本発明においては、上記のカラーフィルターを構成する各色の着色画素どうしの段差を解消すると共に、各色の着色画素間にやむを得ず生じる隙間がもたらす欠点を解消した、表面が平坦化したカラーフィルターを提供することを課題とするものである。
発明者の検討によれば、例えば、三原色のカラーフィルター基板を製造する際に、そのうちの二色のパターンをフォトリソグラフィー法により作成し、このとき、二色のパターン間に狭い隙間を形成しておき、続いて、残る三色目のパターンを、パターン形成用組成物の全面への塗布、および研磨によって形成することにより、三色のパターンの厚みを揃えることが可能となり、しかも、先に生じていた狭い隙間内に、三色目の形成用組成物を充填してならすことも可能となって、課題を解決することができた。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第1の形態は、透明基板上に、色相の異なる三種以上の微細カラーフィルター領域が配列されて構成されたカラーフィルター層が積層されており、前記の三種以上の微細カラーフィルター領域のうちの一種を構成する材質が、前記の一種以外の微細カラーフィルター領域どうしの間の隙間に充填されており、前記隙間を充填する材質および前記全色相の微細カラーフィルタ領域が配列されて構成されたカラーフィルター層は、全表面が研磨され、全面、同じ厚さに平坦化されていることを特徴とするカラーフィルター基板に関するものである。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第2の形態は、第1の形態において、前記カラーフィルター層が、光の三原色の一つづつの色相を有する三種の微細カラーフィルター領域からなることを特徴とするカラーフィルター基板に関するものである。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第3の形態は、第1または第2の形態において、前記透明基板と前記カラーフィルター層との間に開孔部を有するブラックマトリックスが積層されており、前記カラーフィルター層を構成する前記各微細カラーフィルター領域は、前記ブラックマトリックスの開孔部に対応して積層されていることを特徴とするカラーフィルター基板に関するものである。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第4の形態は、第1〜第3いずれかの形態において、前記カラーフィルター層の前記透明基板側とは反対側に、オーバーコート層、および透明電極層が積層されていることを特徴とするカラーフィルター基板に関するものである。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第5の形態は、第1〜第4いずれかの形態において、前記オーバーコート層と前記透明電極層との間に透明バリア層が積層されていることを特徴とするカラーフィルター基板に関するものである。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第6の形態は、第4または第5の形態のカラーフィルター基板の前記透明電極層上に、有機EL発光層、および背面電極層が順次積層されていることを特徴とするディスプレイに関するものである。
第1の発明は、透明基板上に、色相の異なる三種以上の微細カラーフィルタ領域を配列させてカラーフィルター層を形成するに際し、予め、前記の三種以上の微細カラーフィルタ領域のうちの1種を除く他の微細カラーフィルター領域をフォトリソグラフィー法により、隙間をあけて順次積層し、その後、残る微細カラーフィルター領域を形成するための組成物を塗布して、塗布後の膜厚が、前記の予め積層された全ての微細カラーフィルタ領域の厚みを全面にわたり上回るように、前記の隙間に充填すると共に全面を前記組成物の塗膜で被覆し、被覆後、前記塗膜面上から研磨を行なうことにより、前記の予め積層した微細カラーフィルター領域を露出させると共に前記の隙間内に塗膜を残留させ、前記隙間内の塗膜および前記全色相の微細カラーフィルタ領域が配列されて形成されたカラーフィルター層の、全表面を研磨した状態で、全面、同じ厚さに平坦化することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第2の発明は、第1の発明において、前記カラーフィルター層を、光の三原色の一つづつの色相を有する三種の微細カラーフィルター領域を配列させて形成することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記の残る微細カラーフィルター領域を形成するための組成物を塗布するのに先立ち、前記の残る微細カラーフィルター領域を形成しない箇所、または、前記の残る微細カラーフィルター領域を形成しない部分および前記カラーフィルター層を形成しない区域に設けられたアライメントマークの部分にマスキング層を積層することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第4の発明は、第3の発明において、前記カラーフィルター層を形成した後、前記マスキング層を除去することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、前記カラーフィルター層を形成するのに先立ち、前記透明基板上にブラックマトリックスを積層することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第6の発明は、第1〜第5いずれかの発明において、前記カラーフィルター層を形成した後、前記カラーフィルター層の前記透明基板側とは反対側に、オーバーコート層、および透明電極層を順次積層することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第7の発明は、第6の発明において、前記オーバーコート層を積層した後、前記透明電極層を積層するのに先立ち、透明バリア層を積層することを特徴とするカラーフィルター基板の製造方法に関するものである。
第8の発明は、第6または第7の発明に従って、前記透明電極層を積層した後、前記透明電極層上に、有機EL発光層、および背面電極層を順次積層することを特徴とするディスプレイの製造方法に関するものである。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第1の形態によれば、カラーフィルター層を構成する微細カラーフィルター領域のうち1種類を除いた他の微細カラーフィルター領域どうしが隙間を有しているので、それらの微細カラーフィルター領域の配置が容易である上、隙間には、残る微細カラーフィルター領域と同じ素材が充填されるので、隙間から不要な光が紛れ込むことを抑制可能なカラーフィルター基板を提供することができる。
また、第1の形態によれば、最後に形成する微細カラーフィルター領域の形成を、そのための組成物の塗布および研磨により行なうことができ、かつ表面の平坦化を容易にする構造を有するカラーフィルター基板を提供することができる。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第2の形態によれば、第1の形態の効果に加え、三原色のカラーフィルター領域からなるカラーフィルター層を有しているので、フルカラー画像の表示用に適したカラーフィルター基板を提供することができる。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第3の形態によれば、第1または第2の形態の効果に加え、ブラックマトリックスを有しているので、外光反射が防止されたカラーフィルター基板を提供することができる。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第4の形態によれば、第1〜第3いずれかの形態の効果に加え、オーバーコート層および透明電極層が積層されているので、有機ELディスプレイもしくは液晶ディスプレイ等の一方の基板として使用可能なカラーフィルター基板を提供することができる。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第5の形態によれば、第1〜第4いずれかの形態の効果に加え、オーバーコート層と透明バリアー層との間に透明バリアー層が積層されているので、カラーフィルター層等を構成する素材が含有する成分が、ディスプレイ画像表示のための素材の寿命に悪影響を及ぼすことを回避可能なカラーフィルター基板を提供することができる。
本発明に関わるカラーフィルター基板の第6の形態によれば、透明電極層上に有機EL発光層および背面電極層が順次積層されているので、第4または第5の形態と同様な効果を有するディスプレイを提供することができる。
第1の発明によれば、最後に形成する微細カラーフィルター領域の形成を、そのための組成物の塗布および研磨により行なうので、カラーフィルター層の表面の平坦性を高くすることが可能である上、位置合わせを要し、塗布、パターン露光、および現像等の各段階を要するフォトリソグラフィー法にくらべ、より簡単な工程によって行なうことが可能なカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加え、カラーフィルター層を、光の三原色の一つづつの色相を有する三種の微細カラーフィルター領域を配列して形成するので、フルカラー画像の表示用に適したものとすることが可能なカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。
第3の発明によれば、第1または第2の発明の効果に加え、最後の微細カラーフィルター領域の形成用の組成物を適用するのに先立ち、マスキング層を積層しておくので、付着してはならない部分に組成物が付着することを防止することを可能とするカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。
第4の発明によれば、第3の発明の効果に加え、積層したマスキング層を除去することにより、除去した部分への加工や、除去により現われた部分の利用を可能とするカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。
第5の発明によれば、第1〜第4いずれかの発明の効果に加え、ブラックマトリックスを積層することにより、外光反射の防止性を付与することを可能とするカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。
第6の発明によれば、第1〜第5いずれかの発明の効果に加え、さらにオーバーコート層および透明電極層の積層を行なうことにより、有機ELディスプレイもしくは液晶ディスプレイ等の一方の基板としての使用を可能とするカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。また、カラーフィルター層の表面の平坦性が高いものが得られるので、オーバーコート層の厚みを薄くすることが可能となり、オーバーコート層のある部分と無い部分との段差により透明電極層が断線することを回避することが可能になる。
第7の発明によれば、第6の発明の効果に加え、透明バリアー層の積層を行なうことにより、カラーフィルター層等を構成する素材が含有する成分が、ディスプレイ画像表示のための素材の寿命に悪影響を及ぼすことの回避を可能とするカラーフィルター基板の製造方法を提供することができる。また、カラーフィルター層の表面の平坦性が高いものが得られるので、透明バリアー層が下層の凹凸で不完全な部分を生じることが抑制できる。このことは、さらに積層される有機EL発光層のスポット的な劣化を回避することを可能にする。
第8の発明によれば、透明電極層上に有機EL発光層および背面電極層を順次積層するので、第6または第7の発明により得られたのと同様な効果を付与することが可能なディスプレイの製造方法を提供することができる。
図1(e)に例示するように、本発明に関わるカラーフィルター基板10は、透明基板1上に、開孔部を有するブラックマトリックス2が積層されており、ブラックマトリックス2の開孔部に対応して、赤色(図中、「R」で表示)、緑色(図中、「G」で表示)、および青色(図中、「B」で表示)の三原色の各色の微細カラーフィルター領域3B、3G、および3Rが配列されて構成されたカラーフィルター層3が積層されており、緑色および青色の微細カラーフィルター領域どうしの間の隙間に、赤色の微細カラーフィルター領域を構成する素材が充填されて隙間がならされることにより、カラーフィルター層3の表面(図中の上面)が平坦とされた積層構造を有するものである。
上記の例においては、赤色の微細カラーフィルター領域を構成する素材が、緑色と青色の微細カラーフィルター領域の間の隙間に充填されているが、これに限ることはない。即ち、緑色の微細カラーフィルター領域を構成する素材が、赤色と青色の微細カラーフィルター領域の間の隙間に充填されていてもよいし、あるいは、青色の微細カラーフィルター領域を構成する素材が、赤色と緑色の微細カラーフィルター領域の間の隙間に充填されていてもよい。このように隙間に充填される素材は、赤色の微細カラーフィルター領域を構成する素材に限ることなく、他の色の微細カラーフィルター領域を構成する素材であってもよい。いずれの色の素材であるにせよ、隙間には微細カラーフィルター領域を構成する素材が充填されているので、隙間から不要な光が紛れ込むことを、抑制する効果も生じる。
また、カラーフィルター層3が、上記のような光の三原色の赤色、緑色、および青色の三色の一つづつを有する微細カラーフィルター領域から構成されていると、このようなカラーフィルター基板10は、いわゆるフルカラー表示用として用いることができるので好ましい。もちろん、カラーフィルター層3は、必要に応じ、四色、もしくは四色以上の微細カラーフィルター領域から構成されたものであってもよい。
本発明に関わるカラーフィルター基板10において、ブラックマトリックス2は、必ずしも設けなくてよいが、ブラックマトリックス2があると、観察側(図中、下面側)から眺めたときに、外光の反射を軽減し、画像や映像のコントラストを向上させ得ることや、カラーフィルター層やその他の各層を、ブラックマトリックス2の開孔部に対応させて作製する上で、形成することが好ましい。
上記のような本発明のカラーフィルター基板10は、このまま、ディスプレイの全面に配置して、ディスプレイの表示をカラー化することができるが、ディスプレイパネルが有していてもよい種々の機能を持つ層を、上記した構造に加えて有するものであってもよい。
図2は、有機ELディスプレイに用いることが好ましいカラーフィルター基板10’を例示する図であって、図1(e)を引用して説明したカラーフィルター基板10の積層構造に加えて、透明基板1上のカラーフィルター層3のある全域を覆うオーバーコート層4および透明バリアー層5が順に積層され、透明バリアー層5上には透明電極層6が、少なくとも下層のブラックマトリックス2の開孔部上に対応して積層されて、カラーフィルター基板10’が構成されているものである。
オーバーコート層4は、下層のカラーフィルター層3を保護する目的、表面の凹凸をならす目的、および、有機ELディスプレイに適用された場合に、下層と有機EL素子の有機EL発光層とを遮断し、有機EL発光層の寿命に影響のある物質が下層から有機EL発光層に移行することを防止するものであり、通常、透明樹脂で構成される。
本カラーフィルター基板においては、オーバーコート層4の下層となるカラーフィルター層の平坦性が高いので、オーバーコート層4の厚みを決める際に、下層の各色の微細カラーフィルター領域の厚みのバラツキを考慮して、層4の厚みを厚くする必要が無いので、厚みとしては、1μm〜2μm程度とすることができる。
本カラーフィルター基板におけるオーバーコート層4の厚みは、従来技術におけるオーバーコート層の厚み、3μm〜5μm程度とくらべて薄いので、オーバーコート層4のある部分と無い部分とにまたがって設けられる透明電極層6が段差部で断線しやすかった欠点が解消される効果がある。
透明バリアー層5は、オーバーコート層4と透明電極層6との間に、必要に応じて設けられるものである。透明バリアー層5の積層により、上層に設ける有機EL発光層への下方からの空気、特に、水蒸気が透過するのを遮断する効果を高めることができるので、カラーフィルター基板10’を有機ELディスプレイ用に用いる際には、透明バリアー層5を設けてあることが好ましい。
透明バリアー層5は、例えば、無機酸化物の薄膜で構成され、無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、もしくは窒化ケイ素等、または酸化ケイ素と窒化ケイ素の合金等が好ましい。
透明バリアー層5の厚みは、0.03μm〜3μm程度である。
本発明に関わるカラーフィルター基板10’においては、カラーフィルター層3の平坦性が高いので、透明バリアー層5を形成する際に、従来、カラーフィルター層3の突起により、透明バリアー層5の生成が不完全になるため、有機EL発光層のスポット的な劣化が生じていたことを解消することが可能になる。
透明電極層6は、有機EL素子の一方の電極をなすもので、対極となる背面電極層との間にはさんだ有機EL発光層に電圧をかけ、所定の位置で発光を起こさせるためのものである。
透明電極層5は、例えば、幅(図の左右方向の寸法である。)がブラックマトリックス2の開孔部の幅に相当し、長さ方向が、図1もしくは図2の手前から奥に向かう方向であるストライプ状のものである。
透明電極層6は、透明性および導電性を有する金属酸化物の薄膜で構成され、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、もしくは酸化第2錫等を素材とし、これらの素材の一様な薄膜を形成した後に、フォトリソグラフィー法により不要部を除去することにより形成されたものであることが好ましい。
本カラーフィルター基板においては、カラーフィルター層3の平坦性が高いので、オーバーコート層4の厚みを比較的薄くすることが可能であるから、透明電極層6をオーバーコート層4のある部分と無い部分とにかけて連続的に設ける際に、段差の部分で生じやすい断線の発生を少なくすることが可能である。
図2を引用して説明したカラーフィルター基板10’は、有機ELディスプレイに用いることが好ましく、透明電極層6の上に、順に有機EL発光層および背面電極層を積層し、必要に応じて、さらに封止用基板を積層することにより、有機ELディスプレイを構成することができる。また、液晶層および対向電極層を有する基板と組合せることにより、液晶ディスプレイを構成することもできる。
有機EL発光層は、原理的に言えば、有機EL発光層をはさむ両電極間に電圧をかけた際に、蛍光発光するものであればよいので、そのような発光を起こし得る有機蛍光体の層のみからなるものでよいが、後述するように、有機蛍光体に加えて、種々の物質を加えた層としたり、もしくは有機蛍光体を含む層に加えて、種々の層が積層された積層構造からなるものであってもよい。
図1および図2を引用して説明した、本発明に関わるカラーフィルター基板10もしくは10’、あるいは、それらを用いて構成された有機ELディスプレイは、次に述べるような製造方法によって製造することができる。
図1(a)〜図1(e)は、本発明に関わるカラーフィルター基板10を製造する過程を示す図である。
図1(a)に示すように、まず、透明基板1を準備し、その上に、ブラックマトリックス2を形成する。
透明基板1は、大別すると、ガラスや石英ガラス等の無機質の板状透明基板、もしくはアクリル樹脂等の有機質の(=合成樹脂製の)板状透明基板、または、合成樹脂製の透明フィルム状のものである。厚みのごく薄いガラスも透明フィルム状基材として利用することができる。透明基板1としては、色変換層等を形成する側の表面の平滑性が高い、平均粗さ(Ra)が、0.5nm〜3.0nm(5μm□領域)であるものを用いることが好ましい。
透明基板1を構成する合成樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、メタクリル酸メチル樹脂等のアクリル樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等のセルロース樹脂、エポキシ樹脂、または環状オレフィン樹脂もしくは環状オレフィン共重合樹脂等を挙げることができる。
透明基板1には、必要に応じて、通常は観察側に、擦傷防止のためのハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、反射防止層、防眩層等が直接積層されるか、もしくは、それらの層が透明フィルム上に積層されたものが適用されていてもよく、あるいは、タッチパネルのような機能が付加されていてもよい。
ブラックマトリックス2は、各画素間の境界における外光の反射を防止し、画像、映像のコントラストを高めるためのもので、通常は、黒色の細線で構成された、観察側から見て、縦横の格子状等、もしくは一方向のみの格子状等の、開孔部を有するパターン状に形成されたものである。
ブラックマトリックス2を形成するには、まず、透明基板1を十分に洗浄したのち、クロム等の金属を使用して、蒸着、イオンプレーティング、もしくはスパッタリング等の各種の方法で金属薄膜を形成する。この場合、十分に遮光し得る光学濃度、耐洗浄性および加工特性等を考慮すると、クロムによる金属薄膜が最も好ましい。形成された金属薄膜から、上記のようなパターン状のブラックマトリックス2を形成するには、通常のフォトリソグラフィー法等を利用することができ、例えば、形成された金属薄膜の表面にフォトレジストを塗布し、パターンマスクで被覆して露光、現像、エッチング、および洗浄等の各工程を経て行なうことができる。また、ブラックマトリックス2は、無電界メッキ法、もしくは黒色のインキ組成物を用いた印刷法等を利用しても形成することができる。ブラックマトリックス2の厚みは、薄膜で形成する場合には、0.2μm〜0.4μm程度であり、印刷法によるときは0.5μm〜2μm程度である。
ブラックマトリックス2を形成する方法の一つとして挙げたフォトリソグラフィー法は、カラーフィルター層3の形成(ただし、隙間の充填を兼ねて形成される一層を除く。)や、透明電極層6等の形成にも利用でき、各々の層を形成するための一様均一な層を形成した後、フォトレジストを適用して、露光、現像、およびエッチングによって行なうか、もしくは、各々の層を形成するための形成用組成物として感光性樹脂組成物を用いて調製したものを適用して、露光、および現像によって行なってもよい。
こうして、透明基板1上にブラックマトリックス2が形成された、さらにその上に、カラーフィルター層3を形成するが、図1を引用して説明するような、三原色の各色の微細カラーフィルター領域から構成されているカラーフィルター層3を形成する際には、先に、フォトリソグラフィー法により、それらのうちの二色を形成する。
例えば、図1(b)に示すように、フォトリソグラフィー法により、青色の微細カラーフィルター領域3Bを積層する。図1においては、向かって左側から、青色、緑色、および赤色の順に繰り返して、各色の微細カラーフィルター領域を配列することを想定しているので、ブラックマトリックス2の向かって左側から1番目の開孔部の上、および向かって左側から4番目の開孔部の上に位置するよう、青色の微細カラーフィルター領域3Bを積層する。
次に、上記のようにして形成された青色の微細カラーフィルター領域に隣接して、同様にフォトリソグラフィー法により、緑色の微細カラーフィルター領域3Gを積層する。図1においては、ブラックマトリックス2の向かって左側から2番目の開孔部の上、および向かって左側から5番目の開孔部の上に位置するよう、緑色の微細カラーフィルター領域3Gを積層する。
先に設ける、これら二色、即ち、青色の微細カラーフィルター領域3B、および緑色の微細カラーフィルター領域3Gは、図1に表われるように、ブラックマトリックス2の開孔部に対応し、ただし、ブラックマトリックス2の開孔部との間に隙間を生じないよう、かつ、青色の微細カラーフィルター領域3B、および緑色の微細カラーフィルター領域3Gが互いに接触しないよう、隙間を残して配置し、形成する。この結果、図1(c)に示すように、青色の微細カラーフィルター領域3Bと緑色の微細カラーフィルター領域3Gとの間には隙間を有し、緑色の微細カラーフィルター領域3Gと向かって右側の青色の微細カラーフィルター領域3Bとの間には、残る赤色の微細カラーフィルター領域3Rを設けるための空いた領域を有し、以降、これらの繰り返しとなった状態が形成される。
この後、赤色の微細カラーフィルター領域を形成するための組成物を全面に塗布することにより適用し、図1(d)に示すように、青色の微細カラーフィルター領域3Bと緑色の微細カラーフィルター領域3Gとの間の隙間に組成物の塗膜を充填すると共に、赤色の微細カラーフィルター領域3Rを設けるために空いている領域を組成物の塗膜で被覆する。このとき、適用する組成物の塗膜は、先に積層された、青色の微細カラーフィルター領域3B、および緑色の微細カラーフィルター領域3G上を十分に埋めるよう、即ち、赤色の微細カラーフィルター領域3Rを設けるために空いている領域における組成物の塗膜の厚みが、青色の微細カラーフィルター領域3Bおよび緑色の微細カラーフィルター領域3Gの各々の厚みを上回るように、単位面積当たりの適用量を調整する。
適用された、赤色の微細カラーフィルター領域を形成するための組成物の塗膜は、好ましくは、風乾、もしくは放置等により乾燥させ、固化させた後、上面を研磨する。研磨は、図1を引用して説明している例においては、青色の微細カラーフィルター領域3Bの上、および緑色の微細カラーフィルター領域3Gの上にある赤色の微細カラーフィルター領域を形成するための組成物の塗膜が、すべて除去されるまで行ない、実際には、図1(d)中、破線Lで示すよりも上の、即ち、青色の微細カラーフィルター領域3Bの上部、および緑色の微細カラーフィルター領域3Gの上部も含めて、研磨し除去することが好ましい。
上記の研磨により、予め積層した青色および緑色の二種類の微細カラーフィルター領域を露出させ、赤色の微細カラーフィルター領域を形成すべき領域に赤色カラーフィルター領域を形成すると共に、隣接する青色および緑色の二種類の微細カラーフィルター領域の間の隙間内に、赤色の微細カラーフィルター領域を形成するための組成物の塗膜を残留させることができ、以上の各過程を経ることにより、図1(e)を引用して先に説明したカラーフィルター基板10を製造することができる。従って、最後に形成する微細カラーフィルター領域は、フォトリソグラフィーのように、位置合わせを要し、塗布、パターン露光、および現像等の各段階を要することなく、より簡単な工程によって形成することができ、このため、効率的であり、経済性も向上する。こうして得られるカラーフィルター層3の厚みとしては、1μm〜2μm程度が適当である。また、こうして得られるカラーフィルター層3の表面(上面)は、必然的に平面性が高いものとなるが、好ましくは、カラーフィルター層3の表面の段差が0.5μm以下となるよう研磨することが好ましい。
図1を引用して説明した上記の例においては、青色および緑色の二種類の微細カラーフィルター領域を、フォトリソグラフィー法により積層するので、通常は各々の色に着色された感光性樹脂組成物を用いて形成することが好ましい。また、赤色の微細カラーフィルター領域は、フォトリソグラフィー法ではない方法によって積層するので、感光性ではない塗料組成物等の組成物を用いて形成することが好ましい。
いずれにせよ、各色の微細カラーフィルター領域を形成するためには、次に例示するような着色剤と樹脂成分が用いられる。
着色剤としては、染料もしくは顔料を用いることができるが、耐光性、もしくは耐候性の点で、微粒子状の顔料を用いることが好ましく、赤色微細カラーフィルター領域の形成のための顔料としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、もしくはイソインドリン系顔料等を、緑色微細カラーフィルター領域の形成のための顔料としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料、ハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、もしくはイソインドリノン系の顔料等を、また、青色微細カラーフィルター領域の形成のための顔料としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、もしくはジオキサジン系顔料等を用いることができる。各色の微細カラーフィルター領域の形成のためには、必要に応じ、上記した顔料の一種もしくは二種以上を選択して用いることができる。
フォトリソグラフィー用の感光性樹脂組成物を調製するには、樹脂成分としては、透明な、好ましくは、可視光透過率が50%以上である、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂(実際には、電子線硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂であって、後者であることが多い。)を使用することができ、「フォトレジスト」用として市販されているものを使用することもできる。このような樹脂成分中に着色剤を、形成される微細カラーフィルター領域中に5〜50%含有されるように配合し、塗布用の感光性樹脂組成物を調製する。
感光性ではない通常の塗料組成物等の組成物を調製するには、樹脂成分としては、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、もしくはポリアミド樹脂等の透明樹脂が使用される。これらの樹脂は、溶剤、および必要に応じて希釈剤と共に用いられ、上記と同様に着色剤を、形成される微細カラーフィルター領域中に5〜50%含有されるように、配合し、塗布用の(非感光性の)樹脂組成物を調製する。
上記の感光性もしくは非感光性の組成物は、公知の塗布方法、例えば、スピンナーコーティングのような回転塗布方法や、ロールコーティング、かけ流し、スプレイ塗装、もしくはシルクスクリーン印刷等の適宜な方法により、対象面に適用することができる。
本カラーフィルター基板の製造方法において、先に形成された、二種以上の微細カラーフィルター領域の間の隙間と、最後に設ける微細カラーフィルター領域を設けるための空の領域とに充填され、かつ、先に設けられた微細カラーフィルター領域上を被覆している塗膜を研摩する方法としては、適宜な砥粒をシート上に散布して接着したサンドペーパー等を用いて行なうほか、化学的研摩法、もしくは機械的研摩法、またはそれらを併用したメカノケミカルポリッシング(MCP、またはケミカルメカニカルポリッシング(CMP)とも言われる。)によって行うことが好ましい。
化学的研摩法は、例えば、布、不織布、もしくはポリウレタン樹脂等の発泡体からなる研摩部材に、研摩剤として、エッチング性の液体を供給して行うものであり、機械的研摩法は、例えば、布、不織布、もしくはポリウレタン樹脂等の発泡体を研摩部材とし、コロイダルシリカもしくは酸化セリウムの微粉末を研摩剤として含浸させて用いるか、またはコロイダルシリカもしくは酸化セリウムを分散させた分散液を供給して行なうものである。
いずれにせよ、研磨は、好ましくは、対象物を回転させる等して対象物と研磨部材とを相対的に移動させつつ、塗膜面に研摩部材を接触させ、必要に応じて研摩剤を供給しながら行ない、不要部分にある、上記の例であれば、赤色の微細カラーフィルター領域を形成するための組成物の塗膜が、すべて除去されるまで行ない、より好ましくは、先に設けられている微細カラーフィルター領域のいずれもが、それらの上面が削られるまで研磨を行なう。
研磨の後、カラーフィルター層3上に、オーバーコート層4、透明バリアー層5、および透明電極層6を順に積層して、有機ELディスプレイ用のカラーフィルター基板10’を製造するには、次のようにして行ない、また、各々の層を構成する素材は次の通りである。
オーバーコート層4は透明樹脂で構成され、具体的な樹脂としては、カラーフィルター層3を構成する樹脂として前記した感光性もしくは非感光性の樹脂を使用し、必要に応じ、溶剤、希釈剤、もしくはモノマー等、さらには、適宜な添加剤と共に混合して、感光性樹脂組成物とした後、この感光性樹脂組成物を、一様に塗布し、乾燥させた後、電離放射線を照射して硬化させることによるか、または、電離放射線硬化性ではない通常の塗料組成物とした後、適宜なコーティング手段により塗布を行なった後、乾燥させることによって形成することができる。
透明バリアー層5は、先に上げた素材から構成され、これらの素材を用いた蒸着、スパッタリング、もしくはイオンプレーティング等の薄膜形成方法を利用してオーバーコート層4上に形成することができる。
透明電極層6は、既に説明したように、薄膜を形成した後に、フォトリソグラフィー法により不要部を除去することにより形成され、薄膜を形成する方法としては、透明バリアー層5を形成する方法として挙げた上記の方法を利用することができる。
さらに、透明電極層6上に、有機EL発光層および背面電極層を順に積層して有機ELディスプレイを製造するには、次のようにして行ない、また、各々の層を構成する素材は次の通りである。
有機EL発光層は、代表的には、(1)発光層単独からなるもの、(2)発光層の透明電極層側に正孔注入層を設けたもの、(3)発光層の背面電極層側に電子注入層を設けたもの、(4)発光層の透明電極層側に正孔注入層を設け、背面電極層側に電子注入層を設けたもの等の種々の構造のものがあり得る。
ここにおける有機EL発光層としては白色に発光するものを用い、単独で白色発光するものを用いることが望まれるが、実用的には、発光色が互いに補色関係にある二種類の発光材料、もしくは三原色の各々に発光する発光材料を組み合わせて、単一もしくは複数層に分けて構成したものを用いることが好ましい。
上記のうち、発光色が互いに補色関係にある二種類の発光材料を組合せる例としては、青色系発光材料と、少なくとも一つのフルオランテン骨格、ペンタセン骨格、もしくはペリレン骨格を有する蛍光発光性化合物との組合せのものを挙げることができる(特開2001−250690号公報)。
同様に、発光色が互いに補色関係にある二種類の発光材料を組合せる例としては、ZnBOX、Alq、BAlq等の発光色が青色であるホスト材料としての有機蛍光体に対して、これら有機蛍光体の発光色(青色)の補色を発光する例えば、クマリン、ネイルレッド、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−p−ジメチルアミノスチリル−4H−ピラン(DCM1)、DCM2、DCJT、DCJTB、ルブレン等をドープしてなる色素ドープ層と、ZnBOX、Alq、BAlq等の発光色が青色である有機蛍光体をホスト材料とし、波長変換物質として例えば440nm以下の波長を吸収するスチルベン系材料をドープしてなる電子輸送層、との組合せのものを挙げることができる。電子輸送層におけるスチルベン系材料としては、スチルベン誘導体もしくはジスチリルアリーレン誘導体、例えば、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称;DPVBi)を挙げることができる(特開2000−243565号公報)。
また、上記のうち、三原色の各々に発光する発光材料を組み合わせる例としては、例えば、赤色に発光する材料として、テオニルトリフルオロアセトン−1,10−フェナントロリロン−ユーロピウム錯体、ナイルレッド、もしくはDCM1(前出)、緑色に発光する材料として、クマリン−6、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、もしくはキナクリドン、および青の発光色を有する材料として、ペリレン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(TPB)、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ジフェニル(DPVBi)、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ベンゾピレン、もしくはジベンゾナフタセン等を用いて組合せ、単一の層としたものを挙げることができる(特開2002−299058号公報)。
以上に例示したような材料からなる、もしくは含有する有機EL発光層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5nm〜1μm程度とすることができる。
正孔注入層を構成する材料としては、従来より非伝導材料の正孔注入材料として使用されているものや、有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知の物の中から任意に選択して使用することができ、正孔の注入、もしくは電子の障壁性のいずれかを有するものであって、有機物、もしくは無機物のいずれであってもよい。
具体的に正孔注入層を構成する材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系共重合体、もしくはチオフェンオリゴマー等の導電性高分子オリゴマー等を例示することができる。さらに正孔注入層の材料としては、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、もしくはスチリルアミン化合物等を例示することができる。
具体的には、ポルフィリン化合物としては、ポルフィン、1,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、アルミニウムフタロシアニンクロリド、もしくは銅オクタメチルフタロシアニン等、芳香族第三級アミン化合物としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[4(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベン、3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル、もしくは4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン等、を例示することができる。
以上に例示したような材料からなる正孔注入層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5nm〜0.5μm程度とすることができる。
電子注入層を構成する材料としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、もしくはオキサジアゾール誘導体のオキサジアゾール環の酸素原子をイオウ原子に置換したチアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有したキノキサリン誘導体、トリス(8−キノリノール)アルミニウム等の8−キノリノール誘導体の金属錯体、フタロシアニン、金属フタロシアニン、もしくはジスチリルピラジン誘導体等を例示することができる。
以上に例示したような材料からなる電子注入層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5nm〜0.5μm程度とすることができる。
背面電極層は、有機EL発光層を発光させるための他方の電極をなすものである。背面電極層は、仕事関数が4eV以下程度と小さい金属、合金、もしくはそれらの混合物から構成される。具体的には、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、もしくはリチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等を例示することができ、より好ましくは、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、もしくはリチウム/アルミニウム混合物を挙げることができる。なお、有機ELディスプレイをTFT基板を用いて構成する場合には、TFT基板が有する画素電極を上記の背面電極層として利用する。TFT基板を用いると、画面サイズの大きな有機ELディスプレイを構成することが可能になる利点がある。
このような背面電極層は、シート抵抗が数百Ω/cm以下であることが好ましく、厚みとしては、10nm〜1μm程度が好ましく、より好ましくは、50〜200nm程度である。
本カラーフィルター基板の製造方法おいては、最後に形成する微細カラーフィルター領域、図1を引用して説明した例で言えば、赤色の微細カラーフィルター領域、を形成する際には、形成用の組成物をカラーフィルター層3を設けるべき全領域に適用するが、フォトリソグラフィー法による場合と異なり、カラーフィルター層を設けるべき区域の外では、適用された組成物が意図しない範囲にまで付着し、その後の研磨によって除去されずに残留するか、もしくは、付着してはならない箇所に付着し、そのまま残留する可能性がある。
そこで、上記の形成用の組成物を適用するのに先立って、カラーフィルター層3を形成する区域の外や、形成用組成物が付着してはならない箇所等の必要な部分に、マスキング層を積層しておくことが好ましい。形成用組成物が付着してはならない箇所の例としては、カラーフィルター層の区域外に設けられたアライメントマークの箇所を挙げることができる。
マスキング層を積層する方法としては、塗装用のマスキングテープを貼る方法もあるが、マスキング用の樹脂を含むマスキング用組成物を、適宜な印刷法、例えば、シルクスクリーン印刷等により設けることが好ましい。あるいは、先に設ける微細カラーフィルター領域の形成時に用いる感光性組成物やレジストを、マスキング層の必要な部分に残すことで、マスキング層の積層と兼ねることもできる。積層されたマスキング層は、必要性が無くなった時点で適宜な方法により除去し、除去した箇所に加工を行なったり、除去により現われたアライメントマークを利用することが可能になる。
有機ELディスプレイは、以上のほか、透明電極層6上に、ブラックマトリックス2に対応して、絶縁層を有していてもよい。また、絶縁層上には、有機EL発光層および背面電極層を蒸着法等の気相法で形成する際のマスクの役割を果たす隔壁を有していてもよい。