JP4518655B2 - 二輪車用タイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にオンロードまたはオフロード用の二輪車用タイヤに係り、タイヤ内腔部に充填した発泡ゴムの耐熱耐久性に優れた二輪車用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、タイヤ内腔部に発泡ゴムを充填した二輪車用タイヤでは、発泡ゴムのタイヤクラウン領域が熱によりダメージを受け易く、その耐熱耐久性を向上させるための対策として、発泡ゴムに用いられるゴム基材の耐熱耐久性を向上させるか、あるいは発熱・蓄熱に最も大きな影響を及ぼす発泡倍率を低く抑える等の手段が用いられている。
【0003】
しかしながら、発泡ゴムに用いられるゴム基材の耐熱耐久性を向上させることにはゴム配合技術的に一定の限界がある。
【0004】
一方、発泡倍率を低く抑えることは、充填体の重量増、耐衝撃吸収性の低下等に直結し、通常走行時(非パンク時)の走行性能の低下を招来するおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記事実を考慮し、タイヤ内腔部に充填した発泡ゴムの耐熱耐久性を向上させると同時に、走行性能の低下を防止することができる二輪車用タイヤを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のニ輪車用タイヤでは、少なくとも一層のカーカス層と、カーカス層のタイヤ径方向外側に設けられ、外部からの衝撃力を少なくともタイヤ周方向に分散させる補強バンド層と、補強バンドのタイヤ径方向外側に設けられたトレッドゴムと、カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内腔部に充填された発泡倍率500%以上1500%以下の弾性発泡体と、を含んで構成され、前記トレッドゴムで構成されたトレッド部のタイヤ軸方向略中央には、タイヤ周方向に沿って該トレッド部幅の20〜45%の幅を有するセンターブロック列が設けられ、前記補強バンド層は、前記センターブロック列幅の80〜120%の幅を有することを特徴とする。
【0007】
次に、請求項1に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0008】
カーカス層のタイヤ径方向外側には補強バンド層が設けられており、カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内腔部には発泡倍率500%以上1500%以下の弾性発泡体が充填されている。
【0009】
したがって、外部からトレッドゴムに作用した衝撃力が補強バンド層によりタイヤ周方向等に分散されるため、特にタイヤクラウン部内面に接する弾性発泡体が受ける衝撃力を低減でき、この結果、弾性発泡体の耐熱耐久性を向上できる。
【0010】
一方、タイヤ内腔部に上記発泡倍率の弾性発泡体を充填したことにより、弾性発泡体の重量の増加を防止すると同時に、耐衝撃吸収性の低下を防止することができる。このため、走行性能の低下を防止できる。
【0011】
この結果、弾性発泡体の耐熱耐久性を向上させることができるとともに、走行性能の低下を防止することができる。
【0012】
なお、弾性発泡体の具体例として最も発泡ゴムが好ましく、他にスポンジ等のような弾性のある多孔質合成樹脂でもよい。
【0013】
ところで、弾性発泡体の発泡倍率が500%未満では、弾性発泡体の重量が増加するとともに、耐衝撃吸収性が低下してしまい、この結果走行性能が低下するおそれがあるため不適切である。
【0014】
一方、発泡倍率が1500%を超えると、弾性発泡体中に空気室部分の占める割合が大きくなりすぎ、空気室相互の隔壁が薄くなりすぎて荷重支持能力が低下するため不適切となる。
【0015】
なお、本発明において、タイヤ内腔部とは、タイヤ内面とリムとで囲まれる空間を指す。
【0016】
また、弾性発泡体の発泡倍率Vとは、固層部の密度d0、弾性発泡体(発泡ゴム)の密度d1とした場合、(d0/d1−1)を百分率で表したものをいう。
【0017】
請求項2に記載の二輪車用タイヤでは、補強バンド層にタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Ebと、トレッドゴムにタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Etとの比Eb/Etが、1.05以上であることを特徴とする。
【0018】
次に、請求項2に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0019】
補強バンド層にタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Ebと、トレッドゴムにタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Etとの比Eb/Etが1.05以上であるため、外部からトレッドゴムに作用した衝撃力をタイヤ周方向等に効果的に分散することができる。
【0020】
この結果、タイヤ内腔部の弾性発泡体に伝達される衝撃力を軽減でき、弾性発泡体の発熱量を低減することができるため、弾性発泡体の耐熱耐久性を向上させることができる。
【0021】
逆に、Eb/Etが1.05未満では、外部からの衝撃力をタイヤ周方向に効果的に分散することができず不適切である。
【0022】
ここで、動的弾性率の測定条件について以下に説明する。
【0023】
東洋精機(株)製スペクトロメーター(L−IR型)に、長さ20mm、幅4.7mm、厚さ2mmのゴム試験片を取付けた後、ゴム試験片に初期張力1.7kgf/cm2を与え、この状態でゴム試験片に歪み1%、振動数50Hzを与え、室温20℃において測定したものとする。
【0024】
また、請求項1に記載の二輪車用タイヤは、トレッドゴムで構成されたトレッド部のタイヤ軸方向略中央には、タイヤ周方向に沿って該トレッド部幅の20〜45%の幅を有するセンターブロック列が設けられ、補強バンド層は、センターブロック列幅の80〜120%の幅を有することを特徴とする。
【0025】
次に、請求項1に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0026】
センターブロック列の幅をトレッド部幅の20〜45%に限定したのは、20%よりも小さいとブロックの剛性が小さくなりすぎトラクションが低下するため好ましくないからである。逆に、45%よりも大きいと直進時のトラクションは向上するが踏面の曲げ剛性が必要以上に高くなり乗り心地が悪化する。また、径方向入力に対するエッジ効果が低下し(センターブロックの次のブロックまでがセンターから離れすぎる)、コーナーリング性が悪化するため好ましくない。
【0027】
補強バンド層の幅をセンターブロック列幅の80〜120%に限定したのは、80%よりも小さくすると補強効果が小さくなるため好ましくないからである。逆に120%よりも大きくすると、トレッド部の剛性が大きくなりすぎ、操縦安定性が低下するため好ましくないからである。
【0028】
なお、トレッド部幅とは、タイヤ踏面に沿ってタイヤ軸方向に沿って測定した寸法を指す。
【0029】
なお、二輪車用タイヤでは、補強バンド層は、有機繊維を含んだ高弾性ゴム層にすることができる。
【0030】
次に、上記に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0031】
補強バンド層を有機繊維を含んだ高弾性ゴム層とすることにより、効果的に補強することができる。
【0032】
また、二輪車用タイヤは、高弾性ゴム層の有機繊維は、タイヤ周方向に配向された短繊維にすることができる。
【0033】
次に、上記に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0034】
高弾性ゴム層の有機繊維をナイロン、ポリエステル、PEN、レイヨン、芳香族ポリアミド等の短繊維とすれば、Eb/Etを1.05〜1.10にすることができるため、外部からの衝撃力を効果的にタイヤ周方向等に分散できる。
【0035】
また、二輪車用タイヤは、短繊維を用いて不織布とすることができる。
【0036】
次に、上記に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0037】
ナイロン、ポリエステル、PEN、レイヨン、芳香族ポリアミド等の短繊維を用いて不織布とすれば、Eb/Etを1.20〜2.00にすることができるため、外部からの衝撃力をより効果的にタイヤ周方向等に分散できる。
【0038】
請求項3に記載の二輪車用タイヤは、少なくとも一層のカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に設けられ、外部からの衝撃力を少なくともタイヤ周方向に分散させる補強バンド層と、前記補強バンドのタイヤ径方向外側に設けられたトレッドゴムと、前記カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内腔部に充填された発泡倍率500%以上1500%以下の弾性発泡体と、を含んで構成され、前記トレッドゴムで構成されたトレッド部は、タイヤ径方向に異なる種類のゴムを積層したCap/Base型トレッドであり、前記トレッド部のタイヤ軸方向中央には、タイヤ周方向に沿ってセンターブロック列が設けられ、前記補強バンド層は、タイヤ径方向内側に位置するBaseゴムであり、前記センターブロック列のタイヤ軸方向幅の80〜120%の幅を有することを特徴とする。
【0039】
次に、請求項3に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0040】
タイヤ径方向外側に位置するCapゴムはBaseゴムと比較して柔らかいためグリップを向上でき操縦安定性を向上できるとともに、Baseゴムは比較的硬いためトレッドの動きを抑制できタイヤ内部に充填した弾性発泡体の発熱を制限することができる。
【0041】
請求項4に記載の二輪車用タイヤでは、トレッドゴムのJIS硬度は50〜80度であることを特徴とする。
【0042】
次に、請求項4に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0043】
トレッドゴムのJIS硬度を50〜80度に限定したのは、50度未満であれば補強バンド層を設けてもトレッド部の剛性を充分に得られないからである。逆に80度を越えると、トレッド部が硬くなりすぎて操縦安定性を損なうからである。
【0044】
なお、JIS硬度とは、スプリング式硬さ試験(A形)で測定したゴム硬度をいう。
【0045】
請求項5に記載の二輪車用タイヤでは、カーカス層は、タイヤ赤道線に対して20°〜60°傾斜したカーカスコードを備えた少なくとも2枚のカーカスプライを備え、前記各カーカスプライの前記カーカスコードが相互に交差した交錯層であることを特徴とする。
【0046】
次に、請求項5に記載の二輪車用タイヤの作用効果について説明する。
【0047】
いわゆるラジアル構造のカーカス層を用いたラジアルカーカスタイヤをオフロードで使用すると、タイヤは一般的に高偏平であるため、横剛性が小さくなり、操縦安定性が確保できない。
【0048】
そこで、本発明のようにいわゆるバイアス構造のカーカス層を用いることにより、操縦安定性を確保することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る二輪車用タイヤについて説明する。
【0050】
図1に示すように、二輪車用タイヤ10は、タイヤ赤道線に対して20°〜60°傾斜して配置されたカーカスコードをゴムコーティングした第1のカーカスプライ12及び第2のカーカスプライ14の2枚のカーカスプライから構成されたカーカス層16を備えている。
【0051】
ここで、第1のカーカスプライ12のカーカスコードと第2のカーカスプライ14のカーカスコードとは相互に交差して設けられている。
【0052】
カーカス層16は、トレッド部18及びサイドウォール部20を補強し、その両端部が、ビード部22に埋設されたビードコア24の周りにタイヤ回転軸方向外側に向かって巻き上げられている。
【0053】
カーカス層16のタイヤ径方向外側には、カーカス補強層26が設けられている。
【0054】
カーカス補強層26のタイヤ径方向の外側には、トレッドゴム28との間に、タイヤ周方向に延在したナイロン、ポリエステル、PEN、レイヨン、芳香族ポリアミド等の有機短繊維(短繊維補強コード)をゴムコーティングして形成した補強バンド層30が設けられている。
【0055】
この補強バンド層30は、トレッド部18に外部から衝撃力が作用した場合に、この衝撃力をタイヤ周方向等に分散させることにより、後述するタイヤ内腔部に充填された発泡ゴム32へ伝達する衝撃力を軽減する機能を有している。
【0056】
また、補強バンド層30のタイヤ軸方向幅SWは、トレッド部18に設けられたセンターブロック28Aのタイヤ軸方向幅BW(ブロック表面に沿ってタイヤ軸方向に測定した寸法)の80%〜120%に設定されている。
【0057】
補強バンド層30のタイヤ径方向外側のトレッド部18は、JISA硬度が50〜80度のトレッドゴム28で構成されている。JISA硬度を50〜80度のトレッドゴム28を用いることにより、トレッド部18の耐久性を向上することができる。
【0058】
逆に、JISA硬度50度未満ではトレッド部18のブロック剛性の低下が大きくトラクション性に劣るため不適切であり、一方80度を超えるとトレッド部18のブロックが硬くなり過ぎてブロック欠け等が生じ易く、トレッド部18の耐久性に問題があるため不適切である。
【0059】
図2に示すように、トレッド部18にはブロックパターンが形成されている。ブロックパターンのタイヤ軸方向略中央(図2中矢印A方向)には、タイヤ周方向(図2中矢印B方向)に沿って、複数のセンターブロック28Aが略等間隔で並んだセンターブロック列が形成されている。
【0060】
このセンターブロック28Aのタイヤ軸方向幅BW(ブロック表面に沿ってタイヤ軸方向に測定した寸法)は、トレッド部18のタイヤ軸方向幅TWの20%〜45%に設定されている。
【0061】
なお、図1に示すように、トレッド部18のタイヤ軸方向幅TWとは、タイヤ踏面に沿ってタイヤ軸方向に測定した寸法である。
【0062】
一方、タイヤ内面とリム34とで囲まれた空間であるタイヤ内腔部には、発泡倍率が500%〜1500%である弾性発泡体としての発泡ゴム32が充填されている。弾性発泡体の具体例として、発泡ゴム32の他に、スポンジ等の弾性のある多孔質合成樹脂が適している。
【0063】
ここで、本発明の二輪車用タイヤ10の動的弾性率について説明する。
【0064】
補強バンド層30にタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Ebと、接地側のトレッドゴム28にタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Etとの比Eb/Etが、1.05以上に設定されている。
【0065】
なお、上記動的弾性率の測定条件は、東洋精機(株)製スペクトロメーター(L−IR型)に、長さ20mm、幅4.7mm、厚さ2mmのゴム試験片を取付けた後、ゴム試験片に初期張力1.7kgf/cm2を与え、この状態でゴム試験片に歪み1%、振動数50Hzを与え、室温20℃において測定したものとする。
【0066】
なお、本発明の二輪車用タイヤ10は、オンロード又はオフロードいずれにも用いることができる。
【0067】
次に、二輪車用タイヤの作用及び効果について説明する。
【0068】
従来のタイヤ内腔部に発泡ゴムを充填している二輪車用タイヤでは、発泡ゴムのタイヤクラウン領域が熱によりダメージを受け易く、その耐熱耐久性を向上させるための一般的対策として、ゴム基材の耐熱耐久性を向上させることはゴム配合技術的に困難であるため、発泡ゴムの発泡倍率を低く抑える等の手段が用いられていた。しかし、発泡ゴム自体の重量の増加、耐衝撃吸収性の低下等に直結し、走行性能が低下するおそれがあった。
【0069】
そこで、本発明のように、カーカス層16のタイヤ径方向外側に補強バンド層30を設けたことにより、補強バンド層30により外部からの衝撃力がタイヤ周方向等に分散されるため、特にタイヤクラウン部内面に接する発泡ゴム32が受ける衝撃力を低減できる。このため、タイヤ内腔部の発泡ゴム32に伝達する衝撃力を低減でき、発泡ゴム32の耐熱耐久性を向上できる。
【0070】
一方、タイヤ内腔部に上記発泡倍率の発泡ゴム32を充填したことにより、発泡ゴム32の重量の増加を防止すると同時に、耐衝撃吸収性の低下を防止することができ、走行性能の低下を防止できる。
【0071】
この結果、発泡ゴム32の耐熱耐久性を向上させることができるとともに、走行性能の低下を防止することができる。
【0072】
ここで、補強バンド層30のタイヤ周方向に張力を与えて測定したときの動的弾性率Ebと、接地側のトレッドゴム28のタイヤ周方向に張力を与えて測定したときの動的弾性率Etとの比Eb/Etを1.05以上とすることにより、外部からの衝撃力をタイヤ周方向等に効果的に分散することができる。この結果、発泡ゴム32に伝達する衝撃力を軽減でき、発泡ゴム32の発熱量を低減することができるため、結果として発泡ゴム32の耐熱耐久性を向上させることができる。
【0073】
特に、補強バンド層30を構成する高弾性ゴム層の有機繊維をナイロン、ポリエステル、PEN、レイヨン、芳香族ポリアミド等の短繊維とすることにより、Eb/Etを1.05〜1.10にすることができるため、外部からの衝撃力を効果的にタイヤ周方向等に分散できる。
【0074】
なお、短繊維を用いて不織布とすることにより、Eb/Etを1.20〜2.00にすることができるため、外部からの衝撃力をより効果的にタイヤ周方向等に分散できる。
【0075】
次に、第2実施形態に係る二輪車用タイヤについて説明する。
【0076】
なお、以下の説明において、第1実施形態の二輪車タイヤ10と重複する構成には同符号を付し、適宜説明を省略する。
【0077】
図3に示すように、本実施形態の二輪車用タイヤ50では、トレッド部52をタイヤ径方向に異なる種類のゴムを積層したCap/Base型トレッドとしたものである。
【0078】
ここで、Capゴム60のタイヤ径方向内側でありかつタイヤ軸方向略中央の位置には、センターブロック列のタイヤ軸方向幅BW(ブロック58A表面に沿ってタイヤ軸方向に測定した寸法)の80〜120%のタイヤ軸方向幅SW(Baseゴム表面に沿ってタイヤ軸方向に測定した寸法)を有するBaseゴム62が設けられている。このBaseゴム62は、第1実施形態でいう補強バンド層30と同様の作用及び効果を有するものであり、外部からの衝撃力をタイヤ周方向等に分散するものである。
【0079】
本発明によれば、操縦安定性はCapゴム60によって確保でき、補強効果はBaseゴム62によって確保することができる。
(試験例)
次に、本発明のタイヤ及び従来のタイヤを用い、直径1.7mのドラム上で耐久試験を行った。
【0080】
ここで、測定条件を、タイヤ空気圧0(タイヤ内腔部に弾性体を充填したタイヤをパンクさせた状態)、ドラム回転速度(車両装着時のタイヤ走行速度換算)120Km/h、負荷荷重190Kg、雰囲気温度を室温(38℃)として、1時間毎にタイヤ内部の発泡ゴムの温度を測定したものである。なお、従来のタイヤには、補強バンド層が設けられていない。
【0081】
この試験の詳細な測定条件及び測定結果について、以下の表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】
なお、カーカス層は、1Pと2Pとを交差したものであり、また実施列1、2及び従来タイヤに充填されている発泡ゴムのゴム基材は同質である。
【0084】
本試験の結果では、上記表1に示すように、実施例1及び実施例2の本発明のタイヤでは、発泡ゴムの温度は従来タイヤ(198℃)と比較してそれぞれ145℃、133℃に低下しており、発泡ゴムの耐熱耐久性が200%以上向上したことが判明した。
【0085】
【発明の効果】
本発明の二輪車用タイヤによれば、タイヤ内腔部に充填した発泡ゴムの耐熱耐久性を向上させると同時に、走行性能の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る二輪車用タイヤの断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る二輪車用タイヤのトレッド部の展開図を示す。
【図3】本発明の第2実施形態に係る二輪車用タイヤの断面図である。
【符号の説明】
10、50 二輪車用タイヤ
16 カーカス層
18、52 トレッド部
28 トレッドゴム
30 補強バンド層
32 発泡ゴム(弾性発泡体)
62 Baseゴム
Claims (5)
- 少なくとも一層のカーカス層と、
前記カーカス層のタイヤ径方向外側に設けられ、外部からの衝撃力を少なくともタイヤ周方向に分散させる補強バンド層と、
前記補強バンドのタイヤ径方向外側に設けられたトレッドゴムと、
前記カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内腔部に充填された発泡倍率500%以上1500%以下の弾性発泡体と、
を含んで構成され、
前記トレッドゴムで構成されたトレッド部のタイヤ軸方向略中央には、タイヤ周方向に沿って該トレッド部幅の20〜45%の幅を有するセンターブロック列が設けられ、
前記補強バンド層は、前記センターブロック列幅の80〜120%の幅を有することを特徴とする二輪車用タイヤ。 - 前記補強バンド層にタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Ebと、前記トレッドゴムにタイヤ周方向の張力を与えて測定したときの動的弾性率Etとの比Eb/Etが、1.05以上であることを特徴とする請求項1に記載の二輪車用タイヤ。
- 少なくとも一層のカーカス層と、
前記カーカス層のタイヤ径方向外側に設けられ、外部からの衝撃力を少なくともタイヤ周方向に分散させる補強バンド層と、
前記補強バンドのタイヤ径方向外側に設けられたトレッドゴムと、
前記カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内腔部に充填された発泡倍率500%以上1500%以下の弾性発泡体と、
を含んで構成され、
前記トレッドゴムで構成されたトレッド部は、タイヤ径方向に異なる種類のゴムを積層したCap/Base型トレッドであり、
前記トレッド部のタイヤ軸方向中央には、タイヤ周方向に沿ってセンターブロック列が設けられ、
前記補強バンド層は、タイヤ径方向内側に位置するBaseゴムであり、前記センターブロック列のタイヤ軸方向幅の80〜120%の幅を有することを特徴とする二輪車用タイヤ。 - 前記トレッドゴムのJIS硬度は、50〜80度であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二輪車用タイヤ。
- 前記カーカス層は、タイヤ赤道線に対して20°〜60°傾斜したカーカスコードを備えた少なくとも2枚のカーカスプライを備え、前記各カーカスプライの前記カーカスコードが相互に交差した交錯層であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の二輪車用タイヤ。
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