JP4552254B2 - モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステータに制御基板を取付けた構成のモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータをたとえば小型化するために、そのステータに制御基板を取付ける構成が提案されている。このモータの製造工程としては、ステータに巻線を巻いて、その後に制御基板を取付けてステータの巻線を制御基板の巻線取付用端子に接続して結線を行なうことが多い。
【0003】
以下、前記従来のモータの構成および工法について、図3および図4を用いて説明する。図3は、ステータに制御基板を取付けた従来のモータ(本図においてはポンプと一体であるモータ)の断面図、図4は、同モータにおける制御基板とステータの斜視図である。
【0004】
図3に示すように、モータのステータ1は、薄い鋼板を積層したステータコア2を有し、また、ステータコア2の外周部に筒状の基板受け3を有している。この基板受け3は、通常は全周つながっているが、わかりやすくするため切り欠き部を大きく図示した。また、ステータ1は、駆動する電圧・電流に応じて必要な巻数・線径でステータコア2に巻かれた巻線4を有し、かつ、樹脂でモールドされている。そして基板受け3でポンプを制御するための制御基板15を支持している。
【0005】
このような構成のステータ1は、金属でできたモータフレーム5に圧入されている。前記ステータ1の中心の中空部には、ロータとなる被駆動用磁石10が配置されていて、これらの各構成部でモータを構成している。
【0006】
ポンプは羽根車6と、羽根車6を収納するポンプ室7と、ステータ1とポンプ室7を仕切る隔壁8と、ポンプ室7を形成するケーシング9を備えて構成されている。
【0007】
前記モータにおける被駆動用磁石10は、ポンプの羽根車6を回転させるために羽根車6に一体成形されており、羽根車6の軸受11は羽根車6に同心にて圧入され、軸受12によって支承されている。図中の13a、13bは、羽根車6が軸方向に移動したときに羽根車6に圧入された軸受11と接触してスラスト方向の荷重を支えるための軸受板、14は水漏れを防ぐためのOリングである。
【0008】
つぎに、前記ステータにおける基板受け3による制御基板15の支持構造について、図4により詳しく説明する。
【0009】
筒状の基板受け3は、その円周端面に直立した複数の位置決め用のリブ3aを有しており、そのリブ3aの先端に制御基板15を爪で引掛け固定する役目をする爪を有している。一方、制御基板15の外周部には、前記位置決め用のリブ3aの位置を示すとともに、ステータ1と制御基板15の位置を決める切り欠き部16を設けており、前記位置決め用のリブ3aが切り欠き部16に嵌めこまれ、かつ、爪を制御基板15に掛け止めることにより、制御基板15は位置決め用のリブ3aで支持される。図中の17は制御基板15上に実装された巻線取付用端子であり、18はモータを制御するためのドライバICである。
【0010】
以上のように構成された従来のモータにおいては、パーツとして構成できるものについてはそれぞれで組立てられ、それが順次組み合わされていく。すなわち、所定の巻線4が巻かれたステータ1に、部品を実装した制御基板15が取付けられる。さらに、その部品がモータフレーム5に組込まれるという具合にしてモータは製造されていく。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4からもわかるように、ステータ1と制御基板15を組み合わせる工程で、ステータ1に巻かれた巻線4の端部は、組立て時にフリーの状態にある。そこで、ステータ1の一部に溝を設け仮止めしておく場合もあるが、それをはずして結線を行なう際に、巻線4が制御基板15のエッジ部に接触して傷ついたり、たるんで絶縁距離が取れなくなるという不具合が生じていた。特に、モータは使用中に振動を避けられないため、組立て後にこれらの問題が発生することもあった。
【0012】
さらに、巻線4の端部が何本もあるため、対応する制御基板15の巻線取付用端子17がわかりにくいという問題も有していた(図面では、わかりやすくするため巻線端部の本数を減らしている)。
【0013】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、モータの組立てを簡単にして作業時間を短縮するとともに、組立て時および組立て後も不良発生の少ない信頼性の高いモータを提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、ステータに筒状の基板受けを設け、前記基板受けの円周端部に、制御基板の位置決めおよび掛かり止めする複数のリブと、先端が制御基板の外周部近くの面に当接して制御基板を受け止める複数のリブを突設し、前記制御基板を受け止めるリブの制御基板と接する面側に、ステータの巻線端部を仮止めのための溝部を制御基板の巻線取付用端子位置と一致するように設けたモータの構成とする。
【0015】
本発明によれば、ステータの巻線の端部と対応する制御基板の巻線取付用端子をまちがうことがなくなる。また、仮止めしてある巻線端部をはずして、そのまま制御基板の巻線取付用端子へ接続すればよいので、巻線を傷つけることが少なくなる。このように、ステータの巻線と制御基板の端子の結線が容易に行なえるので作業時間が短縮でき、組立て時および組立て後も不良発生の少ない信頼性の高いモータを提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、巻線を施したステータに円盤状の制御基板を取付ける構成のモータであって、前記ステータに筒状の基板受けを設け、前記基板受けの円周端部に、前記制御基板の位置決めおよび掛かり止めする複数の位置決め用のリブと、先端が制御基板の外周部近くの面に当接して制御基板を受け止める複数の受け止め用のリブを突設し、前記受け止め用のリブの前記制御基板と接する面側に、前記ステータの巻線端部を仮止めするための溝部を前記巻線端部と同数設け、前記制御基板は外周側に切り欠き部を有し、前記切り欠き部と前記溝部がモータの中心を通る同一直線上に位置する構成とし、前記切り欠き部の最深部と、前記制御基板の外側に配設されてモータ外郭を形成するモータフレーム内周側との距離を、絶縁距離以上としたモータであり、制御基板を支えるための保持部をリブ構成としたことにより制御基板との位置合わせがしやすくなり、さらに、たとえば結露等による水滴付着時もそれを溜めることなく排出できる。また、制御基板を受け止めるリブに巻線端部仮止めのための溝部を設けたため、ステータに巻かれた巻線の端部を固定することができ、制御基板取付け作業時に巻線を傷つけることが低減されるという作用を有する。
【0017】
そして、ステータの巻線端部を仮止めのための溝部を、制御基板を受け止めるリブの制御基板と接する面側に設けたことで、対応する制御基板の巻線取付用端子がわかりやすくなる。更に、制御基板は、実装された巻線取付用端子の外周側に切り欠き部を有し、前記切り欠き部と制御基板を受け止めるリブに設けたステータの巻線端部を仮止めのための溝部が、モータの中心を通る同一直線上に位置する構成したことで、モータの巻線を前記切り欠き部に合わせてから、対応する制御基板の巻線取付用端子に固定できるので、組み合わせがわかりやすくなるとともに、巻線が制御基板の外周から切り欠きの深さ分内側に入った場所に配線されるので、接触等による巻線の不良発生が減少する。また、前記切り欠き部の最深部と、前記制御基板の外側に配設されてモータ外郭を形成するモータフレーム内周側との距離を、絶縁距離以上としたことで、モータの巻線を前記切り欠き部に合わせてから、対応する制御基板の巻線取付用端子に固定できるので、組み合わせがわかりやすくなるとともに、巻線が制御基板の外周から切り欠きの深さ分すなわち絶縁距離以上内側に入った場所に配線されるので、接触等による巻線の不良発生が減少するとともに絶縁距離を確保できる。つまり、配線ミス等による組立て時および組立て後の不良の発生を減少させるとともに、作業時間を短縮できるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載のモータにおいて、ステータの巻線端部を仮止めのための溝部もつ制御基板を受け止めるリブを、ステータの巻線の端部と同数設けたものであり、制御基板を受け止めるリブに設けた溝部と対応するステータに巻いた巻線端部の位置が決まる。これにより巻線端部と、対応する制御基板の巻線取付用端子がわかりやすくなる。すなわち、配線ミスによる不良の発生を減少させるとともに、作業時間を短縮できるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のモータにおいて、制御基板を受け止めるリブに設けたステータの巻線端部を仮止めのための溝部と、制御基板に実装された巻線取付用端子が、モータの中心を通る同一直線上に位置する構成としたものであり、制御基板を受け止めるリブに設けた溝部に仮止めした巻線の端部と、それに対応する制御基板の巻線取付用端子がわかりやすくなる。すなわち、配線ミスによる不良の発生を減少させるとともに、作業時間を短縮できるという作用を有する。
【0022】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のモータにおいて、ステータと制御基板に、位置決めのための位置決め部を設けたものであり、巻線端部仮止めのための溝部の位置と、それに対応する制御基板に実装された巻線取付用端子の位置を確実に一致させることができるようになる。つまり、配線ミス等による不良発生を減少させるとともに、作業時間を短縮できるという作用を有する。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のモータ(本図においてはポンプと一体であるモータ)の断面図、図2は、同モータにおける制御基板とステータの詳細斜視図である。なお、各図において、前記従来の技術と同じ構成部には、前記従来の技術と同じ符号を付与する。
【0025】
図1および図2において、1はステータ、2はステータコア、3は基板受け、3aは制御基板位置決め用のリブ、4は巻線、5はモータフレーム、6は羽根車、7はポンプ室、8は隔壁、9はケーシング、10は被駆動用磁石、11は軸受、12は軸、13a、13bは軸受板、14はOリング、15は制御基板、16は位置決め用の切り欠き部、17は巻線取付用端子、18はドライバICであり、これらの各構成部は前記従来の技術と同じ構成となっているので、その詳しい説明は省略する。
【0026】
この実施の形態1のモータは、ステータ1における制御基板15とその支持部構造に特徴を有しており、以下、その詳細について図2を用いて説明する。
【0027】
図2に示すように、制御基板15には複数の巻線取付用端子17が設けられている。また、制御基板15の外周部に基板受け3の位置決め用のリブ3aの位置を示すとともにステータ1と制御基板15の位置を決めるための切り欠き部16を設けている。さらに制御基板15の外周部に、複数の巻線取付用端子17の外側に位置し、かつ、モータの中心を通る同一直線上に位置する切り欠き部20を設けている。
【0028】
モータにおけるステータ1は、筒状の基板受け3の円周端面上に、制御基板15を爪で掛け止める位置決め用のリブ3aを有するとともに、この位置決め用のリブ3aとは別に、制御基板15の円周近くの面に当たって制御基板15を受ける役目をする複数のリブ3bを有している。この受け止め用のリブ3bの制御基板側の端部の面には巻線端部仮止めのための溝19が設けられている。また、受け止め用のリブ3bの高さは、制御基板15とポンプにおける隔壁8の底との間に隙間が空くよう(本実施の形態1においては5mm)に設定してあり、隔壁8が結露したとしても、制御基板15に大きな影響はないようにしている。また、制御基板15を受けるリブ3bは巻線4の端部と同じ数だけ設けられ、かつ、巻線取付用端子17に対応する位置となるようにしている。さらに、前記制御基板15を受けるリブ3bの溝部19の位置と、制御基板15に実装された巻線取付用端子17の位置が、モータの中心を通る同一直線上にあるようにしている。
【0029】
さらに、制御基板15に実装された巻線取付用端子17の外周側に設けた切り欠き部20の最深部と、前記制御基板15の外側に配設されモータ外郭を形成するモータフレーム内周側との距離を、絶縁距離以上としている。
【0030】
なお、図示していないが、モータには被駆動用磁石10の回転位置を検出するためのホールセンサを設けてあり、位置決め用のリブ3aを設けることでホールセンサからの出力が安定するようにしている。
【0031】
以上のように構成された本実施の形態1のモータにおいては、パーツとして構成できるものについてはそれぞれで組立てられ、それが順次組み合わされていく。すなわち、所定の巻線4が巻かれたステータ1に、部品を実装した制御基板15が取付けられる。さらに、その部品がモータフレーム5に組込まれるという具合にしてモータは製造されていく。
【0032】
ステータ1に制御基板15を取付けると、制御基板15を受けるためのリブ3bの溝19に巻線4の端部が仮止めされており、その位置からモータの中心に向かって制御基板15上に、切り欠き部20、さらに実装された巻線取付用端子17が配置されていることから、制御基板15を受けるためのリブ3bの溝19から巻線4の端部をはずし、切り欠き部20を案内にして巻線取付用端子17に巻き付けると、ステータ1の巻線4と制御基板15との接続が簡単にできる。ステータ1の巻線4の端部と、制御基板15上の巻線取付用端子17、切り欠き部20とは同数同位置で対応しているので、結線が容易に行なえ、作業時間が短縮できる。さらに、制御基板15上の切り欠き部20の深さを絶縁距離以上としているので絶縁距離も確保できる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように本発明のモータは、巻線端部仮止めのための溝部をステータの制御基板受け止め用のリブにおける制御基板と接する面側に設け、制御基板の端子位置と一致するように構成したため、巻線の端部と対応する制御基板の端子を間違うことがなくなる。また、仮止めしてある巻線をはずして、そのまま制御基板の端子へ接続すればよいので、巻線を傷つけることが少なくなる。さらに、制御基板側の切り欠きの深さを絶縁距離以上としているので絶縁距離も確保できる。このように、ステータの巻線と制御基板の端子の結線が容易に行なえるので作業時間が短縮でき、組み立て時および組み立て後も不良発生の少ない信頼性の高いモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のモータの断面図
【図2】同モータにおける制御基板とステータの斜視図
【図3】従来のモータの断面図
【図4】同モータにおける制御基板とステータの斜視図
【符号の説明】
1 ステータ
2 ステータコア
3 基板受け
3a 制御基板位置決め用のリブ
3b 制御基板受け止め用のリブ
4 巻線
5 モータフレーム
6 羽根車
7 ポンプ室
8 隔壁
9 ケーシング
10 被駆動用磁石
11 軸受
12 軸
13a 軸受板a
13b 軸受板b
14 Oリング
15 制御基板
16 位置決め用切り欠き部
17 巻線取付用端子
18 ドライバIC
19 巻線端部仮止め用の溝
20 切り欠き部
Claims (4)
- 巻線を施したステータに円盤状の制御基板を取付ける構成のモータであって、前記ステータに筒状の基板受けを設け、前記基板受けの円周端部に、前記制御基板の位置決めおよび掛かり止めする複数の位置決め用のリブと、先端が制御基板の外周部近くの面に当接して制御基板を受け止める複数の受け止め用のリブを突設し、前記受け止め用のリブの前記制御基板と接する面側に、前記ステータの巻線端部を仮止めするための溝部を前記巻線端部と同数設け、前記制御基板は外周側に切り欠き部を有し、前記切り欠き部と前記溝部がモータの中心を通る同一直線上に位置する構成とし、前記切り欠き部の最深部と、前記制御基板の外側に配設されてモータ外郭を形成するモータフレーム内周側との距離を、絶縁距離以上としたことを特徴とするモータ。
- 前記受け止め用のリブは、ステータの巻線の端部と同数設けたことを特徴とする請求項1記載のモータ。
- 前記溝部の位置と、前記制御基板に実装された巻線取付用端子の位置が、モータの中心を通る同一直線上に並ぶ構成としたことを特徴とする請求項1または2記載のモータ。
- ステータと制御基板に、位置決めのための位置決め部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のモータ。
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