本発明の装着ユニット、部品装着装置及び部品装着方法に関して具体的に説明する前に、本発明にかかる装着ユニット及び装着方法についての種々の実施態様について説明する。
本発明の第1の実施形態の装着ユニットは、テープに収容された部品が部品取出位置に位置するように前記テープを送り経路に沿って搬送するテープ送り部と、
前記部品取出位置の上方に位置し、前記部品取出位置に搬送された前記部品を前記テープから取り出して保持可能な第1部品保持部材をその先端に有する部品取出部と、
前記部品取出位置の上方に位置して前記部品取出部の第1部品保持部材が通過する部品収容空間と前記送り経路から外れた領域の上方に位置する装着準備空間との間で延在し、前記装着準備空間の壁面であって前記部品が当接されることによって前記部品を装着準備空間に位置決めするための位置決め面を有する搬送通路と、
前記搬送通路を流れる空気によって、前記部品を前記搬送通路内の前記部品収容空間から前記装着準備空間に移動させ、前記位置決め面に当接させて前記装着準備空間に位置決めするために、前記搬送通路に開口する空気ポートと、
前記位置決め面に当接された前記部品を保持可能な第2部品保持部材をその先端に有し、かつ前記第2部品保持部材が前記装着準備空間を通過して移動可能に配置されるとともに前記装着準備空間の下方に位置する基板に前記第2部品保持部材に保持された部品を装着する部品装着部と、を備える。
本発明の第2の実施形態の装着ユニットは、前記シャッターが前記搬送通路の延在方向に並べて配置された2つの貫通穴を有する板状体で構成され、
前記駆動機構が前記部品取出位置に搬送された前記部品に対向する位置に前記貫通穴が対向すると共に前記装着準備空間に搬送された部品の下方に前記貫通穴が対向する開口位置と、前記部品取出位置及び前記装着準備空間から前記貫通穴が外れる閉口位置との間で前記シャッターを移動させる。
本発明の第3の実施形態の装着ユニットは、搬送通路の位置決め面は、前記搬送通路の終端を形成し前記部品の前面に接触して前記部品を搬送方向において位置決めする搬送方向位置決め面と、前記搬送通路を形成しかつ前記搬送方向及び上下方向に直交する左右方向のいずれか一方側の面であって前記搬送方向位置決め面に直交する横方向位置決め面と、前記搬送通路の上面とで構成される上方向位置決め面で構成され、
前記空気ポートは、前記各位置決め面が交差する前記搬送通路のコーナー部に開口する吸引用開口を有し、前記部品を前記コーナー部に吸引して位置決めさせるための吸引を行う部品位置決め用吸引装置と連通する。
本発明の第4の実施形態の装着ユニットは、前記部品取出部は、
前記第1部品保持部材として吸引により部品を保持可能に構成され、その軸方向が上下方向を向くように配置された取出用吸着ノズルと、
当該取出用吸着ノズルを上下方向に相対移動可能に保持すると共に、上下移動可能に構成された保持部材と、
前記取出用吸着ノズルと前記保持部材とを離すように前記取出用吸着ノズルを下向きに付勢するノズル付勢バネと、を備える。
本発明の第5の実施形態の装着ユニットは、前記部品取出部は、保持部材の周面に設けられた突起と、前記取出用吸着ノズルの外周面に設けられその軸方向に対して斜めに延在する前記突起に嵌合するカム溝とを備え、前記取出用吸着ノズルが保持部材に対してその軸方向に相対移動した時に、前記保持部材に対して前記取出用吸着ノズルがその軸を中心として回転可能に構成されている。
本発明の第6の実施形態の装着ユニットは、前記テープが、部品を収容する部品収容部を有するボトムテープと、当該ボトムテープの部品収容部を封鎖するように前記ボトムテープに積層されたトップテープとで構成されたテープであり、
前記テープ送り部は、前記部品取出位置の手前で前記トップテープを前記ボトムテープから剥離するテープ剥離部と、前記テープ剥離部により剥離された前記トップテープを巻き取る巻取リールと、を備える。
本発明の第7の実施形態の部品装着装置は、前記複数の装着ユニットが、すべて同じ外形寸法で構成されている。
本発明の第8の実施形態の部品装着装置は、前記装着ユニットに備わる部品取出部は、吸引にて前記部品の取り出しを行う取出用吸着ノズルと、当該取出用吸着ノズルをその軸方向に移動可能に保持すると共に上下移動可能に構成された保持部材と、を備え、
前記装着ユニットに備わる部品装着部は、吸引にて前記部品の取り出しを行う装着用吸着ノズルと、当該装着用吸着ノズルを保持し上下移動可能に構成された保持部材と、を有し、
前記取出用吸着ノズル及び装着用吸着ノズルに接続され、両者を切り替え可能に吸引を行うノズル用吸引装置と、
前記装着ユニットに備わる搬送通路に開口する吸引用開口を有する空気ポートに接続され、前記搬送通路の装着準備空間に前記部品を位置決めさせるための吸引を行う部品位置決め用吸引装置と、
前記装着ユニットの動作制御を行う制御装置を備え、
前記制御装置は、
前記部品取出位置にある部品を吸着するときには、前記ノズル用吸引装置により取出用吸着ノズルにおける吸引動作を実行すると共に、装着用吸着ノズルにおける吸引動作を停止させ、
前記搬送通路に移動した前記部品を装着準備空間に位置決めするときには、前記装着ユニットに備わる部品搬送支援部に含まれるシャッターを閉口位置に移動させ、かつ前記部品位置決め用吸引装置による吸引を行うとともに取出用吸着ノズルにおける吸引動作を停止させ、
前記装着準備空間にある部品を前記基板に装着する時には、前記装着ユニットに備わる部品搬送支援部に含まれるシャッターを開口位置に移動させ、かつ前記装着用吸着ノズルにおける吸引動作を実行させる。
なお、当該各実施の形態において、装着ユニットの動作制御を行う制御装置は、装着ユニットごとに1つ設けられてもよいし、複数の装着ユニットを並行して制御するように構成してもよい。また、制御装置は装着ユニットの動作制御以外にも、基板保持装置の基板の位置決めに関する動作制御も行ってもよい。
次に、本発明の実施例である装着ユニット、該装着ユニットを備えた部品装着装置、及び上記装着ユニットひいては上記部品装着装置にて実行される部品装着方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。また、「部品」として、本実施形態では、縦、横、高さ寸法が例えば0.6×0.3×0.3mm、さらには0.4×0.2×0.2mmの直方体にてなり、上述のようにバリ状のエッジ等により搬送が困難となるようなチップ形電子部品を例に採るが、該直方体形状の部品に限定するものではなく、例えば図9Bに示すような突出部を有する部品等を扱うことも可能である。
(第1実施例)
図1に本発明の第1実施例にかかる部品装着装置の斜視図を示す。図2は、図1にかかる部品装着装置の側面図である。部品装着装置201は、装着ユニット101を部品装着装置201に備わるユニット支持部220と、ベース202の上面でユニット支持部220に支持された装着ユニット101の下方に配置され基板10を保持してX,Y,θ方向に移動する基板保持装置204と、該基板保持装置204に基板10を供給するローダ装置205と、基板保持装置204から基板10を次工程へ移送するアンローダ装置206と、これら装着ユニット101、基板保持装置204、ローダ装置205、及びアンローダ装置206の動作制御を行う制御装置280とを備える。
ユニット支持部220は、装着ユニット101を吊り下げる形で装填保持する。すなわち、図3Aに示すように、ユニット支持部220は、X軸方向及び装着ユニット101の厚み方向171に沿って一定ピッチにて各装着ユニット101を配列可能なように、装着ユニット101の前記取付用レール195と嵌合しかつ装着ユニット101をその長さ方向172に移動可能とする取付係合部221を前記一定ピッチにて形成している。よって、各装着ユニット101について、取付用レール195を取付係合部221に嵌合させ、長さ方向172に摺動させることで、各装着ユニット101は、ユニット支持部220に吊り下げる形で装填される。なお、前記長さ方向172は、Y軸方向に平行である。また、このようにユニット支持部220に装着ユニット101が装填されることで、部品装着装置201側に設けられているエアー配管及び電気配線と、装着ユニット101側のエアー配管用プラグ及びコネクタとがそれぞれ接続され、後述するように装着ユニットの動作を制御することができるようになる。
また、ユニット支持部220に装着ユニット101が装填されたとき、装着ユニット101の前面に設けられている位置補正部材194は、図3Bに示すように、ユニット支持部220に設けた長穴222と係合する。位置補正部材194は、本実施例では偏心ピンにて構成されている。よって、位置補正部材194をその軸周り方向に回転させることで、ユニット支持部220に対する装着ユニット101の取付位置を厚み方向171に微調整することができる。なお、本実施例では、位置補正部材194を装着ユニット101に設けているが、該形態に限定するものではなく、ユニット支持部220側に設けてもよい。要するに装着ユニット101及びユニット支持部220間で相対的に装着ユニット101の厚み方向171に装着ユニット101を移動可能とすればよい。また、位置補正部材194の構造も、前記偏心ピンの形態に限定するものではない。
基板保持装置204は、図1に示すように、Y軸モータ207aによってY軸方向に摺動するYテーブル207と、Yテーブル207上に取り付けられX軸モータ208aによってX方向に摺動するXテーブル208と、Xテーブル208上に取付けられてθ軸モータ209aによってθ回転するθテーブル209とを有する。よって基板保持装置204によって、基板10は、X軸方向、Y軸方向、及びθ方向へ移動することができる。ユニット支持部220に支持された装着ユニット101は、X,Y軸方向に移動できないことから、基板10を基板保持装置204にてX軸方向、Y軸方向、及びθ方向へ移動することで、装着ユニット101の下方に、基板10の装着位置10aがくるように、基板10の位置決めを行う。
基板10は、図1における図示右方のローダ装置205から基板保持装置204に供給され、装着ユニット101にて部品2を実装された後、アンローダ装置206によって左方へと排出される。
制御装置280は、装着ユニット101を含めた上記の各構成部分に対する動作制御を行う。また、制御装置280に備わる記憶部281には、基板10への部品装着動作に必要な、例えばいわゆるNCプログラム等の情報が格納されている。
次に、上記部品装着装置の装着ユニットについて説明する。図4は本実施の形態における装着ユニットの正面図である。図4に示すように、装着ユニット101は、概略板状の外形を有し、後述のテープ搬送部110、位置決め部120、到達確認部130、部品取出装着部140、及び部品搬送支援部150を有し、これらの各構成部分110、120、130、140、150を、当該装着ユニット101の厚さから突出しないように収納している。
上記テープ搬送部110は、部品2を収納するテープ300を巻き上げた状態で、装着ユニット101に取り付けるためのテープリール1、通路3、テープ300をボトムテープ301とトップテープ302とが分離するようにトップテープ302をボトムテープから剥離するテープ剥離部4、テープ剥離部4によって剥離されたトップテープ302を巻き取る巻取リール9、ボトムテープを送り出すための送りローラ6と、上記巻取リール9や送りローラ6動作させるための送りシリンダ7、当該送りシリンダの動力を伝達するためのリンク機構を備え、部品2が収容されたテープ300を通路3を通して連続して搬送する部分である。テープリール1は、当該装着ユニット101の後端側に取り付けられ、テープリール1に巻き取られたテープ300が、後述するように送り出されることによって、当該テープにその長手方向に配列された部品収容部に収容された部品が搬送される。
テープ剥離部4は、テープ300のボトムテープ301とトップテープ302を剥離するためのものであり、具体的には、テープ300を送る送り経路に設けられたスリットで構成されている。また、巻取リール5は、ラチェット歯車で構成されており、送り爪74によって1コマずつ回転することができるように構成される。送りローラ6は、ボトムテープ301に付された送り孔303(図7A参照)に嵌合するような突起を周囲に備えた歯車であり、ボトムテープを1コマずつ送り出すことができるように構成されている。
送りシリンダ7は、部品装着装置から送られる高圧空気により動作する空気シリンダであり、上述の制御装置280による所定の動作タイミングでピストン71を押し出すように動作する。ピストン71の先端は、リンク機構に伝達され、支点73を中心として回動可能に設けられたリンクバー72が動作し、当該リンクバー72に設けられた送り爪74が巻取リール5を1コマ分トップテープ302の巻取方向に回転させる。また、送りシリンダ7の動作に同期して送りローラが1コマ分回転し、ボトムテープ301を1コマ分すなわち、ボトムテープに設けられた部品収容部304(図7A参照)間の距離だけ送り出す。ボトムテープ301は、当該部品収容部が後述する部品取出装着部の部品取出用ノズルの下方位置である部品取出位置にくるように送られる。送り出されたボトムテープ301は、後述する取出用吸着ノズルにより部品が取り出され、装着ユニット101の外部へ排出される。
部品取出装着部140は以下のように構成されている。すなわち、図4、図5A、及び図5Bに示すように、当該ボトムテープ301の部品収容部304に収容され、テープ搬送部110により、ボトムテープ301が送られることによって部品取出位置に搬送された部品2を保持するために下降し当該部品をボトムテープから取り出して搬送通路5に移動させる部品取出部81と、位置決め部120の搬送通路5を通って位置決めされた部品2を保持して下降し基板10へ装着する部品装着部82と、当該部品取出部81と部品装着部82とを保持する保持部材83と、保持部材83に連結し保持部材を下降させるノズル駆動シリンダ84とを備える。
部品取出部81は、取出用吸着ノズル85と、取出用吸着ノズル85に連結する円柱形状の取出本体部86とを備える。取出用吸着ノズル85は、図示しないノズル用吸引装置により発生した真空によりその内部の吸引用通路85hにより部品を吸着して保持することができる。取出本体部86は、保持部材83との間に設けられたバネ87により下側に付勢された状態で、保持部材83に連結する。取出本体部86の上端部88は突形状に構成されており、保持部材83と取出本体部86とをZ軸方向に移動可能に固定する。
部品装着部82は、装着用吸着ノズル90と、装着用吸着ノズル90に連結する円柱形状の装着本体部91とを備える。装着用吸着ノズル90は、図示しないノズル用吸引装置により発生した真空によりその内部の吸引用通路90hにより部品を吸着して保持することができる。装着本体部91は、保持部材83の上側に設けられた係止片94との間に設けられたバネ92により下側に付勢された状態で、保持部材83に連結する。装着本体部91の上端部92は突状に構成されており、保持部材83と装着本体部91とをZ軸方向に移動可能に固定する。部品装着部82は、保持部材の上側に設けられている係止片94によりその上向きへの移動が規制されることにより、部品取出部81に比較して保持部材83に対する相対的なZ軸方向への移動の許容量が短く構成され、保持部材83の下降に伴いノズル先端の位置がより低い位置まで下降することができ、下降のストロークが長く構成されている。
なお、ノズルの吸引に用いられる吸引装置210は、図4に示すように、本実施例では、当該装着ユニット101外に備わり、切替弁55などの手段により供給されるエアーを利用して取出用吸着ノズル85と装着用吸着ノズル90を切り替え可能に、吸引用の真空を発生させる。本実施例ではこのように真空発生用構成部分としての電磁弁などの切り替え手段を装着ユニット101に設けたが、該形態に限定されるものではなく、装着ユニット101の外部に吸引装置を設けてもよい。なお、当該吸引装置210は後述するように、部品搬送のための吸引にも用いられる。
上記ノズル駆動シリンダ84は、部品装着装置に設けられたエアー供給装置211から送られる高圧空気により動作する空気シリンダであり、上述の制御装置280による所定の動作タイミングでピストン95を押し出すように動作する。ピストン95の先端は、保持部材83と連結しており、保持部材を部品取出部81及び部品装着部82と共に押し下げる。
なお、後述するように、本実施例にかかる装着ユニット101では、搬送通路5の大きさと、部品2の横、高さ寸法とは相互に関係することから、各装着ユニット101毎に適用可能な部品2が特定される。従って、それぞれの装着ユニット101に備わる上記の部品取出部81及び部品装着部82のそれぞれの吸着ノズル85,90は、図6Aから図6Cに示すように、装着する部品2のサイズ等に対応した適切なものを選択することができる。また、後述するように、位置決め部120の作用により、部品は常に搬送路内の上記装着準備位置に位置決めされることから、部品位置のバラツキに対応するために装着ノズルサイズを大きくする必要はない。よって、従来、サイズの異なる数種の部品を一つの装着ノズルで吸着することに起因して、例えば部品サイズに比べて装着ノズルサイズが大きいときには、基板に部品を装着した際、隣接する部品間隔が必要以上に大きくなるという問題があったが、本実施例の装着ユニット101によれば、各部品サイズに応じた装着ノズルサイズを選択できることから、上記問題はなくなり部品2の狭隣接配置が可能となる。また、従来、多種部品を一つのノズルで吸着させるため、装着ノズルの吸引用通路の断面は複雑な形状となり、製作コスト高を招いたが、本実施例では各種部品に対応した吸着ノズルを選択できることから、上記複雑な断面にてなる吸引用通路85h,90hは必要なく、単純な断面の吸引用通路を採用できる。よって、コストダウンを図ることもできる。
上記部品搬送支援部150は、図4、図7A、図7Bに示すように、シャッター151を有し、後述する搬送通路中の部品搬送を補助する装置である。図7Aはシャッターが部品取出装着可能位置にある状態を示しており、図7Bは、シャッターが取出装着禁止位置にある状態を示している。
上記シャッター151は、後述する搬送通路5の下壁面を構成する板状部151bを有し、さらに該板状部151bに形成され部品2が通過可能な開口52、53を有する部材である。なお、図示を省略しているが、シャッター151は、当該装着ユニット101のフレーム材に摺動可能に支持されている。また、シャッター151、特に板状部151bは、以下に説明するように、テープ搬送部によって部品取出位置に搬送された部品のテープからの取り出し及び位置決め部120の装着準備位置に位置決めされた部品2−2の通過(図8A参照)を許可又は禁止する機能も併せ持っている。
上記シャッター151は、図示しないシャッター駆動機構により移動する。またシャッター駆動機構は、後述するタイミングで、シャッター151を、テープ送り方向191及び反テープ送り方向191aに移動させ、シャッター151が取出装着可能位置と取出装着禁止位置との間で移動できるように構成されている。
このように構成される部品搬送支援部150は、以下のように機能する。シャッター151が取出装着可能位置に配置されているとき、シャッター151の上記取出用通過開口52は、テープ搬送部により部品取出位置に搬送された部品2−1に対応して配置され、装着用通過開口53は、後述する搬送通路の部品装着準備位置に対応して配置される。図示しないシャッター駆動機構の駆動により、シャッター151が動作し、シャッターが取出装着可能位置から取出装着禁止位置に揺動することで、シャッター151は、テープ送り方向191へ移動し、上記取出用通過開口52及び装着用通過開口53は、部品取出位置及び装着準備位置から外れる。その後、後述するように搬送通路内を部品が移動し、装着準備位置に位置決めされた部品が部品装着部82に吸着された後は、シャッター駆動機構により、シャッター151が取出装着禁止位置から取出装着可能位置に揺動することで、シャッター151は、反テープ送り方向191aへ移動し、上記取出用通過開口52及び装着用通過開口53は、再び、部品取出位置に搬送された部品2に対応して配置される。
位置決め部120は、部品取出位置の上側からX軸方向に延在する通路であり、テープが配置されていない領域の上方にまで延在している搬送通路5を備える。搬送通路は、部品取出位置の上方に位置する部品収容空間5aと、テープが存在しない領域の上方に位置する装着準備空間5bを備える。図5B、図8A,図8B,図8Cに示すように、テープ搬送部110により部品取出位置に搬送され、部品取出装着部140の部品取出部81により吸着された部品2−1を、部品装着部82との関係において位置決めする部分であり、搬送方向位置決め面121と、横方向位置決め面122と、吸引用開口123とを有する。なお、図8Bにて、搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122にはハッチングを施しているが、これは各壁面を明示するためであり、断面を表すものではない。また、上述したように、搬送通路5の部品取出位置及び装着準備位置に対応する部分には、テープ送り部110により搬送された部品の取り出しのため及び位置決めされた部品2−2の装着のために、それぞれ通過可能なように、シャッター151の取出用通過開口52及び装着用通過開口53が配置可能である。
上記搬送方向位置決め面121は、部品2−1の前面2aに接触して部品2−1を部品搬送方向194において位置決めする面である。上記横方向位置決め面122は、上記搬送通路5を形成する壁面であり、部品搬送方向194及び鉛直方向に平行な上下方向192に直交する左右方向193の内、部品搬送方向194に向かって右側にて部品2−1に接触しかつ上記搬送方向位置決め面121に直交する面である。なお、本実施例では、上述のように左右方向193のうち、右側の壁面を横方向位置決め面122としたが、これに限定されず、横方向位置決め面122は、左右方向193のいずれか一方側にて部品2−1に接触しかつ上記搬送方向位置決め面121に直交する面であればよい。
上記吸引用開口123は、部品搬送方向194に向かって右側の斜め上方にて搬送方向位置決め面121に形成される開口であって、部品2−1の前面2aを搬送方向位置決め面121に吸着しかつ部品2−1を横方向位置決め面122に接触させる開口である。なお、本実施例では、上述のように部品搬送方向194に向かって右側の斜め上方に吸引用開口123を形成したが、これは、部品搬送方向194に向かって右側の壁面を横方向位置決め面122としたことに対応するものである。よって、横方向位置決め面122を左右いずれに設定するかに応じて、部品搬送方向194に向かって左右方向193の斜め上方にて搬送方向位置決め面121に吸引用開口123を形成すればよい。
吸引用開口123は、図4,図8Aに示すように真空通路13を介して上記吸引装置55に接続される。よって、搬送通路5内は、吸引用開口123及び真空通路13を介して吸引される。また、上述したように、搬送通路5内で部品取出部81により取り出された部品2について、上記バリ状のエッジ等により、部品2がたとえ停滞していたとしても、部品搬送支援部150の動作により搬送通路は密閉され、吸引用開口123の吸引力が外部に漏れないため、部品の移動が強力になり支援される。よって、部品2−1の前面2aは、搬送方向位置決め面121に当接して保持され、部品2−1は部品搬送方向194において位置決めされる。さらに、本実施例では、吸引用開口123は、搬送方向位置決め面121の右側斜め上方に形成していることから、部品2−1は、部品搬送方向194に向かって右側斜め上方へ吸引される。従って、部品2−1の右側側面2bが横方向位置決め面122に当接して保持され、部品2−1は左右方向193においても位置決めされる。
よって、部品2−1は、図8Cに示すように、搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122の2つの壁面にて、装着準備位置に位置決めされる。尚、図示するように本実施例では、吸引用開口123は、搬送方向位置決め面121の右側上方の約1/4を占めることから、部品2−1は、搬送通路5の上壁面5uにも当接し上下方向192においても位置決めされている。また、上述のように、装着準備位置に位置決めされた部品2−2に対して、シャッター151の装着用通過開口53を配置させるため、シャッター151は、反テープ送り方向191aへ移動するため、このとき上記部品2−2がシャッター151の上記移動に伴い反テープ送り方向191aへ移動してしまうことがないように、上壁面5u及び部品搬送方向に向いて反テープ送り方向191a側の横方向位置決め面122に部品2−1を当接しておくのが好ましい。
このように搬送通路5の終端にて、部品2−2は常に一定の装着準備位置に配置されることから、後述するように位置決め部120に対応して設置されている部品装着部140による基板10への部品装着精度を向上させることができる。
また、搬送通路5の装着準備空間5bにおける幅寸法は、最大誤差寸法を有する部品2が通過可能なように設計することから、最小誤差寸法を有する部品2の場合には左右方向193において搬送通路5内での遊びが大きくなる。しかしながら、該最小誤差寸法を有する部品2においても、搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122の2壁面にて位置決めされることから、例えば搬送通路5の中心位置にて部品装着部140にて部品保持を行う場合に比べて、左右方向193において部品装着部140に対する位置ずれ量を小さくすることができる。また、搬送通路の部品収容空間5aにおける幅寸法は、装着準備空間5bよりも大きく構成し、部品のθ回転などが可能になるように構成しておくことが好ましい。
また、搬送方向位置決め面121に形成する吸引用開口123の形状は、上述の「横方向位置決め面122に対応して左右方向193のいずれか一方側の斜め上方」の条件を満たす限り、特定されることはない。例えば図9Aに示すような吸引用開口123−1であってもよい。又、開口の数も一つに限定するものではない。
なお、上記部品位置決めに用いられる吸引装置55は、当該装着ユニット101外に備わり、装着ユニット101の前面に設けたエアー配管用プラグを介して供給されるエアーを利用して吸引用の真空を発生する。本実施例ではこのように真空発生用構成部分としての部品位置決め用吸引装置を装着ユニット101外に設けたが、該形態に限定されるものではなく、装着ユニット101の内部に設けてもよい。
また、部品2とは異種の部品で例えば足付き部品の装着を行う装着ユニットのように、搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122に部品の横部が十分に当接しない形状にてなる部品の場合には、図9Bに示すように、部品198の横部198aを横方向位置決め面122に十分に当接させ吸着させるため、横方向位置決め面122に第2吸引用開口128をさらに設けることもできる。また、図9C、図9Dに示すように、搬送通路5において、足付き部品の脚部分を逃がす断面形状とし、位置決め面に部品のモールド部分の面を接触させて位置決めを行ってもよい。
なお、本実施例では上述したように、搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122にて部品2を位置決めしたが、後述の部品装着部82との位置関係等の諸条件を満足させることで、部品2の部品搬送方向194に平行に延在する搬送通路5の4つの壁面のそれぞれを位置決め面、又はこれら位置決め面の内、互いに直交する2面にて位置決め面とし、これらの位置決め面に部品2−1を接触させるよう吸引する吸引用開口を有するように構成することもできる。また、上記諸条件を満足させることで、吸引用開口123について、上記搬送方向位置決め面121の中心外に設けることもできる。また、位置決め部120は、部品の種類によって交換可能とすることもできる。
到達確認部130は以下のように構成される。
図8Aに示すように、部品2−2の装着準備位置への到達は、装着準備位置の近傍に設けられた光電センサによって行われる。14は光電センサの受光側ヘッドであり、16は光電センサの投光側ヘッドである。図8Aに示すように光電センサの投光側ヘッド16より投光された光の光軸17は、搬送通路5の終端、すなわち、装着準備位置に存在する部品2−2により遮光されるようになっている。部品2−2が、装着準備位置に到達していない場合は、光軸17は遮光されることなく、受光側ヘッド14に受光されるようになっている。
以上のような構成としたので、部品2の搬送及び到達確認を高い信頼性で行うことができるとともに、搬送通路5がテープ搬送部の上方にテープ送り方向と直交して配置されているため、テープ搬送部110の存在が邪魔になることなく搬送通路のすぐ近傍に光電センサを配置できるので、位置決め部120の周囲のスペースを有効に利用でき、位置決め部120をコンパクトにし、また、位置決め部120で位置決めされた部品2−2の確認を容易にすることができる。
次に、上述の構成を有する部品装着装置201に装填された装着ユニット101にて実行される部品装着方法について説明する。図10は、本実施例の部品装着装置に備わる装着ユニットにおける部品装着動作を示すフローチャートである。図10においては、1つの部品を装着することに着目したフローチャートである。実際は、本実施例にかかる部品装着装置は、図11のタイミングチャートに示すように、1つの部品の装着時に次の部品の取り出しなどを同時に行うように構成されている。したがって、部品の装着の時間を大幅に短くすることができる。なお、図12〜図19においては、部品の1つ1つを区別するため、部品を2−a、2−bのように区別して説明する。
まず、装着ユニット101が動作し、テープ送り部110が作動することでテープが送られ、装着の対象となる部品が部品取出位置に搬送される(S1、t1)。このとき、シャッター151は閉じている。一方、基板10がローダ装置205を介して基板保持装置204に搬入され保持された後、基板保持装置204が動作して、部品装着を行う装着ユニット101の装着用吸着ノズル90の直下に基板10の部品装着位置を位置決めする(S2,t2)。このときの各部材の位置関係を図12に示す。
次いで、図13に示すように、本実施例では、上記シャッター151の反テープ送り方向191aへの移動(開口52,53の開放)後に、t2のタイミングでノズルシリンダ84が下降して取出用吸着ノズル85,装着用吸着ノズル90が下降すると共に、取出用吸着ノズルの吸引を行うことにより取出用吸着ノズル85に部品を保持させる(S4)。なお、シャッター151の開口と同時にノズルシリンダ84の下降を開始してもよい。なお、図13に示す取出用吸着ノズルと装着用吸着ノズルの下降終了のタイミングが異なる理由は、バネ87による保持部材83との相対位置の移動幅が大きいため、その先端がテープ301の表面に接触した後は、これ以上の下降ができなくなることにより、保持部材が下降をしている途中であっても、ノズル自体の下降が行われないためである。
次いで図14に示すように、取出用吸着ノズルの吸引を行い、部品を保持した状態でノズルシリンダ84が上昇し、部品2−aをボトムテープ301から取り出すと共に、搬送通路5の部品収容空間5a内に当該部品2−aを移動開始させる(S5,t5)。なお、ノズルシリンダ84の上昇に伴い両ノズル81,82が上昇したタイミングで、送りシリンダは上昇して(t6)次の部品2−bの搬送の準備を行うと共にシャッター151が閉鎖される。また、テープが送られ、次の部品2−bが部品取出位置に搬送される(t7)。
次に図15に示すように、部品位置決め用吸引装置(図示なし)による吸引用開口123を介した吸引により、S6にて、上述したように、部品2−aが搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122に当接して装着準備空間に位置決めされる。
ステップ6にて部品2−aの上記位置決めがなされるとき、図11のタイミングチャートに示すように、ノズル用吸引装置(図示なし)は動作停止され取出用吸着ノズル85における吸引動作は停止される。これは、部品位置決め用吸引装置のみならず取出用吸着ノズル85の吸引も行ったときには、部品2−aは、吸引用開口123だけでなく取出用吸着ノズル85へも吸引されることから、部品2−aの上記位置決めが不十分、不正確になる可能性があるからである。よって、部品2−aの位置決め動作時には、取出用吸着ノズル85における吸引動作を停止することで、部品2−aの位置決めの信頼性を向上させることができる。また、該位置決め精度が向上することで、部品装着精度を向上させることも可能となる。
また、ステップ7では、上記到達確認部130にて部品2−aが装着準備位置に位置決めされたか否かが判断され、位置決めされたと判断されたときにはステップ10に移行する。該ステップ7における判断動作は、本実施例では判断用時間としての10秒間、ステップ8にて続行され、この間に部品2−aの装着準備位置への位置決めが確認されればよい。すなわち、当該装着ユニット101では、以下に詳しく説明するように、位置決め部120と部品装着部140とが独立して動作せず、装着準備位置に部品2−aが位置決めされた後、上記部品装着部140を作動させる。従って、部品搬送動作と部品吸着動作とを独立して行う場合には、部品供給の遅延に起因して直ちに部品吸着ミスと判断され、設備停止を招くという課題があるが、当該部品装着装置201では、上記10秒という比較的長い時間を部品供給の判断用時間として設定でき、部品供給が多少遅延しても設備停止に至ることを防止できる。一方、上記判断用時間を超えても部品2−aが位置決めされないときには、ステップ9にて、「部品無し」の表示を行い警告を発する。
部品2−aの上記位置決めが確認された後、ステップ10では、停止していたノズル用吸引装置(図示なし)を動作させ、装着用吸着ノズル90における吸引動作を開始する(t8)。なお、本実施例では図11に示すように、装着用吸着ノズル90の下降動作を開始したタイミング(t9)で、部品位置決め用吸引装置の動作を停止させる。
なお、ステップ11で、シャッター151は、反テープ送り方向191aへ移動し、両開口52,53が移動し開放する。すなわち、シャッター151の装着用通過開口53は、上述のように位置決め部120の装着準備位置に位置決めされている部品2−aの下方に対応して配置される。なお、シャッター151が反テープ送り方向191aへ移動するとき、部品2−aは、上述のように、また図8Aに示したように、上記上壁面5aに接触しシャッター151の板状部151bに接触しておらず、また、反テープ送り方向側の横方向位置決め面122に当接しているので、部品2−aが位置ずれすることはない。また、部品2−aに後続する部品2−bは、まだボトムテープ301に収容された状態であり、これにより影響を受けることはない。
次のステップ12では、ノズルシリンダ84を下降させ、部品取出部81と部品装着部82を作動させる(t9)。上述のように、部品取出部81の取出用吸着ノズル85は保持部材83との相対的な移動距離が大きいため、取出用通過開口52を通過してボトムテープ301に接触した後はこれ以上の下降が行われない(図16参照)が、部品装着部82の装着用吸着ノズル90は保持部材83の下降に伴って下降し、装着用通過開口53を通って基板10へ保持している部品2−aを到達させ、基板10の部品装着位置へ装着させる(図17参照)。部品2−aの装着後、ステップ13にてノズル用吸引装置の動作を停止し、装着用吸着ノズル90の部品吸着を停止する(S16,t11)。
なお、ステップ12において装着用吸着ノズル90が装着位置に配置されないときには、ステップ13〜ステップ15において、ノズル動作エラーを表示し、ノズル用シリンダを上昇させ、装着用吸着ノズル90を上昇させる。
基板10の部品装着位置へ部品2−aを装着した後、ステップ16では、装着用吸着ノズルの吸引を停止させ、図18、図19に示すようにノズルシリンダ84を上昇させて、両ノズル85,90を上昇させ、これにて一つの部品2−aの装着動作が終了する。そして再びステップ1へ戻る。
部品2−aの装着が完了して、両ノズル85,90を上昇させるステップにおいて、上述のように、装着用吸着ノズル90からまず上昇しはじめる(図18参照)。そして、その後に取出用吸着ノズル85の上昇が開始される(図19)。このとき、図18、図19に示すように、部品取出位置には、次の部品2−bが配置されているため、装着用吸着ノズルを上昇させる動作と共に、取出用吸着ノズル85における吸引を行うことにより、次の部品2−bをボトムテープ301から取り出し、搬送通路5内へ移動させることができる。以下、部品2−bについても、上記と同様の処理を繰り返すことにより、基板の部品装着位置への装着を行うことができる。
上記実施例にかかる部品装着装置によれば、搬送通路5の終端の位置決め部120において、部品2の位置決め、到達確認が完了した直後に、装着用吸着ノズル90への部品2の受け渡しも完了することができ、その位置から装着用吸着ノズル90が下降することで、部品2を下方の基板10へ装着することができる。よって、部品2の移動から基板10への装着まで部品2の受け渡しを円滑に行うことができ、これらを非常にコンパクトな装置で信頼性高く行うことができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例にかかる部品装着装置について説明する。第2実施例にかかる部品装着装置は、大部分が第1実施例にかかる部品装着装置と同じ構成を有するので、異なる部分について主に説明を行い、共通する部分については、説明を省略する。
第2実施例にかかる部品装着装置は、第1実施例にかかる部品装着装置201と比較して、装着ユニットの部品取出装着部141の構成においてのみ異なる。
部品取出装着部141は、図20、図21に示すように、当該ボトムテープ301の部品収容部304に収容され、テープ搬送部110により、ボトムテープ301が送られることによって部品取出位置に搬送された部品2を保持するために下降し当該部品をボトムテープから取り出して搬送通路5に移動させる部品取出部81aと、位置決め部120の搬送通路5を通って位置決めされた部品2を保持して下降し基板10へ装着する部品装着部82と、当該部品取出部81aと部品装着部82とを保持する上側保持部材83a及び下側保持部材63と、上側保持部材83aに連結し上側保持部材を下降させるノズル駆動シリンダ84とを備える。
部品取出部81aは、取出用吸着ノズル85aと、取出用吸着ノズル85aに連結する円柱形状の取出本体部86aとを備える。取出用吸着ノズル85aは、図示しないノズル用吸引装置により発生した真空によりその内部の吸引用通路85hにより部品を吸着して保持することができる。取出本体部86aは、上側保持部材83aとの間に設けられたバネ64により下側に付勢された状態で、上側保持部材83aに連結する。取出本体部86aの上端部は突状に構成されており、上側保持部材83aと取出本体部86aとをZ軸方向に移動可能に固定する。
上側保持部材83aは、取出本体部を挿入して保持する貫通穴69を有しており、当該貫通穴69の外周面に突起61が設けられている。また、取出本体部86aの外周面にはその軸方向に対して斜めに延在するカム溝62が設けられており、貫通穴69の外周面に設けられた突起61と嵌合する。したがって、上側保持部材83aと部品取出部81aとがその取出本体部86aの軸方向に相対的に移動した場合、当該カム溝62と突起61との係合によって、取出本体部86aがその軸を中心としてθ回転することとなる。
下側保持部材63は、図21に示すように、部品取出部81aと部品装着部82とのノズル部下方をそれぞれ貫通穴67,68に挿入してその軸方向に移動可能に保持するものであり、位置決め部120の上方に設けられている。部品取出部81aが挿入されるための貫通穴の上部は、バネ64を保持するための大径部66が設けられ、部品取出部81aのノズル部85aに同軸に挿入されたバネ64の下端が当接し、取出用吸着ノズル85aに設けられたバネ止め部86bに当接して取出本体部86aを上側に付勢する。
部品装着部82は、第1実施例の部品装着部と略同様の構成であり、図21に示すように、装着用吸着ノズル90と、装着用吸着ノズル90に連結する円柱形状の装着本体部91とを備える。装着用吸着ノズル90は、図示しないノズル用吸引装置により発生した真空によりその内部の吸引用通路90hにより部品を吸着して保持することができる。装着本体部91は、上側保持部材83aの上側に設けられた係止片94との間に設けられたバネ92により下側に付勢された状態で、上側保持部材83aに保持されている。装着本体部91の上端部92は突状に構成されており、上側保持部材83aと装着本体部91とをZ軸方向に移動可能に固定する。部品装着部82は、上側保持部材の上側に設けられている係止片94によりその上向きへの移動が規制されることにより、部品取出部81aに比較して上側保持部材83aに対する相対的なZ軸方向への移動の許容量が短く構成され、上側保持部材83aの下降に伴いノズル先端の位置がより低い位置まで下降することができ、下降のストロークが長く構成されている。
上記ノズル駆動シリンダ84は、部品装着装置から送られる高圧空気により動作する空気シリンダであり、上述の制御装置280による所定の動作タイミングでピストン95を押し出すように動作する。ピストン95の先端は、上側保持部材83aと連結しており、上側保持部材を部品取出部81a及び部品装着部82と共に押し下げる。
本実施例にかかる部品取出装着部141は、部品取出部81aによって搬送通路5に移動された部品を回転するようにして装着方向を変更可能にしたものである。以下、部品装着装置201に装填された装着ユニット101にて実行される部品装着方法について、部品の回転の動作を中心に説明する。
装着ユニット110の動作によりボトムテープ301が送られ、部品が取出位置に搬送されるステップ及び基板保持装置204が動作して、部品装着を行う装着ユニット101の装着用吸着ノズル90の直下に基板10の部品装着位置を位置決めするステップは第1実施例におけるステップと同じである。
この後に、t3のタイミングで、ノズルシリンダ84が下降して取出用吸着ノズル81,装着用吸着ノズル82が下降する。部品取出装着部141は、通常時(待機時)図21に示すように、部品取出部81a及び部品装着部82の両ノズル85a,90の先端が搬送通路5の上方に位置している。このとき、バネ64により部品取出部81aが上向きに付勢されないようにバネ64は自然長となるように構成されている。
部品取出部81aは、上側保持部材83aが下降を開始すると、バネ64により取出本体部86aの下向きへの移動が阻害され、すぐには取出本体部86aの下降は開始されない。そして、この状態では、上側保持部材83aに設けられている突起61に係合するカム溝62による作用により、取出本体部86aは、図22Aに示す矢印196aの向きにその軸を中心として回転する。
上側保持部材83aの突起が、カム溝62の最下端まで移動すると、これ以上の上側保持部材83aの下降に伴って取出本体部86aは下降を開始する(t3)。取出用吸着ノズル85aの先端が、部品取出位置に送られた部品の上面に到達すると、図22Bに示すように、取出用吸着ノズルの吸引により、部品2が吸着保持される(t4)。
この後、図22Cに示すように、ノズルシリンダ84が上昇し、部品2をボトムテープ301から取り出すと共に、搬送通路5の部品収容空間5a内に当該部品2を移動させる(t5)。このとき、ノズルシリンダ84の上昇により上側保持部材83aが上昇を開始すると、取出本体部86aの上昇が開始され、部品2を搬送通路5内に移動させる。この状態では、バネ64の作用により、突起61はカム溝62の最下端に押圧された状態であり、取出用吸着ノズル85aの回転は行われない。
取出本体部86aの上昇によりバネ64が自然長に戻ると、さらなる上側保持部材83aの上昇に伴い突起61に係合しているカム溝62の作用により、図22Dに示すように取出用吸着ノズル85aが矢印196の向きに回転する。上述のように、搬送通路の部品収容空間5bの幅は、大きく設けられているため、図23に示すように部品2が搬送通路5の壁に干渉されることなく回転することができる。
以後、図15に示した部品位置決め用吸引装置(図示なし)による吸引用開口123を介した吸引により、S6にて、上述したように、部品2−aが搬送方向位置決め面121及び横方向位置決め面122に当接して装着準備位置に位置決めされるステップ以降は、第1実施例にかかる方法と共通する。
上記実施例にかかる部品装着装置によれば、テープに収容されている部品の向きを回転させて基板の装着することができる。よって、基板保持装置204のθ回転により基板自体の向きを変更させて、部品を装着する必要がないため、基板の部品装着位置への移動に要する時間を短くすることができる。また、図23に示すように、ボトムテープ301の部品収納部304に収納された部品の向きが、第1実施例の部品の向きに対し90度回転された状態で搬送されても通常の0度の向きでの実装に対応することができる。
以上説明したように、上記各実施例にかかる部品装着装置によれば、2つのノズルの間を搬送通路によって部品を受け渡しするように構成されているため、ノズルの横移動を行う必要がなく、また、テープに収容されている部品と部品取出部との位置あわせが正確でない場合であっても、基板への装着位置を正確にすることができる。また、部品を搬送する搬送通路を通ってテープが存在しない領域の上方にまで部品を搬送させるため、部品装着部は、上下方向の移動のみで部品を装着することができる。
さらに、部品の取り出しを行う部品取出部と部品の装着を行う部品装着部とが別に構成されているため、部品の取り出し及び装着を同時に行うことができ、1つの部品の装着に要する時間を短縮することができる。すなわち、1つの部品を取り出して搬送通路に移動させ、搬送通路を通って部品を位置決めして当該部品を部品装着部に受け渡した後は、部品取出部は、部品装着部による基板への部品の装着動作とは独立して、次の部品を取り出すための動作を解することができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。また、部品の装着に伴う部品装着装置の動作シーケンスは、種々の装着条件に応じて種々の変更や処理順序の入れ替えが可能である。
上記各実施例では、搬送通路内を部品が移動する場合に、位置決め面に開口した真空通路を通って空気を吸引することにより位置決めするように構成しているが、これに限られるものではなく、例えば、空気を吹き付けて部品の位置決めを行うようにしてもよい。具体的には、位置決め面に対向する位置から空気を吹き付けると共に位置決め面に吹き付けられた空気の逃がし孔を設けておけばよい。
例えば、第2実施例において取出用吸着ノズルを回転させるための機構は、上側保持部材に設けられた突起と取出用吸着ノズルに設けられたカム溝に限定されるものではなく、例えば、溝を前記上側保持部材に設けるようにしてもよい。また、モータなどの回転可能なアクチュエータにより回転を別駆動させてもよい。