハンマと係合/離脱を繰り返すアンビルと、該アンビルに取り付けられる先端工具と、を有するインパクト工具において、前記アンビルを、反ハンマ側に第1の凹凸部を有し前記ハンマと係合/離脱を繰り返す第1の分割片と、該第1の分割片の前記第1の凹凸部と回転方向に係合可能な第2の凹凸部を有し前記先端工具が取り付けられる第2の分割片と、第1及び第2の分割片の間に介在して前記第1の凹凸部と前記第2の凹凸部との回転方向及び軸方向の直接接触を妨げる弾性体を含んで構成したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記第1及び第2の分割片が前記弾性体の弾性力に抗して相対回動すると、前記第1及び第2の凹凸部が直接接触することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、アンビル又は先端工具に設けられる緩衝機構は回転方向及び軸方向の双方に対して緩衝機能を果たすため、打撃力に伴う軸方向振動及び回転振動が緩衝機構によって吸収緩和され、振動源である回転打撃機構からの特に軸方向振動の締結対象への伝播が抑制されて当該インパクト工具の低騒音化が実現される。又、緩衝機構は、設定値以上の回転トルクを直接伝達するため、締め付け能力の低下を招くことがない。
請求項2記載の発明によれば、アンビル又は先端工具の2分割された分割片の間に介設されたダンパによって両分割片が回転方向及び軸方向に相対移動可能に保持されるため、打撃力に伴う軸方向振動及び回転振動がダンパの弾性変形によって吸収緩和され、振動源である回転打撃機構からの特に軸方向振動の締結対象への伝播が抑制されて当該インパクト工具の低騒音化が実現される。
請求項3記載の発明によれば、負荷時の回転トルクが設定値を超えると両分割片が周方向に直接接触して一方の分割片から他方の分割片に回転トルクが直接伝達されるため、大きなトルクの先端工具への伝達が可能となるとともに、ダンパの弾性変形が制限されるために該弾性体の破損が防がれる。
請求項4記載の発明によれば、ハンマが第1の分割片と係合して第1及び第2の分割片の間に相対的なトルクが生じたときでも、弾性体によって第1及び第2の分割片の接触が防がれるために両分割片間に摩擦力が生じなくなる。よって、第1及び第2の分割片の間に相対的なトルクが掛かった状態で第1及び第2分割片が軸方向に相対的な移動しようとしたときに、その動きを妨げるのは弾性体から受ける反力のみとなり、軸方向の緩衝能力が向上する。この結果、第1の分割片から第2の分割片に伝わる軸方向の振動が小さくなり、例えば木材へのネジ締め作業においては、木材から発生する騒音が小さくなる。従って、丈夫で騒音の小さいインパクト工具を安価に提供することができる。
請求項5記載の発明によれば、第1及び第2の分割片の間の相対的なトルク画大きくなって弾性体の変形が大きくなると、第1及び第2の分割片同士が直接接触するため、弾性体の変形を或る限度で抑えることができる。これにより、弾性体の破損を防ぐことができるとともに、弾性体の変形による打撃エネルギーの損失が小さく抑えられるために大きな締付トルクを確保することができる。従って、請求項4記載の発明の効果に加えて、例えばボルトの締付作業のように大きな締付トルクが必要とされる作業にも適応でき、当該インパクト工具の汎用性が高められる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図、図2は図1のA部拡大詳細図、図3及び図4は同インパクト工具の回転打撃機構部の分解斜視図、図5はアンビルの側面図、図6は図5のB−B線断面図である。
本実施の形態に係るインパクト工具は、電池パックを電源とし、モータを駆動源とするコードレスの手持ち式工具であって、その構成は一部を除き図12に示した従来のインパクト工具のそれと同様である。従って、以下の説明では図12に示したものと同一構成についての再度の説明は省略し、本発明の特徴的な構成についてのみ説明する。
本実施の形態に係るインパクト工具は、アンビル3に緩衝機構を設けたことを特徴としている。ここで、緩衝機構は、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達するものであって、具体的には、アンビル3が軸方向に2分割された分割片3A,3Bで構成され、両分割片3A,3B間に緩衝材としてのゴムダンパ13を介設することによって構成されている。
上記ゴムダンパ13は、後述のように第1の凹凸部である爪3c及び爪3c付け根の略円板状部の端面と、第2の凹凸部である爪3f及び爪3f付け根のフランジ部3eの端面と、の回転方向及び軸方向の直接の接触を妨げる弾性体としても作用する。
上記一方の分割片3Aは、略円板状に成形され、その中心部には円孔3aが形成されている。そして、この分割片3Aのハンマ8側の端面には、図3に示すように、中心を通る直線状の凸部3bが一体に形成されており、ハンマ8の一端面(分割片3Aに対向する端面)には、図4に示すように、2つの扇状の凸部8bが周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に形成されており、これらの凸部8bと前記分割片3Aに形成された凸部3bとは後述のように反回転毎に間欠的に係脱する。又、分割片3Aの他方の端面(他方の分割面3Bに対向する端面)には、図4〜図6に示すように、2つの爪3cが周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に形成されており、各爪3cには円弧状の2つの凹部3c−1が形成されている(図6参照)。尚、ハンマ8の中心部には円孔8cが貫設されている。
ここで、分割片3Aは、後述のようにハンマ8の凸部8bと分割片3Aの凸部3bとが係合/離脱を繰り返すため、ハンマ8と係合/離脱を繰り返す第1の分割片となる。そして、爪3cと爪3cの付け根である略円板状部の端面とにより、第1の凹凸部が形成される。
又、他方の分割片3Bは、中空状の軸部3dの一端部に円板状のフランジ部3eを軸直角方向に一体に形成して構成され、フランジ部3eの端面(分割片3Aに対向する側の端面)には、図3、図5及び図6に示すように、分割片3A側の爪3cと同様の2つ爪3fが周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に形成されており、各爪3fには円弧状の2つの凹部3f−1が形成されている(図6参照)。
ここで、分割片3Bは、第1の分割片に対する第2の分割片となる。そして、爪3fと爪3fの付け根であるフランジ部3eの端面とにより、第1の凹凸部と回転方向に係合可能な第2の凹凸部が形成される。
更に、前記ゴムダンパ13は、図3、図4及び図6に示すように、中心に形成された円孔13aの周囲に4つの円柱状のダンパ片13bを周方向に等角度ピッチ(90°ピッチ)で配列してこれらを一体化することによって構成されている。
而して、アンビル3は、図1に示すように、その分割片3Bの軸部3dが軸受メタル14によって回転自在に支承されてハンマケース5内に収納されるが、分割片3Bのフランジ部3eの端面には、間にゴムダンパ13を介在させて、他方の分割片3Aが、それらの爪3c,3f同士が図6に示すように周方向に交互に配列されるように組み付けられ、分割片3Aは、その中心に形成された円孔3aに挿通するスピンドル7の先端部7bによって分割片3Bに対して相対回転及び軸方向移動可能に支持されている。尚、スピンドル7の先端部7bは、分割片3Aの円孔3aとゴムダンパ13の円孔13aを貫通して他方の分割片3Bの円孔3gに嵌合している。
又、図2に示すように、アンビル3の分割片3Bのフランジ部3eの背面と軸受メタル14の端面フランジ部14aとの間には、スラスト受け用のメタルリング15とゴムリング16が介設されている。
ところで、上述のようにアンビル3がハンマケース5内に収納された状態では、両分割片3A,3Bの周方向に交互に配列された爪3c,3fによってゴムダンパの外形形状に沿う空間が形成され、この空間内にゴムダンパ13が図6に示すように嵌め込まれて収納されている。
而して、アンビル3に回転打撃力が作用しない無負荷状態においては、図5及び図6(a)に示すように、両分割片3A,3Bの爪3c,3fと間には周方向隙間δ1が形成されるとともに、軸方向隙間δ2(図5参照)が形成されている。
そして、アンビル3の分割片3Bの軸部3dには先端工具4が脱着可能に装着されており、分割片3Aの外端面に形成された凸部3bに係脱される凸部8bを備えるハンマ8は、スプリング10によってアンビル3側(先端方向)に常に付勢されている。
次に、以上の構成を有するインパクト工具の作用について説明する。
回転打撃機構部においては、モータの出力軸(モータ軸)の回転は、遊星歯車機構を経て減速されてスピンドル7に伝達され、該スピンドル7が所定の速度で回転駆動される。このように、スピンドル7が回転駆動されると、その回転はカム機構を介してハンマ8に伝達され、ハンマ8は、半回転しないうちにその凸部8bがアンビル3の分割片3Aの凸部3bに係合して該分割片3Aを回転させる。
そして、ハンマ8の凸部8bとアンビル3の分割片3Aの凸部3bとの係合に伴う反力(係合反力)によってハンマ8とスピンドル7との間に相対回転が生ずると、ハンマ8はカム機構のスピンドルカム溝7aに沿ってスプリング10を圧縮しながらモータ側へと後退を始める。そして、ハンマ8の後退動によって該ハンマ8の凸部8bがアンビル3の分割片3Aの凸部3bを乗り越えて両者の係合が解除されると、ハンマ8は、スビンドル7の回転力に加え、スプリング10に蓄積された弾性エネルギーとカム機構の作用によって回転方向及び前方に急速に加速されつつ、スプリング10の付勢力によって前方へと移動し、その凸部8bがアンビル3の凸部3bに再び係合してアンビル3を回転させ始める。このとき、強力な回転打撃力がアンビル3に加えられるが、アンビル3は、2つの分割片3A,3Bの間にゴムダンパ13を介在させて構成され、図5に示すように、両分割片3A,3Bの間には軸方向隙間δ2が形成されているため、打撃力によるゴムダンパ13の軸方向の弾性変形によって打撃振動が吸収されて減衰される。
本実施の形態では、ゴムダンパ13がアンビル3の分割片3Aと分割片3Bの間に介在し、両分割片3A,3Bの回転方向及び軸方向の直接の接触が防がれるため、両分割片3A,3Bの間に相対的なトルクが生じたときでも、ゴムダンパ13によって両分割片3A,3Bが互いに接触しなくなり、両者間に摩擦力が生じなくなる。従って、両分割片3A,3Bの軸方向の相対的な移動を妨げるのは、ゴムダンパ13を弾性変形させることによるゴムダンパ13から受ける反力のみとなり、アンンビル3の軸方向の緩衝能力が高められる。この結果、先端工具4に伝わる軸方向の振動が小さくなり、木材へのネジ締め作業において騒音の大部分を占める木材が発する騒音が小さくなる。
又、アンビル3にトルクが加わると、ゴムダンパ13が弾性変形して両分割片3A,3Bが相対的に回転する。トルクが小さいうちは爪3cと爪3fの間には隙間があるが、トルクが或る値よりも大きくなると、図6(b)に示すように、爪3cと爪3fが直接接触し、トルクは分割片3Aから分割片3Bに直接伝わる。これにより、トルクが大きくなってもゴムダンパ13の変形を或る限度で抑えることができ、該ゴムダンパ13の破損を防ぐことができる。又、ゴムタンパ13を弾性変形させることによる打撃エネルギー(ハンマ8の運動エネルギー)の損失が小さく抑えられるため、大きな締付トルクを確保することができる。従って、ボルトの締付作業のように大きなトルクが必要とされる作業にも適応でき、当該インパクト工具の汎用性が高められる。
尚、ゴムダンパ13は両分割片3A,3Bの回転方向の緩衝材としても作用するため、爪3cと爪3fが衝突することにより生ずる打撃音も小さくなる。よって、木材が発する音のみでなく工具本体が発する騒音も小さく抑えられる。
以後、同様の動作が繰り返されて先端工具4からネジ11に回転打撃力が間欠的に繰り返し伝達され、該ネジ11が締結対象である木材にネジ込まれる。
ここで、緩衝材としてのゴムダンパの種々の形態を図7〜図9にそれぞれ示す。尚、図7〜図9は図6と同様の図であり、各図において(a)は無負荷状態を示し、(b)は設定値以上の回転トルクが作用する負荷状態を示す。
図7に示す形態では、ゴムダンパ13を4つの独立した円柱状のダンパ片13cで構成しており、アンビル3の分割片3Aの回転トルクが所定値を超えると、図7(b)に示すように、ゴムダンパ13の各ダンパ片13cが弾性変形して分割片3Aの爪3cが他方の分割片3Bの爪3fに当接(金属接触)するため、一方の回転トルクが一方の分割片3Aから他方の分割片3Bに直接伝達され、アンビル3は一体となって回転して先端工具4に回転を伝達する。この場合、ゴムダンパ13を構成する4つのダンパ片13cはそれぞれ独立に構成されるため、これらの剛性(バネ定数)をそれぞれ任意に設定してゴムダンパ13全体の特性を必要に応じて変更することができる。
又、図8に示す形態では、ゴムダンパ13を中心のスリーブ状のダンパ片13dとその周囲に配される4つの独立した円柱状のダンパ片13eで構成しており、アンビル3の分割片3Aの回転トルクが所定値を超えると、図8(b)に示すように、ゴムダンパ13が弾性変形して一方の分割片3Aの爪3cが他方の分割片3Bの爪3fに当接(金属接触)するため、回転トルクが一方の分割片3Aから他方の分割片3Bに直接伝達され、アンビル3は一体となって回転して先端工具4に回転を伝達する。この場合も、ゴムダンパ13を構成する1つのダンパ片13dと4つのダンパ片13eはそれぞれ独立に構成されるため、これらの剛性(バネ定数)をそれぞれ任意に設定してゴムダンパ13全体の特性を必要に応じて変更することができる。
又、図9に示す形態では、ゴムダンパ13を構成する円柱状のダンパ片13bの数を減らして2つとし、これらのダンパ片13bを周方向に角度180°隔てた対称位置に一体に配置しており、特に大きな伝達トルクを必要としない場合に好適に採用することができる。
尚、本発明に係るインパクト工具に用いられるゴムダンパ13は、軸方向及び回転方向の双方に対して緩衝機能を果たし、且つ、軸方向に関しては実機作動中においてアンビル3の両分割片3A,3B同士の直接接触を防ぎ、又、円周方向に関しては、設定値以上の回転トルクが加わったときに分割片3Aの爪3cが分割片3Bの爪3fに直接接触するよう作用するものであれば良く、製品スペックに合わせてゴムダンパ13の厚さやアンビル3の分割片3A,3Bの爪3c,3fの角度を変えることによって適切な特性を得ることが可能となる。又、製品スペック上、伝達トルクを低く設定しても問題ない場合は、両分割片3A,3Bの爪3c,3fの角度を大きくして円周方向に対しても直接接触を防止するよう構成しても良い。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図10及び図11に基づいて説明する。尚、図10は本実施の形態に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図、図11は図10のC−C線拡大断面図であり、これらの図においては図1及び図2に示したものと同一要素には同一符号を付している。
本実施の形態に係るインパクト工具は、先端工具4に緩衝機構を設けたことを特徴としている。ここで、緩衝機構は、実施の形態1と同様に、回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達するものであって、具体的には、先端工具4を軸方向に2分割された分割片4A,4Bで構成し、両分解片4A,4B間に緩衝材としてのゴムダンパ17を介設することによって構成されている。
即ち、図11に示すように、先端工具4の分割片4Aの端面には、実施の形態1と同様の2つの爪4aが一体に形成されており、これらに対向する他方の分割片4Bの端面にも同様の2つの爪4bが一体に形成されている。そして、両分割片4A,4Bの周方向に交互に配列された爪4a,4bによって形成された空間にはゴムダンパ17が圧入されている。尚、本実施の形態においてゴムダンパ17を圧入した理由は、先端工具4の分割片4Bの脱落を防ぐためである。
而して、本実施の形態に係るインパクト工具においても、先端工具4に設けられた緩衝機構は回転方向及び軸方向の双方に対して緩衝機能を果たすため、打撃力に伴う軸方向振動及び回転振動が緩衝機構によって吸収緩和され、振動源である回転打撃機構からの特に軸方向振動の木材への伝播が抑制されて低騒音化が実現される。
又、緩衝機構は、設定値以上の回転トルクに対しては先端工具4の分割片4Aの爪4aを他方の分割片4Bの爪4bに直接接触させ(図11(b)参照)、両分割片4A,4Bは一体となってネジ11に設定値以上の回転トルクを直接伝達してこれを回転させるため、締め付け能力の低下が防がれる。
従って、本実施の形態に係るインパクト工具においても、締め付け能力の低下を招くことなく低騒音化を実現することができる。
本発明は、回転打撃力を発生して所要の作業を行うためのハンマドリル等のインパクト工具に適用して、特に騒音の低減を図る上で有用である。
本発明の実施の形態1に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図である。 図2は図1のA部拡大詳細図である。 本発明の実施の形態1に係るインパクト工具の回転打撃機構部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るインパクト工具の回転打撃機構部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るインパクト工具のアンビルの側面図である。 図5のB−B線断面図である。 ゴムダンパの別形態を示す図6と同様の図である。 ゴムダンパの別形態を示す図6と同様の図である。 ゴムダンパの別形態を示す図6と同様の図である。 本発明の実施の形態2に係るインパクト工具の回転打撃機構部の縦断面図である。 図10のC−C線拡大断面図である。 従来のインパクト工具の縦断面図である。
符号の説明
1 電池パック
2 モータ
3 アンビル
3A,3B 分割片
3b 凸部
3c,3f 爪
4 先端工具
4A,4B 分割片
4a,4b 爪
5 ハンマケース
6 遊星歯車機構
7 スピンドル
7a スピンドルカム溝
8 ハンマ
8a ハンマカム溝
8b 凸部
9 ボール
10 スプリング
11 ネジ
12 木材
13 ゴムダンパ(弾性体)
14 軸受メタル
15 メタルリング
16 ゴムリング
17 ゴムダンパ
δ1 周方向隙間
δ2 軸方向隙間

Claims (2)

  1. モータによって回転駆動されるスピンドルに回転打撃機構を装着し、該回転打撃機構によって発生する回転打撃力をハンマからアンビルを経て先端工具に間欠的に伝達することによって該先端工具に回転打撃力を与えるインパクト工具において、
    回転方向及び軸方向に対して緩衝機能を果たし、且つ、設定値以上の回転トルクを直接伝達する緩衝機構を前記アンビル又は前記先端工具に設け、
    前記緩衝機構を、前記アンビル又は先端工具を軸方向に2分割し、2つの分割片の間にダンパを介設して両分割片を回転方向及び軸方向に相対移動可能に保持することによって構成し、
    無負荷時においてアンビル又は先端工具の2分割片間に軸方向及び周方向隙間を形成し、負荷時の回転トルクが設定値を超えると両分割片が周方向に直接接触して一方の分割片から他方の分割片に回転トルクが直接伝達されるよう構成したことを特徴とするインパクト工具。
  2. モータと、
    前記モータにより回転されるハンマと、
    前記ハンマによって回転方向に打撃されるアンビルと、
    前記アンビルに接続される先端工具と、を有するインパクト工具であって、
    前記アンビル又は前記先端工具を、第1の部材と、第2の部材に2分割し、
    前記第1の部材と、前記第2の部材との間にダンパを介設し、前記第1の部材に対して、前記第2の部材が回転方向に相対移動可能とし、
    無負荷時において前記第1の部材と前記第2の部材の間に周方向隙間を形成し、負荷時の回転トルクが設定値を超えると前記第1の部材と前記第2の部材が周方向に直接接触して前記第1の部材から前記第2の部材に回転トルクが直接伝達されるように構成したことを特徴とするインパクト工具。
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