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JP4532176B2 - パワーアシスト付き搬送装置の制御方法及びパワーアシスト付き搬送装置 - Google Patents
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JP4532176B2 - パワーアシスト付き搬送装置の制御方法及びパワーアシスト付き搬送装置 - Google Patents

パワーアシスト付き搬送装置の制御方法及びパワーアシスト付き搬送装置 Download PDF

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Description

本発明は、病弱者や荷物等の移動に使用される搬送装置に関し、特に、電動モータによって移動時のアシスト力を供給する搬送装置の制御技術に関する。
病院や介護施設、工場、倉庫等においては、電動のベッドやストレッチャー、給食運搬用台車、荷役用電動台車など、モータによりパワーアシストされる搬送装置が多数使用されている。このような搬送装置は、四隅にキャスターが配置された本体フレームに、電動モータによって駆動される駆動輪が取り付けられており、この駆動輪によって移動時のアシスト力が供給される。本体フレームにはさらに、電動モータや電源用のバッテリ、モータ制御用のコントローラなどが取り付けられる。本体フレーム上には、ベッドであればマットが載置され、台車であれば荷台が設けられる。
この種の搬送装置では、駆動輪は電動のアクチュエータによって昇降可能に設置されている。駆動輪によってアシスト力を得るには、床面と駆動輪との間に適切な摩擦力が必要であり、駆動輪を適度な押圧力で床面に接触させる必要がある。このため、本体フレームと搬送装置との間にはバネを用いた押圧機構が設けられており、このバネの反発力によって駆動輪は所定の荷重で床面に押接され、床面と駆動輪との間に摩擦力が発生する。
また、パワーアシスト付きの搬送装置には一般に操作用のハンドルが設けられているが、特開平11-262111号公報には、このハンドルに加わる力を検出してアシスト力を制御する構成が開示されている。そこでは、ハンドルの左右基部に操作力を検出するセンサが設けられており、搬送装置を動かす際にハンドルに加えられる力が両センサにて検出される。そして、検出された左右のハンドル操作力に基づき、装置の両側部に配置された左右の駆動輪の回転を調整し、搬送装置のアシスト力や走行方向を適宜制御している。
実開昭48-44793号公報 特開昭60-122561号公報 特開平7-257387号公報 特開平8-175381号公報 特開平11-262111号公報 特願2004-23883号
ところが、ハンドル操作力に基づいて駆動制御を行う搬送装置では、左右何れかのセンサが1つでも故障すると正確なハンドル操作力が把握できなくなるため、走行上のトラブルを未然に防止すべく、パワーアシストシステム全体が停止する。しかしながら、移動中にこのような事象が生じると、搬送装置が急に停止してしまい、操作者に大きな負荷がかかるという問題があった。特に、病院用の電動ベッドでは、ベッドそれ自体が400kg程度の重量があり、これをパワーアシストなしに看護師一人で移動させるのは相当に困難であった。
また、センサ故障により搬送装置が狭い通路やエレベータ内、高低差・段差のある通路などで急に停止してしまうと、搬送装置を容易に移動させることができず、装置が障害物となってしまうという問題もあった。狭い通路を搬送装置が占拠すると、その通路を利用する人々の通行の妨げとなり、利用者に非常な不快感を与えてしまうのみならず、病院の通路では、急患を移送するストレッチャーの通行を妨げるおそれがある。
本発明の目的は、ハンドル操作力を検出するセンサが故障した場合でも、パワーアシストを最低限確保し、搬送装置をそれが邪魔にならない場所まで移動し得るようにすることにある。
本発明のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法は、電動モータにて駆動される駆動輪の回転速度を検知する第1のセンサと、ハンドルに取り付けられ該ハンドルの操作力を検知する第2のセンサとを備え、前記第1及び第2のセンサの検出値に基づいて、前記駆動輪によって付与される走行補助力を制御するパワーアシスト付き搬送装置の制御方法であって、前記第1及び第2のセンサはそれぞれ左右一対に設けられており、一方側の前記センサが故障した場合、所定の装置停止条件が具備されるまで前記走行補助力の付与を継続することを特徴とする。
本発明にあっては、左右一対に設けられた第1のセンサや第2のセンサのうちの左右一方側が故障した場合も、その場で直ちに搬送装置が停止せず、予め設定された装置停止条件が具備されるまで走行補助力が確保される。このため、センサ故障時に、搬送装置を安全で邪魔にならない場所にとりあえず移動させることができ、搬送装置が狭い通路内等で頓挫してしまうのを防止し、搬送装置が通路上の障害物となるのを回避できる。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記センサの故障後における前記搬送装置の搬送終了を前記装置停止条件とし、故障後に搬送装置での搬送が終了するまで走行補助力の付与を継続するようにしても良い。また、前記センサの故障後における所定時間の経過を前記装置停止条件とし、故障後に所定時間が経過するまで走行補助力の付与を継続するようにしても良い。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、一方側の前記センサが故障した場合、故障した前記センサからの入力を他方側の正常な前記センサからの入力と同一と見なして前記走行補助力の付与を継続するようにしても良い。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記第1センサを、前記駆動輪にそれぞれ接続された左右の前記電動モータに設置しても良い。また、前記第2センサを、前記ハンドルの左右に設置しても良い。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記装置停止条件が具備されるまでの間、前記走行補助力を所定条件にて低減させるようにしても良い。例えば、走行補助力を段階的に減らしたり、ある時点で急激に低減させたりすることにより、操作力が変化し、操作者に故障発生を体感的に通知し、故障状態を認識させることができる。
前記パワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記装置停止条件が具備された後は、前記走行補助力の付与を制限するようにしても良い。例えば、装置停止条件具備後は、走行補助力の付与を禁止することにより、故障発生に伴い搬送装置を緊急避難させた後はパワーアシストが禁止されるため、故障状態で継続的な使用を回避できる。
本発明のパワーアシスト付き搬送装置は、左右一対に設けられ、電動モータにて駆動される駆動輪の回転速度を検知する第1のセンサと、左右一対に設けられ、ハンドルに取り付けられ該ハンドルの操作力を検知する第2のセンサと前記第1及び第2のセンサによって検出されたハンドル操作力に基づいて前記走行補助力を制御すると共に、左右一方側の前記センサが故障した場合、所定の装置停止条件が具備されるまで前記走行補助力の付与を継続させる制御手段とを有することを特徴とする。
本発明にあっては、左右一対に設けられた第1のセンサや第2のセンサのうちの左右一方側が故障した場合も、その場で直ちに搬送装置が停止せず、予め設定された装置停止条件が具備されるまで走行補助力が確保される。このため、センサ故障時に、搬送装置を安全で邪魔にならない場所にとりあえず移動させることが可能となる。このため、搬送装置が狭い通路内等で頓挫してしまうのを防止でき、搬送装置が通路上の障害物となるのを回避できる。
本発明のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法によれば、駆動輪の回転速度を検知する第1のセンサと、ハンドル操作力を検知する第2のセンサとを備え、これら第1及び第2のセンサの検出値に基づいて走行補助力を制御するパワーアシスト付き搬送装置にて、それぞれ左右一対に設けられた第1及び第2のセンサの一方側が故障した場合、所定の装置停止条件が具備されるまで走行補助力の付与を継続するようにしたので、左右一方側のセンサが故障した場合でも、その場で直ちに搬送装置が停止せず、予め設定された装置停止条件が具備されるまで走行補助力が確保される。このため、センサ故障時に、搬送装置を安全で邪魔にならない場所に移動させることができ、搬送装置が狭い通路内等で頓挫してしまうのを防止し、搬送装置が通路上の障害物となるのを回避することが可能となる。
また、本発明のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法では、装置停止条件が具備されるまでの間、走行補助力を所定条件にて低減させることにより、搬送装置の操作力を変化させ、操作者に故障発生を体感的に通知することができる。これにより、故障状態をより確実に操作者に認識させることが可能となる。
一方、本発明のパワーアシスト付き搬送装置によれば、電動モータにて駆動される駆動輪によって走行補助力が付与される搬送装置にて、駆動輪の回転速度を検知する左右一対の第1のセンサと、ハンドル操作力を検知する左右一対の第2のセンサとを備え、これら第1及び第2のセンサの検出値に基づいて走行補助力を制御すると共に、左右一方側のセンサが故障した場合、所定の装置停止条件が具備されるまで走行補助力の付与を継続させる制御手段を設けたので、左右一方側のセンサが故障した場合でも、その場で直ちに搬送装置が停止せず、予め設定された装置停止条件が具備されるまで走行補助力が確保される。このため、センサ故障時に、搬送装置を安全で邪魔にならない場所に移動させることができ、搬送装置が狭い通路内等で頓挫してしまうのを防止し、搬送装置が通路上の障害物となるのを回避することが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1である制御方法が適用される病院用電動ベッド(搬送装置)の一例を示す正面図、図2は図1の電動ベッドの概要を示す平面図である。本実施例の病院用電動ベッドは、駆動部1とベッド部2とから構成される。駆動部1にはモータや各種アクチュエータが収容され、ベッド部2にはマット3が載置される。ベッド部2は、駆動部1に取り付けられたアーム4によって支持されている。アーム4は駆動部1によって駆動され、アーム4の上下動によりベッド部2の高さや姿勢を変えられるようになっている。
ベッド部2の両側部には安全柵5が取り付けられている。ベッド部2の前端側(使用者の頭部側)には、ベッド移動用のハンドル6が取り付けられている。なお、ここでは前後とはベッドの長手方向を意味し、側部とは長手方向に直交する幅方向(左右方向)の両端を意味する。図3に示すように、ハンドル6は左右それぞれ1個ずつ設けられており(6L,6R)、ベッド部2の前端部に設けられたハンドル操作力センサ7(7L,7R;第2のセンサ、以下、センサ7と略記する)と接続されている。ハンドル6の間にはコントロールパネル8が配置されており、電源スイッチ8aや非常停止スイッチ8b、ベッド昇降スイッチ8c、LED表示パネル8dなどが設けられている。
センサ7は、ベッドの移動に際しハンドル6に加えられる操作荷重を検出する。ハンドル6はセンサ7内の図示しないトーションバーに接続されており、ハンドル6の操作力に応じてトーションバーにはねじり変位が生じる。センサ7では、このねじり変位の方向と量をポテンショメータを用いて計測し、この計測値に基づきハンドル6に付与された操作力の方向と大きさが算出される。センサ7は、左右のセンサ7L,7Rにて個別にハンドル操作力を検出し、その検出値に基づいてベッドの走行方向の制御も行われる。
例えば、ベッドを前進させるべく操作者がハンドル6を押すと、ハンドル6の押圧力によってトーションバーが一方向にねじられ、この際のねじれ方向からベッドの走行方向が検出される。また、強くハンドル6を押せばトーションバーのねじり角も大きくなるなど、ハンドル押圧力によってねじり角が変化するため、これに基づいてベッドを押す力の変化も検出できる。さらに、センサ7L,7Rの出力を比較し、左側のハンドル6Lを押す力が大きいことが検知された場合には、操作者はベッドを右方向に曲げようとしていると判断される。逆に、右側のハンドル6Rを押す力が大きい場合には、操作者はベッドを左方向に曲げようとしていると判断される。
図4は、駆動部1の構成を示す斜視図である。駆動部1は、鋼製のフレーム11に、駆動ユニット12や昇降アクチュエータ13等を配備した構成となっている。鋼製のフレーム11は、前後方向に延びるメインフレーム11aと、メインフレーム11a間を接続するように設けられ幅方向に延びる連結バー11bとから構成される。メインフレーム11aの両端部には下面側には、それぞれキャスター14が取り付けられている。フレーム11には、図1に示すように合成樹脂製のカバー15が取り付けられており、図4はこのカバー15を取り外した状態を示している。
駆動ユニット12は、モータベース16上に載置されている。駆動ユニット12内には、DCモータ17(17L,17R)及び減速機構18(18L,18R)が2組装備されている。駆動ユニット12の左右には2本の回転軸19が突設されており、モータ17の回転は減速機構18によって減速されて回転軸19に出力される。各回転軸19には駆動輪21(21L,21R)が固定されている。駆動輪21は、回転軸19に固定されたホイール22とゴムタイヤ23とから構成されている。
駆動ユニット12にはさらに車速センサ39(39L,39R;第1のセンサ、以下、センサ39と略記する)が設けられている。センサ39は、モータ17の回転軸に取り付けられた多極着磁マグネットと、このマグネットの近傍に配設され、磁極変化に伴ってパルス信号を出力する磁気検出素子とから構成されている。モータ17が回転すると、モータ回転速度に応じて磁気検出素子から回転パルス信号が出力される。モータ17の回転速度と駆動輪21の回転速度は相関関係があり、センサ39によってモータ回転速度を検出することにより、駆動輪21の回転速度、すなわち車速を検出できる。
モータベース16にはタワー24が立設されている。タワー24は昇降アクチュエータ13と接続されており、昇降アクチュエータ13の動作により駆動ユニット12が上下移動し、駆動輪21が床面(走行面)25に接触・離間するようになっている。図5は、駆動ユニット12と昇降アクチュエータ13の接続構造を示す説明図である。図5に示すように、タワー24の基部24aは、ピボット26にてアーム27に回動自在に支持されている。アーム27は連結バー11bに固定されており、モータベース16はピボット26を中心に上下方向(図5のX方向)に揺動可能な状態でフレーム11に支持されている。
タワー24の上部には長孔28が形成されている。長孔28には、プランジャ29に取り付けられたピン31が前後方向(図中左右方向)に移動可能に挿入されている。プランジャ29はタワー24の上部に前後方向に移動可能に取り付けられ、バネ32を介して昇降アクチュエータ13のプランジャ33と接続されている。昇降アクチュエータ13はDCモータ34によって駆動され、DCモータ34の回転に伴ってプランジャ33は図5のY方向に動作する。昇降アクチュエータ13の図中左端部は、連結バー11bに固定されたブラケット35に揺動可能に支持されている。
このようにモータベース16は、バネ32を介して昇降アクチュエータ13と接続される。昇降アクチュエータ13が作動しプランジャ33が延びると、バネ32,プランジャ29,ピン31を介してタワー24が押され、モータベース16はピボット26を中心に図5において右回りに回動する。これにより、駆動輪21は床面25側に移動し、所定の接地荷重にて床面25に押し付けられる。一方、プランジャ33が縮むと、モータベース16はピボット26を中心に左回りに回動する。これにより、駆動輪21は床面25から離脱・上昇し、床面25から離間した位置に格納される。
フレーム11にはさらに、電源用のバッテリ36や、モータ制御用のコントローラ(制御手段)37、ベッド姿勢制御用のアクチュエータ38などが設けられている。バッテリ36は、モータ17,34、コントローラ37、アクチュエータ38等に電源供給を行う。コントローラ37はコントロールパネル8と接続されており、操作者の入力指示に従って各モータやアクチュエータ等の駆動制御を行う。
図6は、コントローラ37の制御系の構成を示すブロック図である。コントローラ37には、CPU41を中核として、入力回路42,43、駆動出力回路44、電源回路45及び電源入力回路46が設けられている。入力回路42(42L,42R)はそれぞれセンサ7L,7Rに接続されており、左右のハンドル6の操作力を示すトルク信号が入力される。入力回路43(43L,43R)はそれぞれセンサ39L,39Rに接続されており、左右の駆動輪21の回転速度を示す車速信号が入力される。
駆動出力回路44(44L,44R)は左右のモータ17L,17Rに接続されている。モータ17L,17RはCPU41によってPWM制御されており、駆動出力回路44に対してはCPU41よりPWMduty指令値が出力される。駆動出力回路44は、これを受けてモータ17に対し指令値に応じたパルス電圧を供給する。電源回路45はバッテリ36と接続されており、CPU41に対してはバッテリ36から電源回路45及び電源入力回路46を介して電力が供給される。
このような病院用電動ベッドでは、センサ7,39の故障に対し、次のような制御を行う。図7は本発明の実施例1である制御方法の処理手順を示すフローチャートである。実施例1の制御方法では、ステップS1にてまず前回の処理時に故障が発生していたか否かが確認される。前回、センサ7やセンサ39に故障が発生していた場合にはステップS12に進み、フェール時の動作が行われる。
図8は、フェール時動作の処理手順を示すフローチャートである。図8に示すように、フェール時にはまず、ステップS21にてコントロールパネル8内のLED表示パネル8dを点滅表示させ、故障発生を操作者に通知する。次に、ステップS22に進み、駆動輪21を停止させてベッドを停止状態とし、ルーチンを抜ける。なお、LED表示パネル8dによる視覚的な故障通知のみならず、ブザー等による音響的な故障通知を併用することも可能である。また、LED表示パネル8dにセンサ7,39の何れの故障かを表示させても良い。
前回故障が発生していなかった場合には、ステップS1からステップS2に進み正常時の動作を行う。すなわち、センサ7によって検出されたハンドル操作力やセンサ39にて検出された車速に基づき、駆動輪21L,21Rの駆動制御を行う。この制御を行いつつ、ステップS3に進み、センサ7,39に故障が発生していないかどうかを確認する。故障が発生していない場合にはステップS2に戻り、通常動作を継続する。
一方、ステップS3にて故障発生が確認された場合には、ステップS4に進み、コントローラ37内に配設された図示しない外部記憶装置(メモリ)に故障発生を記憶させる。その後、ステップS5に進み、故障警告のため、コントロールパネル8内のLED表示パネル8dにエラー表示を行う。
エラー表示の後、ステップS6に進み、発生した故障が動作を継続しても差し支えない故障モードであるかどうかが確認される。例えば、左右のセンサ7L,7Rやセンサ39L,39Rが共に故障した場合などは、その後の動作は継続すべきではなく、かかる故障の際はステップS13に進み、図8に示したフェール時動作を行う。これに対し一方側のセンサ7L,39Lのみの故障など、動作を継続し得る故障モードの場合には、ステップS6からステップS7に進み、故障した側のセンサ7L,39Lの状態を、正常な側のセンサ7R,39Rと同様に見なす処理が行われる。
ここで、故障側のセンサ7,39からは、現在、信号が出力されないか、異常な信号が出力されており、そこからの出力信号をそのまま使用することはできない。従来、かかる状態の場合、正常な搬送動作は不可能としてシステム全体を停止させており、これにより前述のような弊害が生じていた。これに対し、本発明による制御方法では、正常なセンサ7,39が残存していることに着目し、故障側のセンサ7,39に正常側センサと同様の入力が入っていると見なし、最低限の直進動作を確保することにより急場を凌ぎ得る制御を行う。
そこで、当該制御では、例えば、センサ7Lが故障した場合は、ステップS7にて両センサ7L,7Rを同状態と見なした後、ステップS8にて正常側のセンサ7Rの入力に基づき現在のハンドル操作力を演算する。操作力を求めた後、ステップS9に進み、操作者に故障を認識させるべく、演算結果に対応するアシスト力よりも一定割合だけ小さなアシスト力となるようにモータ17の出力を低下させる。このとき、操作者はベッドが重くなったように感じ、故障状態を体感する。
また、例えば、センサ39Lが故障した場合は、ステップS7にて両センサ39L,39Rを同状態と見なした後、ステップS8にて正常側のセンサ39Rの入力に基づき現在の車速を演算する。車速を求めた後、ステップS9に進み、操作者に故障を認識させるべく、演算結果に対応するアシスト力よりも一定割合だけ小さなアシスト力となるようにモータ17の出力を低下させる。
ステップS9にてアシスト力を低下させた後、ステップS10に進み、搬送処理が終了したか否かが検出される。搬送終了は、電源スイッチ8aのON/OFFによって判断され、電源スイッチ8aがON状態にあり搬送が終了していない場合にはステップS6に戻り、故障モードの確認を行い(S6)、センサ入力を同一視した後(S7)、操作力や車速を演算し(S8)、アシスト力を低下させる(S9)。このとき、ステップS8では、先のアシスト力よりもさらに一定割合でアシスト力が低下する。これにより、アシスト力は故障発生と共に徐々に低下し、より大きな操作力が必要となり、操作者は故障をより明確に体感することになる。
アシスト力の低下により故障を認識した操作者は、ベッドが現在置かれた環境を勘案し、ベッドが周囲の邪魔にならない場合にはその場にて適宜停止させ、故障原因の究明や修理等を行う。一方、ベッドが狭い通路にある場合などでは、ともかくベッドを邪魔にならない場所まで移動させるべく、故障状態を認識しつつベッドを広い場所などに移動させる。当該制御では、後者の処置が可能なようにステップS6〜S9が設定されており、これにより、ベッドは安全で邪魔にならない場所まで移動される。
ベッドを適切な場所まで移動し停止させると、ステップS10にて搬送終了が判断され、電源スイッチ8aがOFFされるとステップS11に進み、電動による搬送が禁止される。ステップS6〜S9の処理はいわば緊急避難的な処置であり、その間は故障を抱えたままの動作となる。従って、かかる状態は最小限に留めるべきであり、必要最小限の動作の後は故障が修復されない限りパワーアシスト動作を停止することが求められる。そこで、ベッドを適宜移動させた後は、搬送終了を装置停止条件としてステップS11にて電動搬送動作を禁止し、ルーチンを抜ける。
従って、故障が発生したベッドは、電源スイッチ8aをOFFし搬送を終了した後は、電源スイッチ8aを再投入しても、モータ17によるパワーアシストは行われない。すなわち、電源スイッチ8aを再投入すると、ステップS4にて外部記憶装置に記憶された故障履歴により、ステップS1からステップS12に進み、LEDの点滅と共にベッド停止処理が行われる。つまり、故障発生後は、最低限の動作の後は手動での移動しか行えなくなる。
このように、本発明の制御方法では、入力系のセンサ7やセンサ39の一方が故障した場合であっても、直ちにベッドが停止せず、必要最小限の移動操作が確保される。このため、センサ7,39に故障が発生しても、ベッドが通路上の障害物となるなどの装置停止に伴う弊害を抑えることができる。また、センサ7,39が故障すると、LEDが点滅したり、操作力の増大したりするため、操作者に装置の故障が的確に伝達される。さらに、故障時の動作は極めて限定された形であり、しかも、故障後の2度目の電動搬送は禁止されるため、故障状態で継続的な使用も回避できる。
次に、本発明の実施例2である制御方法について説明する。図9は本発明の実施例2である制御方法の処理手順を示すフローチャートである。以下の実施例の制御もまた図1に示したベッドにて実行される。なお、以下の実施例では、実施例1と同様の部材、部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。
実施例2の制御方法では、故障後における動作が時間的に限定される。図9の制御においてもまずステップS31にて前回の処理時に故障が発生したいたか否かが確認される。前回、故障が発生した場合にはステップS44に進み、図8の処理と同様のフェール時動作が行われる。前回故障が発生していなかった場合には、ステップS31からステップS32に進み正常時の動作を行うと共に、ステップS33に進み、センサ7,39に故障が発生していないかどうかを確認する。故障が発生していない場合にはステップS32に戻り、通常動作を継続する。
ステップS33にて故障発生が確認された場合には、ステップS4にて外部記憶装置に故障発生を記憶させ、ステップS5にてLED表示パネル8dにエラー表示を行う。その後、ステップS36にてタイマをセットする。タイマセット後、ステップS37に進み、発生した故障が動作を継続しても差し支えない故障モードであるかどうかを確認する。動作継続が不可能な故障の場合はステップS45に進み、図8に示したフェール時動作を行う。
動作継続可能な故障モードの場合には、ステップS37からステップS38に進み、故障側のセンサ7,39に正常側と同様の入力が入っていると見なし、ステップS39にてその入力を元に現在のハンドル操作力や車速を演算する。操作力を求めた後、ステップS40に進み、アシスト力を低下させるべくモータ17の出力を一定割合だけ低下させる。
ステップS40にてアシスト力を低下させた後、ステップS41に進み、S36にてセットしたタイマをカウントダウンさせる。タイマにはS36にて所定の制限時間(例えば、5分間)がセットされており、アシスト力低下処理と共に制限時間が開始される。タイマカウントダウン開始後、ステップS42にてタイマ値が確認され、それが0になっていない場合にはステップS37に戻る。そして、実施例1のS6〜S9と同様に、S37〜S40の処理により、アシスト力が一定割合で低下し、操作者に故障を体感させる。
ステップS42にてタイマ値が0になると、制限時間経過と判断され、ステップS43に進み電動による搬送が禁止される。すなわち、制限時間経過を装置停止条件としてステップS43にて電動搬送動作を禁止し、ルーチンを抜ける。この制限時間の間、操作者はベッドが現在置かれた環境を勘案し、この制限時間内にベッドを邪魔にならない場所まで移動させる。なお、制限時間の残り時間をLED表示パネル8dに表示することもできる。
実施例2の制御では、制限時間であれば、電源スイッチ8aをOFFしても、その後に電源スイッチ8aを再投入すれば限定された形ではあるが再びパワーアシスト動作が行われる。この点、実施例1では電源スイッチ8aをOFFすると再びパワーアシスト動作は行われない。逆に、実施例1では、電源スイッチ8aをOFFしない限り限定された形ではあるがパワーアシスト動作が行われるが、実施例2では、制限時間が過ぎれば状況如何に関わらずパワーアシスト動作は停止される。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、本発明の搬送装置を病院用ベッドに適用した例を示したが、その適用対象はベッドには限定されず、ストレッチャーや給食運搬用台車、車椅子、荷役用電動台車等、パワーアシストを行う搬送装置一般に広く適用可能である。また、前述の実施例では、1個のモータベース16上に駆動ユニット12を配し、単一の昇降アクチュエータ13によって駆動輪21の昇降動作を行う構成を示したが、各駆動輪21ごとに個別の駆動ユニット12を使用し、それらを別個のモータベース16上に載置し2個の昇降アクチュエータ13によって個別に作動させるようにしても良い。
さらに、前述の両実施例の制御形態を組み合わせて行うことも可能である。例えば、実施例2の制御の後、実施例1の制御を行い、故障後のパワーアシスト動作に制限時間を設け、制限時間が経過した後は、搬送が終了したところでその後の電動搬送を禁止するようにしても良い。なお、前述の制限時間の例(5分間)はあくまでも一例であり、制限時間は任意に設定可能である。但し、短すぎても長すぎても弊害があるため、3〜10分間程度が好ましい。
加えて、前述の実施例では、故障側センサに正常側センサと同様の入力が入っていると見なし、その入力を元に現在のハンドル操作力を演算する制御形態としたが、故障側のセンサを所定の一定値に固定するようにしても良い。すなわち、S10やS42にて搬送終了や制限時間経過が確認されるまでは、故障側のセンサ7,39の出力を一定と見なす処理を行っても良い。センサ7の故障の場合、かかる制御形態を採ると、操作者は正常側のハンドル操作によりベッド移動速度を調整することになるが、操作者の手加減により左右の駆動輪21の駆動力に差を設けることができるので、直進のみならず進行方向を曲げたり、ベッドを旋回させたりすることもできる。
また、前述の実施例では、左右別個のハンドル6にそれぞれセンサ7L,7Rを設ける構成を示したが、特開平11-262111号公報の搬送車両のように、逆U字形に形成した1つのハンドルの左右基部にそれぞれセンサ手段を設ける構成であっても良い。なお、センサ手段の個数は左右各1個には限定されない。さらに、前述の実施例では、モータ回転パルスを用いてベッドの速度検出を行っているが、駆動輪21やキャスター14に回転センサを配しその出力信号を用いて駆動輪21の回転速度を確認することにより、ベッドの速度検出を行っても良い。なお、ハンドルの形態はT字形のものなど、種々の構成のものが使用可能である。
加えて、前述の実施例では、入力系のセンサ7,39に故障が発生した場合に、センサ入力を同一化する処理を行っているが、左右一対に設けられている出力系の回路、例えば駆動出力回路44において一方側が故障した場合に、モータ17の制御dutyを正常側に合わせるような処理も可能である。
本発明の実施例1である制御方法が適用される病院用電動ベッドの一例を示す正面図である。 図1の電動ベッドの概要を示す平面図である。 図1の電動ベッドに取り付けられたハンドルの構成を示す説明図である。 図1の電動ベッドの駆動部の構成を示す斜視図である。 駆動部における駆動ユニットと昇降アクチュエータの接続構造を示す説明図である。 コントローラの制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1であるパワーアシスト付き搬送装置の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 図7のステップS12におけるフェール時動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例2であるパワーアシスト付き搬送装置の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 駆動部
2 ベッド部
3 マット
4 アーム
5 安全柵
6,6L,6R ハンドル
7 ハンドル操作力センサ(第2のセンサ)
8 コントロールパネル
8a 電源スイッチ
8b 非常停止スイッチ
8c ベッド昇降スイッチ
8d LED表示パネル
11 フレーム
11a メインフレーム
11b 連結バー
12 駆動ユニット
13 昇降アクチュエータ
14 キャスター
15 カバー
16 モータベース
17,17L,17R DCモータ
18,18L,18R 減速機構
19 回転軸
21,21L,21R 駆動輪
22 ホイール
23 ゴムタイヤ
24 タワー
24a 基部
25 床面(走行面)
26 ピボット
27 アーム
28 長孔
29 プランジャ
31 ピン
32 バネ
33 プランジャ
34 DCモータ
35 ブラケット
36 バッテリ
37 コントローラ
38 アクチュエータ
39,39L,39R 車速センサ(第1のセンサ)
41 CPU
42,42L,42R 入力回路
43,43L,43R 入力回路
44,44L,44R 駆動出力回路
45 電源回路
46 電源入力回路

Claims (9)

  1. 電動モータにて駆動される駆動輪の回転速度を検知する第1のセンサと、ハンドルに取り付けられ該ハンドルの操作力を検知する第2のセンサとを備え、前記第1及び第2のセンサの検出値に基づいて、前記駆動輪によって付与される走行補助力を制御するパワーアシスト付き搬送装置の制御方法であって、
    前記第1及び第2のセンサはそれぞれ左右一対に設けられており、一方側の前記センサが故障した場合、所定の装置停止条件が具備されるまで前記走行補助力の付与を継続することを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  2. 請求項1記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記センサの故障後における前記搬送装置の搬送終了を前記装置停止条件とすることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  3. 請求項1記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記センサの故障後における所定時間の経過を前記装置停止条件とすることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、一方側の前記センサが故障した場合、故障した前記センサからの入力を他方側の正常な前記センサからの入力と同一と見なして前記走行補助力の付与を継続することを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記第1センサは、前記駆動輪にそれぞれ接続された左右の前記電動モータに設置されることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記第2センサは、前記ハンドルの左右に設置されることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記装置停止条件が具備されるまでの間、前記走行補助力を所定条件にて低減させることを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のパワーアシスト付き搬送装置の制御方法において、前記装置停止条件が具備された後は、前記走行補助力の付与を制限することを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置の制御方法。
  9. 左右一対に設けられ、電動モータにて駆動される駆動輪の回転速度を検知する第1のセンサと、
    左右一対に設けられ、ハンドルに取り付けられ該ハンドルの操作力を検知する第2のセンサと
    前記第1及び第2のセンサによって検出されたハンドル操作力に基づいて前記走行補助力を制御すると共に、左右一方側の前記センサが故障した場合、所定の装置停止条件が具備されるまで前記走行補助力の付与を継続させる制御手段とを有することを特徴とするパワーアシスト付き搬送装置。
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