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JP4521976B2 - 粘着テープの製造方法およびその装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層構造を有する粘着テープを製造する方法および装置に係り、特に、基材に塗工した粘着剤をウェット状態に維持したまま種類の異なった粘着剤を多層状に重ねて塗工する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多層構造の粘着テープを製造する方法を説明する。
先ず基材の表面に粘着剤を塗工して1層の粘着剤層をもった主テープを製造する。これとは別に、セパレータの表面に種類の異なった粘着剤を各々1層だけ塗工した複数種類の補助テープをそれぞれ製造する。そして、第1補助テープの粘着剤塗工面を主テープの粘着剤塗工面側に重ねて貼り合わせる。貼り合わされた第1の補助テープのセパレータだけを剥離して第1の補助テープの粘着剤層を主テープに転写する。この主テープに第2の補助テープを貼り合わせる。以下、同様に補助テープのセパレータの剥離と、別の補助テープの貼り合わせを繰り返し行なって多層構造の粘着テープを製造する。
以下、2層構造を有する粘着テープの製造する手順を例に採って具体的に説明する。
【0003】
先ず、基材に粘着剤を塗工して主テープを製造する手順について説明する。
基材は、大きく分けて表面処理機構、粘着剤塗工機構、オーブンのそれぞれを経由して主テープとなりロールに巻き取られる。つまり、ロールから導き出された基材は搬送ローラにより搬送され、表面処理機構に到達する。表面処理機構では、粘着剤塗工面とは反対の面にシリコーンなどが塗布される。ここでシリコーンが塗布されるのは、主テープが後段のロールに巻き取られた際、テープ同士が粘着されないようにするためである。
【0004】
次に、シリコーン処理が施された基材は粘着剤塗工機構に送られ、シリコーン処理が施された面とは反対の面にダイコータなどを使って粘着剤が塗工されてオーブンに送られる。
【0005】
オーブンでは、粘着剤の不要な溶剤成分が除去され、主テープが製造される。そして、この主テープは一旦ロールに巻き取られる。
【0006】
次に、補助テープを製造する。この補助テープ製造工程で先の主テープと異なっている点は、主テープと種類の異なった粘着剤をセパレータに塗工すること、および重ね工程を備えている点である。したがって、先の主テープの製造工程と共通する点についての説明は省略する。
【0007】
オーブンでの乾燥処理が施された補助テープは、粘着テープの重ね工程に送られる。そして、重ね工程では、先に製造された主テープのロールから主テープが供給され、その粘着剤塗工面にローラを介して補助テープが押圧されながら貼り合わされてゆく。そして最終製品用のロールに2層構造の粘着テープが巻き取られてゆく。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
【0009】
すなわち、従来の粘着テープ製造方法によれば、多層の粘着テープを製造するために、各層ごとに単体の補助テープを製造した後、各補助テープを主テープに順番に貼り合わせてゆかなければならい。
このような場合、例えば、設備の配置スペースに制限があって単一の工程で製造する場合は、主テープや種類の異なる補助テープごとに工程を切り換えて運転を行う必要がある。つまり、工程を切り換えるごとに粘着剤塗工機の洗浄などのメンテナンス、および粘着テープごとの製造条件などの設定変更を行わなければならないので、余計な時間が掛かり稼働効率が悪いといった問題がある。
【0010】
他方、短時間で効率よく粘着テープを製造しようとれば、各テープごとの製造工程を並行して稼働させなければならない。その結果、複数の粘着テープ製造工程を確保するためのスペース、および設備投資の面での費用負担が問題となってくる。
【0011】
さらに、従来例によれば、乾燥処理された粘着剤層を単純に重ねて貼り合わせているだけなので、層界面で剥離し易いといった問題もある。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、省スペースで効率良く粘着テープを製造すると共に、粘着剤が層界面で剥離しにくい粘着テープの製造方法およびその装置を提供することを主たる目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的達成するために以下のような構成を採る。すなわち、請求項1に記載の発明は、帯状の基材の表面から種類の異なった粘着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープを製造する粘着テープの製造方法であって、前記基材表面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工する第1粘着剤塗工過程と、前記塗工された第1粘着剤をウェット状態に維持したまま、その表面に少なくとも1種類の粘着剤を、形成する層の数に応じたダイコータを用いて重ねて塗工する重ね塗工過程とを備え、前記ダイコータは前記基材に対して前記ダイコータの最下端部に設けられたエッジ側に傾けられて配置され、
前記ダイコータの最下端の部位は、そのダイコータで塗工された粘着剤の上面よりも高い位置に配備されている。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の粘着テープの製造方法において、前記ダイコータの最下端の部位からそのダイコータで塗工された粘着剤の上面までのさが0.3mm以上0.5mm以下である。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の粘着テープの製造方法において、基材表面から順番に塗工される粘着剤は、上層に向かうにつれて弱粘性の粘着剤である。
【0016】
請求項4に記載の発明は、帯状の基材の表面から種類の異なった粘着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープを製造する粘着テープの製造装置において、前記基材の表面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工する第1粘着剤塗工手段と、前記塗工された第1粘着剤をウエット状態に維持したまま、その表面に少なくとも1種類の粘着剤を重ねて塗工する、粘着剤の種類に応じた数のダイコータと、前記ダイコータにより多層に塗工された粘着剤から不要な溶剤を除去する乾燥手段と、前記乾燥処理が施された粘着テープをロールに巻き取る巻き取り手段とを備え、前記ダイコータは前記基材に対して前記ダイコータの最下端部に設けられたエッジ側に傾けられて配置され、前記ダイコータの最下端の部位は、そのダイコータで塗工された粘着剤の上面よりも高い位置に配備されている。
【0017】
【作用】
本発明の作用は次のとおりである。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、基材表面に第1層目を形成する粘着剤を塗工し、次いで先に塗工された粘着剤がウエット状態に維持されたままの状態で、種類の異なった粘着剤がダイコータを用いて順番に重ね合せて塗工される。つまり、各層ごとの粘着テープを製造してから重ね合わせる必要がなく、単一の製造工程で多層の粘着テープが製造される。
【0018】
また、ダイコータの最下端の部位が、そのダイコータによって塗工された粘着剤の上面よりも高い位置に配備されているので、ウエット状態の下層の粘着剤がダイコータの最下端の部位によって掻き上げることがない。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、基材表面から順番に塗工される粘着剤が、上層に向かうにつれて、弱粘性の粘着剤が塗工される。つまり、既に塗工されている粘着剤の上に種類の異なった粘着剤を順番に塗工する際、塗工済の粘着剤が上層にくる粘着剤よりも粘度が高いので、その上に塗工される粘着剤の衝突によって分散されにくい。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、基材表面に第1層目を形成する粘着剤が塗工されてウエット状態に維持されたままの状態で、種類の異なった粘着剤がダイコータによって順番に塗工される。そして、多層状に塗工された粘着剤は、乾燥手段に搬送されて余分な溶剤が除去される。そして、乾燥処理が施された粘着テープは、巻き取り手段により、ロールに巻き取られて最終製品の粘着テープが製造される。したがって、単一の工程で多層構造の粘着テープが製造されることとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る粘着テープの製造装置の一実施例を示した概略構成図である。
【0022】
この粘着テープ製造装置には、その上手側から順番に基材Tを供給する基材供給部10と、基材Tの表面に粘着剤を塗工する第1粘着剤塗工部20と、この第1粘着剤塗工部20で塗工された粘着剤の上面に先の粘着剤とは種類の異なった粘着剤を塗工する第2粘着剤塗工部30と、その後段には乾燥部40と、粘着テープ成形部50と、セパレータ供給部60および巻き取り部70とが備えられている。また、各部を連結する工程間には、基材Tを搬送するための複数個の搬送ローラRが備えられている。
【0023】
以下、各部の構成および機能について説明する。
基材供給部10は、軸芯に基材Tが巻き付けられたロール、もしくは基材T単体で形成されたロールが取り付けられている。なお、基材Tは一般的に使用される物であり、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などが挙げられる。
【0024】
第1粘着剤塗工部20は、基材Tの幅方向に強粘度の粘着剤Aを塗工するためのものである。すなわち、図1および図2に示すように、第1粘着剤塗工部20は、粘着剤を供給するための給液槽21と、この給液槽21から基材Tの幅方向に合わせて給液された粘着剤Aを表面に付着して搬送するためのコーティングロール22と、このコーティングロール22に付着された粘着剤Aの厚みをコーティングロール22と共に制御するためのメタリングロール23と、基材Tをコーティングロール22に密接させて搬送するためのバックアップロール24とを備えている。また、コーティングロール22とメタリングロール23とのギャップGを基材Tの幅方向に調整するために、両ロール22、23の軸受けの間にギャップ調整用部材25a、25bが進退移動可能にそれぞれ設けられている。なお、第1粘着剤塗工部20は、この発明の第1粘着剤塗工手段に相当する。
【0025】
次に、本実施例の特徴的な構成を備えている第2粘着剤塗工部30について図3および図4を参照しながら説明する。
第2粘着剤塗工部30は、第1粘着剤塗工部20で基材Tの表面に粘着剤Aが塗工された上面に、粘着剤Aよりも弱粘度で種類の異なった粘着剤Bを塗工するためのものである。この第2粘着剤塗工部30には、先の工程で基材Tの表面に塗工された粘着剤Aがウエット状態のまま搬送されてくるので、粘着剤Aの表面に直接ローラなどが接するようなリバースコータなどを用いることができない。そこで、第2粘着剤塗工部30では、ダイコータ(以下、「ダイコータ30」という)を用いている。
【0026】
ダイコータ30は、その最下端の部位にエッジ31が設けられていると共に、搬送されてくる基材Tに対して傾斜角θだけ傾けられて配置されている。つまり、マニホールド32から供給されスリット33を伝ってきた粘着剤Bが、さらにエッジ31を伝って基材T表面に塗工される。その結果、不用意な液タレをすることなく、基材幅方向に均一に塗工するようになっている。なお、ダイコータ30の傾斜角θは、粘着剤Bの塗工条件などによって適宜に設定変更される。
【0027】
また、本実施例の特徴として、ダイコータ30の最下端の部位であるエッジ31は、粘着剤Aの表面に塗工する粘着剤Bの表面よりも高い位置に配置されている。その理由は次の通りである。
一般的に、ダイコータの最下端の部位(エッジ)は、そのダイコータで塗工された粘着剤の表面と同じ位置にある。これは主として塗工された粘着剤の表面を平滑化するためである。すなわち、ダイコータから粘着剤を吐出しながら、その粘着剤の表面をダイコータのエッジでならすことにより、粘着剤の表面を平滑にしている。そのために、ダイコータは基材の表面近くに配置される。しかし、本実施例のように、下層の粘着剤がウエット状態にあるときに、ダイコータから吐出された上層の粘着剤の表面をダイコータのエッジでならすと、ウエット状態である下層の粘着剤が掻き上げられて上層の粘着剤と混合されてしまうおそれがある。そこで本実施例では、ダイコータ30の最下端の部位であるエッジ31を、そのダイコータ30で塗工された粘着剤の表面よりも高い位置に配置して、上層の粘着剤を塗工するときに、下層の粘着剤を掻き上げないようにしている。
【0028】
さらに、ダイコータ30の位置(高さH)と、粘着剤Bの塗工量と、基材Tの搬送速度、および各粘着剤A、Bの粘度などが管理されている。つまり、高さHの位置からウエット状態の粘着剤Aの表面に粘着剤Bが塗工されるとき、粘着剤Bが粘着剤Aの表面に衝突して、その衝突レベルに応じて粘着剤Aの表面に波紋が生じる。この波紋は粘着剤Bが粘着剤Aの表面に塗工されている限り、ほぼ一定の周期で発生する。
【0029】
つまり、従来の多層構造の粘着テープと本実施例装置により製造した粘着テープの縦断面とを比較すると、従来例の場合は、図4(a)に示すように、上下の粘着剤をそれぞれ個別に乾燥処理をした後に貼り合わせているので、粘着剤Aと粘着剤Bとの層界面がフラットになっている。これに対して本実施例装置で製造した粘着テープ縦断面は、図4(b)に示すように、粘着剤Aと粘着剤Bとの層界面が波状になっている。層界面が波状になっていることで、層界面積が拡張され、粘着剤A、B同士が剥離しにくい強固な多層構造の粘着テープを製造している。
【0030】
また、ウエット状態の粘着剤Aに粘着剤Bが衝突することにより、粘着剤A、Bの層界面で各々の粘着剤の分子が絡みあう。その結果、粘着剤A、B同士が剥離しにくくなる。
【0031】
ダイコータ30の最下端の部位から、そのダイコータ30で塗工された粘着剤の表面までの高さHは、粘着剤の種類や粘度などによっても異なるが、好ましくは0.3〜0.5mm程度である。
0.3mm未満では上層の粘着剤の塗工のときに下層の粘着剤が掻き上げられやすくなる。また、0.5mmを越えるとダイコータから吐出される粘着剤の落下速度が増し、下層の粘着剤に必要以上の圧力が加わって粘着テープの厚み精度を均一に保てなくなり好ましくない。また、上述したように上層の粘着剤Bを下層の粘着剤Aよりも弱粘度にしたのは、上層の粘着剤Bを塗工するときに、粘度の高い下層の粘着剤の分散を極力少なくするためである。下層の粘着剤Aと上層の粘着剤Bとの粘度比は、特に限定されないが、10:1程度が好ましい。
【0032】
次に乾燥部40は、基材Tに塗工された不要な溶剤成分を乾燥除去するためのものである。つまり、基材Tの表面から順番に重ね合わせて塗工された粘着剤A,Bのそれぞれの不要な溶剤成分が、乾燥除去されるようになっている。なお、乾燥条件は、粘着剤の種類に応じて適宜に設定変更される。なお、乾燥部40は、この発明の乾燥手段に相当する。
【0033】
粘着テープ成形部50は、乾燥処理が施された粘着テープに後段のセパレータ供給部60から供給されるセパレータSを、粘着剤の塗工面に押圧して貼り合わせるものである。粘着テープ成形部50は、従動ローラ51と、この従動ローラ51に対向して配置される駆動ローラ52とを備えている。つまり、ローラ51と52の間を粘着テープとセパレータSが対向して通過するときに、駆動ローラ52が駆動して粘着テープとセパレータSを押圧して、図4(b)に示すような縦断面を有する最終段階の粘着テープを成形するようになっている。
【0034】
セパレータ供給部60は、粘着テープの粘着剤塗工面に貼り合わせるセパレータSを供給するためのものである。
【0035】
巻き取り部70は、乾燥処理が施されてきた最終製品の粘着テープを逐次巻き取るためのものである。なお、巻き取り部70は、この発明の巻き取り手段に相当する。
【0036】
搬送ローラRは、基材Tが通過する所定の地点ごとに複数個配備されている。つまり、基材Tが撓むことなくフラットな状態で各工程を通過するようにしている。
【0037】
以上、上述の実施例装置では、説明の便宜上、2層構造の粘着テープの製造装置について説明しているが、さらに多層構造の粘着テープを製造するには、形成する層の数に応じたダイコータを増設すればよい。このとき、基材Tから上層に向かうに連れて、粘度の弱い粘着剤を塗工するようにすればよい。
【0038】
次に、上述した構成を備えた実施例装置の動作を説明する。
基材供給部10から逐次導き出された基材Tは、搬送ローラRを介して第1粘着剤塗工部20に送られる。
【0039】
第1粘着剤塗工部20では基材幅方向の表面に強粘度の粘着剤Aが厚みを制御されながら塗工されて、ダイコータ30に向けて送りだされる。
【0040】
ダイコータ30には粘着剤Aがウエット状態を維持された状態で搬送されてくる。そして、このウエット状態の粘着剤Aの表面に弱粘度の粘着剤Bがダイコータ30から塗工され、乾燥部40へ送りだされる。
【0041】
乾燥部40に送られてきた基材Tは、粘着剤AおよびBの両方に適した条件下で乾燥部40を通過することにより、余分な溶剤成分が乾燥除去され、粘着テープとして粘着テープ成形部50に送りだされる。
【0042】
粘着テープ成形部50では、粘着剤塗工面にセパレータ供給部60から供給されるセパレータSが押圧される。そして最終形状の粘着テープは、巻き取り部70に搬送されてロール状に巻き取られて最終製品が製造される。
【0043】
以上に述べた実施例の粘着テープの製造装置は、第2層目を形成する粘着剤Bの塗工にダイコータ30を用いることにより、ウエット状態にある第1層目の粘着剤Aの表面に粘着剤Bを直接塗工することができる。さらに、ダイコータ30の最下端の部位を、そのダイコータ30で塗工された粘着剤の上面よりも高い位置に配置したり、上層の粘着剤を弱粘性にすることにより、下層の粘着剤を掻き上げたり、分散させることなく多層構造の粘着テープを製造することができる。
【0044】
本発明は、上記の実施例に限らず、次のように変形実施することもできる。
(1)上記実施例では、第1粘着剤塗工部20にリバースコータを用いていたが、リバースコータに限定されるものではなく、グラビヤコータや、第2粘着剤塗工部30と同じダイコータなどであってもよい。
【0045】
(2)上記実施例では、ダイコータ30での厚み制御について記載していないが、粘着剤の供給量や基材の搬送速度を制御することで第2層目以降の粘着剤の厚みを制御することができる。
【0046】
(3)上記実施例では、基材に多層構造となるように粘着剤を塗工した後、セパレータを押圧して両面テープを製造しているが、セパレータを有さない多層構造の粘着剤テープを製造するようにしてもよい。
【0047】
(4)上記実施例では、セパレータ供給部60から粘着テープ成形部50にセパレータSが直接供給されているが、供給途中に、セパレータSの表面にシリコーン処理を施す機構を設けてもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、基材表面に形成する第2層目以降の粘着剤の塗工にダイコータを用いることにより、第1層目の粘着剤がウエット状態に維持されたままの状態で、種類の異なった粘着剤を順番に重ね合わせて塗工することができる。つまり、単一の工程で多層構造を有する粘着テープを製造することができる。
【0049】
請求項2に記載の発明によれば、ダイコータの最下端の部位は、自らが塗工した粘着剤の上面よりも高い位置に配備されているので、下層の粘着剤の表面を掻き上げることがない。したがって、ウエット状態の下層の粘着剤を乱すことなく、その表面に種類の異なった粘着剤を多層塗工することができる。
【0050】
また、下層の粘着剤の表面に所定の高さから種類の異なった粘着剤を塗工することにより、その粘着剤の衝突レベルに応じて下層の粘着剤の表面に波紋を発生させることができる。その結果、下層の粘着剤とその上に塗工した粘着剤との層界面が波状になり、層界面が拡張されて剥離しにくい多層構造の粘着剤を製造することができる。
【0051】
請求項3に記載の発明によれば、基材の表面から上層に向かうに連れて弱粘性の粘着剤を塗工することにより、下層の粘着剤の表面に次の粘着剤が塗工されたとしても、その時の衝突により下層の粘着剤が分散して塗工ムラを生じることがない。
【0052】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の方法を好適に実施することができる。つまり、単一の装置で多層構造の粘着テープの製造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である粘着テープの製造装置の概略構成図である。
【図2】実施例装置の第1塗工部の構成を示す概略構成図である。
【図3】下層の粘着剤層に種類の異なる粘着剤を塗工する様子を示す模式図である。
【図4】(a)は従来例装置で製造した粘着テープの縦断面図、(b)は実施例装置で製造した粘着テープの縦断面図である。
【符号の説明】
10 … 基材供給部
20 … 第1粘着剤塗工部
30 … 第2粘着剤塗工部(ダイコータ)
31 … エッジ
32 … マニホールドホールド
33 … スリット
40 … 乾燥部
50 … 粘着テープ成形部
60 … セパレータ供給部
70 … 巻き取り部
A … 粘着剤
B … 粘着剤
R … 搬送ローラ
T … 基材

Claims (4)

  1. 帯状の基材の表面から種類の異なった粘着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープを製造する粘着テープの製造方法であって、
    前記基材表面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工する第1粘着剤塗工過程と、
    前記塗工された第1粘着剤をウェット状態に維持したまま、その表面に少なくとも1種類の粘着剤を、形成する層の数に応じたダイコータを用いて重ねて塗工する重ね塗工過程とを備え
    前記ダイコータは前記基材に対して前記ダイコータの最下端部に設けられたエッジ側に傾けられて配置され、
    前記ダイコータの最下端の部位は、そのダイコータで塗工された粘着剤の上面よりも高い位置に配備されている
    ことを特徴とする粘着テープの製造方法。
  2. 前記ダイコータの最下端の部位からそのダイコータで塗工された粘着剤の上面までの高さが0.3mm以上0.5mm以下である
    ことを特徴とする粘着テープの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の粘着テープの製造方法において、基材表面から順番に塗工される粘着剤は、上層に向かうにつれて弱粘性の粘着剤であることを特徴とする粘着テープの製造方法。
  4. 帯状の基材の表面から種類の異なった粘着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープを製造する粘着テープの製造装置において、
    前記基材の表面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工する第1粘着剤塗工手段と、
    前記塗工された第1粘着剤をウエット状態に維持したまま、その表面に少なくとも1種類の粘着剤を重ねて塗工する、粘着剤の種類に応じた数のダイコータと、
    前記ダイコータにより多層に塗工された粘着剤から不要な溶剤を除去する乾燥手段と、
    前記乾燥処理が施された粘着テープをロールに巻き取る巻き取り手段とを備え、
    前記ダイコータは前記基材に対して前記ダイコータの最下端部に設けられたエッジ側に傾けられて配置され、
    前記ダイコータの最下端の部位は、そのダイコータで塗工された粘着剤の上面よりも高い位置に配備されている
    ことを特徴とする粘着テープの製造装置。
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