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JP4543199B2 - プラスチック成形品の歪除去装置 - Google Patents
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本発明は、プラスチック成形品の歪除去方法およびその装置に係り、特にレーザ光を用いて極めて短時間で歪を除去することができる歪除去方法およびその装置に関する。
従来、プラスチック成形品の歪を除去する方法としては、プラスチック成形品を形状矯正用治具にセットした状態で、熱処理用加熱槽内に配置し、数十分ないし数時間一定温度に加熱して歪を除去する方法が採られている。
特開平11−198176号公報
前記従来のプラスチック成形品の歪除去方法においては、プラスチック成形品を熱処理用加熱槽内に配置し、長時間かけてゆっくり加熱して歪を除去しなければならないため、歪除去に長時間を要するとともに、歪除去後のプラスチック成形品は、全体が高温に加熱された状態となっているため、これを急速冷却することはできず、長時間かけてゆっくり冷却する必要があり、冷却の際にも長時間を要するという問題がある。
本発明は、かかる現況に鑑みなされたもので、短時間でしかも精度よく歪を除去して形状変形を矯正することができるプラスチック成形品の歪除去方法およびその装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、プラスチック成形品を構成する材料の光吸収波長帯が、レーザ光の波長帯からずれている場合であっても、何等問題なく歪を除去することができるようにすることにある。
本発明の他の目的は、装置構成を簡素化してコストダウンを図ることができるようにすることにある。
本発明のさらに他の目的は、歪発生に伴なうプラスチック成形品の変形度合が大きい場合であっても、歪除去時にプラスチック成形品に無理な矯正力を加える必要がないようにすることにある。
本発明はまた、プラスチック成形品の歪発生部にレーザ光を照射するレーザ光源と、レーザ光源を駆動するレーザ光源駆動手段と、反レーザ光照射側からプラスチック成形品を支持するベース治具とレーザ光照射側からプラスチック成形品の歪発生部および歪に伴なう変形部以外の部位を支持し、前記ベース治具との間でプラスチック成形品を挾持してプラスチック成形品を固定する固定治具と、レーザ光源駆動手段により駆動される前記レーザ光源からのレーザ光の照射により変形部の変形が矯正されていく状態を確認し、変形が零になった際に歪除去完了信号を出力する確認手段と確認手段からの歪除去完了信号の入力により、レーザ光源からのレーザ光の照射を停止させる制御手段とを設けるようにしたことを特徴とする。
本発明はまた、確認手段を、プラスチック成形品における変形部の変位量を検出するセンサと、センサからの検出値と正規値とを比較し両値が一致した際に歪除去完了信号を出力する比較器とで構成するようにしたことを特徴とする。
本発明はまた、確認手段を、プラスチック成形品における変形部を画像として捉える撮像機構と、撮像機構からの画像データと正規データとを比較し両データが一致した際に歪除去完了信号を出力する比較器とで構成するようにしたことを特徴とする。
本発明はまた、レーザ光源駆動手段は、前記レーザ光源を、手動あるいは自動制御により、円弧状あるいは直線的に移動させるよう構成したことを特徴とする。
本発明はまた、前記確認手段は、前記センサにより前記変形部の複数箇所の変位量を検出し、前記比較器により、センサからの検出値と前記変形部の複数箇所のそれぞれの正規値とを比較し両値がすべて一致した際に前記歪除去完了信号を出力することを特徴とする。
本発明は、プラスチック成形品の歪発生部に、レーザ光を照射して歪を除去するようにしているので、従来の場合と異なり、熱処理用加熱槽を用いてプラスチック成形品を加熱する必要がなく、プラスチック成形品全体が高温になることがない。このため、歪除去を短時間で行なうことができる。しかも、歪発生部はレーザ光により充分に部分加熱されるので、歪を精度よく除去することができる。また、プラスチック成形品全体が高温になることがないので、冷却に長時間を要することもなく、歪除去全体の作業時間を大幅に短縮することができる。
本発明はまた、プラスチック成形品の歪発生部にレーザ光を照射するレーザ光源と;反レーザ光照射側からプラスチック成形品を支持するベース治具と;レーザ光照射側からプラスチック成形品の歪発生部および歪に伴なう変形部以外の部位を支持し、前記ベース治具との間でプラスチック成形品を挾持してプラスチック成形品を固定する固定治具と;レーザ光の照射により変形部の変形が矯正されていく状態を確認し、変形が零になった際に歪除去完了信号を出力する確認手段と;確認手段からの歪除去完了信号の入力により、レーザ光源からのレーザ光の照射を停止させる制御手段と;を設けるようにしているので、両治具間でプラスチック成形品の変形部を挾持して、強制的に変形を矯正する必要がない。このため、歪発生に伴なう変形度合が大きい場合であっても、プラスチック成形品に無理な外力を加える必要がなく、無理な外力の負荷に伴なうプラスチック成形品の損傷を防止することができる。
本発明はまた、確認手段を、プラスチック成形品における変形部の変位量を検出するセンサと、センサからの検出値と正規値とを比較し両値が一致した際に歪除去完了信号を出力する比較器とで構成するようにしているので、確認手段を比較的安価に構成することができる。
本発明はまた、確認手段を、プラスチック成形品における変形部を画像として捉える撮像機構と、撮像機構からの画像データと正規データとを比較し両データが一致した際に歪除去完了信号を出力する比較器とで構成するようにしているてので、確認手段による自動制御状態を、作業員が映像としてモニタで確認することができる。
以下、本発明を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプラスチック成形品2の歪除去装置を示すもので、この歪除去装置1は、プラスチック成形品2の歪発生部にレーザ光3を照射するレーザ光源4と、反レーザ光照射側からプラスチック成形品2を支持するベース治具5と、レーザ光照射側からプラスチック成形品2を支持する固定治具6とを備えており、前記プラスチック成形品2は、歪発生部および歪発生に伴なう変形部以外の部位が、前記両治具4,5間で挾持されて位置固定されるようになっている。
なお、同一の成形型から製造される各プラスチック成形品2は、歪発生部の位置,大きさ等がほぼ同一で、歪発生に伴ない変形が発生する部位,すなわち変形部の位置および変移量等もほぼ同一である。したがって、両治具4,5でプラスチック成形品2を挾持する際に、前記歪発生部および変形部を避けてプラスチッ成形品2を挾持固定することは極めて容易である。
前記レーザ光源4は、例えば半導体レーザで構成されており、このレーザ光源4から出射されたレーザ光3は、プラスチック成形品2の歪発生部に照射されるようになっている。
このレーザ光源4は、通常は所定の固定位置に固定しておけば、レーザ光3を歪発生部の全域に照射することができるが、歪発生部の位置や大きさ等によっては、レーザ光源4を移動させることが必要となる場合もある。そこで、このような場合には、図1に矢印A,Bで示すように、レーザ光源4を、手動あるいは自動制御により、円弧状あるいは直線的に移動させることができるようになっている。
また、プラスチック成形品2の材料によっては、その光吸収波長帯がレーザ光3の波長帯からずれている場合もあり、その場合には、レーザ光3をプラスチック成形品2の歪発生部に照射しても、歪を除去することができないことになる。そこで、このような場合には、歪発生部にレーザ光吸収剤を塗布その他の方法により付着させた後、レーザ光3を照射する。このレーザ光吸収剤としては、例えばレーザ光源4が半導体レーザで構成されている場合には、赤外線吸収剤がレーザ光吸収剤として用いられる。
なお、このレーザ光吸収剤を用いる場合には、レーザ光吸収剤を正確に歪発生部に付着させておけば、他の部分にレーザ光3を照射しても、レーザ光3の照射に伴なうプラスチック成形品2への悪影響は全くないので、レーザ光源4を移動させる際の制御はむしろ容易になる。
前記プラスチック成形品2の変形が生じている部分,すなわち変形部の近傍位置には、図1に示すように、前記変形部の変移量Dを検出するためのセンサ7が、矢印C方向に移動可能に配設されており、このセンサ7は、図2に示すように、比較器8とともに確認手段9を構成するようになっている。
すなわち、前記確認手段9は、レーザ光3の照射により変形部の変形が矯正されていく状態を確認し、変形が零になった際に歪除去完了信号を出力するようになっており、この歪除去完了信号は、前記センサ7を駆動する駆動手段10,レーザ光源駆動手段11およびレーザ光源4を制御するための制御手段12に入力されるようになっている。そして、制御手段12は、前記歪除去完了信号の入力により、レーザ光源4を制御してレーザ光3の照射を停止させるようになっている。
これをより詳細に説明すると、確認手段9を構成するセンサ7は、駆動手段10の駆動により変形部にそって矢印C方向に移動して、変形部の例えば5箇所の測定点の変位量D,より具体的にはプラスチック成形品2までの距離を検出するようになっており、これら各検出値は比較器8に送られ、比較器8に予め記憶されている正規値と比較されるようになっている。そして、前記5箇所の測定点において、センサ7からの検出値と正規値とがすべて一致した際に、比較器8から歪除去完了信号が出力されるとともに、比較器8での比較状態は、図2に示すモニタ13に表示され、作業者が目視確認できるようになっている。
図3は、歪除去途中におけるモニタ13の表示画面の一例を示すもので、図3においては、5箇所の測定点のうち、第2番目と第3番目の測定点において、検出値と正規値とが未だ一致していない状態を示している。
次に、本実施の形態における作用について説明する。
歪除去に際しては、まずプラスチック成形品2の歪発生部および歪に伴なう変形部以外の部位を、ベース治具5と固定治具6との間で挾持して、プラスチック成形品2を位置固定する。
次いで、制御手段12を介しレーザ光源4を起動して、レーザ光3をプラスチック成形品2の歪発生部に照射するとともに、レーザ光源駆動手段11を駆動して、レーザ光源4を矢印Aあるいは矢印Bの方向に移動させる。もちろんレーザ光源4を移動させる必要がない場合もあるので、その場合には、レーザ光源4は静止したままである。
レーザ光3を歪発生部に照射すると、歪が次第に除去され、歪に伴なう変形部の変位量Dも次第に減少していく。その状態は、センサ7と比較器8とで構成される確認手段9で確認され、変位量Dが零になった際に、比較器8から歪除去完了信号が出力される。制御手段12は、この歪除去完了信号の入力を受け、レーザ光源4を制御してレーザ光3の照射を停止させる。
しかして、ベース治具5と固定治具6とでプラスチック成形品2を挾持固定しているが、両治具5,6で歪に伴なう変形部の変形を、強制的に矯正するわけではなく、単にレーザ光13を歪発生部に照射するだけでよいので、変形部の変形度合が大きい場合であっても、プラスチック成形品2に無理な力を加えてプラスチック成形品2を損傷するおそれがない。しかも、歪発生部の歪が除去されれば、レーザ光3の照射が自動停止するので、作業に熟練を要しない。
図4ないし図5は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態における確認手段9に代え、TVカメラ17と比較器18とで構成される確認手段19を用いるようにしたものである。
すなわち、TVカメラ17は、図4に示すように、プラスチック成形品2の変形部の変形度合を画像として捉えるようになっており、TVカメラ17で捉えられた画像データは、比較器18に送られて正規データと比較され、両データが一致した際に、比較器18から歪除去完了信号が出力されるようになっている。
図6は、比較器18での比較状態の一例を示すもので、モニタ13の表示画面内の符号Eを付した画像が正規データ画像、符合Fを付した画像がTVカメラ17からの画像データ画像であり、両画像E,Fが一致した際に、歪除去が完了したことになる。
なお、その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、TVカメラ17の場合には、センサ7の場合と異なり、移動させる必要がないので駆動手段10(図2参照)が不要となり、レーザ光3の照射により瞬時に歪が除去されるような微小な変形に対しても、充分に対応することができる。
図7は、本発明の第3の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態におけるベース治具5および固定治具6に代え、ベース治具25および固定治具26を用いるようにしたものである。
すなわち、ベース治具25および固定治具26は、図7に示すように、プラスチック成形品2を挾持固定することにより、プラスチック成形品2の歪に伴なう変形を強制的に矯正できるようになっており、レーザ光源4からのレーザ光3は、両治具25,26でプラスチック成形品2の変形を矯正した状態で、歪発生部に照射されるようになっている。
ところで、固定治具26は、レーザ光3の照射側に位置しているので、固定治具26には、歪発生部を露出するための開口26aが設けられ、両治具25,26でプラスチック成形品2を挾持固定している状態であっても、何等支障なくレーザ光3を歪発生部に照射できるようになっている。
なお、その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
なお、前記第3の実施の形態においては、固定治具26に開口26aを設けて歪発生部を露出させる場合について説明したが、開口26aに代えて切欠きを用いるようにしても同様の効果を得ることができる。
図8は、本発明の第4の実施の形態を示すもので、前記第3の実施の形態における固定治具26に代え、固定治具36を用いるようにしたものである。
すなわち、この固定治具36は、図8に示すように、その全体がレーザ光透過材,例えばレーザ光源4が半導体レーザで構成されている場合には透明な材料で形成されており、固定治具36で歪発生部を覆っている状態であっても、レーザ光3を歪発生部に照射することができるようになっている。
なお、その他の点については、前記第3の実施の形態と同一構成となっており、作用も同一である。
しかして、本実施の形態の場合には、歪発生部を含めて、プラスチック成形品2のレーザ光3照射側を覆うことができるので、両治具25,36によるプラスチック成形品2の変形矯正状態を、より安定させることができる。
なお、前記第4の実施の形態においては、固定治具36の全体がレーザ光透過材で形成されている場合について説明したが、歪発生部に対応する部位のみがレーザ光透過材で形成されていれば所期の目的を達成することができる。したがって、例えば図7に示す固定治具26の開口26aにレーザ光透過材を嵌め込んだような治具であってもよい。
以上のように、本発明に係るプラスチック成形品の歪除去方法およびその装置は、レーザ光を用いた歪除去方法およびその装置として有用であり、特に極めて短時間で簡単に歪を除去することができる歪除去方法およびその装置として適している。
本発明の第1の実施の形態に係るプラスチック成形品の歪除去装置を示す構成図である。 図1の装置における制御機構の構成を示すブロック図である。 図2のモニタの表示画面の一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図1相当図である。 図4と同様の図2相当図である。 図4と同様の図3相当図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図1相当図である。 本発明の第4の実施の形態を示す図1相当図である。
符号の説明
1 歪除去装置
2 プラスチック成形品
3 レーザ光
4 レーザ光源
5,25 ベース治具
6,26,36 固定治具
7 センサ
8,18 比較器
9,19 確認手段
10 制御手段
11 レーザ光源駆動手段
13 モニタ
17 TVカメラ
26a 開口
D 変位量
E 正規データ画像
F 画像データ画像

Claims (5)

  1. プラスチック成形品の歪発生部にレーザ光を照射するレーザ光源と
    前記レーザ光源を駆動するレーザ光源駆動手段と、
    反レーザ光照射側からプラスチック成形品を支持するベース治具と
    レーザ光照射側からプラスチック成形品の歪発生部および歪に伴なう変形部以外の部位を支持し、前記ベース治具との間でプラスチック成形品を挾持してプラスチック成形品を固定する固定治具と
    前記レーザ光源駆動手段により駆動される前記レーザ光源からのレーザ光の照射により変形部の変形が矯正されていく状態を確認し、変形が零になった際に歪除去完了信号を出力する確認手段と
    前記確認手段からの歪除去完了信号の入力により、レーザ光源からのレーザ光の照射を停止させる制御手段と、を具備することを特徴とするプラスチック成形品の歪除去装置。
  2. 前記確認手段は、プラスチック成形品における変形部の変位量を検出するセンサと、センサからの検出値と正規値とを比較し両値が一致した際に歪除去完了信号を出力する比較器とを備えていることを特徴とする請求項記載のプラスチック成形品の歪除去装置。
  3. 前記確認手段は、プラスチック成形品における変形部を画像として捉える撮像機構と、撮像機構からの画像データと正規データとを比較し両データが一致した際に歪除去完了信号を出力する比較器とを備えていることを特徴とする請求項記載のプラスチック成形品の歪除去装置。
  4. 前記レーザ光源駆動手段は、前記レーザ光源を、手動あるいは自動制御により、円弧状あるいは直線的に移動させるよう構成したことを特徴とする請求項1記載のプラスチック成形品の歪除去装置。
  5. 前記確認手段は、前記センサにより前記変形部の複数箇所の変位量を検出し、前記比較器により、センサからの検出値と前記変形部の複数箇所のそれぞれの正規値とを比較し両値がすべて一致した際に前記歪除去完了信号を出力することを特徴とする請求項2記載のプラスチック成形品の歪除去装置。
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