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JP4530438B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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JP4530438B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子映像機器の発展に伴い、インクジェット方式や熱転写方式の記録ヘッドを用いた画像形成が行なわれている。特に、高速記録を目的としたヘッドの大型化やマルチヘッド化が進んでいる。
【0003】
しかしながら、例えばインクジェット方式による画像形成を行なう場合には、記録ヘッドを構成する各ノズルから吐出されるインクの量や吐出方向にはばらつきがあるため、このばらつきが見かけ上スジなどの画像ムラとなる場合がある。
なお、この画像ムラはヘッドの大型化、マルチヘッド化において顕著になる。このため、形成された画像上に記録ヘッドの幅で周期的なスジ状のムラが生じ、これが画像品質を著しく劣化させる要因となっていた。また、このムラは長時間の記録に際して経時的に変化するという問題もある。
【0004】
日本国特許第2748321号公報はこのような濃度ムラを補正する一方法を開示している。すなわち、画像データを2値化してこの2値化データにより記録ヘッドの各ノズルをオンオフ駆動して画像形成を行なうにあたって、2値化処理部の前段にムラ補正テーブルを設けて多値の画像データを補正するものであり、このような方法で記録ヘッドの各ノズル毎のばらつきを補正することにより濃度ムラ補正を行なうことを可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、日本国特許第2748321号公報では入力された多値の画像データに対して濃度ムラ補正を行ないその後2値化して記録ヘッドに供給している。しかしながら、このような方法では2値化処理の種々の手法の相違を考慮して補正を行なう必要があり、濃度ムラの補正が2値化処理の方法に依存してしまうという問題がある。また、2値化処理に伴う濃度に広がりが生じて濃度ムラ補正が正確に行なえなくなってしまう場合がある。さらに、2値化処理部が画像形成装置の外部にある場合には、濃度ムラ補正を画像形成装置の内部で行なうことができず、濃度ムラ補正の自動化が不可能であった。
【0006】
本発明の画像形成装置はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、2値化した後の画像データに濃度ムラ補正を行なうことにより、2値化処理に依存せず正確な濃度ムラ補正を内部で自動的に行なうことができる画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る画像形成装置は、記録媒体に画像を形成するための複数の記録素子からなる記録ヘッドと、画像信号を各記録素子のオンオフ駆動を制御するための2値画像データに変換するための2値化処理部と、前記2値画像データを記憶するための2値画像データ記憶部と、各記録素子を駆動して画像形成を行なったときの濃度ムラを補正するための濃度ムラ補正データを各記録素子に対応して記憶するための補正データ記憶部と、画像形成に先立って、前記補正データ記憶部に記憶された濃度ムラ補正データに基づいて、前記2値画像データ記憶部に記憶された2値画像データを補正する濃度ムラ補正部と、を備え、前記濃度ムラ補正部は、前記2値画像データ記憶部から画像データの濃度分布がほぼ一定とみなせる領域をブロックとして切り出すブロック切り出し部をさらに備え、前記ブロック内の2値画像データをドットデータとして読み出して、記録素子のオン駆動を指示するドットデータの数を算出し、このドットデータの算出値を、前記補正データ記憶部から読み出した濃度ムラ補正データに基づいて変更することにより補正を行なう
【0008】
また、本発明の第2の態様に係る画像形成装置は、本発明の第1の態様に係る画像形成装置において、補正すべきドット位置の決定をブロック内の周囲のドット密度を考慮して行なう。
【0009】
また、本発明の第3の態様に係る画像形成装置は、本発明の第2の態様に係る画像形成装置において、周囲のドット密度を考慮して補正を行なう方法として、変更ドット数に対応するドット配置データを予め作成されたドット配置データから構成されるテーブルから選択してブロック内の2値画像データを置き換える。
また、本発明の第4の態様に係る画像形成装置は、本発明の第の態様に係る画像形成装置において、周囲のドット密度を考慮して補正を行なう方法として、全ての補正ブロックのドット位置に対応した補正位置データからなるテーブルを参照して補正位置を求めてブロック内の2値画像データを置き換える。
【0010】
また、本発明の第5の態様に係る画像形成装置は、本発明の第の態様に係る画像形成装置において、テスト用の2値画像データを記憶するためのテスト用2値画像データ記憶部と、このテスト用2値画像データ記憶部に記憶された2値画像データにより前記記録ヘッドを駆動して形成されるテスト画像の濃度ムラを検出する検出部とをさらに具備し、前記濃度ムラ補正データは、この濃度ムラを検出することに基づいて算出される。
また、本発明の第6の態様に係る画像形成装置は、本発明の第5の態様に係る画像形成装置において、前記記録ヘッド、2値画像データ記憶部、補正データ記憶部、濃度ムラ補正部、テスト用2値画像データ記憶部、検出部は装置内部に設けられ、入力された2値画像データの濃度ムラ補正は、装置内部で行なわれる。
【0011】
また、本発明の第7の態様に係る画像形成装置は、本発明の第6の態様に係る画像形成装置において、前記記録ヘッドと前記検出部とは互いに近接して配置されるかあるいは一体化されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本実施形態に係る2値画像データに対するムラ補正処理の概念図である。信号処理部1には、各画素がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色の濃度に対応する多値データから成る画像信号が入力される。信号処理部1は入力された画像信号に対して色補正処理等の画像処理を施した後に、基準フォーマットに変換して出力する。2値化処理部3は、信号処理部1から入力された基準フォーマットの画像信号の多値データをインク出力のオン/オフを制御する2値画像データに変換する。この2値画像データは2値画像メモリ4に記憶される。2値画像メモリ4内の2値画像データは濃度ムラ補正部6に読み込まれて、濃度ムラデータ記憶部5から入力された濃度ムラデータに基づいて補正され、補正された2値画像データに書き換えられる。プリンタ12のヘッドドライバ9はこの補正された2値画像データに基づいてC、M、Y、Kの各ヘッド10−1〜10−4をオンオフ駆動することによりインク出力のオンオフを制御して画像形成を行なう。
【0015】
ここで、濃度ムラ補正用として濃度ムラデータ記憶部5に記憶される濃度ムラデータは濃度ムラデータ算出部7において算出されるものであり、テストチャート情報と、スキャナなどで構成される検出部8で検出されるテストチャート11の濃度ムラデータとに基づいて算出される。テストチャート11は、テストチャートデータ記憶部2に予め記憶されている濃度ムラ検出用のテストチャート画像データを2値画像メモリ4に取り込み、プリンタ12のヘッドドライバ9によりC、M、Y、Kの各ヘッド10−1〜10−4を駆動して出力されたものである。2値画像メモリ4に取り込まれるテストチャート画像データは補正されずに出力されるために、テストチャート11上にはC、M、Y、Kの各ヘッド10−1〜10−4の特性等に起因する濃度ムラが現れる。また、濃度ムラデータ算出部7に入力されるテストチャート情報は、テストチャート画像データ内のC、M、Y、K各色の各サンプル濃度の濃度値に対応する入力データであり、必要に応じてプリント設定等の情報が付加されているものである。
【0016】
上記した実施形態によれば、2値化した後の画像データに濃度ムラ補正を行なうようにしたので、2値化処理に依存せずに正確な濃度ムラ補正を行なうことができる。
【0017】
図2はプリンタ内部にて濃度ムラ補正を行なう場合の構成図であり、図1に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素について同一の参照番号が付されている。図1に示す構成と異なるところは、入力画像信号に対して色補正処理等の画像処理を施す信号処理部1と2値化処理部3以外はすべてプリンタ12の内部に格納されていることである。この場合、テストチャートはプリンタ12内部で形成され、テストチャートデータ記憶部2に予め記憶されているテストチャート画像データを2値画像メモリ4に取り込み、テストチャート画像データに応じてヘッド10を駆動して搬送系13により搬送される記録紙14に印刷される。このテストチャートは記録紙14が搬送系13により検出部8のセンサ面に沿って搬送されることで検出される。ここでプリンタ12を小型化するために、検出部8をヘッド10に密接して配置してもよく、また、ヘッド10と検出部8とを一体化してもよい。
【0018】
上記したように、2値化した画像データに対する濃度ムラ補正をプリンタ内部で行なう構成としたので、濃度ムラ補正の一連の動作を全てプリンタ内部で自動で行なうことが可能となる。このような自動補正が可能となることから、濃度ムラの特性変化に対応してリアルタイムに近い補正ができる。
【0019】
図3は濃度ムラ補正部6の構成を示すブロック図である。前記したように、図1及び図2に示す濃度ムラ補正部6では、2値画像メモリ4内の2値画像データを、濃度ムラデータ記憶部5内の濃度ムラデータに基づいて補正された2値画像データに書き換える。すなわち、ブロック切り出し部6−1は、2値画像メモリ4から所定ブロックの2値画像データを切り出して読み込む。ドットカウント部6−2では、切り出されたブロック内の2値画像データのうち、インク出力のオンを指示するドット数をカウントし、これを入力ドット数としてドット補正部6−3に出力する。ドット補正部6−3では切り出されたブロック内の2値画像データを、入力ドット数と濃度ムラデータ記憶部5から読み込んだ濃度ムラデータに基づいて補正する。この補正後は、2値画像メモリ4内の切り出しブロックの2値画像データを補正された2値画像データに書き換える。このようにして、2値画像メモリ4から2値画像データをブロック単位で順次読み出して補正を行なう。
【0020】
図4は2値画像データと、ヘッド、切り出しブロックとの関係を示す図である。ヘッド10が2値画像データに対して図4に示すような位置関係にある場合には、切り出しブロック15はヘッド10を構成する複数の記録素子としてのノズル10a〜10eの配列方向と垂直な方向における所定数の画素を含む領域となる。ここでは切り出しブロックの長さは8画素であるが任意の長さに設定することができる。上記した補正処理を行なう場合には、2値画像データをi方向にブロックを移しながら順次切り出して行われる。画素のi方向のサイズが切り出しブロックの整数倍となっていない場合には、切り出しブロック以下の画素数からなる最後の領域の補正は行なわないようにする。図4において、オフドット、オンドットはインク出力がオンあるいはオフであるドットを意味し、オンドットにはハッチングが施されている。
【0021】
図5は、濃度ムラデータと変更ドット数の算出方法を説明するための図である。濃度ムラ補正部6のドット補正部6−3において用いられる濃度ムラデータは、各ノズルに対応する入力濃度と検出濃度値に関するデータからなる。検出濃度値データは検出部8により検出された濃度に対応する任意の信号値である。
【0022】
2値画像の濃度ムラ補正は、切り出したブロック内のオンドット数を変更することにより行われる。この変更ドット数は、濃度ムラデータと入力ドット数に基づいて以下の手順により求められる。まず、入力ドット数に対応するブロック入力濃度を求め、このブロック入力濃度に対応する目標濃度値を予め設定した目標濃度データにより求める。この目標濃度データは任意に設定できるが、例えば、各ブロック入力濃度について、そのブロック入力濃度の全てのノズルに対応する検出濃度値の平均値を用いる。切り出しブロック位置(j番目位置)の濃度ムラデータを用いて前記目標濃度値に対応する入力濃度を求め、これを補正濃度とする。ブロック入力濃度、補正濃度に対応するドット数をそれぞれ入力ドット数、補正ドット数とすると、補正ドット数−入力ドット数の値が変更ドット数となる。変更ドット数が正の場合にはドットを追加し、負の場合にはドットを削除する。
【0023】
図6はドット数の変更による濃度ムラ補正を説明するための概念図である。濃度ムラ補正部6のドット補正部6−3では、変更ドット数を求めた後、切り出しブロック内で変更ドット数分のドットの追加もしくは削除を行なう。
【0024】
切り出しブロック内のドット密度(ドット数)が同じでも、各ドットの濃度が異なるなどの原因により検出濃度にムラができる。図6の(A)はこのようすを示しており、各ノズル10a〜10eに対応する切り出しブロック内のオンドット数は7であるが、各ドットの濃度は異なっている(オンドットのハッチングの幅が狭いほど濃度が高い)ために各ノズル10a〜10eに対応する切り出しブロック内の濃度は異なるものとなり、これが濃度ムラとなる。そこで、図6の(B)に示すように、各ノズル10a〜10eに対応する切り出しブロック内のオンドット数を増減してドット密度を変更(ノズル10a、10dについては濃度が高いのでドットを増やし、ノズル10c、10eについては濃度が低いのでドットを減らす)することにより検出濃度を目標濃度にそろえることができる。
【0025】
図7は図3に示すドット補正部6−3の構成を示す図であり、ドット変更部6−3aと変更ドット数算出部6−3bとからなる。変更ドット算出部6−3bでは、ドットカウント部6−2から入力された入力ドット数と濃度ムラデータ記憶部5から入力された濃度ムラデータとから、ブロック内の変更ドット数を算出する。変更ドット数の算出方法は図5に示したとおりである。ドット変更部6−3aではブロック切り出し部6−1から入力されたブロックデータのドット配置を、変更ドット数算出部6−3bから入力された変更ドット数だけ追加、もしくは削除することにより変更する。ドット数が変更された2値画像データは補正2値画像データとして2値画像メモリ4に記録される。
【0026】
図8は上記したドット変更部6−3aにおける処理フローを示す図である。ドット変更部6−3aでのドット配置の変更は以下の処理により行なう。まず、変更ドット数算出部6−3bから入力された変更ドット数が0かどうかを判断し(ステップS1)、0の場合には何の処理も行なわずに次のブロック処理に移る。また、変更ドット数が0でない場合には以下の処理を行なう。まず、変更ドット数が0より大きいかどうかを判断し(ステップS2)、変更ドット数が負の場合にはオンドット数をカウントし(ステップS3)、当該オンドット数以下の乱数を発生する(ステップS4)。次にこの乱数により変更ドットアドレスを算出し(ステップS5)、算出された変更ドットアドレスのドットを削除する(ステップS6)。同様にして変更ドット数が正の場合には、オフドット数をカウントし(ステップS7)、当該オフドット数以下の乱数を発生する(ステップS8)。次にこの乱数により変更ドットアドレスを算出し(ステップS9)、算出された変更ドットアドレスのドットを追加する(ステップS10)。
【0027】
上記したドットの追加もしくは削除により変更ドット数が0となるまで上記の処理を行ない、0となった段階で切り出したブロックデータの補正データを補正2値画像データとして2値画像メモリ4に出力し、次の切り出しブロックに処理を移す。
【0028】
図9は上記したテストチャート11の一例を示す図である。テストチャート11はC、M、Y、K各色ごとに、5階調のサンプル濃度(図ではハッチングの幅が狭いほど濃度が高いことを表わしている)の色票1〜5から構成される。各色票1〜5のj方向サイズはヘッドサイズ以上の画素数を有するように設定されている。テストチャート11の予め設定された位置には十字のマーカーM1〜M4がプリントされる。濃度ムラ検出の際にはこのマーカーとの相対的な位置関係により各色票の濃度ムラデータと座標位置との対応を求める。
【0029】
図10は前記した検出部8での検出濃度ムラデータの算出方法を説明するための図である。検出部8では、テストチャート11の画像データを取得し、C、M、Y、K各色について各サンプル濃度ごとに各ノズルに対応した位置での検出濃度値のデータをもつ検出濃度ムラデータを算出する。検出濃度値は、それぞれの色票内でi方向について平均した値である。図10はノズル数を512として図9のテストチャートのある一色についての検出濃度ムラデータを示している。
【0030】
図11は前記した濃度ムラデータ算出部7での濃度ムラデータの算出方法を説明するための図である。濃度ムラデータ算出部7では、図10に示すような各色の検出濃度ムラデータと、各サンプル濃度値を与えるテストチャート情報とからj番目ノズル位置の濃度ムラデータを算出する。濃度ムラデータは、各色について入力濃度に対する検出濃度の関係を与える。図11に示すように、j番目ノズル位置の濃度ムラデータは、5つのサンプル入力濃度(20、40、60、80、100)の検出濃度ムラデータから補間により全入力濃度に対する検出濃度を求めている。
【0031】
次に図12を参照して適応的な補正処理領域の決定について説明する。これまで、図4の例に示したように、切り出しブロックのサイズは固定としていた。しかし、ブロックサイズが大きい場合には、ブロック内で画像の濃度値が大きく変化すると適切な補正処理ができなくなる場合がある。そこで、ブロックサイズを画像の構造に応じて変更することで補正処理を行なうようにする。画像の濃度値がほぼ一定とみなせる領域を1つのブロックとする。このようなブロックを求めるために、各2値画像の行データに以下の処理を行なう。まず、図12(A)に示すような2値化データに対して、適当な点広がり関数をコンボリューションすることにより近似的な濃度分布を求める(図12(B))。各濃度分布がほぼ一定値であるとみなせる領域に行データを分割する。分割された領域のうち所定サイズよりも大きい領域を処理するためのブロックとする(図12(C))。
【0032】
図13は上記した適応的にブロックを設定して適応的な補正処理を行なう濃度ムラ補正部の構成を示す図である。上記した図3と異なる部分はブロック切り出し部の機能のみである。すなわち、ブロック切り出し部6−1’は、行データ読み込み部6−1aに2値画像メモリ4から2値画像データの1行分の行データを読み込む。濃度分布算出部6−1bでは、行データ読み込み部6−1aから行データを読み込み、これに点広がり関数をコンボリューションすることにより、近似的な濃度分布データを算出する。処理ブロック算出部6−1cでは、濃度分布算出部6−1bから濃度分布データを入力し、濃度分布データを濃度値が一定とみなせる領域に分割する。分割された領域が所定サイズよりも大きい領域を処理領域としてみなし、行データ読み込み部6−1aから入力した行データの対応する領域のデータをブロックデータとしてドット補正部6−3とドットカウント部6−2に出力する。
【0033】
図14は変更ドット数の算出と補正誤差の繰り越しについて説明するための図である。図5では、目標濃度データ、j番目位置の濃度ムラデータに対する入力濃度及び検出濃度を連続な関係で与えている。しかし、実際にはその入力濃度をブロック内の画素数内でしか定義できないため、切り出しブロックのサイズが小さい場合にはドットの変更により十分高精度な補正ができなくなる。そこで、補正誤差を次のブロックの目標濃度に加えることにより、より広い範囲での補正誤差を小さくするようにする。
【0034】
すなわち、図14(A)に示すように、ブロック内の入力ドット数から求めたブロック入力濃度に対応する目標濃度値を目標濃度データから求め、その目標濃度値に最も近い濃度値を与えるj番目位置の濃度ムラデータに対応する入力濃度をj番目位置の濃度ムラデータから求めてこれを補正ブロック濃度とする。このときの目標濃度、補正濃度でのj番目位置の検出濃度をEとして求めておく。j番目位置の次のブロックに対する補正を行なう場合には、図14(B)に示すように、入力濃度に対応する目標濃度値に前のブロックで求めた補正誤差Eを加算して新たな目標濃度値とする。図14の例ではEは負の値となっているので、Eの分だけ減算したものが目標濃度値となる。この新たな目標濃度値に最も近い濃度値を出力するj番目位置の濃度ムラデータに対応する入力濃度を求め、これを補正ブロック濃度とする。以下同様にj番目位置の濃度補正を行う。j+1番目位置では、Eを0としてから同様の処理を始める。
【0035】
図15は周囲のドット配置を考慮したドット配置補正について説明するための図である。図8の例では、ドット変更部6−3aで変更アドレスを乱数を用いてランダムに定めていた。しかし、たまたま、補正によりオンドットが集中したり、オフドットが集中したりする場合があり、これが画質を劣化させる原因となる。そこで、より偏りの少ないドット配置とするようにドットの追加/削除の補正を行う際に、補正位置の決定を周囲のドット配置を考慮して決める。すなわち、ドットを追加する場合は前後にドットがない位置が補正位置として選ばれ、ドットを削除する場合には前後にドットがある位置が補正位置として選ばれる確率が高くなるようにドット補正位置を決める。図15は、そのような補正位置の例であり、(A)は1ドット追加する場合の例であり、(B)は1ドット削除する場合の例である。
【0036】
図16に周囲のドット配置を考慮して補正位置を定めるドット変更部の処理フローを示す。まずステップS21で変更ドット数算出部より入力された変更ドット数が0か否かを判断し、0の場合には処理を行わずに次のブロック処理に移行し、0でない場合には以下の処理を行なう。変更ドット数が正か負かを判断し(ステップS22)、変更ドット数が負の場合、オンドットの確率分布を計算する(ステップS23)。確率分布は、オフドットで0、オンドットでその前後もオンドットの場合に100、オンドットでその前後のいずれか1つのみがオンドットの場合に50の値をもつ。ブロック内での確率分布値の総和以下の乱数を発生し(ステップS24)、その値に割り振られているアドレスを変更ドットアドレスとしてこのアドレスのドットを削除する(ステップS25、S26)。確率値に比例して多くの値が割り振られるものとする。
【0037】
一方、ステップS22の判断で変更ドット数が正の場合には、オフドットの確率分布を計算する(ステップS27)。確率分布は、オンドットで0、オフドットでその前後もオフドットの場合に100、オフドットでその前後のいずれか1つのみがオフドットの場合に50の値をもつ。ブロック内での確率分布値の総和以下の乱数を発生し(ステップS28)、その値に割り振られているアドレスを変更ドットアドレスとしてこのアドレスのドットを削除する(ステップS29、S30)。以上の処理を変更ドット数が0となるまで行う。
【0038】
以下に上記した周囲のドット配置を考慮して補正位置を定める別の方法を説明する。その第1の例として、予め作成した補正後のドット配置データによりブロックデータを置き換える方法がある。図17に示すように、補正後のドット数(図では5)が決定された後にそのドット数5に対応するアドレスのドット配置データを補正マスクテーブル100から選択し、ブロックデータをこのテーブルデータにより置き換えることにより補正を行なうようにする。
【0039】
図18は上記した補正マスクテーブル100による補正を実現するためのドット補正部の構成を示す図である。補正マスクを用いたドット補正のドット補正部では、図7に示すドット変更部6−3aがブロック書き替え部6−3cに置き換わり、補正マスクテーブルデータ記憶部6−3dが加わる。この場合、変更ドット数算出部6−3bは変更後のドット数をブロック書き替え部6−3cに送る。ブロック書き替え部6−3cでは、変更後ドット数に基づいて補正マスクテーブルデータ記憶部6−3dから補正マスクテーブルデータを入力し、ブロック切り出し部6−1から入力されたブロックデータを書き替える。書き替えた2値画像データを補正2値画像データとして2値画像メモリ4に記憶する。
【0040】
次に、上記した周囲のドット配置を考慮して補正位置を定める第2の例を説明する。ここでは、ブロックデータのドット配置に対応して予め設定された補正位置データにより補正位置を定めてブロックデータを置き換える。すなわち、図19に示すように、全ての補正ブロックのドット位置に対応した補正位置データをもつ補正位置テーブル200を参照して補正位置を求めてこの補正位置(図では5番目の位置)に対してドット補正を行う。補正位置テーブル200はドット追加とドット削除とでそれぞれ異なるデータをもつ。図19の例では、ブロックサイズが10であるから、補正位置テーブル200はドット追加用と削除用それぞれ補正可能なドット配置の組み合わせとして210−1個のデータをもつ。
【0041】
図20は上記した補正位置テーブル200による補正を実現するためのドット補正部の構成を示す図である。
補正位置テーブル200を用いたドット補正のドット補正部の構成としては、ドット変更部6−3aに補正位置テーブルデータ記憶部6−3eが追加される。
ドット変更部6−3aでは、ブロック切り出し部6−1から入力されたブロックデータのドット配置と、変更ドット数算出部6−3bの変更ドット数の符号に基づいて補正位置テーブルデータ記憶部6−3eから補正位置データを参照し、ブロック内のドット配置を変更する。変更ドット数の処理を行った後にブロックデータを補正2値画像データとして2値画像メモリ4に記憶する。
【0042】
図21に上記した補正位置テーブル200を用いたドット変更部の処理フローを示す。まず、変更ドット数算出部6−3bより入力された変更ドット数が0か否かを判断し(ステップS31)、0の場合には処理を行わずに、次のブロック処理に移行し、0の場合には以下の処理を行なう。ステップS32で変更ドット数が正か負かを判断し、負の場合には、ドット削除用の補正位置テーブルを参照してドット削除位置を定め(ステップS33)、その位置のドットを削除する(ステップS34)。
【0043】
また、ステップS32の判断により変更ドット数が正の場合には、ドット追加用の補正位置テーブルを参照してドット追加位置を定め(ステップS35)、その位置にドットを追加する(ステップS36)。変更ドット数が0となるまで上記したドットの追加/削除処理を行う。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、
(1) 2値化した後の画像データに濃度ムラ補正を行なうようにしたので、2値化処理に依存しない濃度ムラ補正を行なうことができる。また、2値化処理に伴う濃度の広がりがなくなるため、濃度ムラ補正がより正確に行なえる。
(2) また、濃度ムラ補正を装置内部で行なうようにしたので、濃度ムラ補正処理を自動化することができる。また、この自動化により濃度ムラの特性変化に対応してリアルタイムに近い補正が可能となる。
(3) また、補正誤差の繰り越しを行なうようにしたので、局所領域では補正しきれない濃度ムラ補正の誤差が積算されるのを防ぐことができ、これによって広い領域を見たときの補正精度を向上させることができる。
(4) また、周囲のドット配置を考慮したドット配置の方法を採用したので、濃度ムラ補正により生じるドット配置の偏りが少なくなり、これによって、補正による画質の劣化を緩和することができる。
(5) また、周囲のドット配置を考慮したドット配置の方法を採用するにあたって、補正マスクあるいは補正位置テーブルを用いるようにしたので、(4)の処理を行なうときの計算時間を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2値画像データに対するムラ補正処理の概念図である。
【図2】プリンタ内部にて濃度ムラ補正を行なう場合の構成図である。
【図3】濃度ムラ補正部の構成図である。
【図4】2値画像データと、ヘッド、切り出しブロックとの関係を示す図である。
【図5】濃度ムラデータと変更ドット数の算出方法を説明するための図である。
【図6】ドット数の変更による濃度ムラ補正を説明するための概念図である。
【図7】図3に示すドット補正部の構成を示す図である。
【図8】ドット変更部における処理フローを示す図である。
【図9】テストチャートの一例を示す図である。
【図10】検出部での検出濃度ムラデータの算出方法を説明するための図である。
【図11】濃度ムラデータ算出部での濃度ムラデータの算出方法を説明するための図である。
【図12】適応的な補正処理領域の決定について説明するための図である。
【図13】適応的にブロックを設定して適応的な補正処理を行なう濃度ムラ補正部の構成を示す図である。
【図14】変更ドット数の算出と補正誤差の繰り越しについて説明するための図である。
【図15】周囲のドット配置を考慮したドット配置補正について説明するための図である。
【図16】周囲のドット配置を考慮して補正位置を定めるドット変更部の処理フローを示す図である。
【図17】補正マスクを用いたドット補正方法について説明するための図である。
【図18】補正マスクテーブルによる補正を実現するためのドット補正部の構成を示す図である。
【図19】補正位置テーブルを用いたドット補正方法について説明するための図である。
【図20】補正位置テーブルによる補正を実現するためのドット補正部の構成を示す図である。
【図21】補正位置テーブルを用いたドット変更部の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
1…信号処理部、
2…テストチャートデータ記憶部、
3…2値化処理部、
4…2値画像メモリ、
5…濃度ムラデータ記憶部、
6…濃度ムラ補正部、
7…濃度ムラデータ算出部、
8…検出部、
9…ヘッドドライバ、
10…記録ヘッド、
11…テストチャート、
12…プリンタ。

Claims (7)

  1. 記録媒体に画像を形成するための複数の記録素子からなる記録ヘッドと、
    画像信号を各記録素子のオンオフ駆動を制御するための2値画像データに変換するための2値化処理部と、
    前記2値画像データを記憶するための2値画像データ記憶部と、
    各記録素子を駆動して画像形成を行なったときの濃度ムラを補正するための濃度ムラ補正データを各記録素子に対応して記憶するための補正データ記憶部と、
    画像形成に先立って、前記補正データ記憶部に記憶された濃度ムラ補正データに基づいて、前記2値画像データ記憶部に記憶された2値画像データを補正する濃度ムラ補正部と、
    を備え、
    前記濃度ムラ補正部は、前記2値画像データ記憶部から画像データの濃度分布がほぼ一定とみなせる領域をブロックとして切り出すブロック切り出し部をさらに備え、前記ブロック内の2値画像データをドットデータとして読み出して、記録素子のオン駆動を指示するドットデータの数を算出し、このドットデータの算出値を、前記補正データ記憶部から読み出した濃度ムラ補正データに基づいて変更することにより補正を行なうことを特徴とする画像形成装置。
  2. 補正すべきドット位置の決定をブロック内の周囲のドット密度を考慮して行なうことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 周囲のドット密度を考慮して補正を行なう方法として、変更ドット数に対応するドット配置データを予め作成されたドット配置データから構成されるテーブルから選択してブロック内の2値画像データを置き換えることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 周囲のドット密度を考慮して補正を行なう方法として、全ての補正ブロックのドット位置に対応した補正位置データからなるテーブルを参照して補正位置を求めてブロック内の2値画像データを置き換えることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  5. テスト用の2値画像データを記憶するためのテスト用2値画像データ記憶部と、このテスト用2値画像データ記憶部に記憶された2値画像データにより前記記録ヘッドを駆動して形成されるテスト画像の濃度ムラを検出する検出部とをさらに具備し、前記濃度ムラ補正データは、この濃度ムラを検出することに基づいて算出されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記記録ヘッド、2値画像データ記憶部、補正データ記憶部、濃度ムラ補正部、テスト用2値画像データ記憶部、検出部は装置内部に設けられ、入力された2値画像データの濃度ムラ補正は、装置内部で行なわれることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記記録ヘッドと前記検出部とは互いに近接して配置されるかあるいは一体化されていることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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