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JP4549991B2 - 車両のランプ状態検出方法及びランプ状態検出装置 - Google Patents
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車両のランプ状態検出方法及びランプ状態検出装置 Download PDF

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Description

この発明は、ターンシグナルランプの断線(球切れ)及び断線復帰を検出する車両のランプ状態検出方法及びランプ状態検出装置に関する。
従来、車両(自動車)には左、右のターンシグナルランプそれぞれが複数個設けられている。これらのターンシグナルランプは、通常、いわゆる電球(白熱球、ハロゲン球等)で形成され、方向指示レバーを左に回動すると、左の各ランプに断続するランプ駆動電流が並列給電されて左の各ランプが点滅し、方向指示レバーを右に回動すると、右の各ランプに断続するランプ駆動電流が並列給電されて右の各ランプが点滅する。
ところで、前記の電球の各ターンシグナルランプは、経時劣化等によって断線(球切れ)が発生する。
そして、点滅する左または右の各ターンシグナルランプのいずれかに断線が発生すると、各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流がその分減少するため、従来は、断線検出(球切れ検出)のしきい値を設定し、各点灯期間のランプ駆動電流が前記しきい値以下に減少変化することから前記の断線を検出することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、ターンシグナルランプの断線を検出すると、ランプ駆動電流の断続を高速にして残りのターンシグナルランプの点滅速度を高速化し、断線(球切れ)を報知することも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−116683号公報(要約書、[0002]、図6等) 特開平6−130112号公報([0002]、[0021]、図1等)
前記各ターンシグナルランプが電球の場合、各点灯期間(通電期間)に各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流(総量)は時間経過にしたがって、例えば図7の実線α、βに示すように漸減変化する。
なお、実線αは通常時(非断線時)の電流変化を示し、実線βは断線時(球切れ時)の電流変化を示す。また、図7のT1は通常時の点灯期間、T2(T1>T2)は断線時の点灯期間である。そして、点灯期間T1、T2は、具体的には、例えばT2=T1/2の数百ミリ秒の時間である。また、点灯期間T1、T2間の各オフ期間は点灯期間T1、T2それぞれと同じ時間に設定されることが多い。
そのため、前記従来提案のように点灯期間T1の断続中のランプ駆動電流が設定したしきい値以下に減少することから断線(球切れ)を検出する場合、実際には、ランプ駆動電流の減少変化特性を考慮して、点灯期間T1の所定のタイミングのランプ駆動電流としきい値とを比較する必要がある。
さらに、断線検出に基づいて点灯期間T1の断続から点灯期間T2の断続に可変し、残りのターンシグナルランプの点滅速度を高速化した後、ランプ交換等が行なわれて断線復帰したことを検出し、点灯期間T2の断続から点灯期間T1の断続に戻すことを考慮すると、常時(非断線時)だけでなく断線時(球切れ時)にも断線の有無を判別し、断線時には断線復帰を検出する必要がある。
そして、常時だけでなく断線時にも断線の判別をするため、図7に示すように、前記所定のタイミングは点灯期間T2内のタイミングtaに設定し、断線検出、断線復帰検出に用いるしきい値Ithを、実線αのタイミングtaの電流値Iα(ta)より小さく、実線βのタイミングtaの電流値Iβ(ta)より大きい電流値に設定することが考えられる。
このようにすれば、点灯期間T1の断続中に断線(球切れ)が発生すると、タイミングtaのランプ駆動電流がしきい値Ithより小さくなることから、断線を検出して点灯期間T2の断続に切り換えることができ、また、点灯期間T2の断続中に断線復帰すると、タイミングtaのランプ駆動電流(総量)がしきい値Ithより大きくなることから、断線復帰を検出して点灯期間T1の断続に切り換えることができる。
しかしながら、タイミングtaは、点灯開始からの時間経過が短い点灯期間T2内に設定する必要がある。
一方、この種のターンシグナルランプは、一般的な電球と同様、ランプ間の電流のばらつきが大きく、点灯開始に近くなる程、そのばらつきの影響が大きくなる。
そのため、タイミングtaを点灯期間T2内に設定すると、とくに、点灯期間T1で断続する常時には、点灯期間T1の前記ばらつきの影響が大きいタイミングで断線の有無を判定して断線を検出することになり、しかも、しきい値Ithを断線検出、断線復帰検出に共用するため、断線の誤検出が発生する可能性が高く、断線の検出精度が低い問題がある。
なお、断線復帰についても、しきい値Ithを断線検出、断線復帰検出に共用するため、あまり大きくすることができず、断線の検出と同様に、ランプ間の電流のばらつきの影響を受けて検出精度が低くなる。
さらに、ランプ駆動電流が車両のバッテリ電圧の変動によっても時々刻々変化するため、タイミングtaのランプ駆動電流の1回の検出値としきい値Ithとを比較して断線及び断線復帰を検出すると、バッテリ電圧の変動の影響によっても断線及び断線復帰の検出精度が低くなる。
本発明は、車両のターンシグナルランプの断線(球切れ)及び断線復帰の検出精度を極力向上することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の車両のランプ状態検出方法は、常時は通常速度で点滅する車両複数個所のターンシグナルランプの断線を、前記通常速度で断続して前記各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流の減少から検出し、前記断線の検出によりランプ駆動電流が前記通常速度より高速に断続して前記各ターンシグナルランプの点滅速度が前記通常速度から高速に変化したときに、ランプ駆動電流の増加から断線復帰を検出する車両のランプ状態検出方法であって、常時は前記通常速度の点滅の各点灯期間終了間近に設定された断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線のときの前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の電流値より小さい電流値に設定された断線しきい値とを比較し、前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値が前記断線しきい値より小さくなることから前記断線を検出し、前記断線の検出によって前記点滅速度が記通常速度より高速になるときに、前記高速の点滅の各点灯期間終了間近に設定された復帰検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線のときの前記復帰検出タイミングのランプ駆動電流より小さく前記断線しきい値より大きい電流値に設定された復帰しきい値とを比較し、前記復帰検出タイミングの前記ランプ駆動電流の検出値が前記復帰しきい値より大きくなることから前記断線復帰を検出することを特徴としている(請求項1)。
また、本発明の車両のランプ状態検出方法は、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出して前記ランプ駆動電流の検出値を得ることを特徴とし(請求項2)、その際、前記ランプ駆動電流の複数回の検出結果の平均値により、前記ランプ駆動電流の検出値を得ることも特徴としている(請求項3)。
さらに、本発明の車両のランプ状態検出方法は、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、前記各回の比較結果が全て一致することから前記断線又は前記断線復帰を検出することを特徴とし(請求項4)、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、各回の比較結果を多数決処理して前記断線又は前記断線復帰を検出することも特徴としている(請求項5)。
つぎに、本発明の車両のランプ状態検出装置は、常時は通常速度で点滅する車両複数個所のターンシグナルランプの断線を、前記通常速度で断続して前記各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流の減少から検出し、前記断線の検出によりランプ駆動電流が前記通常速度より高速に断続して前記各ターンシグナルランプの点滅速度が前記通常速度から高速に変化したときに、ランプ駆動電流の増加から断線復帰を検出する車両のランプ状態検出装置であって、常時は前記通常速度の点滅の各点灯期間終了間近に設定された断線検出タイミングに前記各ターンシグナルに並列給電されるランプ駆動電流を検出し、前記断線の検出によって前記点滅速度が記通常速度より高速になったときには、該高速の点滅の各点灯期間終了間近に設定された復帰検出タイミングに前記各ターンシグナルに並列給電されるランプ駆動電流を検出する電流検出手段と、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線のときの前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の電流値より小さい電流値に設定された断線しきい値及び、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線のときの前記復帰検出タイミングのランプ駆動電流より小さく前記断線しきい値より大きい電流値に設定された復帰しきい値を保持するしきい値保持手段と、常時は前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と前記断線しきい値とを比較して前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値が前記断線しきい値より小さくなることから前記断線を検出し、前記断線の検出によって前記点滅速度が記通常速度より高速になるときは前記復帰検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と前記復帰しきい値とを比較して前記復帰検出タイミングの前記ランプ駆動電流の検出値が前記復帰しきい値より大きくなることから前記断線復帰を検出する比較検出手段とを備えたことを特徴としている(請求項6)。
さらに、本発明の車両のランプ状態検出装置は、前記比較検出手段が、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出して前記ランプ駆動電流の検出値を得ることを特徴とし(請求項7)、その際、前記比較検出手段に、前記ランプ駆動電流の複数回の検出結果の平均値により、前記ランプ駆動電流の検出値を得る機能を設けたことも特徴としている(請求項8)。
また、本発明の車両のランプ状態検出装置は、前記比較検出手段が、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、前記各回の比較結果が全て一致することから前記断線又は前記断線復帰を検出することを特徴とし(請求項9)、前記比較検出手段が、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、各回の比較結果を多数決処理して前記断線又は前記断線復帰を検出することも特徴としている(請求項10)。
さらに、本発明の車両のランプ状態検出装置は、少なくとも前記電流検出手段、前記比較検出手段を、車両の左側の並列給電される各ターンシグナルランプと、車両の右側の並列給電される各ターンシグナルランプとについて、それぞれ備えたことを特徴としてる(請求項11)。
まず、請求項1、6の発明によれば、各ターンシグナルランプの断線を検出するために、通常速度の点滅の各点灯期間終了間近に断線検出タイミングが設定され、この断線検出タイミングの各ターンシグナルランプのいずれもが非断線の状態でのランプ駆動電流の電流値より小さい電流値が断線しきい値として設定され、各ターンシグナルランプのいずれかが断線すると、断線検出タイミングに各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流の検出値が断線しきい値より小さくなって断線が検出される。
この場合、断線検出タイミングか各点灯期間の点灯開始から十分に時間が経過した点灯終了間近のタイミングであるため、ランプ駆動電流の検出値に対する各ターンシグナルランプのランプ間の電流のばらつきの影響が十分に小さくなり、しかも、断線しきい値を十分に小さく設定することができる。
そのため、断線の誤検出が発生する可能性が極めて低くなり、断線の検出精度が向上する。
また、断線復帰を検出するために、通常速度より高速の点滅の各点灯期間終了間近に復帰検出タイミングが設定され、この断線検出タイミングの各ターンシグナルランプのいずれもが非断線の状態でのランプ駆動電流の電流値よりは小さく、前記断線しきい値よりは大きい電流値の復帰しきい値が設定され、断線検出後に断線したターンシグナルランプが取り換えられて断線復帰すると、復帰検出タイミングに各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流の検出値が復帰しきい値より大きくなって断線復帰が検出される。
この場合、復帰検出タイミングも前記ランプ間の通電電流のばらつきの影響が極力小さくなるように前記高速の点滅の各点灯期間の終了間近に設定され、しかも、復帰しきい値を断線しきい値より大きく設定することができ、断線復帰の検出精度も向上する。
すなわち、断線検出タイミングと復帰検出タイミングとが異なり、両検出タイミングを前記ランプ間の通電電流のばらつきの影響が極力小さくなるタイミングそれぞれに設定し、断線しきい値、それより大きい復帰しきい値それぞれを別個独立に適切に設定することができるため、各ターンシグナルランプの断線、断線復帰の検出精度を極力向上することができる。
つぎに、請求項2、7の発明によれば、断線検出タイミング、復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出してランプ駆動電流の検出値を得るため、車両のバッテリ電圧によってランプ駆動電流が時々刻々変動するような場合や、あるいはノイズの影響を受けて電流が瞬時的に変動するような場合にも、前記複数回検出の平均値等をランプ駆動電流の検出値とすることで、前記変動の影響も排除して断線、断線復帰を検出することができ、それらの検出精度がさらに向上する。
そして、請求項3、8の発明によれば、前記複数回検出の平均値等をランプ駆動電流の検出値とする構成を提供することができる。
また、請求項4、9の発明によれば、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流の複数回の検出結果が全て一致することを条件として前記断線又は前記断線復帰を一層確実に検出することができる。
さらに、請求項5、10の発明によれば、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流の複数回の検出結果の多数決により前記断線、前記断線復帰を検出することができる。
つぎに、請求項11の発明によれば、車両の左、右それぞれの各ターンシグナルランプの断線、断線復帰を、精度よく検出することができる。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図6にしたがって詳述する。
(一実施形態)
まず、一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は車両1のランプ状態検出装置の結線図、図2は常時(非断線時)、断線時の点滅周期の説明図、図3は後述の断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2の説明図、図4は動作説明用のフローチャートである。
(構成)
図1において、2a、2b、2cは車両1の左側の並列接続された各ターンシグナルランプであり、3a、3b、3cは車両1の右側の並接接続された各ターンシグナルランプである。そして、各ランプ2a〜2c、3a〜3cはいずれも電球であり、車両1のフロント、リア等の各所の左、右に設けられている。また、左側の各ランプ2a〜2cの並列接続回路のアース端部2n、右側の各ランプ3a〜3cの並列接続回路のアース端部3nは共に車両ボディに接地されている。
4は車両1の制御ECU、5は制御ECU4のマイクロコンピュータ構成の制御部であり、方向指示レバーの操作に基づく左側の各ランプ2a〜2c及び右側の各ランプ3a〜3cの点滅制御の機能及び、左側の各ランプ2a〜2c及び右側の各ランプ3a〜3cの断線検出の機能を備える。
6は制御部5に接続された書き換え自在の不揮発性のメモリであり、設定された断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2等を保持する。
7は制御ECU4に設けられた電流ドライバであり、制御部5の左、右の点滅指令SL、SRに基づき、左、右の給電出力端子7L、7Rから左側の各ランプ2a〜2cの並列接続回路の正端部2p、右側の各ランプ3a〜3cの並列接続回路の正端部3pそれぞれに、直流のランプ駆動電流を断続的に給電する。
8L、8Rは電流検出器であり、電流検出器8Lは給電出力端子7Lから各ランプ2a〜2cに並列給電されるランプ駆動電流ILを電圧に変換して検出し、電流検出器8Rは給電出力端子7Rから各ランプ3a〜3cに並列給電されるランプ駆動電流IRを電圧に変換して検出する。
9は電流検出器9のランプ駆動電流IL、IRの検出電圧それぞれをデジタル値DL、DRに変換するA/D変換部であり、デジタル値DL、DRを制御部5に出力する。10は車両1のバッテリであり制御ECU4、各ランプ2a〜2c、3a〜3c等の車両1内各所に給電する。
つぎに、制御部5の点滅制御の機能及び断線検出の機能について説明する。
まず、制御部5の点滅制御の機能は、方向指示レバーを左側に倒すと、電流ドライバ7に左側の各ランプ2a〜2cに対する点滅駆動指令SLを出力し、方向指示レバーを右側に倒すと、右側の各ランプ3a〜3cに対する点滅駆動指令SRを電流ドライバ7に出力する機能であり、具体的には、前記方向指示レバーの操作に連動する左、右の方向指示接点の接点信号に基づき、前記の点滅駆動指令SL、SRそれぞれを出力する。
そして、点滅駆動指令SL、SRは、ランプ2a〜2c、3a〜3cのいずれもが非断線で健全な常時は、例えば図2の(a)に示すように、それぞれハイレベルの点灯期間T1とローレベルの消灯期間T1とが交互に出現する周期2・T1の信号になり、ランプ2a〜2c、3a〜3cのいずれかのランプに断線が発生する断線時には、断線が発生した左側の各ランプ2a〜2cの点滅駆動指令SL又は右側の各ランプ3a〜3cの点滅駆動指令SRが、例えば図2の(b)に示すように、ハイレベルの点灯期間T2(T2<T1であり、具体的にはT2=T1/2)とローレベルの消灯期間T2とが交互に出現する周期2・T2(<2・T1)の高速点滅の信号になる。
つぎに、制御部5の断線検出の機能は本発明の電流検出手段、比較検出手段を形成する。
そして、電流検出手段は、常時は通常速度の点滅の各点灯期間T1終了間近に設定された、例えば図3の断線検出タイミングt1に各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)に並列給電されるランプ駆動電流I(t1)を検出し、断線の検出によって点滅速度が通常速度より高速になったときには、この高速の点滅の各点灯期間T2終了間近に設定された復帰検出タイミングt2に各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)に並列給電されるランプ駆動電流I(t2)を検出する。
また、比較検出手段は、常時は断線検出タイミングt1のデジタル値DL(t1)(又はDR(t1))で検出されるランプ駆動電流の検出値I(t1)と図3の断線しきい値Ith1とを比較し、断線検出タイミングt1のランプ駆動電流の検出値I(t1)が断線しきい値Ith1より小さくなると断線を検出する。また、断線の検出によって点滅速度が通常速度より高速になると、復帰検出タイミングt2のランプ駆動電流の検出値I(t2)と図3の復帰しきい値Ith2とを比較し、復帰検出タイミングI(t2)のランプ駆動電流の検出値I(t2)が復帰しきい値Ith2より大きくなると断線復帰を検出する。
ところで、断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2はしきい値保持手段としてのメモリ6に書き換え自在に設定されて保持される。
そして、図3からも明らかなように、断線しきい値Ith1は並列給電される各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)のいずれもが非断線の状態で図3の実線αに沿って低下するランプ駆動電流の断線検出タイミングt1の電流値Iα(t1)より十分に小さい電流値に設定され、各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)のいずれか1つが断線した状態で図3の実線βに沿って低下するランプ駆動電流を断線検出タイミングt1まで延長して予想される電流値Iβ(t1)より十分大きい値である。なお、ここにいう「十分大きい」とは、各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)のばらつきや経年変化を含めた誤差より大きいということであり、断線しきい値Ith1の領域は電流値が安定している領域なのでそれほど大きなマージンは必要としない。
また、復帰しきい値Ith2はIβ(t2)より十分に大きく、並列給電される各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)のいずれもが非断線の状態での復帰検出タイミングt2のランプ駆動電流の電流値Iα(t2)より十分小さい値である。
すなわち、断線しきい値Ith1は点灯開始からほぼ点灯期間T1経過した断線検出タイミングt1の非断線のランプ駆動電流より十分に低い電流値であり、I(t1)<Ith1を断線検出の条件とすることにより、ランプ間の電流のばらつきの影響等に基づく断線の誤検出が確実に防止される。
また、復帰しきい値Ith2はほぼ復帰検出タイミングt2の実線βに沿って低下する断線中のランプ駆動電流Iβ(t2)より十分に大きく、I(t2)>Ith2を復帰検出の条件とすることにより、ランプ間の電流のばらつきの影響等に基づく断線復帰の誤検出が確実に防止される。
(動作)
制御部5は車両1のエンジンキーがONの位置にある車両1の電源オンの間に、方向指示レバーが操作される毎に図4のランプ状態検出処理のプログラムを実行する。
そして、方向指示レバーが操作されて左又は右の方向指示が発生すると、最初は非断線の健全な状態にあるとして、例えば図2の(a)の点滅駆動指令SL(SR)を電流ドライバ7に出力し、電流ドライバ7の給電出力端子7L(7R)から各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)に点滅駆動指令SL(SR)にしたがって断続するランプ駆動電流を給電し、各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)を点灯期間T1、消灯期間T1の周期で点滅する。
このとき、例えば点滅駆動指令SL(SR)のレベル変化から点灯期間T1を検出すると、図4のステップS1からステップS2に移行する。そして、最初はステップS2からステップS3に移行し、断線検出タイミングt1になると、ステップS3からステップS4に移行してデジタル値DL(t1)(又はDR(t1))で検出されるランプ駆動電流の検出値I(t1)と図3の断線しきい値Ith1とを比較し、I(t1)<Ith1の断線検出の条件から、並列給電されて点滅する各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)のいずれかの断線の有無を判別して断線を検出する。
そして、各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)のいずれかの断線を検出すると、ステップS4からステップS5に移行し、図2の(a)の点滅駆動指令SL(SR)から同図の(b)の高速の点滅駆動指令SL(SR)に切り換え、各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)の以降の点滅を高速に設定する。
なお、車両1を停止状態にしてバッテリ10の給電をオフしてもメモリ6に前回のランプ状態(断線の有無の状態)を左、右の別に書き換えて保持する場合は、メモリ6の前回のランプ状態によって最初の点滅状態が決まる。
また、メモリ6のランプ状態の書き換え、断線のフラグセット等により、少なくともバッテリ10の給電継続中は、並列給電されて点滅する各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)の最新の断線検出の結果が保持される。
そして、ステップS4又はステップS5からステップS6を介してステップS1に戻り、方向指示レバーが戻されるまではステップS1から処理をくり返す。
そのため、常時(並列給電されて点滅する各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)の非断線時)は、方向指示レバーが操作される毎に、ステップSi〜ステップS6のループ処理により、通常速度で点滅する各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)の各点灯期間T1に断線検出が行なわれる。
一方、断線が検出されて高速点滅に切り換わった後は、高速点滅の各点灯期間T2にステップS1からステップS2を介してステップS7に移行する。
そして、復帰検出タイミングt2になると、ステップS7からステップS8に移行し、デジタル値DL(t2)(又はDR(t2))として検出されるランプ駆動電流の検出値I(t2)と図3の復帰しきい値Ith2とを比較し、I(t2)>Ith2の断線復帰検出の条件から、ランプ交換等による断線復帰の有無を判別し、断線復帰を検出すると、ステップS8からステップS9に移行し、図2の(b)の点滅駆動指令SL(SR)から同図の(a)の通常速度の点滅駆動指令SL(SR)に戻し、各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)の以降の点滅を通常速度に復帰する。
なお、断線中はステップS8からステップS1に戻り、断線復帰したときはステップS9からステップS1に戻り、ステップS1から処理をくり返す。
以上のように、この実施形態の場合、断線しきい値Ith1と復帰しきい値Ith2とを別個独立に設定し、I(t1)<Ith1から断線を検出し、I(t2)>Ith2から断線復帰を検出したため、それぞれを最適な値に設定してランプ駆動電流の変動(ランプ間の電流のばらつき等)による断線、断線復帰の誤検出を確実に防止することができる。
そのため、車両1の左側の並列給電される各ランプ2a〜2c及び、車両1の右側の並列給電される各ランプ3a〜3cそれぞれの断線、断線復帰を、精度よく検出することができる。
(他の実施形態)
つぎに他の実施形態について、図1及び図5、図6を参照して説明する。
図5は車両1のバッテリ電圧と適正な断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2の関係図、図6は断線、断線復帰のランプ駆動電流の複数回検の説明図である。
そして、車両1のバッテリ10の電圧変動にしたがって各ランプ2a〜2c(又は3a〜3c)に並列給電される時々のランプ駆動電流が変化し、バッテリ10の電圧変動にしたがって適正な断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2も、例えば図5の実線ith1、ith2に示すよう変化する。
そこで、この実施形態においては、制御部5の比較検出手段に、断線検出タイミングt1、復帰検出タイミングt2それぞれにランプ駆動電流の複数回の検出結果の平均値により、ランプ駆動電流の検出値を得る機能を設け、この比較検出手段により、図6に示すように断線検出タイミングt1、復帰検出タイミングt2それぞれにランプ駆動電流を複数回検出し、それらの平均値からランプ駆動電流の検出値I(t1)、I(t2)を得る。 なお、図6において、t11、t12、t13は断線検出の連続する3回の検出タイミングを示し、t21、t22、t23は断線復帰検出の連続する3回の検出タイミングを示す。
そして、前記の断線検出、断線復帰検出の検出回数や検出間隔等は実験等に基づいて適当に設定される。また、前記平均値は単純平均や本来のタイミングt1、t2からのずれに応じた重み付け平均等の種々の平均演算の中から実験等に基づいて選択した演算方法で求められる。さらに、断線検出タイミングt1、復帰検出タイミングt2それぞれに複数回検出したランプ駆動電流から、前記の平均値を演算する代わりに、それらのうちの最大値や最小値を選択する等してランプ駆動電流の検出値I(t1)、I(t2)を求めてもよい。
一方、メモリ6から読み出される断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2は、制御の簡素化等を図るため、バッテリ9の電圧変動に対して変化しない固定値に設定すればよいが、検出精度の一層の向上を図る場合は、例えば図5の実線ith1、ith2の特性データをメモリ6に保持しておき、バッテリ10の電圧変動にしたがって対応する断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2を読出し、バッテリ10の電圧変動にしたがって可変するようにしてもよい。
したがって、この実施形態の場合は、バッテリ10の電圧変動の影響も排除して各ランプ2a〜2c(3a〜3c)の断線、断線復帰を検出することができ、それらの検出精度がさらに向上する。しかも、複数回の検出結果の平均をとることで、バッテリ電圧に重畳するノイズを除去し、そのノイズの影響を排除して一層正確に各ランプ2a〜2c(3a〜3c)の断線、断線復帰を検出することができる利点もある。
ところで、制御部5の比較検出手段が、前記の断線検出タイミングt1、復帰検出タイミングt2それぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、設定された断線しきい値又は復帰しきい値と各回のランプ駆動電流の検出値とを比較し、各回の比較結果が全て一致することを条件に、断線、断線復帰を一層確実に検出するようにしてもよい。
また、制御部5の比較検出手段が、断線検出タイミングt1、復帰検出タイミングt2それぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記の断線しきい値又は復帰しきい値と各回のランプ駆動電流の検出値とを比較し、各回の比較結果を多数決処理して断線、断線復帰を検出するようにしてもよい。
そして、本発明は上記した両実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えば、並列給電される左、右のターンシグナルランプの個数は2個或いは4個以上であってもよく、また、断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2は実験等によって適当に設定すればよく、断線、断線復帰の検出手順等が前記両実施形態と異なっていてもよいのは勿論である。
そして、本発明は、種々の車両のターンシグナルランプの断線、断線復帰の検出に適用することができる。
本発明の一実施形態の結線図である。 (a)、(b)は図1の常時(非断線時)、断線時の点滅周期の説明図である。 図1の断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2の説明図である。 図1の動作説明用のフローチャートである。 本発明の他の実施形態の断線しきい値Ith1、復帰しきい値Ith2のバッテリ電圧に対する特性図である。 本発明の他の実施形態のランプ駆動電流の複数回検出の説明図である。 従来例の断線、断線復帰の説明図である。
符号の説明
1 車両
2a〜2c、3a〜3c ターンシグナルランプ
4 制御ECU
5 制御部
6 メモリ
7 電流ドライバ
9 A/D変換部
10 バッテリ
Ith1 断線しきい値
Ith2 復帰しきい値

Claims (11)

  1. 常時は通常速度で点滅する車両複数個所のターンシグナルランプの断線を、前記通常速度で断続して前記各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流の減少から検出し、前記断線の検出によりランプ駆動電流が前記通常速度より高速に断続して前記各ターンシグナルランプの点滅速度が前記通常速度から高速に変化したときに、ランプ駆動電流の増加から断線復帰を検出する車両のランプ状態検出方法であって、
    常時は前記通常速度の点滅の各点灯期間終了間近に設定された断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線の前記断線検出タイミングのランプ駆動電流より小さい電流値に設定された断線しきい値とを比較し、
    前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値が前記断線しきい値より小さくなることから前記断線を検出し、
    前記断線の検出によって前記点滅速度が記通常速度より高速になるときに、前記高速の点滅の各点灯期間終了間近に設定された復帰検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線の前記復帰検出タイミングのランプ駆動電流より小さく前記断線しきい値より大きい電流値に設定された復帰しきい値とを比較し、
    前記復帰検出タイミングの前記ランプ駆動電流の検出値が前記復帰しきい値より大きくなることから前記断線復帰を検出することを特徴とする車両のランプ状態検出方法。
  2. 前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出して前記ランプ駆動電流の検出値を得ることを特徴とする請求項1記載の車両のランプ状態検出方法。
  3. 前記ランプ駆動電流の複数回の検出結果の平均値により、前記ランプ駆動電流の検出値を得ることを特徴とする請求項2記載の車両のランプ状態検出方法。
  4. 前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、前記各回の比較結果が全て一致することから前記断線、前記断線復帰を検出することを特徴とする請求項1記載の車両のランプ状態検出方法。
  5. 前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、各回の比較結果を多数決処理して前記断線又は前記断線復帰を検出することを特徴とする請求項1記載の車両のランプ状態検出方法。
  6. 常時は通常速度で点滅する車両複数個所のターンシグナルランプの断線を、前記通常速度で断続して前記各ターンシグナルランプに並列給電されるランプ駆動電流の減少から検出し、前記断線の検出によりランプ駆動電流が前記通常速度より高速に断続して前記各ターンシグナルランプの点滅速度が前記通常速度から高速に変化したときに、ランプ駆動電流の増加から断線復帰を検出する車両のランプ状態検出装置であって、
    常時は前記通常速度の点滅の各点灯期間終了間近に設定された断線検出タイミングに前記各ターンシグナルに並列給電されるランプ駆動電流を検出し、前記断線の検出によって前記点滅速度が前記通常速度より高速になったときには、該高速の点滅の各点灯期間終了間近に設定された復帰検出タイミングに前記各ターンシグナルに並列給電されるランプ駆動電流を検出する電流検出手段と、
    前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線の前記断線検出タイミングのランプ駆動電流より小さい電流値に設定された断線しきい値及び、前記各ターンシグナルランプのいずれもが非断線の前記復帰検出タイミングのランプ駆動電流より小さく前記断線しきい値より大きい電流値に設定された復帰しきい値を保持するしきい値保持手段と、
    常時は前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と前記断線しきい値とを比較して前記断線検出タイミングのランプ駆動電流の検出値が前記断線しきい値より小さくなることから前記断線を検出し、前記断線の検出によって前記点滅速度が記通常速度より高速になるときは前記復帰検出タイミングのランプ駆動電流の検出値と前記復帰しきい値とを比較して前記復帰検出タイミングの前記ランプ駆動電流の検出値が前記復帰しきい値より大きくなることから前記断線復帰を検出する比較検出手段とを備えたことを特徴とする車両のランプ状態検出装置。
  7. 前記比較検出手段が、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出して前記ランプ駆動電流の検出値を得ることを特徴とする請求項6記載の車両のランプ状態検出装置。
  8. 前記比較検出手段に、前記ランプ駆動電流の複数回の検出結果の平均値により、前記ランプ駆動電流の検出値を得る機能を設けたことを特徴とする請求項7記載の車両のランプ状態検出装置。
  9. 前記比較検出手段が、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、前記各回の比較結果が全て一致することから前記断線又は前記断線復帰を検出することを特徴とする請求項6記載の車両のランプ状態検出装置。
  10. 前記比較検出手段が、前記断線検出タイミング、前記復帰検出タイミングそれぞれに、ランプ駆動電流を複数回検出し、前記断線しきい値又は前記復帰しきい値と各回の前記ランプ駆動電流の検出値とを比較し、各回の比較結果を多数決処理して前記断線又は前記断線復帰を検出することを特徴とする請求項6記載の車両のランプ状態検出装置。
  11. 少なくとも前記電流検出手段、前記比較検出手段を、車両の左側の並列給電される各ターンシグナルランプと、車両の右側の並列給電される各ターンシグナルランプとについて、それぞれ備えたことを特徴とする請求項6ないし10のいすれかに記載の車両のランプ状態検出装置。
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