JP4544779B2 - センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーシング内に検出素子が固定され、この検出素子にて所定の検出信号を検出するセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被測定ガス成分を検出するためのガスセンサが知られている。このガスセンサは、ケーシングの開口端にて、外部コネクタに接続される端子を固定保持すると共に、ケーシング内に収容された検出素子等の内装部品を気密保持して、装置内部への粉塵や、水等を流入を防止し、内装部品を保護している。
【0003】
例えば、特開平6−331596号公報に記載のガスセンサは、一端が酸素感知素子を固定する主体金具にて閉塞された円筒状のハウジング内において、酸素感知素子が備えられている側とは反対側の開口端をガラスシールにて閉塞して、内装部品を気密保持すると共に、この酸素感知素子にリード線を介して接続されハウジングの開口端側に延びる端子を、このガラスシールにて固定している。
【0004】
一方、特開平10−197475号公報に記載の高温センサ装置は、センサ装置の軸方向に配置された内装部品を収容する円筒状のシェル(ケーシング)内部にOリングを備えており、Oリングは、その内部を気密保持すると共に、シェルの開口端側に配置されるピン部(端子)を有する電気的コネクタ部を、Oリングの弾性力にて、シェルの開口端に設けられている折曲部に圧接させることによりシェル内部に固定保持している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術に挙げた構成のセンサでは、以下のような問題が生じていた。
例えば、上記ガスセンサにおいては、ガラスシールが内装部品を固定する機能も兼ねているため、外部からの衝撃によりガラスシールが損傷を受けると、センサ内部の気密保持及び内装部品の固定の両機能が劣化してしまうことが問題となっていた。
【0006】
特に、このガスセンサは、ガラスシールの端部に、センサから検出信号を取り出すための外部コネクタが接続されるため、外部コネクタがセンサに接続される際の衝撃や、接続された外部コネクタがセンサを固定する車両等の外部装置と共に振動することにより生じる衝撃を、常に受けることになる。この結果、このようなガスセンサにおいては、ガラスシールの耐久性に問題があった。
【0007】
一方、特開平10−197475号公報に記載された上記高温センサ装置は、Oリングのみで気密を保持すると共に内装部品を固定しているので、内装部品を固定するためにOリングには過度な圧縮応力が掛かっており、長期間にわたりシール性を確保するのが困難であった。また、この高温センサ装置の場合には、高温ガスに晒される検出部に比較的近い場所にOリングが配置されるため、Oリングの耐熱性に問題があった。
【0008】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、安定した内装部品の固定と、気密保持とを可能にすることにより、耐久性を向上させたセンサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するために、請求項1に記載のセンサは、軸方向一端側に開口部を有する筒状のケーシング内において、他端側に検出部を有し該一端側に検出信号を引き出すための電極端子が形成された検出素子を備えている。
【0010】
更に、このセンサは、検出素子からの信号を外部に供給するためのコネクタ端子を備えており、このコネクタ端子は、検出素子の電極端子に接続され、ケーシングの上記一端側の開口部方向に延設されている。
また、このケーシングの一端側の開口部には、検出信号を取り出すための外部のコネクタをケーシングの軸方向に嵌合させるためのホルダが設けられており、ホルダは、コネクタ端子を包囲して保持している。
【0011】
また更に、このセンサは、ホルダをケーシング内において適所に固定するために、ホルダの軸方向の両側を挟持する固定部を備えている。そして、この固定部には、ケーシングの軸方向に弾性を有する弾性部材が備えられており、固定部は、その弾性部材をホルダに圧接させつつ、ホルダをケーシング内に固定している。
【0012】
この他、ホルダの軸周りの外周面とケーシングの内周面の間の隙間にはシール部材が備えられており、センサは、このシール部材により、ケーシング内面とホルダの外周面との間に生じる間隙を閉塞して、当該センサ内部を外部から気密保持している。
【0013】
このように、請求項1に記載のセンサは、端子を包囲するホルダの固定と、センサ内部の気密保持とを、別々の手段にて行っているため、生産者は、ホルダを固定するための弾性部材を、そのホルダにかかる衝撃に十分耐えられるように、材料を選択して形成することができる。
【0014】
また、弾性部材は、ケーシングの軸方向、即ち、外部コネクタの接続方向に弾性を有しているため、その弾性にて、外部コネクタの振動等による衝撃を効率よく吸収できる。
つまり例えば、酸素センサ等は、自動車の排気管等に装着されるため、車両の振動に伴い、外部コネクタ及びセンサ本体が共に振動する。この際に、外部コネクタとホルダとの接続部位では、外部コネクタが、その接続方向に大きく振動するので、弾性部材がその接続方向に弾性を有していると、センサは、これらの振動より発生する衝撃を効率よく吸収できるのである。また同様に、このセンサは、外部コネクタがホルダと嵌合する際に、外部コネクタの接続方向にかかる衝撃を弾性部材にて吸収することができる。
【0015】
更に、このセンサにおいては、シール部材がホルダの外周面とケーシング内周面との間に設けられているので、弾性部材による弾性力が直接的にシール部材に及ぶことがなく、シール部材は、長期間に渡ってそのシール性を保持することができる。換言すると、シール部材は、弾性部材にて過度の押圧力を受けることがないので、このセンサでは、その押圧力によってシール部材が劣化するのを防止することができる。
【0016】
尚、このセンサにおける弾性部材は、請求項2に記載のように、金属製のバネ材であることが好ましい。
この理由としては、金属製のバネ材が、外部からの衝撃に強いため損傷を受けることが少なく、更には、高温環境下における耐久性を有しているからである。
【0017】
したがって、請求項2に記載のセンサにおいては、安定的なホルダの固定が行え、当該センサの耐久性を向上させることができる。
一方、このセンサにおけるシール部材は、請求項3に記載のように、弾性を有するゴム又は樹脂にて形成されたOリングを採用することが好ましい。Oリングは、弾性を有しているため、センサが外力により振動しても、その衝撃にて、損傷を受けることが少なく、長期間にわたってセンサ内部のシール性を確保できるからである。
【0018】
したがって、請求項3に記載のセンサにおいては、安定的に、センサ内部の気密保持が行え、当該センサの耐久性を向上させることができる。
尚、本発明のシール部材は、従来技術に挙げた高温センサ装置のOリングとは異なり内装部品の固定保持の機能を持たせる必要がないため、その設置場所の自由度が高く、生産者は、ホルダの外周面とケーシング内面において、検出素子とは離れた位置にOリングを配置することができる。したがって、センサが高温ガス等を検出する装置であっても、Oリングの耐熱性の問題を十分に解決することができる。
【0019】
また、請求項1〜請求項3に記載のセンサには、請求項4に記載のように、ケーシングの内面に対向するホルダの外周面に、シール部材を固定配置するための溝部が形成されていることが好ましい。
このようにすると、シール部材を適所に固定することができるため、センサが振動してホルダが動いても、シール部材の位置が相対的にずれるのを防止でき、長期間にわたりシール性を維持する能力が高い。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例を図面と共に説明する。
本実施例は、本発明のセンサを酸素センサとして構成したものであり、図1は当該酸素センサ1の全体構成を示す断面図である。
【0021】
図1に示すように、酸素センサ1は、主に、長方形状の断面を有する平板状の検出素子11、検出素子11を収容するケーシング13、ケーシング13に固定され検出素子11に接触して検出信号を取り出す第1コネクタ20からなるセンサ本体3と、第1コネクタ20に接続されリード線81,82を介して検出信号を外部に供給する第2コネクタ80と、から構成されている。
【0022】
この検出素子11は、長板状に形成された複数の酸素濃淡電池素子と、この酸素濃淡電池素子を活性化させるための複数のヒータとが積層されて形成されている(図示せず)。そして、その軸方向中央付近の外周には、自身をケーシング13内に係止固定させるためのセラミックからなる筒状の支持部材14が外挿され接着されている。また、検出素子11の下端側には、被測定ガスに晒されて被測定ガス成分を検出する検出部11aが設けられており、上端側の側面には検出部11aにて生じた酸素濃淡電池起電力を引き出し又はヒータに電力を供給するための複数の電極端子11bが取り付けられている(図2参照)。
【0023】
ケーシング13は、主体金具17と、主体金具17の上部に設けられた円筒状の外筒18から構成される。この主体金具17と外筒18との間に形成された内部空間には、上記第1コネクタ20が収容される。
主体金具17は、酸素センサ1を排気管等の取付部に固定すると共に、上記支持部材14を装着した状態の検出素子11、滑石粉末からなる充填部材15、及び充填部材15をパッキン16aを介して押圧するスリーブ16b等を内部に収容する。すなわち、主体金具17は、円筒状の本体先端側の内周に内向き突出した段部17aを有し、この段部17aに支持部材14を係止することにより検出素子11を下方から支持している。そして、支持部材14の上側における主体金具17の内周面と検出素子11の外周面との間に充填部材15を配設した後、この充填部材15の後側にパッキン16aを介して筒状のスリーブ16bを同軸状に内挿し、その状態から主体金具17の上端部17bを内方(下方)に向かって加締めることにより、スリーブ16bを上方から係止している。この際、加締力(圧縮力)を受けた充填部材15の弾性により、検出素子11と主体金具17とがしっかりと固定される。
【0024】
また、主体金具17の先端側(図中下方)外周には、検出素子11の検出部11aを覆うと共に、複数の孔部を有する金属製の二重のプロテクタ19a,19bが溶接により取り付けられている。
次に、センサ本体3の上部構成について、図2に基づいて詳細に説明する。尚、図2は、第1コネクタ20の周辺の詳細構成を表すセンサ本体3軸方向の断面図である。
【0025】
図2に示すように、第1コネクタ20は、検出素子11の電極端子11bに夫々接触する4つのコネクタ端子30(内2つは、図2に示すコネクタ端子30の紙面裏側に位置)、これらのコネクタ端子30を保持しつつケーシング13内に保持される第1ホルダ40、第1ホルダ40の上端に波形座金60を介して嵌合すると共に、コネクタ端子30を挿通して包囲する第2ホルダ50等から構成されている。
【0026】
詳述すると、コネクタ端子30は、検出素子11の電極端子11bに弾性的に接触する素子接触部31と、第2コネクタ80の後述する雌型端子84に接続されるコネクタ接続部32と、これらを連結する連結部33とを有している。また、コネクタ端子30を第1ホルダ40に係止させるために、連結部33の両側面からは、一対の爪状の端子係止部33aが突出されている。
【0027】
また更に、コネクタ端子30下端を第1ホルダ40に係止させるために、素子接触部31の下端には、第1ホルダ40の方向に延設され、その途中で上方に屈曲して延びる係止部31aが形成されている。
次に、第1ホルダ40の構造について、図3に基づいて詳細に説明する。図3(a)は第1ホルダ40の上面図であり、図3(b)はそのA−A断面図である。
【0028】
第1ホルダ40は、円柱状の本体41の上部外周面に沿って、波形座金60を支持するための鍔部42が突設された構成にされている。この鍔部42の下部は下方に小径化するテーパ状になっており、本体41に滑らかに接続している。また、この第1ホルダ40の上端形状により、第2ホルダ50と嵌合するための凸状嵌合部40aが形成されている。
【0029】
そして、本体41の内部には、下方から検出素子11の上端部を収容するための長方形状の収容部43が下方に開口して形成されている。また、本体41の上端壁には上記4つのコネクタ端子30のコネクタ接続部32を夫々挿通するための4つの角形挿通孔44が穿設され、収容部43に連通している。
【0030】
さらに、本体41の下部には、収容部43と隣接する位置に、4つの段付角溝45が設けられており、この結果、段付角溝45と収容部43との間には、コネクタ端子30を係止させるための係止壁46が形成されている。
つまり、この第1ホルダ40は、上述のコネクタ端子30の連結部33に繋がる素子接触部31の本体を、収容部43に収容する一方で、素子接触部31の係止部31a側を段付角溝45に収容する(図2参照)。この際、コネクタ端子30の下端側は、係止壁46を係止部31a及び素子接触部31の本体にて両側から挟持することにより、第1ホルダ40(係止壁46)に係止される。一方、この第1ホルダ40の上端壁は、コネクタ端子30の端子係止部33aを上方に支持して、コネクタ端子30が、第1ホルダ40の下端側に外れないようにしている。
【0031】
次に、第2ホルダ50の構成について、図4に基づいて詳細に説明する。図4(a)は、センサ本体3軸方向に配置される第2ホルダ50の断面図、図4(b)はそのB−B断面図、図4(c)はその底面図である。
第2ホルダ50は、有底円筒状の本体51の上部側壁に、切欠部56が形成された構成にされている。この切欠部56は、上部側壁にて包囲される内部空間に第2コネクタ80が装着される際、第2コネクタ80の4つの雌型端子84(後述)を対応するコネクタ端子30に接続するために設けられた突条(図示せず)に嵌合されるように構成されており、これにより、第2ホルダ50は、第2コネクタ80を位置決めして嵌入可能にされている。
【0032】
一方、底部52には、上記4つのコネクタ端子30のコネクタ接続部32を夫々挿通するための4つの角形挿通孔53が穿設されている。この角形挿通孔53は、その上部においてコネクタ接続部32とほぼ等しい大きさの断面を有するが、その中央より下方がテーパ面53aを介して拡張され、コネクタ端子30の端子係止部33aを収容する収容部53bを形成している。
【0033】
また、底部52の外側面中央には、リング状の溝54がその周方向に形成されており、この溝54には、ゴム製弾性部材としてのOリング57が、ケーシング内部を気密保持するために、固定配置される。更に、底部52の上端周端縁には、後述するシール部材58を嵌合装着するためのリング状の嵌合溝55が形成されている。
【0034】
また更に、底部52の下端面には円形の凹状嵌合部50aが形成されており、第2ホルダ50は、この凹状嵌合部50aにて、上記第1ホルダ40の凸状嵌合部40aと嵌合される。尚、この凹状嵌合部50aより外周に位置する底部52の下端面の周縁には、後述する波形座金60が配置される。尚、以下では、この周縁を、座金接触面50b(図4(c)参照)と表現する。
【0035】
次に、この第2ホルダ50の座金接触面50bと、第1ホルダ40の鍔部42との間に介挿される波形座金60の構成について、図5に基づいて説明する。図5(a)は、波形座金60の上面図である。
図5(a)に示すように、この波形座金60は、第2ホルダ50の座金接触面50bと同径のリング形状に形成されると共に、周方向に沿う断面が波形状となるように形成されている。図5(b)は、その波形状にされた波形座金60の周方向のC−C断面を拡大して表した拡大断面図である。
【0036】
つまり、リング状の波形座金60は、周方向に、図5(b)に示されるような波打ち形状にされている結果、その厚み方向、即ち、組み付け後における第2コネクタの接続方向(センサ本体3の軸方向)に、所定の弾性力を有している。
次に、酸素センサ1の主要部の組付工程について図6、図7に基づいて説明する。
【0037】
まず、上述のコネクタ端子30を第1ホルダ40に組み付けて端子ユニット(図6(a))を形成する。すなわち、第1ホルダ40の収容部43にコネクタ端子30を下方から挿入し、第1ホルダ40の角形挿通孔44にコネクタ接続部32の先端部を挿通させることによって、コネクタ端子30の素子接触部31に形成された係止部31aを第1ホルダ40の係止壁46に圧接させ、コネクタ端子30を下方から係止すると共に、第1ホルダ40の上面にコネクタ端子30の爪状の端子係止部33aを支持させる。
【0038】
そして次に、この第1ホルダ40の下端の開口された収容部43を、図6(a)矢印方向に向けて、検出素子11上端部に嵌合させることにより、端子ユニットと検出素子11とを接続する(図6(b))。この際、コネクタ端子30の電極端子11bと、コネクタ端子30の素子接触部31とは、導通可能な状態にて、接続される。
【0039】
更に、この状態(図6(b))から第1ホルダ40の鍔部42の上面にリング状の波形座金60を配置すると共に、Oリング57を第2ホルダ50の溝54に装着し、この後に、第2ホルダ50を第1ホルダ40に嵌合させる(図6(c))。
【0040】
この際、波形座金60は、第2ホルダ50の座金接触面50bと第1ホルダ40の鍔部42上面に当接され、第1ホルダ40の凸状嵌合部40aと第2ホルダ50の凹状嵌合部50aは、波形座金60の弾性力により所定のクリアランスを保持した状態で弾性的に嵌合する。
【0041】
そして、この状態から円筒状の外筒18を上方から被せる。この外筒18は、その内径が第2ホルダ50の外径とほぼ等しくなっているため、第2ホルダ50との間に介装されたOリング57にて、外筒18のOリング57より下方に収容されたセンサの内装部品を、気密保持する。
【0042】
つまり、外筒18の内面と第2ホルダ50の外周面との間にわずかに生じる間隙は、Oリング57により閉塞されるため、センサ本体3の上方(図6(d)に示す矢印方向)から、この間隙に浸入してくる水分や粉塵等は、Oリング57によって、その侵入を阻害される。尚、第2ホルダ50内側の嵌合溝55には、後述する第2コネクタ80の接続に備え、リング状のゴム製シール部材58が嵌合装着されており、これによって、酸素センサ1は、第2ホルダ50の角形挿通孔53への水分等の侵入を防止する(詳しくは後述)。
【0043】
また、外筒18の上端周縁(第2ホルダ50の切欠部56上部を除く。)には内側に所定量延出したフランジ部18aが形成されており、外筒18は、このフランジ部18aにより第2ホルダ50の上端縁を下方に押圧できるようにされている。つまり、外筒18から第2ホルダ50に対して所定の押圧力を付与した状態で、外筒18の下部をレーザ溶接により主体金具17に接合する。その結果、この押圧力が第2ホルダ50、波形座金60を介して第1ホルダ40等の内装部品に伝わり、ケーシング13内に収容される内装部品は、適所に配置されると共に、内部において安定した状態で固定される。
【0044】
即ち、波形座金60は、図6(d)に示すように外筒18の組み付けが完了した際に、第1ホルダ40と第2ホルダ50との間に所定のクリアランスを保持できる厚みtに設定されており、センサ本体3完成後には、波形座金60の弾性は最大限に引き出され、その反力により第2ホルダ50を初めとする酸素センサ1の内装部品間に適度な押圧力を付与し、そのケーシング3内での安定した固定状態を保持する。またこの波形座金60を用いる結果、センサ本体3は、酸素センサ1に加わった軸方向の衝撃力を、波形座金60の弾性により吸収することができる。
【0045】
一方、上述しなかったが、外筒18及び第2ホルダ50には、第2コネクタ80と第1コネクタ20とを固定接続するための概略U字状の押えピン70、を嵌挿し固定するためのスリットが図6(d)の断面より紙面前方及び後方に一対形成されており、これらのスリットは、センサ本体3が完成すると、センサ本体3の上方に外部から第2ホルダ50の内部へ連通するスリット3a(図7参照)を構成する。つまり、このような構成のセンサ本体3を完成させた後には押えピン70をスリット3aに挿入して、第2コネクタ80の接続に備える。
【0046】
そして、この後、図7に示す矢印の方向、即ち、センサ本体3の軸方向(ケーシング13の軸方向)に沿って、第2コネクタ80を第1コネクタ20に接続する。
図7に示す第2コネクタ80は、その上部(大径部)が外筒18の外径とほぼ同じ外径を有し、下部(小径部)が第2ホルダ50の内径とほぼ同じ外径を有する段付円筒形状をなしている。そして、その上記コネクタ接続部32に対応した位置に設けられた軸方向の貫通孔83には、雌型端子84が夫々配設されている。この雌型端子84は、ステンレス鋼板や耐食耐熱超合金板等を数カ所で折曲加工して筒状に形成されており、その上部には、検出部11aの検出信号を外部に取り出すための一対のリード線81,82、及びヒータに電力を供給するための一対のリード線(図中、リード線81,82の裏側に配置)が加締接合されている。
【0047】
そして、第2コネクタ80の大径部には、上方に開口した開口部85が形成されており、この開口部85にゴムからなる円柱形状のシール部材89が配設されている。このシール部材89には、上記各リード線を挿通するための軸方向の貫通孔が形成され、各リード線は、この貫通孔を貫通して外部に引き出されている。尚、このシール部材89の外周側面及び貫通孔側面は、凹凸状にされており、第2コネクタ80は、この凹凸部分にて、第2コネクタ80の本体とシール部材89との間、及びシール部材89と各リード線との間のシール性を保持している。
【0048】
また、第2コネクタ80の小径部の側壁の中央部には、押えピン70を部分的に嵌合可能な左右一対のスリット86が第2コネクタ80の軸方向とは垂直な方向に、形成されている。更に、この第2コネクタ80の小径部の先端部には、内側に傾斜したテーパ状の突条87がその周端縁に沿って形成されている。
【0049】
そして、このような構成の第2コネクタ80は、図7の矢印方向に従って、第2ホルダ50の開口端から挿入されると、押えピン70を外方に押し広げながら第2ホルダ50内部に嵌入される。この時、第2コネクタ80の突条87は、第2ホルダ50に備えられたシール部材58を変形させつつ、そのシール部材58に押し込まれる。
【0050】
そして、上記スリット86が押えピン70に嵌合すると、第2コネクタ80が第1コネクタ20に対して固定される。
このような態様にて第2コネクタ80がセンサ本体3の第1コネクタ20に接続されると、第2ホルダ50内面と第2コネクタ80側面との間に生じた隙間から水分等が侵入したとしても、その酸素センサ1内部への侵入はシール部材58によって阻止される(図1参照)。しかも、上述したように、第2ホルダ50の外周面と、外筒18内面との間に生じた間隙は、Oリング57によってシールされているため、これによって、センサ本体3の内部への水分等の侵入は防止され、センサ本体3内部の気密保持が良好に保たれる。
【0051】
以上のようにして、図1に示す酸素センサ1が完成することになるが、本実施例の酸素センサ1は、波形座金60の弾性力を用いて、コネクタ端子30を包囲する第2ホルダ50を、フランジ部18a下面に圧接させることにより、センサ本体3内部に安定的に固定している。また、この結果として、センサ本体3は、第2ホルダ50の開口端側から、第2コネクタ80が挿入されても、センサ本体3軸方向の衝撃を波形座金60にて吸入することができる。
【0052】
特に、酸素センサ1においては、波形座金60の弾性力がセンサ本体3軸方向に設定されているため、波形座金60は、第2コネクタ80がリード線81,82を介して外部からの振動を受け、センサ本体3に対する接続方向に振動した場合に、それによる衝撃を効率よく吸入できる。
【0053】
また、この波形座金60は、軸方向の弾性力にて第2ホルダ50を押圧しているため、酸素センサ1内部のシール性を確保するためのOリング57に、この弾性力による負荷をかけずに済み、結果として酸素センサ1は、Oリング57によって、センサ本体3内部のシール性を十分に確保できる。
【0054】
一方、この酸素センサ1におけるOリング57は、高温ガス等の熱源に晒される検出部11aとは十分に離れた反対側の端部に備えられているため、酸素センサ1は、Oリング57が熱によって劣化するのを抑制することができる。
したがって、本実施例の酸素センサ1では、第2ホルダ50等の内装部品の安定した固定と、センサ本体3内部の気密保持を十分に行うことができ、センサの耐久性を向上させることができる。
【0055】
尚、上記実施例におけるセンサ本体3は本発明におけるセンサである。また、本実施例のフランジ部18aと、第1ホルダ40は、本発明におけるホルダとしての第2ホルダ50を固定するための固定部に相当し、第1ホルダ40に備えられた波形座金60が、本発明の弾性部材として機能する。つまり、この波形座金60は、フランジ部18a及びこれに当接する第2ホルダ50と第1ホルダ40に軸方向両側を包囲されることによってバネ力を発揮して、第2ホルダ50を押圧しケーシング内の適所に固定している。
【0056】
一方、第2ホルダ50の外周面に備えられた溝54に嵌合されたOリング57は、本発明のシール部材として、センサ本体内部を気密保持する。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0057】
例えば、センサの弾性部材は、酸素センサ1の波形座金60でなくてもよく、例えば、センサ本体3の軸方向に弾性を有するコイルバネでもよい。
以下、このコイルバネを用いた場合の酸素センサ100について、図8〜図11に基づいて説明する。
【0058】
図8は、この酸素センサ100のセンサ本体の要部詳細構成を表す断面図である。図8に示す主体金具17、スリーブ16bより検出部側の構成は、酸素センサ1と同一構成であり、この他の各部位においても、コイルバネ160の配置、固定にかかる部位を除いては、酸素センサ1とほぼ同様に構成されている。したがって、以下では、酸素センサ1の第1ホルダ40に対応する酸素センサ100の第1ホルダ140と、第2ホルダ50に対応する酸素センサ100の第2ホルダ150と、波形座金60に代替するコイルバネ160とについて主に説明することにし、その他の詳細な説明については省略する。
【0059】
まず、第1ホルダ140の構造について、図9に基づいて説明する。図9(a)は第1ホルダ140の上面図であり、図9(b)はそのD−D断面図である。
第1ホルダ140は、円柱状の本体141の下部外周面に沿って、その外周面から垂直方向に鍔部142が突設された構成にされている。この鍔部142は、第2ホルダ150側に向く上面にてコイルバネ160を上方に支持するために備えられており、本体141の中心からの径は、外筒18の内径と略同程度にされている。換言すると、第1ホルダ140の本体141の径(鍔部142を含まない径)は、外筒18の内径よりもコイルバネ160の径方向の厚み程度だけ小さくされている。
【0060】
また、本体141には、下方が開口された長方形状の収容部143が、その内部に形成されており、更に、上端壁には、収容部143に連通する角形挿通孔144が穿設されている。つまり、この第1ホルダ140は、下方から挿入される検出素子11の上端部を収容部143にて収容すると共に、角形挿通孔144にコネクタ接続部32を挿通してコネクタ端子30下端を支持する。
【0061】
尚、本体141の下部には、収容部143の側壁を形成すると共に、コネクタ端子30の素子接触部31を係止させるための係止壁146が形成されている。
つまり、コネクタ端子30は、素子接触部31の本体を第1ホルダ140の収容部143に収容する一方で、素子接触部31の係止部31aを係止壁146の外面側に当接させて、この素子接触部31の本体と素子接触部31の係止部31aとで、係止壁146を両側から挟持して、自身の下端側を、係止壁146と係止させる。
【0062】
次に、第2ホルダ150の構成について、図10に基づいて説明する。図10(a)は、センサ本体3軸方向に配置される第2ホルダ150の断面図、図10(b)はそのE−E断面図、図10(c)はその底面図である。
第2ホルダ150は、有底円筒状の本体151を有し、上部側壁には、切欠部156が形成され、第2コネクタ80を位置決めして嵌入可能な構成にされている。一方、底部152には、コネクタ端子30のコネクタ接続部32を夫々挿通するための角形挿通孔153が穿設されており、この角形挿通孔153は、その中央より下方がテーパ面153aを介して拡張され、コネクタ端子30の端子係止部33aを収容する収容部153bを形成している。
【0063】
また、底部152の外周面中央には、リング状の溝154がその周方向に形成されており、この溝154には、Oリング157が、ケーシング内部を気密保持するために、固定配置される。更に、底部152の上端周端縁には、シール部材158が嵌合装着されるリング状の嵌合溝155が形成されている。
【0064】
また更に、底部152の下端面の周縁には、コイルバネ160上端部に嵌合される切欠部150aが形成されており、結果として、第2ホルダ150の下端部の径は、上端側より小さくされている。
したがって、以上に説明した第1ホルダ140と第2ホルダ150とが外筒18内に収容されると、第1ホルダ140上端部の外周壁、及び、第1ホルダ140の上端面に下端面が当接される第2ホルダ150の下端部の外周壁は、その外筒18内面との間に間隙を形成する。
【0065】
尚、この間隙には、第1ホルダ140及び第2ホルダ150が外筒18内に収容される前において、以下に説明するコイルバネ160が介挿される。図11は、コイルバネ160の構成を表す説明図であり、図11(a)は、その上面図、図11(b)は、その側面図である。
【0066】
図11に示すコイルバネ160は、金属製(ステンレス製)の棒材にてコイル状に形成され、その軸方向に弾性を有した構成にされている。また、このコイルバネ160は、外径が、外筒18内径より僅かに小さく、内径が第2ホルダ50の下端部の外径より僅かに大きくなるように形成されている。
【0067】
したがって、生産者は、コネクタ端子30が挿入された第1ホルダ140を検出素子11の上端部に下方から装着した後に、コイルバネ160の下端部を第1ホルダ140の本体141に嵌合させて鍔部142に当接させ、その上からOリング157が装着された第2ホルダ150を、コイルバネ160の上端部が切欠部150aに嵌合するように装着して、これに外筒18を上方から被せて、外筒18の下端を溶接等で主体金具17に固定することにより、センサ本体を組み付け、完成させる。
【0068】
そして、このようなセンサ本体に上記第2コネクタ80が装着されると、上述の酸素センサ1と同様に、嵌合溝155に装着されたシール部材158が第2コネクタの突条87にて押し込まれると共に、第2コネクタ80のスリット86に、センサ本体のスリット(図示しないが、酸素センサ1と同じ位置に形成されている。)に装着された概略U字状の押えピン70が嵌合して、第2コネクタ80及び第2ホルダ150が互いに係止され、酸素センサ100が完成する。
【0069】
尚、このように組み付けられた酸素センサ100において、第2ホルダ150は、コイルバネ160の弾性力にて、フランジ部18aに圧接されることによりセンサ本体内部に安定して固定され、センサ本体は、Oリング157にて、外筒18内壁と、第2ホルダ150側壁との間の間隙を閉塞して、その間隙上方から流入してくる水分、粉塵等の侵入を阻止する。また、酸素センサ100は、第2ホルダ150の内壁と第2コネクタ80の外壁との間から流入される水分、粉塵等を、シール部材158にて阻止する。
【0070】
したがって、酸素センサ100においても、上記酸素センサ1と同様に、センサ内部の気密保持及びセンサ内装部品の固定を良好に行うことができ、センサの耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る酸素センサ1の全体構成を表す断面図である。
【図2】 センサ本体3の要部詳細構成を表す断面図である。
【図3】 第1ホルダ40の構成を表す説明図である。
【図4】 第2ホルダ50の構成を表す説明図である。
【図5】 波形座金60の構成を表す説明図である。
【図6】 センサ本体3の組付工程を表す説明図である。
【図7】 第2コネクタ80とセンサ本体3の接続工程を表す説明図である。
【図8】 変形例に挙げる酸素センサ100のセンサ本体の構成を表す断面図である。
【図9】 第1ホルダ140の構成を表す説明図である。
【図10】 第2ホルダ150の構成を表す説明図である。
【図11】 コイルバネ160の構成を表す説明図である。
【符号の説明】
1,100…酸素センサ 3…センサ本体 11…検出素子
11a…検出部 13…ケーシング 18…外筒 18a…フランジ部
20…第1コネクタ 30…コネクタ端子 40,140…第1ホルダ
42,142…鍔部 50,150…第2ホルダ 50b…座金接触面
54,154…溝 55,155…嵌合溝 57,157…Oリング
58,158…シール部材 60…波形座金
80…第2コネクタ 87…突条 160…コイルバネ
Claims (4)
- 軸方向一端側に開口部を有する筒状のケーシング内に、
前記軸方向他端側に検出部を有し検出信号を引き出すための電極端子が前記軸方向一端側に形成された検出素子と、
前記検出素子の前記電極端子に接続されると共に、前記検出素子からの信号を外部に供給するためのコネクタ端子と、
前記コネクタ端子を包囲して保持すると共に、前記検出信号を取り出すための外部コネクタを嵌合させるためのホルダと、
前記ホルダを前記ケーシング内において適所に固定するために、前記ホルダの前記軸方向の両側を挟持する固定部と、
を備えたセンサにおいて、
前記ホルダの軸周りの外周面と前記ケーシングの内周面の間の隙間を気密にシールするシール部材を備え、
更に、
前記固定部は、前記ケーシングの軸方向に弾性を有する弾性部材を備えると共に、前記弾性部材を前記ホルダに圧接させつつ、前記ホルダを前記ケーシング内に固定することを特徴とするセンサ。 - 前記弾性部材は、金属性のバネ材であることを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
- 前記シール部材は、弾性を有するゴム又は樹脂にて形成されたOリングからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセンサ。
- 前記ホルダの外周面には、前記シール部材を固定配置するための溝部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のセンサ。
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