JP4511059B2 - データ伝送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ伝送システムに関し、より特定的には、データ端末装置の予約要求で指定されたデータを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置にサーバが送信するデータ伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記のようなデータ伝送システムが多数提案されている。以下、その一例として、特開平8−140081号公報に開示されたデータ伝送システムについて説明する。データ伝送システムには、情報提供元の装置(以下、サーバと称す)と、情報提供先である各ユーザが設置する情報蓄積装置とが、ネットワークを介して接続されている。サーバは、各ユーザからの予約要求を受け付けて、予め定められた方法で決定したデータの配送時刻まで、当該データの送信を保留して、他に同じデータの送信を希望するユーザが現れることを待機する。配送時刻になった時、サーバは、ユーザに送信すべきデータを通信回線上に送出する。要求元の各ユーザの情報蓄積装置は、通信回線を介して送信されてきたデータを蓄積する。以上のように、従来のデータ伝送システムでは、サーバは、配送時刻までにデータを情報蓄積装置に送信すればよいので、通信回線が空いている時間帯を選んで、当該データを送信することができる。これによって、通信回線の有効利用を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通信回線は、その種類に応じて異なる特性を有している。例えば、ISDNに代表される有線の公衆回線では、同じデータを多数のユーザに同時に送信しようとすると、多数の通信路の伝送帯域が、当該データ伝送のために消費されるので、マルチキャスティングには適さない。一方、衛星回線は、有線の公衆回線と異なり、多数のユーザに同じデータを伝送する場合に、共通の伝送帯域を使えるので、マルチキャスティングに適している。しかしながら、従来のデータ伝送システムでは、データの送信先が単一であっても、多数であっても、同じ通信回線に当該データが送出されるので、当該通信回線の伝送帯域を有効利用できないという問題点があった。例えば、データ伝送システムに、通信回線として有線の公衆回線が収容されている場合について考えてみる。かかる場合には、送信先のユーザ数が多くて、データをマルチキャスティングした方が良い場合であっても、サーバは、有線の公衆回線でデータを送信しなければならず、その結果、当該公衆回線の伝送帯域が浪費されてしまう。
【0004】
また、別の課題として、従来のデータ伝送システムでは、動画データのように、サイズの大きなデータをユーザがダウンロードしようとした場合、当該ユーザは、かなりの通信費用を支払わなければならないという問題点があった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、通信回線の伝送帯域の有効利用を図れ、さらに、ユーザがサーバから安価にデータをダウンロードできるデータ伝送システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を目的を達成するために、第1の発明は、データ端末装置の予約要求で指定されたコンテンツデータを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置に格納するために、複数の通信回線のいずれかに、サーバが送出するデータ伝送システムであって、
予約要求には、さらに、データ端末装置が指定したコンテンツデータが回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻が指定されており、
サーバまたは通信回線のいずれかが、
データ端末装置からの予約要求により指定された制限時刻を管理する制限時刻管理部と、
制限時刻管理部で管理された制限時刻、および所定の通信情報の両方を基礎として、当該制限時刻を保証するコンテンツデータの送信タイミングと、複数の通信回線の中から最適なものとを決定するスケジューリング部とを備え、
サーバが、スケジューリング部で決定された送信タイミングに従って、最適な通信回線に、コンテンツデータを送出するデータ送出部を備える。
【0007】
第2の発明は、第1の発明に従属しており、所定の通信情報は、少なくとも、予約要求により指定されたコンテンツデータのサイズ、または当該コンテンツデータの送信先であるデータ端末装置の数を含む。
【0008】
第1および第2の発明によれば、スケジューリング部が、予約要求により指定された制限時刻を保証するコンテンツデータの送信タイミングと、最適な通信回線を決定する。ここで、スケジューリング部の処理は、コンテンツデータのサイズ、その送信先の数に代表される通信情報に基づくので、それぞれの性質に合った通信回線が決定される。これによって、各通信回線の伝送帯域を有効的に利用することができる。
【0009】
第3の発明は、第1の発明に従属しており、回線終端装置は、通信回線のいずれかから電力の供給を受けて動作する。
第3の発明によれば、回線終端装置は常時動作することができるので、データ通信端末の状態(典型的には、電源のオン・オフ、ビジー状態)によらず、サーバは、コンテンツデータを通信回線に送出することができる。
【0010】
第4の発明は、第1の発明に従属しており、回線終端装置は、
最適な通信回線を介して送信されてくるコンテンツデータを、内部の記憶領域に格納するコンテンツ格納部と、
データ端末装置からの読み出し要求により指定されたコンテンツデータを、コンテンツ格納部から読み出して、当該データ端末装置に送信するデータ送信部とを備える。
【0011】
第4の発明によれば、データ端末装置は、サーバではなく、回線終端装置からコンテンツデータを得ることとなるので、ユーザは、通信回線が混んでいる時間帯、または通信回線の使用料が高い時間帯にサーバにアクセスする必要がなくなり、その結果として、コンテンツデータを安く取得することができる。
【0012】
第5の発明は、第4の発明に従属しており、データ送信部はさらに、読み出し要求で指定されたコンテンツデータを読み出した後、さらに、当該読み出し要求で指定されていないコンテンツデータを読み出して、当該複数のコンテンツデータを組み合わせて、当該データ端末装置に送信する。
第5の発明によれば、データ送信部が、読み出し要求で指定されていないコンテンツデータを付加的にデータ端末装置に送信することができるので、例えば、読み出し要求されたコンテンツデータが表す映画に、読み出し要求されていないコンテンツデータが表す広告を付加して、当該データ端末装置に送信することが可能となる。
【0013】
第6の発明は、第4の発明に従属しており、回線終端装置は、受信コンテンツデータを記憶領域に格納した旨を表す格納完了通知を、データ端末装置に送信する。
第6の発明によれば、回線終端装置は、格納完了通知をデータ通信端末に送信することができるので、データ端末装置のユーザは、自分が欲しいコンテンツデータが回線終端装置に格納されたことを知ることができる。
【0014】
第7の発明は、第6の発明に従属しており、格納完了通知は、HTML(Hyper
Text Markup Language)形式である。
第8の発明は、第6の発明に従属しており、格納完了通知は、電子メールである。
【0015】
第7および第8の発明によれば、データ端末装置は、広く普及しているWWWブラウザおよび電子メールソフトウェアを使って、格納完了通知を参照することが可能となり、自分が欲しいコンテンツデータが回線終端装置に格納されたことを、簡単に知ることができる。
【0016】
第9の発明は、第6の発明に従属しており、回線終端装置は、複数種類の形式で格納完了通知を送信可能であって、
データ端末装置に送信される格納完了通知は、当該データ端末装置のユーザにより設定される。
第9の発明によれば、ユーザの好みの方法で格納完了通知が送信されるので、より使い勝手がよくなる。
【0017】
第10の発明は、第4の発明に従属しており、複数の通信回線の内、少なくとも1つには、回線終端装置の記憶領域を管理する領域管理装置が収容されており、
領域管理装置は、サーバからの要求に応答して、回線終端装置にコンテンツデータの記憶領域の確保を指示するための領域確保指示を送信する。
【0018】
第10の発明によれば、コンテンツデータの送信前に、回線終端装置の記録領域が当該コンテンツデータのために確保される。したがって、回線終端装置側では、受信したコンテンツデータを格納するための記録領域がないという状態に陥ることがなくなる。
【0019】
第11の発明は、第4の発明に従属しており、回線終端装置は、キャッシュ処理を行って、データ端末装置が要求した頻度の高いコンテンツデータが更新されているか否かを、サーバに問い合わせ、
サーバは、回線終端装置からの問い合わせに応答して、更新されたコンテンツデータを回線終端装置に送信し、
回線終端装置は、サーバから受信したコンテンツデータをコンテンツ格納部に格納する。
【0020】
第11の発明によれば、回線終端装置が最新のコンテンツデータを自律的に取得することができる。したがって、データ端末装置は、最新のコンテンツデータをユーザから要求された時、サーバではなく、回線終端装置から当該コンテンツデータを取得すればよい。これによって、ユーザは、最新のコンテンツデータを素早く参照することができる。
【0021】
第12の発明は、第11の発明に従属しており、回線終端装置は、キャッシュ処理におけるサーバへの問い合わせを、通信回線の通信トラフィックが低い時に行う。
第12の発明によれば、通信回線の通信トラフィックを、時間に対して平滑化することができ、これによって、通信回線の伝送帯域を有効的に利用することができる。
【0022】
第13の発明は、第11の発明に従属しており、コンテンツ格納部の記録領域は、複数の部分記録領域に分割されており、
回線終端装置は、予約要求を使って取得したコンテンツデータと、キャッシュ処理により取得したコンテンツデータとを、コンテンツ格納部において互いに異なる部分記録領域に格納する。
第13の発明によれば、予約要求を使って取得したコンテンツデータのための部分記録領域が予約されている。これによって、キャッシュ処理により取得したコンテンツデータを格納したことにより、予約要求を使って取得したコンテンツデータの記録領域が足りなくなることを防ぐことができる。
【0023】
第14の発明は、第4の発明に従属しており、複数の回線終端装置を含んでおり、
いずれかの回線終端装置は、他の回線終端装置のコンテンツ格納部に格納されているコンテンツデータを取得する。
第14の発明によれば、回線終端装置は、他の回線終端装置からコンテンツデータを得るので、サーバにアクセスが集中することを防ぐことができる。
【0024】
第15の発明は、第1の発明に従属しており、回線終端装置には、メールサーバとして機能するためのプロトコルが実装されており、当該回線終端装置は、電子メールの送受信を行う。
第15の発明によれば、データ端末装置は、電子メールの取得をユーザから要求された時、サーバではなく、回線終端装置から取得すればよい。これによって、ユーザは、電子メールを素早く読むことができる。
【0025】
第16の発明は、第15の発明に従属しており、回線終端装置は、通信回線の通信トラフィックが低い時に、電子メールを当該通信回線に送出する。
第16の発明によれば、通信回線の通信トラフィックを、時間に対して平滑化することができ、これによって、通信回線の伝送帯域を有効的に利用することができる。
【0026】
第17の発明は、第16の発明に従属しており、電子メールには、その重要度を示す優先度が付されており、
回線終端装置は、各電子メールの優先度に従って、当該電子メールを通信回線に送出するタイミングを変更する。
第17の発明によれば、優先度に従って、電子メールは通信回線に送出されるので、回線終端装置は、優先度が低い電子メールを通信回線の通信トラフィックが低い時に送出し、優先度が高い電子メールをただちに通信回線に送出することが可能となる。
【0027】
第18の発明は、データ通信端末からの予約要求で指定されたコンテンツデータを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置に格納するために、複数の通信回線のいずれかに、サーバが送出するデータ伝送方法であって、
予約要求には、さらに、自身が指定するコンテンツデータが回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻が指定されており、
サーバまたは通信回線のいずれかが、
データ端末装置の予約要求で指定された制限時刻を管理する管理ステップと、
管理ステップで管理された制限時刻、および所定の通信情報の両方を基礎として、当該制限時刻を保証するコンテンツデータの送信タイミングと、複数の通信回線の中から最適なものとを決定するスケジューリングステップとを備え、
サーバが、スケジューリングステップで決定された送信タイミングに従って、最適な通信回線に、コンテンツデータを送出するデータ送出ステップとを備える。
【0028】
第19の発明は、データ端末装置からの予約要求で指定されたコンテンツデータを、当該データ端末装置に送信するために、サーバが通信回線に送出するデータ伝送システムであって、
予約要求には、さらに、データ端末装置が指定したコンテンツデータのダウンロード条件が指定されており、
受信済みの予約要求を基礎として、コンテンツデータ毎のダウンロード条件を示す予約状況データを作成する予約状況データ作成部と、
予約状況データ作成部が作成した予約状況データを、データ端末装置に送信するデータ送信部とを備え、
これによって、同じコンテンツデータを同じダウンロード条件で受信することを希望するデータ端末装置からの予約要求を募集し、
データ端末装置からの予約要求により指定されたコンテンツデータおよびダウンロード条件を管理するDL条件管理部と、
DL条件管理部で管理されたダウンロード条件を基礎として、当該ダウンロード条件を保証する、コンテンツデータの送信タイミングを決定するスケジューリング部と、
スケジューリング部で決定された送信タイミングに従って、通信回線にコンテンツデータを送出するデータ送出部とをさらに備える。
【0029】
第20の発明は、第19の発明に従属しており、ダウンロード条件は、データ端末装置が指定したコンテンツデータが回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻である。
【0030】
第19および第20の発明によれば、サーバは、予約状況データをデータ端末装置に送信して、同じコンテンツデータを同じダウンロード条件で受信することを希望するデータ端末装置からの予約要求を募集することができるので、コンテンツデータをマルチキャスト、つまり、複数のデータ端末装置にコンテンツデータを同時に送出することが可能となり、これによって、通信回線の伝送帯域を効率的に使用することができる。
【0031】
第21の発明は、第20の発明に従属しており、データ端末装置からの予約要求を受け付けて、同じコンテンツデータを同じ制限時刻までに受信することを希望するデータ端末装置の数に応じて、当該コンテンツデータの送信に要する費用を決定する、受付処理部をさらに備える。
第21の発明によれば、同じコンテンツデータを同じ制限時刻までに受信することを希望するデータ端末装置の数に応じて、異なる費用が設定されるので、ユーザは、コンテンツデータを安く取得することが可能となる。
【0032】
第22の発明は、第21の発明に従属しており、受付処理部はさらに、データ端末装置からの予約要求に、予約状況データに示されていない制限時刻が指定されている場合には、現在時刻から当該制限時刻までの猶予時間に応じて、当該予約要求により指定されたコンテンツデータの送信に要する費用を決定する。
第22の発明によれば、猶予時間に応じて、異なる費用が設定されるので、ユーザは、コンテンツデータを安く取得することが可能となる。
【0033】
第23の発明は、第19の発明に従属しており、ダウンロード条件は、データ端末装置が予約要求により指定したコンテンツデータの送信に要する費用であって、
データ端末装置からの予約要求を受け付けて、同じコンテンツデータを要求するデータ端末装置の数に応じて、当該コンテンツデータの送信に要する費用を決定する、受付処理部をさらに備え、
データ送出部は、受付処理部により決定された費用が予め定められた値以下になった場合に、予約要求により指定されたコンテンツデータを通信回線に送出する。
第23の発明によれば、ユーザは、自分の希望する費用でコンテンツデータを取得することが可能となる。
【0034】
第24の発明は、第19の発明に従属しており、ダウンロード条件は、同じコンテンツデータを要求するデータ端末装置の数であって、
データ端末装置からの予約要求を受け付けて、同じコンテンツデータの受信を希望するデータ端末装置の数に応じて、当該コンテンツデータの送信に要する費用を決定する、受付処理部をさらに備え、
データ送出部は、受付処理部が受け付けた予約要求の数が予め定められた値以上になった場合に、予約要求により指定されたコンテンツデータを通信回線に送出する。
第24の発明によれば、データ端末装置の数に応じて、異なる費用が設定されるので、ユーザは、コンテンツデータを安く取得することが可能となる。
【0035】
第25の発明は、サーバが、データ端末装置からの予約要求で指定されたコンテンツデータを通信回線に送出して、当該データ端末装置に送信する方法であって、
予約要求には、さらに、データ端末装置が指定したコンテンツデータのダウンロード条件が指定されており、
受信済みの予約要求を基礎として、コンテンツデータ毎のダウンロード条件を示す予約状況データを作成する予約状況データ作成ステップと、
予約状況データ作成ステップで作成された予約状況データを、データ端末装置に送信するデータ送信ステップとを備え、
これによって、同じコンテンツデータを同じダウンロード条件で受信することを希望するデータ端末装置からの予約要求が募集され、
データ端末装置からの予約要求により指定されたコンテンツデータおよびダウンロード条件を管理するDL条件管理ステップと、
DL条件管理ステップで管理されるダウンロード条件を基礎として、当該ダウンロード条件を保証する、コンテンツデータの送信タイミングを決定するスケジューリングステップと、
スケジューリングステップで決定された送信タイミングに従って、通信回線にコンテンツデータを送出するデータ送出ステップとをさらに備える。
【0036】
第26の発明は、データ端末装置からの予約要求で指定されたコンテンツデータセットを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置に格納するために、複数の通信回線のいずれかに、サーバが送出するデータ伝送システムであって、
コンテンツデータセットは、互いに異なる複数のコンテンツデータを含んでおり、
予約要求には、さらに、データ端末装置が指定したコンテンツデータセットが回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻が指定されており、
サーバまたは通信回線のいずれかが、
データ端末装置からの予約要求により指定された制限時刻を管理する制限時刻管理部と、
制限時刻管理部で管理される制限時刻、および所定の通信情報の両方を基礎として、当該制限時刻を保証するコンテンツデータセットの送信タイミングと、複数の通信回線の中から最適なものとを決定する、スケジューリング部とを備え、
サーバが、スケジューリング部で決定された送信タイミングに従って、最適な通信回線に、コンテンツデータセットを送出するデータ送出部を備え、
回線終端装置が、複数の通信回線と接続されており、最適な通信回線上から受信したコンテンツデータセットから、予め定められた選別条件に合致するコンテンツデータのみを読み出して、データ端末装置に送信する。
【0037】
第27の発明は、第26の発明に従属しており、回線終端装置は、
複数の通信回線と接続されており、最適な通信回線から受信したコンテンツデータセットを格納するコンテンツ格納部と、
データ端末装置からの読み出し要求に応答して、コンテンツ格納部から、予め定められた選別条件に合致するコンテンツデータのみを読み出して、データ端末装置に送信するデータ送信部を備える。
第26および第27の発明によれば、不要なコンテンツデータが回線終端装置からデータ端末装置へと送信されなくなる。
【0038】
第28の発明は、第27の発明に従属しており、コンテンツデータセットに含まれる各コンテンツデータには、自身の属性を示す属性情報が付加されており、
回線終端装置は、データ端末装置に送信すべきコンテンツデータの属性に基づく選別条件が記述された選別条件リストを格納する選別条件リスト格納部をさらに備え、
データ送信部は、選別条件リスト格納部に格納された選別条件リストに従って、コンテンツ格納部からコンテンツデータを読み出して、データ端末装置に送信する。
【0039】
第28の発明によれば、各コンテンツデータの属性情報に基づく選別条件が設定されるので、不要な属性を持つコンテンツデータが回線終端装置からデータ端末装置へと送信されなくなる。
【0040】
第29の発明は、第28の発明に従属しており、選別条件リストは、ユーザがデータ端末装置に入力したキーワードを基礎として作成される。
第29の発明によれば、ユーザ好みのコンテンツデータのみを、データ端末装置に送信することが可能となる。
【0041】
第30の発明は、第27の発明に従属しており、回線終端装置は、予め定められたタイミングで、コンテンツ格納部に格納されたコンテンツデータセットを削除するデータ削除部をさらに備える。
【0042】
第31の発明は、第27の発明に従属しており、データ削除部は、コンテンツ格納部においてコンテンツデータセットを格納しうる記録可能容量が予め定められた基準記録可能容量よりも少なくなった時に、コンテンツデータセットを削除する。
【0043】
第32の発明は、第27の発明に従属しており、各コンテンツデータセットには、自身を削除するタイミングの基礎となる削除タイミング情報が付加されており、
データ削除部は、各コンテンツデータセットに付加された削除タイミング情報に従って、当該コンテンツデータセットを削除する。
【0044】
第30〜第32の発明によれば、コンテンツデータセットを回線終端装置が自動的に削除するので、コンテンツ格納部の記録領域がなくなることを防止することができる。
【0045】
第33の発明は、第26の発明に従属しており、回線終端装置は、
複数の通信回線と接続されており、最適な通信回線上から受信したコンテンツデータセットから、予め定められた選別条件に合致するコンテンツデータのみを格納するコンテンツ格納部と、
データ端末装置からの読み出し要求に応答して、コンテンツ格納部に格納されたコンテンツデータを読み出して、データ端末装置に送信するデータ送信部とを含む。
【0046】
第34の発明は、データ端末装置からの予約要求で指定されたコンテンツデータセットを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置に格納するために、複数の通信回線のいずれかに、サーバが送出するデータ伝送方法であって、
コンテンツデータセットは、互いに異なる複数のコンテンツデータを含んでおり、
予約要求には、さらに、データ端末装置が指定したコンテンツデータセットが回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻が指定されており、
サーバまたは通信回線のいずれかが、
データ端末装置からの予約要求により指定された制限時刻を管理する制限時刻管理ステップと、
制限時刻管理ステップで管理される制限時刻、および所定の通信情報の両方を基礎として、当該制限時刻を保証するコンテンツデータセットの送信タイミングと、複数の通信回線の中から最適なものとを決定する、スケジューリングステップとを備え、
サーバが、スケジューリングステップで決定された送信タイミングに従って、最適な通信回線に、コンテンツデータセットを送出するデータ送出ステップを備え、
回線終端装置が、複数の通信回線と接続されており、最適な通信回線上から受信したコンテンツデータセットから、予め定められたコンテンツデータのみを読み出して、データ端末装置に送信する。
【0047】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデータ伝送システムの全体構成を示す図である。図1において、データ伝送システムは、いくつかのデータ端末装置(以下、DTE(Data Terminal Equipment) と称す)1と、有線または無線の伝送路2と、回線終端装置(以下、DCE(Data Circuit terminating Equipment)と称す)3と、請求項における複数の通信回線の一例としての第1の通信回線4および第2の通信回線5と、コンテンツサーバ(以下、単にサーバと称する)6とを備えている。
【0048】
DTE1は、パーソナルコンピュータのように、ユーザにより操作される機器であって、サーバ6からダウンロードしたコンテンツデータCD(図4参照)の出力処理を行って、コンテンツデータCDが表す内容をユーザに与える。DTE1は、伝送路2により、DCE3と双方向のデータ通信が行えるように接続される。
【0049】
DCE3は、少なくとも1台の交換機41(後述)と接続されており、第1の通信回線4を通じて、サーバ6と、双方向のデータ通信を行う。また、DCE3は、好ましくは、有線の第1の通信回線4を通じて、電力を供給を受け、これによって、常時動作することができる。さらに、DCE3は、受信アンテナ53(後述)と接続されており、第2の通信回線5を通じて、サーバ6からデータを受信する。DCE3は、図2に示すように、処理ユニット31と、ユーザインタフェイス32と、回線インタフェイス33と、受信ユニット34と、コンテンツ格納部35とを備えている。
【0050】
以上のDTE1およびDCE3は、図1に示すように、ユーザ側(典型的には、ユーザの家屋)に設置される。なお、図1には、便宜上、1ユーザ分の機器(DTE1およびDCE3)しか示されていないが、データ伝送システムには、多数のユーザの機器が収容される。さらに、各ユーザの機器には、当該ユーザを特定するために一意な識別情報IDUSERが予め割り当てられる。本実施形態では、図示したDTE1およびDCE3の組み合わせには、識別情報IDUSERとして、α1 が割り当てられるとする。
【0051】
第1の通信回線4は、有線の公衆回線であって、それには、いくつかの交換機41が収容されている。複数の交換機41は、光ファイバ、より対線、または同軸ケーブルに代表される通信路で接続される。以上の第1の通信回線4は、各交換機41がルーティングを行うので、多数のDTE1に、異なるコンテンツデータCDを伝送することに適している。しかし、サーバ6が、第1の通信回線4を使って、同じコンテンツデータCDを多数のDTE1に同時に配信してしまうと、多数の通信路の伝送帯域が、当該コンテンツデータCDの伝送のために消費されるので、第1の通信回線4は、マルチキャスティングには適さない。
【0052】
第2の通信回線5は、本実施形態では、送信アンテナ51、人工衛星52および受信アンテナ53を含む衛星回線からなる。第2の通信回線5は、第1の通信回線4とは異なり、多数のDTE1に同じコンテンツデータCDを伝送する場合に、共通の伝送帯域を使えるので、マルチキャスティングに適している。しかし、第2の通信回線5の伝送帯域は、全DTE1によりシェアされるので、当該第2の通信回線5は、多数のDTE1に異なるコンテンツデータCDを送信することには適さない。なぜなら、第2の通信回線5上に、異なるコンテンツデータCDが送出されると、その伝送帯域がすぐに足りなくなるからである。なお、以上のDCE3、第1の通信回線4および第2の通信回線5が、図1に示すように、データ伝送網7を構成する。
【0053】
サーバ6は、各ユーザにコンテンツデータCDを提供する情報提供者側に設置されており、自身を一意に特定するための識別情報IDSERVERを予め有する。また、サーバ6は、少なくとも1台の交換機41と接続され、第1の通信回線4を通じて、DCE3と、双方向のデータ通信を行う。さらに、サーバ6は、送信アンテナ51と接続されており、第2の通信回線5を通じて、DTE1にデータを送信する。サーバ6は、図3に示すように、処理ユニット61と、回線インタフェイス62と、送信ユニット63と、コンテンツ格納部64と、送信先リスト格納部65と、課金リスト格納部66と、送信費用リスト格納部67と、送信初期費用リスト格納部68を備えている。
【0054】
コンテンツ格納部64は、図4に示すように、いくつかのコンテンツデータCDを格納する。各コンテンツデータCDは、動画データ、静止画データ、音声データ、図形データまたは文字データ、もしくはこれらの内の2つ以上の組み合わせから構成される。また、各コンテンツデータCDには、識別情報IDCDと、データサイズIDSとが付加される。識別情報IDCDは、コンテンツデータCDが格納されている格納場所(つまり、サーバ6のコンテンツ格納部64における記録領域)を、データ伝送システム内で一意に特定する。データサイズIDSは、コンテンツデータCDのサイズを示す。本実施形態では、図示したように、コンテンツデータCDA およびCDB が格納されるとする。また、コンテンツデータCDA には、識別情報IDCDとしてβ1 、およびデータサイズIDSとしてγ1 が付加され、コンテンツデータCDB には、識別情報IDCDとしてβ2 、データサイズIDSとしてγ2 が付加されるとする。
【0055】
送信先リスト格納部65は、請求項における制限時刻管理部およびDL条件管理部に相当しており、送信先リストLDESTを格納する。送信先リストLDESTは、図5に示すように、いくつかの単位レコードUR1 (図示は3つの単位レコードUR11〜UR13)から構成される。各単位レコードUR1 は、対象となるコンテンツデータCDのダウンロード条件を特定しており、より具体的には、ダウンロード条件番号(以下、DL条件番号と称す)NDL、識別情報IDCD、制限時刻LT、送信費用TC、少なくとも1つの識別情報IDUSER、および通信回線フラグFCIR の組み合わせである。DL条件番号NDLは、単位レコードUR1 を一意に特定する番号である。次に、識別情報IDCD、制限時刻LTおよび識別情報IDUSERについて説明する。送信先リストLDESTにおいて、識別情報IDCDは、ユーザが送信を希望するコンテンツデータCDを特定する。また、制限時刻LTは、ユーザにより指定され、当該ユーザが希望したコンテンツデータCDがDCE3のコンテンツ格納部35に格納されていなければならない時刻を示す。識別情報IDUSERは、送信先リストLDESTにおいては、特に、コンテンツデータCDの送信先を示す。また、送信費用TCは、コンテンツデータCDをサーバ6からDCE3に送信したときにユーザに課金される金額を示す。また、通信回線フラグFCIR は、対象となるコンテンツデータCDの送信に使う通信回線を示す。本実施形態では、通信回線フラグFCIR の値が1の場合には、第1の通信回線4を示し、それが0の場合には、第2の通信回線5を示すとする。
【0056】
また、図5には、具体例として、3つの単位レコードUR11〜UR13からなる送信先リストLDESTが示されている。単位レコードUR11には、識別情報IDCDとしてβ1 、制限時刻LTとして2月17日の18:00、ならびに、α2 〜α500 の合計499個の互いに異なる識別情報IDUSERが記述されている。α2 〜α500 は、図1には示さない別のユーザの機器に割り当てられた識別情報IDUSERである。なお、α1 は、単位レコードUR11には記述されない。したがって、コンテンツデータCDA は、2月17日の18:00までに、識別情報IDUSERにより特定される499台のDCE3に送信される。さらに、単位レコードUR11には、送信費用TCとして450円が記述されている。したがって、上記499台に送信される予定のコンテンツデータCDA は現在450円である。単位レコードUR12およびUR13は、上述の単位レコードUR11と同様の意味を持つので、その説明を省略する。なお、図5の例には、識別情報IDCDがβ2 である単位レコードUR1 が示されていないが、これは、コンテンツデータCDB の送信を希望するユーザが現時点ではいないことを示している。
【0057】
課金リスト格納部66は、課金リストLPAY を格納する。課金リストLPAY には、図6に示すように、識別情報IDUSER毎の課金情報IPAY が記述される。課金情報IPAY は、同じ組みの識別情報IDUSERで特定されるユーザが所定期間内に取得した全コンテンツデータCDの送信費用TCの合計金額を示す。なお、本実施形態では、説明の簡素化のため、課金情報IPAY は、送信費用TCの合計金額だけとして説明するが、ユーザが情報提供業者に支払わなければならない他の料金(コンテンツデータCDの著作権料等)が、当該合計金額に加算されていてもよい。
また、図6には、具体例として、識別情報IDUSERがα1 の課金情報IPAY (合計金額は1500円)を含む課金リストLPAY が示されている。なお、α1 以外の課金情報IPAY については、便宜上、図示および説明を省略する。
【0058】
送信費用リスト格納部67は、送信費用リストLTCを格納する。送信費用リストLTCには、図7に示すように、送信ユーザ数NUSER毎に、コンテンツデータCDを送信する時に要する送信費用TCが記述されている。本実施形態では、送信ユーザ数NUSERとして、送信ユーザ数NUSER1 〜NUSER5 が準備されており、送信ユーザ数NUSER1 は、1〜19人までの範囲である。送信ユーザ数NUSER1 の送信費用TC1 は550円と定められている。他の送信ユーザ数NUSER2 〜NUSER5 も図示した通りの範囲を示しており、それぞれに対応する送信費用TC2 〜TC5 は、図示した通りの価格に設定されている。
【0059】
送信初期費用リスト格納部68は、上述の送信費用TCの初期値を決定するために、送信初期費用リストLITC を格納する。送信初期費用リストLITC には、図8に示すように、猶予時間TM毎に、コンテンツデータCDを送信する時に要する送信初期費用ITCが記述されている。猶予時間TMとは、実質的に、予約要求RSTRをサーバ6が受信した時点から、当該予約要求RSTRにより指定された制限時刻LTまでの時間である。本実施形態では、猶予時間TMとして、猶予時間TM1 〜TM5 が準備されており、猶予時間TM1 は、0〜12時間までの範囲である。また、猶予時間TM1 の送信初期費用ITC1 は550円と定められている。他の猶予時間TM2 〜TM5 も図示した通りの時間範囲であり、それぞれに対応する送信初期費用ITC2 〜ITC5 は、図示した通りの価格に設定されている。
【0060】
以下、上記構成のデータ伝送システムにおいて、DTE1がコンテンツデータCDを取得するまでの通信手順を、図9および図10のシーケンスチャートを参照して説明する。まず、図9において、サーバ6は、DTE1からの要求(図示せず)に応答して、現在の送信先リストLDESTを基礎として、予約状況データDRSを作成する(ステップST1)。ステップST1は、請求項における予約状況データ作成部に相当しており、その詳細な処理手順は、図11に示される。図11において、サーバ6の処理ユニット61は、送信先リストLDEST(図5参照)の各単位レコードUR1 から、DL条件番号NDL、制限時刻LTおよび送信費用TCを取り出す(ステップST110)。次に、処理ユニット61は、必要な個数のダウンロード条件リスト(以下、DL条件リストと称す)LDLを作成する(ステップST120)。各DL条件リストLDLは、取り出されたDL条件番号NDLと、制限時刻LTと、送信費用TCとから構成されており、対象となるコンテンツデータCDのダウンロード条件を特定する。
【0061】
ステップST120の次に、処理ユニット61は、予約状況データDRSを作成する(ステップST130)。予約状況データDRSは、図12に示すように、DTE1側で、コンテンツデータCDのDL条件リストLDLを表示できるデータである。また、ユーザがDL条件番号NDLを指定した時に、DTE1が後述の予約要求RSTRを作成できるように、予約状況データDRSは作成される。これによって、ユーザは、自分の条件に合うDL条件リストLDLを簡単に指定することができる。さらに、ユーザの条件に合うDL条件リストLDLが無い場合があるので、予約状況データDRSは、ユーザがDTE1を操作して、コンテンツデータCDおよび制限時刻LTを指定できるように構成される。以上で、ステップST1の処理が終了する。
【0062】
ここで、今、処理ユニット61が図5に示す単位レコードUR11〜UR13を基礎として、予約状況データDRSを作成すると仮定する。この仮定下では、予約状況データDRSにDTE1が表示処理を行った場合、図12に示すように3つのDL条件リストLDL1 〜LDL3 がDTE1の画面上に表示される。DL条件リストLDL1 は、コンテンツデータCDA 用であって、そこには、制限時刻LTとして2月17日の18:00、および、送信費用TCとして450円が記述される。他のDL条件リストLDL2 およびLDL3 には、DL条件リストLDL1 と同様の情報が記述されるので、その説明を省略する。なお、図5の例では、識別情報IDCDがβ2 である単位レコードUR1 がないので、予約状況データDRSは、コンテンツデータCDB 用のDL条件リストLDLを含まない。
【0063】
以上の予約状況データDRSは、処理ユニット61から、回線インタフェイス62に転送され、さらに、当該回線インタフェイス62で、第1の通信回線4に適した形式に変換する変換処理を受けた後、図9に示すように、第1の通信回線4に送出される。このとき、回線インタフェイス62が請求項におけるデータ送出部に相当する。予約状況データDRSは、第1の通信回線4内のいくつかの交換機41を介して、DCE3の回線インタフェイス33により受信される。予約状況データDRSは、回線インタフェイス33により、元の形式に戻すための変換処理を受けた後、処理ユニット31を介して、ユーザインタフェイス32に転送される。ユーザインタフェイス32は、受け取った予約状況データDRSを、伝送路2に適した形式に変換する変換処理を行った後、当該伝送路2に送出する。予約状況データDRSは、伝送路2上を伝送され、DTE1により受信される(シーケンスSQ1)。
【0064】
DTE1は、予約状況データDRSの受信に応答して、予約要求作成を行う(ステップST2)。このとき、DTE1は、受信した予約状況データDRSを元の形式に戻した後、出力処理を行って、DL条件リストLDLを含む画面を表示する(図12参照)。これによって、ユーザは、コンテンツデータCD毎の予約状況を参照して、自分のダウンロード条件に合う制限時刻LTおよび送信費用TCを含むDL条件リストLDLを探すことができる。ユーザは、自分のダウンロード条件に合致するものを見つけた場合、そのDL条件番号NDLを指定する。この指定に応答して、DTE1は、図13(a)に示す予約要求RSTRを作成する。図13(a)において、予約要求RSTRは、ユーザがダウンロードを希望するコンテンツデータCDの送信を予約するための信号であって、少なくとも、識別情報IDTRと、識別情報IDSERVERと、識別情報IDUSERと、DL条件番号NDLとを含む。識別情報IDTRは、その信号が予約要求RSTRであることを特定する。識別情報IDSERVERは、予約要求RSTRの受信先(つまりサーバ6)を特定する。識別情報IDUSERは、予約要求RSTRの送信元(つまりDTE1)を特定する。DL条件番号NDLは、ユーザにより指定されたものであり、これによって、サーバ6は、ユーザが取得したいコンテンツデータCD、その制限時刻LTおよびその送信費用TCを特定することが可能となる。
【0065】
一方、ユーザは、自分の条件に合うDL条件リストLDLがない場合、DTE1を操作して、自分が取得したいコンテンツデータCDおよび制限時刻LTを指定する。この指定に応答して、DTE1は、図13(b)に示す予約要求RSTRを作成する。図13(b)の予約要求RSTRは、同図(a)のものと比較すると、DL条件番号NDLの代わりに、ユーザが取得したいコンテンツデータCDの識別情報IDCDおよび制限時刻LTが設定される点で相違する。
【0066】
以上の予約要求RSTRは、DTE1により伝送路2に適した形式に変換された後、図9のシーケンスSQ2に示すように、伝送路2に送出され、DCE3のユーザインタフェイス32(図2参照)により受信される。さらに、予約要求RSTRは、ユーザインタフェイス32で元の形式に変換するための変換処理を受けた後、処理ユニット31を介して、回線インタフェイス33に転送される。回線インタフェイス33は、受信予約要求RSTRを、第1の通信回線4に適した形式に変換する変換処理を行った後、当該第1の通信回線4に送出する。予約要求RSTRは、第1の通信回線4上を伝送され、サーバ6の回線インタフェイス62(図3参照)により受信される(シーケンスSQ2)。回線インタフェイス62は、受信予約要求RSTRを元の形式に戻すための変換処理を行った後、処理ユニット61のメモリ(図示せず)に転送する。
【0067】
処理ユニット61は、その識別情報IDTRをチェックすることにより、メモリ上に予約要求RSTRが格納されたことを認識する。さらに、処理ユニット61は、受信予約要求RSTRに、指定されたコンテンツデータCDをDTE1に送信可能な制限時刻LTが設定されているか否かを判断する(ステップST3)。ステップST3の詳細な処理手順は、図14に示される。図14において、処理ユニット61は、受信予約要求RSTR内の制限時刻LTが、過去の時刻を示しているか否かを判断する(ステップST31)。過去の時刻である場合の処理については後述する。一方、過去の時刻でない場合、処理ユニット61は、図13(c)に示す領域確保要求RSERを作成する(ステップST32)。図13(c)において、領域確保要求RSERは、コンテンツ格納部35(図2参照)の記録領域の確保を要求するための信号であって、少なくとも、識別情報IDRER と、識別情報IDUSERと、データサイズIDSとを含む。識別情報IDRER は、領域確保要求RSERであることを特定する。識別情報IDUSERは、記録領域を確保すべきDCE3を示しており、受信予約要求RSTRに設定されたものと同じである。データサイズIDSは、受信予約要求RSTRにより指定されたコンテンツデータCDのサイズであって、下記のようにして得られる。つまり、処理ユニット61は、受信予約要求RSTRを解析して、それが図13(a)の形式であれば、DL条件番号NDLを基礎として、送信先リストLDEST(図5参照)から識別情報IDCDを取得する。一方、受信予約要求RSTRが図13(b)の形式であれば、そこから識別情報IDCDを取得する。処理ユニット61は、このようにして取得した識別情報IDCDを使って、コンテンツ格納部64から、対象となるコンテンツデータCDのデータサイズIDSを取得する。処理ユニット61は、以上のようにして得られる識別情報IDER、識別情報IDUSERおよびデータサイズIDSから、領域確保要求RSERを作成する。
【0068】
領域確保要求RSERは、処理ユニット61から、回線インタフェイス62に転送された後、図9のシーケンスSQ3で示すように、第1の通信回線4の制御チャネルに送出される。ここで、制御チャネルとは、第1の通信回線4内の機器(交換機41やDCE3)を制御するために予め準備されている。なお、予約状況データDRSのように、最終的にDTE1により受信されるデータは、第1の通信回線4のデータチャネルを伝送される。領域確保要求RSERは、いくつかの交換機41を介して、所定の交換機41により受信される。所定の交換機41は、典型的には、DCE3の近くに設置されているものである。
【0069】
所定の交換機41は、受信領域確保要求RSERに応答して、領域確保指示ISERを作成する(ステップST4)。領域確保指示ISERは、DCE3に記録領域の確保を指示するための信号であって、少なくとも、図13(d)に示すように、識別情報IDIER と、受信領域確保要求RSERのものと同じ識別情報IDUSERおよびデータサイズIDSとを含む。識別情報IDIER は、領域確保指示ISERであることを特定する。作成された領域確保指示ISERは、第1の通信回線4の制御チャネルを通じて、所定の交換機41からDCE3、より具体的には回線インタフェイス33(図2参照)へと送信される(シーケンスSQ4)。なお、ステップST4において、所定の交換機41は、請求項における領域管理装置として働く。
【0070】
回線インタフェイス33は、受信領域確保指示ISERに変換処理(上述)を行った後、処理ユニット31に転送する。処理ユニット31は、領域確保指示ISERの受信に応答して、それによって指定されているデータサイズIDS分の記録領域をコンテンツ格納部35に確保させる(ステップST5)。その確保に成功すると、処理ユニット31は、肯定応答ASRDを作成する。肯定応答ASRDは、領域確保が成功したことを示す信号であって、図13(e)に示すように、少なくとも、当該信号を特定するための識別情報IDRDと、その送信元を特定する識別情報IDUSERと、その受信先としてのサーバ6の識別情報IDSERVERとを含む。以上の肯定応答ASRDは、処理ユニット31から、回線インタフェイス33を通じて、図9のシーケンスSQ5で示すように、第1の通信回線4の制御チャネルに送出される。その後、肯定応答ASRDは、第1の通信回線4を通じて、サーバ6の回線インタフェイス62(図3参照)により受信される(シーケンスSQ5)。なお、記録領域の確保が失敗した場合については後述する。
【0071】
回線インタフェイス62は、受信肯定応答ASRDに変換処理(前述)を行った後、処理ユニット61に転送する。処理ユニット61は、肯定応答ASRDの受信に応答して、受信完了通知ASRRを作成する(ステップST6)。受信完了通知ASRRは、予約要求RSTRの受信が成功したことを示す信号であって、図13(f)に示すように、少なくとも、識別情報IDRRと、識別情報IDUSERと、識別情報IDSERVERとを含む。識別情報IDRRは、受信完了通知ASRRであることを特定する。識別情報IDUSERは、受信完了通知ASRRの受信先(つまりDTE1)を特定する。識別情報IDSERVERは、受信完了通知ASRRの送信元(つまりサーバ6)を特定する。以上の受信完了通知ASRRもまた、予約状況データDRSと同様に回線インタフェイス62による変換処理を受けた後、第1の通信回線4に送出される(シーケンスSQ6)。その後、受信完了通知ASRRは、予約状況データDRSと同様にDCE3で処理された後、伝送路2上を伝送され、DTE1により受信される。
【0072】
DTE1は、受信完了通知ASRRの受信に応答して、受信完了出力処理を行う(ステップST7)。より具体的には、DTE1は、ステップST2で送信した予約要求RSTRがサーバ6により正常にステップST3およびST6の処理を受けたことを表すメッセージを画面上に表示して、ユーザに通知する。
【0073】
なお、図9には示していないが、処理ユニット61は、上記ステップST3おまたはST6の処理がなんらかの事情で正常に完了できなかった場合には、失敗通知を作成する。失敗通知は、ステップST31において、処理ユニット61により、受信予約要求RSTR内の制限時刻LTが、過去の時刻を示していると判断された場合に作成される(図14;ステップST33)。また、ステップST5において、DCE3は、記憶領域の確保が失敗すると、否定応答を作成して、肯定応答ASRDと同様の手順でサーバ6に送信する。上記否定応答を受信した場合にも、失敗通知は作成される。失敗通知は、受信完了通知ASRRと同様に、第1の通信回線4、DCE3および伝送路2を介して、DTE1により受信される。DTE1は、失敗通知の受信に応答して、今回送信した予約要求RSTRがサーバ6により正常にステップST3またはST6の処理を受けることができなかったことを表すメッセージを画面上に表示して、ユーザに通知する。
【0074】
また、以上のシーケンスSQ1〜SQ6の説明では、全ての下り信号、つまり、予約状況データDRS、領域確保要求RSER、領域確保指示ISERおよび受信完了通知ASRRの伝送には第1の通信回線4が使われていたが、第2の通信回線54が使われてもよい。ただし、各下り信号は、マルチキャスティングされないので、第1の通信回線4で送られることが好ましい。
【0075】
さて、ステップST7の処理以降、DTE1がコンテンツデータCDを取得するまでの通信手順を、図10のシーケンスチャートを参照して説明する。図10において、処理ユニット61は、予約要求受付処理を行う(ステップST8)。ステップST8は、請求項における受付部に相当し、その詳細な処理手順は図15に示される。図15において、まず、処理ユニット61は、受信予約要求RSTRにDL条件番号NDLがあるか否かを判断する(ステップST81)。DL条件番号NDLがある場合(図13(a)参照)、処理ユニット61は、送信先リストLDESTから、当該DL条件番号NDLが一致する単位レコードUR1 を取り出して、メモリに格納する(ステップST82)。次に、処理ユニット61は、受信予約要求RSTRから識別情報IDUSERを、メモリ上の単位レコードUR1 に追加した後、当該単位レコードUR1 内の識別情報IDUSERの総数(つまり、コンテンツデータCDの送信を予約しているユーザ数NUSER)を計数する(ステップST83)。
【0076】
次に、処理ユニット61は、送信費用リストLTC(図7参照)から、計数した総数NUSERに対応する送信費用TCを取り出す(ステップST84)。ここで、混同が生じないように、以下では、ステップST82で取り出された単位レコードUR1 に記述された送信費用TCを、現在の送信費用TCと称する。一方、ステップST84で送信費用リストLTCから得られた送信費用TCを、新送信費用TCと称する。
【0077】
次に、処理ユニット61は、現在の送信費用TCおよび新送信費用TCの大小を比較する(ステップST85)。現在の送信費用TCが新送信費用TC以下の場合、処理ユニット61は、無処理でステップST87を実行するが、そうでない場合には、ステップST86を実行する。つまり、新送信費用TCが現在の送信費用TCよりも安ければ、ユーザにメリットがあるとして、処理ユニット61は、新送信費用TCを選択して、メモリ上の単位レコードUR1 に送信費用TCとして書き込み(ステップST86)、その後、ステップST87に進む。ステップST87において、処理ユニット61は、メモリ上の単位レコードUR1 を送信先リスト格納部65に格納して、送信先リストLDESTを更新する。ステップST87が終了すると、処理ユニット61は図15の処理を終了する。
【0078】
ここで、単位レコードUR1 の更新処理(ステップST82〜ST86)の具体例を説明する。今、ステップST81の実行開始時点であるとし、今回の受信予約要求RSTRには、DL条件番号NDLとして1が、識別情報IDUSERとしてα1 が設定されているとする。さらに、ステップST82で、図5に示す単位レコードUR11が取り出されるとする。以上の仮定下では、ステップST83の実行後、図16(a)に示すように、単位レコードUR11には、α1 が追加され、合計500個の識別情報IDUSERが記述されることになる。したがって、ステップST84では新送信費用TCとして400円が取り出される。ゆえに、ステップST86の実行後、図16(b)に示すように、単位レコードUR11には、送信費用TCとして400円が書き込まれる。
【0079】
また、ステップST81の実行開始時点において、単位レコードUR11には、499個ではなく、10個の識別情報IDUSERがあり、当該単位レコードUR11の送信費用TCは550円であると仮定する。それ以外の条件は上述と同様とすると、たとえ、1つの識別情報IDUSERであるα1 が単位レコードUR11に新しく追加されたとしても、ステップST84で取得される新送信費用TC(つまり、550円)は、現在の送信費用TC(つまり、550円)に等しい。つまり、上記仮定下では、単位レコードUR11には、α1 が追加されるだけである。
以上のように、予約要求受付処理では、同じ条件(制限時刻LT、コンテンツデータCD)での送信を希望するユーザが増えれば増えるほど、送信費用TCが低くなるように更新される。
【0080】
また、図15のステップST81において、DL条件番号NDLが設定されていない場合(図13(b)参照)、処理ユニット61は、新しい単位レコードUR1 を作成するために、新しい単位レコードUR1 に一意なDL条件番号NDLを割り当てた後、受信予約要求RSTRから、識別情報IDCD、識別情報IDUSERおよび制限時刻LTを取得する(ステップST88)。次に、処理ユニット61は、ステップST89において、制限時刻LTと現在時刻との差、つまり、猶予時間TMを算出する。その後、処理ユニット61は、送信初期費用リストLTC(図8参照)から、算出した猶予時間TMに対応する送信初期費用ITCを、新しい単位レコードUR1 に書き込むべき送信費用TCとして取り出す(ステップST89)。これによって、必要な情報が揃ったこととなるので、処理ユニット61は、DL条件番号NDL、識別情報IDCD、制限時刻LT、送信費用TCおよび識別情報IDUSERをひとまとめにして、新しい単位レコードUR1 を作成する(ステップST810)。その後、処理ユニット61は、作成した単位レコードUR1 を送信先リスト格納部65に格納して、送信先リストLDESTを更新する(ステップST811)。ステップST87が終了すると、処理ユニット61は図15の処理を終了する。
【0081】
ここで、単位レコードUR1 の新規追加処理(ステップST88〜ST811)の具体例を説明する。今、ステップST81の実行開始時点であるとし、その時点で、送信先リストLDESTは図5の状態であるとする。また、今回の受信予約要求RSTRには、識別情報IDCDとしてβ1 、識別情報IDUSERとしてα1 、さらに制限時刻LTとして、2月15日の20:00が設定されているとする。また、現在時刻は2月14日の20:00とする。この仮定下では、猶予時間TMは24時間となるので、ステップST89では、送信初期費用ITCとして480円が取り出される。したがって、ステップST811の終了時点で、送信先リストLDESTには、図16(c)に示すような新しい単位レコードUR14が追加されることとなる。
【0082】
以上の新規追加処理では、受信予約要求RSTRに設定された制限時刻LTまでに時間的なゆとりがあるほど、つまり、猶予時間TMが長いほど、送信費用TCの初期値は安く設定される。猶予時間TMが長いと、他のユーザから同じ条件の予約要求RSTRがサーバ6に到着することが見込め、同じコンテンツデータCDを複数のユーザに同時に送信できる可能性が高くなるので、上記のように送信費用TCは安く設定される。
【0083】
また、図10に示すように、サーバ6の処理ユニット61は、コンテンツデータCDの送信タイミングを決定するためのスケジューリングを行う(ステップST9)。なお、スケジューリングは、便宜上、送信先リストLDESTの更新(ステップST8)の次に行うとして説明するが、これ以外にも、スケジューリングは予め定められた時間毎にも行われてもよい。ステップST9は、請求項におけるスケジューリング部に相当し、その詳細な処理手順は図17に示される。図17において、処理ユニット61は、送信先リストLDEST(図5参照)の中から、制限時刻LT−現在時刻<基準時間RTという第1の条件を満たす単位レコードUR1 を選択する(ステップST91)。ここで、基準時間RTは、単位レコードUR1 に記述された制限時刻LTまでに、サーバ6がコンテンツデータCDをDCE3に送信完了していることを保証できる時間に、予め定められた時間余裕を加算したものであって、第1の通信回線4の伝送帯域、第2の通信回線5の伝送帯域に代表されるパラメータを考慮して予め定められる。なお、以下の説明で、第1の条件を満たす単位レコードUR1 を、第1の集合と称する。
【0084】
次に、処理ユニット61は、第1の集合に含まれる単位レコードUR1 毎に、第1の通信回線4を使用するか、第2の通信回線5を使用するかを決定する(ステップST92)。ステップST92の詳細な処理手順は図18に示される。図18において、処理ユニット61は、第1の集合から、処理対象の単位レコードUR1 を1つ選択する(ステップST921)。次に、処理ユニット61は、処理対象の単位レコードUR1 におけるユーザ数NUSERが基準値VREF1を超えているか否かを判断する(ステップST922)。基準値VREF1は、単位レコードUR1 の条件でコンテンツデータCDのダウンロードを希望するユーザが極めて多いと判断するためのしきい値であって、第1の通信回線4および第2の通信回線5の双方の伝送帯域等のパラメータを考慮して予め定められる。
【0085】
上述したように、第2の通信回線5(衛星回線)はマルチキャスティングに適しており、送信ユーザ数が極めて多い場合には、当該第2の通信回線5を使う方がコンテンツデータCDを安く送信することができる。以上の観点から、処理ユニット61は、ユーザ数NUSERが基準値VREF1を超える場合には、第2の通信回線5を使って、処理対象単位レコードUR1 により指定されるコンテンツデータCDをDCE3に送信すると決定する。例えば、今、基準値VREF1を19とすると、送信ユニット61は、図19(a)に例示するように、0を値を持つ通信回線フラグFCIR を、当該単位レコードUR1 に設定する(ステップST923)。
【0086】
一方、処理ユニット61は、ステップST922において、ユーザ数NUSERが基準値VREF1を超えない場合には、処理対象単位レコードUR1 のユーザ数NUSERが基準値VREF2を超えているか否かを判断する(ステップST924)。基準値VREF2は、処理対象単位レコードUR1 の条件でコンテンツデータCDのダウンロードを希望するユーザが少ないと判断するためのしきい値であって、第1の通信回線4および第2の通信回線5の双方の伝送帯域等のパラメータを考慮して、少なくとも、上記基準値VREF1よりも小さい値に予め選ばれている。
【0087】
上述したように、第1の通信回線4(公衆回線)はマルチキャスティングに適しておらず、同じデータを少ないDTE1(つまり、ユーザ)に送信する場合には、そのビット当たりでは、第1の通信回線4の方が安く送信することができる。以上の点から、処理ユニット61は、ユーザ数NUSERが基準値VREF2を超えない場合には、第1の通信回線4を使って、処理対象の単位レコードUR1 により指定されるコンテンツデータCDを各ユーザに送信すると決定し、図19(b)に例示するように、1の値を持つ通信回線フラグFCIR を、当該処理対象単位レコードUR1 に設定する(ステップST925)。
【0088】
一方、処理ユニット61は、ステップST924において、ユーザ数NUSERが基準値VREF2を超える場合には、処理対象単位レコードUR1 に従って送信されるコンテンツデータCDのデータサイズIDSを、コンテンツ格納部64から取得し、当該データサイズIDSが基準サイズVREF3を超えているか否かを判断する(ステップST926)。基準サイズVREF3は、処理対象単位レコードUR1 の条件で送信されるコンテンツデータCDのサイズが大きいと判断するためのしきい値であって、第1の通信回線4および第2の通信回線5の双方の伝送帯域等のパラメータを考慮して予め定められる。
【0089】
ところで、第1の通信回線4において、コンテンツデータCDを送信するための伝送帯域は、第2の通信回線のそれと比較して大きくとることができる。以上の点から、処理ユニット61は、ユーザ数NUSERが基準値VREF2を超える場合であっても、ステップST926でデータサイズIDSが基準サイズVREF3を超えていると判断した場合には、ステップST925を実行する。逆の場合には、処理ユニット61は、ステップST923を実行する。
【0090】
ステップST923およびST925のいずれかが終了すると、つまり、通信回線フラグFCIR が設定されると、処理ユニット61は、ステップST927を実行する。つまり、処理ユニット61は、処理対象として未選択の単位ユニットUR1 があるか否かを判断する(ステップST927)。処理ユニット61は、未選択の単位レコードUR1 があると判断した場合、ステップST921に戻って、当該未選択の単位レコードUR1 のいずれかに対して、上述と同様の処理を行う。一方、処理ユニット61は、未選択の単位レコードUR1 がないと判断した場合には、図18の処理を終了する。
【0091】
図18の処理により、第1の集合に含まれる単位レコードUR1 毎に、第1の通信回線4を使うか、第2の通信回線5を使うかが決定される。しかしながら、上述したように、第2の通信回線5(衛星回線)は、多くのユーザに異なるデータを送信しようとすると、その伝送帯域がすぐに足りなくなる。したがって、ステップST92で、多くの単位レコードUR1 に、0の値を持つ通信回線フラグFCIR が割り当てられると、コンテンツデータCDの送信待ちが発生してしまい、その結果、当該コンテンツデータCDが制限時間LTまでにDCE3に格納されない場合が生じる。かかる状況を回避するために、処理ユニット61は、ステップST92の次に、第1の集合に含まれるすべての単位レコードUR1 について、コンテンツデータCDを制限時刻LTまでにDCE3に送信完了できるか否かを判断する(ステップST93)。ステップST93の処理は、通信回線フラグFCIR として1の値が各単位レコードUR1 が設定されている場合には、現在時刻を基準として、それにより特定されるコンテンツデータCDのサイズIDSと、第1の通信回線4の伝送帯域とから、当該コンテンツデータCDの送信完了時刻を概算できるので、算出した送信完了時刻と制限時刻LTとを比較することにより行われる。0の値を持つ通信回線フラグFCIR が設定された各単位レコードUR1 については、現在時刻を基準として、そのコンテンツデータCDのサイズIDSと、第2の通信回線5の伝送帯域とから、当該コンテンツデータCDの送信完了時刻が分かるので、算出した送信完了時刻と制限時刻LTとを比較することにより行われる。以上の処理により、処理ユニット61は、全てのコンテンツデータCDを制限時刻LTまでに送信完了できると判断した場合には、図17の処理を終了する。
【0092】
一方、処理ユニット61は、全てのコンテンツデータCDを制限時刻LTまでに送信できないと判断した場合には、各単位レコードUR1 毎に通信適性度VCRを求める(ステップST94)。なお、以下の説明で、コンテンツデータCDを制限時刻LTまでに送信できないと判断された単位レコードUR1 を、送信不可単位レコードUR1 と称する。通信適性度VCRは、1つの単位レコードUR1 が指定指定するコンテンツデータCDを、ステップST92で決定された第1の通信回線4または第2の通信回線5を使って送信することが適しているか否かを示す指標である。通信適性度VCRは、第1の通信回線4と第2の通信回線5とでは異なる方法で求められる。そのため、以下では、第1の通信回線4に対する通信適性度VCRを、通信適性度VCR1 と称し、第2の通信回線5に対する通信適性度VCRを、通信適性度VCR2 と称する。通信ユニット61は、単位レコードUR1 に1の値を持つ通信回線フラグFCIR が設定されている場合には、識別情報IDUSERのユーザ数NUSERが小さいほど、コンテンツデータCDのサイズIDSが大きいほど、さらに、現在時刻から制限時刻LTまでの猶予時間TMが大きいほど、高い値の通信適性度VCR1 を算出する。また、通信ユニット61は、単位レコードUR1 に通信回線フラグFCIR として0が設定されている場合には、ユーザ数NUSERが大きいほど、そのコンテンツデータCDのサイズIDSが小さいほど、さらに、現在時刻から制限時刻LTまでの猶予時間TMが大きいほど、高い値の通信適性度VCR2 を算出する。
【0093】
ステップST94の次に、処理ユニット61は、上記送信不可単位レコードUR1 の中から、現在時刻から制限時刻LTが最も近い単位レコードUR1 を基準単位レコードUR1 として選択する(ステップST95)。さらに、処理ユニット61は、第1の集合において、送信不可単位レコードUR1 に属さないものから、第2の条件を満たす1つを、候補単位レコードUR1 として選択する(ステップST96)。第2の条件とは、基準単位レコードUR1 よりも、制限時刻LTが現在時刻に近く、同じ通信回線フラグFCIR が設定されており、かつ通信適性度VCRが低いという条件である。
【0094】
次に、処理ユニット61は、候補単位レコードUR1 で特定されるコンテンツデータCDを、別の通信回線(つまり、現在設定されていないフラグFCIR で特定される通信回線)で送信することで、基準単位レコードUR1 で特定されるコンテンツデータCDが制限時刻LTまでに送信完了するか否かを判断する(ステップST97)。ステップST97の処理を具体的に説明する。候補単位レコードUR1 で特定されるコンテンツデータCDをサーバ6からDCE3まで送信するために要する送信時間は、当該コンテンツデータCDのサイズIDSと、第1の通信回線4の伝送帯域または第2の通信回線5の伝送帯域とから算出することができる。したがって、基準単位レコードUR1 の送信完了時刻ETは、現在時刻を基準として、ステップST93で概算された送信時間から得ることができる。さらに、基準単位レコードUR1 の送信完了時刻ETから、候補単位レコードUR1 のために算出した送信時間を減算すると、候補単位レコードUR1 で特定されるコンテンツデータCDを別の通信回線で送信した場合において、基準単位レコードUR1 で特定されるコンテンツデータCDがDCE3に到着している新しい送信完了時刻ETを概算することができる。処理ユニット61は、概算により得た新しい送信完了時刻ETが、基準単位レコードUR1 の制限時刻LTよりも早ければ、当該基準単位レコードUR1 の制限時刻LTを保証できるとして、候補単位レコードUR1 の通信回線フラグFCIR の現在の値を別の値に変更する(ステップST98)。一方、処理ユニット61は、新しい送信完了時刻が、基準単位レコードUR1 の制限時刻LTよりも早くなければ、当該基準単位レコードUR1 そのものの通信回線フラグFCIR の現在の値を別の値に変更する(ステップST99)。以上のステップST98またはST99が終了すると、処理ユニット61は、ステップST93に戻り、上述した処理を繰り返し行う。
【0095】
ここで、上記ステップST94〜ST99の処理を、図20を参照して模式的に説明する。ステップST93により送信完了できないと判断された時、同じ通信回線フラグFCIR を持つ単位レコードUR1i、UR1j、UR1k、UR1l、UR1mが以下のような関係にあるとする。つまり、5個の単位レコードUR1i〜UR1mは、図20(a)の時間軸tに示すような制限時刻LTi 〜LTm を持つとする。さらに、単位レコードUR1i〜UR1mで指定されるコンテンツデータCDの送信完了時刻ETi 〜ETm も、時間軸tに示されている。このような状況では、送信完了時刻ETk およびETl が、制限時刻LTk およびLTl よりも後であるから、単位レコードUR1kおよびUR1lが、送信不可単位レコードUR1 として選択される。また、図20(a)には、単位レコードUR1i〜UR1mの通信適性度VCRi 〜VCRm も示されている。
【0096】
以上の状況では、ステップST95では、基準単位レコードUR1 として、単位レコードUR1kが選択され、ステップST96では、候補単位レコードUR1 として、単位レコードUR1jが選択される。そして、ステップST97において、単位レコード1jのコンテンツデータCDを別の通信回線で送信すれば、基準単位レコードUR1kの制限時刻LTk を保証できるか否かが判断され、保証できるのであれば、ステップST98において、図20(b)に示すように、単位レコードUR1jのコンテンツデータCDを別の通信回線に送出できるように、通信回線フラグFCIR が別の値に変更される。
【0097】
さて、再度図10を参照する。サーバ6の処理ユニット61は、コンテンツデータCDを送信し、ユーザに課金するために、データ送出・課金処理を行う(ステップST10)。なお、データ送出・課金処理は、便宜上、スケジューリング(ステップST9)の次に行うとして説明するが、これ以外にも、予め定められた時間毎にも行われてもよい。ステップST10は、請求項におけるデータ送出部に相当しており、その詳細な処理手順は図21に示される。図21において、処理ユニット61は、まず、送信先リストLDESTから、通信フラグFCIR が設定され、かつ現在時刻に最も近い制限時刻LTが設定された単位レコードUR1 (以下、送信対象単位レコードUR1 と称する)を選択する(ステップST101)。次に、処理ユニット61は、コンテンツ格納部64から、送信対象単位レコードUR1 内の識別情報IDCDと同じものが付加されたコンテンツデータCDを取り出す(ステップST102)。さらに、処理ユニット61は、送信対象単位レコードUR1 内の識別情報IDUSERを取り出す(ステップST103)。
【0098】
次に、処理ユニット61は、図13(g)に示す送信データTDを作成する(ステップST104)。図13(g)において、送信データTDは、識別情報IDTDと、識別情報IDCDと、識別情報IDUSERと、識別情報IDSERVERと、コンテンツデータCDとを含む。識別情報IDTDは、送信データTDであることを特定する。識別情報IDCDは、送信対象単位レコードUR1 に設定されているものである。識別情報IDUSERは、送信データTDの受信先、つまり送信対象単位レコードUR1 に設定されているものである。識別情報IDSERVERは、送信データTDの送信元(つまりサーバ6)を特定する。コンテンツデータCDは、ステップST102で取り出されたものである。
【0099】
ステップST104が完了すると、処理ユニット61は、送信対象単位レコードUR1 に設定された通信回線フラグFCIR の値をチェックする(ステップST105)。そして、処理ユニット61は、通信回線フラグFCIR が1であれば、ステップST104で作成した送信データTDを回線インタフェイス62(図3参照)に転送する。そして、回線インタフェイス62は、受信した送信データTDに対して変換処理を行った後、図11のシーケンスSQ7に示すように、第1の通信回線4に適した形式の送信データTDを当該第1の通信回線4に送出する(ステップST106)。
【0100】
一方、ステップST105において、通信回線フラグFCIR が0であれば、作成された送信データTDは、送信ユニット63に転送され、さらに、そこで変換処理された後、第2の通信回線5に送出される(ステップST107)。なお、第2の通信回線5に送出された送信データTDについては、便宜上、その図示を省略する。
【0101】
ステップST106およびST107のいずれかが終了すると、処理ユニット61は、課金処理を行う。より具体的には、処理ユニット61は、課金リスト格納部66(図6参照)にアクセスして、送信対象単位レコードUR1 に設定された識別情報IDUSERおよび課金情報IPAY の組みを、課金リストLPAY から取り出す(ステップST108)。そして、処理ユニット61は、取り出した課金情報IPAY のそれぞれに、送信対象単位レコードUR1 の送信費用TCを加算し(ステップST109)、これによって、課金情報IPAY を更新する。その後、処理ユニット61は、課金リスト格納部66にアクセスして、更新後の課金情報IPAY および識別情報IDUSERを課金リストLPAY に登録する(ステップST1010)。これによって、今回送信したコンテンツデータCDの送信費用TCが課金される。
【0102】
ステップST1010の終了後、処理ユニット61は、今回の送信対象単位レコードUR1 を、送信先リストLDESTから削除し(ステップST1011)、その後、未選択の送信対象単位レコードUR1 があるかないかを判断して(ステップST1012)、あれば、ステップST101に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、未選択の送信対象単位レコードUR1 がなければ、処理ユニット61は、ステップST10を終了する。
【0103】
以上の送信データTDは、ステップST106で第1の通信回線4に送出された後、いくつかの交換機41を介して、DCE3の回線インタフェイス33により受信される。回線インタフェイス33は、第1の通信回線4に適した形式の送信データTDを元の形式に戻した後に、処理ユニット31に転送する。処理ユニット31は、送信データTDの受信に応答して、データ格納処理を行う(ステップST11)。ステップST11の詳細な処理手順は図22に示される。図22において、処理ユニット31は、受信した送信データTDの内、少なくとも、識別情報IDCDとコンテンツデータCDとを、コンテンツ格納部35における所定の記録領域に格納する(ステップST111)。ここで、所定の記録領域とは、ステップST5において確保されたものである。
【0104】
次に、処理ユニット31は、格納完了通知ASCDを作成する(ステップST112)。格納完了通知ASCDとは、予約要求RSTRにより送信要求したコンテンツデータCDの格納が完了した旨を通知するためのデータである。ここで、格納完了通知ASCDは、典型的には、HTML(Hyper Text Markup Language)形式のデータまたは電子メールである。なお、HTML形式のデータを作成するには、DCE3は、WWWサーバとしての機能を有する必要がある。また、電子メールを作成するには、DCE3は、メールサーバとして機能する必要がある。また、DCE3が、HTML形式および電子メールの両方の方法で格納完了通知ASCDを作成することができる場合には、当該DCE3には、ユーザの操作により、またはデフォルトで、いずれかの方法で格納完了通知ASCDが送信されるかが設定される必要がある。
【0105】
ステップST112の次に、処理ユニット31は、DTE1の電源がオンか否かを判断して(ステップST113)、オンであれば、作成した格納完了通知ASCDを、ユーザインタフェイス32に転送する。ユーザインタフェイス32は、受信した格納完了通知ASCDを、伝送路2に適した形式に変換する変換処理を行った後、当該伝送路2に送出する(ステップST114)。格納完了通知ASCDは、伝送路2上を伝送され、DTE1により受信される(シーケンスSQ8)。
【0106】
ところで、送信データTDは、第1の通信回線4上だけでなく、ステップST107が実行された場合には、第2の通信回線5上を伝送されてくる。より具体的には、サーバ6は、予め定められたマルチキャストアドレスを、今回の送信データTDを受信すべきDCE3に通知する。その後、サーバ6は、送信データTD(図13(g)参照)の識別情報IDUSERとして、マルチキャストアドレスが設定された送信データTDを作成する。かかる送信データTDは、サーバ6の送信ユニット63から、送信アンテナ51、人工衛星52および受信アンテナ53を介して、マルチキャストアドレスが通知されたDCE3の受信ユニット34によってのみ受信される。受信ユニット34は、第2の通信回線5に適した形式の送信データTDを元の形式に戻した後に、処理ユニット31に転送する。処理ユニット31は、この場合にも、送信データTDの受信に応答して、上述と同様のデータ格納処理を行う。ただし、第2の通信回線5に送信データTDが送出されると、データ伝送システムに収容される全てのDCE3に到着することとなるので、処理ユニット31は、通知されたマルチキャストアドレスを持っているもののみが送信データTDにデータ格納処理を行い、それ以外の識別情報IDUSERが設定されているものは廃棄する必要がある。
【0107】
DTE1は、格納完了通知ASCDの受信に応答して、サーバ6に要求したコンテンツデータCDが格納された旨を表すメッセージを表示する(ステップST12)。これによって、ユーザは、コンテンツデータCDがDCE3に到着していることを認識し、これ以降、当該コンテンツデータCDを参照することが可能となる。ユーザは、自分の都合の良い時に、DTE1を操作して、今回参照したいコンテンツデータCDを指定する。この指定に応答して、DTE1は、読み出し要求RSROを作成する(ステップST13)。読み出し要求RSROは、ユーザにより指定されたコンテンツデータCDを、コンテンツ格納部35から読み出すようにDCE3に要求するための信号である。
【0108】
以上の読み出し要求RSROは、DTE1により伝送路2に適した形式に変換された後、図10のシーケンスSQ9に示すように、伝送路2に送出され、DCE3のユーザインタフェイス32(図2参照)により受信され、さらに、元の形式に戻された後に、処理ユニット31に転送される。処理ユニット31は、読み出し要求RSROの受信に応答して、コンテンツ格納部35から、今回指定されたコンテンツデータCDを読み出して、ユーザインタフェイス32に転送する。ユーザインタフェイス32は、受け取ったコンテンツデータCDを、伝送路2に適した形式に変換した後、図10のシーケンスSQ10に示すように、当該伝送路2を介して、DTE1に送信する(ステップST14)。DTE1は、受信したコンテンツデータCDを元の形式に戻した後、その出力処理を行い(ステップST15)、これによって、当該コンテンツデータCDが表す内容をユーザに出力する。
【0109】
ところで、図22のステップST113において、処理ユニット31がDTE1の電源がオフであると判断した場合には、当該電源がオンになるまで、作成した格納完了通知ASCDを保持する(ステップST115)。そして、処理ユニット61は、電源がオンになったことを検出した時に、上記と同様の格納完了通知ASCDを、ユーザインタフェイス32および伝送路2を介して、DTE1に送信する。以降、DTE1およびDCE3の間で、ステップST12〜ST15の処理が行われる。
【0110】
以上説明したように、第1の実施形態に係るデータ伝送システムでは、サーバ6は、マルチキャストに不向きな第1の通信回線4、およびそれに適した第2の通信回線5のいずれかに送信データTDを送出することができる。この条件下で、サーバ6は、ステップST9を行って、第1の通信回線4および第2の通信回線5の状態、ユーザ数NUSER、およびデータサイズIDSを含む通信情報、ならびに制限時刻LTの双方に基づいて、送信データTDの送信に適した通信回線を選択する。したがって、サーバ6は、同じコンテンツデータCDを多くのユーザに送信する場合には、基本的に、第2の通信回線5を選択できるようになるので、より低コストでユーザにデータ配信できるようになる。逆に、ユーザ側から観ても、より低コストでコンテンツデータCDを取得することができるようになる。以上のように、第1の実施形態によれば、従来のデータ伝送システムと比較して、コストパフォーマンスの高いデータ配信が可能なデータ伝送システムを提供することが可能となる。
【0111】
ところで、特開平10−41976号公報には、複数の端末間を結ぶ複数の通信回線の中から、送信データのサイズに応じて、1つの通信回線を選択する方法が開示されている。したがって、従来の技術の欄で引用した特開平8−140081号公報のデータ伝送システム(以下、従来のデータ伝送システムと称す)と、上記通信回線選択方法との組み合わせと、第1の実施形態に係るデータ伝送システムとの違いについて議論が生じる可能性がある。しかし、従来のデータ伝送システムと通信回線選択方法との組み合わせでは、まず、データの送信時刻が決定された後に、当該データを送信するための通信路が選択されることになる。このような制御では、さほど送信先(ユーザ数)が多くない第1のデータを、マルチキャストに適した通信回線で送信中に、送信先が非常に多い第2のデータを送信しなければならない状況になった場合に、当該マルチキャストに適した通信回線を使えないので、当該第2のデータの送信には他の通信回線が使わざるをえなくなる。つまり、第2のデータは、相対的にマルチキャストに不向きな通信回線で送信されることとなるので、複数の通信回線が有効利用されないということが起こる。
【0112】
しかしながら、第1の実施形態のデータ伝送システムは、スケジューリング(ステップST9)により、第1の条件を満たす各単位レコードUR1 に対して、制限時刻LTおよび上記通信情報の両方を基礎として、送信データTDの送信タイミング、およびその伝送に使用する通信回線を決定する。具体的には、ステップST921〜ST926により、各単位レコードUR1 毎に、送信ユーザ数NUSERおよび送信データサイズIDSに基づいて、データ伝送に使用する通信回線が仮に決定される。かかる仮決定だけでは、上述のような第1および第2のデータと同様の状況、つまり、先にマルチキャストされたデータのせいで、本来はマルチキャストされるべきであるのに、マルチキャストできないデータが生じうるので、本データ伝送システムは、通信適性度VCRを使って、仮決定された通信回線を別の通信回線に変更する処理を行う(ステップST94〜ST99参照)。これによって、第1の通信回線4および第2の通信回線5が有効に利用、つまり通信トラフィックの平滑化を図ることができると共に、各ユーザが指定した制限時刻LTを保証することが可能となる。
【0113】
また、第1の実施形態によれば、サーバ6は、予約状況データDRSを使って、各コンテンツデータCDの予約状況およびダウンロード条件をユーザに提供すると共に、同じダウンロード条件でコンテンツデータCDの送信を希望するユーザを募集する。ユーザが自分の希望に合致したダウンロード条件を見つけた場合には、DTE1は、DL条件番号NDLを含む予約要求RSTRを作成して送信する。予約要求RSTRの受信に応答して、サーバ6は、単位レコードUR1 を更新する。このとき、サーバは、同じダウンロード条件のユーザが多くなればなるほど、コンテンツデータCDの送信費用TCが安くなるように、単位レコードUR1 を更新する。このように、ユーザは、先にコンテンツデータCDの送信を希望したユーザの予約要求RSTRに相乗りすることによって、より低コストで当該コンテンツデータCDを取得できる。
【0114】
また、ユーザは、自分の希望に合致したダウンロード条件を見つけることができなかった場合であっても、制限時刻LTを未来に設定すればするほど、サーバ6は、安い送信費用TCが設定された単位レコードUR1 を作成する。これによっても、ユーザは、より安くコンテンツデータCDを取得することができる。
【0115】
なお、以上の第1の実施形態では、ダウンロード条件の例として、制限時刻LTを例に挙げて説明した。しかしながら、ダウンロード条件は送信費用TCおよび送信ユーザ数NUSERであってもよい。前者の場合、図17のスケジューリング処理におけるステップST91において、第1の条件を満たす単位レコードUR1 として、それぞれに設定された送信費用TCが予め定められた値以下になったものが選択された後に、ステップST92以降の処理が行われる。また、後者の場合、図17のステップST91において、第1の条件を満たす単位レコードUR1 として、それぞれに設定された送信ユーザ数NUSERが予め定められた値以上になったものが選択された後に、ステップST92以降の処理が行われる。
【0116】
また、以上の第1の実施形態では、処理ユニット61は、図13(b)に示す予約要求RSTRを受信した場合、図15のステップST88〜ST811を実行して、新しい単位レコードUR1 を作成して、送信先リストLDESTに追加するとして説明した。しかしながら、これに限らず、新たに作成した単位レコードUR1 と比較して、下記の第3の条件を満たす単位レコードUR1 が送信先リストLDESTに既に存在するのであれば、単位レコードUR1 の統合処理が行われても良い。第3の条件を満たす単位レコードUR1 とは、新しい単位レコードUR1 の制限時刻LTおよび送信費用TCと比較して、より早い制限時刻LTを有しており、より安い送信費用TCが設定されており、さらに、同じコンテンツデータCDを指定しているものである。この場合、上記統合処理において、新しい単位レコードUR1 の識別情報IDUSERが、第3の条件を満たす単位レコードUR1 に記述されると共に、その送信費用TCも更新される。以上の統合処理は、ユーザが設定した制限時刻LTよりも早くDCE3にコンテンツデータCDが格納される分には、当該ユーザにデメリットを要求せず、むしろ、ユーザがより安くコンテンツデータCDをダウンロードできるという点でメリットがある。
【0117】
さらに、同一のコンテンツデータCDに対する単位レコードUR1 が送信先リストLDESTに複数存在する場合に、処理ユニット61は、下記のような処理をしても良い。つまり、処理ユニット61は、制限時刻LTが現在時刻に近い方の単位レコードUR1 に、他方の単位レコードUR1 よりも安い送信費用TCが設定されている場合にも、上述と同様の統合処理をしてもよい。
【0118】
また、第1の実施形態においては、DCE3は、DTE1からの読み出し要求RSROに応答して、コンテンツデータCDを当該DTE1に送信するとだけ説明した。しかしながら、送信後直ちに、または予め定められた時間の経過後、処理ユニット31は、コンテンツデータCDをコンテンツ格納部35から削除してもよい。また、処理ユニット31は、たとえ、DTE1からの読み出し要求RSROが送信されてこなくとも、コンテンツデータCDをコンテンツ格納部35に格納してから、予め定められた時間の経過後、当該コンテンツデータCDを削除するようにしてもよい。以上のようなコンテンツデータCDの削除タイミングは、サーバ6が送信データTDに付加することによりDCE3に対して指定したり、DCE3に予め登録されていたりする。
【0119】
また、第1の実施形態においては、図10のシーケンスSQ8に示すように格納完了通知ASCDはDCE3によりDTE1に送信されていたが、サーバ6が送信データTDの送信後、同様の格納完了通知ASCDをDTE1に送信してもよい。
また、第1の実施形態では、図9のシーケンスSQ1に示すように、予約状況データDRSは、DCE3を通じて、DTE1に送信されていた。しかし、これに限らず、ユーザは、DCE3に接続されていないDTEを操作して、予約状況データDRSを参照し、当該DTEから予約要求RSTRを送信するようにしてもよい。ただし、この場合であっても、コンテンツデータCDはDCE3に格納されるので、予約要求RSTRには、DCE3の識別情報IDUSERが設定される必要がある。
【0120】
また、第1の実施形態では、サーバ6が、送信先リスト格納部65、課金リスト格納部66、送信費用リスト格納部67および送信初期費用リスト格納部68を備えているとして説明した。しかし、これに限らず、サーバは単に、予約状況データDRSの作成および送出、ならびにコンテンツデータCDの送出だけを行い、その他の処理については、データ伝送網7内の収容される他の機器、または、データ伝送網7に接続される他のサーバが行うようにしてもよい。
【0121】
また、DCE3は、DTE1だけでなく、電話および/またはファクシミリが接続可能に構成されていてもよい。この場合、DCE3は、第1の通信回線4等を伝送されてくる電話用の音声データおよび/またはファクシミリ用の文字データに付加されたサービスクラス等の情報を参照して、送信データTDや予約状況データDRSよりも優先的に、リアルタイム性が要求される音声データおよび/または文字データを電話および/またはファクシミリに振り分ける。
【0122】
また、第1の実施形態では、処理ユニット61は、単位ユニットUR1 毎に、送信タイミングとして、制限時刻LTが現在時刻に近い順番で、それにより指定されたコンテンツデータCDを送信すると説明した。しかし、これに限らず、処理ユニット61は、送信タイミングとして、各単位ユニットUR1 が指定するコンテンツデータCDの送信時刻を決定してもよい。ただし、この場合であっても、制限時刻LTを保証できる送信時刻が決定される。
【0123】
また、第1の実施形態では説明を簡素化する観点から、各コンテンツデータCDは、識別情報IDCDおよびデータサイズIDSが付加された状態で、コンテンツ格納部64に格納されるとして説明した。しかし、これに限らず、コンテンツ格納部64にはコンテンツデータCDのみを格納しておき、処理ユニット61が、送信データTDを作成するときに、一意な識別情報IDCDをそれに割り当てて付加するようにしてもよい。
【0124】
また、第1の実施形態では、DCE3からDTE1には、1つのコンテンツデータCDが送信されるとして説明した。しかし、これに限定されず、DCE3は、読み出し要求RSROにより指定されたコンテンツデータCDと、読み出し要求RSROにより指定されていない別のコンテンツデータCDとを組み合わせて、DTE1に送信してもよい。このような複数のコンテンツデータCDを組み合わせて送ることにより、以下のような応用が可能となる。例えば、DTE1は、ユーザが観たい映画を表すコンテンツデータCDの読み出し要求RSROをDCE3に送信すると仮定する。かかる読み出し要求RSROに応答して、DCE3は、ユーザにより要求された映画のコンテンツデータCDと、ユーザにより要求されていない広告を表すコンテンツデータCDとを組み合わせてDTE1に送信し、これによって、DTE1は、映画および広告の双方を自身の画面上に表示することができる。
【0125】
また、第1の実施形態では、コンテンツデータCDは、動画データ、静止画データ、音声データ、図形データまたは文字データ、もしくはこれらの内の2つ以上の組み合わせとして説明した。しかし、これに限らず、コンテンツデータCDには、自身が表す内容(文字等)を変更するためのプログラムが付加されていてもよい。これにより、DTE1は、プログラムの指示に基づいて、自身の画面上に表示すべき内容(文字等)を変更することが可能となる。より具体的には、プログラムが、第1の時間帯では「A」というアルファベットを表示するように記述されており、また、第1の時間帯とは別の第2の時間帯では「B」というアルファベットを表示するように記述されているとする。この仮定下では、DTE1は、プログラムを実行して、第1の時間帯では「A」を表示し、第2の時間帯では「B」を表示する。
【0126】
他の例として、DTE1は、ユーザがブラウズしたいWEBページ(ホームページ)を表すコンテンツデータCDの読み出し要求RSROをDCE3に送信すると仮定する。DCE3は、ユーザにより要求されたWEBページのコンテンツデータCDと、ユーザにより要求されていないバナー広告(または広告へのリンク情報)を表すコンテンツデータCDとを組み合わせてDTE1に送信し、これによって、DTE1は、WEBページおよびバナー広告(広告へのリンク)の双方を自身の画面上に表示することができる。その結果、情報提供者は、広告収入を得ることが可能となる。
【0127】
また、第1の実施形態では、DTE1が、有料のコンテンツデータCDをDCE3を介して取得する場合について説明した。しかしながら、データ伝送システムには、無料のコンテンツデータを格納しているサーバも収容される。かかる無料のコンテンツデータのサーバは、特に、第1の実施形態のようなスケジューリングおよび課金を行う必要性がなく、DTE1が要求した無料コンテンツデータを、単純にDCE3を介して当該DTE1に送信すればよい。この場合、DCE3は、DTE1が同じ無料コンテンツデータを要求した頻度を計算する。さらに、DCE3は、第1の通信回線4の通信トラフィックが低い時に、要求頻度が高い無料コンテンツデータがサーバにおいて更新されているかどうかを問い合わせる。サーバは、かかる問い合わせに応答して、コンテンツデータが更新されている場合には、その最新のコンテンツデータをDCE3に送信する。DCE3は、受信した最新のコンテンツデータを、コンテンツ格納部35に格納する。このように、DCE3がDTE1の送信要求とは無関係に自律的に、新しい無料コンテンツデータを取得するキャッシュ処理を行っても良い。DTE1は基本的にユーザが電源を入れたり切ったりするのに対して、DCE3は常時電源がオンになっているため、当該DCE3は、以上のキャッシュ処理を自発的に行うことが可能になる。
【0128】
また、上記キャッシュ処理において、DCE3が通信トラフィックが低いことを知る方法としては、下記のものがある。まず、DCE3が第1の通信回線4の交換機41に現在のトラフィックを問い合わせ、現在のトラフィックが予め定められた基準値よりも低いか否かを判断する方法がある。また、第1の通信回線41の交換機41が現在のトラフィックをDCE3に通知し、当該DCE3は、通知されたトラフィックが上記基準値よりも低いか否かを判断する方法がある。他にも、一般的に、第1の通信回線4の通信トラフィックは深夜から明け方の時間帯に落ちることがよく知られている。第3の方法として、かかる時間帯に含まれる時刻が、DCE3におけるタイマーに予め設定されており、当該DCE3は、タイマーに設定された時刻になると、キャッシュ処理を行う。
【0129】
さらに、キャッシュ処理が行われる場合には、コンテンツ格納部35の記録領域は複数の部分記録領域に分割されている方が好ましい。さらに、ある部分記録領域は、有料のコンテンツデータCDを格納するために割り当てられ、また、他の部分記録領域は、キャッシュ処理によりDCE3が取得した無料のコンテンツデータを格納するために割り当てられる。これにより、キャッシュ処理を行ったがために、有料のコンテンツデータCDを格納する記録領域がなくなることを防止することができる。
【0130】
そして、DCE3は、DTE1から送信要求を受信した場合、当該送信要求で指定された当該コンテンツデータが上記他の部分記録領域に格納されているか否かを判断する。DCE3は、コンテンツデータが他の部分記録領域に格納されている場合、サーバにはアクセスせずに、当該コンテンツデータを読み出して、DTE1に送信する。以上のようなキャッシュ処理により、DTE1は、送信要求を送信する前に、既にDCE3に格納されているコンテンツデータを得ることができるので、ユーザは欲しいコンテンツデータを素早く得ることができる。加えて、キャッシュ処理は通信トラフィックが低い時に行われるので、第1の通信回線4の通信トラフィックを時間に対して平滑にすることが可能になると共に、当該第1の通信回線4の伝送効率を高めることが可能となる。
【0131】
また、DCE3は、第1の実施形態では、サーバ6から有料のコンテンツデータCDを取得するとして説明した。しかし、DCE3は、無料のコンテンツデータを他のDCE3と共有するための共有処理を行ってもよい。コンテンツデータの共有を実現するためには、DCE3(データ取得側)は、自身が取得したいコンテンツデータ(特に、キャッシュ処理で説明した要求頻度が高いコンテンツデータ)を、他のDCE3が持っているか否かを問い合わせる。他のDCE3(データ送信側)は、問い合わせに応答して、データ取得側のDCE3が取得したいコンテンツデータを内部に格納しているか否かを判断し、持っている場合には、それをデータ取得側のDCE3に送信する。
【0132】
コンテンツデータの共有処理を実現するための他の方法として、以下のものがある。つまり、サーバが、データ伝送システム内に収容された各DCE3が持っているコンテンツデータを一覧表を表す情報を管理し、データ取得側のDCE3に当該一覧表情報を送信する。これによって、データ取得側のDCE3は、自身が取得したいコンテンツデータを持っているDCE3(データ送信側)を知ることができるので、データ送信側のDCE3とデータ通信を行って、当該コンテンツデータを取得する。
【0133】
以上のコンテンツデータの共有により、サーバへのアクセスが集中することを防ぐことができると共に、DCE3としては、近隣に設置されたDCE3からコンテンツデータを取得できる場合があるので、自身が欲しいコンテンツデータを素早く取得することが可能となる。
【0134】
また、DCE3は、自身のコンテンツ格納部35の記録領域が足りない場合に、サーバからコンテンツデータを取得したい場合に、他のDCE3にコンテンツデータCDを格納するように要求する。これによって、他のコンテンツ格納部35には、データ取得側のDCE3用のコンテンツデータが格納される。データ取得側のDCE3は、自身の記録領域に余裕ができた時に、他のDCE3とのデータ通信を行って、対象となるコンテンツデータを取得する。
【0135】
また、以上のDCE3に、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)およびPOP(Post Office Protocol)を実装し、当該DCE3がメールサーバとして機能するようにしてもよい。DCE3がメールサーバとして機能する際にも、電子メールの配信に関しては、上述と同様に、第1の通信回線4の通信トラフィックが低い時に行われることが好ましい。ただし、電子メールに高い優先度が設定されている電子メールに関しては、DCE3は、通信トラフィックの高低に関わらず、直ちに配信することが好ましい。また、DCE3は、前述のように常時起動しているため、電子メールを常時受信することが可能となる。この場合、DTE1は、電子メールプログラムを実行して、ユーザが電子メール受信のための操作を行った時に、DCE3にアクセスして、電子メールを取得するための動作を行う。このように、DTE1は、第1の通信回線4を介することなく、自身の近接して設置されるDCE3から電子メールを受信することになるので、ユーザはすばやく電子メールを読むことが可能となる。
【0136】
また、以上のDCE3に、ファイヤーウォールを実現するためのプログラムが実装されてもよい。ファイヤーウォールにより、悪意を持った外部のユーザがDCE3およびDTE1に侵入することを防ぐことができる。より具体的には、DCE3は、データの送受信を許可された送信元、発信先および受信先のリストを内部に保持して、当該リストには記述されていない送信元および発信先から送信されてくるデータをすべて廃棄する。さらに、DCE3は、上記リストに記述されていない受信先へ送信すべきデータをすべて廃棄する。これによって、DTE1がいわゆるスパム電子メールを受信せずにすむ。また、上記リストをパスワードで保護することにより、子供がDTE1を操作している時に、性描写または暴力表現を含むコンテンツデータをDTE1が受信しないように設定することも可能となる。さらに、DCE3は、回線インタフェイス33が送受信するデータから、ウィルスに代表される不正データを検出し、当該不正データ、または不正データを含む送受信データすべてを廃棄する。これにより、DTE1がウィルスに感染することを防止することができる。
【0137】
また、第1の実施形態では、DCE3は、DTE1からの読み出し要求RSROに応答して、コンテンツデータCDそのものを当該DTE1に送信するとして説明した。しかし、これに限らず、DCE3は、WWWサーバとして機能する場合において、受信コンテンツデータCDにURL(Uniform Resource Locator)を割り当てて、コンテンツ格納部35に格納する。さらに、DCE3は、割り当てたURL、および各コンテンツデータCDの簡単な説明が記述されたHTMLファイルを作成しておく。これによって、ユーザは、伝送路2を介してDCE3に接続されたDTE1だけでなく、WWWブラウザを実装した他の機器(パーソナルコンピュータ、携帯電話、情報携帯端末)を使っても、自分の好きなコンテンツデータCDを参照することが可能となる。他にも、DCE3は、割り当てたURL、および各コンテンツデータCDの簡単な説明が記述された電子メールを作成し、予め指定された電子メールアドレスを使って送信する。この場合、ユーザは、伝送路2を介してDCE3に接続されたDTE1だけでなく、電子メールソフトウェアを実装した他の機器(パーソナルコンピュータ、携帯電話、情報携帯端末)を使っても、自分の好きなコンテンツデータCDを参照することが可能となる。また、コンテンツデータCD毎に、HTMLファイルを作成するか、電子メールを作成するかを、ユーザの設定に応じて変更するようにしてもよい。
【0138】
次に、本発明の第2の実施形態に係るデータ伝送システムについて説明する。第2の実施形態のデータ伝送システムの基本的な構成は、図1に示す通りであるので、以下の説明では、図1の構成に相当するものには、同一の参照符号を付け、その説明を簡素化する。なお、以下には、第2の実施形態のデータ伝送システムにおいて、第1の実施形態のそれと相違する点について詳細に説明する。
【0139】
まず、サーバ6について説明する。サーバ6は、図3と同様の構成を有する。ただし、コンテンツ格納部64には、コンテンツデータCDではなく、図23(a)に示すように、いくつかのコンテンツデータセットCDSが格納されている点で相違する。図23(a)において、各コンテンツデータセットCDSは、識別情報IDCDS と、データサイズIDSS と、いくつかの属性情報IATおよびコンテンツデータCDの組み合わせとを含む。識別情報IDCDS は、コンテンツデータセットCDSが格納されている格納場所(つまり、サーバ6のコンテンツ格納部64における記録領域)を、データ伝送システム内で一意に特定する。データサイズIDSS は、コンテンツデータセットCDSのサイズを示す。属性情報IATは、同じ組みのコンテンツデータCDの属性を示す。コンテンツデータCDは、第1の実施形態と同様であるためその説明を省略する。なお、コンテンツデータセットCDSは、第1の実施形態と同様に、コンテンツデータCD毎の識別情報IDCDおよびデータサイズIDSを含んでいても良いが、第2の実施形態では本質的なものではないので、その図示および説明を省略する。
【0140】
次に、コンテンツデータセットCDSの具体例を説明する。本実施形態では、コンテンツ格納部64には、コンテンツデータセットCDS1 およびCDS2 が格納される。コンテンツデータセットCDS1 は、本実施形態では、商店または企業の広告用に準備されていると仮定する。コンテンツデータセットCDS1 には、互いに異なる内容の広告を表すp個(pは1以上の自然数)のコンテンツデータCD11〜CD1pが含まれる。コンテンツデータCD11には、同じ組みをなす属性情報IAT11が付加される。他のコンテンツデータCD12〜CD1pにも、コンテンツデータCD11と同様に、同じ組みをなす属性情報IAT12〜IAT1pが付加される。
【0141】
属性情報IAT11は、コンテンツデータCD11の属性を示す情報であるが、より具体的には、図23(b)に示すように、カテゴリ情報ICA11、名称情報ISP11、商品情報IGD11および売値情報IPR11からなる。カテゴリ情報ICA11は、同じ組みのコンテンツデータCD11により表される広告が属するカテゴリーを示す情報である。例えば、カテゴリ情報ICA11は、広告主の業種を示す。また、名称情報ISP11は、広告主の商店または企業の名称を示す。商品情報IGD11は、広告される商品またはサービスを示す。売値情報IPR11は、広告される商品またはサービスの価格を示す。なお、本実施形態では、属性情報IAT11は、広告の属性として、以上の業種、名称、商品および価格を示すとして説明した。しかし、これら4つだけに限らず、例えば、属性情報IAT11は、広告される商品の在庫数を示す情報を含んでいてもよい。他の属性情報IAT12〜IAT1pもまた、属性情報IAT11と同様に、カテゴリ情報ICA11〜ICA1p、名称情報ISP11〜ISP1p、商品情報IGD11〜IGD1pおよび売値情報IPR11〜IPR1pからなる。
【0142】
次に、コンテンツデータセットCDS2 は、本実施形態では、ニュース用に準備されており、互いに異なる内容のニュースを表すq個(qは1以上の自然数)のコンテンツデータCD21〜CD2qを含むと仮定する。コンテンツデータCD21には、同じ組みをなす属性情報IAT21が付加される。他のコンテンツデータCD22〜CD2qにも、コンテンツデータCD21と同様に、同じ組みをなす属性情報IAT22〜IAT2qが付加される。属性情報IAT21〜IAT2qは、コンテンツデータCD21〜CD2qの属性を示す情報であるが、より具体的には、図23(c)に示すように、同じ組みのコンテンツデータCD21〜CD2qにより表される内容が属するカテゴリーを示すカテゴリ情報ICA21〜ICA2qからなる。例えば、カテゴリ情報ICA21〜ICA2qは、芸能関係、経済関係、スポーツ関係に代表されるより小さなニュースのカテゴリーを示す。
【0143】
次に、DCE3について説明する。DCE3は、図24に示すように、選別条件リスト格納部36および格納先リスト格納部37を備える点で、第1の実施形態のそれ(図2参照)と相違する。選別条件リスト格納部36および格納先リスト格納部37は、選別条件リストLSCおよび格納先リストLST(双方ともに後で説明する)を格納する。
【0144】
以下、上記構成のデータ伝送システムにおいて、DTE1がコンテンツデータCDを取得するまでの通信手順を、図25および図26のシーケンスチャートを参照して説明する。まず、図25のステップおよびシーケンスは、図9のそれと比較して、ステップST21およびST22と、シーケンスSQ21をさらに備える点で相違する。それ以外は、若干の相違はあるが、基本的には同様である。そのため、図25において、図9のステップおよびシーケンスに相当するものには、同一のステップ番号およびシーケンス番号を付し、その説明を相違点のみにとどめる。また、図26のステップおよびシーケンスは、図10のそれと比較して、ステップST11およびST14がステップST11’およびST14’に代わる点と、ステップST23をさらに備える点とで相違する。それ以外は基本的に同様である。そのため、図26において、図10のステップおよびシーケンスに相当するものには、同一のステップ番号およびシーケンス番号を付し、その説明を相違点のみにとどめる。
【0145】
まず、図25において、DTE1は、ユーザの操作に従って、選別条件設定要求処理を行う(ステップST21)より具体的には、DTE1は、図27(a)に示すような、選別条件SCの入力フォームIFSCを自身の画面上に表示する。ユーザは、DTE1を操作して、いくつかのキーワードWKEY を選別条件入力フォームIFSCに入力する。ここで、キーワードWKEY とは、ユーザが必要とするコンテンツデータCDの属性を意味する。例えば、ユーザが、食品関係の広告は最安値を含むものだけ選択したい場合には、選別条件入力フォームIFFCに、その旨の意思表示をするためのキーワードWKEY を入力する。キーワードWKEY の入力に応答して、DTE1は、選別条件設定要求RSSCS を作成する。選別条件設定要求RSSCS は、ユーザ好みのコンテンツデータCDのみをDTE1に出力させるための選別条件SCの設定をDCE3に要求するための信号であって、少なくとも、識別情報IDSCS と、入力されたキーワードWKEY とを含む。識別情報IDSCS は、その信号が選別条件設定要求RSSCS であることを特定する。これによって、DCE3は、ユーザ好みのコンテンツデータCDを把握することができる。
【0146】
以上の選別条件設定要求RSSCS は、DTE1により伝送路2に適した形式に変換された後、図25のシーケンスSQ21に示すように、伝送路2に送出され、DCE3のユーザインタフェイス32(図2参照)により受信される。さらに、選別条件設定要求RSSCS は、ユーザインタフェイス32で元の形式に変換するための変換処理を受けた後、処理ユニット31により受信される。処理ユニット31は、その識別情報IDSCS をチェックすることにより、受信信号が選別条件設定要求RSSCS であることを認識し、選別条件設定処理を行う(ステップST22)。ステップST22の詳細な処理手順は、図28に示される。図28において、処理ユニット31は、受信選別条件設定要求RSSCS からキーワードWKEY を取り出す(ステップST221)。次に、処理ユニット31は、取り出したキーワードWKEY に一意な選別条件番号NSCを割り当てる(ステップST222)。その後、処理ユニット31は、選別条件リスト格納部36にアクセスして、今回の選別条件番号NSCおよびキーワードWKEY の組み合わせを、そこに格納されている選別条件リストLSCに追加する(ステップST223)。その結果、選別条件リスト格納部36には、図27(b)に示すように、選別条件番号NSC毎に選別条件SCが記述された選別条件リストLSCが作成され、これによって、DCE3には、ユーザにより指定された選別条件SCが設定される。
【0147】
以上の選別条件設定が終了すると、第1の実施形態と同様の通信および処理、つまり、ステップST1〜ST10およびシーケンスSQ1〜SQ7(図9および図10参照)がデータ伝送システム内で行われる。ここで注意を要するのは、第1の実施形態では、ステップST1〜ST10においては、コンテンツデータCD単位で処理が行われていたが、第2の実施形態では、コンテンツデータCD単位ではなく、コンテンツデータセットCDS単位で処理が行われる点である。したがって、簡単に説明すると、DTE1は、予約要求RSTRにより、コンテンツデータセットCDSの送信をサーバ6に要求する。また、サーバ6は、要求されたコンテンツデータセットCDSに対するスケジューリングおよびデータ送出・課金処理等を行う。したがって、第2の実施形態のシーケンスSQ7で伝送される送信データTDは、図13(g)のそれと比較すると、識別情報IDCDおよびコンテンツデータCDの代わりに、識別情報IDCDS およびコンテンツデータセットCDSを含む点で相違する。
【0148】
以上の送信データTDは、第1の実施形態でも説明したように、最適な通信回線(第1の通信回線4または第2の通信回線5)に送出される。以下では、便宜上、最適な通信回線は、第1の通信回線4であるとして説明を続ける。第1の通信回線4上の送信データTDは、いくつかの交換機41を介して、DCE3の回線インタフェイス33により受信された後、処理ユニット31に転送される。処理ユニット31は、送信データTDの受信に応答して、データ格納処理を行う(ステップST11’)。ステップST11の詳細な処理手順は図29に示される。図29は、図22と比較すると、ステップST111が、ステップST111’およびST112’に代わる点で相違する。そのため、図29において、図22のステップに相当するものには、同じステップ番号を付けて、その説明を省略する。図29において、処理ユニット31は、受信した送信データTDの内、少なくとも、コンテンツデータセットCDSを、コンテンツ格納部35における所定の記録領域に格納する(ステップST111’)。ここで、所定の記録領域とは、ステップST5において確保されたものである。
【0149】
次に、処理ユニット31は、格納先リストLSTの更新処理を行う(ステップST112’)。より具体的には、今回のコンテンツデータセットCDSの識別情報IDCDS と、それが格納された記録領域を特定するアドレス情報IADD と、それが格納された日時情報IDT(つまり、現在の日時)を組みにして、格納先リストLSTに追加する。したがって、格納先リストLSTには、図30に示すように、コンテンツ格納部35に格納されているコンテンツデータセットCDS毎に、アドレス情報IADD および日時情報IDTが記述される。さらに、格納先リストLSTには、コンテンツ格納部35において現在データを記録できる容量を示す記録可能容量CREC を書き込むための領域が予め準備されており、処理ユニット31は、今回のデータ格納後における記録可能容量CREC を格納先リストLSTに記録する。以上のステップST112’が終了すると、処理ユニット31は、ステップST112以降の処理を行って、格納完了通知ASCDをDTE1に送信する(シーケンスSQ8)。
【0150】
また、ステップST12の終了後、コンテンツ格納部35の記憶容量CREC は減っているので、処理ユニット31は、データ削除処理を行う(ステップST23)。ステップST23は、請求項におけるデータ削除部に相当しており、その詳細な処理手順は、図31に示される。図31において、処理ユニット31は、格納先リストLSTから現在の記録可能容量CREC を取得する(ステップST231)。次に、処理ユニット31は、現在の記録可能容量CREC と、予め定められた基準記録可能容量CREF とを比較して、当該基準記録可能容量CREF が当該記録可能容量CREC 以下であるか否かを判断する(ステップST232)。
【0151】
処理ユニット31は、基準記録可能容量CREF が現在の記録可能容量CREC 以下でないと判断した場合、コンテンツ格納部35の記録領域がまだ十分にあり、新しいコンテンツデータセットCDSを格納しうると判断して、無処理でステップST23を終了する。一方、処理ユニット31は、基準記録可能容量CREF が現在の記録可能容量CREC 以下であると判断した場合、コンテンツ格納部35の記録領域が少なくなってきていることから、ステップST233に進む。処理ユニット31は、格納先リストLSTの中から、最も古い格納日時を示す日時情報IDTを探しだし、それと同じ組みのアドレス情報IADD を取得する(ステップST233)。
【0152】
次に、処理ユニット31は、取得したアドレス情報IADD が示す記録領域から、コンテンツデータセットCDSを削除(消去)する(ステップST234)。さらに、処理ユニット31は、格納先リストLSTを更新する(ステップST235)。より具体的に説明すると、処理ユニット31は、ステップST233で得られた日時情報IDTおよびアドレス情報IADD ならびに、それらと同じ組みの識別情報IDCDS を格納先リストLSTから削除し、さらに、記録可能容量CREC を、コンテンツデータセットCDSの削除後の値に更新する。ステップST235が終了すると、処理ユニット31は、ステップST231に戻る。つまり、処理ユニット31は、コンテンツ格納部35の記録可能容量CREC が基準記録可能容量CREF を超えるまで、ステップST231〜ST235の処理を繰り返す。これによって、コンテンツ格納部35は、少なくとも、基準記録可能容量CREF 分の記録領域を常に持つこととなる。
【0153】
さて、DTE1は、上述の格納完了通知ASCDの受信に応答して、ステップST12を実行する。ステップST12以降、ユーザは、自分の都合の良い時に、DCE3から、コンテンツデータセットCDSの読み出しに必要な操作をDTE1に対して行う。この操作に応答して、DTE1は、読み出し要求RSROを作成する(ステップST13)。本実施形態では、読み出し要求RSROは、ユーザにより指定されたコンテンツデータセットCDSを、コンテンツ格納部35から読み出すようにDCE3に要求するための信号である。
【0154】
以上の読み出し要求RSROは、シーケンスSQ9に示すように、DTE1からDCE3へと送信される。DCE3の処理ユニット31は、読み出し要求RSROの受信に応答して、ステップST14’のデータ送信処理を行う。ステップST14’は、請求項22におけるデータ送信部に相当しており、その詳細な説明は図32に示される。まず、処理ユニット31は、選別条件リストLSC(図27(b)参照)から、全ての選別条件SCを取得する(ステップST141’)。
次に、処理ユニット31は、コンテンツ格納部35にアクセスして、ユーザにより指定されたコンテンツデータセットCDSから、取得した選別条件SCに合致するコンテンツデータCDを選択的に読み出す(ステップST142’)。次に、処理ユニット31は、読み出したコンテンツデータCDを、ユーザインタフェイス32および伝送路2を介して、DTE1に送信する(ステップST143’)。DTE1は、受信したコンテンツデータCDの出力処理を行い(ステップST15)、これによって、当該コンテンツデータCDが表す内容をユーザに提供する。
【0155】
以上の第2の実施形態では、ユーザは、自分が欲しいコンテンツデータCDの条件を示す選別条件SC(図27(b)参照)をDCE3に設定する。今、DCE3には、図27(b)に示すような5つの選別条件SCが設定されると仮定する。さらに、サーバ6は、予約要求RSTRに応答して、複数のコンテンツデータCDを含むコンテンツデータセットCDSを、スケジューリングで決定したタイミングでDCE3に送信する。DCE3は、受信したコンテンツデータセットCDSを全て、コンテンツ格納部35に格納する。今、図33に示すコンテンツデータセットCDS1 およびCDS2 がコンテンツ格納部35に格納されると仮定する。図33に示すように、コンテンツデータセットCDS1 は、識別情報IDCDS1と、そのデータサイズIDSS1と、4つのコンテンツデータCD11〜CD14を含んでいる。さらに、コンテンツデータCD11には、食品関係というカテゴリを示すカテゴリ情報ICA11、XXスーパーマーケットという名称を示す名称情報ISP11と、大根という商品を示す商品情報IGD11と、100円という商品価格IPR 11とが付加されている。他のコンテンツデータCD12〜CD14にも、図示した通り、属性情報IAT12(カテゴリ情報ICA12、名称情報ISP12、商品情報IGD12、および商品価格IPR12)〜IAT14(カテゴリ情報ICA14、名称情報ISP14、商品情報IGD14、および商品価格IPR14の組み合わせ)が付加される。また、コンテンツデータセットCDS2 は、識別情報IDCDS2と、そのデータサイズIDSS2と、3つのコンテンツデータCD21〜CD23を含んでいる。さらに、コンテンツデータCD21には、芸能関係というカテゴリを示すカテゴリ情報ICA21が付加されている。さらに、コンテンツデータCD22およびCD23には、経済関係というカテゴリを示すカテゴリ情報ICA22およびスポーツ関係を示すカテゴリ情報ICA23が付加される。
【0156】
上記仮定下で、処理ユニット31が選別条件SC(図27(b)参照)に従ってデータ送信処理(ステップST14’)を行うと、図34に示すコンテンツデータCD11、CD22およびCD23が選択され、ユーザインタフェイス32からDTE1に送信される。なお、図34の例では、コンテンツデータCD11、CD22およびCD23に付随する各情報が送信されているが、本質的には、コンテンツデータCD11、CD22およびCD23だけが送信されればよい。以上の第2の実施形態により、ユーザは選別条件SCをDCE3に設定することができるので、自分が欲しいコンテンツデータCDのみを効率的に参照することが可能となる。
【0157】
なお、以上の第2の実施形態では、広告を表すコンテンツデータCD11〜CD1pおよびその属性情報IAT11〜IAT1pが設定されていた。しかしながら、広告の属性(商品価格および在庫の状況)や広告内容は日々変わりうるので、コンテンツデータセットCDS1 がDCE3に送信された後に、一部のコンテンツデータCD1 および/または属性情報IAT1 が現状に合わなくなる場合がある。かかる点に対処するための、サーバ6は、コンテンツデータCD1 および/または属性情報IAT1 を最新のものに更新するための信号である情報変更要求を作成し、DCE3に送信する。情報変更要求は、識別情報IDCD1 と、最新のコンテンツデータCD1 および/または属性情報IAT1 を含む。DCE3は、情報変更要求の受信に応答して、情報変更要求の識別情報IDCD1を使って、古いコンテンツデータCD1 および/または属性情報IAT1 の記録領域を特定し、特定した記録領域からそれぞれを削除し、さらに、最新のコンテンツデータCD1 および/または属性情報IAT1 を新たにコンテンツ格納部35に格納する。以上の処理により、コンテンツデータセットCDS1 全体を送信することなく、その一部のコンテンツデータCD1 および/または属性情報IAT1 のみを変更することが可能となり、これによっても、第1の通信回線4および第2の通信回線5の伝送帯域を有効的に利用することが可能となる。なお、以上の情報変更要求は、スケジューリングの際に、可能な限り早くDCE3に送信されるよう、送信タイミングが決定されることが好ましい。
【0158】
また、以上の第2の実施形態では、DTE1は、様々なニュースを含むコンテンツデータセットCDS2 を取得する際、まず、予約要求RSTRをサーバ6に送信していた。しかし、コンテンツデータセットCDS2 に関しては、プッシュ技術により、DTE1に送信される場合もある。より具体的には、DTE1のユーザは、コンテンツデータセットCDS2 の制作者(例えば、新聞社)に対して、当該コンテンツデータセットCDS2 の配信サービスに加入する。かかる場合、制作者側のサーバが、サーバ6に対して、コンテンツデータセットCDS2 を、加入者のDCE3に送信するよう依頼する。この時、制作者側のサーバは、サーバ6に対して、加入者の識別情報IDUSER、制限時刻LTおよびコンテンツデータセットCDS2 を通知する。サーバ6は、通知された加入者の識別情報IDUSER、制限時刻LTおよびコンテンツデータセットCDS2 を使って送信データTDを作成する。
【0159】
また、第2の実施形態では、コンテンツ格納部35の記録可能容量CREC が少なくなったときに、古いコンテンツデータセットCDSが削除されていた(ステップST23参照)。しかしながら、コンテンツデータセットCDSの削除タイミングは、これだけに限らず、以下の2つのタイミングであっても良い。まず、、各コンテンツデータセットCDSに、各広告の有効期限を示す情報を付加する。DCE3は、各コンテンツデータセットCDSに付加された有効期限が切れたタイミングで、当該コンテンツデータセットCDSを削除する。次に、各コンテンツデータセットCDSに、各広告の作成日時を示す情報を付加する。DCE3は、各コンテンツデータセットCDSに付加された作成日時から一定期間が経過したタイミングで、当該コンテンツデータセットCDSを削除する。以上の有効期限を示す情報および作成日時が、請求項における削除タイミング情報に相当する。
【0160】
また、以上の第2の実施形態では、DCE3は、DTE1への送信時に、選別条件SCに合致するコンテンツデータCDのみをコンテンツ格納部35から読み出して送信するとして説明した。しかし、これに限らず、処理ユニット31は、コンテンツデータセットCDSの受信時に、選別条件SCに合致するコンテンツデータCDのみを選択して取り出し、コンテンツ格納部35に格納してもよい。さらに、処理ユニット31は、選別条件SCに合致しないコンテンツデータCDを廃棄する。この場合、処理ユニット31は、DTE1からの読み出し要求RSROに応答して、受信時に選択されたコンテンツデータCDを、コンテンツ格納部35から読み出して、DTE1に送信する。これによって、ユーザは自分の欲しいコンテンツデータCDだけを得ることができ、さらには、不要なコンテンツデータCDがコンテンツ格納部35に格納されないので、その記録領域を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るデータ伝送システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す回線終端装置(DCE)3の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すコンテンツサーバ6の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示すコンテンツ格納部64に格納されるコンテンツデータCDの構造を示す図である。
【図5】図3に示す送信先リスト格納部65に格納される送信先リストLDESTの模式図である。
【図6】図3に示す課金リスト格納部66に格納される課金リストLPAY の模式図である。
【図7】図3に示す送信費用リスト格納部67に格納される送信費用リストLTCの模式図である。
【図8】図3に示す送信初期費用リスト格納部68に格納される送信初期費用リストLITC の模式図である。
【図9】図1に示すデータ伝送システムにおける通信手順を示すシーケンスチャートの前半部分である。
【図10】図1に示すデータ伝送システムにおける通信手順を示すシーケンスチャートの後半部分である。
【図11】図9に示すステップST1の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図9に示す予約状況データDRSの内容を説明するための図である。
【図13】図9および図10の双方に示す各データおよび信号の構造を説明するための図である。
【図14】図9に示すステップST13の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図15】図10に示すステップST8の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図16】図15に示すステップST8で更新または新規作成される単位レコードUR1 を示す図である。
【図17】図10に示すステップST9の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図18】図17に示すステップST92の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図19】図18の処理により設定される通信回線フラグFCIR を説明するための図である。
【図20】図17のステップST94〜ST99の処理を模式的に説明するための図である。
【図21】図10に示すステップST10の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図22】図10に示すステップST11の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図23】第2の実施形態におけるコンテンツデータセットCDSを説明するための図である。
【図24】第2の実施形態に係るDCE3の構成を示すブロック図である。
【図25】第2の実施形態のデータ伝送システムにおける通信手順を示すシーケンスチャートの前半部分である。
【図26】第2の実施形態のデータ伝送システムにおける通信手順を示すシーケンスチャートである。
【図27】図24に示す選別条件リスト格納部36に格納される選別条件リストLSCを説明するための図である。
【図28】図25に示すステップST22の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図29】図26に示すステップST11’の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図30】図24に示す格納先リスト格納部37に格納される格納先リストLSTを示す図である。
【図31】図26に示すステップST23の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図32】図26に示すステップST14’の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図33】図24に示すコンテンツ格納部35に格納されるコンテンツデータセットCDSの具体例を示す図である。
【図34】図24に示すユーザインタフェイス32から送出されるコンテンツデータCDの具体例を示す図である。
【符号の説明】
1…データ端末装置(DTE)
3…回線終端装置(DCE)
31…処理ユニット
32…ユーザインタフェイス
33…回線インタフェイス
34…受信ユニット
35…コンテンツ格納部
4…第1の通信回線
41…交換機
5…第2の通信回線
6…コンテンツサーバ
61…処理ユニット
62…回線インタフェイス
63…送信ユニット
64…コンテンツ格納部
65…送信先リスト格納部
66…課金リスト格納部
67…送信費用リスト格納部
68…送信初期費用格納部
Claims (18)
- データ端末装置の予約要求で指定されたコンテンツデータを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置に格納するために、有線通信回線と、1度に複数の回線終端装置にデータを送信する無線通信回線とのいずれかに、サーバが送信するデータ伝送システムであって、
前記データ伝送システムは、前記サーバと前記有線通信回線と前記無線通信回線と前記回線終端装置とから構成され、制限時刻管理部とスケジューリング部とデータ送出部とを備え、
前記サーバと前記回線終端装置とは、前記有線通信回線と前記無線通信回線によって接続されており、
前記有線通信回線と前記無線通信回線とは、前記回線終端装置を介して、前記データ端末装置に前記コンテンツデータを通信し、
前記有線通信回線と前記無線通信回線とは、異なる手段によって、前記サーバと前記データ端末装置とを通信し、
前記予約要求には、前記データ端末装置が指定したコンテンツデータが前記回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻が指定されており、
前記サーバ、または前記有線通信回線と前記無線通信回線のいずれかが、
前記データ端末装置からの予約要求により指定された制限時刻を管理する制限時刻管理部と、
前記制限時刻管理部で管理された制限時刻と、所定の通信情報に含まれるコンテンツデータが送信されるデータ端末装置の数が、前記無線通信回線がコンテンツデータを通信するために適していることを示す無線通信回線に関連付けられた基準値を、満足するか否かとの両方を基礎として、コンテンツデータが示された制限時刻までに完全に送信されることを保証するために、送信時刻と、前記サーバと前記回線終端装置との間の通信において前記有線回線と前記無線回線のうち最適な回線とを決定するスケジューリング部とを備え、
前記サーバが、前記スケジューリング部で決定された送信時刻に従って、前記有線通信回線と前記無線通信回線のうち所定の最適な通信回線に、コンテンツデータを送出するデータ送出部を備える、データ伝送システム。 - 前記所定の通信情報は、少なくとも、前記予約要求により指定されたコンテンツデータのサイズ、または当該コンテンツデータの送信先であるデータ端末装置の数を含む、請求項1に記載のデータ伝送システム。
- 前記回線終端装置は、前記有線通信回線と前記無線通信回線のいずれかから電力の供給を受けて動作する、請求項1に記載のデータ伝送システム。
- 前記回線終端装置は、
前記有線通信回線と前記無線通信回線のうち所定の最適な回線を介して送信されてくるコンテンツデータを、内部の記憶領域に格納するコンテンツ格納部と、
前記データ端末装置からの読み出し要求により指定されたコンテンツデータを、前記コンテンツ格納部から読み出して、当該データ端末装置に送信するデータ送信部とを備える、請求項1に記載のデータ伝送システム。 - 前記データ送信部はさらに、前記読み出し要求で指定されたコンテンツデータを読み出した後、さらに、当該読み出し要求により指定されていないコンテンツデータを読み出して、当該複数のコンテンツデータを組み合わせて、当該データ端末装置に送信する、請求項4に記載のデータ伝送システム。
- 前記回線終端装置は、受信コンテンツデータを前記記憶領域に格納した旨を表す格納完了通知を、前記データ端末装置に送信する、請求項4に記載のデータ伝送システム。
- 前記格納完了通知は、HTML(Hyper Text Markup Language)形式である、請求項6に記載のデータ伝送システム。
- 前記格納完了通知は、電子メールである、請求項6に記載のデータ伝送システム。
- 前記回線終端装置は、複数種類の形式で前記格納完了通知を送信可能であって、
前記データ端末装置に送信される格納完了通知は、当該データ端末装置のユーザにより設定される、請求項6に記載のデータ伝送システム。 - 前記有線通信回線と前記無線通信回線の内、少なくとも1つには、前記回線終端装置の記憶領域を管理する領域管理装置が収容されており、
前記領域管理装置は、前記サーバからの要求に応答して、前記回線終端装置にコンテンツデータの記憶領域の確保を指示するための領域確保指示を送信する、請求項4に記載のデータ伝送システム。 - 前記回線終端装置は、キャッシュ処理を行って、データ端末装置が要求した頻度の高いコンテンツデータが更新されているか否かを、前記サーバに問い合わせ、
前記サーバは、前記回線終端装置からの問い合わせに応答して、更新されたコンテンツデータを前記回線終端装置に送信し、
前記回線終端装置は、前記サーバから受信したコンテンツデータをコンテンツ格納部に格納する、請求項4に記載のデータ伝送システム。 - 前記回線終端装置は、前記キャッシュ処理におけるサーバへの問い合わせを、前記有線通信回線と前記無線通信回線のうち所定の最適な回線の通信トラフィックが低い時に行う、請求項11に記載のデータ伝送システム。
- 前記コンテンツ格納部の記録領域は、複数の部分記録領域に分割されており、
前記回線終端装置は、前記予約要求を使って取得したコンテンツデータと、前記キャッシュ処理により取得したコンテンツデータとを、前記コンテンツ格納部において互いに異なる部分記録領域に格納する、請求項11に記載のデータ伝送システム。 - 複数の前記回線終端装置を含んでおり、
いずれかの回線終端装置は、他の回線終端装置のコンテンツ格納部に格納されているコンテンツデータを取得する、請求項4に記載のデータ伝送システム。 - 前記回線終端装置には、メールサーバとして機能するためのプロトコルが実装されており、当該回線終端装置は、電子メールの送受信を行う、請求項1に記載のデータ伝送システム。
- 前記回線終端装置は、前記有線通信回線と前記無線通信回線のうち所定の最適な回線の通信トラフィックが低い時に、前記電子メールを当該通信回線に送出する、請求項15に記載のデータ伝送システム。
- 前記電子メールには、その重要度を示す優先度が付されており、
前記回線終端装置は、各前記電子メールの優先度に従って、当該電子メールを前記有線通信回線と前記無線通信回線のうち所定の最適な回線に送出するタイミングを変更する、請求項16に記載のデータ伝送システム。 - データ端末装置からの予約要求で指定されたコンテンツデータを、当該データ端末装置と接続された回線終端装置に格納するために、有線通信回線と、1度に複数の回線終端装置にデータを送信する無線通信回線とのいずれかに、サーバが送信するデータ伝送方法であって、
前記サーバと前記回線終端装置とは、前記有線通信回線と前記無線通信回線によって接続されており、
前記有線通信回線と前記無線通信回線とは、前記回線終端装置を介して、前記データ端末装置に前記コンテンツデータを通信し、
前記有線通信回線と前記無線通信回線とは、異なる手段によって、前記サーバと前記データ端末装置とを通信し、
前記予約要求には、前記データ端末装置が指定したコンテンツデータが前記回線終端装置に格納されていなければならない制限時刻が指定されており、
前記サーバ、または前記有線通信回線と前記無線通信回線のいずれかが、
前記データ端末装置の予約要求で指定された制限時刻を管理する管理ステップと、
前記管理ステップで管理された制限時刻と、所定の通信情報に含まれるコンテンツデータが送信されるデータ端末装置の数が、前記無線通信回線がコンテンツデータを通信するために適していることを示す無線通信回線に関連付けられた基準値を、満足するか否かとの両方を基礎として、コンテンツデータが示された制限時刻までに完全に送信されることを保証するために、送信時刻と、前記サーバと前記回線終端装置との間の通信において前記有線回線と前記無線回線のうち最適な回線とを決定するスケジューリングステップとを備え、
前記サーバが、前記スケジューリングステップで決定された送信時刻に従って、前記有線通信回線と前記無線通信回線うち所定の最適な通信回線に、コンテンツデータを送出するデータ送出ステップとを備える、データ伝送方法。
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