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JP4527372B2 - 油圧式動力伝達装置 - Google Patents
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Description

本発明は、四輪駆動車のリアデファレンシャルに組み込まれて前後輪及び又左右輪の回転差に応じてトルク配分を行う油圧式動力伝達装置に関する。
従来の動力伝達装置を備えたFF方式の4輪駆動車を図7に示す。図7において、エンジン100からの動力は左右の前輪106,108に伝達され、またプロペラシャフト102からツインカップリング型として知られた油圧式動力伝達装置110を介して左右の後輪112,114に伝達される。
図8は従来のツインカップリング型の油圧式動力伝達装置110の油圧回路を示す。図8において、ツインカップリング型油圧式動力伝達装置110は左右にカップリング116、118を備える。カップリング116,118は、右側カム120及び左側カム122を備え、内側面に2つ以上の山を有する1対のカム面120a,122aを形成し、プロペラシャフト102側のハウジングに固定される。
カム120及びカム122に対しては、ピストン124、126が各々2個以上配置され、それぞれのピストン室128,130は左右後輪のアクスルシャフト側が連結される。左右のピストン室128,130に対しては吸入チェック弁132と吐出チェック弁134が設けられ、それぞれ吸入連通路136及び吐出連通路138で共通接続し、吸入連通路136と吐出連通路138の間にオリフィス140を設けている。
この油圧式動力伝達装置の動作は次のようになる。いま図9(A)のように、前輪106,108側が低μ路面142でスリップしたとすると、後輪112,114側との間に回転差を生じ、油圧式動力伝達装置110は図8の左右のカップリング116,118が作動し、それぞれ回転差に応じたトルクを左右の後輪112,114に発生する。
また図9(B)のように、前輪106,108側が低μ路面142でスリップし、同時に右後輪114が低μ路面144でスリップしたとすると、油圧式動力伝達装置110は図8の左側のカップリング118のみが作動し、回転差に応じたトルクが左後輪112に発生する。
例えば図9(A)のように図8の油圧式動力伝達装置110における両側のカップリング116,118が作動した場合、右側のカップリング116の動作を例にとると、上側のピストン124がカム山120aにより左に押されてピストン室128から油を吐出チェック弁134を開いて吐出し、同時に下側のピストン124がカム山120aに沿って右に押し戻されることで、吸入チェック弁132を開いて油をピストン室128に吸入し、これによりオリフィス140を通る油の抵抗により回転速度差に応じた高圧を発生し、右後輪114にトルクを発生させる。
同時に左側のカップリング118も同様に動作し、これによりオリフィス140を通る油の抵抗により回転速度差に応じた高圧を発生し、これにより左後輪112にトルクを発生させる。
ここでオリフィス140を通過する油の流量をQ、トルクをTとすると、左右のカップリング116,118が作動した場合には、両者の間には次の関係式がある。
T=f(Q2
このため図9(A)のように、左右のカップリング116,118が作動した場合の差回転に対するトルクの特性は、図10のトルク特性146のように、流量Qの2乗、即ち差回転の2乗に比例して増加する関係となる。
これに対し図9(B)のように、片側のカップリング118のみが作動した場合には、流量は両側作動時の1/2、ピストン1本あたりのトルクをtとすると、片側作動時はピストン本数も1/2となる。このため左側作動時のトルクTLは、
L=T×(1/2)×(1/2)2=T×(1/8)
となる。即ち、片側作時のトルクは、図10の両側作動時の差回転に対するトルク特性146に対しトルクが1/8となるトルク特性148となる。
特開平5−044742号公報
しかしながら、このような従来のツインカップリング型の油圧式動力伝達装置のトルク特性は、オリフィス140の流量によって、両側作動時と片側作動時のトルク特性が固定的に決まってしまい、そのため両側作動時のトルク特性が最適になるようにオリフィスを決めると、片側作動時のトルク特性が1/8に低下し、トルクが低すぎて車両走破性、即ち対角スタック脱出性能が低いという問題がある。逆に片側作動時のトルク特性が最適になるようにオリフィスを決めると、両側作動時のトルクが高くなりすぎ、カップリング強度や性能面での問題を生ずる。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、両側作動時と片側作動時の発生トルクを個別に設定可能として車両の走破性を向上させることができる油圧式動力伝達装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明の油圧式動力伝達装置は、互いに相対回転可能な3軸間に設けられ、第1軸に連結され、両内側面に2つ以上の山を有する1対のカム面を形成し、内部が低圧室となるハウジングと、第2軸及び第3軸に連結されると共に、ハウジング内に回転自在にかつ対向的に収納され、複数のピストン室をカム面に対して軸方向に形成した1対のロータと、複数のピストン室の各々に、リターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、第1と第2あるいは第1と第3の軸間の相対回転時にカム面によって駆動される複数のピストンと、ピストンを貫通してピストン室外部の低圧室からピストン室に連通する吸入ポートに設けられ、各ピストンの後退時にのみ開いて油を吸入させる複数の吸入チェック弁と、ピストン室を貫通してピストン室からピストン室の外部に連通する吐出ポートに設けられ、各ピストンの前進時にのみ開いて油を吐出させる複数の吐出チェック弁と、複数の吐出チェック弁の吐出ポートを低圧室に連通する吐出連通路を備え、吐出連通路に第1オリフィスを配置した一対のロータの間に配置されてハウジングに固定されたブロック部材とを設け、第1軸、第2軸及び第3軸の軸間の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達装置に於いて、ブロック部材の吐出連通路に設けた第1オリフィスの上流側となる一対のロータの吐出ポートからの連通路の各々に、第1オリフィスより開口面積の小さい第2オリフィス及び第3オリフィスを設けたことを特徴とする。
ここで第2オリフィスと第3オリフィスの開口面積を同じA2とし、第1オリフィスの開口面積をA1すると、第2及び第3オリフィスの各開口面積A2より大きく、第2及び第3オリフィスの合計開口面積未満、即ち
A2<A1<(2×A2)
としたことを特徴とする。
本発明の油圧式動力伝達装置は、カム面によりピストンを押し込み、押し出された油がオリフィスを通るとき、オリフィスの抵抗によりピストン室の油圧が上昇し、ピストンに反力が発生する。このピストン反力に逆ってカム面をもつハウジングを回転させることによりトルクが発生する。このトルクはオリフィス通過流量Qの2乗、即ち差回転の2乗に比例したものになる。
このため両側のカップリングが作動した場合は、第1オリフィスの抵抗に依存してその通過流量Qの2乗に比例したトルクを左右後輪に発生するが、片側のカップリングのみが作動した場合には、第1オリフィスには依存せずに第2オリフィスの抵抗にのみ依存してその通過流量Qの2乗に比例したトルクを左後輪又は右後輪に発生する。
これにより一対のカップリングの両側作動時と片側作動時のオリフィスとトルク特性の関係を、第1オリフィスと第2オリフィスにより個別に設定でき、単一のオリフィスを設けていた場合に両側作動時のトルク特性に対し片側作動時のトルク特性が8:1の関係に固定されるという制約をなくして設計上の自由度を高め、更に両側作動時と片側作動時の発生トルクを最適化し、車両の走破性を向上させることができる。
図1は、本発明による油圧式動力伝達装置の一実施形態を示した断面図である。図1において、本発明の油圧式動力伝達装置10は、ハウジングとして機能するデフケース12を有し、デフケース12は左右に開放した円筒形状を持ち、中央のブロック部材68に対し左右に一対のカップリング(油圧式動力伝達継手)を組み込んでいる。
即ち、デフケース12の左右には右カム14と左カム16が固定され、右カム14及び左カム16は内面にカム面18,20を形成している。
図2は、図1の左カム16を取り出して、その側面図と内側の斜視図を示している。図2の左カム16にあっては、内面にカム面20を形成しており、中心部分にロータを支持する貫通穴29を設けている。左カム16のカム面20は、例えばこの例では4つのカム山を形成しており、駆動対象となるピストンは9個となっている。カム山の数及びピストンの数は必要に応じて適宜に定めることができる。
再び図1を参照するに、右カム14及び左カム16に続いては、その内側に回転自在に右ロータ22と左ロータ24を組み込んでいる。右ロータ22及び左ロータ24には外側に開いたピストン室30,32が形成され、ピストン室30,32にピストン34,36を摺動自在に組み込んでおり、右ロータ22及び左ロータ24の中心部には左右輪のアクスルシャフトをそれぞれスプラインにて連結する連結穴26,28を設けている。
ピストン34,36と右カム14と左カム16のカム面18,20との間には、ボール38,40が介在され、カム面18,20に対し右ロータ22,左ロータ24が滑らかに相対回転できるようにしている。また、ピストン室30,32にはリターンスプリング40,42が組み込まれており、ピストン34,36をボール38,40を介してカム面18,20に押圧している。
ピストン34,36にはデフケース12の内側となる低圧室75に連通する吸入溝44,46が設けられており、吸入溝44からピストン34,36を貫通して吸入ポート48,50が設けられている。この吸入ポート48,50のそれぞれには吸入チェック弁52,54が組み込まれており、ピストン34,36がカム面18,20に向かって動くピストン後退時に流路を開いて、低圧室75からの油をピストン室30,32に流入させる。
ピストン室30,32の中央のブロック部材68側には吐出ポート56,58が設けられ、この吐出ポート56,58のそれぞれに吐出チェック弁60,62を設けている。吐出チェック弁60,62は、カム面18,20により、ボール38,40を介してピストン34,36が押されて前進する際に開いて、ピストン室30,32からの油をバルブプレート64,66の通路を通って、ブロック部材68の連通路70,72からデフケース12の低圧室75に吐出させる。
右ロータ22及び左ロータ24と中央のブロック部材68との間にはバルブプレート64,66が配置され、バルブプレート64,66は、それぞれピンにより右ロータ22,左ロータ24に固定されている。
図3は、図1の左ロータ24側に設けているバルブプレート66を取り出し、図3(A)にその右端面を、図3(B)にその左端面を示している。このバルブプレート66にあっては、左ロータ24の端面に設けた吐出チェック弁62を備えた吐出ポート58の開口位置を連通する連通溝84をリング状に形成しており、連通溝84の3箇所に連通穴を設け、ここに後の説明で明らかにする第3オリフィス78を形成している。バルブプレート66の左ロータ24側の端面には摺接面88a,88b,88c,88dが形成されている。
また図3(B)のバルブプレート66のブロック部材68側の端面には、ブロック部材68の連通路70の開口部に密着する摺接面86a,86b,86cが形成されている。なお、ピン穴90,91は左ロータ24に対する位置決め固定のピンの打ち込みに利用される。このようなバルブプレート66の構造は、図1の右ロータ22に対し設けているバルブプレート64についても同様である。
図4は、図1のデフケース12の中央に固定したブロック部材68の断面図である。ブロック部材68は、両側に位置するバルブプレート64,66に設けている第2オリフィス76及び第3オリフィス78の開口部を相互に連通させる連通溝84を備えており、この連通溝84に連通して内部に連通路70を貫通し、連通路70の略中央に、直交する外周方向から連通路72を開口し、この連結部分に第1オリフィス74を形成している。
また、ブロック部材68は左右2箇所に切欠82を形成しており、ここにデフケース12の内側の突起80を嵌合して位置決め固定している。更に、ブロック部材68の内部から外周部に向かって連通穴85が形成され、外周側の低圧室75を内部のアキュームレータ室87に連通している。
再び図1を参照するに、ブロック部材68の中心部にはアキュームレータピストン94とリターンスプリング96によりアキュームレータ室87が形成され、温度変化に伴う油の体積膨張に応じ低圧室の容積を可変して、低圧側の圧力を常時スプリング調整圧に調整できるようにしている。
ここで、図1のブロック部材68に設けている第1オリフィス74の開口面積をA1、左右のバルブプレート64,66に設けている第2オリフィス76及び第3オリフィス78の開口面積をそれぞれA2とすると、第1オリフィス74の開口面積A1に対し第2及び第3オリフィス76,78の各開口面積A2を小さい開口面積としている。具体的には、第1オリフィス74の開口面積A1は第2及び第3オリフィス76,78の各開口面積A2より大きく、その合計面積となる(2×A2)より小さい範囲に設定する。即ち
A2<A1<(2×A2)
となる関係に設定している。
図5は、図1の実施形態による油圧式動力伝達装置の油圧回路を示したもので、ツインカップリングとして設けている右カップリング10Rと左カップリング10Lのうち、右カップリング10Rにおいて差回転が生じて作動した場合を例に取っている。この右カップリング10Rのみが作動する状態は、前輪側及び右後輪側が低μ路面でスリップして、デフケース12及び左カップリング10Lに対し、右カップリング10Rにおける右カム14側即ち右後輪側に差回転が発生した場合である。
このように右カップリング10Rのみが作動すると、デフケース12側に固定されている右カム14に対しピストン34を組み込んでいる右ロータ22側が相対回転を起こし、カム面18の動きにより下側のピストン34が後退して吸入チェック弁52を開き、低圧室75から油をピストン室30に吸入する。
同時に上側のピストン34がカム面18により前進し、ピストン室30の油を圧縮することで、吐出チェック弁60を開き、第2オリフィス76、連通路70、第1オリフィス74、連通路72となる経路で低圧室75に油を流す。
このような上側のピストン34の前進による油の流れに対し、第1オリフィス74の開口面積A1に対し第2オリフィス76の開口面積A2が小さいことから、開口面積の小さい第2オリフィス76の抵抗によりピストン室30の油圧が上昇し、ピストン34に反力が発生する。このピストン34に加わる反力に逆らって右後輪のアクスルシャフトを連結している右ロータ22側を回転させることにより、差回転の2乗に比例したトルクを発生する。
一方、図5において、右カップリング10R及び左カップリング10Lの両方が作動した場合には、右側カム14及び左側カム16のカム山18,20によるピストン34,36のうちの吐出工程となるピストン室から吐出された油が、吐出チェック弁60,62を通って第2オリフィス76及び第3オリフィス78からそれぞれ連通路70に流入した後、第1オリフィス74を通って連通路72から低圧室75に流れる。
このとき、第1オリフィス74の開口面積A1は第2オリフィス76と第3オリフィス78の合計開口面積(2×A2)より小さいことから、第1オリフィス74の抵抗によって右カップリング10R及び左カップリング10Lにおけるピストン室30,32の油圧が上昇し、ピストン34,36に反力が発生し、デフケース12側に固定されている右カム14,左カム16に対し、ピストン34,36を組み込んでいる右ロータ22,左ロータ24側に連結している左右後輪の各アクスルシャフトにトルクを発生させる。
図6は、本発明の油圧式動力伝達装置における両側作動時のトルク特性97と片側作動時のトルク特性98を示している。まず両側作動時のトルク特性97は、第1オリフィス74の開口面積A1に基づき、第1オリフィス74を通る流量Qの2乗に比例したトルク、即ち差回転ΔNの2乗に比例したトルクTを発生し、これは図10の従来装置における両側作動時のトルク特性146と同じになる。
これに対し本発明の油圧式動力伝達装置にあっては、右カップリング10R又は左カップリング10Lのいずれか一方が作動した片側作動時のトルク特性98は、それぞれに対応して設けている第2オリフィス76又は第3オリフィス78の開口面積A2の流量Qに依存して定まり、第1オリフィス74の開口面積A1のみによる場合の8対1といった固定的な関係を解消することができる。
このため、第1オリフィス74の開口面積A1で決まる両側作動時のトルク特性97に対し、片側作動時のトルク特性98を第2オリフィス76及び第3オリフィス78の開口面積A2が
A2<A1<(2×A2)
という関係を維持する範囲で自由に設計することができる。
なお上記の実施形態にあっては、第2オリフィス76と第3オリフィス78をブロック部材68の両側に位置するバルブプレート64,66に設けているが、バルブプレート64,66ではなくブロック部材68の連通路70に設けてもよい。即ち第2オリフィス76及び第3オリフィス78は、第1オリフィス74の上流側で右ロータ22及び左ロータ24の各吐出ポート56,58に至る流路の途中であれば適宜の位置に設けることができる。
また上記の実施形態にあっては、左右のカップリングに設けているピストン貫通穴に吸入チェック弁を設け、ピストン室の吐出側に吐出チェック弁を設けた切換構造を例にとるものであったが、このようなワンウェイのチェック弁によらず、左ロータ24と右ロータ22の間にバルブプレートを配置して吸入と吐出の流路を切り換える構造であってもよいことはもちろんである。
また上記の実施形態はFF方式の四輪駆動車を対象に後輪側に本発明の油圧式動力伝達装置を設ける場合を例にとっているが、FRの四輪駆動車についてはフロント側に本発明の油圧式動力伝達装置を設けることで全く同様に適用することができる。
本発明の一実施形態を示した断面図 図1で用いるカムの説明図 図1の左側のバルブプレートの左右の端面図 図1のブロック部材の断面図 図1の実施形態の油圧回路につき左側のカップリングのみが作動した場合の説明図 本発明による差回転に対するトルク特性を示したグラフ図 ツインカップリング型の油圧式動力伝達装置を備えた四輪駆動車の説明図 従来のツインカップリング型油圧式動力伝達の油圧回路図につき両側のカップリングが作動した場合の説明図 両側作動と片側作動を起こす路面状態の説明図 従来装置による差回転に対するトルク特性を示したグラフ図
符号の説明
10:油圧式動力伝達装置
10R:右カップリング
10L:左カップリング
12:デフケース(ハウジング)
14:右カム
16:左カム
18,20:カム面
22:右ロータ
24:左ロータ
25:スラストベアリング
26,28:連結軸穴
29:貫通穴
30,32:ピストン室
34,36:ピストン
38,40:ボール
41,42:リターンスプリング
44,46:吸入溝
48,50:吸入ポート
52,54:吸入チェック弁
56,58:吐出ポート
60,62:吐出チェック弁
64,66:バルブプレート
68:ブロック部材
70,72:吐出連通路
74:第1オリフィス
75:低圧室
76:第2オリフィス
78:第3オリフィス
80:嵌合溝
82:嵌合突起
84:連通溝
86a〜86c,88a〜88d:摺接面
87:アキュームレータ室
90,91:ピン穴
92:圧着面
94:アキュームレータピストン
96:リターンスプリング

Claims (2)

  1. 互いに相対回転可能な3軸間に設けられ、第1軸に連結され、両内側面に2つ以上の山を有する1対のカム面を形成し、内部が低圧室となるハウジングと、
    第2軸及び第3の軸に連結されると共に、前記ハウジング内に回転自在にかつ対向的に収納され、複数のピストン室を前記カム面に対して軸方向に形成した1対のロータと、
    前記複数のピストン室の各々に、リターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、第1と第2あるいは第1と第3の軸間の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数のピストンと、
    前記ピストンを貫通して前記ピストン室外部の前記低圧室から前記ピストン室に連通する吸入ポートに設けられ、各ピストンの後退時にのみ開いて油を吸入させる複数の吸入チェック弁と、
    前記ピストン室を貫通して前記ピストン室から前記ピストン室の外部に連通する吐出ポートに設けられ、各ピストンの前進時にのみ開いて油を吐出させる複数の吐出チェック弁と、
    前記複数の吐出チェック弁の吐出ポートを前記低圧室に連通する吐出連通路を備え、前記吐出連通路に第1オリフィスを配置した前記一対のロータの間に配置されて前記ハウジングに固定されたブロック部材と、
    を設け、第1軸、第2軸及び又は第3軸の軸間の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達装置に於いて、
    前記ブロック部材の吐出連通路に設けた第1オリフィスの上流側となる前記一対のロータの吐出ポートからの連通路の各々に、前記第1オリフィスより開口面積の小さい第2オリフィス及び第3オリフィスを設けたことを特徴とする油圧式動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の油圧式動力伝達装置に於いて、前記第2オリフィスと第3オリフィスの開口面積を同一とした場合、前記第1オリフィスの開口面積を、前記第2及び第3オリフィスの各開口面積より大きく、前記第2及び第3オリフィスの合計開口面積未満としたことを特徴とする油圧式動力伝達装置。
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