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JP4523874B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description

この発明は双方向光通信用コネクタに関し、特に発光素子と受光素子とそれら発光素子及び受光素子と相手方光プラグの光ファイバとを光学的に接続するスリーブとが組み込まれてなる光コネクタに関する。
図23は双方向光通信用コネクタの従来構成例を示したものであり、図23Aは機器側に配置される光コネクタ(レセプタクル)を示し、図23Bはその光コネクタと嵌合接続される光プラグを示す。
光コネクタ10のハウジング11には一対の格納室12が形成されており、これら格納室12に発光素子モジュール(送信モジュール)13及び受光素子モジュール(受信モジュール)14がそれぞれ格納されている。両格納室12の前方には前方に延びる受承筒15がそれぞれ設けられており、これら受承筒15内にスリーブ16がそれぞれ挿着されている。図23A中、17は背面に冠着されたキャップを示し、18は発光素子モジュール13及び受光素子モジュール14を支持しているバックシートを示す。
一方、光プラグ20は図23Bに示したように、端末にフェルール21が装着された一対の光ファイバ22と、フェルール21を内部に収容して保護する筒状隔壁23を備えたハウジング24と、そのハウジング24に嵌合固定されたスプリングキャップ25と、そのスプリングキャップ25の後部に嵌着されたブーツ26とを備えて構成されている。図23B中、27はフェルール21を前方に付勢するスプリングを示す。
上記のような構成とされた光コネクタ10及び光プラグ20は光コネクタ10に光プラグ20を嵌合すると、光ファイバ22を保持した一対のフェルール21が受承筒15内に挿入され、光ファイバ22端面が露出されているフェルール21の先端面が受承筒15内に挿着されているスリーブ16の先端面とわずかな間隙を介して対向し、これにより両光ファイバ22と発光素子モジュール13及び受光素子モジュール14とがそれぞれスリーブ16を介して光学的に接続されるものとなっている。なお、スリーブ16は例えば光ファイバ16aが円筒状のホルダ16bに収容された構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−193849号公報
ところで、上記のような双方向光通信用コネクタは各種用途に使用され、例えば車載用途に使用される場合にはその環境条件や取り扱いによって油や溶剤などの化学物質が付着するといった事態が起こりうるものとなっていた。
しかるに、図23Aに示したように従来の発光素子及び受光素子と相手方光プラグの光ファイバとを光学的に接続するスリーブを具備する光コネクタにおいては、スリーブは受承筒に挿入されて取り付けられており、つまり穴に嵌め込まれた構造となっているため、液状の化学物質が例えば受承筒内に侵入した場合に、その化学物質がスリーブの周面と穴との間の微小な隙間に毛細管現象によって入り込みやすい状態となっていた。
このようにスリーブの周面と穴との間の隙間に入り込んだ液状の化学物質はスリーブの周面に広く付着し、蒸発せず、長期にわたって残留してしまう可能性が高く、例えば水などによりコネクタを洗浄しても洗い流すことは困難となっていた。
一方、スリーブはコストの点から樹脂製のものが一般に用いられており、スリーブの構成材料が樹脂の場合に、上述したように油や溶剤、薬品などの液状の化学物質がスリーブに付着したままの状態が放置されると、次第に侵食、溶融が進んで透過率や面粗さが悪化し、それによってスリーブの光学機能が低下するといった問題が生じていた。
この発明の目的はこの問題に鑑み、液状の化学物質がコネクタ内に侵入したとしてもスリーブの光学機能低下を抑制できるようにした光コネクタを提供することにある。
この発明によれば、端末にフェルールが装着された光ファイバを保持した光プラグと接続される光コネクタであって、フェルールが挿入される一対の受承筒がコネクタボディに形成され、そのコネクタボディに発光素子と受光素子とそれら発光素子及び受光素子と光ファイバとを光学的に接続するスリーブとが組み込まれている光コネクタにおいて、スリーブは樹脂製とされて円柱形状をなし、送信用のスリーブと受信用のスリーブとが連結部を介して一体化され、両スリーブが受承筒の内周面に突設された支持部によって位置決め支持され、かつ連結部がコネクタボディに圧入されて固定され、支持部によってフェルール突き当て面が構成され、支持部が接触支持している箇所以外のスリーブの周面と受承筒の内周面との間には液状の化学物質を少なくとも毛細管現象で引き込まない程度の十分な深さと幅を有する空洞が構成されているものとされる。
この発明によれば、スリーブは従来のように受承筒に嵌め込まれて取り付けられるのではなく、受承筒の内周面に突設された支持部によって位置決め支持されて取り付けられるものとなっており、よって例えば油や溶剤などの液状の化学物質がコネクタ内に侵入したとしてもスリーブの周面上において毛細管現象によってその化学物質を引き込む虞れがある隙間は支持部が接触している箇所のみであって、従来のようにスリーブの周面に広く付着して残留するといった状態は生じないものとなっている。
従って、この発明によれば、液状の化学物質の付着残留によってスリーブの透過率や面粗さが悪化し、光学機能が低下してしまうといった現象を抑制することができ、例えば車載用途等の耐薬品性や耐油性が要求される光コネクタに適した光コネクタを得ることができる。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
第1実施例
図1はこの発明による光コネクタの第1の実施例を示したものであり、この例では光コネクタはコネクタボディ40と発光素子モジュール31と受光素子モジュール32と素子ホルダ33とシールドカバー34と一対のスリーブ35とよりなり、一対のスリーブ35は連結部36を介して一体化されているものとされる。
発光素子モジュール31及び受光素子モジュール32はそれぞれ発光素子及び受光素子が樹脂封止されてその封止樹脂から端子が導出された構造とされ、発光素子は例えばレーザダイオード(LD)とされ、受光素子は例えばフォトダイオード(PD)とされる。図1中、31a,32aは端子を示す。
送信用及び受信用の一対のスリーブ35は円柱形状をなし、これらスリーブ35と連結部36とは樹脂成形により一体形成されている。
コネクタボディ40は樹脂製とされ、図2及び3に示したような形状を有するものとされる。なお、図3A,Bはそれぞれコネクタボディ40を前面側から見て一部切断して断面とした斜視図及び背面側から見た斜視図を示し、便宜上、奥行方向の寸法をつめて示している。また、図3C,Dはそれぞれ図3AにおけるG部及び図3BにおけるH部の詳細を示す。
コネクタボディ40の前面には相手方光プラグが挿入される凹部41が形成されており、この凹部41の底面から突出して相手方光プラグの光ファイバ端末に装着されたフェルールが挿入される一対の受承筒42が形成されている。受承筒42の内部空間はコネクタボディ40の背面側に開放されており、この受承筒42の内周面の奥側(背面側)にスリーブ35を位置決め支持するための支持部が突出形成されている。
支持部はこの例では受承筒42の軸心方向に延びる5つの突条43によって構成されており、これら突条43は受承筒42の内周面の周方向に等角間隔に配列されて形成されている。各突条43の、受承筒42の軸心に向く先端側は断面鋭角状をなすものとされ、先端はその鋭角形状がわずかにカットされた形状とされて幅狭とされている。なお、各突条43の根元側(受承筒2の内周面側)の幅広部はこの例では互いにつながった形状とされており、これら突条43の前方側の、つまりフェルールが挿入されてくる側の端面43aがフェルール突き当て面をなすものとされている。
スリーブ35は受承筒42内の突条43が形成されている部分に圧入されて取り付けられ、これにより図1に示したように各突条43の先端がスリーブ35の周面と接触して、これら突条43によりスリーブ35が位置決め支持される。この状態でスリーブ35の周面回りの各突条43間には空洞44がそれぞれ構成され、この空洞44は液状の化学物質を少なくとも毛細管現象で引き込まない程度の十分な深さと幅を有するものとされる。
上記のようにしてスリーブ35が取り付けられたコネクタボディ40に対し、発光素子モジュール31、受光素子モジュール32、素子ホルダ33及びシールドカバー34が取り付けられる。発光素子モジュール31及び受光素子モジュール32は素子ホルダ33に収容されて保持され、この素子ホルダ33がシールドカバー34に収容保持される。シールドカバー34はコネクタボディ40に、その背面側から取り付けられ、これにより光コネクタが完成する。なお、シールドカバー34はその左右の係止部(図1では見えない)がコネクタボディ40の両側面に係止されて固定される。
一対のスリーブ35は後方側の端面が発光素子モジュール31の発光面及び受光素子モジュール32の受光面とそれぞれ対向され、前方側の端面はフェルール突き当て面をなす突条43の前方側の端面43aと同一位置に位置される。このように配置されたスリーブ35により、フェルールに保持されて受承筒42内に挿入された光ファイバと発光素子モジュール31及び受光素子モジュール32とがそれぞれ光学的に接続される。
上記のような構成とされた光コネクタによれば、スリーブ35は5つの突条43の先端によって位置決め支持され、つまりスリーブ35の周面には突条43の幅狭とされた先端がわずかに接触するのみであって、大部分は空洞44が存在しており、よって液状の化学物質を毛細管現象によって引き込む虞れがある隙間は突条43の先端が接触している部分に存在するだけであって、スリーブ35の周面上にわずかしか存在しないものとなっている。従って、例えば液状の化学物質が受承筒42内に侵入したとしても毛細管現象により引き込まれてスリーブ35の周面に残留する液状の化学物質の量はわずかとなり、液状の化学物質の長期付着に起因するスリーブ35の光学機能低下といった従来発生していた現象を大幅に抑制することができる。
また、万一、液状の化学物質が受承筒42内に侵入した際にも、スリーブ35の周面の回りには空洞44が形成されているため、外部から水流などでその化学物質を洗い流すことができ、その点でもスリーブ35の周面に付着残留する液状の化学物質の量を低減することができる。
なお、突条43の先端側を鋭角状とすることにより十分な大きさ(幅及び深さ)を有する空洞44を形成することができ、一方突条43の根元側を幅広とすることで突条43の強度を確保することができる。
スリーブ35を位置決め支持する支持部の構成は上記例に限らず、様々な構成を採用することができる。以下、支持部の他の構成例について説明する。なお、以下に示す各実施例では第1実施例の図1及び3と同様の図面によって構成を示すものとし、図1及び3と対応する部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施例
図4及び5はこの発明の第2の実施例を示したものであり、図4は光コネクタの構成を示し、図5はそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では第1実施例と同様、スリーブ35を位置決め支持する支持部は5つの突条45によって構成されている。これら突条45は第1実施例における突条43と同様、先端側が断面鋭角状をなすものとされて、その先端が一部カットされた形状とされ、根元側は幅広とされているものの、突条43ではその先端から根元に至る両斜面(両側面)が末広がりをなす曲面で構成されていたのに対し、この例では平面で構成されているものとされ、つまり突条45は断面鋭角三角形状をなすものとされている。
これら突条45は突条43と異なり、根元側で互いにつながっておらず、互いに独立して受承筒42の内周面に形成されており、その前方側の端面45aがフェルール突き当て面とされ、さらにこの例では突条45の前端側に位置して端面45aと同一平面をなす環状フェルール止め46が受承筒42の内周面に突出形成されている。
この例によれば、第1実施例と同様、5つの突条45によって位置決め支持されたスリーブ35の周面回りには図4に示したように、第1実施例に比し、より大きな空洞44が構成され、よって液状の化学物質のスリーブ35の周面への付着残留をより低減することができ、また付着した際にもより洗浄しやすいものとなる。なお、受承筒42内には環状フェルール止め46が設けられているため、挿入されてきたフェルールはこの環状フェルール止め46によって良好かつ安定にその位置が規定される。
図6A〜Cは液状の化学物質が受承筒42内に侵入してきた際に残留する様子をスリーブ35の支持形態を変えて示したものであり、図6Aは上述した第2実施例の構成を示し、図6B及びCはそれぞれ比較例の構成を示す。図中、黒く塗りつぶした箇所は化学物質の残留箇所を示す。
図6Aではスリーブ35を支持する5つの突条45はその先端が幅狭とされて断面鋭角三角形状をなすものとされ、十分な幅及び深さを有する空洞44が形成されているため、スリーブ35の周面に残留する化学物質はわずかとなる。
これに対し、図6Bはスリーブ35の周面が図6Aと同様、5点支持される構成となっているものの、支持部47の先端側が鋭角状ではなく、スリーブ35の周面と接触する接触角が大きい例を示したものであり、この場合、図に示したようにスリーブ35に液状の化学物質が付着残留する面積は極めて大きくなってしまう。
また、図6Cは図6Aと同様、断面鋭角三角形状をなす突条48によってスリーブ35を支持しているものの、突条48の数が多く、よって各突条48間に構成される空洞49の幅が狭くなってしまい、十分な大きさの空洞を確保できていない例を示したものであり、この場合、多量の化学物質が各突条48間に残留することになり、よってスリーブ35の周面に付着してしまう状況が起こりやすいものとなる。従って、図6BやCに示したスリーブ35の支持形態は好ましくなく、つまりスリーブ35の周面に付着残留する液状の化学物質の量を効果的に低減することはできない。
第3実施例
図7にこの発明による光コネクタの第3の実施例を示し、図8にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では図8に示したように受承筒42の内周面の軸心方向の2箇所に、スリーブ35が嵌合される穴51を有する環状板部52を突設し、これら環状板部52によってスリーブ35を位置決め支持する支持部を構成したものである。
スリーブ35は図7に示したように2つの環状板部52の穴51に挿入嵌合されることにより支持され、これら環状板部52によって支持されている箇所以外のスリーブ35の周面と受承筒42の内周面との間には大きな空洞53が構成されている。なお、2つの環状板部52のうち、フェルールが挿入されてくる側(前方側)に位置する環状板部52によってフェルール突き当て面が構成されており、また各環状板部52の背面側において穴51の回りにはスリーブ35を挿入しやすいように誘い込み用の面取り(テーパ面)52aが形成されている。
第1実施例や第2実施例の突条43,45に替えてこのような環状板部52によってスリーブ35を位置決め支持する構造としても、支持部がスリーブ35の周面と接触する面積はわずかとなり、よって液状の化学物質が受承筒42内に侵入してきた時に毛細管現象によりスリーブ35の周面に付着残留する液状の化学物質の量はわずかとなる。
第4実施例
図9にこの発明による光コネクタの第4の実施例を示し、図10にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では上述した第3実施例の環状板部52に替えて突片54を設けるようにしたもので、突片54は図10に示したように受承筒42の内周面の軸心方向における2箇所に、それぞれ径方向に対をなすように設けられている。これら径方向に対をなす突片54は互いの対向面54aがスリーブ35の周面に沿う形状とされ、つまり凹んだ円筒面をなすものとされている。
2箇所の突片54のうち、前方側に位置する一対の突片54によってフェルール突き当て面が構成されており、この例ではこのフェルール突き当て面と同一平面をなす環状フェルール止め55が受承筒42の内周面に突設されている。なお、各突片54の背面側における先端には第3実施例における環状板部52の面取り52aと同様に機能する面取り54bが形成されている。
スリーブ35は径方向に対をなす突片54間に挿入されることにより、周面がそれら突片54によって挟まれて図9に示したように位置決め支持される。この例では第3実施例と比較し、スリーブ35を支持する支持部が受承筒42の内部を蓋するような環状板部52ではなく、突片54とされ、つまり空洞53が開放された構造となっているため、例えば液状の化学物質がスリーブ35の周面に付着した際に洗浄しやすく、洗浄を効果的に行うことができる。
第5実施例
図11にこの発明による光コネクタの第5の実施例を示し、図12にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では上述した第4実施例において受承筒42の軸心方向2箇所にそれぞれ径方向に対をなすように設けられた突片54が周方向の同じ角度位置に設けられており、つまり軸心方向から見て2箇所の突片54が互いに重なる位置に位置されていたのに対し、図12に示したように2箇所の突片54の位置を互いにずらし、軸心方向から見て互いに重ならないようにしたものである。
このような構造を採用することにより、アンダーカットを回避でき、簡素で安価な金型構造によってコネクタボディ40を成形することができるため、その分安価な光コネクタを得られるものとなる。
第6実施例
図13にこの発明による光コネクタの第6の実施例を示し、図14にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では図14に示したように受承筒42の内周面の軸心方向2箇所にそれぞれ周方向に等角間隔に配列して5つの突起56を設け、これら突起56によってスリーブ35を位置決め支持する支持部を構成したものであり、突起56は鋭角三角形状をなすものとされ、その先端がわずかにカットされた形状とされている。
2箇所の突起56のうち、前方側に位置する突起56によってフェルール突き当て面が構成されており、さらにこの例では環状フェルール止め55が第4実施例と同様に設けられている。なお、前後2箇所にそれぞれ位置する5つの突起56はこの例では軸心方向から見て互いに重ならないように位置されている。
スリーブ35は受承筒42内の突起56が形成されている部分に挿入されて図13に示したように取り付けられ、2箇所の各5つの突起56の先端によって周面が挟み込まれることにより位置決め支持される。第3実施例における環状板部52や第4実施例における突片54に替えてこのような突起56による支持構造とすることもできる。
第7実施例
図15にこの発明による光コネクタの第7の実施例を示し、図16にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では第2実施例におけるコネクタボディ40に対し、5つの突条45が形成されている部分において、各突条45間の受承筒42の内周面に図16に示したように微細な溝57を追加して形成したものである。
即ち、この例では受承筒42の内周面に微細な溝57を形成することで、毛細管現象により液状の化学物質が引き込まれる箇所を意図的に設け、かつその箇所を限定したものであり、このようにスリーブ35が位置する部分の受承筒42の、スリーブ35の周面とは離間した内周面に微細な溝57を形成することにより、スリーブ35の周面に残留する液状の化学物質の量を極力少なくすることができる。
第8実施例
図17にこの発明による光コネクタの第8の実施例を示し、図18にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では第3実施例におけるコネクタボディ40に対し、受承筒42に図18に示したように穴58を形成したものであり、穴58はこの例では各受承筒42に3箇所、スリーブ35が位置する部分の内周面に開口するように、つまり空洞53を外部に開放するように設けられている。
このような穴58を受承筒42に設けることにより、例えば液状の化学物質が受承筒42内に侵入した際の洗浄を良好に行うことができ、スリーブ35の周面に付着残留する液状の化学物質を効果的に洗い流すことができるものとなる。
第9実施例
図19にこの発明による光コネクタの第9の実施例を示し、図20にそのコネクタボディ40の構造を示す。
この例では第5実施例におけるコネクタボディ40に対し、受承筒42に図20に示したようにスリット61,62を形成したものであり、スリット61は受承筒42の前端から空洞53に至るまで切り欠かれて径方向対向するように2箇所に設けられている。一方、スリット62は受承筒42の後端側(コネクタボディ40の背面側)から空洞53に至るように切り欠かれて形成されており、スリット61の位置と直交する位置に2箇所設けられている。
第8実施例では受承筒42に穴58を設けていたが、穴58に替えてこのようなスリット61,62を設けるようにしてもよく、これによってもより洗浄がしやすくなり、洗浄を効果的に行えるものとなる。
第10実施例
図21にこの発明による光コネクタの第10の実施例を示し、図22にそのコネクタボディ4010の構造を示す。
この例では第6実施例におけるコネクタボディ40において、受承筒42の内周面の軸心方向2箇所にそれぞれ5つの突起56が設けられていたのに対し、後方側の5つの突起56をなしとして受承筒42内におけるスリーブ35の支持部を1箇所とし、これに加えて両スリーブ35を連結している連結部36を位置決め支持するようにしたものである。
コネクタボディ4010の背面には連結部36の形状と対応する形状とされて連結部36を収容する凹部63が図22に示したように形成されており、この凹部63の側壁面に小さな突起64が形成されている。突起64は凹部63の上辺部及び下辺部にそれぞれ2個設けられている。
連結部36はこの突起64を備えた凹部63に圧入されて取り付けられ、これにより4つの突起64が連結部36と圧接して、これら突起64により連結部36が位置決め固定される。
この例によれば、スリーブ35の周面と接触する支持部は図21に示したようにスリーブ35の前端1箇所のみとなり、よって液状の化学物質が付着残留する箇所をさらに低減することができる。なお、例えば連結部36が支持されている部分に液状の化学物質が付着残留しても連結部36は光学機能に関わらないので問題は生じない。
以上、各種実施例によって説明したように、この発明によれば、従来のようなスリーブが受承筒に嵌め込まれ、スリーブの周面全体が受承筒の内周面と接触して液状の化学物質を毛細管現象によって引き込むような隙間が広く形成される構造と異なり、スリーブは受承筒の内周面に突設された突条や環状板部、突片、突起といった支持部によって位置決め支持される構造となっているため、支持部がスリーブ周面と接触する面積はわずかであり、よってスリーブの周面に毛細管現象によって引き込まれて残留する液状の化学物質の量を大幅に低減することができる。
なお、例えば第1及び第2の実施例ではそれぞれ5つの突条43,45を設けているが、突条の数はこれに限らず、少なくとも3つ設ければよく、3つ設けることによってスリーブ35を位置決め支持することができる。同様に、例えば第6の実施例では受承筒42の軸心方向2箇所にそれぞれ5つの突起56を設けているが、この突起も1箇所に少なくとも3つ設ければよい。
また、例えば第3、第4、第5及び第6の実施例ではそれぞれ受承筒42の軸心方向2箇所に環状板部52や突片54、突起56といった支持部を設けているが、このような支持部は2箇所に限らず、例えば受承筒42の軸心方向3箇所以上に設けるようにしてもよい。
また、例えば第1及び第2の実施例では突条43,45の先端を、第6の実施例では突起56の先端をそれぞれわずかにカットした形状としているが、カットせず、先端が鋭角状のままとすることもできる。
この発明による光コネクタの第1の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図1におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図1におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第2の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図4におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 液状の化学物質が残留する様子を示す図、Aは第2の実施例の構成を示し、B,Cは比較例の構成を示す。 この発明による光コネクタの第3の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図7におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第4の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図9におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第5の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図11におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第6の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図13におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第7の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図15におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第8の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図17におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見た斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第9の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図19におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見た斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 この発明による光コネクタの第10の実施例を示す図、Aは正面図、BはそのEE断面図、CはそのFF断面図。 図21におけるコネクタボディの構造を示す図、Aは前面側から見て一部切断して断面とした斜視図、Bは背面側から見た斜視図、CはAにおけるG部部分拡大図、DはBにおけるH部部分拡大図。 Aは光コネクタの従来構成例を示す断面図、BはAの光コネクタと接続される光プラグの構成を示す断面図。

Claims (9)

  1. 端末にフェルールが装着された光ファイバを保持した光プラグと接続される光コネクタであって、
    上記フェルールが挿入される一対の受承筒がコネクタボディに形成され、そのコネクタボディに発光素子と受光素子とそれら発光素子及び受光素子と上記光ファイバとを光学的に接続するスリーブとが組み込まれている光コネクタにおいて、
    上記スリーブは樹脂製とされて円柱形状をなし、
    送信用の上記スリーブと受信用の上記スリーブとが連結部を介して一体化され、
    上記両スリーブが上記受承筒の内周面に突設された支持部によって位置決め支持され、かつ上記連結部が上記コネクタボディに圧入されて固定され、
    上記支持部によってフェルール突き当て面が構成され、
    上記支持部が接触支持している箇所以外の上記スリーブの周面と上記受承筒の内周面との間には液状の化学物質を少なくとも毛細管現象で引き込まない程度の十分な深さと幅を有する空洞が構成されていることを特徴とする光コネクタ。
  2. 請求項記載の光コネクタにおいて、
    上記支持部は上記スリーブが嵌合される穴を有する環状板部よりなることを特徴とする光コネクタ。
  3. 請求項記載の光コネクタにおいて、
    上記支持部は径方向に対をなすように設けられ、互いの対向面が上記スリーブの周面に沿う形状とされて上記スリーブの周面を挟む突片もしくは上記スリーブの周面を先端で挟み込むように周方向に配列された少なくとも3つの突起よりなり、
    上記突片もしくは突起の、上記フェルールが挿入されてくる前方側の面が上記フェルール突き当て面をなすことを特徴とする光コネクタ。
  4. 請求項記載の光コネクタにおいて、
    上記突片もしくは突起の上記前方側の面位置に位置して上記内周面に、上記前方側の面と同一平面で上記各突片もしくは各突起の根元側を互いにつなぎ、環状をなすように環状フェルール止めが突設されていることを特徴とする光コネクタ。
  5. 請求項1記載の光コネクタにおいて、
    上記支持部は上記受承筒の軸心方向に延び、かつ周方向に配列された少なくとも3つの突条よりなり、
    それら突条は上記スリーブの周面と接触する先端側が鋭角状とされ、
    上記突条の、上記フェルールが挿入されてくる前方側の端面が上記フェルール突き当て面をなすことを特徴とする光コネクタ。
  6. 請求項5記載の光コネクタにおいて、
    上記突条の上記前方側端面位置に位置して上記内周面に、上記前方側端面と同一平面で上記各突条の根元側を互いにつなぎ、環状をなすように環状フェルール止めが突設されていることを特徴とする光コネクタ。
  7. 請求項1乃至記載のいずれかの光コネクタにおいて、
    上記空洞部分の上記内周面に微細な溝が形成されていることを特徴とする光コネクタ。
  8. 請求項1乃至記載のいずれかの光コネクタにおいて、
    上記スリーブが位置する部分の上記内周面に開口する穴が上記受承筒に貫通形成されていることを特徴とする光コネクタ。
  9. 請求項1乃至記載のいずれかの光コネクタにおいて、
    上記スリーブが位置する部分の上記内周面に至るスリットが上記受承筒に形成されてい
    ることを特徴とする光コネクタ。
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