JP4535826B2 - 粉体用分散剤およびセメント分散剤 - Google Patents
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Description
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKgel G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に30%水酸化ナトリウムでpH6.0に調整したものを用いる。
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、重量平均分子量(Mw)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
原料として使用するリグノフェノール系化合物は、リグニンにフェノール類が結合した化合物である。その製造方法はいずれであってもよく、従来公知の方法で製造することができ市販品を購入してもよい。このようなリグノフェノール系化合物を製造するために、例えばアセトン脱脂された微粉化した植物にリグニンあたり1〜10モル倍のクレゾールを収着させ、次いでこの収着試料に硫酸を添加し攪拌してリグニンの水酸基にクレゾールを付加させる。これによって、一般には図2に示すようにα位、β位、γ位にフェノール類が結合する。これに大過剰の水を投入した後に不溶解沈殿物を遠心分離し、更に硫酸と未反応のクレゾールを水洗除去した後に乾燥する。これにアセトンを添加して一昼夜攪拌後、不溶物を遠心分離した後、エバポレーターで濃縮し、大過剰のジエチルエーテルに滴下し、その不溶解沈殿物を遠心分離および洗浄するとリグノクレゾールを得ることができる。クレゾールに代えてフェノール、3,5−キシレノール、ナフトール、カテコール、ピロガロールなど他のフェノール類を使用すれば、対応するリグノフェノール類を得ることができる。なお、リグノフェノールに水酸化ナトリウムなどのアルカリ性水溶液を作用させ、温度140℃以上で0.5〜12時間作用させると、リグノクレゾールを低分子量化することができる。反応時間やアルカリ濃度を調整すれば、分子量も調整することができる。
カルボキシメチル化を一例とすれば、リグノフェノール系化合物またはアルカリ処理されたリグノフェノール系化合物をイソプロピルアルコールなどの溶媒で分散させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えて静置する。これにイソプロピルアルコールを加え十分に静置する。この不均一混合溶液を攪拌下に温度20〜90℃に維持し、モノクロロ酢酸をイソプロピルアルコールに溶解させた液を徐々に添加し、更に温度20〜90℃で1〜10時間攪拌する。反応液を、水酸化ナトリウムを含むリグニン誘導体の塊状の沈殿物と一部溶解したリグニン誘導体を含むアルコール溶液とに分離する。アルコール溶液をエバポレータなどで留去し、溶解物を乾固させる。この乾固物に塩酸で中和し生じた沈殿を遠心分離などで除去し、上澄みを回収すると、リグノフェノール系化合物のカルボキシメチル化体が得られる。
触媒量の塩基を加えたリグノフェノール系化合物にアルキレンオキシドを添加すると、水酸基と塩基により発生するアルコキシド部から、アルキレンオキシドの開環重合が進行しポリアルキレンオキシド鎖が付加される。また、触媒量の塩基を加えたリグノフェノール系化合物に、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリルリレートなどの基質中にエポキシと不飽和結合の2官能基とを有する化合物を添加し、アルコキシド部とエポキシ基とで開環付加を行なってリグノフェノールに反応性不飽和結合を加え、次いで長鎖親水性置換基を有する重合性単量体と共重合させる方法がある。
リグノフェノール系化合物にスルホニル基を導入するには、リグノフェノール系化合物をpH1〜2の重亜硫酸塩溶液中で、130〜170℃で加熱する。また、リグノフェノールをアルカリ性水溶液に溶解させた後、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩を加え、50〜100℃で1〜10時間加熱してもスルホニル基を導入することができる。
例えば、カルボン酸エステル含有有機基、硫酸エステルエステル含有有機基、リン酸エステル含有有機基などを含む誘導体を製造するには、例えば、上記(3)に準じてリグノフェノール系化合物にアクリル酸を作用させ、該アクリル酸の二重結合を介してカルボン酸エステルを含有する重合性単量体、硫酸エステルを含有する重合性単量体、リン酸エステルを含有する重合性単量体などを重合または付加させて調製することができる。また、触媒量の塩基を加えたリグノフェノール系化合物に、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリルリレートなどの基質中にエポキシと不飽和結合の2官能基とを有する化合物を添加し、アルコキシド部とエポキシ基とで開環付加を行なってリグノフェノールに反応性不飽和結合を加え、次いでカルボン酸エステルや硫酸エステルを含有する重合性単量体やリン酸エステルを含有する重合性単量体と反応させると、これらの基を導入することができる。
リグノフェノール系化合物および/またはリグノフェノール系化合物誘導体の架橋体に水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液を作用させ、完全に溶解する。この溶液に架橋剤を加え、温度0〜100℃で反応させると、ゲル化物が得られる。なお、架橋剤としては、リグノフェノール系化合物および/またはリグノフェノール系化合物誘導体の架橋体に含まれる官能基と反応しうる2個以上の官能基を有する化合物を広く使用することができ、例えばポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどのポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリアリル、トリメチロールプロパンジ(メタ)アリルエーテル、テトラアリロキシエタン、グリセロールプロポキシトリアクリレートなどを挙げることが出来る。またこれらの架橋剤は2種以上使用してもよい。使用量はリグノフェノール系化合物に対して0.1〜10,000質量%が好ましく、10〜10,000質量%がより好ましく、10〜5,000質量%が最も好ましい。
上記リグノフェノール系化合物誘導体から、液剤の粉体用分散剤を得るには、反応液をそのまま粉体用分散剤としてもよい。この際、粘度調整剤、pH調整剤などを添加してもよい。
リグノクレゾール1gに48質量%水酸化ナトリウム3.48gを加え、均一なスラリーが出来るまで撹拌を続けた。できたスラリーに溶媒として1,4−ジオキサン20gを加えスラリーを分散させた。スラリー分散液を70℃まで加熱し、1.3gのクロロ酢酸の溶けた1,4−ジオキサン2gを30分かけて滴下した。反応の進行に伴ないスラリーが凝集したが、凝集がひどい場合には滴下を止め凝集体を崩し、滴下を再開した。滴下後、70℃で2時間熟成した。冷却後に溶媒である1,4−ジオキサンを瀘別した。残った固体をシクロヘキサンで洗浄し、100gの水を加えた。pHがアルカリ性を示したので10質量%の希塩酸で中和した。反応生成物は中性条件でも水に可溶であるため含まれる不溶物を瀘別し、水溶性の反応生成物を得た。
リグノクレゾール2gに30質量%水酸化ナトリウム2g、イオン交換水20gを加え、均一な水溶液となるまで撹拌を続けた。できた水溶液に、過硫酸アンモニウム0.5gを加え60℃まで加熱した後に6時間攪拌を行った。
実施例1、実施例2で得た粉体用分散剤(1)、(2)のセメント組成物への水の添加量、フロー値、減水率、セメント組成物の空気量を測定した。なお、比較のために粉体用分散剤(1)に代えて変性前リグノフェノール(比較例1)、リグニンスルホン酸(比較例2)を添加して同様の操作した。結果を表1に示す。なお、各項目の測定方法は、以下の方法に従った。
フロー値はセメント分散剤の減水性能を示す指標であり、20℃条件下で3分30秒間混練後のセメント組成物のフロー値で評価した。
フロー試験に必要なセメント組成物の調整は下記の材料を用いて行なった。
細骨材(豊浦標準砂:JIS R 5201);400g
セメントに対し、0.3質量%のセメント分散剤(1)および2質量%の消泡剤(NMB社の商品名「MA404」(ポリアルキレングリコール誘導体)を使用)を含むイオン交換水;130g
ホバート型モルタルミキサー(型番N−50、ホバート社製)に、普通ポルトランドセメント200g、および細骨材400gを加え、低速で25秒間混練した。混練開始から25秒〜30秒の間に、セメント分散剤(1)と消泡剤とを含むイオン交換水130gを入れ、混練開始から30秒後で中速に変え混練した。中速で1分(混練開始から1分半)でボールの壁についたセメント組成物を練り返し(15秒)、再度中速で混練を行なった。混練開始から3分45秒後(混練時間3分半)でセメント組成物を得た。
得られたセメント組成物を、高さ5cm、内径5.4cmのステンレス製の円筒に2回に分け入れて、1回ごとにガラス棒で10回ついた後に、円筒上部のセメント組成物を平らにならした。2〜3秒かけて円筒を持ち上げた。セメント組成物が自然に広がるので、広がったセメント組成物の最長部分と、最長部分と直角な位置の長さを測定し、フロー値とした。
調整したセメント組成物の容積を500mlとしたときの重量を測定し、用いた材料の比重から空気量を測定した。
セメント分散剤(1)を使用せずにセメント組成物のフロー値が100mmになるイオン交換水の添加量を求めた。
実施例1で調製したセメント分散剤(1)をセメントに対して0.3質量%含有させ、上記(3)と同様にして、セメント組成物のフロー値が100mmとなる添加水量を求めた。
実施例1で得られた粉体用分散済(1)をエバポレータで脱水したところ、黒褐色の粉体を得た。減圧乾燥を行なった後に、乳鉢で微粉末とした。得られた粉体の粒径を、レーザー回折/散乱式粒度分布装置 LA−910(株式会社堀場製作所)を用い、分散用溶液にエタノールを使用し、超音波分散させながらバッチ式で測定した。得られた粒径は、平均粒子径(体積基準)で19.2μmであった。なお、測定時の分散溶媒は、リグノフェノール系化合物誘導体が溶解しないものであればよく、粉体用分散済(1)が水不溶のリグノフェノールであるため溶媒に水を利用した。
Claims (6)
- アニオン性官能基を有する水溶性のリグノフェノール系化合物誘導体からなる粉体用分散剤。
- 前記アニオン性官能基が、カルボキシル基、スルホニル基、リン酸基、カルボキシアルキル基、スルホニルアルキル基またはフォスフォアルキル基である、請求項1に記載の粉体用分散剤。
- 前記誘導体が、下記式:
−O−(YO)n−R
式中、YOは炭素数2〜4のオキシアルキレンであり、Rは水素原子または炭素数1〜30のアルキル基であり、nはオキシアルキレンの重合度を示し、1〜200である、
で表されるポリアルキレンオキシド鎖を有するものである、請求項1または2記載の粉体用分散剤。 - 溶媒中に該リグノフェノール系化合物誘導体を0.1〜95質量%含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の粉体用分散剤。
- 該リグノフェノール系化合物誘導体の平均粒子径は10〜1,000μmである、請求項1〜3のいずれかに記載の粉体用分散剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の粉体用分散剤からなる、セメント分散剤。
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