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JP4533169B2 - 干渉露光装置 - Google Patents
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JP4533169B2 - 干渉露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回折格子(ホログラム)を作製するための光モニター制御部を備えた干渉露光装置に関し、さらには、原版回折格子(マスターホログラム)を用いて回折格子(ホログラム)を複製するための光モニター制御部を備えた干渉露光装置に関する。
従来、回折格子(ホログラム)を作製する方法の一つに二光束干渉露光法がある。この二光束干渉露光法は、同一光源(例えばレーザ光源)からの光束を分離して2つの光束とし、これら2つの光束を干渉させて干渉縞を発生させ、感光材からなる記録材料に干渉縞を露光して記録した後、現像することにより回折格子(ホログラム)を得る方法である(例えば特許文献1参照)。
二光束干渉露光法を用いて回折格子(ホログラム)を作製する場合に用いられる構成の一例としては、図10に示すような露光光学系を備えた構成がある(例えば特許文献2)。
図10に示す構成においては、露光用レーザ光源101とスペイシャルフィルタ102,103と、コリメートレンズ104と、ハーフミラー105と、ミラー106a,106bと、記録材料107と、モニター用光源108と、受光器109とを備えている。また、スペイシャルフィルタは対物レンズ102とアパーチャ103で構成され、レーザ出射光のノイズ(高次の横モード)をカットするために用いられる。
図10に示す構成においては、光源からのレーザ光はコリメートレンズ104によって平行光束化され、ハーフミラー105で二光束に分離される。この二光束をミラー106a,106bを用いて再び重ね合わせると、レーザ波長と二光束のなす角によって決まる干渉縞が発生する。この干渉縞に記録材料107を配置させると、干渉縞の光強度の強弱によって記録材料に凹凸や位相差を記録することができる。
記録材料はフォトレジストやフォトポリマーなどの感光材が用いられる。図10に示した構成において記録(露光)波長は514.5nm、モニター光は632.8nmが使用されている。
ところで、二光束干渉露光中にどの程度回折格子が作製されているかをモニターする要求もある。このとき、露光波長と同じ波長でモニターするとこのモニター光によって記録材料が露光されてしまい、所望の回折格子を作製することができない。また、露光波長と異なっても記録材料の吸収を無視できない波長でモニターする場合は、モニター光による露光のため効率の低い回折格子しか作製できないことがある。
モニターしながら露光する方法としては再生波長と同じモニター光を用い、再生波長では記録しない(吸収しない)が露光波長で記録できる(吸収する)記録材料にする方法が考えられる。
例えば図10において、露光用レーザ101を青色レーザ(アルゴンレーザ)とし、モニター用の光源108は赤色のヘリウムネオンレーザとする。そして、記録材料107に青色の光で記録でき、青色より長波長の赤色で記録できない材料を選ぶことによってモニター光によって回折格子作製に悪影響しないようにできる。
また、二光束干渉露光法を用いて特定の偏光のみ回折する回折格子(ホログラム)を作製する場合に、モニター光の影響を受けないようにする構成としては、例えば非特許文献1に記載のモニター付き露光光学系を備えた構成がある。
この非特許文献1に記載のホログラフィックPDLC素子は、P偏光のみを回折する回折格子(ホログラム)を有する素子である。この素子を作製する際のモニター用光源は露光用光源と異なる発振波長であり、かつ、モニター光源の波長では記録材料は感度が無いためモニター光源で記録材料は露光されない。従って、露光波長とモニター波長が異なっていても問題が無ければ、非常に有効なモニター付き露光光学系である。
特開平10−39125号公報 特開2002−60429号公報 "Property of Polarization Dependent Holographic Polymer Dispersed Liquid Crystal Device and its Application for Information Display", Ogiwara et al. IDW’02 Digest P.161のFig.1
図10に示すような構成の干渉露光装置において、露光波長とモニター波長を同波長帯域とすると、モニター光によって記録材料が露光されるためモニター光を短パルス光にしたり、低パワー密度に減衰させてから記録材料に照射する必要があった。このために、モニターの感度(モニターレベル)が低下し適切な露光量で露光を終了させることが困難であった。
そこで本発明者らは、露光ビームによる回折格子からの回折光のうち、0次と+1次以外の次数のわずかに発生する回折光をモニター光として用いることを創案した。
しかし、非特許文献1に記載のホログラムのように、P偏光で回折しS偏光は回折しない素子では、干渉露光系の露光ビームにS偏光を用いるために回折光をモニターすることができない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を二光束干渉露光で作製する場合にも、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)をモニター露光する場合に、モニター光による記録材料のべた露光を低減させることができる構成の干渉露光装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、光源1台のみを使い、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を二光束干渉露光で作製する場合にも、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、光源1台のみを使い、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)をモニター露光する場合に、モニター光による記録材料のべた露光を低減させることができる構成の干渉露光装置を提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、原版回折格子(マスターホログラム)を用いて、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を複製する場合にも、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を提供することを目的とする。
さらにまた、本発明は、光源1台のみを使い、原版回折格子(マスターホログラム)を用いて、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を複製する場合にも、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第の手段は、可干渉性を有する光源からの出射光を複数の光束に分岐し、一方の偏光でのみ回折する記録材料に対して前記複数の光束を所定の方位、所定の入射角で照射することによって干渉縞を発生させ、該干渉縞で前記記録材料を露光することにより所望の回折格子を作製する干渉露光装置において、前記複数の光束数はM個(M≧の自然数)であり、(M−1)個の光束は各々所定の方位と所定の入射角度で合波して記録材料を露光し、かつ、残りの1つの光束は偏光面を90度回転させ、前記記録材料に照射して回折光強度をモニターし、所定の光強度が得られたとき、または、所定の光強度を超えた時に前記光源からの光を遮断させる光モニター制御部を備えたことを特徴とするものである(請求項)。
本発明の第2の手段は、第1の手段の干渉露光装置において、回折格子によって前記光源からの出射光を複数の光束に分岐し、0次光の偏光面を90度回転させることを特徴とするものである(請求項2)。
また、本発明の第の手段は、第1または第2の手段の干渉露光装置において、前記残りの1つの光束の光を前記記録材料に短パルス光で照射する、もしくは、前記(M−1)個の光束のパワー密度に比べて小さいパワー密度で照射することを特徴とするものである(請求項)。
本発明の第の手段は、可干渉性を有する光源からの光を第1の回折格子に入射し、前記第1の回折格子からの透過回折1次光と0次光によって発生する干渉縞で一方の偏光でのみ回折する記録材料を露光することにより所望の回折格子を作製する干渉露光装置において、前記光源からの光束を2つの光束に分岐し、一方の光束は前記第1の回折格子に照射し、他方の光束は偏光振動面を90度回転させてから前記記録材料に照射して回折光強度をモニターし、所定の光強度が得られたとき、または、所定の光強度を超えた時に前記光源からの光を遮断させる光モニター制御部を備えたことを特徴とするものである(請求項)。
本発明の第5の手段は、第1乃至第4のいずれか一つの手段の干渉露光装置において、前記一方の偏光でのみ回折する記録材料としてホログラフィックポリマー分散型液晶を用いることを特徴とするものである(請求項5)。
本発明の第の手段は、第1乃至第のいずれか一つの手段の干渉露光装置において、前記記録材料のダミー領域を含む回折格子領域を露光し、かつ、前記モニター用の光束は前記ダミー領域のみを照射することを特徴とするものである(請求項)。
第1、第2の手段の干渉露光装置では、可干渉性を有する光源からの出射光をM個(M≧の自然数)の光束に分岐し、(M−1)個の光束は各々所定の方位と所定の入射角度で合波して記録材料を露光し、かつ、残りの1つの光束は偏光面を90度回転させ、前記記録材料に照射して回折光強度をモニターし、所定の光強度が得られたとき、または、所定の光強度を超えた時に前記光源からの光を遮断させる光モニター制御部を備えたことにより、例えばP偏光でのみ回折する回折格子を露光する時に、干渉露光系の露光ビームにS偏光を用いた場合にも、モニター光にはP偏光を用いるため、モニター露光を可能にすることができ、また、モニター光と露光ビームとによる干渉縞が発生せず、回折格子への悪影響を低減することができ、さらには、1台の光源のみでモニター付き露光装置を実現することができる。
の手段の干渉露光装置では、第1または第2の手段の構成に加え、前記残りの1つの光束の光を前記記録材料に短パルス光で照射する、もしくは、前記(M−1)個の光束のパワー密度に比べて小さいパワー密度で照射することにより、例えばP偏光でのみ回折する回折格子を露光する時に、干渉露光系の露光ビームにS偏光を用いた場合にも、モニター光にはP偏光を用いるため、モニター露光を可能にすることができ、また、モニター光と露光ビームとによる干渉縞が発生せず、さらに、短パルス光、または低パワー密度の光でモニターするため、モニター光による記録材料のべた露光を最小限に抑えることができ、さらには、1台の光源のみでモニター付き露光装置を実現することができる。
の手段の干渉露光装置では、可干渉性を有する光源からの光を第1の回折格子に入射し、前記第1の回折格子からの透過回折1次光と0次光によって発生する干渉縞で一方の偏光でのみ回折する記録材料を露光することにより所望の回折格子を作製する際に、前記光源からの光束を2つの光束に分岐し、一方の光束は前記第1の回折格子に照射し、他方の光束は偏光振動面を90度回転させてから前記記録材料に照射して回折光強度をモニターし、所定の光強度が得られたとき、または、所定の光強度を超えた時に前記光源からの光を遮断させる光モニター制御部を備えたことにより、例えばP偏光でのみ回折する回折格子を複製露光する時に、干渉露光系の露光ビームにS偏光を用いた場合にも、モニター光にはP偏光を用いるため、モニター露光を可能にすることができ、また、モニター光と露光ビームとによる干渉縞が発生せず、回折格子への悪影響を低減することができ、さらには、1台の光源のみでモニター付き複製露光装置を実現することができる。
の手段の干渉露光装置では、第1乃至第のいずれか一つの手段の構成に加え、作製する回折格子にダミー領域を設けて、このダミー領域にモニター光を照射するため、回折格子として利用する領域はモニター光によるべた露光の影響を受けないようにすることができ、モニター光による悪影響を防止したモニター付き露光装置を構築することができる。
以下、本発明の構成、動作および作用を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
図1は本発明の第1の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。図1において、第1のレーザ光源11aからの出射ビームはスペイシャルフィルタ12でビームの横モードを0次とし、スペイシャルフィルタ12からの発散光をコリメートレンズ13で平行光束にする。この平行光束をハーフミラー14で二分し、各々のビームをミラー15a,15bを用いて所定の入射角で記録材料16に照射する。
スペイシャルフィルタ12は対物レンズとピンホール(図示せず)で構成されている。また、記録材料16は後述するものを利用することができる。
モニター光としては、露光用の第1のレーザ光源11aとほぼ同じ発振波長の第2のレーザ光源11bからの出射ビームを記録材料16に照射する。ただし、第1のレーザ光源11aの偏光振動面が図1の紙面に垂直な方向(すなわち、記録材料面ではS偏光)であるのに対して、モニター用の第2のレーザ光源11bの偏光振動面は紙面に平行(すなわち、記録材料面ではP偏光)に設定する。
記録材料16としては、前述の非特許文献1に記載されているようなホログラフィックPDLC(ポリマー分散型液晶)を用いることができる。図2にホログラフィックPDLCの断面構造の一例を示す。このホログラフィックPDLC20は、図2に示すようにポリマー層22と液晶層23が周期的に形成されており、ポリマー層22の屈折率と液晶層23の常光屈折率がほぼ等しい。液晶はポリマー層22の壁に垂直となるように配向している。したがって、S偏光はポリマー層22と液晶層23の屈折率差を感じることがなく、回折しない。しかし、P偏光24はポリマー層22と液晶層23の異常光屈折率との差を感じるために、回折格子の機能を発現し回折される。このようなホログラフィックPDLC20は、光重合性モノマーと光非重合性液晶との混合液を2枚のガラス基板21間に挟み、干渉露光することにより作製される。
図1に示す構成の干渉露光装置では、記録材料16の干渉露光中に第2のレーザ光源11bからモニター光を照射し、その回折光を受光素子17で受光し、その光強度が所定の値となった時、または、所定の値を越えた時に、光モニター制御部(例えばマイクロコンピュータ、メモリ、入出力回路、電磁シャッタ駆動回路等からなる制御回路)18を介して第1のレーザ光源11aのレーザ光を遮蔽する信号を電磁シャッタ19に送り、露光用レーザ光を遮断する。
ところで、図1に示す2光束によってブラッグ回折格子が作製されるとすると、モニター用のビームはブラッグの条件を満たす入射光とすることができない。すなわち、記録材料16の第1のレーザ光源11a側からは、第2のレーザ光源11bの出射光を2光束のどちらのビームにも一致させることができず、反対の面からも、回折光が第1のレーザ光源11aのどちらかの光束と進行方向が180°異なり、ビームが重なるため、受光素子17を配置できない。このため、モニター光はブラッグ角からはずれた入射角とする必要がある。しかし、ブラッグ角からのずれ量と回折効率の関係は、Kogelnikの理論などから予測がつく。一例として、回折効率が形成されていくパラメータとして、図3に示すように、回折格子の屈折率変調(振幅)を横軸にとり、縦軸に回折効率をとる。図2に示すようなホログラフィックPDLC20では、屈折率変調(振幅)はポリマー層22と液晶層23との屈折率差の半分の値に相当する。露光開始直後はモノマーと液晶が混ざり合っているため屈折率変調(振幅)は0で、露光されるにしたがって値は大きくなる。図3ではブラッグの条件が成り立つ入射角の効率を符号31の曲線、ブラッグの入射角から20°外れた光線(モニター光と仮定)の効率を符号32の曲線でプロットしている。回折格子が完成していくに従ってモニター光の強度は符号32の曲線で示すようになる。例えばモニター光の回折効率が1%となる受光量で露光を中断すれば、回折効率90%の回折格子が作製できる。もちろん、制御系のタイムラグを考慮して、その分、早く露光を中止させれば所望の回折格子の特性が得られる。
なお、本実施例では2光束の干渉露光系としているが、2光束以上の露光ビームなら本発明を用いることができる。また、平行光束(コリメート光)で干渉縞を発生させているが、収束光や発散光の球面波としても本発明の効果に影響を与えない。
[実施例2]
図4は本発明の第2の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。図4において図1と同じ構成部材には同じ符号を付して図示している。
本実施例では、第2のレーザ光源11bと記録材料16との間に光強度変調器41を配置する。また、記録材料16へのモニター光の偏光は紙面に平行(P偏光)とする。
光強度変調器41は、例えばツイストネマチック液晶を用い、そのツイストネマチック液晶の出射側に偏光板を配置した構成としており、液晶層に電界を印加し、その電界の大きさを調節することで出射光の光強度を制御することができる。また、電界をパルス状に印加すると、パルス幅でミリ秒オーダー程度までの光パルスを発生することができる。
第2のレーザ光源11bからのモニター光が露光波長と同程度である場合には、記録材料16のモニター光が照射された部分のべた露光が問題となる場合があるが、本実施例の構成では、光強度変調器41によってモニター光のパワー密度を小さくする、または、光パルスとして照射することができるので、べた露光を最小限に抑えることができる。
なお、第2のレーザ光源11bからのモニター光をミリ秒よりさらに短い光パルスとするには、電気光学結晶を用いた光強度変調器を利用することができる。また、第2のレーザ光源11b自体を、パルス発振するレーザ装置とすれば、光強度変調器41は省略することができる。
[実施例3]
図5は本発明の第3の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。この干渉露光装置は、レーザ光源51、電磁シャッタ19、スペイシャルフィルタ12、コリメートレンズ13、光分岐素子52、ミラー53a,53b、λ/2板54、記録材料55、受光素子56、光モニター制御部18で構成されている。
光分岐素子52はレーザ光束を3つに分波するために用いられ、例えば、回折格子を用いることができる。この光分岐素子52で+1次回折光、−1次回折光を所定の回折角で分離し、0次光はλ/2板54に入射させる。レーザ光はもともと、紙面に垂直な直線偏光(S偏光)であるが、λ/2板54の遅相軸をレーザ光の振動面から45°傾けて配置すると、λ/2板54からの出射光は紙面に平行な直線偏光(P偏光)となる。
光分岐素子52により分波された3つの光は、ミラー53a,53bによって記録材料55で重ね合わされる。しかし、紙面に平行となった偏光(P偏光)は残りの2つの光(S偏光)と干渉しない。このため、記録材料55ではミラー53a,53bで偏向された2つのビームの干渉縞と、3つ目のビーム強度がDC成分として足し算された強度分布となる。
記録材料55として実施例1に記載のP偏光で回折するタイプのものを用いれば、紙面に平行な振動となったビーム(モニター光)の回折光をモニターすることによって、回折光の作製状況を知ることができる。なお、モニター光を受光素子56で受光し、その光強度が所定の値となった時、または、所定の値を越えた時に露光を中止する制御手順に付いては実施例1で述べた通りであるため、ここでは説明を省略する。
本実施例の構成によれば、露光用の1つの光源51のみでモニター光も生成することができ、かつ、そのモニター光と露光ビームによる不要な干渉縞を発生させないので、回折格子への悪影響を低減することができ、1台の光源のみでモニター付き露光装置を実現することができる。
なお、本実施例では3つのビームに分岐し、2光束で干渉露光系を構築しているが、4光束以上に分岐して3光束以上の露光ビームを用いる構成としても本発明の効果は影響されない。また、平行光束(コリメート光)で干渉縞を発生させているが、収束光や発散光の球面波としても本発明の効果に影響を与えない。さらに、λ/2板54を用いているが、それ以外にも、λ/2以外の位相差量の位相差板で楕円偏光にして、紙面に平行な偏光のみを偏光板や、グラントムソンプリズムなどの偏光プリズムを使って取り出す構成としても良い。
[実施例4]
図6は本発明の第4の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。本実施例では、実施例3のλ/2板54を光強度変調器60に置き変えている。図7は光強度変調器60の構成例を説明するための図である。図7に示す光強度変調器60では、ネマチック液晶72を2枚の透光性基板71で挟持している。透光性基板71の液晶層側には、図示しないITO(透明電極)と配向膜が形成されており、配向処理によってツイストネマチック液晶モードとしている。ツイストネマチック液晶の出射側には偏光板72を配置し、紙面に平行方向に透過軸を合わせる。この光強度変調器60では、透明電極への印加電圧量によって出射光の光強度を制御することができ、また、印加電圧をパルス状にすればミリ秒程度の光パルスを生成することが可能である。
このような光強度変調器60を用いれば、図6においてP偏光にしたビームのパワー密度の制御が簡便になる。このモニター光のパワー密度を小さくする、もしくは、光パルス化することによって、露光中のDC的に加算される露光量を小さくすることができ、液晶の屈折率変調のコントラスト低下分を抑えることができる。言い換えると、モニター光によるべた露光成分を低減させることができ、回折効率の高い回折格子の作製に寄与することができる。
[実施例5]
図8は本発明の第5の実施例を説明するための干渉露光装置の概略要部構成図である。図8では、第1の回折格子(原版回折格子)81と記録材料82とこれらの近傍のみを図示しており、露光用の第1のレーザ光源や、モニター用の第2のレーザ光源の図示は省略している。
図8において、図示しない第1のレーザ光源から出射された第1のレーザ光83が第1の回折格子81に入射する。第1の回折格子81は透過光(0次光)84と回折1次光85をほぼ1:1で発生させ、この2つの光束が交わる部分(回折格子領域)88に干渉縞が形成される。この干渉縞領域に記録材料82を設置して干渉縞を露光し、第1の回折格子81を記録材料82に複製する。なお、図示しないが、必要に応じて、第1のレーザ光源と第1の回折格子81の間の光路にスペイシャルフィルタ、コンデンサレンズなどを配置し、レーザ光83を所望の波面にしてから第1の回折格子81に入射させる。
図示しない第1のレーザ光源と同等の発振波長を有する図示しない第2のレーザ光源からのレーザ光86をP偏光(紙面に平行な振動面)に設定し、モニター光として記録材料82に照射する。このレーザ光86は露光波長と同等であるため、ビーム面内でもべた露光される。したがって、モニター光86は回折格子領域88と同じ、もしくは、それ以上に設定する。なぜなら、回折格子領域88より小さなモニター光にすると、モニター光の照射された部分の回折格子のみ回折効率が変化してしまうからである。
なお、本実施例ではモニター光86を第1の回折格子81とは反対側から入射させているため、記録材料82からの回折光87が第1の回折格子81に入射して、一部が回折される。そして、この回折光87を図示しない受光素子で検出する。
この回折の割合は第1の回折格子のP偏光回折効率に依存する。このため、第1の回折格子81の回折光87の入射光に対する透過率を考慮する必要がある。例えば、モニター光の回折効率B[%]で露光を中断するには、第1の回折格子81のP偏光の回折効率をA[%]、モニター光86の光強度をP0[mW]とすると、受光素子によるモニター光の受光強度P1が、
P1=P0×B/100×A/100
となった時、もしくは、この値を超えた瞬間に、電磁シャッタ(図示せず)を閉じれば良い。
なお、図8ではモニター光86を第1の回折格子81とは反対側から入射させているが、モニター光は第1の回折格子側から照射しても良い。
本実施例の構成によれば、原版回折格子(第1の回折格子)81を用いて記録材料82に複製露光し、特に、P偏光で回折効果を有する回折格子の複製露光をする際に、回折格子の作製状況を露光波長と同等の波長でモニターすることができる。
[実施例6]
実施例5の変形として、光分岐素子を用いて露光用レーザ光を2つに分岐し、一つは図8の露光用ビーム83に用い、他方をミラーやλ/2板等を介して偏光面を90°回転させてモニター光86として用いる構成としても良い。この場合、露光用レーザ光83とモニター光86は同じレーザ光源からのビームであるが、偏光面が直交しているため、透過光(0次光)84とモニター光86、および、回折1次光85とモニター光86で、それぞれ干渉縞は発生しない。したがって、1台のレーザ光源のみを使用して、P偏光で回折効率の高い回折格子の複製露光時に不要な干渉縞を発生させること無く、モニター露光することができる。
[実施例7]
図9は本発明の第7の実施例を説明するための干渉露光装置の概略要部構成図である。図9では、記録材料91の近傍のみを図示しており、露光用の第1のレーザ光源や、モニター用の第2のレーザ光源等の図示は省略している。
図9において、記録材料91に露光する図示しないレーザ光源からの露光ビーム94a,94bは、回折格子を利用するときの格子領域92以外にもダミー領域93も含めて露光する。モニター光95は記録材料91に対してP偏光となっており、ダミー領域93を照射して、その回折光を受光素子96で受光する。
なお、本実施例は、既に述べた実施例1〜6に適用でき、モニター光95としては、図1や図4のように、露光波長と同等のモニター用の第2のレーザ光源を用いる構成としても良く、また、図5や図6のように、露光用のレーザ光源からの出射光を分岐して利用する構成としても良い。また、露光ビーム94a,94bは2光束以上であれば良く、その光束数が本発明の効果に影響することはない。さらに、原版回折格子を用いた露光でも良い。
本実施例によれば、モニター光95による記録材料91のべた露光が、作製される回折格子の特性に悪影響を与える(例えば、回折効率がモニター光照射のために減少する)場合には特に効果を発揮する。すなわち、記録材料91のダミー領域93は回折格子の作製後には利用しないから、モニター光を低パワー密度や光パルス化する必要が無くなるという利点がある。
以上説明したように、本発明によれば、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を二光束干渉露光で作製する場合にも、モニター光による悪影響を低減して、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を実現することができる。また、本発明では、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)をモニター露光する場合に、モニター光による記録材料のべた露光を低減させることができる。
さらに本発明では、光源1台のみを使い、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を二光束干渉露光で作製する場合にも、モニター光による悪影響を低減して、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を実現することができる。また、本発明では、光源1台のみを使い、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)をモニター露光する場合に、モニター光による記録材料のべた露光を低減させることができる。
さらにまた、本発明では、原版回折格子(マスターホログラム)を用いて、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を複製する場合にも、モニター光による悪影響を低減して、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を実現することができる。
また、本発明では、光源1台のみを使い、原版回折格子(マスターホログラム)を用いて、一方の偏光(P偏光またはS偏光)でのみ回折する回折格子(ホログラム)を複製する場合にも、モニター光による悪影響を低減して、モニター露光を行うことができる構成の干渉露光装置を実現することができる。
従って本発明の干渉露光装置を利用することにより、モニター露光を行う場合にもその悪影響を低減でき、高回折効率の回折格子(ホログラム)を作製もしくは複製することができる。
そして、本発明の干渉露光装置により作製もしくは複製された回折格子(ホログラム)は回折効率が高く、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、高密度DVD等の種々の光ディスク用の光ヘッド(光ピックアップ)や、光磁気ディスク用の光ヘッド(光ピックアップ)などに好適に利用でき、また、この他、画像表示装置の照明光学系や分光器などの様々な分野に利用することができる。
本発明の第1の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。 記録材料の一例を示すホログラフィックPDLCの要部断面図である。 回折格子の屈折率変調(振幅)に対するブラッグ角の効率とモニター光の回折効率を示す図である。 本発明の第2の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。 本発明の第3の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。 本発明の第4の実施例を説明するための干渉露光装置の概略構成図である。 図6の干渉露光装置で用いる光強度変調器の構成例を説明するための図である。 本発明の第5の実施例を説明するための干渉露光装置の概略要部構成図である。 本発明の第7の実施例を説明するための干渉露光装置の概略要部構成図である。 従来技術の一例を示す干渉露光装置の概略構成図である。
符号の説明
11a:第1のレーザ光源
11b:第2のレーザ光源
12:スペイシャルフィルタ
13:コリメートレンズ
14:ハーフミラー
15a,15b:ミラー
16:記録材料
17:受光素子
18:光モニター制御部
19:電磁シャッタ
20:ホログラフィックPDLC
21:ガラス基板
22:ポリマー層
23:液晶層
41:光強度変調器
51:レーザ光源
52:光分岐素子
53a,53b:ミラー
54:λ/2板
55:記録材料
56:受光素子
60:光強度変調器
71:透光性基板
72:ネマチック液晶
73:偏光板
81:第1の回折格子(原版回折格子)
82:記録材料
91:記録材料
92:格子領域
93:ダミー領域

Claims (6)

  1. 可干渉性を有する光源からの出射光を複数の光束に分岐し、一方の偏光でのみ回折する記録材料に対して前記複数の光束を所定の方位、所定の入射角で照射することによって干渉縞を発生させ、該干渉縞で前記記録材料を露光することにより所望の回折格子を作製する干渉露光装置において、
    前記複数の光束数はM個(M≧3の自然数)であり、(M−1)個の光束は各々所定の方位と所定の入射角度で合波して記録材料を露光し、かつ、残りの1つの光束は偏光面を90度回転させ、前記記録材料に照射して回折光強度をモニターし、所定の光強度が得られたとき、または、所定の光強度を超えた時に前記光源からの光を遮断させる光モニター制御部を備えたことを特徴とする干渉露光装置。
  2. 請求項1記載の干渉露光装置において、
    回折格子によって前記光源からの出射光を複数の光束に分岐し、0次光の偏光面を90度回転させることを特徴とする干渉露光装置。
  3. 請求項1または2に記載の干渉露光装置において、
    前記残りの1つの光束の光を前記記録材料に短パルス光で照射する、もしくは、前記(M−1)個の光束のパワー密度に比べて小さいパワー密度で照射することを特徴とする干渉露光装置。
  4. 可干渉性を有する光源からの光を第1の回折格子に入射し、前記第1の回折格子からの透過回折1次光と0次光によって発生する干渉縞で一方の偏光でのみ回折する記録材料を露光することにより所望の回折格子を作製する干渉露光装置において、
    前記光源からの光束を2つの光束に分岐し、一方の光束は前記第1の回折格子に照射し、他方の光束は偏光振動面を90度回転させてから前記記録材料に照射して回折光強度をモニターし、所定の光強度が得られたとき、または、所定の光強度を超えた時に前記光源からの光を遮断させる光モニター制御部を備えたことを特徴とする干渉露光装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の干渉露光装置において、
    前記一方の偏光でのみ回折する記録材料としてホログラフィックポリマー分散型液晶を用いることを特徴とする干渉露光装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の干渉露光装置において、
    前記記録材料のダミー領域を含む回折格子領域を露光し、かつ、前記モニター用の光束は前記ダミー領域のみを照射することを特徴とする干渉露光装置。
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