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JP4530378B2 - 石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材 - Google Patents
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JP4530378B2 - 石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材 - Google Patents

石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材 Download PDF

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本発明は、主として空積み擁壁を対象とした石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材に関する。
斜度が急な法面の法尻(法面の下端)近くに列車の軌道を敷設したり道路を建設したりする場合、万一、崖崩れが起これば、その被害は甚大である。それゆえ、適切な法面保護工が必要不可欠となることは言うまでもない。
法面保護工としては、モルタルやコンクリートを吹き付ける法面吹付工、法枠工、法面緑化工、補強土工などがあり、いずれも斜度や土質性状等に応じて適宜選択され、広く使用されている。
ここで、補強土工の一つとして、裏ぐり石を背面に充填しながら間知石と呼ばれる組積材を積み上げる、いわゆる空積み擁壁があるが、かかる空積み擁壁は、組積材の背面にコンクリートを充填してなる練積み擁壁(重力式擁壁の一種)に比べ、一般的に耐震性に乏しい。
そこで、かかる空積み擁壁を耐震補強すべく、間知石同士が取り合う出隅部や間知石の中央にグラウト材注入孔を削孔し、該グラウト材注入孔に異形鉄筋等の補強材(芯材)を挿入した上、補強材とグラウト材注入孔との隙間にグラウトパイプを挿入してグラウト材を注入する耐震補強方法が知られている。
特開2005−9207 特開2005−9208 特開2005−9209
しかしながら、上述した耐震補強方法では、補強材をグラウト材注入孔に挿入した上で補強材とグラウト材注入孔との隙間にグラウトパイプを挿入しなければならないため、おのずと削孔径を例えば直径100mm程度と大きくする必要があり、それに起因して以下のような問題を生じる。
すなわち、裏ぐり石の間隙にグラウト材を充填するには、グラウト材が適度な粘性を持つことが必要であるが、粘性に応じた圧力で注入しようとすると、削孔径が大きいためにグラウト材がグラウト材注入孔から溢れ出てしまう。
一方、グラウト材がグラウト材注入孔から溢れ出ないように注入圧力を下げる場合、低い圧力でも注入できるよう、グラウト材の粘性を低くしなければならないが、粘性の低いグラウト材は、注入後、裏ぐり石を伝うようにして自重で垂れ落ち、グラウト材の充填範囲に偏りが生じる。
かくして、従来の耐震補強方法では、グラウト材を裏ぐり石の間隙に適切に充填することができず、その結果、間知石と裏ぐり石とを一体化させることができないという問題を生じていた。
また、裏ぐり石がコンクリート等で固定されているわけではないため、グラウト材注入孔を削孔する際、削孔ロッドの先端から裏ぐり石が逃げてしまったり、逆に削孔ロッドの先端に裏ぐり石が噛んで回転が停止したり、削孔ロッド内に裏ぐり石が詰まったりといった問題や、裏ぐり石が逃げた場合には削孔ロッドの引抜きに伴って元の位置に戻り、補強材の挿入ができなくなるという問題も生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、間知石と裏ぐり石とを一体化させることができるようにグラウト材を注入可能な石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る石積み壁補強材は請求項1に記載したように、先鋭に形成された中空多孔管本体と、該中空多孔管本体の基端側に設けられた雄ネジ部と、該雄ネジ部に螺合される打撃用キャップと、該打撃用キャップを取り外した状態にて前記雄ネジ部とグラウトホースの先端とを互いに接続する接続用雌ネジ部材と、前記グラウトホースを取り外した状態にて前記雄ネジ部に螺合される頭部キャップとからなり、前記中空多孔管本体の中空空間と前記グラウトホースとを連通させる貫通孔を前記雄ネジ部に形成するとともに、前記打撃用キャップが前記雄ネジ部に螺合された状態にて該打撃用キャップの先端が当接する鍔状当接部を前記中空多孔管本体の周面に突設形成したものである。
また、本発明に係る石積み壁補強材は請求項2に記載したように、先鋭に形成された中空多孔管本体と、該中空多孔管本体の基端側に設けられ外周面に雄ネジが切られ内周面に雌ネジが切られた有底筒体及び該有底筒体の底部から同芯状に突設された雄ネジ部からなる複合ネジ部と、前記有底筒体の雌ネジに螺合される打撃用キャップと、前記打撃用キャップを取り外した状態にて前記雄ネジ部とグラウトホースの先端とを互いに接続する接続用雌ネジ部材と、前記グラウトホースを取り外した状態にて前記有底筒体の雄ネジに螺合される頭部キャップとからなり、前記中空多孔管本体の中空空間と前記グラウトホースとを連通させる貫通孔を前記有底筒体及び前記雄ネジ部にそれぞれ形成するとともに、前記打撃用キャップが前記雌ネジに螺合された状態にて該打撃用キャップの先端が前記有底筒体の底部に当接するように該有底筒体を形成したものである。
また、本発明に係る石積み壁補強材は請求項3に記載したように、前記有底筒体の雄ネジに螺合される打撃保護用キャップを備えたものである。
また、本発明に係る石積み壁補強材は請求項4に記載したように、前記噴出孔を、前記中空多孔管本体の材軸に沿って直線状に配置されるように該中空多孔管本体に形成したものである。
また、本発明に係る石積み壁補強材は請求項5に記載したように、前記噴出孔をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成したものである。
また、本発明に係る石積み壁の耐震補強方法は請求項6に記載したように、石積み壁を構成する組積材を削孔して該組積材にグラウト材注入孔を形成し、中空多孔管本体が設けられた石積み壁補強材を該中空多孔管本体の先端部分から前記グラウト材注入孔に挿入し、前記中空多孔管本体の基端側に設けられた雄ネジ部に打撃用キャップを螺合し、前記組積材の背面に充填されている裏ぐり石を押しのけるようにしながら前記打撃用キャップを打撃面として前記石積み壁補強材を打ち込み、前記打撃用キャップを前記雄ネジ部から取り外して代わりに接続用雌ネジ部材を介して該雄ネジ部とグラウトホースの先端とを互いに接続し、グラウトホース及び雄ネジ部に形成された貫通孔を介してグラウト材を前記中空多孔管本体の中空空間に加圧注入して該中空多孔管本体に形成された噴出孔からグラウト材を周囲に噴出させ、前記雄ネジ部から前記接続用雌ネジ部材を取り外し、前記グラウト材が硬化した後、頭部プレートに形成されたパイプ挿通孔に前記雄ネジ部を挿通し、該雄ネジ部に頭部キャップを螺合し、前記頭部プレートが前記組積材にあてがわれた状態で前記頭部キャップを締め付けるものである。
また、本発明に係る石積み壁の耐震補強方法は請求項7に記載したように、石積み壁を構成する組積材を削孔して該組積材にグラウト材注入孔を形成し、中空多孔管本体が設けられた石積み壁補強材を該中空多孔管本体の先端部分から前記グラウト材注入孔に挿入し、前記中空多孔管本体の基端側に設けられた複合ネジ部を構成する有底筒体の内周面に切られた雌ネジに打撃用キャップを螺合するとともに前記有底筒体の外周面に切られた雄ネジに打撃保護用キャップを螺合し、前記組積材の背面に充填されている裏ぐり石を押しのけるようにしながら前記打撃用キャップを打撃面として前記石積み壁補強材を打ち込み、前記打撃用キャップを前記雌ネジから取り外し、前記有底筒体の底部から同芯状に突設された雄ネジ部とグラウトホースの先端とを接続用雌ネジ部材を介して互いに接続し、前記有底筒体の底部及び前記雄ネジ部に形成された貫通孔並びにグラウトホースを介してグラウト材を前記中空多孔管本体の中空空間に加圧注入して該中空多孔管本体に形成された噴出孔からグラウト材を周囲に噴出させ、前記雄ネジ部から前記接続用雌ネジ部材を取り外し、前記グラウト材が硬化した後、頭部プレートに形成されたパイプ挿通孔に前記複合ネジ部を挿通し、該複合ネジ部を構成する前記有底筒体の雄ネジに頭部キャップを螺合し、前記頭部プレートが前記組積材にあてがわれた状態で前記頭部キャップを締め付けるものである。
第1の発明に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材においては、まず、石積み壁を構成する組積材を削孔して該組積材にグラウト材注入孔を形成する。削孔位置としては例えば、組積材の中央又は隣接する組積材が取り合う隅部近傍が考えられる。
次に、石積み壁補強材を構成する中空多孔管本体をその先端部分からグラウト材注入孔に挿入する。中空多孔管本体は、例えば鋼製中空ロッドで形成するのが望ましく、かかる中空多孔管本体を備えた石積み壁補強材は、グラウト注入管も兼ねることとなる。
次に、中空多孔管本体の基端側に設けられた雄ネジ部に打撃用キャップを螺合する。ここで、打撃用キャップを螺合するにあたっては、その先端が中空多孔管本体の周面に突設形成された鍔状当接部に当接するまでしっかりと螺合する。
次に、組積材の背面に充填されている裏ぐり石を押しのけるようにしながら、打撃用キャップを打撃面として石積み壁補強材を打ち込む。打込みは、例えばハンマーを用いて作業員が打ち込むようにすればよい。なお、石積み壁補強材は、中空多孔管本体を先鋭に形成してあるため、打込み時の打撃力を適宜調整することにより、裏ぐり石を側方に逃がしながら所望の深さまで打ち込むことができる。また、裏ぐり石の充填領域を貫通して背面地盤にまで貫入させるかどうかは任意である。
打込み作業が終了したら、打撃用キャップを雄ネジ部から取り外し、それに代えて接続用雌ネジ部材をねじ込むとともに、グラウトホースの先端を接続用雌ネジ部材の反対側にねじ込む。かかる作業によって、雄ネジ部とグラウトホースの先端とが接続用雌ネジ部材を介して互いに接続される。
グラウト材としては、例えばセメントミルク、モルタルその他公知のグラウト材から適宜選択すればよい。なお、グラウトホースの基端側は、このようなグラウト材を圧送できる圧送ポンプに接続しておく。
次に、圧送ポンプを駆動することにより、グラウトホースを介してグラウト材を石積み壁補強材に送り込む。そしてさらに、石積み壁補強材を構成する雄ネジ部に形成された貫通孔を介して、中空多孔管本体の中空空間にグラウト材を加圧注入し、該中空多孔管本体に形成された噴出孔から周囲に噴出させる。
次に、雄ネジ部から接続用雌ネジ部材を取り外してグラウトホースを撤去する。
グラウト材が硬化したら、頭部プレートに形成されたパイプ挿通孔に鍔状当接部及び雄ネジ部を挿通し、該雄ネジ部に頭部キャップを螺合する。そして、頭部プレートが組積材にあてがわれた状態で頭部キャップを締め付ける。
第2の発明に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材においては、第1の発明と同様、まず、石積み壁を構成する組積材を削孔して該組積材にグラウト材注入孔を形成する。
次に、中空多孔管本体が設けられた石積み壁補強材を該中空多孔管本体の先端部分からグラウト材注入孔に挿入する。中空多孔管本体は、第1の発明と同様に構成すればよい。
次に、中空多孔管本体の基端側に設けられた複合ネジ部を構成する有底筒体の内周面に切られた雌ネジに打撃用キャップを螺合するとともに有底筒体の外周面に切られた雄ネジに打撃保護用キャップを螺合する。ここで、打撃用キャップを螺合するにあたっては、その先端が有底筒体の底部に当接するまでしっかりと螺合する。
次に、組積材の背面に充填されている裏ぐり石を押しのけるようにしながら、打撃用キャップを打撃面として石積み壁補強材を打ち込む。打込みは、例えばハンマーを用いて作業員が打ち込むようにすればよい。なお、石積み壁補強材は、中空多孔管本体を先鋭に形成してあるため、打込み時の打撃力を適宜調整することにより、裏ぐり石を側方に逃がしながら所望の深さまで打ち込むことができる。また、裏ぐり石の充填領域を貫通して背面地盤にまで貫入させるかどうかは任意である。
打込み作業が終了したら、打撃用キャップを有底筒体の雌ネジから取り外す。
次に、有底筒体の底部から同芯状に突設された雄ネジ部とグラウトホースの先端とを接続用雌ネジ部材を介して互いに接続する。
グラウト材としては、例えばセメントミルク、モルタルその他公知のグラウト材から適宜選択すればよい。なお、グラウトホースの基端側は、このようなグラウト材を圧送できる圧送ポンプに接続しておく。
次に、圧送ポンプを駆動することにより、有底筒体の底部及び前記雄ネジ部に形成された貫通孔並びにグラウトホースを介してグラウト材を石積み壁補強材に送り込む。そしてさらに、中空多孔管本体の中空空間にグラウト材を加圧注入し、該中空多孔管本体に形成された噴出孔から周囲に噴出させる。
次に、雄ネジ部から接続用雌ネジ部材を取り外してグラウトホースを撤去する。
グラウト材が硬化したら、頭部プレートに形成されたパイプ挿通孔に複合ネジ部を挿通し、該複合ネジ部を構成する有底筒体の雄ネジに頭部キャップを螺合する。そして、頭部プレートが組積材にあてがわれた状態で頭部キャップを締め付ける。
なお、頭部プレートのパイプ挿通孔に複合ネジ部を挿通する際、打撃保護用キャップが干渉して挿通させることができないのであれば、有底筒体の雄ネジから打撃保護用キャップを予め取り外しておけばよい。
このように、第1及び第2の発明に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材によれば、石積み壁補強材を用いてグラウト材を注入することができるため、組積材に削孔すべきグラウト材注入孔の径を従来よりも大幅に小さくすることができる。
そのため、石積み壁補強材を構成する中空多孔管本体の作用、すなわち中空空間に注入されたグラウト材を噴出孔から噴出させるという作用とも相まって、粘性の高いグラウト材を注入すべく、注入圧力を高く設定しても、グラウト材注入孔からグラウト材が漏れ出る懸念はない。
したがって、噴出されたグラウト材を裏ぐり石の間隙に確実に充填して組積材との一体化を図ることができるのみならず、石積み壁補強材による補強効果も加わるため、石積み壁を高いレベルで耐震補強することが可能となる。
噴出孔をいかに形成するかは任意であるが、かかる噴出孔を、中空多孔管本体の材軸に沿って直線状に配置されるように該中空多孔管本体に形成した場合においては、石積み壁補強材を打ち込む際、中空多孔管本体のすべての噴出孔が上を向くように、該石積み壁補強材を組積材のグラウト材注入孔に挿入し、裏ぐり石の充填領域に打ち込む。
このようにすると、グラウト材は、石積み壁補強材の上方に向けて噴出されることとなり、注入圧力をグラウト材の自重及び粘性を考慮して適宜調整することにより、中空多孔管本体を取り囲むようにしてグラウト材を裏ぐり石の間隙に充填することが可能となり、石積み壁補強材、裏ぐり石及び組積材をさらに確実に一体化することが可能となる。
さらに、かかる噴出孔をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成したならば、中空多孔管本体の中空空間に加圧注入されたグラウト材は、ほぼ同様の噴出速度(流量)で各噴出孔から噴出することとなり、かくしてグラウト材の偏在を確実に防止し、石積み壁補強材の周囲に確実にグラウト材を噴出させることが可能となる。
以下、本発明に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る石積み壁補強材を示した図である。同図でわかるように、本実施形態に係る石積み壁補強材1は、先鋭に形成された中空多孔管本体2と、該中空多孔管本体の基端側に設けられた雄ネジ部3と、該雄ネジ部に螺合される打撃用キャップ4と、該打撃用キャップを取り外した状態にて雄ネジ部3とグラウトホース5の先端とを互いに接続する接続用雌ネジ部材6と、グラウトホース5を取り外した状態にて雄ネジ部3に螺合される頭部キャップ7とから構成してある。
中空多孔管本体2は、例えば鋼製中空ロッドで構成することができるが、かかる中空多孔管本体2の噴出孔8は、図2でわかるように、該中空多孔管本体の材軸に沿って直線状に配置してある、換言すればグラウト材の噴出方向が同一方向になるように形成してある。加えて、噴出孔8は、それらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成してある。
雄ネジ部3は、グラウトホース5を連結した状態において、該グラウトホース内を中空多孔管本体2の中空空間9に連通させるための貫通孔10を形成してある。すなわち、雄ネジ部3も中空多孔管本体2と同様、中空円筒状に形成してあると云える。
打撃用キャップ4の中空内面には雌ネジが切られており、上述したように雄ネジ部3に螺合できるようになっているが、中空多孔管本体2の周面には、打撃用キャップ4の先端12が当接する鍔状当接部11を突設形成してある。そして、打撃用キャップ4を雄ネジ部3にねじ込んでいったとき、図3でわかるように、打撃用キャップ4の先端12が鍔状当接部11に当接するように該鍔状当接部を形成してあり、かかる構成により、打撃力によるネジ山の破損を防止することができる。
接続用雌ネジ部材6は、打撃用キャップ4を取り外した状態にて雄ネジ部3とグラウトホース5の先端に設けられた接続部13とを互いに接続するように構成してある。
頭部キャップ7は、その中空内面に雌ネジを切ってあり、グラウトホース5を取り外した状態にて、雄ネジ部3に螺合できるようになっているとともに、キャップ先端に形成された環状押さえ部15で取り囲まれるように凹部14を形成してあり、雄ネジ部3に螺合するときに環状押さえ部15が鍔状当接部11と干渉しないようになっている。
本実施形態に係る石積み壁補強材1及びそれを用いた石積み壁の耐震補強方法においては、まず、図4に示すように石積み壁を構成する組積材としての間知石41を削孔して該間知石にグラウト材注入孔42を形成する。
削孔位置としては、同図(a)に示したように間知石41の中央とするケースと、同図(b)に示すように隣接する間知石41が取り合う隅部近傍とするケースとが考えられる。
削孔が終了したならば、図5(b)に示すように石積み壁補強材1を構成する中空多孔管本体2をその先端部分からグラウト材注入孔42に挿入する。ここで、中空多孔管本体2を挿入するにあたっては、噴出孔8が上方を向くようにする。
次に、中空多孔管本体2の基端側に設けられた雄ネジ部3に打撃用キャップ4を螺合する。ここで、打撃用キャップ4を螺合するにあたっては、その先端12が鍔状当接部11に当接するまでしっかりと螺合する。
次に、間知石41の背面に充填されている裏ぐり石43を押しのけるようにしながら、打撃用キャップ4を打撃面として石積み壁補強材1を打ち込む。打込みは、例えばハンマーを用いて作業員が打ち込むようにすればよい。なお、石積み壁補強材1は、中空多孔管本体2を先鋭に形成してあるため、打込み時の打撃力を適宜調整することにより、裏ぐり石43を側方に逃がしながら、所望の深さまで打ち込むことができる。
打込み作業が終了したら、打撃用キャップ4を雄ネジ部3から取り外し、それに代えて接続用雌ネジ部材6をねじ込むとともに、グラウトホース5の先端を接続用雌ネジ部材6の反対側にねじ込む(図5(c))。かかる作業によって、雄ネジ部3とグラウトホース5の先端に設けられた接続部13とは、図6に示すように接続用雌ネジ部材6を介して互いに接続される。
グラウト材としては、例えばセメントミルク、モルタルその他公知のグラウト材から適宜選択すればよい。なお、グラウトホースの基端側は、このようなグラウト材を圧送できる圧送ポンプ(図示せず)に接続しておく。
次に、圧送ポンプを駆動することにより、グラウトホース5を介してグラウト材を石積み壁補強材1に送り込む。そしてさらに、石積み壁補強材1を構成する雄ネジ部3に形成された貫通孔10を介して、中空多孔管本体2の中空空間9にグラウト材を加圧注入し、該中空多孔管本体に形成された噴出孔8から周囲に噴出させる(図5(d))。
ここで、噴出孔8は、石積み壁補強材1を挿入して打ち込む際、上方を向くようにしたので、グラウト材は、石積み壁補強材1の上方に向けて噴出されることとなり、注入圧力をグラウト材の自重及び粘性を考慮して適宜調整することにより、中空多孔管本体2を取り囲む領域44の範囲内に分布する裏ぐり石43の間隙に充填される。
さらに、かかる噴出孔8をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成してあるので、加圧注入されたグラウト材は、ほぼ同様の噴出速度(流量)で各噴出孔8から噴出される。
次に、雄ネジ部3から接続用雌ネジ部材6を取り外してグラウトホース5を撤去する。
グラウト材が硬化したら、図7に示したように、頭部プレート71に形成されたパイプ挿通孔72に中空多孔管本体2の基端側にある鍔状当接部11及び雄ネジ部3を挿通する。
最後に、雄ネジ部3に頭部キャップ7を螺合し、次いで、頭部キャップ7の先端に設けられた環状押さえ部15で頭部プレート71を間知石41に押さえつけるようにして頭部キャップ7を締め付ける。
図8は、石積み壁補強材1を用いた石積み壁の耐震補強を終えた状態を正面から見た図である。
以上説明したように、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材1によれば、該石積み壁補強材を用いてグラウト材を注入することができるため、間知石に削孔すべきグラウト材注入孔42の径を従来よりも大幅に小さくすることができる。
そのため、石積み壁補強材1を構成する中空多孔管本体2の作用、すなわち中空空間に注入されたグラウト材を噴出孔8から噴出させるという作用とも相まって、粘性の高いグラウト材を注入すべく、注入圧力を高く設定しても、グラウト材注入孔42からグラウト材が漏れ出る懸念はない。
したがって、噴出されたグラウト材を裏ぐり石43の間隙に確実に充填して間知石41との一体化を図ることができるのみならず、石積み壁補強材1による補強効果も加わるため、石積み壁を高いレベルで耐震補強することが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材1によれば、石積み壁補強材1を挿入して打ち込む際、噴出孔8が上方を向くようにしたので、グラウト材は、上方に向けて噴出されることとなり、注入圧力をグラウト材の自重及び粘性を考慮して適宜調整することにより、中空多孔管本体2を取り囲む領域44の範囲内に分布する裏ぐり石43の間隙に充填される。
したがって、石積み壁補強材1、裏ぐり石43及び間知石41をさらに確実に一体化することが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材1によれば、噴出孔8をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成してあるので、加圧注入されたグラウト材は、ほぼ同様の噴出速度(流量)で各噴出孔8から噴出される。すなわち、グラウト材は、中空多孔管本体2の内面との摩擦抵抗によって先端にいくほど噴出圧力が低下するが、その分、噴出孔8の孔径が大きくなっているため、結局、どの噴出孔8からも同様の噴出圧力で噴出する。
したがって、グラウト材の偏在を確実に防止し、石積み壁補強材1の周囲に確実にグラウト材を噴出させることが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材1によれば、削孔の対象となるのは間知石41のみであって、従来のように裏ぐり石43は削孔の対象とはならない。
そのため、石積み壁を耐震補強する際の施工時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材1によれば、打ち込まれた石積み壁補強材1を使ってグラウト材を注入するため、裏ぐり石43の非自立性は問題とはらない。すなわち、裏ぐり石43は、一般的には間知石の背面側で自立していないことが多く、裏ぐり石43を削孔してからグラウト作業を行おうとしても、削孔後に裏ぐり石43が崩れて削孔したグラウト孔を塞いでしまうという従来のような懸念を生じる余地がなくなる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9は、本実施形態に係る石積み壁補強材を示した図である。同図でわかるように、本実施形態に係る石積み壁補強材91は、先鋭に形成された中空多孔管本体2と、複合ネジ部93と、打撃用キャップ95と、打撃保護用キャップ96と、接続用雌ネジ部材6と、頭部キャップ97とから構成してある。
中空多孔管本体2は、第1実施形態と同様、例えば鋼製中空ロッドで構成することができるが、かかる中空多孔管本体2の噴出孔8は、図10でわかるように、該中空多孔管本体の材軸に沿って直線状に配置してある、換言すればグラウト材の噴出方向が同一方向になるように形成してある。加えて、噴出孔8は、それらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成してある。
複合ネジ部93は、中空多孔管本体2の基端側に設けられ、外周面に雄ネジが切られ内周面に雌ネジが切られた有底筒体100と、該有底筒体の底部から同芯状に突設された雄ネジ部94からなり、底部には、中空多孔管本体2の中空空間9と連通する貫通孔101を設けてある。
雄ネジ部94は、グラウトホース5を連結した状態において、該グラウトホース内を中空多孔管本体2の中空空間9に連通させるための貫通孔10を形成してある。すなわち、雄ネジ部3も中空多孔管本体2と同様、中空円筒状に形成してあると云える。
打撃用キャップ95は、取付け状態にて雄ネジ部94との干渉を避けるための中空筒体をなすとともに、その周面に雄ネジを切ってあり、有底筒体100の雌ネジに螺合されるように形成してある。ここで、打撃用キャップ95を有底筒体100の雌ネジにねじ込んでいったとき、該打撃用キャップの先端が有底筒体100の底部に当接するように有底筒体100を構成してあり、かかる構成により、打撃力によるネジ山の破損を防止することができる。
接続用雌ネジ部材6は、打撃用キャップ95を取り外した状態にて雄ネジ部94とグラウトホース5の先端とを互いに接続するようになっている。
頭部キャップ97は、その中空内面に雌ネジを切ってあり、グラウトホース5を取り外した状態にて有底筒体100の雄ネジに螺合できるようになっているとともに、キャップ先端には、後述する頭部プレート71を押さえる環状押さえ部98を形成してある。
本実施形態に係る石積み壁補強材91及びそれを用いた石積み壁の耐震補強方法においては、まず、第1実施形態の図4と同様、石積み壁を構成する組積材としての間知石41を削孔して該間知石にグラウト材注入孔42を形成する。なお、削孔位置の具体例は既に同実施形態で説明したので、ここではその説明を省略する。
削孔が終了したならば、第1実施形態の図5(b)と同様、石積み壁補強材91を構成する中空多孔管本体2をその先端部分からグラウト材注入孔42に挿入する。ここで、中空多孔管本体2を挿入するにあたっては、噴出孔8が上方を向くようにする。
次に、図11に示すように、中空多孔管本体2の基端側に設けられた複合ネジ部93を構成する有底筒体100の内周面に切られた雌ネジに打撃用キャップ95を螺合するとともに、有底筒体100の外周面に切られた雄ネジに打撃保護用キャップ96を螺合する。ここで、打撃用キャップ95を螺合するにあたっては、その先端が有底筒体100の底部に当接するまでしっかりと螺合する。
次に、間知石41の背面に充填されている裏ぐり石43を押しのけるようにしながら、打撃用キャップ95を打撃面として石積み壁補強材91を打ち込む。打込みは、例えばハンマーを用いて作業員が打ち込むようにすればよい。なお、石積み壁補強材91は、中空多孔管本体2を先鋭に形成してあるため、打込み時の打撃力を適宜調整することにより、裏ぐり石43を側方に逃がしながら、所望の深さまで打ち込むことができる。
打込み作業が終了したら、打撃用キャップ95を有底筒体100から取り外し、それに代えて図12に示すように、有底筒体100の底部から同芯状に突設された雄ネジ部94に接続用雌ネジ部材6をねじ込むとともに、グラウトホース5の先端を接続用雌ネジ部材6の反対側にねじ込む(第1実施形態の図5(c)参照)。かかる作業によって、雄ネジ部94とグラウトホース5の先端に設けられた接続部13とは、図12に示すように接続用雌ネジ部材6を介して互いに接続される。なお、グラウト材に関する記載は、第1実施形態と同様ゆえ、ここではその説明を省略する。
次に、グラウトホース5の反対側に接続された圧送ポンプ(図示せず)を駆動することにより、グラウトホース5を介してグラウト材を石積み壁補強材91に送り込む。そしてさらに、石積み壁補強材91を構成する雄ネジ部94に形成された貫通孔10及び有底筒体100に形成された貫通孔101を介して、中空多孔管本体2の中空空間9にグラウト材を加圧注入し、該中空多孔管本体に形成された噴出孔8から周囲に噴出させる(第1実施形態の図5(d)参照)。
ここで、噴出孔8は、石積み壁補強材91を挿入して打ち込む際、上方を向くようにしたので、グラウト材は、石積み壁補強材91の上方に向けて噴出されることとなり、注入圧力をグラウト材の自重及び粘性を考慮して適宜調整することにより、中空多孔管本体2を取り囲む領域44の範囲内に分布する裏ぐり石43の間隙に充填される。
さらに、かかる噴出孔8をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成してあるので、加圧注入されたグラウト材は、ほぼ同様の噴出速度(流量)で各噴出孔8から噴出される。
次に、雄ネジ部94から接続用雌ネジ部材6を取り外してグラウトホース5を撤去する。
グラウト材が硬化したら、図13に示したように、頭部プレート71に形成されたパイプ挿通孔72に中空多孔管本体2の基端側にある複合ネジ部93を挿通する。
最後に、複合ネジ部93を構成する有底筒体100の雄ネジに頭部キャップ97を螺合し、次いで、頭部キャップ97の先端に設けられた環状押さえ部98で頭部プレート71を間知石41に押さえつけるようにして頭部キャップ97を締め付ける。
以上説明したように、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材91によれば、該石積み壁補強材を用いてグラウト材を注入することができるため、間知石に削孔すべきグラウト材注入孔42の径を従来よりも大幅に小さくすることができる。
そのため、石積み壁補強材91を構成する中空多孔管本体2の作用、すなわち中空空間に注入されたグラウト材を噴出孔8から噴出させるという作用とも相まって、粘性の高いグラウト材を注入すべく、注入圧力を高く設定しても、グラウト材注入孔42からグラウト材が漏れ出る懸念はない。
したがって、噴出されたグラウト材を裏ぐり石43の間隙に確実に充填して間知石41との一体化を図ることができるのみならず、石積み壁補強材91による補強効果も加わるため、石積み壁を高いレベルで耐震補強することが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材91によれば、石積み壁補強材91を挿入して打ち込む際、噴出孔8が上方を向くようにしたので、グラウト材は、上方に向けて噴出されることとなり、注入圧力をグラウト材の自重及び粘性を考慮して適宜調整することにより、中空多孔管本体2を取り囲む領域44の範囲内に分布する裏ぐり石43の間隙に充填される。
したがって、石積み壁補強材91、裏ぐり石43及び間知石41をさらに確実に一体化することが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材91によれば、噴出孔8をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成してあるので、加圧注入されたグラウト材は、ほぼ同様の噴出速度(流量)で各噴出孔8から噴出される。すなわち、グラウト材は、中空多孔管本体2の内面との摩擦抵抗によって先端にいくほど噴出圧力が低下するが、その分、噴出孔8の孔径が大きくなっているため、結局、どの噴出孔8からも同様の噴出圧力で噴出する。
したがって、グラウト材の偏在を確実に防止し、石積み壁補強材91の周囲に確実にグラウト材を噴出させることが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材91によれば、削孔の対象となるのは間知石41のみであって、従来のように裏ぐり石43は削孔の対象とはならない。
そのため、石積み壁を耐震補強する際の施工時間を大幅に短縮することが可能となる。
また、本実施形態に係る石積み壁の耐震補強方法及びそれに用いる石積み壁補強材91によれば、打ち込まれた石積み壁補強材91を使ってグラウト材を注入するため、裏ぐり石43の非自立性は問題とはらない。すなわち、裏ぐり石43は、一般的には間知石の背面側で自立していないことが多く、裏ぐり石43を削孔してからグラウト作業を行おうとしても、削孔後に裏ぐり石43が崩れて削孔したグラウト孔を塞いでしまうという従来のような懸念を生じる余地がなくなる。
上述した第1,第2実施形態では、噴出孔8を、中空多孔管本体2の材軸に沿って直線状に配置されるように該中空多孔管本体に形成し、かかる噴出孔8が上方を向くように石積み壁補強材1,91を挿入して打ち込むようにしたが、中空多孔管本体2を取り囲む領域44の範囲内に分布する裏ぐり石43の間隙に均等に充填することができるのであれば、必ずしも上述した構成をとる必要はない。
また、上述した第1,第2実施形態では、噴出孔8を、それらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成したが、グラウト材と中空多孔管本体2との摩擦抵抗が小さくて圧力損失を実質的に無視できる場合には、必ずしも上述した構成をとる必要はない。
また、上述した第1,2実施形態では、頭部キャップ7,97の先端に設けられた環状押さえ部15,98で頭部プレート71を間知石41に押さえつけるようにしたが、このような座金の役割を果たす頭部プレート71は、本発明の必須構成要素ではなく、かかる頭部プレート71を省略し、これに代えて頭部キャップ7,97の先端周縁部に鍔状座金を延設したり、頭部キャップ7,97を大型化したりするようにしてもかまわない。
また、第2実施形態では、打撃保護用キャップ96を有底筒体100の雄ネジに螺合することで打撃によるネジ山の破損を防止するようにしたが、場合によってはこれを省略してもかまわない。また、打込み終了後、打撃保護用キャップ96を撤去するようにしたが、撤去せずに有底筒体100の奥の方までねじ込んで送り込み、かかる残置状態で頭部キャップ97を螺合するようにしてもかまわない。
なお、この場合、頭部プレート71のパイプ挿通孔72の内径が、打撃保護用キャップ96を有底筒体100に残置させた場合の外径よりも大きくなるようにする必要がある。
第1実施形態に係る石積み壁補強材1の概略図。 第1実施形態に係る中空多孔管本体2及びその基端側に設けられた雄ネジ部3の平面図。 雄ネジ部3に打撃用キャップ4を螺合した石積み壁補強材1の断面図。 石積み壁を削孔してグラウト材注入孔42を形成する様子を示した正面図。 耐震補強の手順を示した鉛直断面図。 グラウト注入時の石積み壁補強材1を示した断面図。 頭部キャップ7をねじ込んだ様子を示した断面図。 耐震補強が終了した石積み壁の正面図。 第2実施形態に係る石積み壁補強材91の概略図。 第2実施形態に係る中空多孔管本体2及びその基端側に設けられた複合ネジ部93の平面図。 有底筒体100に打撃用キャップ95を螺合した石積み壁補強材91の断面図。 グラウト注入時の石積み壁補強材91を示した断面図。 頭部キャップ97をねじ込んだ様子を示した断面図。
符号の説明
1,91 石積み壁補強材
2 中空多孔管本体
3 雄ネジ部
4 打撃用キャップ
5 グラウトホース
6 接続用雌ネジ部材
7,97 頭部キャップ
8 噴出孔
10,101 貫通孔
11 鍔状当接部
41 間知石(組積材)
42 グラウト材注入孔
43 裏ぐり石
71 頭部プレート
93 複合ネジ部
94 雄ネジ部
95 打撃用キャップ
96 打撃保護用キャップ

Claims (7)

  1. 先鋭に形成された中空多孔管本体と、該中空多孔管本体の基端側に設けられた雄ネジ部と、該雄ネジ部に螺合される打撃用キャップと、該打撃用キャップを取り外した状態にて前記雄ネジ部とグラウトホースの先端とを互いに接続する接続用雌ネジ部材と、前記グラウトホースを取り外した状態にて前記雄ネジ部に螺合される頭部キャップとからなり、前記中空多孔管本体の中空空間と前記グラウトホースとを連通させる貫通孔を前記雄ネジ部に形成するとともに、前記打撃用キャップが前記雄ネジ部に螺合された状態にて該打撃用キャップの先端が当接する鍔状当接部を前記中空多孔管本体の周面に突設形成したことを特徴とする石積み壁補強材。
  2. 先鋭に形成された中空多孔管本体と、該中空多孔管本体の基端側に設けられ外周面に雄ネジが切られ内周面に雌ネジが切られた有底筒体及び該有底筒体の底部から同芯状に突設された雄ネジ部からなる複合ネジ部と、前記有底筒体の雌ネジに螺合される打撃用キャップと、前記打撃用キャップを取り外した状態にて前記雄ネジ部とグラウトホースの先端とを互いに接続する接続用雌ネジ部材と、前記グラウトホースを取り外した状態にて前記有底筒体の雄ネジに螺合される頭部キャップとからなり、前記中空多孔管本体の中空空間と前記グラウトホースとを連通させる貫通孔を前記有底筒体及び前記雄ネジ部にそれぞれ形成するとともに、前記打撃用キャップが前記雌ネジに螺合された状態にて該打撃用キャップの先端が前記有底筒体の底部に当接するように該有底筒体を形成したことを特徴とする石積み壁補強材。
  3. 前記有底筒体の雄ネジに螺合される打撃保護用キャップを備えた請求項2記載の石積み壁補強材。
  4. 前記噴出孔を、前記中空多孔管本体の材軸に沿って直線状に配置されるように該中空多孔管本体に形成した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の石積み壁補強材。
  5. 前記噴出孔をそれらの孔径が先端から基端側にかけて順次小さくなるように形成した請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の石積み壁補強材。
  6. 石積み壁を構成する組積材を削孔して該組積材にグラウト材注入孔を形成し、中空多孔管本体が設けられた石積み壁補強材を該中空多孔管本体の先端部分から前記グラウト材注入孔に挿入し、前記中空多孔管本体の基端側に設けられた雄ネジ部に打撃用キャップを螺合し、前記組積材の背面に充填されている裏ぐり石を押しのけるようにしながら前記打撃用キャップを打撃面として前記石積み壁補強材を打ち込み、前記打撃用キャップを前記雄ネジ部から取り外して代わりに接続用雌ネジ部材を介して該雄ネジ部とグラウトホースの先端とを互いに接続し、グラウトホース及び雄ネジ部に形成された貫通孔を介してグラウト材を前記中空多孔管本体の中空空間に加圧注入して該中空多孔管本体に形成された噴出孔からグラウト材を周囲に噴出させ、前記雄ネジ部から前記接続用雌ネジ部材を取り外し、前記グラウト材が硬化した後、頭部プレートに形成されたパイプ挿通孔に前記雄ネジ部を挿通し、該雄ネジ部に頭部キャップを螺合し、前記頭部プレートが前記組積材にあてがわれた状態で前記頭部キャップを締め付けることを特徴とする石積み壁の耐震補強方法。
  7. 石積み壁を構成する組積材を削孔して該組積材にグラウト材注入孔を形成し、中空多孔管本体が設けられた石積み壁補強材を該中空多孔管本体の先端部分から前記グラウト材注入孔に挿入し、前記中空多孔管本体の基端側に設けられた複合ネジ部を構成する有底筒体の内周面に切られた雌ネジに打撃用キャップを螺合するとともに前記有底筒体の外周面に切られた雄ネジに打撃保護用キャップを螺合し、前記組積材の背面に充填されている裏ぐり石を押しのけるようにしながら前記打撃用キャップを打撃面として前記石積み壁補強材を打ち込み、前記打撃用キャップを前記雌ネジから取り外し、前記有底筒体の底部から同芯状に突設された雄ネジ部とグラウトホースの先端とを接続用雌ネジ部材を介して互いに接続し、前記有底筒体の底部及び前記雄ネジ部に形成された貫通孔並びにグラウトホースを介してグラウト材を前記中空多孔管本体の中空空間に加圧注入して該中空多孔管本体に形成された噴出孔からグラウト材を周囲に噴出させ、前記雄ネジ部から前記接続用雌ネジ部材を取り外し、前記グラウト材が硬化した後、頭部プレートに形成されたパイプ挿通孔に前記複合ネジ部を挿通し、該複合ネジ部を構成する前記有底筒体の雄ネジに頭部キャップを螺合し、前記頭部プレートが前記組積材にあてがわれた状態で前記頭部キャップを締め付けることを特徴とする石積み壁の耐震補強方法。
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