JP4523874B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description
光コネクタ10のハウジング11には一対の格納室12が形成されており、これら格納室12に発光素子モジュール(送信モジュール)13及び受光素子モジュール(受信モジュール)14がそれぞれ格納されている。両格納室12の前方には前方に延びる受承筒15がそれぞれ設けられており、これら受承筒15内にスリーブ16がそれぞれ挿着されている。図23A中、17は背面に冠着されたキャップを示し、18は発光素子モジュール13及び受光素子モジュール14を支持しているバックシートを示す。
上記のような構成とされた光コネクタ10及び光プラグ20は光コネクタ10に光プラグ20を嵌合すると、光ファイバ22を保持した一対のフェルール21が受承筒15内に挿入され、光ファイバ22端面が露出されているフェルール21の先端面が受承筒15内に挿着されているスリーブ16の先端面とわずかな間隙を介して対向し、これにより両光ファイバ22と発光素子モジュール13及び受光素子モジュール14とがそれぞれスリーブ16を介して光学的に接続されるものとなっている。なお、スリーブ16は例えば光ファイバ16aが円筒状のホルダ16bに収容された構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
しかるに、図23Aに示したように従来の発光素子及び受光素子と相手方光プラグの光ファイバとを光学的に接続するスリーブを具備する光コネクタにおいては、スリーブは受承筒に挿入されて取り付けられており、つまり穴に嵌め込まれた構造となっているため、液状の化学物質が例えば受承筒内に侵入した場合に、その化学物質がスリーブの周面と穴との間の微小な隙間に毛細管現象によって入り込みやすい状態となっていた。
一方、スリーブはコストの点から樹脂製のものが一般に用いられており、スリーブの構成材料が樹脂の場合に、上述したように油や溶剤、薬品などの液状の化学物質がスリーブに付着したままの状態が放置されると、次第に侵食、溶融が進んで透過率や面粗さが悪化し、それによってスリーブの光学機能が低下するといった問題が生じていた。
従って、この発明によれば、液状の化学物質の付着残留によってスリーブの透過率や面粗さが悪化し、光学機能が低下してしまうといった現象を抑制することができ、例えば車載用途等の耐薬品性や耐油性が要求される光コネクタに適した光コネクタを得ることができる。
第1実施例
図1はこの発明による光コネクタの第1の実施例を示したものであり、この例では光コネクタはコネクタボディ401と発光素子モジュール31と受光素子モジュール32と素子ホルダ33とシールドカバー34と一対のスリーブ35とよりなり、一対のスリーブ35は連結部36を介して一体化されているものとされる。
発光素子モジュール31及び受光素子モジュール32はそれぞれ発光素子及び受光素子が樹脂封止されてその封止樹脂から端子が導出された構造とされ、発光素子は例えばレーザダイオード(LD)とされ、受光素子は例えばフォトダイオード(PD)とされる。図1中、31a,32aは端子を示す。
コネクタボディ401は樹脂製とされ、図2及び3に示したような形状を有するものとされる。なお、図3A,Bはそれぞれコネクタボディ401を前面側から見て一部切断して断面とした斜視図及び背面側から見た斜視図を示し、便宜上、奥行方向の寸法をつめて示している。また、図3C,Dはそれぞれ図3AにおけるG部及び図3BにおけるH部の詳細を示す。
支持部はこの例では受承筒42の軸心方向に延びる5つの突条43によって構成されており、これら突条43は受承筒42の内周面の周方向に等角間隔に配列されて形成されている。各突条43の、受承筒42の軸心に向く先端側は断面鋭角状をなすものとされ、先端はその鋭角形状がわずかにカットされた形状とされて幅狭とされている。なお、各突条43の根元側(受承筒2の内周面側)の幅広部はこの例では互いにつながった形状とされており、これら突条43の前方側の、つまりフェルールが挿入されてくる側の端面43aがフェルール突き当て面をなすものとされている。
上記のようにしてスリーブ35が取り付けられたコネクタボディ401に対し、発光素子モジュール31、受光素子モジュール32、素子ホルダ33及びシールドカバー34が取り付けられる。発光素子モジュール31及び受光素子モジュール32は素子ホルダ33に収容されて保持され、この素子ホルダ33がシールドカバー34に収容保持される。シールドカバー34はコネクタボディ401に、その背面側から取り付けられ、これにより光コネクタが完成する。なお、シールドカバー34はその左右の係止部(図1では見えない)がコネクタボディ401の両側面に係止されて固定される。
上記のような構成とされた光コネクタによれば、スリーブ35は5つの突条43の先端によって位置決め支持され、つまりスリーブ35の周面には突条43の幅狭とされた先端がわずかに接触するのみであって、大部分は空洞44が存在しており、よって液状の化学物質を毛細管現象によって引き込む虞れがある隙間は突条43の先端が接触している部分に存在するだけであって、スリーブ35の周面上にわずかしか存在しないものとなっている。従って、例えば液状の化学物質が受承筒42内に侵入したとしても毛細管現象により引き込まれてスリーブ35の周面に残留する液状の化学物質の量はわずかとなり、液状の化学物質の長期付着に起因するスリーブ35の光学機能低下といった従来発生していた現象を大幅に抑制することができる。
なお、突条43の先端側を鋭角状とすることにより十分な大きさ(幅及び深さ)を有する空洞44を形成することができ、一方突条43の根元側を幅広とすることで突条43の強度を確保することができる。
第2実施例
図4及び5はこの発明の第2の実施例を示したものであり、図4は光コネクタの構成を示し、図5はそのコネクタボディ402の構造を示す。
これら突条45は突条43と異なり、根元側で互いにつながっておらず、互いに独立して受承筒42の内周面に形成されており、その前方側の端面45aがフェルール突き当て面とされ、さらにこの例では突条45の前端側に位置して端面45aと同一平面をなす環状フェルール止め46が受承筒42の内周面に突出形成されている。
図6A〜Cは液状の化学物質が受承筒42内に侵入してきた際に残留する様子をスリーブ35の支持形態を変えて示したものであり、図6Aは上述した第2実施例の構成を示し、図6B及びCはそれぞれ比較例の構成を示す。図中、黒く塗りつぶした箇所は化学物質の残留箇所を示す。
これに対し、図6Bはスリーブ35の周面が図6Aと同様、5点支持される構成となっているものの、支持部47の先端側が鋭角状ではなく、スリーブ35の周面と接触する接触角が大きい例を示したものであり、この場合、図に示したようにスリーブ35に液状の化学物質が付着残留する面積は極めて大きくなってしまう。
第3実施例
図7にこの発明による光コネクタの第3の実施例を示し、図8にそのコネクタボディ403の構造を示す。
スリーブ35は図7に示したように2つの環状板部52の穴51に挿入嵌合されることにより支持され、これら環状板部52によって支持されている箇所以外のスリーブ35の周面と受承筒42の内周面との間には大きな空洞53が構成されている。なお、2つの環状板部52のうち、フェルールが挿入されてくる側(前方側)に位置する環状板部52によってフェルール突き当て面が構成されており、また各環状板部52の背面側において穴51の回りにはスリーブ35を挿入しやすいように誘い込み用の面取り(テーパ面)52aが形成されている。
第4実施例
図9にこの発明による光コネクタの第4の実施例を示し、図10にそのコネクタボディ404の構造を示す。
2箇所の突片54のうち、前方側に位置する一対の突片54によってフェルール突き当て面が構成されており、この例ではこのフェルール突き当て面と同一平面をなす環状フェルール止め55が受承筒42の内周面に突設されている。なお、各突片54の背面側における先端には第3実施例における環状板部52の面取り52aと同様に機能する面取り54bが形成されている。
第5実施例
図11にこの発明による光コネクタの第5の実施例を示し、図12にそのコネクタボディ405の構造を示す。
このような構造を採用することにより、アンダーカットを回避でき、簡素で安価な金型構造によってコネクタボディ405を成形することができるため、その分安価な光コネクタを得られるものとなる。
第6実施例
図13にこの発明による光コネクタの第6の実施例を示し、図14にそのコネクタボディ406の構造を示す。
2箇所の突起56のうち、前方側に位置する突起56によってフェルール突き当て面が構成されており、さらにこの例では環状フェルール止め55が第4実施例と同様に設けられている。なお、前後2箇所にそれぞれ位置する5つの突起56はこの例では軸心方向から見て互いに重ならないように位置されている。
第7実施例
図15にこの発明による光コネクタの第7の実施例を示し、図16にそのコネクタボディ407の構造を示す。
即ち、この例では受承筒42の内周面に微細な溝57を形成することで、毛細管現象により液状の化学物質が引き込まれる箇所を意図的に設け、かつその箇所を限定したものであり、このようにスリーブ35が位置する部分の受承筒42の、スリーブ35の周面とは離間した内周面に微細な溝57を形成することにより、スリーブ35の周面に残留する液状の化学物質の量を極力少なくすることができる。
第8実施例
図17にこの発明による光コネクタの第8の実施例を示し、図18にそのコネクタボディ408の構造を示す。
このような穴58を受承筒42に設けることにより、例えば液状の化学物質が受承筒42内に侵入した際の洗浄を良好に行うことができ、スリーブ35の周面に付着残留する液状の化学物質を効果的に洗い流すことができるものとなる。
第9実施例
図19にこの発明による光コネクタの第9の実施例を示し、図20にそのコネクタボディ409の構造を示す。
第8実施例では受承筒42に穴58を設けていたが、穴58に替えてこのようなスリット61,62を設けるようにしてもよく、これによってもより洗浄がしやすくなり、洗浄を効果的に行えるものとなる。
第10実施例
図21にこの発明による光コネクタの第10の実施例を示し、図22にそのコネクタボディ4010の構造を示す。
コネクタボディ4010の背面には連結部36の形状と対応する形状とされて連結部36を収容する凹部63が図22に示したように形成されており、この凹部63の側壁面に小さな突起64が形成されている。突起64は凹部63の上辺部及び下辺部にそれぞれ2個設けられている。
この例によれば、スリーブ35の周面と接触する支持部は図21に示したようにスリーブ35の前端1箇所のみとなり、よって液状の化学物質が付着残留する箇所をさらに低減することができる。なお、例えば連結部36が支持されている部分に液状の化学物質が付着残留しても連結部36は光学機能に関わらないので問題は生じない。
また、例えば第3、第4、第5及び第6の実施例ではそれぞれ受承筒42の軸心方向2箇所に環状板部52や突片54、突起56といった支持部を設けているが、このような支持部は2箇所に限らず、例えば受承筒42の軸心方向3箇所以上に設けるようにしてもよい。
Claims (9)
- 端末にフェルールが装着された光ファイバを保持した光プラグと接続される光コネクタであって、
上記フェルールが挿入される一対の受承筒がコネクタボディに形成され、そのコネクタボディに発光素子と受光素子とそれら発光素子及び受光素子と上記光ファイバとを光学的に接続するスリーブとが組み込まれている光コネクタにおいて、
上記スリーブは樹脂製とされて円柱形状をなし、
送信用の上記スリーブと受信用の上記スリーブとが連結部を介して一体化され、
上記両スリーブが上記受承筒の内周面に突設された支持部によって位置決め支持され、かつ上記連結部が上記コネクタボディに圧入されて固定され、
上記支持部によってフェルール突き当て面が構成され、
上記支持部が接触支持している箇所以外の上記スリーブの周面と上記受承筒の内周面との間には液状の化学物質を少なくとも毛細管現象で引き込まない程度の十分な深さと幅を有する空洞が構成されていることを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1記載の光コネクタにおいて、
上記支持部は上記スリーブが嵌合される穴を有する環状板部よりなることを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1記載の光コネクタにおいて、
上記支持部は径方向に対をなすように設けられ、互いの対向面が上記スリーブの周面に沿う形状とされて上記スリーブの周面を挟む突片もしくは上記スリーブの周面を先端で挟み込むように周方向に配列された少なくとも3つの突起よりなり、
上記突片もしくは突起の、上記フェルールが挿入されてくる前方側の面が上記フェルール突き当て面をなすことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項3記載の光コネクタにおいて、
上記突片もしくは突起の上記前方側の面位置に位置して上記内周面に、上記前方側の面と同一平面で上記各突片もしくは各突起の根元側を互いにつなぎ、環状をなすように環状フェルール止めが突設されていることを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1記載の光コネクタにおいて、
上記支持部は上記受承筒の軸心方向に延び、かつ周方向に配列された少なくとも3つの突条よりなり、
それら突条は上記スリーブの周面と接触する先端側が鋭角状とされ、
上記突条の、上記フェルールが挿入されてくる前方側の端面が上記フェルール突き当て面をなすことを特徴とする光コネクタ。 - 請求項5記載の光コネクタにおいて、
上記突条の上記前方側端面位置に位置して上記内周面に、上記前方側端面と同一平面で上記各突条の根元側を互いにつなぎ、環状をなすように環状フェルール止めが突設されていることを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1乃至6記載のいずれかの光コネクタにおいて、
上記空洞部分の上記内周面に微細な溝が形成されていることを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1乃至6記載のいずれかの光コネクタにおいて、
上記スリーブが位置する部分の上記内周面に開口する穴が上記受承筒に貫通形成されていることを特徴とする光コネクタ。 - 請求項1乃至6記載のいずれかの光コネクタにおいて、
上記スリーブが位置する部分の上記内周面に至るスリットが上記受承筒に形成されてい
ることを特徴とする光コネクタ。
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