JP4554094B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置、より詳しくは、実質的にダイナミックレンジの広い画像を再現することができる撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
被写体像を電気的に撮像する撮像装置は、従来より種々のものが提案されており、撮像装置としてのデジタルスチルカメラ(DSC)は、レンズを介して固体撮像素子の撮像面上に結像させた光像を、該固体撮像素子により電気情報に変換して画像を生成するものである。
【0003】
こうしたデジタルスチルカメラの固体撮像素子は、現在、多画素化が図られているために、従来よりも高解像度の画像が生成されるようになっているが、その一方で、素子自体のダイナミックレンジが非常に狭いために、結果に得られる画像はラチチュード(明るい部分から暗い部分までの再現域)が狭いものとなってしまう課題がある。
【0004】
このような狭いダイナミックレンジ内で画像を適正に再現するために重要となるのが、撮影シーンに応じた適切な露光条件(露光時間や絞り量など)を設定するAE(自動露光設定)機能であり、該AE機能を用いる提案が従来より幾つかなされている。
【0005】
こうした技術の一例として、特開平6−38092号公報には、適正な露光条件を設定するビデオ・カメラとその測光方法に係る技術が記載されており、より具体的には、水平走査期間内における測光期間にわたって映像情報からの輝度情報を積分した積分値が、所定の範囲内にあると判断されたものを用いて測光を行う技術となっている。さらに、該公報には、輝度情報の積分値が上記所定の範囲にないと判定される回数が予め定められた回数を超えた場合には、露光条件を変更する技術が記載されている。
【0006】
一方、狭いダイナミックレンジの固体撮像素子から広いダイナミックレンジの画像情報を取得するために、露光量を異ならせて複数回の露光動作を行う技術が従来より知られている。
【0007】
このような技術について、図8を参照して説明する。図8は、輝度差のある被写体を露光量を異ならせて複数回露光する様子を示す図である。
【0008】
図8(A)は、明るい野外風景等をバックにして、暗い主要被写体である人物がほぼ中央に位置する撮影シーンを示している。このような風景を、ダイナミックレンジの狭い固体撮像素子で撮像する場合には、図8(B)に示すような、背景がより鮮明となる低露光量の露光と、図8(C)に示すような、人物がより鮮明となる高露光量の露光とを行い、図8(B)の画像の内の背景部分と、図8(C)の画像の内の人物部分を組み合わせることにより、背景と人物が両方ともより鮮明に写し出されるような広ダイナミックレンジ画像を生成するようになっている。
【0009】
このような複数回露光の技術を用いて広いダイナミックレンジ画像を生成する場合であっても、上記図8に示したような、暗い主要被写体(人物)と明るい背景が逆光状態で混在するダイナミックレンジの広いシーンを撮影する場合などには、最適な画像として再現するためにAE機能が重要となる。
【0010】
このようなダイナミックレンジの広い撮影シーンに応じて、主要被写体と背景の双方が適正な露光となるように撮影を制御するための技術も幾つか提案されており、例えば特開平7−298142号公報には、逆光等の撮影シーンにおける主要被写体と背景の両方について適正に露光を行う階調制御機能を有する撮像装置が記載されている。該公報に記載の技術は、より詳しくは、映像情報の輝度情報に基づき高輝度部および低輝度部に対応して光情報蓄積時間の設定を行うタイミング情報を切換制御する階調制御手段を備えたものとなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平6−38092号公報に記載のものでは、輝度情報の積分値が所定の範囲にないと判断される回数が所定値を超えて露光条件を変更したときには、その後に同様の方法により測光を行うが、上記図8に示したようなシーンでは、最初の露光条件が変更された後の測光について、明部と暗部のどちらについて測光を行うかを判断しなければならない。さらに、この手段では、明部と暗部の何れか一方のみの露光条件を適正にすることになり、他方は逆に不適正な露光条件となってしまう。
【0012】
また、上記特開平7−298142号公報に記載のものでは、露光量を異ならせて複数回の露光動作を行うようになっており、このときの高輝度部と低輝度部の判別については、画面を分割したブロック単位で手動により該当部分を指定しているが、自動でどのように高輝度部と低輝度部を指定するかが明確にされていない。また、撮影シーンが切り替わって変更される場合に、高輝度部と低輝度部の判別に関してどのように対応するのかも明確にされていない。さらに、撮影シーンに関する情報を固体撮像素子等から常時読み込む必要があるために、結果的に消費電力が多くなってしまうという課題がある。
【0013】
一方、撮影シーンの状況に合わせた複数の露光設定を予め用意しておき、これらの露光設定からユーザが所望に選択可能とする手段も考えられるが、ある程度の経験や知識がないと、どの露光設定が実際の撮影シーンに最適なものであるかを明暗差等を考慮しながらユーザ側で主観的に判断するのは困難であるために、十分に実用的であるとはいえない。
【0014】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、撮影シーンが持ち得るダイナミックレンジに適した露光条件を自動的に設定して撮影を行うことができ、結果として撮影シーンのダイナミックレンジに適応した画像を再現することが可能な撮像装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明による撮像装置は、本撮影を行うに先立って設定された異なる露光による複数の露光量に関する情報を基に撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を取得する情報取得手段と、上記情報取得手段により取得した撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を解析する情報解析手段と、上記情報解析手段により解析した結果に基づいて本撮影における異なる露光による複数の露光量に関する条件を設定する撮影設定手段と、上記撮影設定手段により設定された本撮影における異なる露光による複数の露光量に関する条件に従って本撮影を行う撮影手段と、を備えたものである。
【0018】
第2の発明による撮像装置は、上記第1の発明による撮像装置において、上記撮影設定手段が、上記情報解析手段の解析結果から、上記情報取得手段により情報を得たときの露光条件が適切であるか否かを判断し、適切でないと判断した場合には、上記露光条件を変更して上記情報取得手段により、再度、情報を取得させるように制御する制御手段を有してなるものである。
【0019】
第3の発明による撮像装置は、上記第2の発明による撮像装置において、上記制御手段が、上記情報解析手段の解析結果から適切でないと判断された露光条件を変更する際に、現在の露光条件より暗い露光条件または現在の露光条件より明るい露光条件の、何れか一方、もしくは両方に変更するものである。
【0021】
第4の発明による撮像装置は、上記第1の発明による撮像装置において、上記撮影設定手段が、上記情報解析手段の解析結果から得られる異なる露光条件で複数回の露光を行う本撮影条件において上記異なる露光条件の比率に関して調節を行う調節手段を含むものである。
【0022】
第5の発明による撮像装置は、上記第4の発明による撮像装置において、上記調節手段が、上記情報解析手段の解析結果として得られる撮影シーンのダイナミックレンジに応じて本撮影条件を調節するものである。
【0023】
第6の発明による撮像装置は、上記第4の発明による撮像装置において、上記調節手段が、上記情報解析手段の解析結果から得られた本撮影条件を参照して、調節が必要と判断された場合に本撮影条件を調節するものである。
【0024】
第7の発明による撮像装置は、上記第6の発明による撮像装置において、上記調節手段において参照する本撮影条件が、露光量に関する情報と、絞り情報と、の少なくとも一方を含むものである。
【0025】
第8の発明による撮像装置は、上記第4の発明による撮像装置において、撮影対象に向けて光を照射する閃光発光手段をさらに備え、上記調節手段が上記閃光発光手段の使用状況に応じて本撮影条件を調節するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1から図4は本発明の第1の実施形態を示したものであり、図1は電子カメラの基本的な構成を示すブロック図である。
【0027】
この電子カメラは、電子シャッタ機能を有する単板式のカラーCCD等でなり被写体像を光電変換して画像情報として出力する撮影手段たる撮像素子1と、この撮像素子1上に被写体像を結像するレンズ2と、このレンズ2を通過した光束の通過範囲や通過時間を制御する絞り・シャッタ機構3と、上記撮像素子1から出力された後に図示しない相関二重サンプリング回路等でノイズ成分の除去が行われた画像情報を増幅するアンプ4と、このアンプ4により増幅されたアナログ情報をデジタル情報に変換するA/D変換器5と、このA/D変換器5によりデジタル化された情報に各種の処理を施すカメラ情報処理回路6と、上記A/D変換器5からのデジタル出力を受けて、AF(オートフォーカス)情報、AE(オートエクスポージャ)情報、AWB(オートホワイトバランス)情報を検出するAF,AE,AWB検波回路7と、上記カメラ情報処理回路6からの画像データを圧縮処理する圧縮回路(JPEG)9と、この圧縮回路9により圧縮された画像データを後述するメモリカード15に記録するための制御を行うメモリカードI/F14と、このメモリカードI/F14の制御により画像データを記録する不揮発性の記録媒体等でなるメモリカード15と、画像データの色処理等を行う際に作業用メモリとして用いられるDRAM11と、このDRAM11の制御を行うメモリコントローラ10と、上記メモリカード15に記録されている画像データをパーソナルコンピュータ(PC)17等へ転送するためのインターフェースであるPCI/F16と、後述するLCD13の制御を行う表示回路12と、この表示回路12の制御により上記メモリカード15に記録された画像データを再生して表示するとともに、この電子カメラに係る各種の撮影状態等を表示するLCD13と、被写体を照明するための照明光を発光する閃光発光手段たるストロボ19と、上記撮像素子1を駆動するためのタイミングパルスを発生するタイミングジェネレータ(TG)18と、各種の撮影モードを設定するためのスイッチや撮影動作を指示入力するためのトリガスイッチ等を有してなる入力キー20と、上記A/D変換器5からのデジタル出力を受けて後述する広ダイナミックレンジ撮影モードにおいて本撮影における露光条件を設定して露光時間等の露光量に関する情報を出力するシャッタ制御情報回路21と、撮影モードに応じて露光量に関する情報の入力を制御するスイッチ22と、上記カメラ情報処理回路6、圧縮回路9、メモリコントローラ10、表示回路12、メモリカードI/F14、PCI/F16、とバスライン23を介して接続されていて、上記AF,AE,AWB検波回路7の検出結果や上記入力キー20による入力、上記シャッタ制御情報回路21の制御情報、あるいは上記ストロボ19による発光情報等を受け取るとともに、上記レンズ2、絞り・シャッタ機構3、スイッチ22、カメラ情報処理回路6、ストロボ19、入力キー20や上記バスライン23に接続された各回路を含むこの電子カメラ全体の制御を行うCPU8と、を有して構成されている。
【0028】
この電子カメラでは、一画像を一回の露光により撮影してそれを画像データとする通常撮影モードと、露光量の異なる複数画像の露光を時間的に近接して行い、これらの画像を合成して一の広ダイナミックレンジ画像を得る広ダイナミックレンジ撮影モードと、を設定することができるようになっている。
【0029】
これらの撮影モードの設定は、ユーザが上記入力キー20を操作することにより手動で選択するか、あるいは、CPU8が上記撮像素子1から出力される画像情報を白とび検出するなどにより自動的に判断して撮影モードを選択するか、により行われ、その選択した撮影モードに応じて、該CPU8が撮影動作を制御するようになっている。
【0030】
すなわち、通常撮影モードが選択された場合には、撮影動作によって一回の露光により上記撮像素子1から1画面分の画像情報を取得し、一方、広ダイナミックレンジ撮影モードが選択された場合には、一被写体に対する複数回の露光により該撮像素子1から露光量の異なる複数画面分(例えば2画面分)の画像情報を取得して、上記カメラ情報処理回路6により撮影モードに応じた画像データの処理を行うようになっている。
【0031】
なお、上記露光は、撮像素子1の電子シャッタ機能により行うか、または、この電子シャッタ機能と上記絞り・シャッタ機構3とを組み合わせてなる公知の手段により行われるようになっている。
【0032】
さらに、通常撮影モードが選択された場合は、上記AF,AE,AWB検波回路7による検出結果に基づいて、CPU8が、一画像の露光を行うシャッタ制御情報を算出し、その結果をタイミングジェネレータ18に伝送するように上記スイッチ22を駆動する。
【0033】
一方、広ダイナミックレンジ撮影モードが選択された場合は、上記シャッタ制御情報回路21によって露光量の異なる複数画像の露光を行うシャッタ制御情報を算出して、その結果をタイミングジェネレータ18に伝送するように上記スイッチ22を駆動するようになっている。
【0034】
次に、図2は、シャッタ制御情報回路21の詳細な構成を示すブロック図である。
【0035】
この実施形態では、広ダイナミックレンジ撮影モードが選択された場合には、異なる露光条件によって2回の露光を行うことを前提として、シャッタ制御を行うようになっている。
【0036】
本撮影条件を設定する際には、撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報として、撮影シーンの輝度情報を用いるようになっている。
【0037】
まず、通常のAE動作等により設定される露光条件に基づきプリ撮影動作を行って、撮影シーンに関する輝度情報を取得する。これにより、A/D変換器5からは、撮影シーンに関する輝度情報aaが出力されることになる。
【0038】
情報取得手段たるシーン情報分布算出回路31は、この輝度情報aaを入力して、輝度情報の分布(ヒストグラム)を算出し、これを輝度分布情報bbとして出力する。
【0039】
情報解析手段たるシーン情報解析回路32は、この輝度分布情報bbを入力して、暗部(黒つぶれ)を示す輝度部分および明部(白とび)を示す輝度部分におけるヒストグラム度数を算出する等のヒストグラムの解析を行い、その解析結果に関する情報を輝度解析情報ccとして出力する。
【0040】
撮影設定手段であり制御手段たる露光条件判別回路33は、この輝度解析情報ccを入力して、現在設定されている露光条件が適切であるか否かを判断する。
この判断については、「現在の露光条件を変更して再度プリ撮影動作を行う」(“露光条件変更”)、または「現在の露光条件を本撮影条件として設定する」(“露光条件決定”)の何れかを判別結果とするようになっており、その内容に応じて露光条件を示す情報の出力先を変更するように制御すると同時に、この判別結果を露光適正情報ddとして出力しCPU8に伝送する。
【0041】
まず、露光条件の判別結果が“露光条件決定”である場合には、露光条件判別回路33は、本撮影における露光条件情報として本撮影露光情報ffを出力する。撮影設定手段たる本撮影シャッタ制御情報生成回路35は、この本撮影露光情報ffを入力して、本撮影を行う際のシャッタ制御情報を生成し、本撮影シャッタ制御情報hhとして出力する。
【0042】
一方、露光条件の判別結果が“露光条件変更”である場合には、露光条件判別回路33は、変更される露光条件情報として変更露光情報eeを出力する。撮影設定手段であり制御手段たる露光条件変更回路34は、この変更露光情報eeを入力して、現在の露光条件を変更した後に再度プリ撮影動作を行うための変更後の露光条件に対応したシャッタ制御情報を生成し、プリ撮影シャッタ制御情報ggとして出力する。
【0043】
シャッタ制御情報切換スイッチ36は、上記露光条件判別回路33の露光適正情報ddを受けたCPU8から出力される制御情報iiに基づいて、入力する情報を切り換えるようにスイッチ駆動を行う。こうして、シャッタ制御情報切換スイッチ36の切換により、プリ撮影シャッタ制御情報gg、または本撮影シャッタ制御情報hhが、シャッタ制御情報kkとして出力されて、上記スイッチ22に伝送されるようになっている。
【0044】
また、上記CPU8は、上記露光適正情報ddが示す判別結果に基づいて、プリ撮影動作を再度行うか、または本撮影待機状態にするかを判断する。
【0045】
すなわち、露光適正情報ddが“露光条件変更”を示すものである場合には、CPU8は、露光条件変更回路34を経て設定されたシャッタ制御情報kkに基づいて、再度プリ撮影動作を行わせることにより撮影シーンに関する輝度情報を取得させ、A/D変換器5から得られる輝度情報aaについて、シャッタ制御情報回路21に上述したような処理を再度行わせるようにする。
【0046】
一方、露光適正情報ddが“露光条件決定”を示すものである場合には、CPU8は、本撮影シャッタ制御情報生成回路35を経て設定されたシャッタ制御情報kkに基づいて、広ダイナミックレンジ撮影が可能な状態で待機する本撮影待機状態に移行させる。
【0047】
図3は、シャッタ制御情報回路21における処理を示すフローチャートである。
【0048】
この図3では、上記図2に示した各情報を参照しながら説明を行う。
【0049】
動作が開始されると、まず上記シーン情報分布算出回路31が、撮影シーンに関する輝度情報aaのヒストグラムを算出する(ステップS1)。ここに、算出されるヒストグラムは、上記図2に示した輝度分布情報bbに相当している。
【0050】
次に、上記シーン情報解析回路32が、算出されたヒストグラムを参照して、暗部を示す輝度部分および明部を示す輝度部分の度数を算出する(ステップS2)。ここに、算出される度数および対応する輝度は、上記図2に示した輝度解析情報ccに相当している。
【0051】
続いて、明部(暗部)の輝度に対応する度数を所定値(例えば、ヒストグラム度数の総数の10%、等)と比較する(ステップS3)。
【0052】
このステップS3において、明部(暗部)の輝度に対応する度数が所定値以上であると判断された場合には、現在の露光条件による撮影では白とび(黒つぶれ)が発生すると判断して、現在の露光条件より1EVだけ暗い(明るい)露光条件に変更して設定する(ステップS4)。ここに、このステップS4において処理する露光条件は、上記図2に示した変更露光情報eeに相当している。
【0053】
次に、上記露光条件変更回路34が、変更された露光条件に基づいて、再度プリ撮影を行うためのプリ撮影シャッタ制御情報ggを生成する(ステップS5)。
【0054】
そして、生成されたプリ撮影シャッタ制御情報ggを上記シャッタ制御情報切換スイッチ36からシャッタ制御情報kkとして出力して、このシャッタ制御情報kkによるプリ撮影動作を再度実行するように、CPU8に指示する(ステップS6)。ここに、このステップS6におけるCPU8への指示は、上記図2に示した露光適正情報ddに相当している。
【0055】
一方、上記ステップS3において、明部(暗部)の輝度に対応する度数が所定値未満であると判断された場合には、現在の露光条件による撮影は比較的明るい(暗い)被写体に対して適正であると判断して、現在の露光条件(すなわち、上記図2に示した本撮影露光情報ff)に基づいて、本撮影シャッタ制御情報生成回路35が、本撮影を行うための本撮影シャッタ制御情報hhを生成する(ステップS7)。
【0056】
そして、生成された本撮影シャッタ制御情報hhを上記シャッタ制御情報切換スイッチ36からシャッタ制御情報kkとして出力して、このシャッタ制御情報kkによる本撮影が可能である(待機状態である)ことをCPU8に指示する(ステップS8)。ここに、このステップS8におけるCPU8への指示は、上記ステップS6と同様に、上記図2に示した露光適正情報ddに相当している。
【0057】
こうして、上記ステップS6またはステップS8の処理が行われたところで、この処理を終了する。
【0058】
ここで、本実施形態のような異なる露光条件で2回の露光を行う場合の、上記図3の処理を取り入れた撮影動作は、次のようにして進められる。
【0059】
上述したように、まず、通常のAE情報等により最初の露光条件を設定して、プリ撮影動作を行う。
【0060】
その後に、上記図3に示したように、明部に関する処理と、暗部に関する処理と、の両方を行う。
【0061】
ここで明部の場合と暗部の場合とが両方とも本撮影待機状態になった場合は、同一の露光条件で2回撮影するのは無駄となるために、1回の撮影のみを行うようにする(これは通常撮影モードと同一の撮影になる)。
【0062】
また、明部と暗部の両方において、上記ステップS4に示したような露光条件の変更が行われる場合には、最初の露光条件より1EVだけ暗い露光条件(−1EV露光条件)と同1EVだけ明るい露光条件(+1EV露光条件)とに変更した後に、それぞれについて再度プリ撮影動作を行う。
【0063】
その後に、上記図3に示したような処理を行うが、−1EV露光条件の場合は、明部に関してのみ処理を行い、ここで上記ステップS4に示したような露光条件の変更が実行される場合は、さらに1EVだけ暗い露光条件(つまり、−2EV露光条件)に変更して再度プリ撮影動作を行うようにし、以後、図3に示したような処理は、明部に関してのみ行っていく。
【0064】
一方、+1EV露光条件の場合は、暗部に関してのみ処理を行い、ここで上記ステップS4に示したような露光条件の変更が実行される場合は、さらに1EVだけ明るい露光条件(つまり、+2EV露光条件)に変更して再度プリ撮影動作を行うようにし、以後、図3に示したような処理は、暗部に関してのみ行っていく。
【0065】
さらに、明部と暗部の何れか一方のみにおいて、上記ステップS4に示したような露光条件の変更が実行される場合には、明部に関する変更であれば最初の露光条件より1EVだけ暗い露光条件(−1EV露光条件)に変更し、また、暗部に関する変更であれば最初の露光条件より1EVだけ明るい露光条件(+1EV露光条件)に変更して、以降はそれぞれ上記の該当部分の処理を行っていくようになっている。
【0066】
次に、図4は、シャッタ制御情報回路21において行われる処理のイメージを示す図である。
【0067】
まず、最初の露光条件(例えば露光時間1/250秒)に基づくプリ撮影動作により、図4(A)に示すような撮影シーンに関する輝度情報が取得される。このときの輝度情報ヒストグラムは、例えば図4(B)に示すような分布となっていて、この例の場合には、暗部DK(左側の点線より左の部分)および明部BR(右側の点線より右の部分)で度数が大きく、一点鎖線で示すような露光条件判断のための度数閾値レベルThを超えているために、明部BRおよび暗部DKの両方に関して露光条件を変更する必要がある。
【0068】
次に、明部BRおよび暗部DKに関して露光条件をそれぞれ変更して、再度プリ撮影を行って輝度情報を取得する。
【0069】
まず、暗部DKについては、最初の露光条件に対して1EVだけ明るい露光条件(+1EV露光条件、つまり上記の例では露光時間1/125秒)に変更が行われ、このときには、例えば図4(C)に示すような輝度情報が取得され、これに対応する輝度ヒストグラムは図4(D)に示すようになる。このときの露光条件判断は暗部DKに関してのみ行うが、この例では、暗部DKのヒストグラムの度数はまだ度数閾値レベルThを超えているために、さらなる露光条件の変更を要求される。そこで、露光条件を最初の露光条件に対して2EVだけ明るい露光条件(+2EV露光条件、つまり上記の例では露光時間1/60秒)に変更して再度プリ撮影を行い、輝度情報を取得する。この+2EV露光条件における輝度情報は、例えば図4(G)に示すようになり、これに対応する輝度ヒストグラムは図4(H)のようになる。図示のように、暗部DKのヒストグラムの度数は度数閾値レベルThより小さいために、このときの露光条件(露光時間1/60秒)が本撮影条件として設定されることになる。こうして結果的には、図4に示すような撮影シーンにおいて、人物が適正露光となるように撮影される本撮影条件が設定される。
【0070】
一方、明部BRについては、最初の露光条件に対して1EVだけ暗い露光条件(−1EV露光条件、つまり上記の例では露光時間1/500秒)に変更が行われ、このときには、例えば図4(E)に示すような輝度情報が取得され、これに対応する輝度ヒストグラムは図4(F)に示すようになる。このときの露光条件判断は明部BRに関してのみ行うが、この例では、明部BRのヒストグラムの度数はまだ度数閾値レベルThを超えているために、上述した暗部DKの場合と同様に、さらなる露光条件の変更を要求される。そこで、露光条件を最初の露光条件に対して2EVだけ暗い露光条件(−2EV露光条件、つまり上記の例では露光時間1/1000秒)に変更して再度プリ撮影を行い、輝度情報を取得する。
この−2EV露光条件における輝度情報は、例えば図4(I)に示すようになり、これに対応する輝度ヒストグラムは図4(J)に示すようになる。図示のように、明部BRのヒストグラムの度数は、度数閾値レベルThより小さいために、このときの露光条件(露光時間1/1000秒)がもう一つの本撮影条件として設定されることになる。こうして結果的には、図4に示すような撮影シーンにおいて、背景が適正露光となるように撮影される本撮影条件が設定される。
【0071】
これにより、図4に示すような撮影シーンを広ダイナミックレンジ撮影モードで撮影する場合には、撮影条件が露光時間1/60秒となる露光と、撮影条件が露光時間1/1000秒となる露光とが連続して行われ、人物に関する適切な画像情報と、背景に関する適切な画像情報と、の両方を取得することにより、その後にこれらの画像情報を合成することで、結果的に、人物および背景の両方が適切な露光状態で表示される広ダイナミックレンジの画像を得ることができる。
【0072】
このような第1の実施形態によれば、本撮影を行うに先立って、撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を取得して解析し、その解析結果に基づいて本撮影条件を設定してから、一回の露光による撮影、または異なる露光条件による複数回の露光による撮影を行うようにしたために、撮影シーンのダイナミックレンジに適した露光条件を自動的に設定して撮影を行うことができ、結果的に撮影シーンのダイナミックレンジに適応した画像を生成して再現することができる。
特に、異なる露光条件により複数回の露光を行う撮影の場合には、撮影シーンのダイナミックレンジが広い場合であっても、そのシーンに適した撮影を行うことができ、実質的にダイナミックレンジの広い画像を生成して再現することができる。
【0073】
図5から図7は本発明の第2の実施形態を示したものであり、図5はシャッタ制御情報回路21の詳細な構成を示すブロック図である。この第2の実施形態においては、必要に応じて上述した第1の実施形態の名称や符号等を引用するとともに、該第1の実施形態と同様である部分についての説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0074】
この第2の実施形態も、上述した第1の実施形態と同様に、本発明の撮像装置を電子カメラに適用したものであり、その構成は上記図1に示したようになっている。
【0075】
さらに、本実施形態の電子カメラも、上述と同様に、広ダイナミックレンジ撮影モードが選択された場合に、異なる露光条件によって2回の露光を行うことを前提としてシャッタ制御を行うものとなっている。
【0076】
図5に示すような構成において、撮影シーンに関する輝度情報を取得するためのプリ撮影動作を行って、A/D変換器5から撮影シーンに関する輝度情報aaを出力するところから、上記シーン情報分布算出回路31と同様に構成された情報取得手段たるシーン情報分布算出回路41を経て輝度分布情報bbを出力するところまでは、上述した第1の実施形態の図2に示したものと同様である。
【0077】
続く情報解析手段たるシーン情報解析回路42では、上記シーン情報分布算出回路41から輝度分布情報(ヒストグラム)bbを入力するとともに、上記CPU8からストロボ設定情報mmを入力して、ヒストグラムの解析を行う。すなわち、この第2実施形態においては、ストロボ設定情報mmを取得して主要被写体がどの明るさの範囲に存在するかを推定し、主要被写体が適正露光となるように以降の処理を行うようになっている。このときには、主要被写体が明部側に存在する場合は明部に関してのみ、また、暗部側に存在する場合は暗部に関してのみ、適正露光となるように露光条件を設定する。
【0078】
例えば、ストロボ設定情報mmが「ストロボを使用する」という内容を示すものである場合には、「昼間逆光下の人物撮影」または「夜間の人物撮影」という撮影シーンが想定される。このとき、最初の露光条件によって得られた輝度分布情報(ヒストグラム)bbを参照する。
【0079】
この輝度分布情報(ヒストグラム)bbを参照した結果、明部(白とび)を示す輝度部分におけるヒストグラム度数が所定値より大きい場合には、白とびに相当する部分が多く存在するとして上記想定した撮影シーンの内の「昼間逆光下の人物撮影」が該当すると考えられ、ストロボを使用した撮影において、主要被写体は比較的に暗部に存在すると推定することができる。よって、主要被写体が存在する暗部に関する露光条件を適正にするように以降の処理を行う。
【0080】
また、明部(白とび)を示す輝度部分におけるヒストグラム度数が所定値以下である場合には、白とびに相当する部分は多く存在しないとして上記想定した撮影シーンの内の「夜間の人物撮影」が該当すると考えられ、ストロボを使用した撮影において、主要被写体は比較的明部に存在すると推定することができる。よって、主要被写体が存在する明部に関する露光条件を適正にするように以降の処理を行う。
【0081】
一方、上記ストロボ設定情報mmが「ストロボを使用しない」という内容を示すものである場合には、暗部に関する露光条件を適正にするように以降の処理を行う。
【0082】
そして、シーン情報解析回路42は、明部または暗部を示す輝度部分におけるヒストグラム度数等を算出して、その解析結果に関する情報を輝度解析情報nnとして出力する。
【0083】
撮影設定手段であり制御手段たる露光条件判別回路43は、この輝度解析情報nnを入力して、上述した第1の実施形態における露光条件判別回路33と同様の処理を行う。
【0084】
この露光条件の判別結果が“露光条件変更”である場合には、露光条件判別回路43は、変更される露光条件情報として変更露光情報ppを出力する。撮影設定手段であり制御手段たる露光条件変更回路44は、この変更露光情報ppを入力して上述した第1の実施形態における露光条件変更回路34と同様の処理を行い、変更後の露光条件に対応したプリ撮影シャッタ制御情報qqを出力する。
【0085】
一方、露光条件の判別結果が“露光条件決定”である場合には、露光条件判別回路43は、本撮影における露光条件情報として本撮影露光情報ooを出力して、後述する露光比調節回路45および本撮影シャッタ制御情報生成回路46に伝送する。
【0086】
撮影設定手段であり調節手段たる露光比調節回路45は、上記本撮影露光情報ooと、上記CPU8から出力される測光エリア情報やストロボ情報等のカメラ設定情報rrと、を入力して、異なる露光で2回撮影を行う際の露光比を算出する。
【0087】
ここに、上記本撮影露光情報ooは、主要被写体に関して適正な露光条件を表す情報であり、上述した第1の実施形態とは異なり、1回の露光だけに関する情報であるために、露光比調節回路45において主要被写体以外の部分に関して露光を行うための露光条件として、該本撮影露光情報ooに対する露光比を算出し、これを露光比情報ssとして出力する。
【0088】
撮影設定手段たる本撮影シャッタ制御情報生成回路46は、上記本撮影露光情報ooと露光比情報ssとを入力して、異なる露光量で2回の露光を行う本撮影のシャッタ制御情報を生成し、これを本撮影シャッタ制御情報ttとして出力する。
【0089】
シャッタ制御情報切換スイッチ47は、上記CPU8からの制御情報iiに基いてスイッチを切り換えて、プリ撮影シャッタ制御情報qqまたは本撮影シャッタ制御情報ttをシャッタ制御情報kkとして出力する。
【0090】
CPU8は、露光適正情報ddの判別結果に基づいて、上述した第1の実施形態と同様に、プリ撮影動作を再度行うか、または本撮影待機状態にするかを制御するようになっている。
【0091】
図6は、シャッタ制御情報回路21における処理を示すフローチャートである。この図6の説明に関して、上述した図3と同様となるステップについてはその旨を述べて、詳細な説明を省略する。
【0092】
ステップS11は、上述した図3のステップS1と同様である。
【0093】
次に、ストロボ設定情報mmに基づいて、上記ステップS11により算出された輝度情報ヒストグラムに関して露光条件を適正にする輝度部分を決定する(ステップS12)。ここでは、上述したように、明部と暗部の何れを露光条件として適正にするかを決定する。
【0094】
続くステップS13およびステップS14は、上述した図3のステップS2およびステップS3とそれぞれほぼ同様である。
【0095】
さらに、ステップS14において、明部(暗部)の輝度に対応する度数が所定値以上(“露光条件変更”)であると判断された場合の処理に関するステップS15、ステップS16、およびステップS17についても、上述した図3のステップS4、ステップS5、およびステップS6とそれぞれ同様である。
【0096】
また、上記ステップS14において、明部(暗部)の輝度に対応する度数が所定値未満(“露光条件決定”)であると判断された場合には、現在の露光条件に基づいて本撮影露光情報ooを生成して出力する(ステップS18)。
【0097】
次に、カメラ設定情報rrに基づいて、異なる露光量で複数回の露光を行うための露光比を算出する(ステップS19)。
【0098】
ここでは、後で詳しく説明するように、カメラ設定情報rrおよび本撮影露光情報ooを参照して、主要被写体を適正露光にする本撮影露光情報ooに対する、主要被写体以外の輝度部分に関する撮影露光情報を、露光比情報ssとして算出し出力する。
【0099】
次に、本撮影露光情報ooおよび露光比情報ssに基づいて、本撮影シャッタ制御情報ttを生成し出力して、本撮影待機状態になったことをCPU8に指示する(ステップS20)。
【0100】
こうして、上記ステップS17またはステップS20の処理が行われたところで、この処理を終了する。
【0101】
この第2の実施形態における図6の処理の流れは、上述した第1の実施形態における図3の処理の流れと基本的には同じであるが、最初の露光条件におけるヒストグラムの解析(ステップS13の処理)において、明部と暗部の何れか一方のみを参照するために、この後で再度プリ撮影動作が行われる場合でも、明部と暗部の両方について参照する必要はない点が異なっている。
【0102】
また、露光条件を変更してからプリ撮影動作を行った後の図6の処理では、既に明部と暗部の何れを適正露光とするかがわかっているために、ステップS12は行う必要がない。従って、露光条件変更が行われたか否かを示すフラグを立てるなどして、フラグが立っている場合にはこのステップS12の処理をスキップするようにすると良い。
【0103】
次に、図7は、露光比調節回路45において露光比情報ssを算出するために用いるルックアップテーブルの一例を示す図表である。
【0104】
図7を参照して露光比情報ssを算出するには、本撮影露光情報ooとして主要被写体適正露光における「露光時間」を、カメラ設定情報rrとして「測光レベル情報」、「絞り値情報」、および「ストロボ設定情報mm」を、それぞれ利用する。ここで、本実施形態における電子カメラは、露光時間が1/8000秒から1/4秒の範囲で設定可能であり、かつ、絞り値がF2.8からF11.0の範囲で設定可能であるものとする。
【0105】
図7に示す露光比情報ssは、本撮影露光情報oo(主要被写体に関する露光時間)に対して、主要被写体以外の被写体に関する露光時間を算出する際の比率である。すなわち、該当する比率を本撮影露光情報ooに積算することにより、主要被写体以外の被写体に関する露光時間を算出することができる。
【0106】
また、この比率は、本撮影露光情報ooが明部に関する情報であるか、または暗部に関する情報であるかにより異なっている。
【0107】
例えば本撮影露光情報ooが明部に関する情報である場合には、算出する必要があるのは暗部に関する露光情報であり、これは明部に比べて長い露光時間となる。よって、露光比を示す比率は1以上で表される。
【0108】
これとは逆に、本撮影露光情報ooが暗部に関する情報である場合には、算出する必要があるのは明部に関する露光情報であり、これは暗部に比べて短い露光時間で済む。よって、露光比を示す比率は1以下で表される。
【0109】
これら明部と暗部は、図7の第1行に示す各欄の内の「主要被写体」の列に示され、「明部」は本撮影露光情報ooが明部に関するものである場合、「暗部」は本撮影露光情報ooが暗部に関するものである場合、に算出される露光比をそれぞれ表している。ただし、上述したように電子カメラが設定可能な露光時間の範囲は限られているために、その範囲内で露光時間を実現することができるような露光比を設定している。
【0110】
次に、この図7で利用されるカメラ設定情報rrに含まれる各情報と、その取り扱いについて説明する。
【0111】
測光レベル情報は、画面を複数の領域に分割して各領域毎に得られる、撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報である。ここでは、各領域から得られる測光レベルに関して最大値と最小値の差を求め、この差が測光レベルのレンジ最大値に対してどの程度の割合であるかを求めて、その割合に応じて露光比を図7のルックアップテーブルから算出する。
【0112】
この図7に示す例においては、測光レベル差のレンジ最大値に対する割合を5つに分類して、本撮影露光情報ooが明部に関するものか暗部に関するものかにより、対応する露光比を算出する。具体的には、割合が「50%以上」であれば露光比は例えば“16”(本撮影露光情報ooが明部であれば16,暗部であれば1/16、以後同じ)、以後も同様に、「25〜50%」であれば“8”、「10〜25%」であれば“4”、「5〜10%」であれば“2”、「5%未満」であれば“1”とする。なお、比率が“1”である場合は、本撮影露光情報ooと等しい露光時間になるために、広ダイナミックレンジ撮影モードであっても1回の撮影動作で撮影を行うようにする。
【0113】
次に、絞り値情報は、上記レンズ2や絞り・シャッタ機構3を含む撮像光学系における絞り値(Fナンバー)を表す情報である。ここでは撮像光学系から得られる絞り値情報そのものに基づいて、露光比を図7に示すルックアップテーブルから算出する。
【0114】
この図7に示す例では、絞り値情報に対して上述した測光レベルの場合と同様の手段で、対応する露光比を算出している。具体的には、絞り値情報が「2.8」であれば露光比は例えば“16”、以後も同様に、「4.0」であれば“8”、「5.6」であれば“4”、「8.0」であれば“2”、「11.0」であれば“1”とする。
【0115】
さらに、ストロボ設定情報mmは、上記したように、上記ストロボ19の使用の有無に関する情報であり、この情報に基づいて、露光比を図7に示すルックアップテーブルから算出する。
【0116】
この例では、具体的に、ストロボを使用する(「使用有」)場合には露光比を例えば“4”とし、ストロボを使用しない(「使用無」)場合には露光比を“8”とする。
【0117】
加えて、本撮影露光情報ooを用いて露光比を算出する場合について、図7に示している。
【0118】
ここでは、本撮影露光情報ooが撮影する輝度部分が明部に関するものであるか、または暗部に関するものであるかに応じて、露光比を図7に示すルックアップテーブルから算出するようになっている。
【0119】
この例では、具体的に、本撮影露光情報ooが明部に関する情報(広ダイナミックレンジ撮影モードにおける短時間露光)である場合には露光比は例えば“4”とし、暗部に関する情報(広ダイナミックレンジ撮影モードにおける長時間露光)である場合には“8”とするようになっている。
【0120】
ここでは各種の情報を用いる場合について説明したが、実際に露光比を算出するときには、例えば何れか1つの情報から露光比を算出するようにしても良いし、全ての情報に関する露光比の平均をとるようにしても良いし、各情報についての重要度を示す重み付けを行って加重平均により露光比を算出するようにしても良いし、これらに限らず、種々の手段により実現することが可能である。
【0121】
このような第2の実施形態によれば、本撮影を行うに先立って、撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を取得して解析し、その解析結果に基づいて本撮影条件を設定してから、一回の露光による撮影、または異なる露光条件による複数の露光による撮影を行うようにしたために、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。特に、異なる露光条件により複数回の露光を行う撮影の場合には、露光比率を調整するようにしたために、撮影シーンのダイナミックレンジが広い場合であっても、そのシーンに適した撮影を行うことができ、実質的にダイナミックレンジの広い画像を生成して再現することができる。
【0122】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1による本発明の撮像装置によれば、撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を取得し解析して本撮影条件を設定した後に本撮影を行うようにしたために、撮影シーンが持ち得るダイナミックレンジに適した露光条件を自動的に設定して撮影を行うことができ、結果として撮影シーンのダイナミックレンジに適応した画像を再現することが可能となる。
【0124】
また、請求項2による本発明の撮像装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、本撮影前の露光条件および本撮影条件として、異なる露光による複数の露光量に関する情報を設定するようにしたために、撮影シーンのダイナミックレンジが広い場合でも異なる露光により複数回の露光を行うようにすることができ、撮影シーンのダイナミックレンジに適した撮影を行うことができる。
【0125】
さらに、請求項3による本発明の撮像装置によれば、本撮影前に撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を取得し解析して本撮影条件を設定した後に本撮影において異なる露光条件で複数回の露光を行うようにしたために、撮影シーンのダイナミックレンジが広い場合でも、それに適応するように複数回の露光に必要な異なる露光条件を自動的に設定して撮影を行うことができる。その結果として、撮影シーンのダイナミックレンジに適応した画像を再現することが可能となる。
【0126】
請求項4による本発明の撮像装置によれば、請求項1または請求項3に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、露光条件が適切であるか否かを判断して、適切でないと判断した場合には、露光条件を変更して、再度、情報を取得するようにしたために、撮影シーンに適した露光条件を適応的に決定して撮影を行うことが可能となる。
【0127】
請求項5による本発明の撮像装置によれば、請求項4に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、露光条件を変更する際に、現在の露光条件より暗い露光条件または現在の露光条件より明るい露光条件の、何れか一方、もしくは両方に変更するようにしたために、撮影シーンのダイナミックレンジに適合するように露光条件を変更することができる。
【0128】
請求項6による本発明の撮像装置によれば、請求項1または請求項3に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、調節手段が、情報解析手段の解析結果から得られる本撮影条件に対してさらに調節を行うようにしたために、画像をより適切に再現することができる本撮影条件で、撮影シーンのダイナミックレンジに適した撮影を行うことができる。
【0129】
請求項7による本発明の撮像装置によれば、請求項2または請求項3に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、調節手段が、情報解析手段の解析結果から得られる異なる露光条件で複数回の露光を行う本撮影条件において、該異なる露光条件の比率に関して調節を行うようにしたために、画像をより適切に再現できるような異なる露光条件の比率を備えた本撮影条件で、撮影シーンのダイナミックレンジに適した撮影を行うことができる。
【0130】
請求項8による本発明の撮像装置によれば、請求項6または請求項7に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、調節手段が、情報解析手段の解析結果として得られる撮影シーンのダイナミックレンジに応じて本撮影条件を調節するようにしたために、撮影シーンの画像をより適切に再現可能な本撮影条件にすることができる。
【0131】
請求項9による本発明の撮像装置によれば、請求項6または請求項7に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、調節手段が、情報解析手段の解析結果から得られた本撮影条件を参照して、調節が必要と判断された場合に本撮影条件を調節するようにしたために、撮影シーンの画像をより適切に再現可能な本撮影条件にすることができる。
【0132】
請求項10による本発明の撮像装置によれば、請求項9に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、調節手段において参照する本撮影条件が、露光量に関する情報と、絞り情報と、の少なくとも一方を含むようにしたために、撮影シーンの画像をより適切に再現可能な本撮影条件にすることができる。
【0133】
請求項11による本発明の撮像装置によれば、請求項6または請求項7に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、調節手段が、撮影対象に向けて光を照射する閃光発光手段の使用状況に応じて本撮影条件を調節するようにしたために、撮影シーンの画像をより適切に再現可能な本撮影条件にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における電子カメラの基本的な構成を示すブロック図。
【図2】上記第1の実施形態におけるシャッタ制御情報回路の詳細な構成を示すブロック図。
【図3】上記第1の実施形態のシャッタ制御情報回路における処理を示すフローチャート。
【図4】上記第1の実施形態のシャッタ制御情報回路において行われる処理のイメージを示す図。
【図5】本発明の第2の実施形態におけるシャッタ制御情報回路の詳細な構成を示すブロック図。
【図6】上記第2の実施形態のシャッタ制御情報回路における処理を示すフローチャート。
【図7】上記第2の実施形態の露光比調節回路において露光比情報ssを算出するために用いるルックアップテーブルの一例を示す図表。
【図8】従来において、輝度差のある被写体を露光量を異ならせて複数回露光する様子を示す図。
【符号の説明】
1…撮像素子(撮影手段)
5…A/D変換器
7…AF,AE,AWB検波回路
8…CPU
19…ストロボ(閃光発光手段)
21…シャッタ制御情報回路
22…スイッチ
31,41…シーン情報分布算出回路(情報取得手段)
32,42…シーン情報解析回路(情報解析手段)
33,43…露光条件判別回路(撮影設定手段、制御手段)
34,44…露光条件変更回路(撮影設定手段、制御手段)
35,46…本撮影シャッタ制御情報生成回路(撮影設定手段)
36,47…シャッタ制御情報切換スイッチ
45…露光比調節回路(撮影設定手段、調節手段)
Claims (8)
- 本撮影を行うに先立って、設定された異なる露光による複数の露光量に関する情報を基に撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を取得する情報取得手段と、
上記情報取得手段により取得した撮影シーンのダイナミックレンジに関する情報を解析する情報解析手段と、
上記情報解析手段により解析した結果に基づいて本撮影における異なる露光による複数の露光量に関する条件を設定する撮影設定手段と、
上記撮影設定手段により設定された本撮影における異なる露光による複数の露光量に関する条件に従って本撮影を行う撮影手段と、
を具備したことを特徴とする撮像装置。 - 上記撮影設定手段は、上記情報解析手段の解析結果から、上記情報取得手段により情報を得たときの露光条件が適切であるか否かを判断し、適切でないと判断した場合には、上記露光条件を変更して上記情報取得手段により、再度、情報を取得させるように制御する制御手段を有してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 上記制御手段は、上記情報解析手段の解析結果から適切でないと判断された露光条件を変更する際に、現在の露光条件より暗い露光条件または現在の露光条件より明るい露光条件の、何れか一方、もしくは両方に変更するものであることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 上記撮影設定手段は、上記情報解析手段の解析結果から得られる異なる露光条件で複数回の露光を行う本撮影条件において、上記異なる露光条件の比率に関して調節を行う調節手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 上記調節手段は、上記情報解析手段の解析結果として得られる撮影シーンのダイナミックレンジに応じて本撮影条件を調節するものであることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 上記調節手段は、上記情報解析手段の解析結果から得られた本撮影条件を参照して、調節が必要と判断された場合に本撮影条件を調節するものであることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 上記調節手段において参照する本撮影条件は、露光量に関する情報と、絞り情報と、の少なくとも一方を含むものであることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
- 撮影対象に向けて光を照射する閃光発光手段をさらに具備し、
上記調節手段は、上記閃光発光手段の使用状況に応じて本撮影条件を調節するものであることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
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