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JP4520766B2 - 回転位置検出装置 - Google Patents
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本発明は、例えば、鋼管製送電用鉄塔や鋼管製通信用鉄塔等のように、傾斜して設置された鋼管内部に挿入して鋼管内面を検査するための鋼管検査測定装置に用いられる回転位置検出装置に関する。
図1に示すような鋼管製送電用鉄塔や鋼管製通信用鉄塔等の鋼管構造物100では、その内部の腐食状態の検査は、図2に例示するように、鋼管の頂部101より鋼管検査測定装置102を挿入して移動させ、鋼管検査測定装置102に設けられたビデオカメラ103から送られてくる映像から腐食の有無や腐食の状況を認識している。腐食を見つけたとき、鋼管検査測定装置102を吊下げているロープ105の繰り出し長さを計測し、どの位置に腐食が生じているのかを把握していた。しかしながら、このような方法では、高さ方向の腐食発生位置を知ることはできるが、鋼管の円周方向のどの位置であるのかを知ることができなかった。このため、補修作業のために鋼管検査測定装置102を取り出して鋼管補修装置(図示なし)を挿入したとき、例えば同一の高さ位置付近に複数の腐食が生じているような場合、どの腐食を補修しなければならないかを再び判断しなければならなかった。また、例えば前の検査の際に補修の必要性がないと判断された腐食と同一の高さ位置に別の腐食が生じている場合、どちらの腐食が前回の検査で発見されたものであるのかの判別を行うことができず、時間的に補修を行うには早過ぎる箇所についてまでも作業しなければならなかった。
特開平9−229868号公報
本発明は、検査により発見された腐食が鋼管の円周方向における位置を簡単かつ確実に判別でき、それにより、無駄な労力を省くことができる鋼管検査測定装置用回転位置検出装置を提供しようとするものである。
本発明は、鋼管製送電用鉄塔や鋼管製通信用鉄塔等の鋼管構造物では、鋼管が垂直ではなく、傾斜して設置されていることに着目して発明されたものであり、本発明による回転位置検出装置は、傾斜して設置された鋼管内部に挿入して鋼管内面を検査するための鋼管検査測定装置に用いられる。鋼管検査測定装置は総体的に円筒状形態を有し、その先端に軸方向前方を撮影するための前方カメラを備えており、本質的に鋼管の中心軸上に位置するように構成される。
本発明の回転位置検出装置は、鋼管検査測定装置の先端の前方カメラから軸方向前方へ所定の間隔だけ離間して配置される位置指示部材と、この位置指示部材を前記の所定の位置に保持するための少なくとも1本の支持アームを有する支持部材とから構成される。位置指示部材は凹状曲面の表面を有する円盤状形態の気泡式水準器である。気泡式水準器の円盤形の中心軸は鋼管検査測定装置の前方カメラの撮影中心軸と合致するよう位置づけられる。
鋼管内に鋼管検査測定装置を挿入すると、前方カメラが撮影した映像がモニタに表示される。鋼管検査測定装置が鋼管の中心軸上に位置しているため、前方カメラの前に障害物がない場合、モニタには、鋼管内面に照明が届かない部分が黒い円形として撮影中心位置に表示される。本発明では、基本的に、前方カメラから軸方向前方へ所定の間隔だけ離間して配置されることにより、この黒い円形部分内に回転位置検出装置が位置し、それにより、鋼管内面の検査を阻害することがない。位置指示部材はその内部に封入された気泡が常に重力方向上方へ移動するため、鋼管内面に腐食を発見したとき、その腐食の位置と位置指示部材の中心位置を結ぶ線と、位置指示部材内部に封入された気泡の位置と位置指示部材の中心位置を結ぶ線との間に形成される角度を計測することにより、鋼管円周方向における腐食の位置が特定される。この目的のために、位置指示部材の中心位置にその位置を示すマークを付すのが好ましい。
気泡式水準器である位置指示部材は、鋼管内面の検査を行うのに必要な輝度の照明の下ではハレーションを起こして気泡位置を把握できなくなり、一方、ハレーションが起きないように照明輝度を下げると、暗過ぎて気泡位置を把握が困難になるという問題を抱えている。このため、本発明では、位置指示部材の側面にその内部を照射するように照明手段を設けることによりこの問題を解決している。位置指示部材の側面からその内部を照射すると、封入された液体と気泡との境界面において反射が生じ、低輝度の照明で気泡位置を把握できる。
位置指示部材として使用できる気泡式水準器は、慣用の凸状曲面の表面を有する円盤状形態の気泡式水準器のほかに、凹状曲面の表面を有する円盤状形態の気泡式水準器やリング状形態の気泡式水準器を使用できる。しかし、前者の慣用の気泡式水準器は、通常、傾斜の程度をも把握する目的で作られているため、鋼管の傾斜の程度小さい場合、移動位置が中心から大きく離れないため、重力方向上方を判別し難い。これに対し、後者の形態の気泡式水準器では、気泡が常に最外縁に沿った位置へ移動するため、重力方向上方を簡単かつ確実に判別することができる。
位置指示部材としては、凸状曲面の底面を有する円盤状形態を有する中空の容器と、前記容器の内部に封入された水銀またはボールとから構成することもできる。この位置指示部材は、重力によって水銀またはボールが移動した位置が重力方向下方を指示する。水銀またはボールは識別のための適当な手段、例えば、回りとの間で色や明度を異ならせること等を適宜に使用できるため、気泡式水準器におけるように、腐食検査のための照明によってハレーションを起こして見え難くなることはない。位置指示部材はまた、360度分度器の形態の角度指示板と、該角度指示板の中心部位を枢動自在に軸承するための枢軸と、角度指示板の0度の位置に装着される錘とから構成することもできる。角度指示板は、錘により0度の位置が常に重力方向下方を指示しているため。腐食発生位置の方向を読むだけで円周方向の位置を特定できる。
本発明によれば、モニタ画面に映し込まれた位置指示部材から重力方向の上方または下方を判別できるため、検査で見つけた腐食が鋼管の円周方向のどの位置なのかを検出でき、それにより、同一の高さ位置付近に複数の腐食が生じているような場合であっても確実に識別することができる。また、位置指示部材として気泡式水準器を使用する場合、凹状曲面の表面を有する円盤状形態またはリング状形態に形成することにより、重力方向の上方または下方を簡単かつ確実に判別できる。加えて、気泡式水準器の側面に照明手段を備えることにより、気泡と封入液体との境界面で反射が行われ、気泡の位置をモニタ画面に明瞭に表すことができる。また、位置指示部材として容器と水銀またはボールの組合せを用いることにより、重力方向の下方位置を判別できるだけでなく、着色やコーティング等の判別を容易にする視覚的差別化手段を用いることができ、それにより、検査のための照明の輝度を増減することなしに使用することができる。更に、角度指示板を用いることにより、腐食がある方向の角度を読み取るたけで鋼管の円周方向における位置を特定することができる。
本発明の実施例による回転位置検出装置10は、図2〜4に示すように、傾斜して設置された鋼管100の内部に挿入して鋼管内面を検査するための鋼管検査測定装置102に用いられる。鋼管検査測定装置102は総体的に円筒状の形態を有しており、その先端には軸方向前方を撮影するための前方カメラ103を備えており、本質的に、鋼管100の中心軸104上に位置するように構成される。
回転位置検出装置10は、鋼管検査測定装置102の先端の前方カメラ103から軸方向前方へ所定の間隔だけ離間して配置される位置指示部材11と、位置指示部材11を前記の所定の位置に保持するための少なくとも1本(図示の場合、2本)の支持アームを有する支持部材12とから構成される。位置指示部材11は、凸状または凹状曲面の表面或いは平坦な表面を有する円盤状形態またはリング状形態を有し、その円盤形またはリング形の中心軸は鋼管検査測定装置102の前方カメラ103の撮影中心軸と合致するよう位置づけられる。回転位置検出装置10と前方カメラ103の間の間隔は、前方カメラの前に障害物がない場合にモニタ(図示なし)の画面中心位置に表示される照明の届かない黒い円形部分程度の大きさで回転位置検出装置10が写し込まれるように選定するのが望ましい。符号13で示すものは、前方カメラ103の撮影時に鋼管の内部を照らすための照明である。
図示の場合、位置指示部材11は慣用の凸状曲面の表面を有する気泡式水準器である。気泡式水準器は、鋼管の内部を照らすのに必要な輝度で照明13を用いると、ハレーションを生じてモニタ画面で気泡を識別できず、一方、ハレーションを生じないように輝度を落とすと、照度不足で気泡を識別できない場合が考えられる。このため、本発明の気泡式水準器は、その内部を照射するように側面にLED等の照明14が装着される。照明14から照射された光は、内部に封入された液体と気泡との境界面において反射され、モニタ画面に気泡位置を明確に表示する。
位置指示部材11として使用する気泡式水準器は、慣用の凸状曲面の表面を有する円盤状形態の気泡式水準器(図3参照)のほかに、凹状曲面の表面を有する円盤状形態の気泡式水準器(図5参照)や、リング状形態の気泡式水準器(図6参照)、或いは図示されていないが平坦な表面が使用できる。慣用の凸状曲面の気泡式水準器は、通常、傾斜の程度をも把握する目的で作られている。そのため、鋼管の傾斜の程度が小さい場合、気泡11aの移動位置が中心付近に位置するため、どの方向が重力方向上方であるのか判別し難い。これに対し、凹状曲面の表面や平坦な表面やリング状の気泡式水準器では、容器内における重力方向最上方位置が最外縁に沿った位置にあるため、気泡11aは常に最外縁に沿った位置で移動し、それにより、重力方向上方を簡単かつ確実に判別できる利点を有している。ここにおいて、図示されていないが、位置指示部材11には、後述する腐食位置の計測の際に基準点となる中心位置を明確にするために、位置指示部材の中心位置を示すマークを付すのが好ましい。
図7は、位置指示部材11の別の形態を示す図で、前述した気泡式水準器の容器と同様な凸状または凹状曲面或いは平坦な面の底面を有する円盤状形態またはリング状形態を有する中空の容器(図示の場合、リング状形態の容器)11bと、容器11bの内部に封入された水銀またはボール11cとから構成される。この位置指示部材は、重力によって水銀またはボール11cが移動した位置が重力方向下方を指示する。水銀またはボール11cは識別のための適当な手段、例えば、回りとの間で色や明度を異ならせるように適宜に形成できるため、気泡式水準器におけるように、腐食検査のための照明によってハレーションを起こして見え難くなることはない。
図8は、位置指示部材11のまた別の形態を示す図で、360度分度器の形態の角度指示板11dと、角度指示板11dの中心部位を枢動自在に軸承するための枢軸11eと、角度指示板11dの0度の位置に装着される錘11fとから構成される。角度指示板11dは錘によって0度の位置が常に重力方向下方を指示するように回転するため、腐食発生位置の方向を角度指示板11d上で読み取るだけで円周方向における腐食発生位置を特定できる。
次に、上述の如く構成される本発明による回転位置検出装置10の使用方法について説明する。まず、鋼管100内に鋼管検査測定装置102が挿入されると、前方カメラ103が撮影した映像がモニタに表示される。鋼管検査測定装置102は鋼管100の中心軸104上に位置するように構成されているため、位置指示部材11は、鋼管内面の照明が届かない部分であるモニタ画面の中心位置に表示される。ロープ105を巻き上げまたは繰り出しすることにより鋼管検査測定装置102を昇降させると、位置指示部材11により遮蔽された領域αを除く領域βに鋼管内面が映し出されて行く。
鋼管100の内面に腐食を見つけたとき、鋼管検査測定装置102の昇降を停止し、鋼管の高さ方向の位置を特定する。その一方で、位置指示部材11の気泡11aの方向Xと腐食箇所の方向Yとの間の角度θ(位置指示部材11が気泡式水準器の場合)をモニタ画面上で計測することにより鋼管の円周方向における位置を特定する。このとき、鋼管内面を照射するための照明13によって気泡の位置が判別し難い場合、照明13を消灯または輝度を低下すると共に、照明14を点灯して気泡式水準器の内部を照射することにより、気泡の位置を読み取ることができる。
位置指示部材11が図7に例示するような水銀やボールによって重力方向下方を指示する場合、基準となる方向が気泡式水準器の場合と逆の方向になる点を除き、実質的に前述と同様にして鋼管の円周方向における腐食箇所の位置が特定される。このとき、必ずしも照明13の消灯または輝度低下を行う必要がないことは容易に理解されよう。また、位置指示部材11が図8に例示するような360度分度器の形態の場合、0度の位置が常に重力方向下方を指しているため、腐食位置の方向を直接的に読み取ることができる。
本発明は、鋼管製送電用鉄塔や鋼管製通信用鉄塔だけでなく、重力方向に対して傾斜して設置された鋼管であれば、どのような鋼管構造物にも使用できる。
本発明の回転位置検出装置が使用される鋼管構造物の例を示す図である。 本発明の回転位置検出装置が取り付けられる鋼管検査測定装置を用いて鋼管内面の検査を行う場合を説明するための図である。 本発明の回転位置検出装置を鋼管検査測定装置に取り付けた状態を示す部分側面図である。 図3のIV−IV線から見た平面図である。 回転位置検出装置の位置指示部材の変形例を示す側面図である。 回転位置検出装置の位置指示部材の別の変形例を示す平面図である。 回転位置検出装置の位置指示部材の別の変形例を示す平面図である。 回転位置検出装置の位置指示部材の別の変形例を示す平面図である
符号の説明
10 回転位置検出装置
11 位置指示部材
11a 気泡 11b 容器
11c 水銀またはボール 11d 角度指示板
11e 枢軸 11f 錘
12 支持部材
13 (鋼管照明用)照明
14 (位置指示部材用)照明
100 鋼管(鋼管構造物)
101 (鋼管の)頂部
102 鋼管検査測定装置
103 前方カメラ
104 (鋼管の)中心軸
105 ロープ
X 気泡の方向
Y 腐食箇所の方向
α 位置指示部材により遮蔽される領域
β 鋼管内面の撮影領域
θ 気泡の方向と腐食箇所の方向との間の角度

Claims (3)

  1. 傾斜して設置された鋼管内部に挿入して鋼管内面を検査するための鋼管検査測定装置に用いられる回転位置検出装置であって、
    前記鋼管検査測定装置は総体的に円筒状形態を有し、その先端に軸方向前方を撮影するための前方カメラを備え、本質的に鋼管の中心軸上に位置するように構成され、
    前記回転位置検出装置は、前記鋼管検査測定装置の先端の前方カメラから軸方向前方へ所定の間隔だけ離間して配置される位置指示部材と、該位置指示部材を前記所定の位置に保持するための少なくとも1本の支持アームを有する支持部材とから構成され、
    前記位置指示部材は凹状曲面の表面を有する円盤状形態の気泡式水準器であり、該気泡式水準器の円盤形の中心軸は鋼管検査測定装置の前方カメラの撮影中心軸と合致するよう位置づけられる、回転位置検出装置。
  2. 前記位置指示部材の側面にはその内部を照射するように照明手段が設けられる、請求項1に記載の回転位置検出装置。
  3. 傾斜して設置された鋼管内部に挿入して鋼管内面を検査するための鋼管検査測定装置に用いられる回転位置検出装置であって、
    前記鋼管検査測定装置は総体的に円筒状形態を有し、その先端に軸方向前方を撮影するための前方カメラを備え、本質的に鋼管の中心軸上に位置するように構成され、
    前記回転位置検出装置は、前記鋼管検査測定装置の先端の前方カメラから軸方向前方へ所定の間隔だけ離間して配置される位置指示部材と、該位置指示部材を前記所定の位置に保持するための少なくとも1本の支持アームを有する支持部材とから構成され、
    前記位置指示部材は凸状曲面の底面を有する円盤状形態を有する中空の容器と、重力によって移動することにより重力方向下方位置を指示するように前記容器の内部に封入された水銀またはボールとから構成され、前記容器の円盤の中心軸は鋼管検査測定装置の前方カメラの撮影中心軸と合致するよう位置づけられる、回転位置検出装置。
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