Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP4539866B2 - 転舵装置 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP4539866B2 - 転舵装置 - Google Patents

転舵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4539866B2
JP4539866B2 JP2006006054A JP2006006054A JP4539866B2 JP 4539866 B2 JP4539866 B2 JP 4539866B2 JP 2006006054 A JP2006006054 A JP 2006006054A JP 2006006054 A JP2006006054 A JP 2006006054A JP 4539866 B2 JP4539866 B2 JP 4539866B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
steering
wheels
angle
friction coefficient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006006054A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007186100A (ja
Inventor
裕充 景山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006006054A priority Critical patent/JP4539866B2/ja
Publication of JP2007186100A publication Critical patent/JP2007186100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4539866B2 publication Critical patent/JP4539866B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

本発明は、前後左右輪を独立して転舵する転舵アクチュエータを備えた転舵装置に関する。
従来から、例えば、特許文献1には、左右で摩擦係数が異なる路面(いわゆるμスプリット路)を走行中に制動力を付与した場合に発生する左右制動差による車両の偏向を抑える車両用転舵装置が提案されている。
この転舵装置では、左右制動力差を推定し、その左右制動力差に起因するヨーモーメントを打ち消す方向に制動力差制御量を演算する。そして、制動力差制御量を転舵制御量に加算して車輪の転舵角を制御している。
また、特許文献2には、転舵アクチュエータが失陥した場合に、失陥していない残りの転舵アクチュエータを制御して、車両の偏向を修正する4輪独立転舵装置が提案されている。
特開2005−112285 特開2001−322557
しかしながら、こうした転舵装置においては、1輪が転舵不能になった場合、制動時における車両の減速能力が正常時に比べて劣ってしまう。つまり、従来の転舵装置は、μスプリット路を走行中に1輪が転舵不能になりブレーキ制動をかけた場合、転舵不能輪を有効利用してヨーモーメントを打ち消すように転舵制御していないため、本来転舵不能輪で発生させる分のヨー打消し成分を正常輪側の転舵制御にて補うようにしなければならない。このため、制動時に車輪に発生する力の減速方向成分が少なくなり、車両の減速度(車両の速度減少率:以下、減速Gと呼ぶ)が小さくなってしまう。
本発明の目的は、上記問題に対処するためになされたもので、転舵不能となった車輪に対しても制動時にヨーモーメントを抑制させる方向の力を発生させて車両のヨーイングを抑制するとともに、車両の減速Gを大きくすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、前後左右輪の転舵角を独立して調整する転舵アクチュエータと、上記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵制御手段とを備えた転舵装置において、後輪の左右いずれか一方が転舵不能となる転舵異常を検出する転舵異常検出手段と、左側輪と右側輪とにおける接地路面との間の摩擦係数の相違状態を検出する左右摩擦係数相違状態検出手段と、上記転舵異常検出手段により上記後輪の左右いずれか一方の転舵異常が検出されたとき、上記左右摩擦係数相違状態検出手段により左側輪と右側輪とにおける接地路面との間の摩擦係数が相違していると判断された場合には、転舵不能となっている車輪以外の上記転舵アクチュエータを駆動制御して、上記転舵不能となった車輪が車両進行方向に対して所定の車輪スリップ角が得られるように車体にスリップ角を与える異常時転舵制御手段とを備えたことにある。
上記のように構成した本発明においては、転舵制御手段が転舵アクチュエータを駆動制御する。例えば、車輪の転舵角を検出しその転舵角が目標転舵角となるように転舵アクチュエータを駆動制御する。そして、転舵異常検出手段により後輪の左右いずれか一方の転舵不能状態が検出され、しかも、左右摩擦係数相違状態検出手段により左側輪と右側輪とにおける接地路面との間の摩擦係数(左側輪とその接地路面との間の摩擦係数と、右側輪とその接地路面との間の摩擦係数)が相違していると判断された場合には、異常時転舵制御手段が、転舵不能となっている車輪以外の転舵アクチュエータを駆動制御して、転舵不能となった車輪が車両進行方向に対して所定の車輪スリップ角が得られるように車体にスリップ角を与える。
左右で摩擦係数の相違するμスプリット路上での走行中に制動をかけた場合、車両にヨーモーメントが発生するが、本発明によれば、このヨーモーメントを転舵不能輪を含めた前後左右輪にて減らし、かつ大きな減速Gが得られるように転舵不能輪のスリップ角を設定することができる。つまり、制動時に転舵不能輪を含む左右前後輪により、車両に発生するヨーモーメントを抑え、かつ、大きな減速Gが得られるように、転舵不能輪だけを制動時に備えて前もって所定方向に向けておくことができる。
この場合、転舵不能輪に所定のスリップ角が発生するように、転舵不能輪以外の転舵アクチュエータを駆動制御して車体にスリップ角を発生させる。
従って、制動時には、転舵不能輪を転舵制御できなくても、その車体スリップ角を維持したまま他の正常輪の転舵制御により転舵不能輪を含む左右前後輪にて車両に発生するヨーモーメントを抑え、かつ、大きな減速Gを得ることができる。
例えば、制動時に転舵不能輪も含めた左右前後輪で各車輪に発生するヨー方向分力を互いに打ち消しあい、かつ略最大の減速Gが得られるような左右前後輪毎の車両進行方向に対する最適角度を左右摩擦係数相違状態に応じて求め、転舵不能輪におけるこの最適角度が転舵不能輪の車輪スリップ角となるように正常な転舵アクチュエータを駆動制御して車体にスリップ角を与える。そして、実際の制動時には、正常輪をこの求められた最適向きに転舵する制動時転舵制御手段を備えるとよい。
この結果、μスプリット路を走行中に後輪の一方が転舵不能になっても、車両の挙動を安定させた状態で早く車両を停止させることができ安全性が向上する。
また、本発明の他の特徴は、上記異常時転舵制御手段は、上記転舵不能となった車輪の目標車輪スリップ角を、上記転舵不能輪の接地路面との摩擦係数がその左右反対側輪の接地路面との摩擦係数に対して大きい場合には、その相違度合が大きいほど車両進行方向よりも外側に向けて設定し、上記転舵不能輪の接地路面との摩擦係数がその左右反対側輪の接地路面との摩擦係数に対して小さい場合には、その相違度合が大きいほど車両進行方向よりも内側に向けて設定する目標車輪スリップ角設定手段と、上記転舵不能輪の転舵角を検出する転舵角検出手段とを備え、上記目標車輪スリップ角設定手段により設定された目標車輪スリップ角と、上記舵角検出手段により検出された転舵不能輪の転舵角とに基づいて車体スリップ角を決定することにある。
これによれば、左右の接地路面の摩擦係数の相違度合いに応じて適正に転舵不能輪の目標スリップ角が設定されるため、車両に発生するヨーモーメントの低減と高い減速Gの発生とを一層良好に行うことができる。
以下、本発明の一実施形態に係る転舵装置について図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る4輪独立転舵車両における転舵装置を概略的に示している。
この車両は、左右前輪Wfl,Wfr及び左右後輪Wrl,Wrrをそれぞれ独立して転舵するための転舵機構10A,10B,10C,10Dを備えている。
転舵機構10A,10B,10C,10Dは、左右前輪Wfl,Wfr及び左右後輪Wrl,Wrrにそれぞれ組み付けられるとともに一体的に垂直軸回りに回動して、各輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrr(以下、これらを総称する場合には単に車輪Wと呼ぶ)をそれぞれ転舵するナックル11a,11b,11c,11dを備えている。各ナックル11a、11b、11c、11dは、サスペンション12a,12b,12c,12dにより支持される。本実施形態では、ダブルウイッシュボーン式サスペンションを用いるが、ストラット式サスペンションなど他の方式のものであっても採用できる。
このサスペンション12a,12b,12c,12dは、車体BDの左右両側で上下方向に揺動可能に軸支され車幅外方向に延びる上下一対のサスペンションアーム12a1,12b1,12c1,12d1を備える。
この上下一対のサスペンションアーム12a1,12b1,12c1,12d1は、それぞれその先端部に設けたボールジョイント13a,13b,13c,13dを介してナックル11a,11b,11c,11dを連結し、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrを鉛直軸回りに回転可能に支持する。
尚、サスペンションアーム12a1,12b1,12c1,12d1の下段アームと車体BDとの間には、図示しないが、路面から受ける衝撃を吸収し乗心地を高めるバネ装置と、バネ装置の上下振動に対して減衰力を発生させるショックアブソーバとを備える。
左右前輪Wfl,Wfrのナックル11a,11bは後方に延設され、各ナックル11a,11bの各後端部には、ピン14a,14bが垂直方向を軸線方向にしてそれぞれ立設固定されている。左右後輪Wrl,Wrrのナックル11c,11dは前方に延設され、各ナックル11a,11bの各前端部には、ピン14c,14dが垂直方向を軸線方向にしてそれぞれ立設固定されている。
各ピン14a,14b,14c,14dは、転舵アクチュエータ15a,15b,15c,15dにより駆動アーム16a,16b,16c,16dを介して車両幅方向に駆動されるようになっている。転舵アクチュエータ15a,15b,15c,15dは、電動モータ及び同モータの回転を直線運動に変換してピン15a1,15b1,15c1,15d1を車両幅方向に駆動する変換機構をハウジング15a2,15b2,15c2,15d2内にそれぞれ収容している。ピン15a1,15b1,15c1,15d1は、ハウジング15a2,15b2,15c2,15d2に車幅方向に沿って設けたガイド孔15a3,15b3,15c3,15d3から突出していて、同ガイド孔15a3,15b3,15c3,15d3に沿って車幅方向に変位する。駆動アーム16a,16b,16c,16dは、各内側端にてピン15a1,15b1,15c1,15d1の軸線回りに回動可能に組み付けられているとともに、各外側端にてピン14a,14b,14c,14dの軸線回りに回動可能に組み付けられていて、ピン15a1,15b1,15c1,15d1の車幅方向の変位により、水平面上を揺動しながらピン14a,14b,14c,14d及びナックル11a,11b,11c,11dを介して各輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrをそれぞれ転舵する。
また、この転舵装置は、車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrを転舵するために、運転者によって回動操作される操舵ハンドル31を備える。この操舵ハンドル31は、操舵軸32の上端に固定されており、操舵軸32の下端は、電動モータおよび減速機構からなる反力アクチュエータ33が接続される。反力アクチュエータ33は、運転者による操舵ハンドル31の回動操作に対して反力を付与するものである。
さらに、この車両は、転舵アクチュエータ15a,15b,15c,15dおよび反力アクチュエータ33を制御するための転舵制御装置40を備えている。転舵制御装置40は、主要部をマイクロコンピュータにより構成するもので、操舵角センサ41、車輪舵角センサ42a,42b,42c,42d、操舵トルクセンサ43、車速センサ44、ヨーレートセンサ45、横加速度センサ46、車輪速センサ47a,47b,47c,47dを接続する。また、転舵制御装置40は、各転舵アクチュエータ15a,15b,15c,15dを駆動するための駆動回路50a,50b,50c,50d、および操舵ハンドル31に操舵反力を付与する反力アクチュエータ33を駆動する駆動回路51を接続する。
操舵角センサ41は、操舵ハンドル31に接続された操舵軸32に組み付けられて、操舵ハンドル31の中立位置からの回転角を検出して操舵角θとして出力する。操舵トルクセンサ43も、操舵軸32に組み付けられて操舵ハンドル31に付与されたトルクを検出して操舵トルクTとして出力する。
車輪舵角センサ42a,42b,42c,42d(以下、これらを総称するときは単に車輪舵角センサ42と呼ぶ)は、転舵アクチュエータ15a,15b,15c,15d(以下、これらを総称するときは単に転舵アクチュエータ15と呼ぶ)に組み込まれて、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの中立位置からの転舵角δfl,δfr,δrl,δrr(以下、これらを総称するときは単に転舵角δと呼ぶ)を検出する。
車速センサ44は、車速Vを検出して出力する。ヨーレートセンサ45は、車両のヨーレートγを検出して出力する。横加速度センサ46は、車両の横加速度Gyを検出して出力する。
車輪速センサ47a,47b,47c,47dは、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrのそれぞれの回転速度を検出し車輪速信号ωfl,ωfr,ωrl,ωrrとして出力する。
転舵制御装置40は、操舵角θ、車速Vに応じた各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの目標転舵角を予め目標転舵角テーブルとして記憶しておき、走行中、この目標転舵角テーブルを参照して各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの目標転舵角を算出する。そして、車輪舵角センサ42a,42b,42c,42dにて検出した実際の転舵角δfl,δfr,δrl,δrrとの偏差に応じて転舵アクチュエータ15a,15b,15c,15dをフィードバック制御することにより、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrを目標転舵角に設定する。
次に、本発明の特徴となるμスプリット路を走行中に後輪Wrl,Wrrの一方が転舵不能となったときの制御について説明する。
まず、制動時に発生する車両のヨーモーメントについて説明する。
図2(a)は、右側接地路面が左側接地路面に比べて車輪Wとの摩擦係数μが大きい路面(以下、右高μスプリット路と呼ぶ)を走行中において、ブレーキ制動を加えたときの各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに働く力を表したものである。この図からわかるように、ブレーキ制動力が車輪に加わると、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrには後方への制動力だけでなく破線矢印に示すヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが働く。従って、右高μスプリット路においては、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに働くヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrにより車両には右方向にヨーモーメント(車両重心を通る鉛直軸まわりの車両回転力)が生じる。
そこで、図2(b)に示すように、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの転舵角を調整することにより、車両のヨーイングを防止する。つまり、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrのヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが打ち消しあうように(破線矢印ベクトルの合計が0になるように)各車輪Wの転舵角を調整する。また、同時に、減速Gが最大となるように、つまり、図2(b)における実線矢印ベクトルの後ろ向き(図面真下方向)成分の和が最大となるように転舵角を設定する。
各車輪Wの最適転舵角は、各車輪Wに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが互いに打ち消しあい、しかも最大の減速Gが得られるように設定するが、その算出にあたっては、左輪Wfl,Wrlと接地路面との間の左μlと、右輪Wrl,Wrrと接地路面との間の右μrとから収束計算により求める。従って、走行中においては、常時左右の摩擦係数μl,μrを推定し、その推定した摩擦係数μl,μrに基づいて各車輪Wの最適転舵角を算出する。この場合、収束計算を走行中に行ってもよいが、転舵制御装置40内のマイクロコンピュータの演算負担を軽くするために、種々のケースにおける摩擦係数(μl,μr)をもとに予め収束計算により4輪Wの最適転舵角を求め、その結果を算出マップとして記憶素子に記憶しておいて、走行中には算出マップを参照して各車輪Wの最適転舵角を算出するようにしてもよい。
次に、後輪Wrl,Wrrの片側一方が転舵不能状態となった場合について考える。
例えば、図3(a)に示すように、右高μスプリット路を走行中に、右後輪Wrrが転舵不能となり車体前後方向に対して内向き(トーイン)にロックしてしまった場合には、転舵不能輪Wrrに内向きの力が発生して車両にヨーモーメントが発生する。そこで、左後輪転舵アクチュエータ15cを駆動制御して左後輪Wrlも内側に転舵することで、左後輪Wrlに内向きの力を発生させて、転舵不能輪Wrrの内向きの力を相殺し車両のヨーモーメントを消して車体スリップ角を0にすることができる。
この状態で各車輪Wにブレーキ制動を加えると、図3(b)に示すように、左右接地路面の摩擦係数μl,μrの相違から各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが発生する。この場合、転舵不能輪である右後輪Wrrを外向きに転舵できないため、他の3車輪Wfl,Wfr,Wrlを使って車両のヨーモーメントを打ち消すようにすることが考えられる。
しかしながら、このように車体スリップ角を0にしたまま、正常である3車輪Wfl,Wfr,Wrlを使って各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが互いに打ち消しあうように転舵制御した場合、減速Gを大きくすることができない。なぜなら、本来転舵不能輪Wrrで発生させるヨー方向打消し分力Yrrを正常輪Wfl,Wfr,Wrl側にて補うようにしなければならないからである。
そこで、本実施形態においては、図3(c)、(d)に示すように、ブレーキ制動時に備えて予め車体BDにスリップ角βを付けて転舵不能輪Wrrをヨーモーメントを打ち消す方向に向けておくことで上述の問題を解決する。
つまり、転舵不能輪Wrrを摩擦係数(μl,μr)に応じた最適舵角に制御する代わりに、転舵不能輪Wrrが車両進行方向に対して最適車輪スリップ角α*が得られるように正常輪Wfl,Wfr,Wrlの転舵角δfl,δfr,δrlを制御して車体BDの向きを調整するのである。
図3(c)は、転舵不能輪Wrrが最適車輪スリップ角α*になるように車体スリップ角βをつけて走行しているときの各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの状態を表す。この場合、高μ路側の転舵不能輪Wrrを車両進行方向に対して外側(トーアウト)に向け、さらに、転舵不能輪Wrrと左右反対輪となる左後輪Wrlを同様にトーアウトにする。
車両進行方向に対する右方向の車体スリップ角βは、車輪舵角センサ42dにより検出される転舵不能輪Wrrの左向きの転舵角δK(以下、故障舵角δKと呼ぶ)と、転舵不能輪Wrrの車両進行方向に対する外向きの最適車輪スリップ角α*との和により求められる。
β=δK+α*
転舵不能輪Wrrの最適車輪スリップ角α*は、摩擦係数(μl,μr)に応じて導き出され、本実施形態においては、転舵不能輪側の摩擦係数をμA、左右反対輪側の摩擦係数をμBとすると、図7のマップに示すように、μA/μBの値から決定される。
このマップから分かるように、転舵不能輪側の摩擦係数が左右反対輪側の摩擦係数よりも大きく、しかも摩擦係数の相違度が大きいほど、最適車輪スリップ角α*は車両進行方向に対して大きく外側に向けて設定され、逆に、転舵不能輪側の摩擦係数が左右反対輪側の摩擦係数よりも小さく、しかも摩擦係数の相違度が大きいほど、最適車輪スリップ角α*は車両進行方向に対して大きく内側に向けて設定される。
そして、図3(c)に示すように、算出された車体スリップ角βにて車両走行を行う。つまり、ブレーキ制動に備えて、転舵不能輪Wrrの方向を、制動時に4輪Wにてヨーモーメントを打ち消す方向に前もって向けておく。この場合、左右前輪Wfl,Wfrは、車体スリップ角βと等しい角度の転舵角δfl,δfrで左方向に転舵される。
この状態から、ブレーキ制動が加わると、図3(d)に示すように正常な3輪Wfl,Wfr,Wrlを摩擦係数(μl,μr)に応じて決定される目標転舵角に制御する。つまり、車体スリップ角βを維持したまま、転舵不能輪Wrrを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが互いに打ち消され、かつ4輪にて減速Gが最も大きくなるように正常な車輪Wfl,Wfr,Wrlを転舵制御する。この場合、車輪Wfl,Wfr,Wrlの目標転舵角は、摩擦係数(μl,μr)に基づいて収束計算により求めてもよいが、種々の摩擦係数(μl,μr)に応じた4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの最適転舵角を記憶した算出マップを参照して求めてもよい。
このブレーキ制動時においては、転舵不能輪Wrrは、転舵駆動することができないが、すでに車体スリップ角βが調整されて、転舵不能輪Wrrを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが互いに打ち消され、かつ4輪にて減速Gが最も大きくなるような車輪スリップ角α*に設定されているため転舵する必要がない。
従って、正常である3輪Wfl,Wfr,Wrlだけでなく転舵不能輪Wrrをも有効に利用して、車両のヨーモーメントを消すとともに大きな減速Gを発生させることが可能となる。この結果、制動時に車両の挙動を安定させることができると共に、早く車両を停止させることができ、安全性が向上する。
次に、右高μスプリット走行中に右後輪Wrrが大きく外側に向いて故障したケースについて考える。
図4(a)は、右高μスプリット走行中に右後輪Wrrが大きくトーアウトしてロックしたときの各車輪Wの状態を表す。
この場合、転舵不能輪Wrrの左右反対輪となる左後輪Wrlを転舵アクチュエータ15cによりトーアウトにして車体スリップ角を0にするが、転舵不能輪Wrrのトーアウト角が大きいため、左右の摩擦係数の相違度が大きい場合には左後輪Wrlの操舵制御でも補正しきれない。従って、自然に転舵不能輪Wrrのスリップ角が小さくなる方向に車体BDが傾く。
そこで、本実施形態においては、先の例と同様に、転舵不能輪Wrrが車両進行方向に対して最適車輪スリップ角α*が得られるように正常輪Wfl,Wfr,Wrlの転舵角を制御して車体BDの向き(車体スリップ角β)を調整する。つまり、ブレーキ制動時に転舵不能輪Wrrを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより車両に発生するヨーモーメントが打ち消され、かつ4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにて減速Gが最も大きくなるような向きに、転舵不能輪Wrrだけをブレーキ制動に備えて前もって向けておく。
この場合、車両進行方向に対して、車体BDは左向きに、転舵不能輪Wrrは外側に向けられる。そして、車両進行方向に対する左方向の車体スリップ角βは、転舵不能輪Wrrの右向きの故障転舵角δKと、転舵不能輪Wrrの車両進行方向に対する外向きの最適車輪スリップ角α*との差により求められる。
β=δK−α*
従って、図4(c)に示すように、ブレーキ制動時に各車輪Wを摩擦係数(μl,μr)に応じた最適転舵角に調整したときに、転舵不能輪Wrrを転舵できなくても、転舵不能輪Wrrを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが互いに打ち消され、かつ4輪にて最も大きな減速Gが得られる。この結果、制動時における車両挙動の安定性と良好な減速性能とを両立することができ安全性が向上する。
次に、右高μスプリット走行中に左後輪Wrlが外側に向いて故障したケースについて考える。
図5(a)は、右高μスプリット走行中に左後輪Wrlがトーアウトしてロックしたときの各車輪Wの状態を表す。
この場合、転舵不能輪Wrlの左右反対輪となる右後輪Wrrを転舵アクチュエータ15dによりトーアウトにすることで車体スリップ角を0にすることができる。
しかしながら、図5(b)に示すように、制動時には、転舵不能輪Wrlで反時計回りのヨー方向分力Yrlを発生させにくく、車両のヨーイングを防止するためには、他の3輪Wfl,Wfr,Wrrにて車両のヨーモーメントが打ち消されるように転舵角を調整する必要がある。
従って、他の3輪Wfl,Wfr,Wrrが転舵不能輪Wrlのヨー方向分力の不足分を補う分だけ減速方向分力(実線矢印の後ろ向き成分)が少なくなり減速Gが小さくなってしまう。
そこで、本実施形態においては、図5(c)に示すように、先の例と同様に、転舵不能輪Wrlが車両進行方向に対して最適車輪スリップ角α*が得られるように正常輪Wfl,Wfr,Wrrの転舵角を制御して車体の向き(車体スリップ角β)を調整する。つまり、ブレーキ制動時に、転舵不能輪Wrlを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより車両に発生するヨーモーメントが打ち消され、かつ4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにて減速Gが最も大きくなるような向きに、転舵不能輪Wrlだけ前もって向けておく。
この場合、車両進行方向に対して、車体BDは右向きに、転舵不能輪Wrrは内側に向けられる。そして、車両進行方向に対する右方向の車体スリップ角βは、転舵不能輪Wrlの左向きの故障転舵角δKと、転舵不能輪Wrlの車両進行方向に対する内向きの最適車輪スリップ角α*との和により求められる。
β=δK+α*
この場合、左右前輪Wfl,Wfrは、車体スリップ角βと等しい角度の転舵角δfl,δfrで左方向に転舵される。
従って、ブレーキ制動時には、図5(d)に示すように、各車輪Wを摩擦係数(μl,μr)に応じた最適転舵角に調整するが、転舵不能輪Wrlを転舵できなくても、転舵不能輪Wrlを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrが互いに打ち消され、かつ4輪にて最も大きな減速Gが得られる。この結果、制動時における車両挙動の安定性と良好な減速性能とを両立することができ安全性が向上する。
次に、左右の摩擦係数の相違状態を検出する手段について説明する。
路面と車輪との間の摩擦係数を検出(推定も含む)する技術としては、種々知られている。
例えば、制動力を付与したときの車輪のスリップ状態から路面摩擦係数を求める手法(特開2001−315633)や、自動ブレーキ制動時における車輪速の時間変化から路面摩擦係数を求める手法(特開2001−354129)など挙げられる。従って、こうした技術を用いて左側輪と右側輪とで路面摩擦係数を別々に求めることで、左右の摩擦係数の相違状態を検知することができる。
他にも、4輪における路面摩擦係数を高精度に推定するものとして、4輪に設けた車輪速センサから出力された各車輪の車輪速信号ωに基づいて車輪速振動Δωを求め、この車輪速振動Δωから路面μ勾配と車輪の振動レベルとを演算し、演算された路面μ勾配と車輪の振動レベルとに基づいて各車輪と路面との間の路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数決定装置が知られている(特開2002−274356)。
また、μスプリット路を検出する技術として、4輪の車輪速を個別に検出する手段と、各車輪のスリップ状態が基準状態を超えたことを検出するスリップ検出手段とを備え、スリップ状態の検出された車輪の順序が左前輪と左後輪(又は右前輪と右後輪)が1番目と2番目であり、かつ、左右前輪の速度差および左右後輪の速度差が設定値以上のときに、μスプリット路を走行中であると判断するものも知られている(特開平5−178181)。
また、摩擦係数は車輪の接地状態によっても変動するため、例えば、各タイヤに空気圧センサを設け、左右輪における空気圧のバランスから左右の摩擦係数の相違状態および相違度合いを推定することもできる。
本実施形態においては、こうした技術のいずれを用いてもよく、要求精度に応じて選択すればよい。また、これらの技術に限定するものでもない。
次に、後輪Wrl,Wrrの一方が転舵不能になったときに転舵制御装置40が実行する後輪故障時転舵制御処理について説明する。
図6は、転舵制御装置40が実行する後輪故障時転舵制御ルーチンを表すもので、転舵制御装置40の図示しない記憶素子内に制御プログラムとして記憶される。
この後輪故障時転舵制御ルーチンは、イグニッションオン操作により起動し所定の短い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンが起動すると、まず、転舵制御に必要なパラメータを読み込む(S11)。本実施形態においては、車速センサ44から検出される車速V、操舵角センサ41から検出される操舵角θ、車輪舵角センサ42a,42b,42c,42dから検出される実転舵角δfl,δfr,δrl,δrr、ヨーレートセンサ45から検出されるヨーレートγ、横加速度センサ46から検出される横加速度Gy、車輪速センサ47a,47b,47c,47dから出力される車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrを読み込む。
続いて、後輪Wrl,Wrrの片側一方が転舵不能になっているか否かを判断する(S12)。この判断は、転舵制御装置40から転舵アクチュエータ15c,15dに転舵制御指令を出力しているにも関わらず、車輪舵角センサ42c,42dにて検出される実転舵角δrl,δrrが変化しない場合に、転舵アクチュエータ15c,15dが転舵不能になっていると判断する。つまり、転舵制御装置40は、本制御ルーチンと並行して、操舵ハンドル31の回転操作に応じて転舵アクチュエータ15を駆動制御する通常転舵制御ルーチンを実行するが、操舵操作に応じた目標転舵角δfl*,δfr*,δrl*,δrr*と実転舵角δfl,δfr,δrl,δrrとの差の絶対値(|δfl*−δfl|,|δfr*−δfr|,|δr1*−δr1|,|δrr*−δrr|)が所定値以上に所定時間保たれたときに、転舵不能になっていると判断する。
ステップS12において、転舵不能状態が検出されなければ、本制御ルーチンを一旦終了する。
本制御ルーチンは、繰り返し実行され、ステップS12においての判断が「YES」、つまり後輪の片側一方が転舵不能となったと判断した場合には、その処理をステップS13に進める。
以下、転舵不能になった車輪を転舵不能輪WKと呼び、その転舵不能輪WKの左右反対側の車輪を左右反対輪W0と呼ぶ。
ステップS13では、左右輪Wと接地路面との間の摩擦係数(μl,μr)を推定する。例えば、車輪Wに制動が発生したときの車輪速センサ47a,47b,47c,47dから検出した車輪速ωfl,ωfr,ωrl,ωrrの時間的変化から、左車輪Wfl,Wrlと右車輪Wfr,Wrrとで別々に前後輪平均したスリップ率を演算する。そして、この車輪スリップ率から左右の摩擦係数(μl,μr)を推定する。尚、車輪スリップ率から摩擦係数を推定する技術は周知なので、これ以上の説明を省略する。
この場合、ステップS13では、こうした演算処理をこの時点で行うわけではなく、予めブレーキ制動が働いた都度、摩擦係数(μl,μr)を算出して更新記憶するようにし、この記憶した最新の摩擦係数(μl,μr)データを読み出すようにする。
続いて、推定した摩擦係数(μl,μr)に基づいて、車両がμスプリット路を走行中であるか否かを判断する(S14)。例えば、左車輪Wfl,Wrl側の摩擦係数μlと右車輪Wfr,Wrr側の摩擦係数μrとの差(|μl−μr|)あるいは比(μl/μrまたはμr/μl)が基準値以上か否かにより判断する。
μスプリット路でないと判断した場合には(S14:NO)、転舵不能輪WKの左右反対側の車輪W0を転舵不能輪WKと反対向きに転舵する(S15)。つまり、転舵不能輪WKの実舵角(故障舵角δK)を車輪舵角センサ42により検出し、その故障舵角δKと大きさが同じで反対方向に左右反対輪W0を転舵する。この結果、車体BDは車両進行方向に向けられて走行可能となり、ブレーキ制動時においても車両のヨーイングが防止される。
一方、ステップS14において、μスプリット路であると判断した場合には、次に、最適車体スリップ角βを算出する(S16)。
この最適車体スリップ角βは、ブレーキ制動を加えたときに、ヨーイングおよび横方向変位を発生させず、しかも減速Gを最大にする各輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの向きを求め、この求められた向きに転舵不能輪WKを向けるための車体スリップ角となる。つまり、転舵不能輪WKも含めた4輪で各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力および横方向分力を互いに打ち消しつつ、しかも、最大の減速Gが得られるような4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの向きを求め、そこで求められた最適方向に転舵不能輪WKが向くような車体スリップ角である。
例えば、図8に示すように、車輪Wに発生する力のうち、ヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrの和を0、かつ、横方向分力Sfl,Sfr,Srl,Srrの和を0にしつつ、減速方向分力Gfl,Gfr,Grl,Grrの合計を最大にする4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの最適転舵角δfl*,δfr*,δrl*,δrr*を、摩擦係数(μl,μr)により収束計算で求める。
この場合、種々のパターンの摩擦係数(μl,μr)における4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの最適転舵角δfl*,δfr*,δrl*,δrr*を予め収束計算により求めておき、その結果を算出マップとして転舵制御装置40内の記憶素子に記憶しておいて、走行中には算出マップを参照して各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの最適転舵角δfl*,δfr*,δrl*,δrr*を算出するようにしてもよい。
図7は、その例として、転舵不能輪WKの最適向きを摩擦係数(μl,μr)に基づいて算出するための算出マップを表す。この例では、転舵不能輪WKの車両進行方向に対する最適車輪スリップ角α*をμA/μBの値から決定する(μA:転舵不能輪WK側の摩擦係数、μB:左右反対輪W0側の摩擦係数)。
そして、最適車体スリップ角βは、車輪舵角センサ42により検出される転舵不能輪WKの故障舵角δKと、転舵不能輪WKの車両進行方向に対する最適車輪スリップ角α*との加減算により求められる。
ステップS16の算出処理が終了すると、次に、その算出された最適車体スリップ角βとなるように他の3輪Wを転舵する。図3(c)、図4(b)、図5(c)は、その状態を表す一例である。
次に、ステップS18にて、車輪Wに制動が働いたか否かを判断する。この判断は、図示しないブレーキ制御装置からのブレーキ信号を読み込んで判断する。
ブレーキ制動が働かない間は、上述した処理を繰り返す。そして、ブレーキ制動が働くと(S18:YES)、例えば、図3(d)、図4(c)、図5(d)に示すように、転舵アクチュエータ15を駆動して正常輪Wを最適転舵角に転舵する。つまり、ステップS16にて最適車体スリップ角βを求める過程で算出した各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの最適転舵角δfl*,δfr*,δrl*,δrr*を目標転舵角として転舵アクチュエータ15を駆動制御する。
従って、車両は、転舵不能輪WKを含む4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにより各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに発生するヨー方向分力Yfl,Yfr,Yrl,Yrrおよび横方向分力Sfl,Sfr,Srl,Srrが互いに打ち消され、かつ4輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrにて最も大きな減速Gが得られる状態となる。
この結果、制動時における車両挙動の安定性と良好な減速性能とを両立することができ安全性が向上する。
以上、本実施形態の転舵装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態における後輪故障時転舵制御ルーチンにおいては、ヨー方向分力だけでなく横方向分力も合計が0となるように目標車体スリップ角βを求めているが、横方向分力については省略した形態を採用してもよく、また、必ずしも分力の合計を0にする必要もなく、車両のヨーイングを発生させない程度で大きな減速Gが得られる目標車体スリップ角βを算出してもよい。
本発明の実施形態に係る転舵装置の全体構成図である。 車輪正常時における車輪の向きおよび車輪に発生する力を説明する説明図である。 右後輪故障時における車輪の向きおよび車輪に発生する力を説明する説明図であり、(a)、(b)は本実施形態と対比するための参考例、(c),(d)は本実施形態を表す。 右後輪故障時における車輪の向きおよび車輪に発生する力を説明する説明図であり、(a)は本実施形態と対比するための参考例、(b),(c)は本実施形態を表す。 左後輪故障時における車輪の向きおよび車輪に発生する力を説明する説明図であり、(a)、(b)は本実施形態と対比するための参考例、(c),(d)は本実施形態を表す。 後輪故障時における転舵制御ルーチンを表すフローチャートである。 摩擦係数に応じて転舵不能輪の最適車輪スリップ角を導く算出マップを表す。 車輪に発生する力を説明する説明図である。
符号の説明
10A,10B,10C,10D…転舵機構、11a,11b,11c,11d…ナックル、12a,12b,12c,12d…サスペンション、15a,15b,15c,15d…転舵アクチュエータ、40…転舵制御装置、41…ハンドル操舵角センサ、42a,42b,42c,42d…車輪舵角センサ、44…車速センサ、45…ヨーレートセンサ、46…横加速度センサ、47a,47b,47c,47d…車輪速センサ、Wfl,Wfr,Wrl,Wrr…車輪。

Claims (2)

  1. 前後左右輪の転舵角を独立して調整する転舵アクチュエータと、
    上記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵制御手段と
    を備えた転舵装置において、
    後輪の左右いずれか一方が転舵不能となる転舵異常を検出する転舵異常検出手段と、
    左側輪と右側輪とにおける接地路面との間の摩擦係数の相違状態を検出する左右摩擦係数相違状態検出手段と、
    上記転舵異常検出手段により上記後輪の左右いずれか一方の転舵異常が検出されたとき、上記左右摩擦係数相違状態検出手段により左側輪と右側輪とにおける接地路面との間の摩擦係数が相違していると判断された場合には、転舵不能となっている車輪以外の上記転舵アクチュエータを駆動制御して、上記転舵不能となった車輪が車両進行方向に対して所定の車輪スリップ角が得られるように車体にスリップ角を与える異常時転舵制御手段と
    を備えたことを特徴とする転舵装置。
  2. 上記異常時転舵制御手段は、
    上記転舵不能となった車輪の目標車輪スリップ角を、上記転舵不能輪の接地路面との摩擦係数がその左右反対側輪の接地路面との摩擦係数に対して大きい場合には、その相違度合が大きいほど車両進行方向よりも外側に向けて設定し、上記転舵不能輪の接地路面との摩擦係数がその左右反対側輪の接地路面との摩擦係数に対して小さい場合には、その相違度合が大きいほど車両進行方向よりも内側に向けて設定する目標車輪スリップ角設定手段と、
    上記転舵不能輪の転舵角を検出する転舵角検出手段と
    を備え、上記目標車輪スリップ角設定手段により設定された目標車輪スリップ角と、上記舵角検出手段により検出された転舵不能輪の転舵角とに基づいて車体スリップ角を決定することを特徴とする請求項1記載の転舵装置。
JP2006006054A 2006-01-13 2006-01-13 転舵装置 Expired - Fee Related JP4539866B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006006054A JP4539866B2 (ja) 2006-01-13 2006-01-13 転舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006006054A JP4539866B2 (ja) 2006-01-13 2006-01-13 転舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007186100A JP2007186100A (ja) 2007-07-26
JP4539866B2 true JP4539866B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=38341562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006006054A Expired - Fee Related JP4539866B2 (ja) 2006-01-13 2006-01-13 転舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4539866B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5297037B2 (ja) * 2007-12-25 2013-09-25 富士重工業株式会社 車両の操舵制御装置
JP4505508B2 (ja) * 2008-01-08 2010-07-21 本田技研工業株式会社 後輪トー角可変車両
JP2010036793A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Honda Motor Co Ltd 車両挙動制御装置
JP2010111285A (ja) * 2008-11-06 2010-05-20 Honda Motor Co Ltd 車両ステアリング制御装置
US8666600B2 (en) * 2012-06-20 2014-03-04 Honda Motor Co., Ltd. Rear toe control system and method
JP6579377B2 (ja) * 2015-11-30 2019-09-25 株式会社ジェイテクト 車両用操舵装置
CN115636010A (zh) * 2017-02-25 2023-01-24 优动产品公司 机动车辆
JP6516792B2 (ja) * 2017-06-22 2019-05-22 三菱電機株式会社 電動パワーステアリング装置を搭載した車両
JP2024162677A (ja) * 2023-05-11 2024-11-21 株式会社Soken タイヤ角補正装置
DE102024209879A1 (de) * 2024-10-10 2026-04-16 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Steuerung für ein Fahrzeug und Verfahren zum Betreiben mindestens eines motorisierten Aktors eines Fahrzeugs

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5340929A (en) * 1976-09-25 1978-04-13 Nippon Steel Corp Method of steering four-wheel drive vehicle body with all wheel indepeendent drive and steering mechanism
JPH069984B2 (ja) * 1985-08-23 1994-02-09 トヨタ自動車株式会社 前後輪転舵車の動力舵取装置
JPS62157870A (ja) * 1985-12-28 1987-07-13 Toyota Motor Corp 車両用動力舵取装置
JP2913334B2 (ja) * 1990-10-04 1999-06-28 富士重工業株式会社 電動式パワステアリング装置の制御装置
JP2001322557A (ja) * 2000-05-17 2001-11-20 Toyota Motor Corp 車両の複数輪独立操舵装置
DE60315116T2 (de) * 2002-12-11 2008-04-10 Michelin Recherche Et Technique S.A. Fahrzeuglenksystem mit einem Notbetriebsmodus im Falle eines Ausfalls eines Radlenk-Aktuators
JP4165380B2 (ja) * 2003-01-31 2008-10-15 株式会社豊田中央研究所 車両制御方法及び車両制御装置
JP2005112008A (ja) * 2003-10-02 2005-04-28 Toyoda Mach Works Ltd 車両の統合制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007186100A (ja) 2007-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1975041B1 (en) Steering system
EP1958850B1 (en) Steering system
JP5314670B2 (ja) 車両のトー角制御装置
JP5900643B2 (ja) 操舵制御装置
JP5432990B2 (ja) 後輪トー角制御装置および後輪トー角制御装置における電動アクチュエータの基準位置較正方法
US8219284B2 (en) Steering control apparatus, steering control system, and steering control program
JP6135278B2 (ja) 車両
CN104487268A (zh) 车辆用悬架装置、使用该装置的汽车以及转向控制方法
US20100263961A1 (en) Rear-wheel steering vehicle
WO2014034597A1 (ja) ステアバイワイヤの操舵反力制御装置
WO2009104497A1 (ja) 車両の後輪操舵装置
JP4539866B2 (ja) 転舵装置
CN113460154A (zh) 车辆用转向系统
JP4821490B2 (ja) 車両の直進制動時の運転制御装置及び運転制御方法
US11840293B2 (en) Turning system for vehicle
JP4359315B2 (ja) 車両の全輪操舵装置
JP5549542B2 (ja) 車輪角度調整装置
WO2018173303A1 (ja) 制御装置、および、サスペンション装置
JP4857783B2 (ja) 車両用サスペンションシステム及び制御装置
JP2017218079A (ja) 操舵制御装置
JP7619207B2 (ja) ステアリングシステム
JP2013056632A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2007168698A (ja) 転舵装置
JP2007230511A (ja) 転舵装置
JP2010155473A (ja) 旋回挙動検出装置、旋回挙動検出方法、及びヨーレート推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4539866

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees