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JP4548792B2 - オーバーレイネットワークの通信経路制御方法および通信経路制御システムとプログラム - Google Patents
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オーバーレイネットワークの通信経路制御方法および通信経路制御システムとプログラム Download PDF

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Description

本発明は、インターネットにおけるエンド・ツー・エンドの通信品質を向上させる技術に係り、特にIPネットワーク上に論理的に形成されたオーバーレイネットワークを用いた通信経路で、エンド・ツー・エンドの通信品質を効率的に向上させるのに好適な技術に関するものである。
IPネットワークを代表するインターネットは、多様なアプリケーションの収容を可能とすべく発展・普及してきており、昨今では、VoIP(Voice overIP)やストリーミングに代表されるQoS(Quality of Service)に敏感な実時間アプリケーション等の収容も急速に発展している。
これに伴い・エンド・ツー・エンドでの輻輳を回避し、品質を向上するための技術(「エンド・ツー・エンドQoS管理技術」)をインターネット上で実現することが重要な課題となっている。しかしながら、このような技術を実現する上では、以下に示す問題点がある。
(1)インターネットは既に社会的インフラ化しており、既存のネットワーク構造を大きく変更するような、ネットワークレイヤでの新たな機能拡張は困難である。
(2)インターネットは管理主体の異なる複数のAS(Autonomous System)によって形成されており、全てのASに対して一斉に新たな機能を拡張することは困難である。
こうした中、下位のネットワークレイヤを変更することなくエンド・ツー・エンドQoSの向上を可能とする有力な技術として、例えば非特許文献1に記載の、オーバーレイネットワークによるQoS管理技術が注目されている。
オーバーレイネットワークとは、例えば非特許文献2においても記載のように、既存のリンクを用いて、その上位層に目的に応じて論理的(仮想的)なリンクを形成し、構成するネットワークである。
このようなオーバーレイネットワークによるQoS管理の基本的な概念を図1に例示する。図1において、1〜3はオーバーレイネットワーク11を構成するノード(オーバーレイノードa,b,c)であり、4〜8はIPネットワーク12を構成するIPルータであり、xからyに向けて、破線矢印で表わされる経路にトラヒックが流れているとする。また、この経路上には輻輳しているIPルータが存在しており、その結果として、x,y間のQoSが低下しているとする。
このとき、オーバーレイノードa1,b2,c3で形成されるオーバーレイネットワーク11を用いて、実線矢印で表される経路(x→オーバーレイノードa1→オーバーレイノードb2→オーバーレイノードc3→y)にトラヒックを迂回させることができれば、上記の輻輳を回避できる。
実際、非特許文献3,4,5では、上記のような迂回経路が実網において多数存在していることを実測に基づいて示している。しかし、非特許文献3と非特許文献5の結果はオーバーレイネットワークのトポロジをフルメッシュとし、全てのオーバーレイノード間で測定した品質情報を利用して理想的な通信経路計算を行った場合の評価となっており、オーバーレイノードの総数が増加した場合のスケーラビリティ(システムの拡張性)の低下については考慮されていない。
すなわち、オーバーレイノードの総数が大きい場合には、全てのオーバーレイノード間の品質測定情報を用いて通信経路の計算を行うことは現実的には不可能であるという問題がある。
このような問題を回避するため、非特許文献4では、迂回経路を提供する中継ノード候補数を制限した場合を評価している。しかし、中継ノード候補は単にランダムに選択しているにすぎず、中継ノード候補の選択方法までは検討していなかった。
L.Zhi and P.Mohapatra,"QRON:QoS-aware routing in overlay net-works," IEEE J.Select.Areas Commun., vol.22, pp.29-40, January 2004. WIDEプロジェクト,"オーバーレイネットワークによる統合分散環境,"WIDEプロジヱクト研究報告書,第17部,2002. 亀井,川原,"エンドホストオーバーレイネットワークによるトラヒックエンジニアリングとその有効性,"信学ソ大,BS−5−3,2004. S.Rewaskar and J.Kaur,"Testing the Scalability of Overlay Routing Infrastructures,"Proc.PAM 2004. April 2004. S.Banerjee, T.G.Grifin and M.Pias,"The Interdomain Connectivity of PlanetLab Nodes," Proc.PAM 2004, April 2004.
一方、本発明者らは(「特願2005−197060号」において)、中継ノード候補を計測データに基づいて適切に制限することにより、全ノードを中継候補として経路探索を行った最適な場合とほぼ同等のQoS向上を図れることを示している。
この技術では、全てのノードペアに対する経路について、全ノードを中継ノード候補とした場合の最適な経路を計算しておき、各ノードが最適な経路を提供する中継ノードとして選択される「頻度」を計算しておき、その「頻度」の高い上位M個のノードを抽出しておき、以上の準備の下、以降の経路計算時には、このM個の中継候補ノードのみを用いていた。
この技術では、一旦、全経路探索を行う必要があったのに対し、さらに、本発明者らは(「川原、亀井、内田、阿部、“迂回経路候補数に制限がある場合のQoSオーバーレイ経路選択アルゴリズムとその評価、”信学技報 IN2005−195,pp.231−236,(2006年3月)」において)、常に中継ノード候補数を一定数以下に抑えておき、実際の中継ノードの選択行為を通じて高品質な経路を提供可能な中継ノードを学習し、そのようなノードを高確率で選択することにより、最適な場合とほぼ同等のQoS向上を図る技術を提案している。
しかしながら、この技術では、各中継ノードが最適な経路を提供できる頻度が一定で変化のない場合を仮定しており、ネットワーク条件が変化して、最適な中継ノードである頻度の順位が変わるような場合には対応できないという問題点があった。
例えば、あるノードは、これまでは、自ノードの設置されるネットワークが回線帯域が不十分なため品質が良くなく、最適なノードである頻度が非常に小さかったが、ある時点で当該ネットワークが設備増設をして品質が向上した場合を想定する。
このような場合、上述した2つの技術では、これまでのネットワーク状況から高品質な上位M個のノードを決めて、そこから中継ノードを選択するため、新規に高品質になったノードを適切に選択できない、という問題が生じる。
また、逆に、それまで上位M個の中継ノード候補にランクされていたノードの周囲のネットワーク条件が変化して品質が劣化したときにも、当該ノードを中継候補として選択してしまうという問題が生じる。
従来技術の問題点は、オーバーレイネットワークにおけるネットワーク条件の変化に適切に追従して、そのときのネットワーク条件に応じた高品質な経路を提供可能な中継ノードを適切に選択することができない点である。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、オーバーレイネットワークにおけるエンド・ツー・エンドの通信品質を効率的に向上させることである。
上記目的を達成するため、本発明は、オーバーレイネットワークにおける通信経路制御を行う際、ネットワーク条件の変化に適切に追従して、そのときのネットワーク条件に応じた高品質な経路を提供可能な中継ノードを適切に選択できるように各ノードの選択確率を補正できる仕組みを持たせることを特徴とする。すなわち、IPネットワークに接続するN個のオーバーレイノードによって構成される論理網であるオーバーレイネットワークにおいて、発信元ノードから着信先ノードヘの通信経路を決定する際、オーバーレイネットワークに属する各ノードi(i=1〜N)は、自ノードを発信元ノードとし他ノードj(iを除く全て)を着信先ノードjとして、発信元ノードiと着信先ノードjの間の通信品質を測定しておき、その一方でN個のノードの中からM個のノードを中継ノードの候補として選択し、中継候補ノードkから着信先ノードjの間の通信品質測定結果を中継候補ノードから取得し、自ノードiと着信先ノードjの間の通信品質と、自ノードiから中継候補ノードkを経由して着信先ノードjに到達するときの通信品質を比較し、前者の方が良い品質を与える場合には中継ノードは用いずに着信先ノードjへ直接転送する経路を自ノードiから着信先ノードjへの通信経路として決定し、また、後者が良い品質を与える場合には、その中でも最も高品質を提供するノードk*を中継ノードとし、通信経路を自ノードi→中継ノードk*→着信先ノードjと決定すると共に、次回の中継ノード候補選択時には、過去に中継ノードとして選択された頻度に応じて中継ノード候補をM’個選択し、残りのM−M’個は、当該頻度には依存せずに等確率で中継ノード候補を選択し、さらに、ネットワーク条件の変動を監視し、その変動が検知された際には各ノードの選択確率をその状況に応じて変化させることを特徴とする。
本発明によれば、ネットワーク条件の変動に追従して、オーバーレイネットワークにおける通信経路計算に伴うコストを削減しつつ、通信品質の改善を図ることが可能となる。
以下、図を用いて本発明を実施するための最良の形態例を説明する。図2は、本発明に係る通信経路制御システムを具備したオーバーレイネットワークの構成例を示すブロック図であって、当該オーバーレイネットワークには、図示したオーバーレイノード21〜25(以下、単に、「ノード21〜25」という)を含む複数のノードと管理サーバ20が設けられている。
ノード21〜25等の各ノードおよび管理サーバ20は、CPU(Central Processing Unit)や主メモリ、表示装置、入力装置、外部記憶装置からなるコンピュータ構成からなり、光ディスク駆動装置等を介してCD−ROM等の記憶媒体に記録されたプログラムやデータを外部記憶装置内にインストールした後、この外部記憶装置から主メモリに読み込みCPUで処理することにより、本発明に係る各処理部の機能を実行する。
ノード21〜25等の各ノードは、それぞれ、他のノードと論理的に接続している。つまり、オーバーレイネットワークに存在する他のノードのIPアドレスを知っており、通信可能な状態にある。
また、管理サーバ20は、ノード21〜25を含む各ノードのいずれかを、中継ノード候補として管理する機能を有する。
このような構成において、本例では、オーバーレイネットワークにおける通信経路制御を行う際、ネットワーク条件の変化に適切に追従して、そのときのネットワーク条件に応じた高品質な経路を提供可能な中継ノードを適切に選択できるようにノード21〜25を含む各ノードの選択確率を補正できる仕組み(第1〜第5の技術)を持たせる。
第1の技術は、オーバーレイネットワークを構成するノード間の通信品質の測定および中継ノードを用いて迂回するか否の決定を行うものであり、この第1の技術として本例では、当該オーバーレイネットワークに属するあるノードから着信先ノードヘの通信経路を決定する際、各ノードi(i=1〜N)は、自ノードを発信元ノードとし、他ノードj(iを除く全て)を着信先ノードjとして、発信元ノードiと着信先ノードjの間の通信品質を測定しておき、その一方でN個のノードの中からM個のノードを中継ノードの候補として選択し、中継候補ノードkから着信先ノードjの間の通信品質測定結果を中継候補ノードから取得し、自ノードiと着信先ノードjの間の通信品質と、自ノードiから中継候補ノードkを経由して着信先ノードjに到達するときの通信品質を比較し、前者の方が良い品質を与える場合には中継ノードは用いずに着信先ノードjへ直接転送する経路を自ノードiから着信先ノードjへの通信経路として決定し、また、後者が良い品質を与える場合には、その中でも最も高品質を提供するノードk*を中継ノードとし、通信経路を自ノードi→中継ノードk*→着信先ノードjと決定すると共に、次回の中継ノード候補選択時には、過去に中継ノードとして選択された頻度に応じて中継ノード候補をM’個選択し、残りのM−M’個は、当該頻度には依存せずに等確率で中継ノード候補を選択し、さらに、ネットワーク条件の変動を監視し、その変動が検知された際には各ノードの選択確率をその状況に応じて変化させる。
尚、過去に中継ノードとして選択された頻度に応じて中継ノード候補を選択する技術部分は、前述の「川原、亀井、内田、阿部、“迂回経路候補数に制限がある場合のQoSオーバーレイ経路選択アルゴリズムとその評価、”信学技報 IN2005−195,pp.231−236,(2006年3月)」に記載の技術である。
本例では、それに加え、頻度には依存しないで等確率で選択する機能を追加している。こうすることにより、過去の状況に依存しないでノードを選択し、例えば、過去には低品質だったが、現在は新規に高品質となったノードも、ある一定の確率で選択でき、一旦選択されれば、選択確率が徐々に大きくなり、そのときのネットワークの状況に応じた選択が可能になる。
次に、第2の技術を説明する。この第2の技術は、中継候補ノードの選択を行うものであり、本例においては、管理サーバ20が存在しており、この管理サーバ20を用いた中継候補サーバの選択技術について説明する。
この管理サーバ20は、オーバーレイネットワーク内における中継ノード候補の情報を管理する。管理サーバ20は、図示しているノード21〜25を含む各ノードのn番目の測定周期(時点n)での得点C(n,k)を管理している。
時点nにおいて、発信元ノードiは、着信先ノードjへの経路を決定する際、管理サーバ20から各ノードk(k=1〜N)の得点C(n,k)を読み出し、確率p_k=C(n,k)/ΣC(n,k)でノードk(kはi以外)を中継候補ノードとして選択し、これをM−M’個の中継候補ノードが決定するまで繰り返す。
また、残りのノード群の中から、中継候補ノードを等確率で選択し、これをM’個選択するまで繰り返す。そして、発信元ノードiは着信先ノードjへの経路を、上述のようにして決定する。
その際、ノードk*が中継ノードとして決定されたら、当該ノードk*は管理サーバ20に、その旨を通知する。同様の手順は全ての発信元ノードと着信先ノードのペアについて実施される。
そして、管理サーバ20は、各ノードから自身が中継ノードとして決定された旨を受信し、各ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントする。その値を用いて、次の時点n+1における各ノードkの得点をC(n+1,k)=max{C_low,(1−1/t’)C(n,k)+1/t’C’(n,k)}により更新する。
なお、ここで、C_lowは予め定める得点の下限値、1/t’は平滑化パラメータであり、予め定めるパラメータβ(>0)とc(>1)を用いてt’=min{n+β,c}で与えられ、C(n,k)の初期値はC(0,k)=1(全てのk)とする。
ここで、ノードの得点C(n,k)は、ノードkが高品質な経路を提供すると増加していき、そうでないと減少するように更新している。従って、この得点に比例して中継ノード候補を選択することにより、高品質な経路を提供した中継ノードが次回の中継ノード候補選択時に選ばれやすくなるようにしている。
また、得点に下限値C_lowを設けることにより、過度に得点が小さくならないようにすることにより、現在得点が下位のノードが、将来、ネットワーク条件が変化して上位ノードになったときに、得点が回復できるようにしている。
次に、第3の技術について説明する。この第3の技術は、上述の第1の技術と同様に、各ノード間の通信品質の測定および中継ノードを用いて迂回するか否かの決定を行うものであり、本例では、自ノードiと着信先ノードjの間の通信品質として、前述の「川原、亀井、内田、阿部、“迂回経路候補数に制限がある場合のQoSオーバーレイ経路選択アルゴリズムとその評価、”信学技報 IN2005−195,pp.231−236,(2006年3月)」に記載の遅延時間d(i,j)を用い、自ノードiから着信先ノードjへの経路を決定するときにM個の中継候補ノードのいずれかを用いて迂回するか否かを決定する技術について説明する。
この場合、自ノードiから中継候補ノードkの遅延時間d(i,k)と中継候補ノードkと着信先ノードjの間の遅延時間d(k,j)を用いて、d(i,j)>d(i,k)+d(k,j)を満たすkが存在するか否かを調べ、存在しない場合は、ノードiからノードjの直通を通信経路として決定し、存在する場合は、右辺を最小にするkを中継ノードk*とし、通信経路を自ノードi→中継ノードk*→着信先ノードjと決定する。
次に、第4の技術、第5の技術について説明する。これら第4,第5の技術は、上述の第1の技術におけるネットワーク条件の変動状況に応じて中継ノード候補の選択確率を変化させるものであり、本例では、中継ノード選択の際に用いるノードの得点を変更する技術を例として説明する。
第4の技術では、管理サーバ20は、各ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントしておき、その合計値ΣC’(n,k)を計算し、それをノードペア総数N(N−1)で割ったものを、迂回経路の方が品質が良い頻度F(n)とし、すなわち、F(n)=ΣC’(n,k)/{N(N−1)}とし、現在の時点nが「n>T」であればそのT期間前までの移動平均を意味するF_T(n)を「F_T(n)=Σx=1〜TF(n−x)/T」により計算し、さらに、「F(n)/F_T(n)」が予め定めたしきい値よりも小さい場合には、各ノードの得点C(n,k)を再初期化してC(0,k)(k=1〜N)、時点n=0とする。
これは、ネットワーク条件が変化せずに定常状態にあるときには、迂回の方がよい頻度F(n)は大きく変化せずほぼ一定の値をとると考えられるが、ネットワークの条件が変化すると、もはや今の中継ノード選択では適切な迂回路を見つけることができなくなり、その結果、F(n)の値が小さくなると考えられる。
そこで、F(n)の挙動を監視して、F(n)の値に変化が生じたと判断したら、各ノードの得点を再初期化して学習しなおすことにより、新たな状況に追従が可能となる。
第5の技術では、各ノードiは、自ノードiから着信先ノードjへの遅延d(i,j)を測定しておき、現時点nの自ノードから他の全てのノードヘの平均遅延時間d_avg(n)=Σd(i,j)/(N−1)を計算する。
一方、時点n−1におけるその指数重み付け移動平均d_avg_s(n−1)を「d_avg_s(n−1)=(1−α)d_avg_s(n−2)+αd_avg(n−1)」により計算する。ここでαは予め定める平滑化パラメータであり、0<α<1である。
もし、「d_avg(n)<d_avg_s(n−1)−th_d」となったら、その旨を、管理サーバ20に通知する。ここで、th_dはしきい値であり、予め定めるか、あるいは遅延の測定結果の履歴「d_avg_s(n−2),d_avg_s(n−3),d_avg(n−4),…」から下位yパーセント値を求めておき、その値とd_avg_s(n−1)の差をth_dに設定する。
遅延の変化の旨をノードiから受信した管理サーバ20は、自サーバで管理しているノードk(k=1〜N)の得点C(n,k)に関して、上位Xノード内にノードiがエントリされているかどうか調べ、もしエントリされていなければ、ノードiの得点C(n、i)をC(n、i)←C(n、i)+C_addにより増加させる。ここで、C_addは予め定める得点増加量である。
こうすることにより、現在は下位にランクされているノードの品質(遅延時間)が変化して向上した場合には、そのノードの得点をアップすることにより、当該ノードを適切に上位にランクインさせることが可能となる。
以下、このようにして、第1の技術もしくは第3の技術のいずれかにより、ノード間の通信品質を測定し、それを用いて迂回するか否かを決定する機能、第2の技術により中継候補ノードを選択する機能、第4の技術もしくは第5の技術のいずれかにより、中継ノード選択の際に用いるノードの得点を変更する機能を実行するための各手段について図3と図4を用いて説明する。
図3は、図2におけるオーバーレイノードの構成例を示すブロック図であり、図4は、図2における管理サーバの構成例を示すブロック図である。
図2における各ノード21〜25は、以下のようにして、他ノードとの通信経路を一定周期毎に更新する。ここでは、図3におけるノード21に着目して説明をすすめる。しかし、他のノード22〜25も各々が独立に同様の振る舞いをする。
図3におけるノード(図中「オーバーレイノード」と記載)21は、上述の第2の技術により、中継候補ノードを選択し、第3の技術により、ノード間の通信品質を測定し、それを用いて迂回するか否かを決定するための機能として、通信品質測定部21a、通信品質取得部21b、中継ノード決定部21c、中継候補選択部21d、迂回経路設定部21eを具備し、それに対応するため、図4における管理サーバ20は、中継ノード選択回数管理部20aとノード得点更新・管理部20bを具備している。
図3において、通信品質測定部21aは、測定周期τ毎に自身(ノード21)と他のノードj(j=22〜25)との間の遅延時間d(1,j)を測定する。同様に、ノードi(i=22〜25)も他ノードj(j=iを除くj=21〜25のいずれか)との遅延時間d(i,j)を測定している。そして、この遅延時間測定を実施したら、その旨を中継候補選択部21dに通知する。
中継候補選択部21dは、図4の管理サーバ20のノード得点更新・管理部20bから、各ノードkのn番目の測定周期(以下、時点nと呼ぶ)での得点C(n,k)をダウンロードし、それを用いて、確率p_k=C(n,k)/ΣC(n,k)でノードk(kはi以外)を中継候補ノードとして選択し、これをM−M’個の中継候補ノードを選択するまで繰り返す。
また、残りのノード群の中から、中継候補ノードを等確率で選択し、これをM’個選択するまで繰り返す。このようにして選択した合計M個の中継候補ノードを、中継ノード決定部21cに通知する。
通知を受けた中継ノード決定部21cは、通信品質取得部21bに対して、当該中継候補ノードkから、ノードkとノードjの遅延時間測定結果d(k,j)を取得するように指示する。
指示を受けた通信品質取得部21bは、当該中継候補ノードkの通信品質測定部21aからノードkとノードjの遅延時間測定結果d(k,j)を取得し、中継ノード決定部21cにそれを通知する。以上の手順を、全ての中継候補ノードに対して実施する。
中継ノード決定部21cは、自ノード1から中継候補ノードkの遅延時間d(1,k)を通信品質測定部21aから取得し、それと、通信品質取得部21bから通知された中継候補ノードkと着信先ノードjの間の遅延時問d(k,j)を用いて、「d(21,j)>d(21,k)+d(k,j)」を満たすkがM個の候補の中に存在するか否かを調べ、存在しない場合は、自ノード21からノードjの直通路を通信経路として決定し、また、存在する場合は、右辺を最小にするkを中継ノードk*として決定する。
このようにして決定した後、当該ノードk*の迂回経路設定部21eに対して、通信経路を、「自ノード21→中継ノードk*→着信先ノードj」と設定するように要求する。以上の手順を全ての着信先ノードj(j=22〜25)に対して実施する。
中継ノードk*の迂回経路設定部21eは、「ノード21→中継ノードk*→着信先ノードj」の経路を設定し、その後、自身が中継ノードとして選択された旨を管理サーバ20の中継ノード選択回数管理部20aに通知する。
図4における管理サーバ20の中継ノード選択回数管理部20aは、中継ノードk*からの通知を受けると、ノードk*が中継ノードとなった回数C’(n,k)を、「C’(n,k)←C’(n,k)+1」とカウントアップする。
以上を、n番目の測定周期が終わるまで繰り返して、各ノードの中継ノードとなった回数を数える。その結果をノード得点更新・管理部20bに通知する。
ノード得点更新・管理部20bでは、n+1番目の測定周期になると、全てのノードの得点C(n+1,k)を「C(n+1,k)=max{C_low,(1−1/t’)C(n,k)+1/t’C’(n,k)}」により更新する。
上述したように、ここで、C_lowは予め定める得点の下限値、1/t’は平滑化パラメータであり、予め定めるパラメータβ(>0)とc(>1)を用いて「t’=min{n+β,c}」で与えられ、C(n,k)の初期値は「C(0,k)=1(全てのk)」とする。
さらに、ノード得点更新・管理部20bは、各ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントしておき、その合計値ΣC’(n,k)を計算し、それをノードペア総数N(N−1)で割ったものを迂回経路の方が品質が良い頻度F(n)=ΣC’(n,k)/{N(N−1)}とし、現在の時点nがn>Tであれば、そのT期間前までの移動平均を意味するF_T(n)を「F_T(n)=Σx=1〜TF(n−x)/T」により計算し、「F(n)/F_T(n)」が予め定めたしきい値よりも小さい場合には、各ノードの得点C(n,k)を再初期化して「C(0,k)」(k=1〜N)、「時点n=0」とする。
また、図3のノード21は、通信品質測定部21aにおいて、自ノード21から着信先ノードjへの遅延d(21,j)を測定しておき、現時点nの自ノードから他の全てのノードヘの平均遅延時間d_avg(n)=Σd(21,j)/(N−1)を計算する。
一方、時点n−1におけるその指数重み付け移動平均d_avg_s(n−1)を「d_avg_s(n−1)=(1−α)d_avg_s(n−2)+αd_avg(n−1)」により計算する。尚、上述のように、ここでαは予め定める平滑化パラメータであり、0<α<1である。
もし、「d_avg(n)<d_avg_s(n−1)−th_d」となったら、その旨を管理サーバ20内のノード得点更新・管理部20bに通知する。尚、上述のように、th_dはしきい値であり、予め定めるか、あるいは遅延の測定結果の履歴d_avg_s(n−2),d_avg_s(n−3),d_avg(n−4),…から下位yパーセント値を求めておき、その値とd_avg_s(n−1)の差をth_dに設定する。
遅延の変化の旨をノード21から受信した管理サーバ20内のノード得点更新・管理部20bは、ノード得点更新・管理部20bで管理しているノードk(k=1〜N)の得点C(n,k)に関して、上位Xノード内にノード21がエントリされているかどうか調べ、もしエントリされていなければ、ノード21の得点C(n、i)を「C(n、i)←C(n、i)+C_add」により増加させる。尚、ここで、C_addは上述のように予め定める得点増加量である。
次に、図5〜図9を用いて、本発明に係るオーバーレイネットワークにおける通信経路制御方法について説明する。図5は、図2におけるオーバーレイノードと管理サーバからなる通信経路制御システムの本発明に係る第1の処理動作例を示すフローチャートであり、図6は、第2の処理動作例を示すシーケンス図、図7は、第3の処理動作例を示すフローチャート、図8は、第4の処理動作例を示すフローチャート、図9は、第5の処理動作例を示すシーケンス図である。
図5に示す例は、上述の第1の技術に相当し、IPネットワークに接続するN個のオーバーレイノードによって構成される論理網であるオーバーレイネットワークにおいて、発信元ノードから着信先ノードヘの通信経路をネットワークの状況に応じて制御する通信経路制御手順であって、オーバーレイネットワークに属する各ノードi(i=1〜N)は、自ノードを発信元ノードとし他ノードj(iを除く全て)を着信先ノードjとして、発信元ノードiと着信先ノードjの間の通信品質を測定し(ステップS501)、N個のノードの中からM個のノードを中継ノードの候補として選択し、選択した中継候補ノードkから、中継候補ノードkと着信先ノードjの間の通信品質測定結果を取得し、自ノードiから当該中継候補ノードkを経由して着信先ノードjに到達するときの通信品質を算出する(ステップS502)。
算出した通信品質と測定した通信品質とを比較し、測定した通信品質が良ければ自ノードiから着信先ノードjへの直通の通信経路を決定し、算出した通信品質が良ければ、最も高品質を提供するノードk*を中継した着信先ノードjへの通信経路を決定し(ステップS503)、当該ノードk*を決定した頻度を記憶装置に記憶する(ステップS504)。
そして、次回の中継ノード候補選択時には(ステップS505)、記憶した頻度に応じた確率で(つまり,該頻度が高い順に選ばれやすくなる)M’個の中継ノード候補を選択し、残りのM−M’個は、頻度には依存せずに等確率で中継ノード候補を選択し(ステップS506)、さらに、M−M’個の中継ノード候補が設置されたネットワーク条件の変動を監視し(ステップS507)、変動を検知した際には(ステップS508)、当該中継ノード候補の選択確率をその状況に応じて変化させる(ステップS509)。
図6に示す例は、上述の第2の技術に相当し、中継ノードとして決定された各ノードkは、オーバーレイネットワーク内に設置され中継ノード候補の情報を管理する管理サーバに、発信元ノードiと着信先ノードjとのペアの通信経路として自ノードkが中継ノードとして決定されたことを示す情報を通知する(ステップS601)。
各ノードkからの情報を受信した管理サーバは、当該ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントし、このカウント値を用いて、次の時点n+1における各ノードkの得点を、式「C(n+1,k)=max{C_low,(1−1/t’)C(n,k)+1/t’C’(n,k)}」(「C_low」は予め定める得点の下限値、「1/t’」は平滑化パラメータであり、予め定めるパラメータβ(>0)とc(>1)を用いて「t’=min{n+β,c}」で与えられ、C(n,k)の初期値はC(0,k)=1(全てのk)とする)により更新する(ステップS602)。
発信元ノードiは、時点nにおいて着信先ノードjへの通信経路を決定する際(ステップS603)、管理サーバから各ノードkの得点C(n,k)を読み出し(ステップS604)、確率p_k=C(n,k)/ΣC(n,k)でノードk(kはi以外)を中継候補ノードとして選択する処理を、M−M’個の中継候補ノードが決定するまで繰り返し(ステップS605,S606)、さらに、残りのノード群の中から中継候補ノードを等確率で選択する処理を、M’個選択するまで繰り返す(ステップS607,S608)。
図7に示す例は、上述の第3の技術に相当し、発信元ノードiは、自ノードiから着信先ノードjへの通信経路に、M個の中継候補ノードのいずれかを用いて迂回するか否かを決定する際、自ノードiから中継候補ノードkの遅延時間d(i,k)と中継候補ノードkと着信先ノードjの間の遅延時間d(k,j)を用いて、「d(i,j)>d(i,k)+d(k,j)」を満たすkが存在するか否かを調べ(ステップS701)、存在しない場合は、自ノードiから着信先ノードjへの直通の通信経路を決定し(ステップS702)、存在する場合は、右辺を最小にするkを中継ノードk*として決定する(ステップS703)。
図8に示す例は、上述の第4の技術に相当し、管理サーバは、各ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントして、このカウント値の合計値ΣC’(n,k)を計算し(ステップS801)、計算した合計値ΣC’(n,k)をノードペア総数N(N−1)で割った値F(n)(=ΣC’(n,k)/{N(N−1)})を、迂回経路の方が品質が良い頻度として求める(ステップS802)。
そして、現在の時点nがn>Tであれば、T期間前までの移動平均を意味するF_T(n)を「F_T(n)=Σx=1〜TF(n−x)/T」の式を用いて計算し(ステップS803)、「F(n)/F_T(n)」が予め定めたしきい値よりも小さければ(ステップS804)、各ノードの得点C(n,k)を再初期化してC(0,k)(k=1〜N)、時点n=0とする(ステップS805)。
図9に示す例は、上述の第5の技術に相当し、各オーバーレイノードiは、自ノードiから着信先ノードjへの遅延d(i,j)を測定し(ステップS901)、現時点nの自ノードiから他の全てのノードヘの平均遅延時間da「=d_avg(n)=Σd(i,j)/(N−1)」を計算する(ステップS902)。
また、時点n−1における指数重み付け移動平均dn−1(=d_avg_s(n−1)を)「d_avg_s(n−1)=(1−α)d_avg_s(n−2)+αd_avg(n−1)、…αは予め定める平滑化パラメータであり、0<α<1」の式を用いて計算する(ステップS903)。
そして、「d_avg(n)<d_avg_s(n−1)−th_d、…th_dはしきい値であり、予め定めるか、もしくは遅延の測定結果の履歴d_avg_s(n−2),d_avg_s(n−3),d_avg(n−4),…から下位yパーセント値を求めておき、その値とd_avg_s(n−1)の差をth_dに設定する」となれば(ステップS904)、遅延の変化を示す情報を管理サーバに通知する(ステップS905)。
管理サーバは、遅延の変化を示す情報をノードiから受信すると(ステップS906)、自サーバで管理しているノードk(k=1〜N)の得点C(n,k)に関して上位Xノード内にノードiがエントリされているかどうか調べ(ステップS907)、エントリされていなければ、ノードIの得点C(n、i)を「C(n、i)←C(n、i)+C_add、…C_addは予め定める得点増加量である」の代入式を用いて増加させる(ステップS908)。
以下、図10,11により、上述の第1の技術を実行したときの評価結果を示す。本評価においては、国内で適当に地理的に離れた18箇所のISP(Internet Service Provider)に利用者として契約したコンピュータ端末において、各端末間において1時間毎に毎秒1パケットを3分間送出して遅延時間(3分間での最大遅延)を測定したデータを用いた(測定期間は48時間)。
n時間目(n=1,2,…48)における端末iと端末jの間の遅延時間d(n,i,j)を用い、18個の端末をオーバーレイノードとみなす。以上のデータを用いて、n=1〜24時間目までは、実測データの通り、各ノード間の遅延を模擬し、n=24時間目以降において、以下のネットワーク変動を模擬した。
n=24時間目において、得点C(n,k)が1位のノードと18位のノードの遅延時間を入れ換え、2位のノードと17位のノードも入れ替えた。つまり、上位ノードの遅延時間が仮想的に下位ノードの遅延時間に変化した場合(つまり、上位ノードの遅延時間が悪くなった場合)を模擬し、同様に下位ノードの遅延時間が上位ノードのそれに変化して遅延時問がよくなった場合を模擬した。
なお、中継ノード候補数M=4,M’=1とし、「β=0.5」、「c=4」、「C_low=0.1」とした。
図10には、このときのn時間目の遅延時間の時系列を示す。ここでは、n時間目における、全ノードペアの遅延時間の95パーセンタイルをプロットしている。図中learnedが本例を適用した場合の結果である。比較として、経路制御を行わなかった場合(つまりすべて直通路を選択した場合で、図中default)、中継ノード候補数を制限せずにN=18個の全ノードを中継候補として利用できる最適な場合(図中optimal)の結果も併せて示す。
これにより、本発明は、ネットワーク条件が変化したn=24時間目以降も全経路探索時(optimal)とほぼ同等の品質改善ができていることが分かる。
参考までに、本発明における1位、2位、3位、4位、17位、18位ノードの得点の推移を図11に示す。これより、もともと下位であったノードの得点を適切に上昇させることができていることが確認できる。
以上、図2〜図11を用いて説明したように、本例によれば、ネットワーク条件の変動に追従して、オーバーレイネットワークにおける通信経路計算に伴うコストを削減しつつ、通信品質の改善を図ることが可能となる。
尚、本発明は、図2〜図11を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、オーバーレイノードや管理サーバのコンピュータ構成として、キーボードや光ディスクの駆動装置の無いコンピュータ構成としても良い。また、本例では、光ディスクを記録媒体として用いているが、FD(Flexible Disk)等を記録媒体として用いることでも良い。また、プログラムのインストールに関しても、通信装置を介してネットワーク経由でプログラムをダウンロードしてインストールすることでも良い。
オーバーレイネットワークによる経路制御の概念を示す説明図である。 本発明に係る通信経路制御システムを具備したオーバーレイネットワークの構成例を示すブロック図である。 図2におけるオーバーレイノードの構成例を示すブロック図である。 図2における管理サーバの構成例を示すブロック図である。 図2におけるオーバーレイノードと管理サーバからなる通信経路制御システムの本発明に係る第1の処理動作例を示すフローチャートである。 図2におけるオーバーレイノードと管理サーバからなる通信経路制御システムの本発明に係る第2の処理動作例を示すシーケンス図である。 図2におけるオーバーレイノードと管理サーバからなる通信経路制御システムの本発明に係る第3の処理動作例を示すフローチャートである。 図2におけるオーバーレイノードと管理サーバからなる通信経路制御システムの本発明に係る第4の処理動作例を示すフローチャートである。 図2におけるオーバーレイノードと管理サーバからなる通信経路制御システムの本発明に係る第5の処理動作例を示すシーケンス図である。 本例の効果を示す説明図である。 本例を適用したときの得点の推移を示す説明図である。
符号の説明
1〜3:オーバーレイノード、4〜8:IPルータ、11:オーバーレイネットワーク、12:IPネットワーク、20:管理サーバ、20a:中継ノード選択回数管理部、20b:ノード得点更新・管理部、21〜25:オーバーレイノード、21a:通信品質測定部、21b:通信品質取得部、21c:中継ノード決定部、21d:中継候補選択部、21e:迂回経路設定部。

Claims (7)

  1. IPネットワークに接続するN個のオーバーレイノードによって構成される論理網であるオーバーレイネットワークにおいて、発信元ノードから着信先ノードヘの通信経路をネットワークの状況に応じて制御する通信経路制御方法であって、
    上記オーバーレイネットワークに属する各ノードi(i=1〜N)は、自ノードを発信元ノードとし他ノードj(iを除く全て)を着信先ノードjとして、発信元ノードiと着信先ノードjの間の通信品質を測定するステップと、
    N個のノードの中からM個のノードを中継ノードの候補として選択し、選択した中継候補ノードkから、該中継候補ノードkと着信先ノードjの間の通信品質測定結果を取得し、自ノードiから当該中継候補ノードkを経由して着信先ノードjに到達するときの通信品質を算出するステップと、
    該算出した通信品質と上記測定した通信品質とを比較し、測定した通信品質が良ければ自ノードiから着信先ノードjへの直通の通信経路を決定し、算出した通信品質が良ければ、最も高品質を提供するノードk*を中継した着信先ノードjへの通信経路を決定するステップと、
    当該ノードk*を決定した頻度を記憶装置に記憶するステップと、
    次回の中継ノード候補選択時に、上記記憶した頻度が高い順にM’個の中継ノード候補を選択し、残りのM−M’個は、上記頻度には依存せずに等確率で中継ノード候補を選択するステップと、
    上記M−M’個の中継ノード候補が設置されたネットワーク条件の変動を監視し、変動を検知した際には当該中継ノード候補の上記選択確率をその状況に応じて変化させるステップと
    を有することを特徴とするオーバーレイネットワークの通信経路制御方法。
  2. 請求項1に記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法であって、
    上記中継ノードとして決定された各ノードkが、オーバーレイネットワーク内に設置され中継ノード候補の情報を管理するサーバに、発信元ノードiと着信先ノードjとのペアの通信経路として自ノードkが中継ノードとして決定されたことを示す情報を通知するステップを実行し、
    各ノードkからの上記情報を受信したサーバが、当該ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントし、該カウント値を用いて、次の時点n+1における各ノードkの得点を、式「C(n+1,k)=max{C_low,(1−1/t’)C(n,k)+1/t’C’(n,k)}」(「C_low」は予め定める得点の下限値、「1/t’」は平滑化パラメータであり、予め定めるパラメータβ(>0)とc(>1)を用いて「t’=min{n+β,c}」で与えられ、C(n,k)の初期値はC(0,k)=1(全てのk)とする)により更新するステップと、
    上記発信元ノードiが、上記時点nにおいて着信先ノードjへの通信経路を決定する際、上記サーバから各ノードkの得点C(n,k)を読み出し、確率p_k=C(n,k)/ΣC(n,k)でノードk(kはi以外)を中継候補ノードとして選択する処理を、M−M’個の中継候補ノードが決定するまで繰り返すステップと、
    残りのノード群の中から中継候補ノードを等確率で選択する処理を、M’個選択するまで繰り返すステップとを実行する
    ことを特徴とするオーバーレイネットワークの通信経路制御方法。
  3. 請求項1に記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法であって、
    上記発信元ノードiは、
    自ノードiから着信先ノードjへの通信経路に、上記M個の中継候補ノードのいずれかを用いて迂回するか否かを決定する際に、
    自ノードiから中継候補ノードkの遅延時間d(i,k)と中継候補ノードkと着信先ノードjの間の遅延時間d(k,j)を用いて、「d(i,j)>d(i,k)+d(k,j)」を満たすkが存在するか否かを調べるステップと、
    存在しない場合は、自ノードiから着信先ノードjへの直通の通信経路を決定し、存在する場合は、右辺を最小にするkを中継ノードk*として決定するステップと
    を有することを特徴とするオーバーレイネットワークの通信経路制御方法。
  4. 請求項2に記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法であって、
    上記管理サーバは、
    各ノードkが時点nに中継ノードとなった回数C’(n,k)をカウントして、該カウント値の合計値ΣC’(n,k)を計算するステップと、
    計算した合計値ΣC’(n,k)をノードペア総数N(N−1)で割った値F(n)(=ΣC’(n,k)/{N(N−1)})を、迂回経路の方が品質が良い頻度として求めるステップと、
    現在の時点nがn>Tであれば、T期間前までの移動平均を意味するF_T(n)を「F_T(n)=Σx=1〜TF(n−x)/T」の式を用いて計算し、「F(n)/F_T(n)」が予め定めたしきい値よりも小さければ、各ノードの得点C(n,k)を再初期化してC(0,k)(k=1〜N)、時点n=0とするステップとを有する
    ことを特徴とするオーバーレイネットワークの通信経路制御方法。
  5. 請求項2に記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法であって、
    各オーバーレイノードiは、
    自ノードiから着信先ノードjへの遅延d(i,j)を測定するステップと、
    現時点nの自ノードiから他の全てのノードヘの平均遅延時間d_avg(n)=Σd(i,j)/(N−1)を計算するステップと、
    時点n−1における指数重み付け移動平均d_avg_s(n−1)を「d_avg_s(n−1)=(1−α)d_avg_s(n−2)+αd_avg(n−1)、…αは予め定める平滑化パラメータであり、0<α<1」の式を用いて計算するステップと、
    「d_avg(n)<d_avg_s(n−1)−th_d、…th_dはしきい値であり、予め定めるか、もしくは遅延の測定結果の履歴d_avg_s(n−2),d_avg_s(n−3),d_avg(n−4),…から下位yパーセント値を求めておき、その値とd_avg_s(n−1)の差をth_dに設定する」となれば、遅延の変化を示す情報を上記管理サーバに通知するステップとを有し、
    該管理サーバは、遅延の変化を示す情報をノードiから受信すると、自サーバで管理しているノードk(k=1〜N)の得点C(n,k)に関して上位Xノード内にノードiがエントリされているかどうか調べ、エントリされていなければ、ノードiの得点C(n、i)を「C(n、i)←C(n、i)+C_add、…C_addは予め定める得点増加量である」の代入式を用いて増加させるステップを有する
    ことを特徴とするオーバーレイネットワークの通信経路制御方法。
  6. 請求項1もしくは請求項3のいずれかに記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法における各ステップを実行してノード間の通信品質の測定および中継ノードを用いて迂回するか否かを決定する手段と、
    請求項2に記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法における各ステップを実行して中継候補ノードの選択を行う手段と、
    請求項4もしくは請求項5のいずれかに記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法における各ステップを実行して、中継ノード選択の際に用いるノードの得点を変更する手段と
    を具備することを特徴とするオーバーレイネットワークにおける通信経路制御システム。
  7. コンピュータに、請求項1から請求項5のいずれかに記載のオーバーレイネットワークの通信経路制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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