JP4532766B2 - 健康食品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、麦若葉末を含有する健康食品に関する。より詳細には、麦若葉末、植物種子の胚芽および植物種子の種皮を含有する、高脂血症の改善に優れた健康食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の食生活の変化に伴い、高脂血症、糖尿病などのいわゆる生活習慣病が増加している。中でも、高脂血症は、血中の脂質濃度が高い状態で維持され、進行すると動脈硬化、高血圧、脳卒中などへ発展するために注意が必要である。血中の脂質としては、主にコレステロールと中性脂肪の2種類の脂質が存在する。コレステロールには、LDL(低密度リポタンパク質)とHDL(高密度リポタンパク質)とがあるが、このうちLDLは、上記生活習慣病の原因となるので悪玉コレステロールとも呼ばれ、他方HDLは、動脈硬化などの原因となり得る遊離コレステロールを除去する作用があることから善玉コレステロールと呼ばれている。
【0003】
このような高脂血症の症状を改善するために、種々の食品が提供されている。例えば、特開2000-232864号公報には、麦若葉末と水溶性食物繊維とオリゴ糖と乳酸菌とを含有する加工食品が血清コレステロール濃度を低下することが記載されている。
【0004】
他方、総コレステロール濃度を低下させなくとも、HDLの比率を上げることにより、高脂血症が改善されることも、最近、解明されており、高脂血症改善の指標となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、新たな機能を有する、高脂血症改善のための食品が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、新たな機能を有する高脂血症改善のための食品を提供することを目的としてなされたものであり、本発明の健康食品により、HDL/総コレステロールの比率を上昇させるような食品が提供される。
【0007】
すなわち、本発明は、麦若葉末、植物種子の胚芽および植物種子の種皮を含有する、高脂血症の改善に優れた健康食品に関する。
【0008】
好ましい実施態様において、前記植物種子が麦類の種子である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、麦類の収穫時期が異なるそれぞれの成分を組み合せることにより、新たな機能を有する、高脂血症改善のための食品を提供することに成功した。
【0010】
通常、麦は、麦粉として利用される。麦の種子から製粉する過程で胚芽やふすまができる。これらは、いずれも食品素材として用いられてきたが、収穫期が異なる麦若葉と麦の胚芽、および麦のふすまとを組み合わせた健康食品はこれまでになかった。
【0011】
麦若葉は、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維などに富み、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コレステロールの吸収抑制、食後血糖値の急上昇防止、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の活性化などの効果を有する健康食品の素材として注目を浴びている。
【0012】
この麦若葉は、麦若葉を乾燥粉末化した麦若葉末あるいは麦若葉の搾汁を乾燥粉末化した麦若葉搾汁粉末の形態で用いられている場合が多い。麦若葉末と搾汁粉末とを比較した場合、麦若葉の含有する成分を有効に活用できるという観点からは、食物繊維、ミネラル類などをより多く保持している麦若葉末の方が、健康食品の素材としてより有用である。
【0013】
本発明に用いられる麦若葉末とは、大麦、小麦、ライ麦、燕麦などの麦類の若葉を粉末にしたものをいう。麦若葉末には、例えば、分けつ開始期から出穂開始期(背丈が20〜40cm程度)に収穫した麦若葉を水等で洗浄し、適切な長さ(例えば、10cm)に切断した後、必要に応じて、素材の変質(緑色の褪色や風味の変化)を防ぐために、ブランチング(熱水)処理、マイクロウェーブ処理などを施し、そして水分含量が5%以下となるように、乾燥し、粉末化して得られる。栄養分保持の観点からは、ブランチングは短時間であることが好ましい。また、乾燥は、凍結乾燥、あるいは70℃以下の低温加熱乾燥(例えば、温風乾燥)であることが好ましい。得られる麦若葉末は、麦若葉をそのまま乾燥粉末化しているために、麦若葉の有効成分を全て含む。
【0014】
本発明に用いる植物種子の胚芽としては、麦類、米、大豆、小豆、とうもろこしなどの穀類の種子胚芽が挙げられる。胚芽には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンEに富み5大栄養素のバランスに優れた食べ物として知られている。なかでも、麦類の胚芽には、疲労回復、脚気、貧血などの症状を改善することが知られているため、本発明の健康食品に好ましく用いられる。
【0015】
本発明に用いる植物種子の種皮とは、植物種子の外皮部分をいい、これには、例えば、小麦ふすま、大麦ふすま、ライ麦ふすま、えん麦ふすまなどのふすま、小麦ぬか、大麦ぬか、米ぬかなどのぬか、とうもろこし外皮、大豆外皮、サイリウム種皮などが含まれる。これらは、不溶性食物繊維とミネラルに富み、特に鉄分が多いため、整腸効果のほか、貧血に効果があると言われている。なかでも、麦類のふすまは、整腸作用にも優れているため、本発明の健康食品に好ましく用いられる。
【0016】
麦若葉末は、好ましくは、10重量%〜90重量%、より好ましくは、30重量%〜70重量%、さらに好ましくは、30重量%〜50重量%配合される。
【0017】
植物種子の胚芽は、好ましくは、3重量%〜50重量%、より好ましくは、5重量%〜40重量%配合される。
【0018】
植物種子の種皮は、好ましくは、1重量%〜50重量%、より好ましくは、3重量%〜40重量%配合される。
【0019】
本発明の効果を得るには、上記胚芽と種皮の比は、2:1〜1:20であることが好ましい。
【0020】
本発明の健康食品では、上記麦若葉末、植物種子の胚芽、植物種子の種皮から主に構成されるが、これらのほかに、さらに胚芽油、麦アルブミンなどを含んでもよく、血中コレステロール低下効果を有することが知られている他の食品素材を含んでもよい。
【0021】
胚芽油は上記胚芽から抽出して得られる油であり、ビタミンEを豊富に含む。
【0022】
小麦アルブミンは、小麦に含まれるタンパク質の1種で、唾液や膵液に含まれているアミラーゼの働きを抑え、食後血糖値の上昇を抑えることが知られている。
【0023】
血中コレステロールを低下させる他の食品素材としては、特に大豆サポニン、大豆イソフラボン、大豆タンパク質などの大豆由来の素材、桑の葉のエキスもしくは桑の葉をそのまま乾燥粉末化した桑の葉末が挙げられる。
【0024】
なかでも、大豆イソフラボンは、エストロゲン様の作用を示すことが知られており、更年期障害や骨粗鬆症を軽減する効果を有するため、本発明の健康食品に好ましく用いられる。
【0025】
また、桑の葉は、血圧降下、血糖値上昇抑制効果、ガン予防効果も有するため、本発明の健康食品に好ましく用いられる。
【0026】
本発明の健康食品には、その他にも、高血圧、肝臓病、腎臓病、糖尿病、胃腸病、アレルギー、骨粗鬆症、便秘、疲労、肌の老化、貧血、精力減退、脳血管疾患、心血管疾患などを予防したり、それらの症状をやわらげることが知られている当業者に公知の食品素材を添加することができる。
【0027】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明がこの実施例により制限されないことはいうまでもない。
【0028】
(麦若葉末の調製)
背丈が約30〜40cmで刈り取った大麦若葉を水洗いし、付着した泥などを除去した。この麦若葉を、約10cm程度に切断し、その10kgを水100リットルに投入、浸漬し、90〜100℃にて3分間加熱(ブランチング処理)した。
【0029】
ブランチング処理した麦若葉を、直ちに4℃の冷水にて1分間浸漬し、冷却した。続いて、冷却した麦若葉を30秒間遠心分離して脱水した。脱水した麦若葉を、水分量が5%以下となるように乾燥機中、60℃にて10時間温風乾燥した後、粉砕機によって、200メッシュを90%が通過する程度に粉砕し、ブランチング処理した麦若葉末を得た。
【0030】
植物種子の胚芽としては、小麦の胚芽を用い、植物種子の種皮としては、小麦ふすまを用いた。
【0031】
上記3種の食品素材を表1に記載の配合比にて混合し、食品1〜3を得た。
【0032】
【表1】
【0033】
得られた食品1〜3を終濃度が10%となるように高コレステロール食に添加した餌を3週齢のウィスター系ラットに8週間、自由摂取させた後、血中の総コレステロールの濃度とHDL濃度を測定し、HDL/総コレステロールを求めた。なお、高コレステロール食は、基本飼料(MF粉末、株式会社ケービーティーオリエンタル)に2%コレステロール、5%牛脂、0.5%コール酸を添加したものである。結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
表2の結果は、本発明の麦若葉末のみを含む食品(食品1)、または小麦ふすまと胚芽のみを含有し、麦若葉末を含有しない食品(食品2)は、HDL/総コレステロール比が、対照群と較べてわずかに改善されたにすぎなかった。これに対して、麦若葉末、小麦胚芽および小麦ふすまの全てを組み合わせた食品(食品3)は、HDL/総コレステロール比が、対照群と較べて大きく改善された。食品3を投与した群の血中の総コレステロール濃度は、対照群と比較して低下していた。このことは、食品3は、血中の総コレステロール濃度の上昇を防ぐと同時に善玉コレステロールとして知られるHDLの比率を高くする作用があることを示す。
【0036】
【発明の効果】
本発明の、麦若葉末、植物種子の胚芽および植物種子の種皮を含有する健康食品は、血中の総コレステロール濃度の上昇を防ぐと同時に善玉コレステロールとして知られるHDLの比率を高くする作用を有する。
Claims (1)
- 麦若葉末、植物種子の胚芽および植物種子の種皮を含有する、高脂血症の改善に優れた健康食品であって、該麦若葉末、該胚芽および該種皮の重量比が50:25:25であり、該胚芽が小麦胚芽であり、該種皮が小麦ふすまである、食品。
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