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JP4530381B2 - 洗浄液組成物 - Google Patents
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JP4530381B2 - 洗浄液組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、工業部品に付着した接着剤等を洗浄除去する洗浄液組成物に関し、特には、レンズ、プリズム等の光学部品に付着している張り合わせ剤等の紫外線硬化型接着剤やシアノ系接着剤などによる汚損、はみ出た部分を除去する洗浄液組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
工業製品は、それを構成する部品を様々な方法、手段を用いて接合し、組み立てられているが、この接合手段の一つに接着剤を用いた接合(接着)があり、殆ど全ての工業分野で古くから広く利用されている。特に合成系の高分子化合物よりなる高性能な接着剤の出現によって、その手軽さ、自動化した組立ラインへの組み込み易さ、工程や加工時間の短縮などの経済性等から、更にその使用分野を広げている。
接着剤を用い工業部品を張り合わせて接合したとき、接着剤がはみ出したり、必要のない場所に付着して汚損することが避けられない。このような場合、次工程の邪魔にならないように、又は付着物などによって製品性能や商品価値を損ねないために、はみ出た接着剤あるいは目的外の部分に付着した接着剤を除去する必要がある。
【0003】
電子部品や光学部品などの精密加工分野でこのような接着剤を除去する場合、その他の汚れの除去をも目的に工業用洗浄剤による洗浄がよく用いられている。かかる洗浄剤として、液体洗浄剤(洗浄液)が多用されており、フロン系洗浄液や塩素系洗浄液が、化学的安定性、取り扱いの利便さなどから専ら用いられていた。しかし、これらの洗浄液は、オゾン層の破壊、大気温の上昇や地下水等の水質汚染などの環境問題を有しており、使用が厳しく制限されてきている。
このような背景から、洗浄液の選択に際しては、汚れを確実に溶解除去できること、環境上の問題がないこと、臭気や毒性がなく取り扱いが安全で容易であること、洗浄対象物(被洗浄物)本体に悪影響を与えないこと、更には入手しやすいことなどの条件を満たすものが求められている。
特に、レンズ、プリズム、ミラー等の光学素子のように、素子自体が化学物質の影響を受けやすい被洗浄物の場合、更にそれに付着した汚染が接着剤のような極めて洗浄、除去しにくい場合、適用できる洗浄液は特殊なかなり限られたものが使用されることになる。このような用途に従来は溶解力の強いトリクレン等の、特に毒性が強く、取り扱いに注意を要する塩素系溶剤が使用されていた。このため、健康上及び環境汚染上の問題を有するトリクレン等に代わる代替洗浄液が強く求められている。代替洗浄液として、特定の界面活性剤とビルダーを組み合わせた入手性、安全性に優れた水系の洗浄液も提案されているが、洗浄力が弱く、光学素子に対して白やけ、青やけ等の不良を生じやすい致命的な欠陥を抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、工業部品に付着した接着剤などで汚染された被洗浄物に対して良好な洗浄効果を有すると共に、優れた環境保全性、安全性を有し、かつ毒性が少ない、特に光学素子の洗浄に好適な洗浄液組成物を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の洗浄液組成物は、工業部品に付着した接着剤を洗浄するための洗浄液組成物であり、炭素数9〜18の芳香族化合物を50重量%以上含有する洗浄液組成物であり、かつ、洗浄液組成物の蒸留性状における5%留出温度が150℃以上、95%留出温度が320℃以下、及び5%留出温度と95%留出温度との差が50℃以下であることを特徴とする。
また、工業部品に付着した接着剤を洗浄するための洗浄液組成物であり、炭素数9〜18の芳香族化合物をを50〜95重量%、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノンから選ばれる1種又は2種以上の化合物を合計重量として5〜50重量%含有することを特徴とする。
【0006】
【好ましい実施の態様】
本発明の洗浄液組成物の好ましい第1の態様としては、アルキルベンゼンを主成分とし、蒸留性状における5%留出温度が150℃以上、95%留出温度が200℃以下、かつ5%留出温度と95%留出温度との差が20℃以下の洗浄液である。好ましい第2の態様は、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンを主成分とし、蒸留性状における5%留出温度が190℃以上、95%留出温度が240℃以下、かつ5%留出温度と95%留出温度との差が40℃以下の洗浄液である。また、好ましい第3の態様は、アルキルナフタレンを主成分とし、蒸留性状における5%留出温度が230℃以上、95%留出温度が300℃以下、かつ5%留出温度と95%留出温度との差が10℃以下の洗浄液である。
【0007】
更に、本発明の他の態様による洗浄液組成物は、炭素数9〜18の芳香族化合物をを50〜95重量%、及びN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」ともいう)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下、「DMI」ともいう)、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノンから選ばれる1種又は2種以上の化合物を合計重量として5〜50重量%含有する。
【0008】
本発明の洗浄液組成物は、上記のように、環境保全性、安全性を有し、かつ毒性が少ない化合物を主成分として用いながら、工業部品に付着した接着剤などの溶解除去しにくい物質で汚染された被洗浄物に対して良好な洗浄効果を有するものであり、特には化学的に悪影響を受けやすい光学素子の洗浄に好適に使用することができる。特に、NMP、DMI等を用いることによって、極めて溶解除去しにくいシアノ系接着剤などによる汚れなども、より効果的に溶解、洗浄することができる。
【0009】
本発明の洗浄液組成物は、炭素数9〜18、特には9〜16の芳香族化合物を50重量%以上含有する。良好な溶解性を得る上で、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上含有する。この芳香族化合物は、単環又は2環芳香族化合物、及びこれらのアルキル置換体を含む化合物であり、アルキルベンゼン、インダン、アルキルインダン、ナフタレン、アルキルナフタレンなどが挙げられる。なかでも、アルキルベンゼン、ナフタレン及びアルキルナフタレンが好ましい。
【0010】
炭素数9〜18の芳香族化合物としては、洗浄能力の点から炭素数9〜16の芳香族化合物であることが好ましい。具体的には、炭素数9のアルキルベンゼンとして、i−プロピルベンゼン、n−プロピルベンゼン、1−エチル−2−メチルベンゼン、1−エチル−3−メチルベンゼン、1−エチル−4−メチルベンゼン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、インダンなどが、炭素数10のアルキルベンゼンとして、i−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、1,3−ジエチルベンゼン、1−メチル−3−n−プロピルベンゼン、1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン、1,2−ジエチルベンゼン、1−メチル−2−n−プロピルベンゼン、1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−3−エチルベンゼン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、メチルインダン、テトラリンなどが、炭素数11のアルキルベンゼンとして、ペンチルベンゼン、トリメチルエチルベンゼン、ジエチルメチルベンゼン、ジメチルインダン、エチルインダンなどが、炭素数12のアルキルベンゼンとして、ヘキシルベンゼン、トリエチルベンゼンなどが、そして炭素数11〜16のアルキルナフタレンとして、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、ジメチル−i−プロピルナフタレン、メチル−n−プロピルナフタレン、ジメチルプロピルナフタレン、ジ−i−プロピルナフタレンなどが挙げられる。これらを単独で用いても、必要に応じて2種以上を混合して用いても差し支えない。また、これら芳香族化合物を含有する石油留分などを用いることもできる。
【0011】
本発明の洗浄液組成物の蒸留性状は、5%留出温度が150℃以上、好ましくは160℃以上、95%留出温度が320℃以下、好ましくは300℃以下、かつ、5%留出温度と95%留出温度との差が50℃以下、好ましくは30℃以下である。
蒸留性状において、5%留出温度が150℃未満では、引火点が高くなり取り扱い上好ましくない。95%留出温度が320℃を越えると、洗浄後、溶剤を乾燥除去することが困難になる。また、5%留出温度と95%留出温度との差が50℃を越えると、洗浄済みの溶剤を蒸留により再生する際に、溶剤の組成変化を起こしやすくなる。その結果、洗浄液の性質が変化するため好ましくない。
なお、本発明における蒸留性状は、JIS K 2254(石油製品−蒸留試験方法)に規定する試験方法に準拠して測定するものである。
【0012】
好ましい第1態様として、アルキルベンゼンを主成分とし、蒸留性状における5%留出温度が150℃以上、95%留出温度が200℃以下、かつ5%留出温度と95%留出温度との差が20℃以下である場合には、十分な洗浄性を有し、かつ乾燥性にも優れ、洗浄液の有効な再生利用も可能となる。
【0013】
好ましい第2態様は、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンをを主成分とし、蒸留性状における5%留出温度が190℃以上、95%留出温度が240℃以下、かつ5%留出温度と95%留出温度との差が40℃以下である場合には、アルキルベンゼンとアルキルナフタレンの両方を含むため、溶解性に優れ、溶解除去しにくい接着剤による強固な汚れの洗浄除去に好適である。
【0014】
また、好ましい第3態様は、アルキルナフタレンを主成分とし、蒸留性状における5%留出温度が230℃以上、95%留出温度が300℃以下、かつ5%留出温度と95%留出温度との差が10℃以下である場合には、アルキルナフタレンを主成分として含むために、接着剤固形物等への浸透性に優れ、洗浄液が拡散しにくい部分の汚れの洗浄に優れる。
【0015】
本発明の他の態様による洗浄液組成物は、炭素数9〜18の芳香族化合物を主成分とする芳香族成分を50〜95重量%と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノンから選ばれる1種又は2種以上の化合物を合計重量として5〜50重量%含有する。この態様は、特にシアノ系接着剤を除去する上で好ましいが、なかでもN−メチル−2−ピロリドンを用いることがより好ましい。NMP、DMI等の含有量が5重量%未満では、除去洗浄性の効果が小さく、一方、50重量%を越えても洗浄性の効果が含有量の増加に見合って増加することはない。この態様で用いる芳香族成分としては、上述の第1,2及び3の態様の洗浄液組成物を好ましく用いることができる。
【0016】
本発明の洗浄液組成物は、前記芳香族化合物の成分組成と蒸留性状を同時に満足するものである。したがって、洗浄液組成物は、上記の範囲から外れる化合物であっても上記成分組成と蒸留性状を満足する範囲で含むこともできる。また、本発明の洗浄液組成物は、取り扱い上の安全性について、危険物第四類第二、乃至第三石油類に属するために安全性が高い。
【0017】
本発明の洗浄液組成物による洗浄方法は、特に限定されることなく、液体洗浄剤による周知の方法で行うことができる。例えば、洗浄液組成物を含浸したスポンジ等によって拭き取る方法、スプレー等で噴霧した後に拭き取ったり、沸点の低い溶剤で洗い流す方法、洗浄液組成物中に浸漬する方法などが挙げられる。浸漬による洗浄においては、洗浄効果を高めるために、同時に攪拌、揺動、超音波又はエアバブリング等を組み合わせることが更に好ましい。この場合、超音波の使用条件は、例えば発振周波数20〜100kHz、発振出力10〜200W/lが好ましい。エアバブリングの場合、微細な気泡を洗浄液の底部から通気(バブリング)し、洗浄液組成物に不溶な微細な汚れを気泡と絡ませて共に上昇させ、不溶性の汚れをも分離、除去することができる。スプレーによる洗浄において、その圧力は、例えば0.5〜10kg/cm2Gが好ましい。いずれの場合も洗浄時間は、好ましくは15秒間〜2時間、特に好ましくは20秒間〜20分間である。上記範囲未満では洗浄が不十分で、汚れを十分に除去し得ず、一方、上記範囲を超えても洗浄効果は格別向上しない。洗浄温度は、好ましくは20〜120℃である。高い温度で処理することにより洗浄効果を著しく向上することができる。上記範囲未満では、洗浄が不十分となりやすい。
【0018】
本発明の洗浄液組成物は、機械部品、電気・電子部品、光学部品などの工業部品に付着した接着剤による汚れ、例えば接着を必要としない箇所に付着した接着剤、接着剤で張り合わせた部分からはみ出した不要な、邪魔になる接着剤を効果的に洗浄、除去することができる。この洗浄の際に、工業部品を接着している接着剤は除去されることはない。特に、レンズ、プリズム等の光学部品を研磨のために仮止め、あるいは張り合わせレンズ等の制作に用いられた紫外線硬化樹脂系接着剤やシアノ系接着剤等による汚れ、はみ出しの除去に好適に用いることができる。シアノ系接着剤による汚れの除去に対しては、NMPを含有する洗浄液組成物をより好ましく使用することができる。
【0019】
紫外線硬化樹脂系接着剤、すなわち、UV硬化型接着剤は、紫外線を照射された部分のみが硬化し、接着効果を有することとなる接着剤であり、加熱が困難でかつ接着スピードが要求される分野に、例えば前記のレンズ、プリズム等の光学部品の張り合わせをはじめ、液晶ディスプレイのシールや補強、プリント基板のコーティングなどによく用いられる接着剤である。UV硬化型の接着剤としては、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレートと単官能、多官能アクリレートモノマーとの組み合わせ(ラジカル重合型)、分子末端にアリール基やアクリロイル基を有するオリゴマーとポリチオールの組み合わせ(チオール・エン付加型)、あるいは、紫外線カチオン開始剤を光分解して例えば生成するルイス酸をカチオン反応の触媒として作用させて、エポキシ、ビニルエーテルを有する樹脂を重合、固化(硬化)するもの(カチオン重合型)などが挙げられる。
【0020】
また、シアノ系接着剤は、アルキルシアノアクリレートなどのシアノ系化合物を主成分とする接着剤であり、迅速な作業を必要とする用途、例えばオートメーション、仮止め、模型の制作や、無色透明な仕上がりと高い接着強さを併せ要求される場合、例えば貴金属、宝石、高級機器などの接着に用いられる。シアノ系接着剤は、メチル−α−シアノアクリレート、エチル−α−シアノアクリレートなどに代表されるアルキルシアノアクリレートをモノマーとする接着剤であり、空気中の、又は被着体表面に存在する水分によって速やかに重合する性質を有している。
【0021】
本発明の洗浄液組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤等の慣用の添加剤を含めることができる。界面活性剤は、油類、ポリマー、スケールの除去、分散に有効であり、非イオン性界面活性剤が好ましく使用できる。該非イオン性界面活性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
【0022】
また、酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、洗浄液の保存安定性の向上に役立ち、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等の紫外線吸収剤を使用でき、酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系、硫黄系、リン系等の、本発明の洗浄液組成物に溶解するものはいずれも使用できる。添加剤及びその添加量は所望の効果を発揮する添加剤かつその適当量を適宜選定して用いればよい。これらの添加剤は100〜1000ppm程度添加することが好ましい。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の洗浄液組成物を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[張り合わせレンズの作成]
本発明の洗浄液組成物を評価するために、洗浄対象物(被洗浄物)サンプルとしての張り合わせレンズを次のようにして作成した。1枚のレンズの片面にUV硬化型接着剤、Norland Optical Cement60(NORLAND PRODUCTS INC製)を塗布し、塗布後、塗布面の上側から、もう1枚のレンズを重ね、指圧してレンズを張り合わせた。張り合わせ後、紫外線を照射し、2枚のレンズを接着、固定した。
【0024】
(実施例1)
洗浄液として芳香族系洗浄液1(トリメチルベンゼン55重量%、エチルメチルベンゼン40重量%、プロピルベンゼン5重量%からなる蒸留性状における5%留出温度が162℃、95%留出温度が165℃)を洗浄槽に満たした。上記のようにして作成した張り合わせレンズを洗浄専用の冶具にセットし、洗浄液中に浸し、超音波照射を30秒行った。洗浄後のレンズは70℃の温風にて乾燥させた後、レンズの汚れ及び張り合わせ箇所(縁)からはみ出しているUV硬化接着剤の除去の程度を目視にて観察したところ、洗浄不良はなく、レンズ間の接着剤は十分な接着強度を保ったまま、レンズ縁にはみでた接着剤はきれいに洗浄されていた。
【0025】
(実施例2)
洗浄液として芳香族系洗浄液2(炭素数が10のアルキルベンゼン10重量%、炭素数が11のアルキルベンゼン25重量%、炭素数が12のアルキルベンゼン15重量%、メチルナフタレン25重量%、ナフタレン15重量%、メチルインダン10重量%からなり、蒸留性状における5%留出温度が204℃、95%留出温度が232℃)を用いた以外は実施例1と同様に洗浄を行った。結果は実施例1同様に洗浄不良はなく、レンズ間の接着剤は十分な接着強度を保ったまま、レンズ縁にはみでた接着剤はきれいに洗浄除去されていた。
【0026】
(実施例3)
洗浄液として芳香族系洗浄液3(ジイソプロピルナフタレンからなり、蒸留性状における5%留出温度が294℃、95%留出温度が297℃)を用いた以外は実施例1と同様に洗浄を行った。結果は実施例1同様に洗浄不良はなく、レンズ間の接着剤は十分な接着強度を保ったまま、レンズ縁にはみでた接着剤はきれいに洗浄されていた。
【0027】
(比較例1)
洗浄液としてn−デカン(沸点174℃)を用いた以外は実施例1と同様に洗浄を行った。結果は洗浄したレンズにおいて、縁にはみでた接着剤が除去できず、洗浄されなかった。
【0028】
[張り合わせガラスの作成]
スライドガラス(76×26×1mm)にシアノ系接着剤ロックタイト417(日本ロックタイト製)を1滴たらし、その上からカバーガラス(22×22×0.15mm)を置き、指圧で圧着した。接着剤による汚れを作るためにカバーガラスの表面中央にも1滴たらした。室温で放置後、1分後にはガラス同士は接着していたが、そのまま10分以上放置してから試験に使用した。
【0029】
(実施例4)
NMPと芳香族系洗浄液1を50/50の割合(重量)で配合した洗浄液を100mlのサンプル瓶に入れ、その中に試験片が完全に洗浄液に漬かるように入れた。室温にて超音波洗浄器(BRANSON社製B−2200型、周波数:47kHz、出力:80W)で60秒間超音波を照射した後、乾燥した。試験片の洗浄性、及びガラス同士が分離するかどうかを調べた。ガラス表面の汚れは、カバーガラス表面中央で固化した接着剤の汚れも含めて、きれいに洗浄されていた。また、2枚のガラス同士を、指で人為的に分離することはできなかった。
【0030】
(実施例5)
芳香族系洗浄液1の代わりに芳香族系洗浄液2を用いたほかは、実施例4と同様に洗浄し、洗浄性、及びガラスの分離性を調べた。その結果は、実施例4と全く同様に、汚れはきれいに洗浄され、2枚のガラスを分離することはできなかった。
【0031】
【発明の効果】
本発明の洗浄液組成物は、炭素数9〜18の芳香族化合物を50重量%以上含有し、かつ、特定の蒸留性状を有するもの、あるいは炭素数9〜18の芳香族化合物を50〜90重量%とNMPなど特定の化合物を5〜50重量%含有するものである。この結果、接着剤のような落としにくい汚れも容易に洗浄除去できるものであり、特にレンズのような光学部品の洗浄に有用である。

Claims (2)

  1. 炭素数9〜18の芳香族化合物を50〜95重量%、及びN−メチル−2−ピロリドンを5〜50重量%含有することを特徴とし、工業部品に付着したシアノ系接着剤を洗浄する洗浄液組成物。
  2. 工業部品がレンズ、プリズム、ミラー等の光学部品である請求項1に記載の洗浄液組成物。
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