JP4522011B2 - フレキシブルチューブ用マーキング治具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフレキシブルチューブ用マーキング治具に関し、特にガス配管などに使用されるコルゲイト管にて構成されたフレキシブルチューブを継手に挿入してこの継手に接合するときの挿入深さを規定するためのフレキシブルチューブ用マーキング治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブルチューブを挿入するだけで接合できる、いわゆるワンタッチ継手として、たとえば特願平11−258152号には、図5に示す構成のものが記載されている。この図5に示すワンタッチ継手1は、筒状本体2と、先端部が筒状本体2の内部にねじ込まれる止輪3と、筒状本体2の内部における止輪3の先端部の近傍に設けられたリテーナ4とを具備する。
【0003】
リテーナ4よりも奥側の筒状本体2の内周部には、シール材8が装着されている。このシール材8は、奥側の耐火部8Aと、耐火性は有しないがシール性にすぐれた開口側の普通ゴム部8Bとが軸心方向に一体化された筒状体によって構成されている。
【0004】
この継手に接続されるフレキシブルチューブ5は、薄肉の金属製のコルゲイト管6が樹脂製の被覆体7によって被覆された構成である。
このような構成のワンタッチ継手においては、コルゲイト管6の先端の数山について被覆体7を取り除いた状態のフレキシブルチューブ5を、止輪3の端部から、この止輪3とリテーナ4とシール材8との内部に向けて挿通させることで、このフレキシブルチューブ5を継手1にワンタッチ接続させることができる。このときの作業は、作業者の手作業によって行われるのが普通である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようにフレキシブルチューブ5を継手1に接続させる場合には、コルゲイト管6の山部によってリテーナ4を弾性的に押し広げながら、このコルゲイト管6における複数の山部がリテーナ4の位置を通過するように作業する。このため、この押し広げ時の反力が、フレキシブルチューブ5を挿入するときの手応えとして返ってくる。
【0006】
一方、図5に示すフレキシブルチューブ5の挿入完了状態においても、コルゲイト管6の先端が筒状本体2の奥端に当たることなどによる手応えがあり、両者の手応えの区別はつきにくい。
【0007】
このため、図5に示すフレキシブルチューブ5の挿入が完了していないにもかかわらず、その状態を挿入完了と作業者が誤って判断する可能性がある。すなわち、コルゲイト管6の先端が筒状本体2の奥端に達していない状態や、これがシール材8の耐火部8Aに達していない状態、極端な場合にはコルゲイト管6の先端がシール材8の普通ゴム部8Bに達していない状態で、誤判断により接合作業を終えてしまう可能性がある。
【0008】
このうち、コルゲイト管6の先端がシール材8の普通ゴム部8Bに達していない状態では継手のシール性能が不良になり、その耐火部8Aに達していない場合は火災などによって高温下に晒されたときの耐火性能が不良になる。
【0009】
また筒状本体2の奥端に達していない場合は、火災などによって高温下に晒されたときに、耐火部8Aによって一応シールされているものの、この耐火部8Aが熱によって脆くなっていることから、継手やフレキシブルチューブに横方向の衝撃などが作用したときのシール性能の信頼性が低くなる。
【0010】
しかも、この種のワンタッチ継手では、フレキシブルチューブ5に抜け出し力が作用した場合に、その抜け出しにもとづきリテーナ4が止輪3の内周のテーパ面9に当たることにより、このリテーナ4がコルゲイト管6の谷部に食い込むことによって、抜け出しの阻止を行うものであるため、それに応じたフレキシブルチューブ5の抜け出ししろが設定されている。したがって、コルゲイト管6の押し込みが不十分な場合は、この抜け出しの分だけシール性能についての条件が厳しくなる。
【0011】
このような問題点に対処するためには、フレキシブルチューブ4における継手への所要の挿入長さに該当する位置、すなわち、コルゲイト管6の先端から前記挿入長さに相当する距離の位置に、フエルトペンなどを用いた着色によってマーキングを施し、継手に対しこのマーキングの位置までフレキシブルチューブを挿入すればよい。
【0012】
しかし、そうすると、今度は、そのマーキングの際の所定長さの確認に手間取ることになる。すなわち、たとえば物差しを準備してこのコルゲイト管6の先端からこの長さを測定したうえでマーキングを施すことが必要となるが、わざわざ物差しなどを準備する必要があるうえに、寸法の測定間違いによって誤った位置にマーキングを施すなどの事態が生じる可能性がある。
【0013】
そこで本発明は、このような問題点を解決して、継手に挿入されるフレキシブルチューブにおける挿入しろとしての所定の位置に簡単かつ正確にマーキングを施すことができるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の、継手に挿入されることでこの継手に接合されるフレキシブルチューブのための治具は、継手に挿入されることでこの継手に接合されるフレキシブルチューブのための治具であって、前記フレキシブルチューブは、コルゲイト管が被覆体によって被覆されるとともに、コルゲイト管の先端の数山分の被覆体が取り除かれた状態で継手に挿入されるように構成され、前記治具は、コルゲイト管の先端部に掛かり合う掛かり合い部と、フレキシブルチューブの外面に沿ってこのフレキシブルチューブの長さ方向に配置される本体部とを有し、前記本体部には軸方向と周方向へL字状に曲折する貫通孔部が形成され、貫通孔部の軸方向に延びる部分の先端部は、被覆体の取り除くべき位置まで延ばされて形成され、この貫通孔部を通して前記被覆体の表面における、継手に挿入すべきフレキシブルチューブの先端部の挿入深さに対応する位置に、周方向のマーキングを施すことが可能なように構成されているとともに、前記貫通孔部の軸方向先端部が、被覆体の取り除くべき位置を認識可能なように構成されているものである。
【0015】
このような構成において、フレキシブルチューブにマーキングを施す際には、治具の掛かり合い部をコルゲイト管の先端部に掛かり合わせた状態で、この治具の本体部をフレキシブルチューブの外面に沿ってこのフレキシブルチューブの長さ方向に配置し、そして貫通孔部を通して被覆体の表面にマーキングを施すことで、コルゲイト管の数山分の被覆体の取り除き部分位置と、継手に挿入する際の挿入深さの位置に対応するそれぞれの位置に簡単かつ正確にマーキングが施される。
【0016】
請求項2のフレキシブルチューブ用マーキング治具は、上記請求項1のフレキシブルチューブ用マーキング治具において、本体部が周方向に湾曲され、掛かり合い部が湾曲の曲率中心側へ折り返して一体成形されているものである。
【0017】
したがって、治具の掛かり合い部をコルゲイト管の先端部に掛かり合わせたとき、治具の本体部はフレキシブルチューブ外面に安定した状態で沿うので、貫通孔を利用してマーキングを施すのが容易となる。
【0018】
請求項3のフレキシブルチューブ用マーキング治具は、上記請求項2のフレキシブルチューブ用マーキング治具において、本体部の両端に、本体の湾曲の曲率中心側へと折曲した掛かり合い部が同方向に折曲形成され、長さ方向の中間部分に両端から切り込みが形成され、該切り込み部で本体部が本体の湾曲の曲率中心と反対側にく字状に折曲可能とされているものである。
【0019】
中間部分で折り返すことによって、本体部の両端何れの側も使用可能となり、例えば呼径の異なる管に対し、それぞれに適合した位置に貫通孔部を設けることによって、一種の治具で多種類のフレキシブルチューブに適用させる事ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の治具について、図1〜図4にもとづき、図5に示したものと同一の部材には同一の参照番号を付して、詳細に説明する。
【0021】
図1〜図3において、11は本発明にもとづく治具であり、金属製の帯状の板材を曲げ加工することによって形成されている。すなわち、この治具11は本体部12を有し、この本体部12の端部に、この本体部12に対し90度の方向に折り曲げ加工された掛かり合い部13が一体に形成されている。
【0022】
図1および図2に示すように、フレキシブルチューブ5は、図5の場合と同様に、その先端がコルゲイト管6の谷部で切断された状態で、このコルゲイト管6の先端の数山について被覆体7が取り除かれた状態で継手に挿入される。ここでは、六山分の被覆体7を取り除くべきものを例示する。
【0023】
なお、被覆体7を取り除くべき山数を間違うと、フレキシブルチューブ5を所定の位置まで継手の内部に挿入できなくなって、この継手に正しく接続できなくなったり、フレキシブルチューブ5は所定の位置まで挿入できても、継手と被覆体7とのシールが不完全になったりするなどの不都合が生じる。
【0024】
図1および図2に示すように、治具11は、このようにコルゲイト管6の先端の六山分の被覆体7が取り除かれた状態のフレキシブルチューブ5に対し用いられる。
【0025】
そして治具11の本体部12には、六山分につき被覆体7が取り除かれた状態のコルゲイト管6の先端部に掛かり合い部13が掛かり合い、かつ本体部12がフレキシブルチューブ5の外面に沿ってその長さ方向に配置されたときに、フレキシブルチューブ5における前記六山分に相当する位置の表面に、軸方向先端部14aを合わせて軸方向貫通部14が形成され、また、その後端が継手に挿入されるフレキシブルチューブ5の全挿入深さの位置に対応され、そこから周方向にL字状に曲折して周方向貫通部15が設けられている。
【0026】
すなわち、図1に示すように、軸方向貫通孔部14はフレキシブルチューブ5つまり本体部12の長さ方向に沿った長孔として形成されており、掛かり合い部13におけるコルゲイト管6の先端部との掛かり合い面から、周方向貫通孔部15までの距離Dが、フレキシブルチューブ5における継手に挿入すべき先端部の長さに対応した寸法になるように形成されているのである。
【0027】
したがって、図1および図2に示すようにフレキシブルチューブ5に治具11をあてがい、軸方向貫通孔部14を利用して、この貫通孔部14の端部14aから掛かり合い部13から遠い方の端部までと、周方向貫通部15に沿って、フエルトペンなどによりフレキシブルチューブ5の被覆体7の表面にマーキングを施すことで、フレキシブルチューブ5における継手に挿入すべき先端部の長さと、取り除くべき被覆体の位置を簡単かつ正確にマーキングを施すことができる。
【0028】
また、図1に示すように治具11をフレキシブルチューブ5にあてがったときに、貫通孔部14における掛かり合い部13に近い方の端部14aを通して被覆体7の端部が観察できれば、被覆体7がコルゲイト管6の正規の山数分だけ取り除かれていることをも検査することができるのである。
【0029】
なお、治具11の本体部12は、平板状としても良いが、フレキシブルチューブ5の外周に周方向のマーキングをしやすいよう、図示のように周方向に沿って湾曲され、掛かり合い部がその湾曲中心の方向へ曲折する事が好ましい。なお、径の大きい管の場合は必ずしもこの湾曲は必要ではない。
【0030】
図3は、このようにして貫通孔部14の全体にわたってマーキング15が施された状態のフレキシブルチューブ5を、所定の長さだけ継手1に挿入したときの状態を示す。図示のように、止輪3によってちょうど周方向のマーキング15aが隠れるまでフレキシブルチューブ5を挿入することで、所定長さの挿入が行われる。
【0031】
ところで、現実にはフレキシブルチューブ5および継手1として様々な口径のものが使用されており、その口径ごとに継手1への挿入長さが異なるのが実情である。そこで、図4(a)〜(c)に示すように、治具11の本体部12に、これらの様々な口径のフレキシブルチューブ5に対応した、複数の貫通孔部14、14、…が形成しても良い。すなわち、各貫通孔部14ごとに上述の距離Dが相違するように形成しても良い。
【0032】
そして、その本体部12の一端側に掛かり合い部13を有するほかに、その他端側にも掛かり合い部16を設けても良い。これら掛かり合い部13、16は、図示のように、本体部12を周方向に湾曲させた場合は、湾曲の曲率中心側に折り曲げ形成されるので、一方の掛かり合い部13を使用するときに他側の掛かり合い部16が邪魔にならないよう、本体部12は、点線で示すように中間部で曲率中心と反対側の方向へ曲折される。
【0033】
それによって、一方の掛かり合い部13をコルゲイト管6の先端に掛かり合わせたときに他方がフレキシブルチューブ5と干渉しないようにされている。
そして、他端側の掛かり合い部16に対応して、さらに別の口径のフレキシブルチューブ5に対応した貫通孔部14が形成されている。これにより、一つの治具11だけできわめて多種類のフレキシブルチューブに対応することができる。
【0034】
図4に示すように、治具11には、各貫通孔部14に対応して、その貫通孔部14に適応したフレキシブルチューブの口径を、刻印などによって表示しておくのが好適である。17はその口径表示部を示し、上述の「25A」などの記号が口径を表す。しかも、この口径表示部16を、図示のように、本体部12における、治具11をフレキシブルチューブにあてがったときにこの本体部12の表面側となる部分に形成しておくと、作業時に容易にその表示を確認することができるので便利である。
【0035】
また図3に示すように、本体部12には、被覆体7を取り除くべきコルゲイト管6の山数を、同様に刻印などによって表示しておくと便利である。18はその山数表示部を示す。また、図中19は下げ紐などを係止するための貫通孔である。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明の治具によると、コルゲイト管が被覆体によって被覆されるとともに、コルゲイト管の先端の数山分の被覆体が取り除かれた状態で継手に挿入されるようにフレキシブルチューブを構成し、前記治具が、コルゲイト管の先端部に掛かり合う掛かり合い部と、フレキシブルチューブの外面に沿ってこのフレキシブルチューブの長さ方向に配置される本体部とを有し、前記本体部に軸方向と周方向の貫通孔部が形成されて、貫通孔部の軸方向に延びる部分の先端部は、被覆体の取り除くべき位置まで延ばされて形成され、この貫通孔部を通して、継手に挿入すべきフレキシブルチューブの先端部を周方向のマーキングにより示し、この長さに対応した被覆体の継手開口部の位置すべき表面に周方向にマーキングを施すことが可能なように構成したとともに、前記貫通孔部の軸方向先端部が、被覆体の取り除くべき位置を認識可能なように構成したため、フレキシブルチューブにおける継手に挿入すべき先端部の長さに対応する位置を簡単かつ正確にマーキングすることができる。
【0037】
また本発明によれば、貫通孔部が、コルゲイト管の正規の山数分だけ取り除かれた被覆体の端部の位置においても開口しているようにしたため、マーキングの際に、あわせて、被覆体がコルゲイト管の正規の山数分だけ取り除かれているか否かを検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のフレキシブルチューブ用マーキング治具の使用例を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】同治具によってマーキングが施されたフレキシブルチューブが継手に接合された状態を示す図である。
【図4】フレキシブルチューブ用マーキング治具の他の構成例の説明図であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図5】本発明の治具を適用可能な従来のフレキシブルチューブ用ワンタッチ継手の一部を切り欠いて示す図である。
【符号の説明】
5 フレキシブルチューブ
6 コルゲイト管
7 被覆体
11 フレキシブルチューブ用マーキング治具
12 本体部
13 掛かり合い部
14 貫通孔部
14a 貫通孔の端部
16 掛かり合い部
Claims (3)
- 継手に挿入されることでこの継手に接合されるフレキシブルチューブのための治具であって、
前記フレキシブルチューブは、コルゲイト管が被覆体によって被覆されるとともに、コルゲイト管の先端の数山分の被覆体が取り除かれた状態で継手に挿入されるように構成され、
前記治具は、コルゲイト管の先端部に掛かり合う掛かり合い部と、フレキシブルチューブの外面に沿ってこのフレキシブルチューブの長さ方向に配置される本体部とを有し、
前記本体部には軸方向と周方向へL字状に曲折する貫通孔部が形成され、貫通孔部の軸方向に延びる部分の先端部は、被覆体の取り除くべき位置まで延ばされて形成され、この貫通孔部を通して前記被覆体の表面における、継手に挿入すべきフレキシブルチューブの先端部の挿入深さに対応する位置に、周方向のマーキングを施すことが可能なように構成されているとともに、前記貫通孔部の軸方向先端部が、被覆体の取り除くべき位置を認識可能なように構成されていることを特徴とするフレキシブルチューブ用マーキング治具。 - 本体部が周方向に湾曲され、掛かり合い部が湾曲の曲率中心側へ折り返して一体成形されている請求項1記載のフレキシブルチューブ用マーキング治具。
- 本体部の両端に、本体の湾曲の曲率中心側へと折曲した掛かり合い部が同方向に折曲形成され、長さ方向の中間部分に両端から切り込みが形成され、該切り込み部で本体部が本体の湾曲の曲率中心と反対側にく字状に折曲可能とされている請求項2に記載のフレキシブルチューブ用マーキング治具。
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